JPH0737984B2 - スクアレ−ト染料を用いる新規リガンド・レセプタ−・アツセイ - Google Patents

スクアレ−ト染料を用いる新規リガンド・レセプタ−・アツセイ

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JPH0737984B2
JPH0737984B2 JP61210516A JP21051686A JPH0737984B2 JP H0737984 B2 JPH0737984 B2 JP H0737984B2 JP 61210516 A JP61210516 A JP 61210516A JP 21051686 A JP21051686 A JP 21051686A JP H0737984 B2 JPH0737984 B2 JP H0737984B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] (発明の分野) 蛍光化合物は、一定エネルギー値範囲のエネルギーで励
起されたとき光を発する能力を有することにより、広範
な用途を有する。この能力により、蛍光剤は化学的方法
または生物学的方法、例えばアッセイにおいて、標識と
して用いられる。すなわち、種々の化合物を蛍光化合物
にコンジュゲートすることができ、生成したコンジュゲ
ートをある種の分配に対し、コンジュゲートの行方を、
試料に光を照射しコンジュゲートが存在する帯域を検出
することにより測定できる。
この技術は、リガンドとレセプター、例えば抗原と抗体
のような特異的結合対が関係するイムノアッセイに用い
ることができる。蛍光剤を特異的結合対構成員の1つに
コンジュゲートさせ、種々のプロトコルを用いることに
より、未知検体中の抗原量に関連して蛍光剤コンジュゲ
ートを固相と液相の間で分配することができる。何れか
一方の相の蛍光を測定することにより、観測された蛍光
レベルを試料中の抗原濃度に関連づけることができる。
別の方法として、液体媒質中の標識環境に応じて標識蛍
光を変化させる機構を用いることにより、蛍光標識の分
配を避けることができる。例えば、特異的結合対構成員
の1つに蛍光剤で標識することに加えて、他方の構成員
を消光剤(quencher)すなわち蛍光剤分子の励起エネル
ギーを吸収して光子の放出を防ぎ得る分子で標識するこ
とができる。消光は、特異的結合対を構成する2成分が
会合し、それにより蛍光剤と消光剤が消光に必要な空間
的近接を達成したときにのみ起る。
(先行技術) 米国特許第3998943号は、リガンドの抗体および蛍光剤
の抗体の同時結合の立体的阻止を用いるリガンド・蛍光
剤コンジュゲートが関与したイムノアッセイを記載して
いるが、ここでは蛍光剤の抗体が蛍光を実質的に消光す
る。米国特許第3996345号は、特異的結合対の1つの構
成員に結合した蛍光剤のコンジュゲートと、同一または
異なる特異的結合対構成員に結合した消光剤のコンジュ
ゲートを用いる蛍光剤・消光剤の対が関与したイムノア
ッセイを記載している。このアッセイは、媒質中のアナ
ライト量に基づいて消光剤と蛍光剤が消光距離内に近接
する度合に依存している。ポリ(アミノ)酸を用いる蛍
光剤と消光剤の新規コンジュゲートが米国特許第435176
0号および第4318846号に記載されている。染料でタッグ
した試薬が米国特許第4166105号に記載されている。ジ
ゴキシゲニン免疫原、抗体、標識コンジュゲートおよび
関連誘導体は、米国特許第4469797号中で検討されてい
る。
種々のスクアレート染料が、スプレンガー等、アンゲバ
ンテ・ヘミー(Angew.Chem.)80巻541頁(1968年)、ス
プレンガー等、アンゲバンテ・ヘミー(Angew.Chem.)7
9巻581頁(1967年)、スプレンガー等、アンゲバンテ・
ヘミー・インターナショナル・エディション(Angew.Ch
em.Internat.Edit.)5巻894頁(1966年)、およびマー
クス等、同誌5巻888頁(1966年)中で検討されてい
る。
比較的大きな試料容積中の蛍光フラクチュエーションの
相関により相対寸法に基づいて粒子を差別するためにレ
ーザービームとスリットを用いる方法が、ブリッグス
等、サイエンス(Science)212巻1266−1267頁(1981
年)およびニコリ等、プロシーディングス・オブ・サ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエス
エイ(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA)77巻4904−4908頁(1
980年)に記載されている。
細胞にとり込まれたスクアレート染料を蛍光剤としてイ
ムノアッセイに用いることは、ヨーロッパ特許出願第85
306054.9号に記載されている。
[発明の概要] この発明は、通常600ナノメートルより大きな値の極大
吸収を有するスクアレート染料と特異的結合対の構成員
類のコンジュゲートである、新規化合物に関するもので
ある。特異的結合対は、リガンドとその相補的レセプタ
ーからなる群から選ばれる。この新規化合物は、アナラ
イトを含有する試料中におけるアナライトの存否または
量の測定用アッセイに使用される。即ち、sbpの一構成
員であるアナライトを含有する疑のある試料を、 (イ)アッセイ媒質中でsbpの他の構成員とのコンジュ
ゲートと合わせ、 (ロ)上記試料中におけるアナライトの存在または量に
関連するものとして当該試料の効果を測定する新規アッ
セイ法も、この発明に含まれる。また、新規化合物を含
むキットが提供される。
[具体的実施態様の記載] この発明は、試料中のアナライト(分析質、analyte)
の測定用アッセイに用いる化合物の改良を提供するもの
であり、ここにいう化合物は染料と特異的結合対構成員
のコンジュゲートである。改良点は、コンジュゲート中
の染料としてスクアレート染料を用いる点にある。この
発明はまた、スクアレート染料コンジュゲートまたは水
相容性スクアレート染料をヘリウム/ネオンレーザーと
組合わせる新規アッセイ法を含む。
この発明の具体的実施態様をさらに詳細に述べる前に、
用語の説明を行なう。
アナライト・・・測定すべき化合物または組成物であ
り、また関心の対象となる物質である。これは通常特異
的結合対の一構成員であり、一価または多価のリガンド
であることができ、通常抗原性またはハプテン性であ
り、単一化合物であるかまたは少なくとも1つの共通エ
ピトープ部または決定基をもつ複数の化合物である。
多価リガンド・アナライトは、通常ポリ(アミノ酸)す
なわちポリペプチドおよび蛋白質、多糖類、核酸、およ
びこれらの組合わせである。このような組合わせには、
細菌、ウイルス、染色体、遺伝子、ミトコンドリア、
核、細胞膜等が含まれる。
アナライトの詳細な性質は、数多くの例と共に米国特許
第4299916号(リトマン等)特に16−23欄に記載されて
おり、これを引用して説明の一部とする。
多くの場合、この発明で用いるポリエピトープ性リガン
ド・アナライトは、分子量少なくとも約5000、通常少な
くとも約10000である。ポリ(アミノ酸)類の中では、
関心のあるポリ(アミノ酸は一般に分子量約5000−5000
000であり、通常約20000〜1000000である。関心のある
ホルモン類では、分子量は約5000〜60000の分子量範囲
内にある。
広範囲な蛋白質が、同様な構造的特徴を有する蛋白質、
特定の生物学的機能を有する蛋白質、特定の微生物特に
病原性微生物に関連する蛋白質等として含まれる。
モノエピトープ性リガンド・アナライトは、一般に分子
量約100−2000、通常125−1000である。関心のあるアナ
ライトには、医薬、中間代謝物、殺虫剤、汚染物等が含
まれる。関心のある医薬としては、アルカロイド性のも
のが含まれる。アルカロイドの中には、モルヒネ、コデ
イン、ヘロイン、デキストロメトルファン、それらの誘
導体および代謝物を含むモルヒネアルカロイド、コカイ
ン、ベンゾイルエルゴニン、それらの誘導体および代謝
物を含むコカインアルカロイド、リセルグ酸ジエチルア
ミドを含む麦角アルカロイド、ステロイドアルカロイ
ド、イミナゾイルアルカロイド、キナゾリンアルカロイ
ド、イソキノリンアルカロイド、キニンおよびキニジン
を含むキノリンアルカロイド、ジテルペンアルカロイ
ド、それらの誘導体および代謝物がある。
医薬の別の群には、エストロゲン、ゲストロゲン、アン
ドロゲン、アドレノコルチコステロイド、胆汁酸、強心
配糖体およびアグリコン(ジゴキシンおよびジゴキシゲ
ニンを含む)、サポニンおよびサポゲニン、それらの誘
導体および代謝物を含むステロイド類がある。また、ジ
エチルスチルベストロールのようなステロイド様物質も
含まれる。
医薬の別の群には、バルビツレート、例えばフエノバル
ビタールおよびセコバルビタール、ジフエニルヒダント
ニン、プリミドン、エトスクシミド、およびそれらの代
謝物を含む5−6員ラクタムがある。
医薬の別の群には、アンフェタミン、カテコールアミン
(エフエドリンを含む)、L−ドーパ、エピネフリン、
ナルセイン、パパベリン、およびそれらの代謝物を含む
アミノアルキルベンゼン類がある。
医薬の別の群には、オキサゼパム、クロルプロマジン、
テグレトール、イミプラミン、それらの誘導体および代
謝物を含むベンズヘテロ環(ヘテロ環はアゼピン、ジア
ゼピン、フエノチアジンであり得る)がある。
医薬の別の群には、テオフイリン、カフエイン、それら
の代謝物および誘導体を含むプリン類がある。
医薬の別の群には、カナビノールおよびテトラビドロカ
ナビノールを含むマリファナ由来物質がある。
医薬の別の群には、A、B(例えばB12)、C、D、
E、K、葉酸、チアミンを含むビタミンがある。
医薬の別の群には、ヒドロキシ化および不飽和の度合い
