JPH0738361A - 圧電複合基板の製造方法 - Google Patents

圧電複合基板の製造方法

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JPH0738361A
JPH0738361A JP17779793A JP17779793A JPH0738361A JP H0738361 A JPH0738361 A JP H0738361A JP 17779793 A JP17779793 A JP 17779793A JP 17779793 A JP17779793 A JP 17779793A JP H0738361 A JPH0738361 A JP H0738361A
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JP
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piezoelectric
substrate
composite substrate
semiconductor
manufacturing
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JP17779793A
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Akihiro Kanahoshi
章大 金星
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
Kazuo Eda
和生 江田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電デバイスと半導体回路の集積化を可能に
し、前記圧電デバイスを利用した電子回路の小型化を容
易にする。 【構成】 圧電体と半導体の平坦な表面を清浄化し、あ
るいは圧電体と半導体の少なくとも一方の平坦な表面
に、珪素もしくは珪素化合物膜を形成し、それぞれの表
面を清浄化した後に、重ね合せて接触させ、接触界面に
電圧を加えることにより直接接合し、または圧電体と半
導体の平坦な表面を清浄化し、あるいは圧電体と半導体
の少なくとも一方の平坦な表面に、珪素もしくは珪素化
合物膜を形成し、それぞれの表面を清浄化した後、表面
を親水化して重ね合せて接合し、その後接合界面に電圧
を加えることにより直接接合を強化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合基板の製造方法に
関し、特に圧電体基板と半導体基板とからなる複合基板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニオブ酸リチウム(LiNbO3)ある
いはタンタル酸リチウム(LiTaO3)などの表面弾
性波を利用したSAWデバイス、例えばSAWフィルタ
ーや、水晶などの体積波を利用したバルク波デバイス、
例えば水晶振動子などに代表される圧電デバイスは、移
動体通信機器の小型化の鍵を握る重要なデバイスであ
り、その高性能化、小型化に向けて、様々な研究がなさ
れている。これら圧電デバイスは、従来個々に加工、組
み立てがなされ、その共振周波数を安定化させるために
適当な容器によって気密封止される。この結果、フィル
ターや共振子の素子部を小型化しても、それを容器によ
って封止すると全体の大きさが非常に大きくなってしま
う。
【0003】また、前記圧電デバイスを利用した電子回
路、例えば電圧制御発振器(VCO)や高周波受送信回
路などは、前記圧電デバイスを駆動し、あるいは前記圧
電デバイスによって制御される発振回路や同調、増幅回
路などと、前記圧電デバイスを封止した容器とによって
構成される。このため、全体の大きさを小型化すること
が非常に困難となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで前記圧電デバイ
スを形成する圧電体基板と、前記電子回路を形成する半
導体基板とを複合化することができれば、前記圧電デバ
イスを封止する容器を省き、前記電子回路と共に封止す
ることによって、前記圧電体デバイスと前記電子回路を
集積化した非常に小型化されたハイブリッド圧電デバイ
スの作成が可能となる。半導体基板上に圧電体を形成
し、圧電デバイスとその周辺回路とを集積化するには、
半導体基板上に圧電体材料をエピタキシャル成長させた
り、あるいは圧電体材料の配向膜を形成させる方法など
がある。しかしながら、この方法では、半導体基板上に
形成し、動作させることのできる圧電体材料は窒化アル
ミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)等に限られ、
さらに圧電体の結晶性を十分に引出せないために、前記
圧電体を共振子などの圧電デバイスとした場合に、その
共振特性や温度特性などが大きく劣化してしまうという
問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような問題を解決
するために本発明の圧電複合基板の製造方法は、圧電体
と半導体の平坦な表面を清浄化し、あるいは圧電体と半
導体の少なくとも一方の平坦な表面に、珪素もしくは珪
素化合物膜を形成し、それぞれの表面を清浄化した後
