JPH0738268Y2

JPH0738268Y2 - 壜移送用スタ−ホイ−ル

Info

Publication number: JPH0738268Y2
Application number: JP1987067982U
Authority: JP
Inventors: 俊一中山
Original assignee: 株式会社キリンテクノシステム
Priority date: 1987-05-08
Filing date: 1987-05-08
Publication date: 1995-08-30
Anticipated expiration: 2002-05-08
Also published as: JPS63178227U

Description

【考案の詳細な説明】〔考案の目的〕（産業上の利用分野）本考案は壜移送用スターホイールに係り、特に壜種類の
変更に対して交換部品なしに簡単な操作で対処すること
ができる壜移送用スターホイールに関する。

（従来の技術）一般に、壜検査機においては、搬送される壜を検査区域
を通る際に公転させ、その間に例えば光源やカメラ等か
らなる検査装置により壜の損傷や異物の有無を検査する
ようになっている。斯かる壜検査機においては、壜を公
転移送するために壜胴側面や壜口部を支えるスターホイ
ールが多数用いられている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記スターホイールは、一般に、上下に分割可能な回転
軸の上部回転軸に一体に取りつけられており、壜径が異
る壜種に対しては上記上部回転軸から全て交換してスタ
ーホイール全体を交換しなければならないため、交換時
の取扱い重量が重く、交換作業が容易ではなかった。ま
た、回転軸からそっくり交換する不都合を解消するため
に、壜係合用凹部を形成した外周側部分のみを交換でき
るようにしたスターホイールもあるが、この種のスター
ホイールにおいてもやはりスターホイールを部分的に交
換しなければならず、交換作業の煩雑性は解消できなか
った。

本考案は、上記事情に鑑みて創案されたもので、その目
的とする処は、交換部品なしに壜種類の変更に対して簡
単な操作で対処することができる壜移送用スターホイー
ルを提供することにある。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段）上記問題点を解決するため本考案は、壜側面を保持して
壜を公転移送するためのスターホイールにおいて、この
スターホイールの回転軸にそれぞれ回転可能に支持され
た上下一対のターレット板と、この上下一対のターレッ
ト板の外周部からそれぞれ所定間隔毎に相対向して突設
されたフィンガー部材からなる複数対の壜支持用フィン
ガーと、上記上下一対のターレット板の各々に連結され
上記回転軸の軸心を中心とした同一円周上に設けられ互
いに逆螺子を有した一対のナットと、上記上下一対のタ
ーレット板に隣接しかつその軸心が上記回転軸の軸心と
直交する方向に配設されるとともに上記一対のナットに
螺合されるようにその両側部に互いに逆螺子を有し、該
逆螺子間の中央に該逆螺子を回動させるためのつまみを
有した螺子棒と、上記ターレット板のいずれかの相隣り
合うフィンガー部材間の中央を通り上記回転軸の軸心を
含む面内にて上記つまみが回転しうるよう該つまみを拘
束する上記回転軸に取り付けられた案内部材とを備えた
ことを特徴とするものである。

（作用）本考案は上記手段により、上下一対のターレット板より
突設された相対向するフィンガー部材で構成された複数
対の壜支持用フィンガーにより壜側面を支持して壜を公
転移送することができる。そして、壜種が変更されて壜
径が変わった場合には、例えば大径の壜の場合には螺子
棒を一方向に回転すれば、この螺子棒の両側部に螺合さ
れた一対のナットは互いに離れる方向に移動するととも
に螺子棒全体は案内部材により案内されてその中心部が
ターレット板の同一半径線上を内方に移動し、これによ
り一対のナットはスターホイールの回転軸の軸心を中心
とした同一円周上を互いに離れる方向に移動する軌跡を
とり、一対のターレット板はそれぞれ反対方向に回転さ
れ、その結果、上下ターレット板の相対向するフィンガ
ー部材は相互に離間してきて複数対の壜支持用フィンガ
ーはそのフィンガー間隔を広げることができ、大径の壜
サイズに適合したフィンガー間隔を確保できる。一方、
小径の壜サイズに適合させるためフィンガー間隔を狭め
る場合には、螺子棒を前述の方向と逆の方向に回転させ
れば、前述と逆の動作で、即ち一対のナットは互いに接
近しかつ螺子棒はターレット板の外方へ移動し、上下タ
ーレット板は相互に回転しフィンガー間隔は狭まる。