と位置でことなるプロスタグランジン類がある。
医薬の別の群には、ペニシリン、クロロマイセチン、ア
クチノマイセチン、テトラサイクリン、テラマイシン、
それらの代謝物および誘導体を含む抗生物質がある。
医薬の別の群には、ATP、NAD、FMN、アデノシン、グア
ノシン、チミジンおよびシチジン(それらは適当な糖お
よび燐置換基を有し得る)を含むヌクレオシドおよびヌ
クレオチドがある。
医薬の別の群には、メサドン、メプロバメート、セロト
ニン、メペリジン、アミトリプチリン、ノルトリプチリ
ン、リドカイン、プロカインアミド、アセチルプロカイ
ンアミド、プロプラノロール、グリセオフルビン、バル
プロ酸、ブチロフエノン類、抗ヒスタミン剤、抗コリン
作用薬(例えばアトロピン)、それらの代謝物および誘
導体を含む種々の個別医薬がある。
疾病状態に関連する代謝物には、スペルミン、ガラクト
ース、フエニルピルビン酸、およびポルフイリンI型が
含まれる。
医薬の別の群には、ゲンタマイシン、カナマイシン、ト
ブラマイシンおよびアミカシンのようなアミノグリコシ
ド類がある。
関心のある殺虫剤には、ポリハロゲン化ビフエニル、燐
酸エステル、チオホスフエート、カルバメート、ポリハ
ロゲン化スルフエンアミド、それらの代謝物および誘導
体がある。
レセプター・アナライトの場合、分子量は一般に10000
−2×106の範囲、通常10000−166である。免疫グロブ
リン類、IgA、IgG、IgEおよびIgMの場合、分子量は一般
に約160000−約106の間で変化する。酵素は通常分子量
範囲約10000−6000000である。天然レセプターは広範囲
で変化し、一般に少なくとも分子量約25000であり、106
またはそれ以上の分子量でもあり得、アビジン、チロキ
シン結合グロブリン、チロキシン結合プレアルブミン、
トランスコルチン等のような物質を含む。
リガンド類似体またはアナライト類似体・・・レセプタ
ーに体して類似のリガンドまたはアナライトと競合し得
る修飾リガンドまたはリガンド代用物または修飾アナラ
イトまたはアナライト代用物であり、修飾はリガンド類
似体またはアナライト類似体を他の分子に結合する手段
を供給するものである。リガンド類似体またはアナライ
ト類似体は、通常、リガンド類似体またはアナライト類
似体をハブ(hub)または標識に結びつける結合で1個
の水素を置換すること以外の点でリガンドまたはアナラ
イトと異なっているが、これは必らずしも必要ではな
い。リガンド代用物またはアナライト代用物の語は、リ
ガンドまたはアナライトに対して相補的なレセプターに
特異的に結合する能力を有する化合物を意味する。すな
わち、リガンド代用物およびアナライト代用物は、リガ
ンドまたはアナライトと類似の仕方でレセプターと結合
することができる。代用物(surrogate)は、例えば、
リガンドまたはアナライトに対する抗体のイデイオタイ
プを指向する抗体である。
ポリ(リガンド類似体)・・・通常ハブ(hub)核に対
して、互いに共有結合した複数個のリガンド類似体であ
る。ハブ核は、多官能性物質で、普通ポリマー性であ
り、通常複数個の官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、
メルカプト、エチレン基等を結合部位として有する。ハ
ブ核は水溶性でも非水溶性でもよいが、水溶性が好まし
く、通常分子量少なくとも約30000であり、分子量1000
万またはそれ以上であり得る。ハブ核の例には、多糖
類。ポリペプチド(蛋白質を含む)、核酸、アニオン交
換樹脂等が含まれる。非水溶性ハブ核はまた、容器壁
(例えばガラスまたはプラスチック)、ガラスビーズ、
付加および縮合重合体、セフアデックスおよびアガロー
スビーズ等を含むことができる。
特異的結合対の構成員(「sbp構成員」)・・・他方の
分子と特異的に結合し、それ故に該分子に固有の空間的
および極性的構成と相補的であると規定される表面上の
区域またはくぼみを有する異なった二つの分子のうち一
つ。特異的結合対の要素はリガンドと受容体(アンチリ
ガンド)として表すことができる。これらは通常、抗原
−抗体のような免疫学的対の要素である。なお、ビオチ
ン−アビジン、ホルモン−ホルモン受容体、核酸2本鎖
分子、IgG−蛋白質A、DNA−DNA、DNA−RNA等のような
他の特異的結合対の要素は免疫学的対ではないけれども
発明に含まれる。
リガンド・・・レセプターが天然に存在し、もしくはこ
れを作成することができる任意の有機化合物。
レセプター(「アンチリガンド」)・・・ある分子に固
有の空間的および極性的構成、例えばエピトピック部位
または決定部位を認識し得る任意の化合物または組成
物。具体的なレセプターの例を挙げれば、例えばチロキ
シン結合グロブリン、抗体、酵素、Fab断片、レクチン
類、核酸類、プロテインA、補体成分Clq等の天然のレ
セプター等を挙げることができる。
表面/支持体・・・水溶性でない多孔性または非多孔性
の物質。表面は親水性であり、または親水性にすること
ができるものであって、シリカ、硫酸マグネシウムおよ
びアルミナのような無機粉末類、天然の高分子材料、と
くに繊維含有紙のようなセルロース材料およびセルロー
スから誘導された物質(例えば、紙、クロマトグラフ
ィー紙等)、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ
塩化ビニル、ポリアクリルアミド、架橋デキストラン、
アガロース、ポリアクリル酸、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポ
リメタアクリル酸、ポリ(エチレンテレフタル酸)、ナ
イロン、ポリ(酪酸ビニル)等のような合成ポリマーま
たは天然の高分子化合物を加工した重合体等から形成さ
れることができ、これらをそのまま、または他の材料
(例、ガラス、セラミックス、金属等)と組合わせて使
用することができる。表面にsbp構成員を結合させるの
は、ひろく文献によって知られる公知の手技によって達
成することができる〔例えば、「インモビライズド・エ
ンザイムズ(Immobilized Enzaymes)」イチロウ・チバ
タ、ハルステッド・プレス、ニューヨーク(1978)、ク
アトレカサス、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(J.Biol.Chem.)、245巻、3059頁(1970
年)および「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミ
ストリー(J.Biol.Chem.)、245巻、3059頁(1970
年)」、参照〕。
粒子・・・粒子直径が少なくとも約50nmで50ミクロンを
越えない粒子で、通常、少なくとも約100nmで約25ミク
ロンより小さくなく、好ましくは約0.2〜5ミクロンで
ある。この粒子は有機物でも無機物でもよく、膨潤性も
しくは非膨潤性てあって、多孔性もしくは非多孔性であ
って、好ましくは水に近い密度を有し(一般に約0.7〜
約0.5g/ml)、透明または半透明、または不透明な物質
から成る。
有機性粒子は、通常重合体であり、測定媒質に容易に分
散し得るものであれば、付加重合体でも縮合重合体でも
よい。有機性粒子もまた、sbp構成員と直接的または間
接的に結合できるように、吸着性または官能化できるも
のである。
粒子は天然物質、合成により修飾した天然物質および合
成物質から誘導することができる。有機重合体のなかで
とくに興味深いものは、多糖類、とくにアガロース(セ
ファロース)、デキストラン(セファデックスおよびセ
ファクリルア、セルロース、およびでんぷん等のような
架橋多糖類、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ア
クリル酸およびメタアクリル酸誘導体、とくに遊離のヒ
ドロキシル官能性基を有するそのエステル類およびアミ
ド類のホモポリマーおよびコポリマーのような付加重合
体等である。無機重合体にはシリコーン、ガラス類(バ
イオガラス)等がある。また、リポソーム、りん脂質、
細胞のような天然または合成の集合物を使用することが
できる。
これらの粒子が商業的に入手可能である場合、粒子サイ
ズの大きいものを、粉細、音波処理、攪拌等の機械的手
段により粉砕して小さい粒子にすることができる。
粒子は、通常多官能基であり、あるいは多官能性とする
ことができ、特異的または非特異的な共有結合または非
共有結合の相互作用を介して支持体または発明の化合物
をこれに結合させることができる。広範な官能基を利用
することが可能であり、または挿入することができる。
官能基としては、カルボン酸、アルデヒド、アミノ基、
シアノ基、エチレン基、ヒドロキシル基、メルカプト基
等を挙げることができる。多くの化合物を粒子に連結さ
せる方法は周知のものであり、文献上で充分説明されて
いる[例えば、コートレカサス、ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)、245
巻、3059頁(1970年)、参照]。発明の化合物と連結す
る基の鎖長は、連結された化合物の性質、連結された化
合物と粒子との間の距離がsbp構成員およびアナライト
との結合におよぼす効果等によって大きく変化する。
スクアレート染料…シクロブテノノレートを構造成分と
して有する染料であり、一部にスクアリン酸(squaric
acid、ジヒドロキシシクロブテンジオン)とピロールま
たはアニリンのような活性化合物との縮合生成物であ
る。スクアレート染料は一般に600ナノメートル以上、
好ましくは620−650nmに吸収極大を有する。
励起光波長におけるスクアレート染料の分子消衰係数は
実用可能な高さであることを要し、10000以上、好まし