に、重ね合せて接触させ、接触界面に電圧を加えること
により直接接合したことを特徴とするものであり、また
は圧電体と半導体の平坦な表面を清浄化し、あるいは圧
電体と半導体の少なくとも一方の平坦な表面に、珪素も
しくは珪素化合物膜を形成し、それぞれの表面を清浄化
した後、表面を親水化して重ね合せて接合し、その後接
合界面に電圧を加えることにより直接接合を強化したこ
とを特徴とするものである。
【0006】
【作用】上記のような方法によって、圧電体と半導体を
各々直接的に接合することができ、圧電体ならびに半導
体は各々その結晶性を損なうことがない。この結果、半
導体基板上に形成できる圧電体をフィルターや共振子な
どの圧電デバイスとした場合の共振特性や温度特性など
の性能も劣化しない。
【0007】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に
ついて、図面を用いて詳しく説明する。図1は、本実施
例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。図
1において、11は圧電体基板、12は半導体基板であ
る。本実施例においては、圧電体基板11は、大きさ2
インチ、厚さ250μmのニオブ酸リチウム(LiNb
3)基板であり、半導体基板12は、大きさ2イン
チ、厚さ350μmのシリコン基板である。各々の基板
の接合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄し
て有機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付着物などを
可能な限り除去した。その後、圧電体基板11と半導体
基板12とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、電
圧印加のための治具に固定して真空槽の中に入れた。次
に真空槽を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を印
加して、圧電体基板11と半導体基板12とを直接接合
した圧電複合基板を得た。
【0008】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図2は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図2において、21は圧電体基板、22は半導体基板、
23は半導体基板22上に形成した珪素膜である。本実
施例においては、圧電体基板21は、大きさ2インチ、
厚さ250μmのニオブ酸リチウム基板であり、半導体
基板22は、大きさ2インチ、厚さ350μmのシリコ
ン基板であり、珪素膜23は半導体基板22の接合しよ
うとする表面を平坦に鏡面研磨した上に形成した厚さ1
μmの非晶質珪素膜である。各々の基板の接合する面
は、平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有機物的な
汚れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能な限り除
去した。その後、圧電体基板21と珪素膜23を形成し
た半導体基板22とを重ね合せてその接合面同士を接触
させ、電圧印加のための治具に固定して真空槽の中に入
れた。次に真空槽を真空引きし、接触させた界面に直流
電圧を印加して、圧電体基板21と半導体基板22とを
珪素膜23を介して直接接合した圧電複合基板を得た。
【0009】珪素膜23を形成しない場合には接合界面
に存在する洗浄によって除去しきれなかった1μm以下
の微細な付着物によって接合界面に微細な未接合部が存
在することがあったが、接合界面に珪素膜23を形成す
ることにより、微細な付着物が存在しても珪素膜23内
に取り込まれることによって接合界面は完全に接合し、
微細な未接合部の発生を抑えられるという新たな効果が
あった。
【0010】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図3は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図3において、31は圧電体基板、32は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板31は、大きさ
4インチ、厚さ350μmのニオブ酸リチウム基板であ
り、半導体基板32は、大きさ4インチ、厚さ400μ
mのシリコン基板である。各々の基板の接合する面は、
平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有機物的な汚
れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能な限り除去
した。この時、最終処理として基板表面を親水化するよ
うな親水化処理液を用いて、圧電体基板31と半導体基
板32との表面を親水化した。本実施例においては、親
水化処理液として、過酸化水素水とアンモニア水と水の
混合液を60℃程度まで加熱したものを用いた。その
後、十分に洗浄して、圧電体基板31と半導体基板32
とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、圧電体基板
