JPH0738156Y2 - 低温保存用容器の密栓構造 - Google Patents

低温保存用容器の密栓構造

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JPH0738156Y2
JPH0738156Y2 JP1991021735U JP2173591U JPH0738156Y2 JP H0738156 Y2 JPH0738156 Y2 JP H0738156Y2 JP 1991021735 U JP1991021735 U JP 1991021735U JP 2173591 U JP2173591 U JP 2173591U JP H0738156 Y2 JPH0738156 Y2 JP H0738156Y2
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JP
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cap
container
ridges
mouth
top plate
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JP1991021735U
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JPH0535690U (ja
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歳弘 酒匂
信夫 長岡
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Precision System Science Co Ltd
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Precision System Science Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は低温保存用容器の密栓構
造に関し、特に液体などを低温で運搬したり保管する場
合に使用する容器とキャップの密栓構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術と問題点】従来、合成樹脂を素材とする容
器は、常温下での薬液の運搬または保管に広く使用され
ている。その構造は、容器とキャップを螺合により密封
するものであるが、特に逆もどり防止のためキャップ天
板の下にキャップ外筒と同心円の内筒を下設しその内筒
の外側に瓶口を嵌合させたり、キャップ天板の下に平パ
ッキングを装備させている。
【0003】しかし、常温と異なり、低温特に零下20
〜30℃のようなかなり低い温度下、例えばドライアイ
スなどの冷却剤を用いて運搬ないし保存するような条件
下では、合成樹脂素材からなる容器及びキャップは、異
常に収縮し一旦螺着して緊締してもいわゆる「す」が入
って密栓性が解除され、収納された中の薬液等の揮発や
漏出など不測の損害を生ずることが多い。また低温と常
温下の状態が繰り返されたときも過激な温度負荷に耐え
られず密栓性が損なわれることが多い。このように、合
成樹脂材を素材とする容器及びキャップは、収縮率が大
きいため内部物質の漏洩の危険があり、低温輸送、低温
保管から敬遠され、厳しい温度条件の下では、専らバイ
アル瓶が使用されているのが現状である。この瓶は、瓶
本体をガラス製とし、瓶口部にゴムキャップをしこれに
アルミ固定冠を冠着させたものである。
【0004】しかし、バイアル瓶本体はガラス製であ
り、割れやすい、重い、価格が高い等の点で問題がある
だけでなく、ゴムキャップ及びアルミ固定冠は脱着が面
倒であり、操作者が指を傷付けたり、内容液に触れてし
まう等の事故が生ずることが多く、またアルミ固定冠は
再使用することは出来ないなどの欠点があった。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本考案は、かかる欠点
に鑑み、合成樹脂を素材とする容器及びキャップであっ
ても、低温下においてもキャップの密栓性が完全に確保
されるとともに、割れにくく、軽く、安価である等の利
点を有し、かつキャップの脱着操作のやり易い低温保存
用の密栓構造を提供しようとするものである。
【0006】その要旨とするところは、容器とこの容器
の口部に螺合するキャップとからなり、キャップ天板下
にキャップ外筒と同心円の内筒が下設され、その内筒の
周囲であって前記天板の下に容器口部縁に対応し且つ下
方断面を弧状にしたリングパッキングを装備させると共
に、キャップ開口端の内周縁に複数の凸条を周回形成す
る一方、前記キャップを容器口部に螺着したとき前記キ
ャップの複数の凸条が到達する位置に対応する容器口部
の外周に前記キャップの凸条にクリック係合し得る凸条
を前記キャップの凸条とは数を相違させて複数周回形成
したことを特徴とする容器の低温保存用容器とキャップ
の密栓構造である。
【0007】先ず、本考案は容器とその口部に螺合する
キャップの組み合わせについて適用するものであり、容
器、キャップに合成樹脂素材を使用できる点に特徴を有
する。合成樹脂は、たとえば、ポリエチレン、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニール、ポリウレタン、フェノール系
樹脂等種類を問わない。なおネオプレンのような合成ゴ
ムも本明細書の合成樹脂に含まれるものとする。また、
容器本体とキャップは同質素材であることが望ましい
が、異質であってもよい。
【0008】キャップは、容器の口部に螺合するもので
あり、容器の口部の外周とキャップ内周にそれぞれ螺条
が形成されている。キャップ天板下には、キャップ外筒
と同心円状の内筒が下設されており、該天板の下であっ
て内筒の外周には、容器口部縁に対応した大きさのリン
グパッキングが付設されている。このリングパッキング
は、下方断面が弧状となっていればいかなるものでもよ
く、断面が円形、楕円形の場合も当然に含むが、半円
形、U字形も含むものである。またリングパッキングの
素材は耐寒性のある天然ないし合成の弾性ゴムがよく、
好ましくはシリコンゴム、ニトリルゴムなどがよい。
【0009】更に、キャップ開口端の内周縁には、複数
の凸条が周回形成されている。一方、容器口部の外周に
も、複数の凸条を周回形成するが、その位置は、前記キ
ャップを容器口部に螺着したとき前記キャップの複数の
凸条が到達する位置であり、且つ前記キャップの凸条に
クリック係合し得るように周回形成するものである。こ
の凸条は、線状の突起と点状の突起の双方を含む。好ま
しくは、該凸条は容器またはキャップ側の双方またはい
ずれかを線状に垂直方向に長くして形成する。ここにク
リック係合とは、材質の弾性により、ある一定の負荷以
上を加えると強制的に乗り越えることができるが、その
負荷がない状態では係合を保持するものをいう。
【0010】各凸条の数は4〜10本程度が望ましい
が、キャップ側と容器側に形成される凸条の数を相違さ
せる。望ましくは、キャップ側と容器側の凸条の数の相
違差を小さくし、相違本数は1ないし2本程度がよい。
例えば、キャップ側に、4本の凸条を形成したら、容器
側に6本とするようにである。
【0011】
【作用】本考案は以上のように構成されているので、キ
ャップを容器口部に嵌めて回すと螺条に沿って回り、キ
ャップの凸条と容器の口部の凸条が対向する位置となる
と、力を加えることにより素材の弾性のため両者はクリ
ックしながら強制的に乗り越える。この間容器の口部
は、キャップ天板下に形成された内筒にほぼ外接しなが
ら、上方に赴きやがて内筒と天板に接触して嵌っている
リングパッキングに容器口部の上縁が接触する。螺条相
互は締付けにより強く接触させられるため摩擦抵抗が生
じ、キャップは締め付け位置を保持する。またリングパ
ッキングは、圧接方向に変形し、その弾性による付勢で
螺条相互の接触が強化され、その間の接触抵抗のため緊
締状態が保持される。
【0012】室温ではこのままの状態でもキャップの逆
戻りは生じないが、零下20〜30℃の低温下では、合
成樹脂物質は体積を減少するので容器及びキャップなら
びに螺条自体も相互に収縮しその結果螺合による接触抵
抗が小さくなる。このため、天板下のリングパッキング
の弾性による弾発力が相対的に大きくなるが、その弾発
の方向は、キャップの逆回転方向の成分を含むので、螺
条相互の接触抵抗がある値以下になると、リングパッキ
ングはキャップを逆転させる方向に作用する。
【0013】しかし、本考案においては、キャップ側と
容器側の双方のクリック係合する凸条が形成されてお
り、キャップが逆方向に滑ることにより、もっとも近い
凸条相互が直ちに係合し、その係合によりそれ以上の逆
戻りが不可能となる。リングパッキングの付勢力のうち
逆戻り方向の分力は凸条相互の係合で消し合い、他の分
力は螺条に対して垂直に負荷され、螺条相互は密接に保
持される。
【0014】
【実施例】以下図面に示す実施例にしたがって説、する
と、1はポリプロピレン製の容器本体、2は同じ素材を
使用したキャップ、3は容器1本体内に充填された薬液
である。4はキャップ2の天板5の下に外筒6と同心円
状に形成した内筒であり、断面円形のリングパッキング