くは100000以上(cm2/モル)であることを要する。スク
アレート染料は高い量子収量、通常0.05以上、好ましく
は0.3以上を有すべきである。
標識…sbpの一員にコンジュゲートしたシグナル発生系
の一員。標識は任意のスクアレート染料(上記)であり
得る。
シグナル発生系…シグナル発生系は1つまたはそれ以上
の成分を有することができ、少なくとも一成分はスクア
レート染料またはスクアレート染料前駆体である。シグ
ナル発生系は、測定可能なシグナルの発生に必要なすべ
ての試薬を含み、その中にはスクアレート染料の電子励
起を起こさせる手段も含まれる。好ましい手段は、例え
ば633nmの波長で発生するHe/Neレーザーであり得る。し
かし、他の600nm以上の励起波長を有する他の光源も用
い得る。シグナル発生系の他の成分としては、酵素、化
学発光性化合物、消光剤、基質等を含み得る。
消光剤…600nmまたはそれ以上に吸収極大を有する化合
物。この化合物は、蛍光をほとんど有しないか、または
観測できる程有しないのが好ましく、またこの発明によ
るスクアレート染料・sbp構成員コンジュゲートの蛍光
を効果的に消光するのが好まししい。このような化合物
の例は、ガロシアニン(Gallocyanine)、セレスチンブ
ルー(Celestin Blue)、メチレングリーン(Methylene
Green)等である。
水溶性授与基または官能基…化合物に水溶性を授与す
る、すなわち化合物を少なくとも1ナノモルの度合いで
水が溶かす官能基であって、この発明の化合物に含まれ
る基。このような官能基または官能基としては、スルホ
ネート、ホスフェート、ホスホネート、カルボキシレー
ト、ヒドロキシ、アミン、エーテル、アミド等が含まれ
得る。水溶性を授与する基は、一般に水素以外に1−30
個、好ましくは1−12個の原子を含み、これら原子は炭
素、酸素、窒素、硫黄、りん、および原子番号9−53の
ハロゲンから選ばれ得る。このような基は、スクアレー
ト染料とsbp構成員のコンジュゲートを生成する前のス
クアレート染料の部分であり得る。したがって、スクア
レート染料は、ポリ(アミノ)酸を含めて広範囲のsbp
構成員と、sbp構成員の水溶性を大きく変えることな
く、またはスクアレート染料の分光測定上の性質に悪影
響を及ぼすことなく、コンジュゲートすることができ
る。
補助物質…種々の補助物質が、この発明のアッセイ法で
しばしば用いられる。例えば、通常緩衝剤がアッセイ媒
質中に存在し、またアッセイ媒質およびアッセイ成分の
安定剤が存在し得る。多くの場合、この添加剤に加え
て、アルブミンのような別の蛋白質、または界面活性
剤、好ましくは非イオン性界面活性剤、例えばポリアル
キレングリコール類のような結合増強剤等を含ませるこ
とができる。
この発明の化合物はsbpの一構成員にコンジュゲートし
たスクアレート染料からなる新規な蛍光化合物である。
該スクアレート染料は600nm以上の最大吸収を有する。
この発明の化合物は一般に式(I): [式中、DおよびYは、同一または異なって、それぞれ
−CH=および−N=からなる群から選ばれた部分1〜6
個の鎖を含み、上記鎖は交互の単結合および2重結合を
含むとともにO、Sおよび窒素からなる群から選ばれた
官能基で終結し、DおよびYの両者における上記部分の
数および上記末端官能基の合計は偶数(好ましくは6−
10の範囲内)であり、上記鎖、またはその末端官能基を
含む部分は脂肪族または1個またはそれ以上の脂環式も
しくは芳香環の部分、またはそれらの組合わせであり、
上記鎖または環、または官能基は水素以外に1−30個、
通常1−12個、さらには1−4個の原子を含む置換基0
個、1個またはそれ以上を有し、上記原子は炭素、酸
素、窒素、硫黄、原子番号9−53のハロゲン、ひ素、け
い素、セレンおよびりんからなる群から選ばれたもので
あって、上記置換基は一緒になって脂環式もしくは芳香
環であり得る環を1個またはそれ以上形成していてもよ
く、DまたはYの少なくとも一方はAに結合し、Aは、
リガンドおよびその相補的レセプターからなる特異的結
合対(sbp)の一員少なくとも1個を含む基であり、sbp
構成員はポリマー主鎖に結合することができる。好まし
いsbp構成員は抗原、抗体およびハプテンである。sbp構
成員がポリマーと結合していない場合、nは平均して約
1〜20、通常は2〜15、好ましくは4〜10である。sbp
構成員がポリマーと結合している場合、nは平均して約
2〜104、通常は10〜303、好ましくは20〜100である。
この明細書に用いる「平均して」なる語はいくつかのsb
p構成員分子はnよりも多いかまたは少ない数の染料分
子を有しうるが、コンジュゲート分子の混合物は平均し
てコンジュゲート1つ当りn個の染料分子を有すること
を意味する。qは1または2である。] で示される。
スクアレート染料とsbp構成員は共有結合または非共有
結合のいずれかにより相互に結合することができる。共
有結合は結合手または連結基によって得ることができ
る。種々の連結基をスクアレート染料とsbp構成員の結
合に使用することができる。連結基は、既存の官能基ま
たは存在できるかもしくは染料若しくはsbp構成員中に
容易に導入しうる官能基、所望の結合手長さ、特定の環
境に適合する結合手を有することの有用性、化学的性質
または物理適性質、例えば正または負電荷、溶解性の向
上、双極子効果等に基づき広範に選択することができ
る。連結基には、好ましくは非オキソ−カルボニル、カ
ルバモイル、チオカルバモイル、スルホニル、アミノ、
チオ等、とくに非オキソ−カルボニルおよびその硫黄同
族体を有する官能基が包含される。
この明細書において、非オキソ−カルボニルには式: で示されるカルボン酸のカルボニル基、式 で示されるアミド酸の窒素含有イミノカルボニル量およ
び式: で示されるチオ酸の硫黄含有チオカルボニル基が包含さ
れる。
この明細書で用いられる非共有結合なる語は電子の共有
以外によって形成される結合を意味する。かかる結合
は、主として静電相互作用、例えば水素結合、双極子・
双極子相互作用またはフアンデルワールス相互作用によ
って形成される。
この発明に包含される化合物は式(II): [式中、 mは1〜4、好ましくは3〜4、 kは1〜4、好ましくは3〜4、 m+kは偶数、 xはO、SまたはN(R1、 pは、XがOまたはSである場合(−)で、XがN
(R1である場合(+)を意味する。
R1は水素を意味するか、または水素でない場合各々独立
して1〜30、通常は1〜12、好ましくは1〜4の水素原
子以外の原子であって炭素、酸素、窒素、硫黄、原子番
号9〜53のハロゲン、ひ素、けい素、セレンおよびりん
からなる群から選ばれる原子を有する置換基からなる群
から選ばれる基を意味し、あるいはR1は1つ以上の他の
R1と一緒になって1個以上の環、通常は5または6員環
を形成し、かつ少なくとも1つのR1上の水素がA1への結
合手または連結基で置換されている。例えば、mおよび
kが各々4である場合、1位の炭素上のR1と4位の炭素
上のR1が一緒になってベンゼン環の一部であるエチレン
基を形成でき、またmおよびkが各々2である場合、X
がN(R1で、該N(R1のR1がN(R1をもつ
炭素上のR1と一緒になって5員環を形成でき、加えて、
ベンゼン環が該5員環に縮合できる。
n1はn A1はA、および q1はqを意味する。] で示される。
この発明に包含される化合物は式(III): [式中、 A2はA、 n2はn、 q2はq1、 D1は各々独立して式: で示される基からなる群から選ばれる基、 Y1は独立して式: で示される基からなる群から選ばれる基、 D1およびY1におけるZは各々独立して炭素、窒素、酸
素、硫黄、およびセレンからなる群から選ばれる基、 R2はR1、および sは、Zが炭素の場合2で、Zが窒素の場合1で、Zが
酸素、硫黄またはセレンの場合0を意味する。] で示される。
上記式中、D1は例えば式: [式中、窒素に結合したR2は各々独立してメチルおよび
水溶性付与基からなる群から選ばれる基、炭素に結合し
たR2は水素を意味する。ただし、水素原子または少なく
とも1つのR2はA2への結合手または連結基で置換されて
いる。] で示される。
別のD1の例は式: [式中、Z(R2)pはイソプロピリデンを意味する。] で示される。
好ましい化合物は下式(IV)および(V)の化合物 [式中、A3は特異的結合対の一員、好ましくは抗原、ハ
プテンまたは抗体、 n3は平均して1からA3の分子量を5000で割った値までの
数、通常2−15、好ましくは4−10、 tは1または2、 q3はq、 R3は、炭素原子1−10個、好ましくは1−6個、酸素原
子0−6個、好ましくは1−2個および窒素原子0−3
個、好ましくは0−1個を有する置換基群から独立に選
ばれた基であり、また一緒になって脂環式もしくは芳香
環を形成することができ、このような置換基の例はカル
ボキシメチル、アミノエチル、ジヒドロキシ、プロピ
ル、エチル、メチル等であり、 R4は、ヒドロキシ、水素、ホフフェート、ホスホネー
ト、スルホネート、ニトロ、ハロゲン、アミノおよびR3
からなる群から選ばれた基、 LはR3の任意の水素を置換するものであり、結合手また
はA3に対する連結基である] からなる群から選ばれたものである。
好ましいものは、窒素上のR3の少なくとも1個がLで置
換された水素を有するものであり、特に窒素上のR3の残
り全部が炭素数1−5の低級アルキルであるか、または
tが1、R4がヒドロキシであるかまたはLが非オキソ・
カルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、チオお
よびアミノから選ばれたものである。
一般に、該スクアレート染料は水溶性付与基を有すべき
