JP3806462B2 - 包装容器 - Google Patents
包装容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3806462B2 JP3806462B2 JP08046096A JP8046096A JP3806462B2 JP 3806462 B2 JP3806462 B2 JP 3806462B2 JP 08046096 A JP08046096 A JP 08046096A JP 8046096 A JP8046096 A JP 8046096A JP 3806462 B2 JP3806462 B2 JP 3806462B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lid
- attachment member
- container
- packaging container
- main body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Closures For Containers (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は包装容器に関し、より詳細には、容器の蓋を開けた時に、その蓋が容器本体から離脱しないように構成された形式の包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、調剤を行う薬局等においては、調剤用の各種多数の医薬品が同一の引出し或いは棚に保管されていることが多い。通常、医薬品の表示ラベルは、その包装容器の胴部に貼着されているが、このように多種類の医薬品が同一の引出し及び棚等に一緒に保管されている場合、そのままの状態では品名及び含量等の確認が難しいことが多く、一つ一つ取り出して確認する作業が要求される。従って、医薬品の容器の蓋の上面即ち天面に各医薬品を識別するための表示が行えると、迅速性が常に要求される調剤室への出荷業務や調剤業務を飛躍的に向上させることが出来、且つ誤調剤を防止する上でも極めて重要である。事実、従来からユーザーサイドからこの点についての強い要望が有った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常の医薬品に使用している包装容器においては、蓋はネジ結合等により容器本体に取り付けられる構造が多く、蓋を開けたときには、その蓋は容器本体から離脱してしまう。従って、口径を同じくする容器の薬剤を複数使用した場合、使用後に蓋が取り違えて本来のものと異なる薬剤の容器本体に取り付けられてしまう可能性がある。したがって、従来の構造の包装容器の蓋の天面に、医薬品識別の為の表示を付する或いは天面表示用の品名、含量表示ラベルを容器に添付することは、誤投薬を生じる危険性が有る。
【0004】
ところで、開栓時においても蓋が容器本体から離脱しないようにした包装容器として、例えば実開平6−20261(実願平4−47436)に示されるような、通称3点ヒンジ構造のヒンジキャップを備えた包装容器がある。
【0005】
この包装容器においては、キャップ本体と上蓋とをヒンジ結合して構成したヒンジキャップを使用し、キャップ本体を容器本体の上部にネジ等を使用して取り付け、容器本体の頂壁に設けられた注出用開口に上蓋に設けられた筒部を嵌合させて、密封するものである。
【0006】
しかし、この構造の容器は、上蓋をヒンジ部を支点として回転させることにより、上蓋の筒部を注出用開口に嵌合或いは離脱させるものであるので、開口を大きくした場合には、その気密性の確保が困難である。
【0007】
従って、粉体、粒体、錠剤あるいはカプセル剤等固形製剤の薬剤を収納し、必要量だけの出し入れを可能にするために大きな口径が必要とされ、且つ高度の気密性が要求される医薬品用の包装容器等には採用が困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特に医薬品等の包装容器として使用して好適な、大口径でありながら気密性に優れ、且つ開栓した時に容器本体から蓋が離脱しないようにした包装容器を提供することを目的とするものである。
【0009】
上記のような包装容器で、さらに使用性向上のためにスナップ性を有するヒンジ結合を利用して、ワンタッチ式に開閉できる包装容器を提供することも本発明の目的である。
【0010】
さらに本発明の目的は、上記の如き包装容器で、蓋本体が開栓されたときにも蓋の容器本体への取着部がその位置に保持され、後の閉栓作業に好都合な包装容器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る包装容器においては以下のように構成した。すなわち、上端に開口を有する首状部を備えた容器本体と、前記開口を開閉する蓋体とからなる包装容器において、その容器本体の首状部には、その外周の上部に刻設された雄ねじ部と、該雄ねじ部の下部に形成された所定の高さを有する円筒状の蓋取付部とを設けた。他方その蓋体は、容器本体の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を備え、容器の首状部に被着可能な蓋本体と、容器本体の蓋取付部の周囲に回転可能に配置され、上下方向の移動を所定の範囲に制限されて、蓋取付部から離脱不能に取り付けられた円筒状の取着部材と、蓋本体を取着部材に対し、蓋本体の下面が取着部材の上面に対して離着座可能な状態で、連結する連結部材とを備えている。
【0012】
その蓋本体は、略円筒状の側壁と頂壁とを備え、円周方向の一箇所においてその側壁の下端から頂壁へと延びる切欠きが形成された外蓋と、該外蓋内に収受された、円筒状の側壁と該側壁の上端を閉じる頂壁とを備えた内蓋とを備えている。外蓋と取着部材とはプラスチックで一体成形されており、連結部材は、外蓋の側壁下部に置ける切欠きの両側の部位と、これら外蓋の部位に対応する取着部材の部位との間を接続し、ヒンジとして機能する薄肉部を備えた接続部材を含み、且つ、略「L」字状をしたバネ部材が、その両端部において、切欠きの頂壁の端部と、取着部材の外周上の、円周方向で前記切欠きに対応する部位とに、それぞれヒンジとして機能する薄肉部で連結され、このバネ部材は、蓋本体が取着部材に対して回動させられたときに、回動の途中の中立点を越えると蓋本体を取着部材に着座する方向へ、或いは取着部材から離れる方向へ付勢する。