31と半導体基板32との表面に形成された親水基同士
の水素結合によって直接接合した。このままでもかなり
の強度があるが、接合を強化するために、電圧印加のた
めの治具に固定して真空槽の中に入れ、次に真空槽を真
空引きし、接触させた界面に直流電圧を印加した。この
様にして、圧電体基板31と半導体基板32とを直接接
合した圧電複合基板を得た。
【0011】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図4は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図4において、41は圧電体基板、42は半導体基板、
43は半導体基板42上に形成した珪素膜である。本実
施例においては、圧電体基板41は、大きさ4インチ、
厚さ350μmのニオブ酸リチウム基板であり、半導体
基板42は、大きさ4インチ、厚さ400μmのシリコ
ン基板であり、珪素膜43は半導体基板42の接合しよ
うとする表面を平坦に鏡面研磨した上に形成した厚さ1
μmの非晶質珪素膜である。各々の基板の接合する面
は、平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有機物的な
汚れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能な限り除
去した。この時、最終処理として基板表面を親水化する
ような親水化処理液を用いて、圧電体基板41と半導体
基板42との表面を親水化した。本実施例においては、
親水化処理液として、過酸化水素水とアンモニア水と水
の混合液を60℃程度まで加熱したものを用いた。その
後、十分に洗浄して、圧電体基板41と珪素膜43を形
成した半導体基板42とを重ね合せてその接合面同士を
接触させ、圧電体基板41と半導体基板42との表面に
形成された親水基同士の水素結合によって直接接合し
た。このままでもかなりの強度があるが、接合を強化す
るために、電圧印加のための治具に固定して真空槽の中
に入れ、次に真空槽を真空引きし、接触させた界面に直
流電圧を印加した。この様にして、圧電体基板41と半
導体基板42とを珪素膜43を介して直接接合した圧電
複合基板を得た。
【0012】珪素膜43を形成しない場合には接合界面
に存在する洗浄によって除去しきれなかった1μm以下
の微細な付着物によって接合界面に微細な未接合部が存
在することがあったが、接合界面に珪素膜43を形成す
ることにより、微細な付着物が存在しても珪素膜43内
に取り込まれることによって接合界面は完全に接合し、
微細な未接合部の発生を抑えられるという新たな効果が
あった。
【0013】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図5は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図5において、51は圧電体基板、52は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板51は、大きさ
2インチ、厚さ250μmのニオブ酸リチウム基板であ
り、半導体基板52は、大きさ2インチ、厚さ350μ
mのシリコン基板である。各々の基板の接合する面は、
平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有機物的な汚
れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能な限り除去
した。その後、圧電体基板51と半導体基板52とを重
ね合せてその接合面同士を接触させ、電圧印加および加
熱のための治具に固定して真空槽の中に入れた。次に真
空槽を真空引きし、圧電体基板51と半導体基板52と
を350℃に加熱し、加熱開始後充分時間が経ってか
ら、接触させた界面に直流電圧を印加して、圧電体基板
51と半導体基板52とを直接接合した圧電複合基板を
得た。
【0014】このように、電圧印加時に被接合物を加熱
することによって、電圧を印加してから接合が完了する
までの時間を短縮することができるという新たな効果が
得られた。
【0015】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図6は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図6において、61は圧電体基板、62は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板61は、大きさ
2インチ、厚さ250μmのタンタル酸リチウム(Li
TaO3)基板であり、半導体基板62は、大きさ2イ
ンチ、厚さ350μmのシリコン基板である。各々の基
板の接合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄
して有機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付着物など
を可能な限り除去した。その後、圧電体基板61と半導
体基板62とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、