である。しかし、該スクアレート染料のsbp構成員への
コンジュゲーションを行なう媒体がスクアレート染料を
可溶化する物質を含む場合、水不溶性スクアレート染料
を使用することができる。かかる物質は、例えば洗剤ま
たはシクロデキストリンのような錯体生成剤であること
ができる。水不溶性スクアレート染料は、またsbp構成
員が該染料へのコンジュゲーション用の水媒体を必要と
しない場合にも使用することができる。さらに、加え
て、スクアレート染料とsbp構成員が相互に非共有結合
されている場合、水溶性は必要でなく、加えて、疎水性
を付与する物質、例えば炭素数4〜30、好ましくは6〜
20の炭化水素基、またはレセプターに対する染料の親和
力を向上させる置換基をスクアレート染料に導入するこ
とが望ましい。例えば、ビオチンをスクアレート染料に
付着させて、アビジンに付着されたリガンドへの結合を
提供することができる。
この発明の化合物の具体例は式化学(VI): [式中、 Wはジゴキシンの抗体およびかかる抗体に結合可能なジ
ゴキシン類似体からなる群から選択され、例えばジゴキ
シン類似体は3−デオキシ−3−ジゴキシゲニンとする
ことができる] で示される。
この発明の化合物は、個々の工程が別々にその分野で知
られている反応方式に従い製造することができる。スク
アレート染料およびその製法は当業界で公知である。こ
の発明のスクアレート染料のいくつかはスプレンダーら
[アンゲバント・ヘミー(Sprenger et al.,Angew.Che
m.)80巻541頁1968年]、スプリンガーら[アンゲバン
ト・ヘミー・インターナショナル・エディション(Spri
nger et al.,Angew.Chem.internat.Edit.)5巻894頁19
66年]、およびマークスら[アンゲバント・ヘミー・イ
ンターナショナル・エディション(Maaks et al.,Anuge
w.Chem.internat.Edit)5巻888頁1966年]による記載
方法に従い製造することができる。一般的に、スクアリ
ン酸(ジヒドロキシシクロブテンジオン)を活性化合
物、例えばピロールまたはアニリンと縮合する。該縮合
は反応混合物から脱水する条件で行なわれる。例えば、
該縮合は還流下、アルカノール/ベンゼン溶媒混合物中
で行なうことができる。得られた生成物は、例えば再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等で採取精製することが
できる。この発明の化合物に水溶液を付与する基は縮合
用の初期反応体部とするか、または縮合後常法で導入す
ることもできる。
スクアレート染料は公知方法でsbp構成員とコンジュゲ
ートすることができる。かかるコンジュケーションはス
クアレート染料とsbp構成員の間の直接的な結合形成を
もたらす。他方、前記したような連結基は、相手の成分
と結合するためにスクアレート染料またはsbp構成員中
に導入することができる。カルボン酸、ヒドロキシ、チ
オ、アミノ、アルデヒド、アミド、活性化エチレン、例
えばマレイミド、スルホン酸等の結合基が染料またはsb
p構成員中に当初から存在しない場合、かかる基はスク
アレート染料またはsbp構成員中に導入することができ
る。sbp構成員を包含するコンジュゲーション法は、例
えば米国特許第3817837号に記載されており、その開示
をこの明細書に含める。
この発明の化合物はアッセイとしての用途に非常に望ま
しい性質を有している。該化合物は高い吸光係数、高い
量子係数、1に近い値、化学的安定性および満足なスト
ークス・シフトを有する。さらに加えて、該化合物が血
清またはそれ自体蛍光性である他の組成物の存在下に用
いられる場合、該化合物は媒体中の他の化合物により吸
収されるものとは実質的に異なる範囲のエネルギーを吸
収する。前記したように、この発明の化合物は600nm以
上の最大吸収を有する。
別の利点は、上記化合物がHe/Neレーザーと共に用いる
ことができ、その結果小容量の使用と光りファイバーの
使用が可能になる点である。
スクアレート染料は(比較的)疎水性である物質に分類
され、また水性環境中で処理することが困難であること
から、該染料がこの発明の方法に使用できるのは驚くべ
きである。
この発明の一つの態様は目的物質を含むことが予想され
るサンプル中の該物質のアッセイを包含する。該アッセ
イにおいて、蛍光化合物は該サンプル中の目的物の存在
または量と相関するシグナルを生成するのに用い、該蛍
光化合物の励起用のエネルギー源も、また使用される。
かかるアッセイの改良はスクアレート染料、特に600nm
以上の最大吸収を有する水適合性のスクアレート染料を
蛍光化合物として、またヘリウム/ネオンレーザーをエ
ネルギー源として用いることからなる。スクアレート染
料は水溶性付与基を該染料中に導入することにより水適
合性にすることができる。別法として、スクアレート染
料は約0.01〜10%の洗剤(表面活性剤)、例えばトリト
ン(Triton)X−100またはドデシル硫酸ナトリウム、
1×10-4〜1×10-2Mのシクロデキストリン等をアッセ
イ媒体中に用いて水適合性にすることができる。さら
に、別法として0.02〜20μmのラテックス粒子、例えば
リポソーム、細胞等をスクアレート染料で染色して水適
合性を与える。
ヨーロッパ特許出願第85306054.9号(カナダ特許出願第
489455号、特願昭60−189350号およびオーストラリア出
願第46820号/85と同様)は細胞、とくに赤血球に合され
たスクアレート染料の使用を開示している。この発明の
この態様は細胞への組み込み以外のスクアレート染料の
使用も包含する。
この発明の別の態様はアナライトがsbp構成員である場
合の、該アナライトを含むことが予想されるサンプル中
の該アナライト用のアッセイの改良点を包含する。該方
法は染料にコンジュゲートしたsbp構成員を包含し、こ
の発明の改良点は染料としてスクアレート染料を用いる
ことからなる。
例えば、蛍光アッセイには特異的結合対の一構成員にコ
ンジュゲートした蛍光化合物を試薬として用いることが
できる。かかるアッセイは特異的結合対の一構成員でも
あるアナライトの測定にも使用される。アナライトまた
は該アナライトの特異的結合対コンプレックスはアナラ
イトの存在の指標となる。この発明の改良は蛍光アッセ
イにおいて、特異的結合対の一構成員にコンジュゲート
したスクアレート染料である試薬を用いることからな
る。別の例は特異的結合対の一構成員に結合された蛍光
化合物を有する蛍光試薬の使用による決定部位またはレ
セプターの存在を測定する方法である。蛍光試薬の決定
部位またはレセプターへの結合、または決定部位または
レセプターの特異的結合対構成員錯体は決定部位または
レセプターの存在の指標として測定される。この発明の
改良点はスクアレート染料と特異結合体の一構成員との
コンジュゲートである蛍光剤を用いることからなる。該
方法は決定部位またはレセプターが細胞と会合している
場合、例えば細胞表面に存在する場合特にすぐれた用途
を有する。
この発明のコンジュゲートは定性的、半定性的または定
量的にサンプル中のアナライトを測定するのに使用する
ことができる。化合物が生理学的流体中で検知される場
合、サンプルには血清、尿、すい液、リンパ液等が包含
される。目的化合物が化学的加工または生態学的事象に
包含される場合、サンプルは水性媒体とすることができ
るか、または抽出により結城媒体、土壌、無機混合物等
から得ることができる。
該アッセイにおける他の試薬は、sbp構成員がアナライ
ト用のレセプターであるこの発明の化合物とすることが
できる。
前記したように、この発明の化合物には公知のイムノア
ッセイ法で測定できる化合物にコンジュゲートされるス
クアレート染料が包含される。該コンジュゲートはサン
プル中のアナライトに対してアッセイ媒体中で競合する
試薬である。したがって、該コンジュゲートは、アナラ
イトのレセプター用に対してアナライトと競合できるの
に十分な割合のアナライト構造を保有する。
該アッセイは分光学的活性化合物に関する環境変化に基
づくか、またはクエンチャー(消光剤)が蛍光剤に影響
を及ぼすのに十分な接近範囲内に該蛍光剤−クエンチャ
ー対を相互に位置させることに基づく分光学的変化を包
含する。また、会合および非会合蛍光剤の分離、および
一方または両方のフラクション中の蛍光剤の検知を包含
する方法を用いることができる。
この方法を実施するには通常水性媒質を使用する。その
他の極性溶媒も水とともに使用できる。そのような溶媒
は、通常、炭素原子数1〜6個、一層多くは炭素原子数
1〜4個の酸素原子を含んだ結城溶媒、即ち、アルコー
ルおよびエーテル等である。これらの溶媒の量は、通
常、約40(重量)%より少なく、一般に約20(重量)%
より少ない。
媒質のpHは、通常、約4〜11の範囲にあり、さらに約5
〜10、好ましくは5.4〜9.5の範囲にある。pHは、ポリヌ
クレオチド・アナライトと結合させ、sbp構成員間の結
合の有意水準を維持し、一方では信号の発生がうまく最
適となるように選ぶ。場合によっては、これらの点を配
慮して妥協することもある。所望のpHを得て、測定の間
中このpHを維持するために、さまざまなバッファーを使
用することができる。それらのバッファーを例示すれ
ば、ほう酸塩、りん酸塩、炭酸塩、トリス、バルビター
ル等のバッファーが挙げられる。この発明において使用
するバッファーを厳密に特定することはないが、個々の
測定においては、1つのバッファーが他よりすぐれて好
ましい場合がある。
この方法を実施するには、普通、適度な温度を用い、測
定の間中一定の温度を維持する。測定時の温度は一般に
約10〜50℃であり、多くは約15〜40℃である。先に述べ
たように、ポリヌクレオチド・アナライトが1本鎖でな