【0013】
ある実施の形態では、内蓋は外蓋内に回り止め手段と抜け止め手段により固定して収受され、前記蓋本体の雌ねじ部は前記内蓋の側壁内周面に形成されている。
【0014】
ある実施の態様においては、容器本体の首状部と蓋体の取着部材とには、蓋本体が容器本体に対して、その雄ねじ部と雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、互いに係合して、容器本体に対する取着部材のそれ以上の回転を阻止する過回転防止部材が設けられている。
【0015】
さらに他の実施の態様においては、容器本体と取着部材の円筒部には、蓋本体が容器本体に対し、雄ねじ部と雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、互いに係合して取着部材が下方へ移動するのを阻止するスライド防止手段が設けられている。
【0016】
【実施の態様】
以下、図面に基づき本願発明の具体的実施の態様を説明するが、本願発明の範囲は以下に説明される実施の態様に限定されるのではない。
【0017】
図1は、本発明の一実施の態様に係る包装容器1の、(a)閉栓状態、(b)開栓可能状態、及び(c)開栓状態をそれぞれ示している側面図である。包装容器1は、容器本体3と、この容器本体に取り付けられ、容器本体3の内容物取り出し口を開閉する蓋体5から構成されている。図1において、(a)は蓋体5が容器本体3に対して閉栓位置にあり、この状態では開栓することが出来ない。この状態から所定の角度だけ蓋体5が回転させられると、(b)の開栓可能状態となり、(c)に示すように、後述する蓋体5の蓋本体30が容器本体3から外され、開栓される。以下、詳述する。
【0018】
図2は容器本体3の側面図である。容器本体3はプラスチック製であり、その上端に容器内部に通じる開口9を備えた首状部7を備えている。この首状部7の上部側には雄ねじ11が形成され、該雄ねじ11の下側には、丈の短い鍔部15を挟んで、鍔部15より径の若干小さい円筒状の蓋取付部13が形成されている。この蓋取付部13に後述の蓋体5が離脱不能に取り付けられる。なお、本実施の態様では雄ねじ11として4条ネジが刻設されているが、これに限定されるものではない。
【0019】
鍔部15の下面17から蓋取付部13に沿って下方へ、或いは蓋取付部13から径方向外方へ突出して、側部端面21を備えた第1の凸部19が、後述の蓋体5の取着部材53の回転を制限する回転防止ストッパ19として形成されている。また、蓋取付部13の下端に形成された下側鍔部29から蓋取付部13に沿って上方へ、或いは蓋取付部13から径方向外方へ突出して第2の凸部23が形成されている。この第2の凸部23は後述するように、蓋体5が容器本体3に対して所定の角度回転して両者間のネジ係合が外れ、且つ蓋体5が所定量だけ上方へ移動した時に、蓋体5の取着部材53を受け止めて、後述の蓋本体30が開かれても、蓋体5の下方へのスライドを防止するスライド防止ストッパ23として形成されている。このスライド防止ストッパ23は、図に示されるように上端面25とこの上端面25の片側端部に繋がる傾斜面27とを備えている。本実施の態様においては、回転防止ストッパ19は1個のみであるが、スライド防止ストッパ23は円周方向に等間隔で3個形成されている。これら回転防止ストッパ19、スライド防止ストッパ23の作用についてはさらに後述する。
【0020】
図3は、蓋体5を構成する一部材であるプラスチック製の内蓋31の断面図である。この内蓋31は、円筒状の側壁33と、該側壁33の上端を密閉する頂壁37とを備え、側壁33の内周面には容器本体3の雄ねじ11に螺合可能な雌ねじ35が刻設されている。従って、この内蓋31の雌ねじ35が容器本体3の雄ねじ11に螺合した状態では、容器本体3は完全に密閉されることとなる。
【0021】
内蓋31の側壁33の外周には、該側壁の縦方向に伸びる細い縦溝39が、円周方向に等間隔で4か所に形成されている。この縦溝39の作用については後述する。頂壁37の内側面から下方へ、側壁33と同心状の内側側壁41が垂下し、その下端部近くの外周に円周方向に伸びる円周溝43が形成されている。内側側壁41の丈は側壁33の丈より短い。また、内側側壁41の内側で頂壁37の内側面から下方へ、細長い舌片45が垂下している。この舌片45は側壁33と同心状に等間隔で4本設けられ、下方に行くに従って頂壁37の中心側へ緩やかに傾斜した形状になっている。これら円周溝43、舌片45についてはさらに後述する。
【0022】
図4は、これも蓋体5を構成する部材である、内蓋31を収受するための外蓋55と、容器本体3に離脱不能に取り付けられる取着部材53とを示す斜視図である。本実施の態様においては、外蓋55と取着部材53とはプラスチックで一体に形成されている。取着部材53は容器本体3の蓋取付部13の周囲に被着されて、蓋体5を容器本体3に離脱不能に取り付ける。外蓋55は前述の内蓋31を一体的に内部に収受して蓋本体30を構成する。外蓋55と取着部材53とは、ヒンジ57で互いに対して回動可能に結合されている。すなわち、ヒンジ57は、図示の如く並列に二箇所設けられ、取着部材53と外蓋55からそれぞれ伸びている短いアーム59、61の先端を、一体に成型した薄膜で繋いだ構成になっており、この薄膜の部分で折曲げ自在になっている。すなわち、ヒンジ57を支点として、外蓋55或いは蓋本体30は取着部材53に対して回動可能である。また、外蓋55の二つのアーム61の間に位置して、該外蓋55の側壁83の下端から頂壁85へと伸びる切欠き84が形成されている。符号63は外側蓋体51と一体成型された、略「く」字状をしたバネ部材で、切欠き84を利用して配置されている。すなわちその両端部は、切欠き84の頂壁85側の端部と、取着部材53の円筒部67外周上の、周方向で切欠き84に対応した部位とに、薄膜部65(取着部材側は図示省略)でヒンジ結合され、この部分で折曲げ自在になっている。このバネ部材63はスナップ作用をするものであり、取着部材53に対し外蓋55が図示のように開いた開位置と互いに重なった閉位置との間で回動されるときに、中立点を境にして外蓋55を開位置或いは閉位置に向けて付勢する。これらのヒンジ57、バネ部材63については、先に言及した実開平6−20261にも記載されているので、これ以上の説明は省略する。