電圧印加のための治具に固定して真空槽の中に入れた。
次に真空槽を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を
印加して、圧電体基板61と半導体基板62とを直接接
合した圧電複合基板を得た。
【0016】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図7は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図7において、71は圧電体基板、72は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板61は、大きさ
2インチ、厚さ250μmの水晶基板であり、半導体基
板72は、大きさ2インチ、厚さ350μmのシリコン
基板である。各々の基板の接合する面は、平坦に鏡面研
磨し、また十分に洗浄して有機物的な汚れ、油膜、ある
いは微細な付着物などを可能な限り除去した。その後、
圧電体基板71と半導体基板72とを重ね合せてその接
合面同士を接触させ、電圧印加のための治具に固定して
真空槽の中に入れた。次に真空槽を真空引きし、接触さ
せた界面に直流電圧を印加して、圧電体基板71と半導
体基板72とを直接接合した圧電複合基板を得た。
【0017】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図8は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図8において、81は圧電体基板、82は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板81は、大きさ
2インチ、厚さ250μmのほう酸リチウム(LiBO
3)基板であり、半導体基板82は、大きさ2インチ、
厚さ350μmのシリコン基板である。各々の基板の接
合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有
機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能
な限り除去した。その後、圧電体基板81と半導体基板
82とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、電圧印
加のための治具に固定して真空槽の中に入れた。次に真
空槽を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を印加し
て、圧電体基板81と半導体基板82とを直接接合した
圧電複合基板を得た。
【0018】(実施例9)以下、本発明の第9の実施例
について、図面を用いて詳しく説明する。図9は、本実
施例における圧電複合基板の製造方法の模式図である。
図9において、91は圧電体基板、92は半導体基板で
ある。本実施例においては、圧電体基板91は、大きさ
2インチ、厚さ250μmのニオブ酸リチウム基板であ
り、半導体基板92は、大きさ2インチ、厚さ350μ
mのGaAs基板である。各々の基板の接合する面は、
平坦に鏡面研磨し、また十分に洗浄して有機物的な汚
れ、油膜、あるいは微細な付着物などを可能な限り除去
した。その後、圧電体基板91と半導体基板92とを重
ね合せてその接合面同士を接触させ、電圧印加のための
治具に固定して真空槽の中に入れた。次に真空槽を真空
引きし、接触させた界面に直流電圧を印加して、圧電体
基板91と半導体基板92とを直接接合した圧電複合基
板を得た。
【0019】(実施例10)以下、本発明の第10の実
施例について、図面を用いて詳しく説明する。図10
は、本実施例における圧電複合基板の製造方法の模式図
である。図10において、101は圧電体基板、102
は半導体基板、103は半導体基板102上に形成した
珪素化合物膜である。本実施例においては、圧電体基板
101は、大きさ2インチ、厚さ250μmのニオブ酸
リチウム基板であり、半導体基板102は、大きさ2イ
ンチ、厚さ350μmのシリコン基板であり、珪素化合
物膜103は半導体基板102の接合しようとする表面
を平坦に鏡面研磨した上に酸化珪素をターゲットとして
スパッタして形成した厚さ1μmの酸化珪素膜である。
各々の基板の接合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十
分に洗浄して有機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付
着物などを可能な限り除去した。その後、圧電体基板1
01と珪素化合物膜103を形成した半導体基板102
とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、電圧印加の
ための治具に固定して真空槽の中に入れた。次に真空槽
を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を印加して、
圧電体基板101と半導体基板102とを珪素化合物膜
103を介して直接接合した圧電複合基板を得た。
【0020】珪素化合物膜103を形成しない場合には
接合界面に存在する洗浄によって除去しきれなかった1