い場合は、試料を処理して1本鎖物質を調製しなければ
ならない。
測定可能なアナライトの濃度は、一般に約−10-4〜10
-15g/mlの間であり、多くは約10-6〜10-13g/mlの間であ
る。測定が定性的であるか、または半定量的もしくは定
量的であるかにより、また個々の検出手段およびアナラ
イトの濃度を考慮して、他の試薬濃度を決定する。
種々の試薬の濃度は、対象となるアナライトの濃度範囲
によって決定するが、個々の試薬の最終濃度は、普通、
対象物の濃度範囲全般にわたって測定感度が最適となる
よう実験的に決定する。
アナライトに相補的な特異的結合対の一員の総結合部位
は該アナライトの結合部位に基づき、関心のある最少濃
度の約0.1倍以上であって、またアナライト結合部位に
基づき、所望の最大濃度の約10000倍以下であり、通常
は所望の最大濃度の0.1〜1000倍、より好ましくは約0.3
〜10倍である。リガンドアナライトについては、標識リ
ガンドを用いる場合、同等物に基づく標識リガンド濃度
は、一般的には所望の最少濃度の約10-6以上、好ましく
は10-2以上であって、所望の最大濃度の100倍以下、好
ましくは10倍以下である。
アッセイ媒体中のこの発明の化合物濃度はアッセイのタ
イプ、不均一系または均一系、競走的または直接的等に
依存する。通常、この発明の化合物はアッセイ媒体中、
約10-6〜10-15、通常は約108〜1013M濃度で存在でき
る。
種々の試薬の添加順序は、また広範に変化させることが
でき、前記したと同様な多くの考慮事項に依存する。
この発明のアッセイ法は不均一系および均一系アッセイ
の両方への適用を包含する。例えば、不均一系のアッセ
イは米国特許第4256834号および第4261968号に記載され
ている。均一系のイムノアッセイは米国特許第3993345
号開示のイムノ蛍光法、米国特許第4233402号開示の酵
素チャンネル法、およびマギオ(Maggio)(前掲)およ
び米国特許第3817837号開示の他の酵素イムノアッセイ
によって例示される。該アッセイは拮抗的または直接的
とすることができ、標識リガンドまたは標識レセプター
のいずれかであるこの発明の化合物を包含することがで
きる。
この発明に従い、アナライトが含まれることが予想され
るサンプル中の該アナライトの存在または量を検知する
別の方法は該アナライトがリガンドおよびその相補的レ
セプターからなるsbp構成員である場合である。該方法
は(1)アッセイ媒体中での前記したサンプル、スクア
レート染料およびsbp構成員のコンジュゲート、および
第2sbp構成員(2つのsbp構成員はアナライトに相補的
である。)の結合、および(2)該サンプル中のアナラ
イトの存在または量に関連するものとして化合物(I)
の蛍光に対する該サンプルの効果の測定からなる。
第2sbp構成員は、両方のsbp構成員がアナライトに結合
される際コンジュゲートの蛍光を消光しうる化合物にコ
ンジュゲートすることができる。また、第2sbp構成員は
粒子または表面あるいは支持体に結合させることがで
き、それによって溶液中に残っているコンジュゲートか
らの支持体コンジュゲートの分離を可能とすることがで
きる。
例えば、1つの方法ではスクアレート染料用のクエンチ
ャー(消光剤)を用いる。一方の試薬はスクアレート染
料とリガンドアナライト同族体のコンジュゲートからな
るこの発明の化合物である。他方の試薬はクエンチャー
とアナライトのレセプターであるsbp構成員のコンジュ
ゲートである。サンプル中のリガンドアナライトおよび
試薬中のリガンドアナライト同族体はアナライトのレセ
プターについて拮抗する。アナライトのレセプターが標
識リガンドアナライト同族体と結合する場合、蛍光剤お
よびクエンチャーはクエンチング距離内にはこばれる。
この発明の範囲内ではない蛍光化合物を用いる類似のア
ッセイは米国特許第3996345号に広範に記載されてい
る。該アッセイ法は17欄からはじまり、23欄で終わって
おり、この記載をもってこの明細書の記載とする。蛍光
化合物:リガンドおよびレセプターの比は前記特許の4
〜6欄に記載されており、この記載をもってこの明細書
の記載とする。
関連しているが、異なる1つの方法において、一方の試
薬はスクアレート染料とリガンドアナライトのレセプタ
ーのコンジュゲートであるこの発明の化合物とすること
ができる。別の試薬はスクアレート染料のクエンチャー
とリガンドアナライトのレセプターとのコンジュゲート
である。前記2つの試薬はサンプルと合され、リガンド
アナライトの存在により一緒にされると、スクアレート
染料およびクエンチャーはクエンチング距離内にもたら
される。代表的なクエンチャーは、例えばガロシアニン
とすることができ、これはアミド結合を介してsbp構成
員にコンジュゲートすることができる。
該アッセイはスクアレート染料コンジュゲートおよびク
エンチャーコンジュゲートを該サンプルと合することに
よって行なわれる。蛍光は既知量のアナライトを有する
アッセイ媒体と比較して測定する。
別の例において、この発明の化合物はスクアレート染料
とリガンドアナライトのレセプターとのコンジュゲート
である。リガンドまたはリガンド同族体は支持体または
粒子に結合する。同様なアッセイは米国特許出願第9640
99号(1978年11月24日出願、特許第4275149号)に記載
されている。これらのアッセイはシグナル・モジュレイ
ターとの相互作用にバルク溶液中にある蛍光粒子を利用
できるか、または粒子環境が該相互作用を妨害する場合
には該粒子に結合された蛍光剤粒子を有することを基礎
とする。また、該粒子は、蛍光剤コンジュゲートが該粒
子に結合したとき蛍光剤シグナルをモジュレイトする環
境を提供することができる。
別の方法にはリガンドのレセプターと染料のレセプター
の同時点での結合が阻害される場合に、該リガンドおよ
び該スクアレート染料のレセプターを用いるという立体
排除が包含される。さらに、染料のレセプターが染料に
結合している場合、該染料の蛍光は実質的に減少する。
さらに、蛍光が完全に阻害されないとしてもそれ以上の
減少が、クエンチャーと染料レセプターとのコンジュゲ
ーションにより達成することができる。同様なアッセイ
が米国特許第3998943号(1976年12月21日発行)に広範
に記載されている。該アッセイは当該特許の3〜5欄に
記載されており、この記載をもってこの明細書の記載と
する。
一般的に、該方法はアナライトを含むことが予想される
サンプルのアッセイ媒体への混合、sbp構成員と染料の
コンジュゲートおよび選択された特異的なアッセイプロ
トコールに従う他の試薬を包含する。ついで、サンプル
を励起源にさらす。蛍光は速度または平衡モードのいず
れかによって測定され、速度モードについて読み取りは
全ての物質が合された後約1秒〜1時間以内で行なわ
れ、他方、平衡モードについての読み取りは約24時間ま
でもの長時間行なうことができる。
便宜上、この発明に用いられる試薬はサンプル中のアナ
ライトをアッセイするのに用いられる所定量の試薬と共
に充填されたキットで提供することができる。該試薬
は、前記したこの発明の化合物、適当な場合クエンチャ
ーとのsbp構成員のコンジュゲート、またはその他の検
知可能なシグナルを得るのに必要なこの発明の化合物と
の反応相手を包含することができる。加えて、補助薬の
ような他の添加剤も包含される。種々の試薬の相対量は
広範に変化させることができ、アッセイの感度を実質的
に最適にする試薬の溶液濃度を提供できる。該試薬は乾
燥粉末として提供でき、通常は賦形剤を含む凍結乾燥形
とでき、これは希釈によりアッセイを実施するのに最適
な濃度を有する試薬溶液を提供できる。
実施例 つぎに、実施例を挙げてこの発明をさらに詳しく説明す
る。全ての温度は℃で、部および%は特に断らない限り
重量で示す。
つぎの短縮名を用いる。
DMF:ジメチルホルムアミド BGG:ウシ・ガンマー・グロブリン PBS:リン酸緩衝食塩水(0.01Mリン酸ナトリウム、0.15M
NaCl、0.005MNaN3、pH7.0) tlc:薄層クロマトグラフィー NHS:N−ヒドロキシスクシンイミド EDAC:エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩 PBS/BCD:0.01Mβ−シクロデキストリン含有PBS PBS/10%/BGG:100mgBGG/ml含有PBS BGG:ウシ・ガンマー・グロブリン PBS/BGG:BGG10mg/ml含有PBS PBS/BGG/トリトン:トリトンX−100(10mg/ml)含有PB
S/BGG PBS/SDS:SDS50mg/ml含有PBS SDS:ジデシル酸ナトリウム 実施例1 (アミノデキストランの製造) 温度計を装着した50mlの丸底フラスコに、デキストラン
T500(ファルマシア)5.0g、脱イオン水15ml及び磁気攪
拌子を入れた。該混合物を攪拌し、油浴中で80℃に加熱
した。これにZn(BF42 0×H2O(アルファ)塩1.875gを
添加した。完全に溶液となり、温度が80℃に安定した
後、エピクロロヒドリン10.03gを5〜15分間かけて滴下
した。混合物を攪拌し、80℃で3時間加熱した。加熱を
止めた後、反応混合物を攪拌し、一晩、室温に冷却し
た。
得られた透明溶液をメタノール250mlに強く攪拌しなが
ら滴下した。生成した白色沈澱物をメタノールで洗浄
し、N2で乾燥した。さらに、一晩、真空乾燥器で乾燥
し、クロロデキストラン4.71gを得た。水で充填、溶出
されたセファデックスG−25カラムで精製された凍結乾
燥物質の元素分析の結果、クロロデキストラン1mg当た
り3.385mmolの塩素原子が測定された。
脱イオン水1mlにクロロデキストラン1gを溶解した溶液