【0023】
取着部材53は円筒状をなしており、下側の第1筒部67の上に、第1筒部67より丈が短く、内径は同じであるが外形が小さい第2筒部69が形成されている。第2筒部69の上側面71上で、前述のヒンジ57に対向した位置に、所定の長さの薄肉の壁73が第2筒部69に沿って円弧状に伸びて形成され、その外周面にやはり円弧状に所定の長さだけ伸びる低い凸状の条或いは帯が、外蓋55を係止するための係止用突起75として形成されている。
【0024】
取着部材53の内周面側には、その高さ方向の略中央で、円周方向に伸びる凸状の条或いは帯が抜止用当接部77として形成されている。この抜止用当接部77は、本実施の態様では円周方向で適宜間隔に3本(本実施の態様では長さの異なる3本77a、77b、77cであるが、符号77でこれらを代表して示す。)形成されており、前述の容器本体3の鍔部15に対応して設けられものである。蓋取付部13に被着された取着部材53が所定距離だけ上方へ移動すると、抜止用当接部77が容器本体3の鍔部15の下面17に当接して、取着部材53の容器本体3の首状部7からの抜けを防止するものである。但し、その形状は必要に応じて適宜変更可能である。
【0025】
3本の抜止用当接部77の中の一本の片側端部においてこの当接部77に連続して、容器本体3の回転防止ストッパ19に対応して、回転防止係止部としての凸部79が形成されている。この回転防止係止部79が容器本体3の回転防止ストッパ19の側面21に当接すると、取着部材53、従って蓋体5はそれ以上同じ方向には回転できない。
【0026】
取着部材53の内周面には、抜止用当接部77より低い位置で、長さはそれよりも短いが、やはり円周方向に所定の長さだけ伸びる凸部或いは凸条がスライド防止係止部81として形成されている。このスライド防止係止部81は容器本体3のスライド防止ストッパ23に対応して設けられたもので、取着部材53が蓋取付部13の回りで、回転防止係止部79が容器本体3の回転防止ストッパ19の側面21に当接する位置に来るまで回転させられると、スライド防止ストッパ23の上面25の上にスライド防止係止部81が乗り上げ、この回転方向位置での取着部材53の下方への移動が阻止される。
【0027】
外蓋55は、円筒状の側壁83と、該側壁83の上端を概略閉じている頂壁85を備えている。側壁83は上側の肉の厚い第1の筒部87と、外径は同じであるが内径が大きくて薄肉とされた第2の筒部89とからなる。第1の筒部87の内径は内蓋31の外径に対応した寸法とされ、内蓋31を収受可能である。第1の筒部87の内周面に、この筒部87の縦方向に伸びる僅かに盛り上がった縦凸条91が、内蓋31の縦溝39に対応して設けられている。縦溝39に縦凸条91が嵌入することにより、内側に収受された内蓋31は、外蓋55に対して回り止めされる。第1筒部87の内周面の第2筒部89に近い位置に、円周方向に伸びる僅かに盛り上がった凸条93が抜防止係止部として形成されている。頂壁85の内側面からこの抜防止係止部93までの高さ寸法は、内蓋31の高さに対応して定められている。従って、内側に収受された内蓋31の下端部にこの抜防止係止部93が係止して、内蓋31は抜止めされて外蓋55によって一体的に保持される。他に実施例においては、外蓋55の頂壁85の内側面と、内蓋31の頂壁37の外側面とを接着剤を用いて接着してもよい。また、径の比較的に大きい容器の場合には、前述の抜け止めと回り止めの構成と、接着とを併用すれば、内蓋31の外蓋55への固定は、より確実になる。
【0028】
薄肉の第2筒部89の内周面の、ヒンジ57に対向した位置で、第2筒部89の端面95近くで円周方向に伸びる短い、僅かに盛り上がる円弧状の条あるいは帯が、被係止用突起97として形成されている。外蓋55が取着部材53に重ねられると、外蓋55の第2の筒部89が、取着部材53の第2の筒部69の外側に嵌まり、その際、被係止用突起97が、取着部材53の係止用突起75を乗り越え、外蓋55を取着部材53に掛け止めする。
【0029】
図5は、内蓋31の内側に取り付けられる中蓋101の断面図である。この中蓋101は、大径部103と小径部105からなる筒部102と、筒部102の底部を閉じる底壁107と、大径部103の上端で径方向外方へ伸びるフランジ109を備えている。大径部103の内周面に円周方向に伸びる凸条115が形成され、この凸条115を内蓋31の円周溝43に嵌合させて、中蓋101は内蓋31に取り付けられる。筒部102の内腔117には適宜防湿剤120等が収納され、それを内蓋31の舌片45で押さえつける。底壁107には通孔111が形成され、底壁107の内側面には、適宜な平面形状をした複数の浅い溝或いは窪み113が互いに連通した状態で形成され、防湿剤の空気との接触面積を大きく確保する。
【0030】
図6は、容器本体3に蓋体5が取り付けられ、内蓋31の雌ねじ35が容器本体3の雄ねじ11に螺合し、容器本体3を完全に閉栓している状態を示す部分断面図で、図1の(a)に対応している。なお、最初に蓋体5を容器本体3に取り付けるには、内蓋31を外蓋55内に固定し、外蓋55を取着部材53に重ねた、すなわち閉位置にした状態で容器本体3の首状部7に嵌め込む。この際の嵌め込みを容易にするために、図6に示すように取着部材53の円筒部は、ヒンジ57の部分を除いて図示のように下面側から所定の位置までスリット70を入れて2重構造にしてある。或いは、取着部材53の円筒部を円周方向の一か所で割っておいてもよい。なお、嵌め込み作業の際には、容器本体3の回転防止ストッパ19と、取着部材53の回転防止係止部79との回転方向での位置関係を考慮して位置決めして行う必要がある。取着部材53の抜止用当接部77が容器本体3の鍔部15を乗り越え、蓋取付部13内に嵌入すると、次に蓋体5を閉栓方向に回転させ、内蓋31の雌ねじ35を容器本体3の雄ねじ11に螺合させて締め、密封する。