μm以下の微細な付着物によって接合界面に微細な未接
合部が存在することがあったが、接合界面に珪素化合物
膜103を形成することにより、微細な付着物が存在し
ても珪素化合物膜103内に取り込まれることによって
接合界面は完全に接合し、微細な未接合部の発生を抑え
られるという新たな効果があった。
【0021】(実施例11)以下、本発明の第11の実
施例について、図面を用いて詳しく説明する。図11
は、本実施例における圧電複合基板の製造方法の模式図
である。図11において、111は圧電体基板、112
は半導体基板、113は半導体基板112上に形成した
珪素化合物膜である。本実施例においては、圧電体基板
111は、大きさ2インチ、厚さ250μmのニオブ酸
リチウム基板であり、半導体基板112は、大きさ2イ
ンチ、厚さ350μmのシリコン基板であり、珪素化合
物膜113は半導体基板112の接合しようとする表面
を平坦に鏡面研磨した上に窒化珪素をターゲットとして
スパッタして形成した厚さ1μmの窒化珪素膜である。
各々の基板の接合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十
分に洗浄して有機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付
着物などを可能な限り除去した。その後、圧電体基板1
11と珪素化合物膜113を形成した半導体基板112
とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、電圧印加の
ための治具に固定して真空槽の中に入れた。次に真空槽
を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を印加して、
圧電体基板111と半導体基板112とを珪素化合物膜
113を介して直接接合した圧電複合基板を得た。
【0022】珪素化合物膜113を形成しない場合には
接合界面に存在する洗浄によって除去しきれなかった1
μm以下の微細な付着物によって接合界面に微細な未接
合部が存在することがあったが、接合界面に珪素化合物
膜113を形成することにより、微細な付着物が存在し
ても珪素化合物膜113内に取り込まれることによって
接合界面は完全に接合し、微細な未接合部の発生を抑え
られるという新たな効果があった。
【0023】(実施例12)以下、本発明の第12の実
施例について、図面を用いて詳しく説明する。図12
は、本実施例における圧電複合基板の製造方法の模式図
である。図12において、121は圧電体基板、122
は半導体基板、123は前記半導体基板122上に形成
したガラス膜である。本実施例においては、圧電体基板
121は、大きさ2インチ、厚さ250μmのニオブ酸
リチウム基板であり、半導体基板122は、大きさ2イ
ンチ、厚さ350μmのシリコン基板であり、ガラス膜
123は半導体基板122の接合しようとする表面を平
坦に鏡面研磨した上に珪酸ガラスをターゲットとしてス
パッタして形成した厚さ1μmの珪酸ガラス膜である。
各々の基板の接合する面は、平坦に鏡面研磨し、また十
分に洗浄して有機物的な汚れ、油膜、あるいは微細な付
着物などを可能な限り除去した。その後、前記圧電体基
板121と前記ガラス膜123を形成した前記半導体基
板122とを重ね合せてその接合面同士を接触させ、電
圧印加のための治具に固定して真空槽の中に入れた。次
に真空槽を真空引きし、接触させた界面に直流電圧を印
加して、圧電体基板121と半導体基板122とをガラ
ス膜123を介して直接接合した圧電複合基板を得た。
【0024】ガラス膜123を形成しない場合には接合
界面に存在する洗浄によって除去しきれなかった1μm
以下の微細な付着物によって接合界面に微細な未接合部
が存在することがあったが、接合界面に前記ガラス膜1
23を形成することにより、微細な付着物が存在しても
ガラス膜123内に取り込まれることによって接合界面
は完全に接合し、微細な未接合部の発生を抑えられると
いう新たな効果があった。
【0025】
【発明の効果】以上のような方法とすることにより、圧
電体と半導体を各々直接的に接合することができ、圧電
体ならびに半導体は各々その結晶性を損なうことがな
い。この結果、半導体基板上に形成できる圧電体をフィ
ルターや共振子などの圧電デバイスとした場合の共振特
性や温度特性などの性能も劣化しない。
【0026】なお、本発明の実施例においては、用いた
半導体基板については、本発明の実施例においては主に
シリコン基板を選んでいるが、これに限るものではな
く、例えばタンタル酸リチウムとGaAs基板、水晶と
GaAs基板、ほう酸リチウムとGaAs基板など、そ
の目的に合わせて任意に選んで組み合わせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図2】本発明の、第2の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図3】本発明の、第3の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図4】本発明の、第4の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図5】本発明の、第5の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図6】本発明の、第6の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図7】本発明の、第7の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図8】本発明の、第8の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図9】本発明の、第9の実施例の圧電複合基板の製造
方法の模式図
【図10】本発明の、第10の実施例の圧電複合基板の
製造方法の模式図
【図11】本発明の、第11の実施例の圧電複合基板の
製造方法の模式図
【図12】本発明の、第12の実施例の圧電複合基板の
製造方法の模式図
【符号の説明】
11 圧電体基板 12 半導体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 9/19 A 7719−5J

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体と半導体の平坦な表面を清浄化した
    後、重ね合せて接触させ、接触界面に電圧を加えること
    により、直接接合したことを特徴とする圧電複合基板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】圧電体がニオブ酸リチウム、タンタル酸リ
    チウム、水晶、ほう酸リチウムのいずれかであることを
    特徴とする請求項1記載の圧電複合基板の製造方法。
  3. 【請求項3】半導体がシリコンまたはGaAsであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧電複合基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】圧電体と半導体の少なくとも一方の平坦な
    表面に、珪素もしくは珪素化合物膜を形成し、それぞれ
    の表面を清浄化した後に、重ね合せて接触させ、接触界
    面に電圧を加えることにより直接接合したことを特徴と
    する圧電複合基板の製造方法。
  5. 【請求項5】圧電体がニオブ酸リチウム、タンタル酸リ
    チウム、水晶、ほう酸リチウムのいずれかであることを
    特徴とする請求項4記載の圧電複合基板の製造方法。
  6. 【請求項6】半導体がシリコンまたはGaAsであるこ
    とを特徴とする請求項4記載の圧電複合基板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】珪素が非晶質もしくは多結晶であることを
    特徴とする請求項4記載の圧電複合基板の製造方法。
  8. 【請求項8】珪素化合物が酸化珪素あるいは窒化珪素で
    あることを特徴とする請求項4記載の圧電複合基板の製
    造方法。
  9. 【請求項9】珪素化合物がガラスであることを特徴とす
    る請求項4記載の圧電複合基板の製造方法。
  10. 【請求項10】圧電体と半導体の平坦な表面を清浄化し
    た後、表面を親水化処理して重ね合せて接合させ、その
    後接合界面に電圧を加えることにより直接接合を強化し
    たことを特徴とする圧電複合基板の製造方法。
  11. 【請求項11】圧電体がニオブ酸リチウム、タンタル酸
    リチウム、水晶、ほう酸リチウムのいずれかであること
    を特徴とする請求項10記載の圧電複合基板の製造方
    法。
  12. 【請求項12】半導体がシリコンまたはGaAsである
    ことを特徴とする請求項10記載の圧電複合基板の製造
    方法。
  13. 【請求項13】圧電体と半導体の少なくとも一方の平坦
    な表面に、珪素もしくは珪素化合物膜を形成し、それぞ
    れの表面を清浄化した後、表面を親水化処理して重ね合
    せて接合し、その後接合界面に電圧を加えることにより
    直接接合を強化したことを特徴とする圧電複合基板の製
    造方法。
  14. 【請求項14】圧電体がニオブ酸リチウム、タンタル酸
    リチウム、水晶、ほう酸リチウムのいずれかであること
    を特徴とする請求項13記載の圧電複合基板の製造方
    法。
  15. 【請求項15】半導体がシリコンまたはGaAsである
    ことを特徴とする請求項13記載の圧電複合基板の製造
    方法。
  16. 【請求項16】珪素が非晶質もしくは多結晶であること
    を特徴とする請求項13記載の圧電複合基板の製造方
    法。
  17. 【請求項17】珪素化合物が酸化珪素あるいは窒化珪素
    であることを特徴とする請求項13記載の圧電複合基板
    の製造方法。
  18. 【請求項18】珪素化合物がガラスであることを特徴と
    する請求項13記載の圧電複合基板の製造方法。
  19. 【請求項19】電圧印加時に接合部を加熱したことを特
    徴とする請求項1、4、10、13のいずれかに記載の
    圧電複合基板の製造方法。
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