を濃NH3水溶液40mlに攪拌しながら滴下した。反応混合
物を3日間攪拌した。該溶液をロートベイパーで5mlま
で濃縮した後、強く攪拌されたメタノール500mlに滴下
した。得られた白色沈澱物を取し、N2の存在下メタノ
ールで洗浄し、N2で乾燥した。さらに、一晩、真空乾燥
器で乾燥し、アミノデキストランの白色粉末1.13gを得
た。元素分析(C、H、N、Cl)の結果、アミノデキス
トラン塩酸塩1mg当たり2.30×10-4mmolのアミンが測定
された。また、1MのNH3水溶液で溶出されたセファデッ
クスG−25で精製した凍結乾燥した試料の元素分析の結
果、アミノデキストラン1mg当たり2.98×10-4mmolのア
ミンが測定された。原料物質としてはこれ以上精製せず
に用いた。
実施例2 (ジゴキシゲニン結合アミノデキストランの製造) 通常のトリチウム標識(トルエン:エタノール(1:9)
混合溶液中に1mCi/mlの溶液500μを含有、20Ci/mmo
l)を含有するジゴキシン及び標識化されていないジゴ
キシン(2.0g、2.56mmol)をエタノール50mlに溶解し
た。次いで、エタノール75ml、蒸留水100ml及び濃塩酸
水溶液1mlを添加した。溶液を45分間還流した。
溶液を冷却した後、5NのNaOH水溶液で中和し、100mlに
濃縮した。得られた白色沈澱物を取し、80%エタノー
ル水溶液で再結晶し、真空乾燥し、トリチウム標識化さ
れたジゴキシゲニン557mgを得た。mp:205−207℃、0.16
9mCi/mmol、3.7×108cpm/mmol。
トリチウム標識化されたジゴキシゲニンを、タム及びギ
ュブラーの方法(ヘルベチカ・シミカ・アクタ・データ
(Helv.Chim.deta)第42巻、第239頁、1959年)によっ
てPt及びO2で酸化し、3−ケトジゴキシゲニンとした。
以下の方法で、トリチウム標識化された3−ケトジゴキ
シゲニンをトリチウム標識化されたカルボキシメトキシ
ムに変えた。
トリチウム標識化された3−ケトジゴキシゲニン(228m
g、0.59mmol)、カルボキシメトキシルアミンのヘミ塩
酸塩(140mg、0.64mmol、アルドリッチ・ケミカル・カ
ンパニー)及び酢酸ナトリウム(294mg、3.6mmol)をメ
タノール(18ml、モレキュラーシーブ3Aで乾燥)に溶解
した透明溶液を窒素の存在下室温で3時間攪拌した。該
試料の一部を薄層クロマトグラフィー処理した結果、完
全にオキシム誘導体を形成していた(Rf 0.33;0.5:1:10
/HOAc−MeOH−CHCl3、シリカゲルプレート)。得られた
反応生成物を剥離乾燥し、残査を5〜10℃で5%NaHCO3
32mlに溶解し、クロロホルム20mlで3回抽出した。クロ
ロホルム抽出物は、廃棄した。5〜10℃で、重炭酸塩層
を1Nの塩酸28mlでpH2〜3まで酸性化し、酢酸エチル25m
lで10回抽出した。酢酸エチル抽出物を飽和塩化ナトリ
ウムで洗浄し、硫酸ナトリウム無水物で乾燥した。溶媒
を濃縮し、メタノール−酢酸エチル−ヘキサンの混合溶
液で再結晶した固形のトリチウム標識化された3−ケト
ジゴキシゲニンカルボキシメトキシムを得た。mp:202〜
220℃(分解);IR(KBr):3600cm-1〜3200cm-1(酸)。
新しく蒸留された(CaH2)DMF 30μに上記で得られた
3H−ジゴキシゲニンカルボキシメチルオキシム2.76mgと
NHS 0.849mgとを添加して0℃で攪拌した溶液に、EDAC
1.18mgを添加し、次いで、1時間後にEDAC 0.2mgを添加
し、3H−ジゴキシゲニンカルボキシメチルオキシムのNH
Sエステルを反応液中に得た。
0.1Mのピロリン酸ナトリウム(pH8.5)1.0mlに、実施例
1で製造したアミノデキストラン10mgを溶解した溶液に
0℃で、DMFに3H−ジゴキシゲニンNHSエステルを溶解し
た上記水溶液9.5μをマイクロリッターシリンジで2
〜3分間かけて添加した。2時間後、10mg/mlの塩化ナ
トリウムを含有する0.1Mのピロリン酸ナトリウム14ml
(pH8.5)で反応混合物を15mlに希釈し、アミコン過
装置で洗浄し、微粒子を除去し、次いで、希釈/濃縮緩
衝液として、10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)
を用いて1.5mlに濃縮した。最終溶液をリン酸ナトリウ
ム緩衝液で7.0mlに希釈した。アミノデキストランの旋
光分析の結果、溶液1ml当たり1.377mgのアミノデキスト
ランが測定された。デキストランのシンチレーションカ
ウンターによる分析の結果、溶液1ml当たり4.702×10-5
mmolのジゴキシゲニンが測定された。アミノデキストラ
ン及び3H−ジゴキシゲニンカルボキシメチルオキシムを
標準として用いた。このようにしてアミノデキストラン
1mg当たり3.415×10-5mmolのジゴキシゲニンが定量され
た。
実施例3 (ジゴキシゲニン結合磁性粒子の製造) ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッズ(J.Immu
nol.Methods)(1982年)第52巻、第341〜351頁にレン
ボー等によって記載されたレンボー(Rembaum)酸性酸
化鉄の存在下アクリル酸とアクロレイン誘導体との重合
によって生成された磁性粒子を用いた。1.5mlのポリプ
ロピレン製遠心分離用チューブの中に、表面にアルデヒ
ド基を含有していると報告されている該物質5.0mgを入
れ、これに、実施例2で製造されたジゴキシゲニン結合
アミノデキストラン(ジク−デキストラン)溶液182μ
を添加した。チューブにふたをして、一晩、垂直方向
に回転させた。2分間粒子を集めるために遠心した後、
上澄みをシンチレーションカウンターにかけた結果、磁
性粒子1mg当たりジゴキシゲニン36.6μmolが磁性粒子に
付着していた。該磁性粒子をPBS 200μで5回超音波
洗浄し、次いで、遠心し、そして、洗浄物をデカンテー
ションした。洗浄物をシンチレーションカウンターで測
定した結果、約45%が粒子とともに残っていた。この最
終分析の結果、粒子1mg当たり6.90×10-7mmolのジゴキ
シゲニン及び懸濁液1ml当たり1.73×10-6mmolのジゴキ
シゲニンが測定された。
実施例4 (スクアレート染料結合抗ジゴキシンの製造) 3−ジメチルアミノフェノール、ステアリン酸及び実施
例6で生成されたN−エチル−N−3−ヒドロキシフェ
ニルグリシンメチルエステルの等モル量を、n−ブタノ
ール:ベンゼン(2:1(容量))の混合溶液中で共沸的
に水を除去しながら還流し、次いで、シリカゲルクロマ
トグラフィでモノメチルエステル染料を単離することに
より、1−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシ
フェニル]−3−[4−(N−エチル−カルボキシメチ
ルアミノ)−2−ヒドロキシフェニル]−2,4−ジヒド
ロキシシクロブテンジイリウム二水酸化物(二分子内
塩、DECAS)を生成した。深青色のメチルエステルをNaO
Hで加水分解した後、酸性化して、DECASを生成した。
0℃で、新しく蒸留された(CaH2)DMF 120μにDECAS
3.0mg及びNHS 0.99mgを溶解した溶液にEDAC 1.3mgを添
加し、DECASのNHSエステルを生成した。薄層クロマトグ
ラフィ処理(シリカ、クロロホルム:メタノール=90:1
0(容量)混合溶液)の結果、DECASのNHSエステルの存
在を示し、1時間後出発物質の消滅を示した。
PBS 0.5mlにポリクロナールひつじ抗ジゴキシン8.7mgを
溶解した溶液にpH8.5のピロリン酸ナトリウム(0.1M)
0.5mlを添加した。0℃で強く攪拌した抗体溶液に、上
記で得られたDECASのNHSエステル溶液25μを2回ゆっ
くりと添加した。この時の添加に要する時間は2〜3分
間であり、ついで0℃で20〜30パルスの超音波にかけ
た。
2時間反応物を遠心した後、上澄み液(1ml)を、50mM
のリン酸ナトリウム、0.15MのNaCl及び塩酸ナトリウム1
0mg/mlから成るpH7の緩衝液で作ったセファデックスG
−25の18ml床でクロマトグラフィ処理した。ボイドボリ
ュームバンドを集め、3日間4℃で遠心し、少量の青色
の沈澱物を除去した後、PBS中で作った不溶性のポテト
スターチ18mlでクロマトグラフィ処理した。最初に移動
した青帯部は、シリカ上にスポットし、ジメトキシエタ
ン酸で溶出したとき、非共有結合染料を示さなかった。
限外過で1.2mlに濃縮した後、標準としてDECAS及びひ
つじジゴキシンを用いてPBS/BCDでUV分析した結果、650
nmにλmaxを有し、染料と蛋白質との比率は2.2であっ
た。
実施例5 (ジゴキシンに関するアッセイ) バッファー: PBS PBS/BCD PBS/10%BGG PBS/BGG/トリトン PBS/SDS 試薬: 実施例4で製造されたひつじ抗ジゴキシン染料コンジュ
ゲート 同容量のPBS/BGG−トリトン(M−ジグ)で希釈され
た、実施例3で製造された磁性粒子−ジゴキシゲニン−
アミノデキストラン試薬 PBS/BGG−トリトン中の以下の濃度のジゴキシンカリブ
レーター: 1.0×104ng/ml 3.16×103ng/ml 1.0×103ng/ml 3.16×102ng/ml 1.0×102ng/ml 0ng/ml プロトコル: Ab染料25μをPBS/BGG−トリトン10μに添加し、 カリブレーター50μを添加した。
次いで、ふたをして、20分間温置した。
M−ジグ(Dig)100μを添加した。
次いで、垂直回転しながら2時間温置した。
チューブを遠心し、上澄み液を静かに流した。
1〜2パルスの超音波にかけながらPBS/BGG−トリトン2
00μを添加した。