【0031】
この状態の容器本体3の蓋取付部13とこれに嵌合している取着部材53を展開して、容器本体3の鍔部15、回転防止ストッパ19、スライド防止ストッパ23と、取着部材53の抜止用当接部77、回転防止係止部79、スライド防止係止部81との位置関係を模式図として示したものが、図8の(a)である。図から明らかなように、抜止用当接部77は鍔部15に当接しておらず、回転防止係止部77は回転防止ストッパ19に当接しておらず、スライド防止係止部81はスライド防止ストッパ23の上に載っていない。
【0032】
なお、この閉栓状態においては、中蓋101のフランジ109が、内蓋31の内表面と容器本体の開口9の端面との間で圧縮され、容器の密閉性を高めている。また、舌片45が中蓋101内の防湿剤120を下方へ押し、中蓋101の底壁107へ押さえつけているので、容器1が傾いた場合でも、中の薬剤が通孔111を通って中蓋101内へ進入するのを防止している。
【0033】
この状態から蓋体5を開栓方向に回転させると、図7に示すように蓋体5全体が上昇し、内蓋31の雌ねじ35と容器本体3の雄ねじ11との螺合が外れる。なお、本実施の態様においては、前述のようにネジを4条ネジを使用し、締めた状態から約90度の回転で螺合が外れるようになっており、図示の状態は、螺合が外れてからさらに僅かに同方向に回転した状態である。この状態は図1の(b)に対応する。この時の容器本体3の蓋取付部13と外蓋55の取着部材53を展開して、容器本体3の鍔部15、回転防止ストッパ19、スライド防止ストッパ23と、取着部材53の抜止用当接部77、回転防止係止部79、スライド防止係止部81との位置関係を模式図として示したものが、図8の(b)である。図から明らかなように、回転防止係止部79は回転防止ストッパ19の左側端面21に当接して、開栓方向へのこれ以上の回転が制限され、スライド防止係止部81はスライド防止ストッパ23の上に載り、スライド防止ストッパ23が蓋体5全体を下で支えている。なお、このとき、抜止用当接部77と鍔部15との間には僅かな隙間が有るが、この状態で蓋体5が上方へ引かれても、抜止用当接部77が鍔部15に当接して、抜止めされる。またこのときには、抜止用当接部77の中の一つ77bの左端面78が回転防止ストッパ19の右側端面20のすぐ近くに位置している。これにより、蓋体5が不用意に閉栓方向に回転するのを防止している。図9は、図8の(b)の9−9線に沿っての部分拡大断面端面図である。図8及び図9から理解されるように、蓋体5が図8の(a)の状態から(b)の状態へ移るとき、抜止用当接部77の中の一つ77bは、回転防止ストッパ19の上に乗り上げて移動し、(b)の状態に至る。この乗り上げを容易にするために、抜止用当接部77bの右端面は傾斜面80としてある。閉栓するときにも抜止用当接部77bは、回転防止ストッパ19の上に乗り上げて移動して(a)の状態に至るが、これを容易にするために抜止用当接部77bの左端面は傾斜面78としてある。なお、回転防止ストッパ19の右側端面も傾斜面20としてある。面20と78は共に傾斜しているが、抜止用当接部77bが、回転防止ストッパ19の上に乗り上げるには、ある程度の大きさの力を要するので、先に述べたように、蓋体5が不用意に(b)の状態から(a)の状態へ向けて、すなわち閉栓方向へ回転することが防止される。
【0034】
図7の状態にあれば、蓋本体30すなわち外蓋55と内蓋31とは一緒に、被係止用突起97を取着部材53の係止用突起75から外すことにより、開位置へ開いて図1の(c)に示すように開栓することができる。この際、バネ部材63がスナップ作用をするので、開栓作業がワンタッチ式に行え、さらに蓋本体30を開栓位置に保持するように作用するので、好都合である。閉栓するときには以上の逆の操作を行う。なお、スライド防止ストッパ23とスライド防止係止部81を設けないと、蓋本体30を開位置へ開いたときに、取着部材53、従って蓋体5全体が下方へ下がってしまい、次に蓋本体30を閉位置に戻すときに、容器本体3の首状部7の先端と緩衝してしまって、そのままでは閉じられない。従って、スライド防止ストッパ23とスライド防止係止部81を設けることはきわめて有効である。
【0035】
なお、上述の実施の態様においては、容器本体3の回転防止ストッパ19と取着部材53の回転防止係止部79とはそれぞれ1箇のみが設けられているので、前述のとおり、蓋体5を容器本体3に取り付ける際に、回転防止ストッパ19と回転防止係止部79との位置関係を考慮してその作業を行う必要がある。容器によっては、その容器の外側部、例えば前側側部に当該医薬品の説明書等を収納する収納ケースを取り付ける場合がある。このような場合、この収納ケースとの関係上、天面に当該医薬品についての表示を含んだラベル等の貼られた蓋体5は、その正面が、容器本体3に対して特定の位置に位置するように取り付けられるのが望ましく、上記実施の態様のような構成の採用が推奨される。
【0036】
他方、そのような収納ケースを容器本体の底部に取り付けたような場合、蓋体はその正面が容器本体に対してある特定位置に位置するように取り付けられる必要はなく、むしろこの場合には、特定位置に定めないほうが、蓋体を容器本体に取り付ける作業が簡単になる。図10は、そのような構成を備えた第2の実施の態様に係る容器本体151を示している。
【0037】
この容器本体151は、円周方向で等間隔に設けられた4個の回転防止ストッパ153と、同じく円周方向で等間隔に設けられた4個のスライド防止ストッパ155が形成されている。一方、図示はしないが、これに対応して蓋体には、上述の第1の実施の態様で説明した、回転防止係止部とスライド防止係止部とが円周方向で等間隔に4個設けられている。回転防止ストッパ153は、第1の実施態様でのそれと同様の構成でよく、また蓋体の回転防止係止部とスライド防止係止部の構成も先の第1の実施態様の説明から容易に理解できるので、その説明は省略する。