また、つまみは、案内部材に拘束され、いずれかの相隣
り合うフィンガー部材間の中央を通り回転軸の軸心を含
む面内にて回転する。従って、この面内に壜の中心軸を
含めるようにしてつまみを回動させると、相隣り合うフ
ィンガー部材同士は壜の中心軸を中心に対称的に移動す
ることとなり、フィンガー部材の間隔の調節が容易とな
る。

（実施例）以下、本考案に係る壜移送用スターホイールを第１図乃
至第６図を参照して説明する。

第１図は壜検査機Ｍの全体の構成を示す概略平面図であ
り、同壜検査機Ｍには壜をある円周沿いに公転させる壜
公転移送装置１（詳細な構造は図示せず）が配設され、
この壜公転移送装置１を挟むようにカメラ装置２および
照明装置３が対向配置されている。

前記壜公転移送装置１に隣接して本発明に係る壜移送用
スターホイール10が配設され、更にこの壜移送用スター
ホイール10に隣接してリジェクトシュート40と正常な壜
を次の工程へ搬送するためのコンベア50とがそれぞれ配
設されている。

壜移送用スターホイール10は第２図乃至第５図に示さ
れ、同装置10のスターホイール回転軸11はケーシング12
内に収容された軸受13により回転自在に支承されてい
る。前記回転軸11の上部にはそれぞれ回転可能に上下一
対のターレット板15,16がカラーを介して嵌合されてい
る。

上記上下ターレット板15,16は第４図にその詳細図が示
されているように、同一形状の円盤状の板状体からな
り、その中心部に回転軸11に嵌合する嵌合孔17,18が形
成されるとともにその外周部に所定間隔毎に多数の係合
溝19,20が形成されている。また、上下ターレット板15,
16の各上面には、回転軸11の軸心を中心とした同一円周
上に雌螺子21,22が形成されるとともに上側ターレット
板15には円弧状長溝23が形成されている。

しかして、上記各係合溝19,20にはフィンガー部材24,25
が挿入され、かつこのフィンガー部材24,25は螺子26に
て上下ターレット板15,16に固定されている。そして、
第３図に示されるようにフィンガー部材24,25の傾斜し
た当接面24a,25aは相対向しており、この相対向したフ
ィンガー部材24,25にて一対の壜支持用フィンガーＦが
構成され、この壜支持用フィンガーＦは全周に亘って複
数対形成されている。

また、雌螺子21,22には開閉用ロッド27,28の下端がそれ
ぞれ螺合されており、この各開閉用ロッド27,28の上端
部にこのロッドの軸心回りに回転可能に一対のナット2
9,30が配設されている。この一対のナット29,30は第５
図に示されるように互いに逆螺子となっている螺子部29
a,30aを有しており、そしてこの一対のナット29,30に、
その両側部に互いに逆螺子となっている螺子部31a,31b
を有した螺子棒31が螺合されている。しかして、螺子棒
31は第３図に示されるようにその軸心が回転軸11の軸心
と直交する方向に配設される。

また、回転軸11の上部（上側ターレット板15の上方）に
は、螺子棒の案内部材を構成するすべり溝付カラー33が
嵌合されており、このカラー33は回転軸11と一体回転し
うるように回転軸に植設されたキー34と係合している。
そして、このカラー33のすべり溝33aに、螺子棒31の中
心部に一体に形成された回転つまみ32が摺動可能に嵌合
されている。

次に前述のように構成された本考案に係る壜移送用スタ
ーホイールの作用について第６図を参照して説明する。

上下一対のターレット板15,16より突設された相対向す
るフィンガー部材24,25で構成された一対の壜支持用フ
ィンガーＦに壜Ｂの外側面を支持して公転移送すること
ができる。この公転移送の動作は以下のように行われ
る。回転軸11が回転駆動されると、この回転力はキー34
を介してカラー33に伝達され、さらにこのカラー33に嵌
合した回転つまみ32から螺子棒31及び一対のナット29,3
0を介して上下ターレット板15,16に伝達され、この一対
のターレット板15,16が一体に回転される。