チューブを1分間遠心し、上澄み液を静かに流した。
1〜2パルスの超音波にかけながらPBS/BGG−トリトン2
00μを添加した。
チューブを1分間遠心し、上澄み液を静かに流した。
1〜2パルスの超音波にかけながらPBS/BGG−トリトン2
00μを添加した。
チューブを1分間遠心し、上澄み液を静かに流した。
20〜30パルスの超音波にかけながら、PBS/SDS50μを
添加した。
チューブを温流水で20秒間温めた。
PBS/BCD150μを添加した。
チューブを1分間遠心した。
上澄み液190μをPBS/BCD750μで希釈した。
溶液を繊維光学レーザー蛍光読取装置(λex=633nm)
で測定した。
結果を第1表に概略示した。
上記結果が示しているとおり本発明によるとジゴキシン
に関する速くて、正確で、感度のよいアッセイを実施す
ることができる。ジゴキシンの濃度が2桁(1×102ng/
mlから1×104ng/mlに)増加すると、実測された蛍光が
692nmから368nmに本質的に減少するという結果になる。
さらに、上記アッセイはジゴキシン濃度1×102ng/mlと
3.16×102ng/mlとを容易に識別した。
実施例6 (1,3−ビス[4−(N−エチル−カルボキシメチルア
ミノ)−2−ヒドロキシフェニル]−2,4−ジヒドロキ
シシクロブテンジイリウム二水酸化物(DCAS)及びその
ビスヒドラジドの製造) テトラヒドロフラン800mlに3−アセトアミドフェノー
ル161gを溶解した溶液に、ジクロロメタンにボラン−メ
チル硫化物を溶解した1.0M溶液275mlを1〜2時間かけ
て滴下した。4〜5時間加熱還流し、次いで、メタノー
ル1にゆっくりと注いだ。溶媒をヘビーシロップ状に
なるまで濃縮し、冷却及びスクラッチングをして結晶を
沈澱させた。固形物を取し、メタノールに再び溶解し
た。上記のとおり濃度及び結晶化した結果、3−(エチ
ルアミノ)フェノールが収率74%で製造された。
メチルブロモアセテート(10.7g、70mmol)、上記で得
られた3−(エチルアミノ)フェノール(4.8g、35mmo
l)及びエチルジイソプロピルアミン(4.45g、35mmol)
をトルエン25ml中で合わせた。混合物を100℃で30分間
加熱し、次いで、減圧濃縮し、5%容量のメタノール/
塩化メチレンを用いてシリカゲルカラムでクロマトグラ
フィ処理した。合わせた画分を飽和重炭酸ナトリウムで
洗浄し、0.1N塩酸で中和した。合わせた画分をNa2SO4
乾燥し、濃縮して、N−エチル−N−3−ヒドロキシフ
ェニルグリシンメチルエステル7.24gを得た。
10mlの丸底フラスコ中で上記生成物(0.78g、3.73mmo
l)とスクアリン酸(0.19g、1.67mmol)とを合わせた。
n−ブチルアルコール(1ml)及びベンゼン4mlを添加
し、混合物を一晩還流した。溶媒をロータリーエバポレ
ーションで除去した。
上記で得られた乾燥生成物(50mg)をDMF10mlに溶解
し、ヒドラジン無水物1mlを添加した。混合物を一晩、
室温で撹拌した。反応混合物を水50mlで希釈し、希塩酸
を添加して生成した沈澱物を収集し、水で洗浄し、吸引
漏斗で乾燥した。
実施例7 (スクアレート染料−ジゴキシンコンジュゲートの製
造) 0℃に維持されているN,N−ジメチルホルムアミド5mlに
ジゴキシン390mg(0.5mmol)を溶解し、強く攪拌した溶
液に、過ヨウ素酸ナトリウム214mg(0.1mmol)を脱イオ
ン水5mlに溶解した溶液を滴下した。反応物を0℃で4
時間攪拌し、固形過ヨウ素酸ナトリウム107mg(0.5mmo
l)を添加した。更に、16時間攪拌しながら室温まで徐
々に温めた。
反応物を水10mlで希釈し、20分間攪拌した。次いで塩化
ナトリウム10mlを添加し、酢酸エチル15mlで3回抽出し
た。酢酸エチル層を合わせ、水15mlで6回、飽和塩化ナ
トリウム15mlで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
た。乾燥剤を過し、ロータリーエバポレーションで酢
酸エチルを除去し、ジゴキシンジアルデヒド246mg(収
率31%)を得た。シリカゲルによる薄層クロマトグラフ
ィ処理(クロロホルム−メタノール(9:1)混合溶液、R
f 0.43)によって精製し、純度95%以上とした。生成物
は、これ以上精製せずに次の反応に用いた。
実施例6の方法で生成されたDCASビスヒドラジン塩25mg
(0.05mmol)及び上記で生成されたジゴキシンジアルデ
ヒド78mg(0.10mmol)に乾燥ジメチルホルムアミド2ml
及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン17μ(0.10mmo
l)を添加した。新しい生成物が形成されている間中、4
8時間、窒素の存在下、室温で攪拌した。展開溶媒とし
て、クロロホルム−メタノール(9:1容量比)混合溶液
を用いて、薄層クロマトグラフィ処理した結果、生成物
はRf 0.45を有し、青緑色を呈した。反応混合物をロー
タリーエバポレーションによって濃縮乾固し、2枚の20
×20cmのシリカゲル型GF試料用プレートで展開溶媒とし
てクロロホルム−メタノール(9:1容量比)混合溶液を
用いて、試料用薄層クロマトグラフィ処理することによ
って精製した。Rf 0.45の生成物に対応するバンドをプ
レートからこすり落とし、メタノールでシリカゲルから
溶離した。メタノールを濃縮し、暗緑青色の固形生成物
を得た。
実施例8 (ひつじ抗ジゴキシン−ガロシアニンコンジュゲートの
製造) 0℃で、pH8.0のリン酸緩衝食塩水10mlにひつじ抗ジゴ
キシン16mlを攪拌して溶解した溶液に、乾燥DMFにガロ
シアニンNHSエステル(DECASのNHSエステルの製造に関
する実施例4と類似の製法によって生成された)を溶解
した0.1M溶液0.1mlを5分間かけて滴下した。0〜4℃
で18時間攪拌した後、4Mのヒドロキシルアミン塩酸塩0.
1mlを1度に添加し、0〜4℃で30分間攪拌しつづけ
た。青色溶液をゲル過によって精製し、透析し、遠心
し、1.44mg/mlの青色の抗体溶液7.6mlを得た。溶液は、
抗−ジゴキシン1モル当たり平均2.5モルのガロシアニ
ンを含有していた。コンジュゲートの極大吸収波長は、
278nm及び625nmであり、コンジュゲートの相対量子収量
は、0.02であった。
実施例9 (コンペティティブアッセイ) アッセイ緩衝液及びアッセイ緩衝液の3種類の試薬スト
ック溶液を製造した: アッセイ緩衝液:pH7.4の10mMのリン酸緩衝食塩水、β−
シクロデキストリン10mM及び兎の血清アルブミン0.1
%。
スクアレート染料−ジゴキシンコンジュゲート:スクア
レート染料1.1×10-7M及びジゴキシン2.2×10-7M。
ジゴキシン:1000ng/ml。
ひつじ抗ジゴキシ−ガロシアニンコンジュゲート:抗体
13.4mg/ml又は8.4×10-5M。
(アッセイプロトコール) プラスチック製アッセイカップにスクアレート染料−ジ
ゴキシンコンジュゲートストック溶液10μ、抗体−ガ
ロシアニンストック溶液12μ、ジゴキシンストック溶
液0、1、2、5、10、20、50、75及び100μ及びア
ッセイの総容量が200μになる量のアッセイ緩衝液を
添加した。アッセイ溶液を室温で1時間温置した。次い
で、アッセイ緩衝液800μを添加し、励起源として、6
32.8nmのHe−Neレーザーを用いて、光ファイバー蛍光光
度計で蛍光を測定し、660±10nmでの発光を測定した。
結果を第2表に示した。
上記の結果が示しているとおり、本発明によるとジゴキ
シンに関する速くて、正確で、感度のよいアッセイを実
施することができる。ジゴキシンの濃度が2桁(1〜10
0ng/ml)増加すると、実測された蛍光が18.33kHzから3
1.23kHzに本質的に増加するという結果になる。さらに
上記アッセイは、ジゴキシン濃度の低いレベル間で、例
えば1及び2ng/mlで容易に識別した。
実施例10 (1,3−ビス[4−(ジエチルアミノ)−2−(ヒドロ
キシフェニル)−2,4−ジヒドロキシシクロブテンジイ
リウム二水酸化物(二分子内塩DEAS)の製造) DEASは、以下のとおり製造した:n−ブタノール:トルエ
ン(2:1)混合溶液90ml中でスクアリン酸(741mg、65mm
ol)と3−N,N−ジエチルアミノフェノール(2.16g、13
mmol)とを攪拌しながら、混合した。混合物を一晩還流
し、水を共沸除去した。次いで、反応物を進行させ、メ
タノール:トルエン(1:9)混合溶液を用いて、薄層ク
ロマトグラフィ処理した。次いで、反応混合物を蒸留
し、トルエン約40mlを除去し、反応混合物を室温まで冷
却した。結晶粉末をろ別し、室温で乾燥し、生成物2.5g
を得た。UV(DMF)λmax650nm、ε=240,000、蛍光(DM
F)650/666nm。
実施例11 (D(Rho)型血液型抗原の定量のためのアッセイ) ジメチルホルムアミド(DMF)にDEASを溶解した飽和溶
液をDMFで1:10(容量)に希釈した。連続渦巻条件下、D
EAS希釈溶液50μにO(Rho)型陽性の全血試料1mlを
滴下し、混合した。得られた混合溶液10μと、D(Rh
o)型血液型抗原に特異的な抗体(商業的に入手可能な
タイピング試薬)10μとを混合した。混合物を、1分
間、周囲の温度に保持し、次いで、血清アルブミン及び
スクロースを含有するリン酸緩衝液1.5mlで希釈した。
容量限定法及び米国特許第4,564,598号明細書(米国特
許出願第397,285号、出願日:1982年7月12日)に開示さ
れている粒子計数装置によって、細胞の凝集反応の結果
として起こる蛍光の変化について媒質を分析した。
スプリッター・モニター(FOMS−850−P型、カリフォ