【0038】
図11は、スライド防止ストッパ155の詳細を示す拡大正面図であり、図12は、断面図である。スライド防止ストッパ155は、蓋体が開栓位置にあるときに、蓋体の一つのスライド防止係止部171Aがその上に載置することとなる平坦部157と、この平坦部157に連なる傾斜部159とを備えている。傾斜部159の傾斜は、容器本体151のネジのリードに略対応して形成されており、蓋体を回転させた場合、蓋体のスライド防止係止部171がほぼこれに沿って移動する。
【0039】
図12に明瞭に示されるように、平坦部157及びこれに連なる傾斜部159の一部分にかけて、その下の部分には容器本体の径方向に窪んだ窪み161が形成されている。そして蓋体が閉栓位置にあるとき、この窪み161の中に、スライド防止係止部171Aの隣のスライド防止係止部171Bが図11に示されるように少なくとも部分的に収納されるようになっている。この構成により、蓋体の略90度の回転角度が確保されている。
【0040】
なお、上述の説明では、容器本体151の回転防止ストッパ153を4個設け、それに対応して蓋体の回転防止係止部も4個設けるとして説明したが、いずれか一方は1個のみでも差し支えはない。また、容器本体のスライド防止ストッパ155とそれに対応する蓋体のスライド防止係止部もそれぞれ4個設けるとしたが、必ずしもこの数に限定されない。
【0041】
上述の実施の態様に対し、本願発明の範囲内で各種の変更を行うことが可能である。例えば、外側蓋体51の取着部材53の回転を制限する為の回転防止ストッパ19と回転防止係止部79とからなる構成は、これに限定されない。例えば、両者の中の一方を凹部として構成することも可能であり、所定の位置で取着部材53の回転を制限できる構成であれば任意の構成が採用可能である。開栓可能位置で取着部材53の下方への移動を阻止する為のスライド防止ストッパ23とスライド防止係止部81とからなる構成についても同様である。また、取着部材53の抜け止めをするための構成も本実施の態様の構成に限定されるものではない。さらには、外蓋55は内蓋を一体的に保持できる構成であれば良く、必ずしも本実施の態様のように片側が略閉じた蓋状のものではなく、上下の円環とこれを繋ぐ複数のリブで構成することも可能である。
【0042】
なお、上記実施の態様ではバネ部材63を上記説明のように設けたが、このバネ部材63を使用しない場合には、外蓋55を省略し、内蓋30を取着部材53へヒンジ57と同様の手段を用いて直接結合してもよい。この場合、内蓋30に、上記実施の態様の外蓋55に設けた被係止用突起97を設けるとよい。
【0043】
次に、本発明の第3の実施の態様を、図13を参照して説明する。図13は、この第3の実施の態様に係る包装容器201の一部を切り欠いて示した部分断面図である。
【0044】
包装容器201は容器本体203と蓋体231からなり、容器本体203は、第1実施態様での容器本体と同様に、その首状部207の上側部分には雄ねじ209が刻設され、その下側には鍔部211が、更にその下側に、鍔部211より径の小さい蓋取付部213が形成されている。蓋取付部213の下側は、下側鍔部215となっている。しかし、第1或いは第2の実施態様とは異なり、回転防止ストッパやスライド防止ストッパは形成されていない。
【0045】
蓋体231は、容器本体203の雄ねじ209と螺合する雌ねじ235を備えた蓋本体233と、リング状に形成され、容器本体203の蓋取付部213の周囲に回動自在に嵌められる取着部材241を備えている。蓋本体231と取着部材241とは、プラスチック製であり、一体に成形されている。即ち、蓋本体233と取着部材241との外周部近傍に形成された連結部250によって一体に結合され、この連結部250の一部が薄肉にされることにより折り曲げ自在なヒンジ251を構成している。この実施態様では、ヒンジは一箇所に設けられている。そして取着部材241の内周側には、周方向に延びる抜止用当接部243が形成されており、これが容器本体203の鍔部211の下面に当接することにより、取着部材241が抜け止めされ、全体としての蓋体231が容器本体から離脱してしまうことはない。
【0046】
図13は、蓋体231が完全に閉められた状態を示しており、蓋体231は容器本体203の首状部207上端開口部との間でパッキン202を圧縮することにより、高度の気密性を確保している。この状態から蓋体231を開栓方向へ回すと、容器本体203と蓋本体233のネジ係合が外れる。ヒンジ251の反対側において、取着部材241の上端面から上に延びる突起245が、蓋本体233の下端面に形成された切欠き237に嵌まっており、取着部材241も蓋本体231と一緒に上昇する。突起245と切欠き237は逆テーパ状に形成しておくと好都合である。その状態において突起245と切欠き237との係合を外し、ヒンジ251を用いて蓋本体231を図で反時計方向へ回動させて開栓する。なお、蓋本体233を回動する際に、容器本体203の首状部207の上端部が干渉して、その回動を阻止しないように、首状部207の上端部の寸法が設定される必要がある。
【0047】
この実施態様においては、第1及び第2の実施態様と異なり、スライド防止の為の構成が施されていないので、蓋本体233を開けて手を離すと、取着部材241、従って蓋体231が下方へ移動する可能性がある。勿論第1及び第2の実施態様と同様に、スライド防止構造、更には過回転防止構造を設けることも可能である。
【0048】
図14は、第4の実施態様において使用される蓋体301の側面図である。この蓋体301も第1及び第2実施態様で使用された蓋体と同様に、容器本体(図示せず)の上部開口を密封する機能を果たす蓋本体303と、蓋体301を容器本体に離脱不能に取り付けるためのリング状の取着部材305とを備えている。
【0049】