そして、壜種が変更されて壜径が変わった場合には、前
記一対の壜支持用フィンガーＦの間隔調整を行うことが
できる。すなわち、大径の壜の場合には回転つまみ32を
一方向に回転してこれと一体の螺子棒31を回転すれば、
この螺子棒31の両側部に螺合された一対のナット29,30
は互いに離れる方向（第６図の矢印Ｘ方向）に移動する
とともに螺子棒31はその中心部の回転つまみ32がカラー
のすべり溝33aに案内されてターレット板15（16）の同
一半径線ｒ上を内方（第６図の矢印Ｙ方向）に移動し、
一対のナット29,30はこのＸ方向移動とＹ方向移動の組
合せとなりスターホイールの回転軸11の軸心を中心とし
た同一円周ｓ上を互いに離れる方向に移動する軌跡をと
り、一対のターレット板15,16は第６図（Ａ）の当初の
状態から相互に反対方向に均等に同一角度だけ回転して
（上側ターレット板15は反時計方向に、下側ターレット
板16は、時計方向に回転）第６図（Ｂ）の状態となる。
その結果、上下ターレット板15,16の相対向するフィン
ガー部材24,25は互いに離間してきて複数対の壜支持用
フィンガーＦはそのフィンガー間隔を広げることができ
大径の壜サイズに適合したフィンガー間隔を確保でき
る。一方、フィンガーＦの間隔を狭める場合には、前記
回転つまみ32を前述の方向と逆の方向に回転させれば、
前述と逆の動作で、即ち一対のナット29,30は互いに接
近しかつ螺子棒31は半径線ｒ上を外方に移動し、上下タ
ーレット板15,16は相互に反対方向に回転しフィンガー
間隔は狭まる。

〔考案の効果〕

以上、実施例の説明から明らかなように本考案によれ
ば、壜種類が変更されて壜サイズが変わっても、上下一
対のターレット板を、螺子棒を回転するだけの簡単な操
作で相互に反対方向に回転させることができ、そして、
この一対のターレット板に設けられたフィンガー部材間
の間隔を変更して何ら構成部品の交換をせずに各種サイ
ズの壜に対応することができるスターホイールとするこ
とができる。

また、螺子棒を回転させるためのつまみは、相隣り合う
フィンガー部材間の中央、回転軸の軸心及び壜の中心軸
を含む面内にて回転することが可能である。従って、フ
ィンガー部材をそれらの間で挟むべき壜の中心軸を基準
にして対称的に移動させることができ、フィンガー部材
の間隔の調節が容易となる。さらに、フィンガー部材の
間隔調整は螺子の回転により行うので微調節が可能であ
り、上記壜の中心軸を基準にした調節と相俟ってフィン
ガー部材のより適切な間隔調整が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る壜移送用スターホイールを含む壜
検査機の概略平面図、第２図は壜移送用スターホイール
の断面図、第３図は同スターホイールの平面図、第４図
は同スターホイールの分解斜視図、第５図は同スターホ
イールの要部断面図、第６図は同スターホイールの動作
説明図である。 10……壜移送用スターホイール、11……回転軸、15,16
……ターレット板、19,20……係合溝、24,25……フィン
ガー部材、27,28……開閉用ロッド、29,30……ナット、
31……螺子棒、32……回転つまみ、33……カラー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】壜側面を保持して壜を公転移送するための
スターホイールにおいて、このスターホイールの回転軸
にそれぞれ回転可能に支持された上下一対のターレット
板と、この上下一対のターレット板の外周部からそれぞ
れ所定間隔毎に相対向して突設されたフィンガー部材か
らなる複数対の壜支持用フィンガーと、上記上下一対の
ターレット板の各々に連結され上記回転軸の軸心を中心
とした同一円周上に設けられ互いに逆螺子を有した一対
のナットと、上記上下一対のターレット板に隣接しかつ
その軸心が上記回転軸の軸心と直交する方向に配設され
るとともに上記一対のナットに螺合されるようにその両
側部に互いに逆螺子を有し、該逆螺子間の中央に該逆螺
子を回動させるためのつまみを有した螺子棒と、上記タ
ーレット板のいずれかの相隣り合うフィンガー部材間の
中央を通り上記回転軸の軸心を含む面内にて上記つまみ
が回転しうるよう該つまみを拘束する上記回転軸に取り
付けられた案内部材とを備えたことを特徴とする壜移送
用スターホイール。