ルニア州パウロ・アルトのカプトロン・インコーポレー
ション)から得られた“Y"形繊維光学カップラーの単一
になっている方のファイバー端を培地に浸漬した。該フ
ァイバーは、直径50ミクロンであり、半角12゜及び有効
試料容量1×10-7mlの励起錐体を有していた。2つに枝
分かれした繊維の一方にHe−Neレーザー(632.9nm)か
らの励起光を注いだ。浸漬された繊維の端に差し込まれ
ているセルから発せられた蛍光は、2つに枝分かれした
繊維に均等に伝導するように繊維の岐路で分かれる。干
渉を過により除去した後、2番目の枝分かれした繊維
を進んでいる部分を高増加EMI光電子増倍管により、妨
害光の去後、50−500秒にわたる時間の間、0.1秒に1
回の割合で、ゲートタイム1ミリ秒で読取った。ゲート
タイム当たりの蛍光パルスの平均値をコンピューターで
定めた。
標準発光レベルを確立するために2種類の対照実験を行
った。
a)常用のタイピングによってD(Rho)型陰性の型に
なっている試料を同じ方法でアッセイした。
b)商業的に利用でき、抗体以外は、D(Rho)型タイ
ピング剤の全成分を含有している“Rh対照”剤を、抗体
剤の代わりに上記アッセイに用いた。
5つの陽性及び5つの陰性の固体から得られた試料の結
果を第3表に概略示した。
*前記の変動分析によってシグナルを得た。シグナル40
以上は、陽性とみなした。
実施例12 A、B及びO型の血液型抗原に関して、各々A(αA)
及びB(αB)型の血液型抗原に特異的な抗体及びO型
固体(αA、B)から得られた抗体を用いて、実施例11
のアッセイを繰り返した。次いで、キンスランド(前
掲)の示唆に従って、DEASとβ−シクロデキストリンと
で錯体を作った。結果を第4表に概略示した。
上記データが示しているように、蛍光化合物としてスク
アレート染料を用い、スクアレート染料の励起エネルギ
ー源としてHe−Neレーザーを用いた本発明の改良された
蛍光アッセイ法は、血液型抗原のような幅広く多様な分
析物をアッセイするために有用である。また、通常、該
方法は単一工程で実施することができる。そして、アッ
セイの感度の良さで試料の他の成分からのバックグラウ
ンド干渉の影響は、最小にすることができる。さらに分
離工程及び洗浄工程なしで、アッセイの結果を得ること
ができる。
上記実施例を挙げて本発明を詳しく説明したが、本発明
の趣旨及び範囲内において多様化及び変化することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドウィン・エフ・ウルマン アメリカ合衆国カリフォルニア、アサート ン、セルビー・レーン135番 (56)参考文献 Angew.Chem.Interna t.Edit.,5(10),p894, (1966)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料中のアナライトの測定用アッセイに使
    用するものであって、染料と、リガンドおよびその相補
    的レセプターからなる特異的結合対(sbp)の一構成員
    とのコンジュゲートである化合物において、当該コンジ
    ュゲート中の染料がスクアレート染料であることを特徴
    とする化合物。
  2. 【請求項2】式 [式中、DおよびYは、同一または異なって、それぞれ
    −CH=および−N=からなる群から選ばれた部分1〜6
    個の鎖を含み、上記鎖は交互の単結合および2重結合を
    含むとともにO、Sおよびジ置換窒素からなる群から選
    ばれた官能基で終結し、DおよびYの両者における上記
    部分の数および上記末端官能基の合計は偶数であり、上
    記鎖、またはその末端官能基を含む部分は脂肪族または
    1個またはそれ以上の脂環式もしくは芳香環の部分、ま
    たはそれらの組合わせであり、上記鎖または環、または
    官能基は水素以外に1−30個の原子を含む置換基0個、
    1個またはそれ以上を有し、上記原子は炭素、酸素、窒
    素、硫黄、原子番号9−53のハロゲン、ひ素、けい素、
    セレンおよびりんからなる群から選ばれたものであっ
    て、上記置換基は一緒になって脂環式もしくは芳香環で
    あり得る環を1個またはそれ以上形成していてもよく、
    DまたはYの少なくとも一方はAに結合し、Aは、リガ
    ンドおよびその相補的レセプターからなる特異的結合対
    (sbp)の一構成員少なくとも1個を含む基であり、n
    は平均して1からAの分子量を100で割った値までの数
    であり、qは1または2である] を有する、特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】下式の化合物 [式中、A3は特異的結合対の一構成員、 n3は平均して1からA3の分子量を5000で割った値までの
    数、 tは1または2、 q3は1または2、 R3は、炭素原子1−10個、酸素原子0−6個、および窒
    素原子0−3個を有する置換基群から独立に選ばれた基
    であり、また一緒になって脂環式もしくは芳香環を形成
    することができ、 R4は、ヒドロキシ、水素、ホスフェート、ホスホネー
    ト、スルホネート、ニトロ、ハロゲン、アミノおよびR3
    からなる群から独立に選ばれた基、LはR3の任意の水素
    を置換するものであり、結合手またはA3に対する結合基
    である] からなる群から選ばれたものである、特許請求の範囲第
    2項記載の化合物。
  4. 【請求項4】窒素上のR3の少なくとも1個がLで置換さ
    れた水素を有するものである、特許請求の範囲第3項記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】窒素上のR3の残り全部が炭素数1−5の低
    級アルキルである、特許請求の範囲第4項記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】tが1、R4がヒドロキシである、特許請求
    の範囲第3−5項の何れか1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】Lが非オキソ・カルボニル、カルバモイ
    ル、チオカルバモイルおよびアミノから選ばれたもので
    ある、特許請求の範囲第3−6項の何れか1項記載の化
    合物。
  8. 【請求項8】スクアレート染料が600nmより大きな極大
    吸収を有する、特許請求の範囲第1−7項の何れか1項
    記載の化合物。
  9. 【請求項9】アナライトを含有する疑のある試料中のア
    ナライトのアッセイ法であって、アナライトがリガンド
    およびその相補的レセプターからなる特異的結合対(sb
    p)の一構成員であり、当該方法が (イ)アッセイ媒質中で、試料および染料とsbpの他の
    構成員とのコンジュゲートを合わせ、 (ロ)上記試料中におけるアナライトの存在または量に
    関連するものとして当該試料の効果を測定すること を含む方法において、当該コンジュゲート中の染料がス
    クアレート染料であることを特徴とする、アッセイ法。
  10. 【請求項10】アッセイが、アッセイ媒質中で、試料、
    sbp構成員染料コンジュゲートおよび第3のsbp構成員を
    合わせ(ここで3種のsbp構成員中2種は残る構成員に
    対して相補的である)、 上記試料中におけるアナライトの存在または量に関連す
    るものとしてコンジュゲートの蛍光に対する上記試料の
    効果を測定することを含む、特許請求の範囲第9項記載
    のアッセイ法。
  11. 【請求項11】第3のsbp構成員が、その化合物に上記
    第3のsbp構成員が結合したときその化合物の蛍光を消
    滅させる能力のある化合物にコンジュゲートしている、
    特許請求の範囲第10項記載のアッセイ法。
  12. 【請求項12】関心の対象である物質を含む疑のある試
    料中の上記関心の対象物質のアッセイ法であって、蛍光
    化合物を用いて上記試料中における関心の対象物質の存
    在または量に関連してシグナルを発生させ、また上記蛍
    光化合物を励起させるためにエネルギー源を用いる方法
    において、蛍光化合物としてスクアレート染料を用い、
    エネルギー源としてヘリウム/ネオンレーザーを用いる
    ことを改良点とする、アッセイ法。
  13. 【請求項13】スクアレート染料が水相容性である、特
    許請求の範囲第12項記載のアッセイ法。
  14. 【請求項14】スクアレート染料がセルに含有されな
    い、特許請求の範囲第12または13項記載のアッセイ法。
  15. 【請求項15】アナライトを含有する疑のある試料中の
    アナライトの存在または量の測定用キットであって、上
    記アナライトが特異的結合対の一構成員であり、キット
    がパッケージされた組合わせとして、 第2のsbp構成員にコンジュゲートしたスクアレート染
    料を含んでなる第1の化合物、第3のsbp構成員(ここ
    で3種のsbp構成員中の2種は残るsbp構成員に対して相
    補的である)を含んでなる第2の化合物、および 必要に応じて補助物質 を含むものである、キット。
  16. 【請求項16】リガンドおよびその相補的レセプターか
    らなる特異的結合対(sbp)の一構成員と染料とをコン
    ジュゲートさせるアッセイ用化合物の製法であって、当
    該染料がスクアレート染料であることを特徴とする製
    法。
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