取着部材305の円周方向所定の長さの範囲に渡って、上面側が開いた切欠き部307が形成され、その切欠き部307内を図示のように延びる帯状の連結部材309が、その一端が切欠き部307の底面311に、他端が蓋本体303の下面に繋がって、蓋本体303、取着部材305と一体に形成されている。蓋本体303と容器本体(図示せず)との螺合、或いは取着部材305の容器本体への取り付け方等は第1及び第2実施態様と同様でよい。また、第1実施態様のように過回転防止構造及びスライド防止構造を設けることも可能である。また、連結部材のその長手方向の途中に薄肉部を設け、その位置で折り曲げ自在に構成してもよい。
【0050】
図15は第5の実施態様に係る蓋体401の側面図である。本実施態様での蓋体も、蓋本体403と取着部材431とを備えている。
【0051】
図16は、蓋本体403の一部を切り欠いた平面図である。蓋本体403は円周方向の一箇所で外周が他の部分より大きくなっており、その部分において蓋本体403の底面から上面へと延びるスリット405が形成されている。スリット405は、図15に破線で示されているように略長方形の形状をしているが、その下面側の入口407の部分で幅が狭くなっており、肩部409を経て幅が広くなった内部に通じている。
【0052】
図17は取着部材431の正面図、図18は側面図である。取着部材431には、その上面から上方へ延び、蓋本体403のスリット405に挿入される取り付けキー433が設けられている。キー433の先端側は図示の如く二股になっており、その二股部435の先端部の外側面間の寸法Lは、蓋本体403のスリット405の入口407の幅より広いが、スリット403の内部の幅よりは狭くなっている。キー433の二股部435より下側の幅寸法は、スリット405のの入口407の幅より狭くなっている。二股部435の先端部は、スリット405への挿入を容易にするために図示の如くテーパになっている。
【0053】
蓋体401は、取着部材431のキー433を蓋本体403のスリット405に挿入することにより、一体に組み立てられる。即ち、キー433の先端二股部435は、スリット405の入口407を通過するときには幅を狭められるが、一端入口407を通過するとスリット405内部で元の幅に戻り、もはやキー433がスリット405から外れることはできなくなる。
【0054】
蓋体401が容器本体(図示せず)を密封しているときには、蓋体401は図12の状態にあるが、蓋体401と容器本体とのネジ結合が外れると、スリット405でキー433をガイドするようにして、蓋本体403のみを上方へ移動させることができ、容器本体の開口が開放させる。なお、キー433の長手方向のある箇所において薄肉とすることにより、ヒンジ437を形成すると、開栓時に蓋本体を傾けることができ、好都合である。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなとおり、本発明によれば、容器本体の開口部の外側に形成された雄ねじに螺合して開閉する蓋体は、容器本体の開口部を密閉することの出来る蓋本体と、容器本体へ離脱不能に取り付けられる取着部材とで構成し、蓋本体には容器本体の開口部のねじに螺合するねじを設けたので、特に薬剤用の包装容器等について従来から要望の強かった、大径の容器の場合でも容器の密閉を完全に行うことが可能である一方、開栓時に蓋が容器本体から離脱しない構成が提供された。これにより、誤投薬の恐れ無しに蓋天面への薬剤識別表示が可能となり、調剤作業の効率化を図ることが出来る。
【0056】
蓋本体と取着部材とをプラスチックで一体に成形し、両者の結合部に薄肉部を設けてヒンジを構成し、互いに対し傾動できるようにすると、製造費も安価であり、操作にも便宜である。
【0057】
蓋本体と取着部材との間にスナップ式に作用するバネ部材を設けた場合は、開栓作業がワンタッチ式に行え、使用易さが促進される。
【0058】
蓋本体を内蓋と外蓋で構成し、外蓋を取着部材に結合し、外蓋に形成した切欠きにスナップ式のバネ部材を配置すると、閉栓状態でバネ部材が蓋体の外方へ突出することがなく、容器の引出し等への収納に好都合である。
【0059】
蓋体が所定角度だけ回転してねじの螺合が外れたときに、取着部材のそれ以上の回転を阻止する回転阻止手段が設けてあると、余分な回転作業を行うことがないので、調剤作業をさらに効率化できる。
【0060】
特に多条ねじを使用し、所要回転角度を小さく、具体的には360度より小さく、さらに望ましくは略90度にすることにより、容器の高い密閉性を確保しながら、開栓作業を短時間に行える。
【0061】
ねじの螺合が外れたときに、取着部材の下方への移動を阻止するスライド阻止手段を設けると、蓋本体を開けても取着部材が、従って蓋体が下方へ移動せず、次の閉栓作業を行うのに極めて好都合で、作業の効率をさらに高めることができる。
【0062】
連結部材の反対側に、蓋本体と取着部材とを開放可能に掛け止めする掛け止め部材を設けると、蓋本体を回転させる際に蓋本体と取着部材との一体性がより確実になり、便宜である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の態様にかかる包装容器の、閉栓状態、開栓可能状態及び開栓状態を示す側面図である。
【図2】容器本体の側面図である。
【図3】内蓋の断面図である。
【図4】外蓋と取着部材即ち外側蓋体の斜視図である。
【図5】中蓋の断面図である。
【図6】閉栓状態の部分断面図である。
【図7】開栓可能状態を示す部分断面図である。
【図8】閉栓状態及び開栓可能状態での回転防止手段とスライド防止手段の各構成要素の位置関係を示す模式図である。
【図9】図8の9−9線に沿っての部分拡大断面端面図である。
【図10】第2の実施の態様に係る容器本体の部分側面図である。
【図11】スライド防止ストッパの詳細を示す部分拡大図である。
【図12】スライド防止ストッパの詳細を示す部分断面図である。
【図13】第3の実施の態様を示す、一部切り欠き部分断面図である。
【図14】第4の実施の態様に係る蓋体の側面図である。
【図15】第5の実施の態様に係る蓋体の側面図である。
【図16】第5の実施の態様に係る蓋本体の一部切り欠き平面図である。
【図17】第5の実施の態様に係る取着部材の正面図である。