7が内筒4と天板5に接触して装備されている。8は、
容器1の口部9の外周に形成された螺条であり、10は
キャップ2の内周壁に形成された螺条である。11は、
容器1の口部9の下方に垂直に形成された4本の凸条で
あり、12は該凸条11にクリック係合するキャップ2
の内周壁下端に形成された6本の凸条である。
【0015】
【効果】以上のように、本考案においては、弾性に富む
下方断面を弧状にしたリングパッキングを天板下に取り
付け、螺合と同時にキャップと容器本体を対向方向に弾
圧させておく一方、キャップ側と容器側の双方にクリッ
ク係合する凸条が形成されているため、低温による体積
縮小で螺合による螺条相互の抵抗が少なくなったとき、
リングパッキングの弾性の逆転方向の分力(螺条に対し
水平分力)が働いてキャップの逆転が生じ、それによっ
てもっとも近い凸条相互がクリック係合し、それ以上の
逆転を防止する。
【0016】一方、下方断面が弧状のリングパッキング
は、もともと弾性に富む形状であるだけでなく、平パッ
キングと異なり、可塑性及び復元性に富み、キャップが
緩み方向に動いても直ちには弾性を失わないので、キャ
ップが逆戻りし凸条が係合位置に到達しても弾性が保持
されるから、凸条相互の係合状態では、螺条相互はリン
グパッキングの弾性の垂直分力により対向方向に圧着さ
れ、その螺条相互の密着性により、合成樹脂素材の容器
及びキャップは低温下で収縮していても密栓性が確保さ
れるものである。
【0017】このように、本考案は、キャップの下方断
面を弧状にしたリングパッキングと凸条とを組み合わせ
ることにより、低温下での収縮率の高い合成樹脂素材を
用いた容器及びキャップであっても確実に内部液体の漏
洩を防止を達成できたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャップと容器を対置させた状態の一部断面図
である。
【符合の説明】
1 容器本体 2 キャップ 4 内筒 5 天板 6 外筒 7 リングパッキング 8 10 螺条 9 口部 11、12 凸条

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ合成樹脂を素材とする容器とその
    容器の口部に螺合するキャップとからなり、キャップ天
    板下にキャップ外筒と同心円の内筒が下設され、その内
    筒の周囲であって前記天板の下に容器口部縁に対応し且
    つ下方断面を弧状にしたリングパッキングを装備させる
    と共に、キャップ開口端の内周縁に複数の凸条を周回形
    成する一方、前記キャップを容器口部に螺着したとき前
    記キャップの複数の凸条が到達する位置に対応する容器
    口部の外周に前記キャップの凸条にクリック係合し得る
    凸条を前記キャップの凸条とは数を相違させて複数周回
    形成したことを特徴とする容器の低温保存用容器とキャ
    ップの密栓構造
  2. 【請求項2】前記凸条が4〜10本の間の本数であるこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の低
    温保存用容器の密栓構造
  3. 【請求項3】凸条の相違本数が1ないし2本であること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の低温
    保存用容器の密栓構造
JP1991021735U 1991-03-13 1991-03-13 低温保存用容器の密栓構造 Expired - Lifetime JPH0738156Y2 (ja)

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JPH0535690U JPH0535690U (ja) 1993-05-14
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US10350901B2 (en) 2016-06-10 2019-07-16 Seiko Epson Corporation Ink bottle
CN107487084B (zh) 2016-06-10 2020-08-14 精工爱普生株式会社 墨水补充容器
TWI774588B (zh) 2016-06-10 2022-08-11 日商精工愛普生股份有限公司 墨水補給容器
CN207291315U (zh) 2016-06-10 2018-05-01 精工爱普生株式会社 墨水补充容器和墨水补充系统
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