【図18】第5の実施の態様に係る取着部材の側面図である。
【符号の説明】
1、201 包装容器
3、203 容器本体
5、231、301、401 蓋体
7、207 首状部
9 開口
11、209 雄ねじ部
13、213 蓋取付部
15、211 鍔部
19 回転防止ストッパ
23 スライド防止ストッパ
30、233、303、403 蓋本体
31 内蓋
35、235 雌ねじ
37 頂壁
39 縦溝
51 外側蓋体
53 取着部材
55 外蓋
57、251 ヒンジ
63 バネ部材
75 係止用突起
77 抜止用当接部
79 回転防止係止部
81 スライド防止係止部
91 縦凸条
93 抜止係止部
97 被係止用突起
Claims (9)
- 上端に開口を有する首状部を備えた容器本体と、前記開口を開閉する蓋体とからなる包装容器において、
前記容器本体の前記首状部は、その外周の上部に刻設された雄ねじ部と、該雄ねじ部の下部に形成された所定の高さを有する円筒状の蓋取付部とを備え、
前記蓋体は、前記容器本体の前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を備えた、前記首状部に被着可能な蓋本体と、前記容器本体の前記蓋取付部の周囲に回転可能に配置され、上下方向の移動を所定の範囲に制限されて、前記蓋取付部から離脱不能に取り付けられた円筒状の取着部材と、前記蓋本体を前記取着部材に対し、前記蓋本体の下面が前記取着部材の上面に対して離着座可能な状態で、連結する連結部材とからなり、
前記蓋本体は、略円筒状の側壁と頂壁とを備え、円周方向の一箇所において前記側壁の下端から前記頂壁へと延びる切欠きが形成された外蓋と、該外蓋内に収受された、円筒状の側壁と該側壁の上端を閉じる頂壁とを備えた内蓋とを備え、
前記外蓋と前記取着部材とはプラスチックで一体成型され、前記連結部材は、前記外蓋の前記側壁下部に置ける前記切欠きの両側の部位と、前記取着部材の前記外蓋の前記部位に対応する部位との間を接続し、ヒンジとして機能する薄肉部を備えた接続部材を含み、且つ、略「L」字状をしたバネ部材が、その両端部において、前記切欠きの前記頂壁の端部と、前記取着部材の外周上の、円周方向で前記切欠きに対応する部位とに、それぞれヒンジとして機能する薄肉部で連結され、前記バネ部材は、前記蓋本体が前記取着部材に対して回動させられたときに、回動の途中の中立点を越えると前記蓋本体を前記取着部材に着座する方向へ、或いは前記取着部材から離れる方向へ付勢することを特徴とする包装容器。 - 請求項1記載の包装容器において、前記内蓋は前記外蓋内に回り止め手段及び抜け止め手段を用いて固定して収受され、前記雌ねじ部は前記内蓋の前記側壁内周に形成されていることを特徴とする包装容器。
- 請求項1又は2に記載の包装容器において、前記容器本体の前記首状部と前記蓋体の前記取着部材とには、前記蓋本体が前記容器本体に対し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、互いに係合して前記容器本体に対する前記取着部材のそれ以上の回転を阻止する過回転防止部材が設けられていることを特徴とする包装容器。
- 請求項3記載の包装容器において、前記過回転防止部材は、前記首状部の外周上と前記取着部材の内周上にそれぞれ形成された突起により構成され、前記蓋本体が前記容器本体に対し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、前記突起が互いに当接して、前記容器本体に対する前記取着部材のそれ以上の回転を阻止することを特徴とする包装容器。
- 請求項1乃至4のいずれか1に記載の包装容器において、前記容器本体の首状部と前記蓋体の取着部材とには、前記蓋体が前記容器本体に対し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、互いに係合して前記取着部材が下方へ移動するのを阻止するスライド防止部材が設けられていることを特徴とする包装容器。
- 請求項5記載の包装容器において、前記スライド防止部材は、前記首状部の外周上と前記取着部材の内周上にそれぞれ形成された突起により構成され、前記蓋本体が前記容器本体に対し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が外れる位置まで回転したときに、前記取着部材に形成された突起が前記首状部に形成された突起の上に載置して、前記取着部材の下方へのスライドを阻止することを特徴とする包装容器。
- 請求項1乃至6のいずれか1に記載の包装容器において、前記容器本体の前記雄ねじ部と前記蓋本体の雌ねじ部とは多条ねじであることを特徴とする包装容器。
- 請求項1乃至7のいずれか1に記載の包装容器において、前記蓋体はさらに、前記連結部材と径方向で対向する位置で、前記蓋本体と前記取着部材とを互いに開放可能に係止する係止部を備えていることを特徴とする包装容器。
- 請求項1乃至8のいずれか1に記載の包装容器において、前記包装容器はさらに、前記内蓋内に配置される中蓋を備え、前記中蓋は径方向外方へ広がるフランジを備え、前記蓋本体を前記容器本体に対して前記雄ねじ部と雌ねじ部との螺合により取付けて閉栓状態にした時に、前記フランジが、前記容器本体の開口の端部と前記内蓋の前記頂壁の内表面とにより圧接されることを特徴とする包装容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08046096A JP3806462B2 (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-11 | 包装容器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10779995 | 1995-04-10 | ||
JP7-107799 | 1995-04-10 | ||
JP08046096A JP3806462B2 (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-11 | 包装容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08337256A JPH08337256A (ja) | 1996-12-24 |
JP3806462B2 true JP3806462B2 (ja) | 2006-08-09 |
Family
ID=26421468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08046096A Expired - Lifetime JP3806462B2 (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-11 | 包装容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3806462B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006324069A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Yazaki Corp | 端子カバー |
JP5520768B2 (ja) * | 2010-09-30 | 2014-06-11 | 日本クロージャー株式会社 | 合成樹脂製容器蓋 |
JP5162684B2 (ja) * | 2011-02-15 | 2013-03-13 | 株式会社カナエ | 包装体及びスパウト |
KR200473186Y1 (ko) * | 2011-08-19 | 2014-06-13 | 최홍준 | 플라스틱 재질의 탄약 보관통 |
JP6295084B2 (ja) * | 2014-01-09 | 2018-03-14 | 大成化工株式会社 | キャップ付き容器 |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP08046096A patent/JP3806462B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08337256A (ja) | 1996-12-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5984123A (en) | Container having screw-threaded captive cap | |
US4671408A (en) | Temper-resistant protective capping device for filled syringes | |
US5954233A (en) | Sealed container | |
TW442433B (en) | Container and closure with dispensing valve and separate releasable internal shipping seal | |
US5082129A (en) | Snap-lock for screw-cap container | |
US8151985B2 (en) | Containers for storing at least two substances for subsequent mixing | |
ES2894266T3 (es) | Cierre de dispensación | |
US4385707A (en) | Composite tip-off container cap | |
ES2967968T3 (es) | Cierre para un recipiente | |
US5702013A (en) | Virtual hinge | |
JP3806462B2 (ja) | 包装容器 | |
US4925068A (en) | Liquid dispenser | |
AU2013370396A1 (en) | Combination child-resistant package and collapsible tube, and method of using same | |
AU6462099A (en) | Container | |
US4143786A (en) | Additive cap and snap-on retention ring for medical liquid container | |
KR200398918Y1 (ko) | 안전마개 | |
JP3994354B2 (ja) | カバーキャップ付き混合分配容器 | |
JP3124569U (ja) | 容器の口栓装置 | |
WO2005014428A1 (en) | Container assembly for blending contents kept separately by removing cap | |
JPH0510244U (ja) | 二剤混合容器 | |
ES2977497T3 (es) | Cierre de dispensación | |
KR200141357Y1 (ko) | 약병과 마개 | |
KR200382653Y1 (ko) | 이중격실 용기 | |
KR200328703Y1 (ko) | 약액 누설 차단효과가 뛰어난 약병용 용기조립체 | |
JP3309385B2 (ja) | 連通手段を備えた薬剤容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050531 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060228 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060418 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140519 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |