JPH0737402B2 - フェノール誘導体、その製造法およびそれを含んでなる医薬組成物 - Google Patents

フェノール誘導体、その製造法およびそれを含んでなる医薬組成物

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JPH0737402B2
JPH0737402B2 JP63144119A JP14411988A JPH0737402B2 JP H0737402 B2 JPH0737402 B2 JP H0737402B2 JP 63144119 A JP63144119 A JP 63144119A JP 14411988 A JP14411988 A JP 14411988A JP H0737402 B2 JPH0737402 B2 JP H0737402B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規フェノール誘導体、その製造法およびそれ
を含んでなる医薬組成物に関する。本発明の新規フェノ
ール誘導体は、脳、心、腎および肺循環器系疾患、呼吸
器系疾患、アレルギー、アナフィラキシーショック、エ
ンドトキシンショック、炎症などの治療および予防作用
または腫瘍細胞による血管新生を抑制する作用などを有
する。
従来の技術 トロンボキサンA2、ロイコトリエン類および活性酸素種
は、種々の疾患における基礎病変の増悪に大きく関係し
ており、それらの過剰な産生は生体にとっていずれも障
害因子と成りうることがあきらかにされている。たとえ
ば、トロンボキサンA2は主に血小板や白血球においてア
ラキドン酸から生合成され、強力な血小板凝集作用と血
管および気管支平滑筋に対する収縮作用が知られてい
る。また、トロンボキサンA2の過剰な生成およびトロン
ボキサンA2とプロスタサイクリンの生成の不均衡が血栓
症、心筋梗塞、脳梗塞、消化管潰瘍、喘息、脳浮腫、動
脈硬化症、肝疾患、腎疾患などの発症原因と考えられて
いる。さらに、ロイコトリエン類は、アレルギー性ある
いは炎症反応の強力な化学メディエーターであり、肺末
梢気道の収縮を主に引き起こし、気管支喘息に伴う呼吸
困難と関係するものと考えられている。ロイコトリエン
類は毛細血管の透過性亢進や強力な白血球遊走能を有
し、炎症の主な症候の一つである浮腫や細胞浸潤とも深
く関係している。ロイコトリエンC4のような血管や心筋
に対する強力な収縮作用は冠状動脈不全、狭心症の原因
にもつながるものと考えられている。
また、プロスタノイドのうち血管および気管支平滑筋の
収縮作用を示すプロスタグランジンH2、プロスタグラン
ジンD2、プロスタグランジンF2αあるいは11−エピ−プ
ロスタグランジンF2αの前記の疾患に対する関与の解明
も注目されてきている。
最近、虚血性組織における病変の進展に活性酸素種が障
害因子として大きな役割を果たしていることが明らかに
されている[アイ・フライドビッチ、アニュアル・レビ
ュー・オブ・ファーマコロジィ・アンド・トキシコロジ
ィ(I.Fridovich,Annual.Review of Pharmacology and
Toxicology)23.239(1983);ジェイ・エム・マッコー
ドおよびジィ・ガイ、アメリカン・ジャーナル・オブ・
フィジオロジィ(J.M.McCord and G.Ghai,American Jou
rnal of Physiology)246,H776(1984)]。生体におけ
る活性酸素種としてはスーパーオキサイド、水酸化ラジ
カル、一重項酸素、過酸化ラジカル、などが考えられて
いる。とりわけ、スーパーオキサイドの生体内における
生成と、これに引き続いて起こる活性酸素種の細胞また
は組織障害は、本質的な要因としてスーパーオキサイド
の過剰な生成が重大な意義をもつと考えられる。
従って、アラキドン酸カスケードにおけるトロンボキサ
ンA2、プロスタグランジンH2、プロスタグランジンD2
どのエイコサノイド受容体拮抗作用物質、ロイコトリエ
ン類の生合成の初発酵素である5−リポキシゲナーゼを
阻害する物質、あるいは受容体に拮抗する物質、あるい
は活性酸素種の消去または生成を抑制する物質などの合
成研究が進められており、たとえば、特開昭61−148144
号、特開昭61−148174号および特開昭61−183264号には
抗過酸化脂質作用を有するある種のベンゼン誘導体が開
示されている。
発明が解決しようとする課題 本発明は、活性酸素種消去作用、トロンボキサンA2、プ
ロスタグランジンH2、プロスタグランジンD2などのエイ
コサノイド受容体拮抗作用または5−リポキシゲナーゼ
阻害作用を併有し、脳、心、腎および肺循環器系疾患、
呼吸器系疾患、アレルギーアナフィラキシーショック、
エンドトキシンショック、炎症などの治療および予防作
用のほか血管新生抑制作用を有する新規なフェノール誘
導体、その製造法およびそれを含んでなる該疾患等の治
療、予防および抑制に有用な医薬組成物を提供するもの
である。
課題を解決するための手段 本発明のフェノール誘導体は一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
す。]で表わされる。
本発明の一般式(I)で表わされる新規フェノール誘導
体におけるR1で示される保護されていてもよい水酸基の
例としては、水酸基、低級アルコキシ(例、メトキシ、
エトキシ、プロポキシなど炭素数1〜4のもの)、メト
キシメチルオキシ、ベンジルオキシ、低級アシルオキシ
(例、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキ
シなど炭素数1〜4のもの)、テトラヒドロピラニルオ
キシなどが挙げられる。
R2で示される低級アルキル基としては、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、t−ブチルなど炭素数1〜4のものが挙げられ
る。また、R2で示される低級アルコキシ基としては、た
とえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシなど炭素
数1〜4のものが挙げられる。
R3およびR4で示される置換されていてもよい炭素数1〜
8のアルキルの例としては、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ペプチル、オクチルなど無置換の
アルキルのほか、1個以上の水酸基、前記R2で定義した
ごとき低級アルコキシ基、ハロゲン(例、フッ素、塩
素、臭素など)および/またはカルボキシル基で置換さ
れたこれらのアルキル基(たとえばヒドロキシメチル、
1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、カルボ
キシメチル、2−カルボキシエチル、メトキシメチル、
トリフルオロメチル、クロロメチルなど)が挙げられ
る。R3およびR4で示される置換されていてもよいアラル
キル基の例としては、ベンジル、1−フェニルエチル、
2−フェニルエチル、ジフェニルメチルなど炭素数7〜
13のものが挙げられ、これらはベンゼン環の任意の位置
に1〜5個、好ましくは、1〜3個の置換基を有してい
てもよく、このような置換基としては、たとえば、フッ
素、塩素、臭素などのハロゲン原子が挙げられる。R3
よびR4で示されるハロゲン原子としては、たとえば、フ
ッ素、塩素、臭素などが挙げられる。R3およびR4で示さ
れる炭素数2〜7のアシル基としては、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、バレリルなどのアルキルカルボニ
ルが挙げられる。
R3およびR4で示される保護されていてもよいホルミル基
としては無置換のホルミル基のほか、たとえば1,3−ジ
オキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、
1,3−オキサチオラン−2−イル、ジアルコキシメチル
(アルコキシは炭素数1〜4のもの)などが挙げられ
る。R3およびR4で示されるエステル化されたカルボキシ
ル基としては低級アルコキシカルボニル(たとえばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニルなど炭素数2〜5
のもの)、アラルキルオキシカルボニル(たとえばベン
ジルオキシカルボニルなど炭素数8〜10のもの)、アリ
ールオキシカルボニル(たとえばフェノキシカルボニ
ル、4−メチルフェニルオキシカルボニル、4−メトキ
シフェニルオキシカルボニルなど炭素数7〜10のもの)
が挙げられる。
また、R3およびR4で示されるアミド化されたカルボキシ
ル基としては無置換のアミノカルボニルのほか、アミノ
基が水酸基または炭素数1〜4のアルキルで置換された
置換アミノカルボニル(たとえば、メチルアミノカルボ
ニル、エチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカ
ルボニル、ジメチルアミノカルボニル、ヒドロキシルア
ミノカルボニルなど)、環状アミノカルボニル(たとえ
ば、モルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピ
ロリジノカルボニル、ピペラジノカルボニルなど)が挙
げられる。該環状アミノカルボニルは環の任意の位置に
炭素数1〜2の低級アルキル、炭素数1〜2の低級アル
コキシなどの置換基を有していてもよい。
R5およびR6で示される低級アルキル基としては前記R2
定義したものと同様なものが挙げられる。R6で示される
低級アシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチ
リルなど炭素数2〜6のアルキルカルボニルが挙げられ
る。
R7で示される低級アルコキシ基としては、たとえばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、オクチルオキシなど炭素数1〜8のもの
が挙げられる。R7で示される低級アルケニルオキシ基と
してはたとえば、エテニルオキシ、1−プロペニルオキ
シ、2−プロペニルオキシ、1−ブテニルオキシ、2−
ブテニルオキシなど炭素数2〜6のものが挙げられる。
Xで示されるフェニル基の置換基におけるハロゲン原子
としてはR3で示されるハロゲン原子と同じものが、低級
アルキル基、低級アルコキシ基としてはR2で示される低
級アルキル基、低級アルコキシ基とそれぞれ同様なもの
が挙げられる。
Yで示されるヒドロキシメチル基は置換されていてもよ
く、非置換のヒドロキシメチル基のほか、たとえば、メ
トキシメチル、アセトキシメチル、2−テトラヒドロピ
ラニルオキシメチル、ベンジルオキシメチル、ニトロオ
キシメチル、アミノカルボニルオキシメチル、置換アミ
ノカルボニルオキシメチル(たとえば、メチルアミノカ
ルボニルオキシメチル、エチルアミノカルボニルオキシ
メチル、ジメチルアミノカルボニルオキシメチル、フェ
ニルアミノカルボニルオキシメチル)、環状アミノカル
ボニルオキシメチル(たとえば、モルホリノカルボニル
オキシメチル、ピロリジノカルボニルオキシメチル、ピ
ペラジノカルボニルオキシメチル、ピペリジノカルボニ
ルオキシメチル)、t−ブチルジメチルシリルオキシメ
チルなどが、また、エステル化されたカルボキシル基と
しては、たとえば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニルなどの炭素数2〜4の低級アルコキシカルボニル
が挙げられる。Yで示されるアミド化されたカルボキシ
ル基は、そのアミノ基が置換された置換アミノカルボニ
ルでもよく、また、環状アミノカルボニルでもよい。置
換アミノカルボニルのアミノ基の置換基としては、たと
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ルなどの炭素数1〜4のアルキルや、たとえばフェニ
ル、ナフチルなどの炭素数6〜10のアリール(これらは
さらに環の任意の位置に、たとえば、ヒドロキシル、ア
ミノ、ニトロ、ハロゲン、メチル、メトキシなどの置換
基を有していてもよい)、ヒドロキシル基などが挙げら
れる。アミド化されたカルボキシル基の具体例として
は、たとえば、アミノカルボニル、モノーまたはジアル
キルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピ
ルアミノ、ジメチルアミノ)カルボニル、アラルキルア
ミノ[ベンジルアミノ、α−フェネチルアミノ、β−フ
ェネチルアミノ、1−(α−ナフチル)エチルアミノ]
カルボニル、フェニルアミノカルボニル、置換フェニル
アミノ(p−ヒドロキシフェニルアミノ、p−メトキシ
フェニルアミノ、m−クロロフェニルアミノ、p−ブロ
モフェニルアミノ)カルボニル、ジフェニルアミノカル
ボニル、ヒドロキシアミノカルボニル、N−ヒドロキシ
−N−メチルアミノカルボニル、N−ヒドロキシ−N−
フェニルアミノカルボニルや、アミノ酸のアミノ基から
水素1個を除いたアミノ酸残基(グリシン残基、アルギ
ニン残基、ヒスチジン残酸、アスパラギン酸残基、プロ
リン残基、フェニルアラニン残基、アラニン残基、メチ
オニン残基、ロイシン残基など)カルボニルなどが挙げ
られる。環状アミノカルボニルとしては、たとえば、モ
ルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジ
ノカルボニル、ピロリジノカルボニルなどが挙げられ
る。
本発明の一般式(I)で示されるフェノール誘導体のう
ち、Xがフェニル、4−メチルフェニル、4−フルオロ
フェニルなどの基で、Yがカルボキシル基で、メチレン
基の数(n)が5〜9のものがその薬理効果上、特に好
ましい。
本発明の一般式(I)で表わされる新規フェノール誘導
体は一般式 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、前記と同意義であ
る。]で表わされる化合物を一般式 [式中、X、Yおよびnは前記と同意義であり、Aは水
酸基、アセトキシ基、低級アルコキシ基、(例、メトキ
シ、エトキシなど)またはハロゲン原子(例、塩素、臭
素、ヨウ素など)を示す。]で表わされる化合物を反応
させることにより製造することができる。この反応は、
通常、酸触媒の存在下縮合させることにより行うことが
できる。たとえば、本縮合反応は、無極性溶媒、たとえ
ば、メチレンクロライド、クロロホルム、1,2−ジクロ
ルエタン、ベンゼン、トルエン、1,1,2,2−テトラクロ
ルエタンなどの中で、酸触媒、たとえば、三フッ化ホウ
素エチルエーテル、塩化アルミニウム、塩化スズ、p−
トルエンスルホン酸、D−カンファースルホン酸などの
存在下に10〜110℃の温度範囲で行われる。ことに、本
縮合反応は化合物(II)の溶媒に対する溶解性および酸
触媒と化合物(III)の反応性に依存するため、反応触
媒を化合物(II)および(III)の組み合わせに応じて
適宜変えることが望ましく、使用する酸触媒の量は化合
物(II)に対して1/20モル〜1モル程度の範囲とするこ
とが好ましい。本反応は好ましくは無酸素条件下で行わ
れる。
出発物質として用いる式(II)で表わされる化合物は公
知であるか、たとえば、後記の参考例に示す方法により
製造することができる。また、式(III)の化合物も公
知であるか、公知の方法に従って製造できる。
別法として、一般式(I)中、Yがカルバモイルオキシ
メチル基、N−置換カルバモイルオキシメチル基、ヒド
ロキシアミノカルボニル基、N−置換ヒドロキシアミノ
カルボニル基、ヒドロキシメチル基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換ア
ミノカルボニル基である化合物は、Yがヒドロキシメチ
ル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、また
はアシルオキシメチル基の化合物から以下の反応式1で
示すそれ自体公知の反応によって導くこともできる。
[式中、Zは式 で示される基(式中、R1、R2、R3、R4、R5、Xおよびn
は前記と同意義)、R8およびR9は炭素数1〜3のアルキ
ル基、R10は水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基
またはアリール基、R11およびR12は水素原子、炭素数1
〜6の低級アルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6
の低級アルコキシ基またはアリール基を示す。ただし、
R11とR12の少なくとも一方はヒドロキシル基および炭素
数1〜6の低級アルコキシ基以外の基である。] また、別法として、一般式(I)で表わされるフェノー
ル誘導体のうち、R2が水素原子、低級アルキル基または
低級アルコキシ基、R3が水素原子または低級アルキル基
である化合物は、R4位が非置換の対応する化合物から、
以下の反応式2に示すそれ自体公知の反応によって得る
こともできる。
さらに、反応式2において、R1が保護された水酸基の場
合、各反応終了後、それ自体公知の酸性加水分解または
接触還元して脱保護することにより、一般式(I)で表
わされるフェノール誘導体を得ることができる。一方、
反応式2から明らかなごとく、一般式(I)中、R4が非
置換の化合物は、R4がハロゲン原子(塩素または臭素)
である化合物を還元することによって得ることもでき
る。なお、反応式2中、Eは (ただし、X、Yおよびnは前記と同意義)、R13は水
素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基、R14は炭素数1〜6の低級アルキル
基またはアリール基、R15は炭素数1〜6の低級アルキ
ル基、アリール基またはアラルキル基を示す。R13、R14
およびR15で表されるアリール基としては、たとえば、
フェニル、パラフルオロフェニルなどが、R13およびR15
で表されるアラルキル基としては、たとえば、ベンジ
ル、フェネチルなどが挙げられる。
本発明の一般式(I)で表わされるフェノール誘導体の
うち、Yが遊離のカルボキシル基のものは、インビトロ
(in vitro)実験系においてトロンボキサンA2、プロス
タグランジンH2、プロスタグランジンD2などのエイコサ
イノド受容体拮抗作用を発現し、インビボ(in vivo)
実験系では、Yがメチル基、ヒドロキシメチル基、置換
されていてもよいヒドロキシメチル基、エステル化また
はアミド化されていてもよいカルボキシル基であっても
生体内での酸化(たとえば、ω−酸化、β−酸化)また
は加水分解反応によって、それらの基がカルボキシル基
にまで変換される場合にはトロンボキサンA2、プロスタ
グランジンH2、プロスタグランジンD2などのエイコサノ
イド受容体の拮抗作用を示す。
トロンボキサンA2は、生体では主に血小板または白血球
内でアラキドン酸からプロスタグランジンH2を経て生合
成される。トロンボキサンA2およびプロスタグランジン
H2の生理作用は極めて低濃度で強力な血小板凝集作用、
血管または気管支平滑筋の収縮作用を示す。たとえば、
血栓症、心筋梗塞症、脳梗塞症、動脈硬化症、糖尿病性
高血圧症、喘息、などの患者には一般的にトロンボキサ
ンA2の産生が亢進していることが良く知られている。し
たがって、トロンボキサンA2またはプロスタグランジン
H2の受容体に拮抗する化合物は、たとえば血管収縮、血
管攣縮、血小板凝集、血栓、気道収縮などに基づく種々
の疾患の治療および予防に抗血栓剤、抗血管収縮、抗血
管攣縮剤、抗高血圧剤、抗喘息剤、抗動脈硬化症剤とし
て用いられるものと考えられる。
かくして、本発明の一般式(I)のフェノール誘導体
は、アラキドン酸、コラーゲン、アデノシンジホスフェ
ート(ADP)、血小板活性化因子(PAF)などによって引
き起こされる血小板凝集を抑制し、また、トロンボキサ
ンA2またはプロスタグランジンH2の受容体を介して血小
板凝集、気道狭窄、血管収縮を引き起こす物質として知
られているプロスタグランジンH2類縁体であるU−4406
9またはU−46619の薬理学的作用を抑制する。また、ラ
ット心虚血−再灌流モデルにおける不整脈の発生や梗塞
巣に対する改善作用などを示す。さらに、ラット虚血腎
の機能改善作用および高血圧自然発症ラットの脳虚血発
作に対する改善作用を示す。
本発明の誘導体は毒性が低く、公知の薬学的に許容され
る方法により、そのままもしくは自体公知の薬学的に許
容される担体、賦形剤などと混合した公知の剤形の医薬
組成物、たとえば、錠剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル、マイクロカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤と
して経口的もしくは非経口的に安全に投与することがで
きる。投与量は投与対象、投与ルート、症状などにより
多少異なるが、たとえば、成人の患者に対して経口投与
する場合、通常1回量として約0.1mg/kg〜20mg/kg体重
程度、好ましくは0.1mg/kg〜10mg/kg体重程度を1日1
〜2回程度投与するのが好都合である。
本発明の一般式(I)で表わされるフェノール誘導体は
フェノール側鎖のアルファ(α)位の炭素にかさ高い基
を有し、不斉中心を有する。トロンボキサンA2、プロス
タグランジンH2、プロスタグランジンD2などのエイコサ
ノイド受容体に拮抗する作用は、通常、この不斉中心に
よる光学異性体の内でいずれか一方の異性体に特異的に
強い活性が現れる。しかし、受容体拮抗作用を示さない
光学異性体にトロンボキサンA2、プロスタグランジン
H2、プロスタグランジンD2などの類似の作用が見られな
いのでラセミ体の化合物であっても薬効上特に問題とな
らない。
また、本発明の化合物は、側鎖アルファ位の炭素にかさ
高い基を有する構造により生体内代謝による不活性反応
を受けにくくなっており、血中での薬剤有効濃度を長時
間維持することができ、低薬用量で優れた薬効を示す。
実施例 以下に出発物質の製造を示す参考例、式(I)で表わさ
れる本発明のフェノール誘導体の製造を示す実施例およ
び式(I)の誘導体の薬理作用を示す実験例を挙げて本
発明をさらに詳しく説明する。
参考例1(化合物A−1〜A−4の製造) 4−ブロモ−2,3,5−トリメチルアニソール(4.0g)の
無水テトラヒドロフラン溶液に−78℃でn−ブチルリチ
ウムヘキサン溶液(1.6M)(12.0ml)、ついで、ベンズ
アルデヒド(2.04g)のノテトラヒドロフラン(10ml)
溶液を加えた。徐々に室温に戻し、硫酸水素カリウム水
溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下に溶媒を留去して、α−(4−メトキシ−2,3,6−ト
リメチルフェニル)ベンジルアルコール(4.4g)を得た
(化合物A−1)。物性および核磁気共鳴スペクトルデ
ータを第1表に示す。
同様に、第1表に示す化合物A−2〜A−4を製造し
た。
参考例2(化合物A−5〜A−8の製造) 4,7−ジメチル−5−メトキシインダン(3.5g)のジク
ロロメタン(30ml)溶液に−78℃で、三臭化ホウ素(5.
08g)のジクロロメタン(2ml)溶液を加え、徐々に室温
に戻し、同温で、1時間攪拌した。氷水(10ml)と酢酸
エチル(50ml)を加えて抽出し、有機層をNaHCO3水、
水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をヘキサンより
再結晶して4,7−ジメチル−5−ヒドロキシインダン
(3.2g)を得た(化合物A−5)。物性および核磁気共
鳴スペクトルデータを第1表に示す。
同様に第1表に示す化合物A−6〜A−8を製造した。
参考例3(化合物A−9〜A13の製造) 4,7−ジメチル−6−メトキシ−1−インダノール(4.0
g)の酢酸(100ml)溶液に、パラジウム黒(600mg)を
加え、室温で3時間、水素添加した。触媒を濾過し、母
液を減圧下留去した。残渣に酢酸エチルを加え、水、飽
和食塩水で洗浄した、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、減圧下に溶媒を留去して、4,7−ジメチル−5−メ
トキシインダン(3.5g)を得た(化合物A−9)。物性
および核磁気共鳴スペクトルデータを第1表に示す。
同様に第1表に示す化合物A−10〜A13を製造した。
参考例4(化合物A−14〜A−16の製造) 4,7−ジメチル−6−メトキシ−1−インダノール(7.0
g)のメタノール(100ml)およびテトラヒドロフラン
(50ml)の混合溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム
(1.2g)を加えた後、室温で1時間攪拌した。アセトン
(10ml)を加え、減圧下で溶媒を留去した。水(50ml)
および酢酸エチル(50ml)を加え、有機層を水および飽
和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下で溶媒を留去して、4,7−ジメチル−6−メトキ
シ−1−インダノール(7.0g)を得た(化合物A−1
4)。物性および核磁気共鳴スペクトルデータを第1表
に示す。
同様に第1表の化合物A−15およびA−16を製造した。
参考例5(化合物A−17〜A−20の製造) 4−エチル−2,3,5−トリメチルアニソール(7.8)に47
%臭化水素水溶液を加え、17時間還流した。この溶液を
水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣を
ヘキサンより再結晶して4−エチル−2,3,5−トリメチ
ルフェノール(3.6g)を得た(化合物A−17)。物性お
よび核磁気共鳴スペクトルデータを第1表に示す。
同様にして、化合物A−18〜A−20を製造した。
参考例6(化合物A−21の製造) 1,4−ジメトキシ−2,5−ジメチル−3−クロロメチルベ
ンゼン(2.5g)のジメチルスルホキシド(8ml)溶液に
シアン化ナトリウム(0.7g)を加え、60℃で3時間攪拌
した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、1,4−ジメトキシ−2,5−ジ
メチルフェニルアセトニトリル(1.4g)を得た(化合物
A−21)。物性および核磁気共鳴スペクトルデータを第
1表に示す。
参考例7(化合物A−22の製造) 2,5−ジメトキシ−3,6−ジメチルベンズアルデヒド(5.
0g)、マロン酸(3.8g)、ピリジン(6ml)およびピペ
リジン(0.3ml)の混合物を25時間還流した。反応液を
水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸、
水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下、溶媒を留去し、残渣をエタノールより再結
晶して2,5−ジメトキシ−3,6−ジメチルケイ皮酸(4.1
g)を得た(化合物A−22)。物性および核磁気共鳴ス
ペクトルデータを第1表に示す。
参考例8(化合物A−23の製造) 2,5−ジメトキシ−3,6−ジメチルケイ皮酸(2.0g)のエ
タノール(30ml)溶液に5%パラジウム−炭酸(0.2g)
を加え、室温で水素添加した。触媒を濾過してエタノー
ルで洗浄し、濾液と合し、濃縮し、ほぼ純粋な2,5−ジ
メトキシ−3,6−ジメチルプロピオン酸(2.0g)を得た
(化合物A−23)。物性および核磁気共鳴スペクトルデ
ータを第1表に示す。
参考例9(化合物A−24の製造) 4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルフェニル酢酸(2.5
g)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液に0℃で水
素化リチウムアルミニウム(0.5g)を加え、40℃で3時
間加熱した。0℃に冷却し、希硫酸を加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去して2−
(4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルフェニル)エタ
ノール(2.3g)を得た(化合物A−24)。物性および核
磁気共鳴スペクトルデータを第1表に示す。
参考例10(化合物B−1およびB−2の製造) 2,3,5−トリメチルフェノール(0.7g)と7−(4−フ
ルオロフェニル)−7−ヒドロキシヘプタン酸(1.3g)
より、後記実施例1の方法に従って7−(4−フルオロ
フェニル)−7−(2−ヒドロキシ−3,4,6−トリメチ
ルフェニル)ヘプタン酸(1.2g)を得た(化合物B−
1)。物性および核磁気共鳴スペクトルデータを第2表
に示す。
同様に、化合物B−2を製造した。
参考例11(化合物B−3の製造) 7−(4−ブロモ−1−ヒドロキシ−2−ナフチル)−
7−(4−フルオロフェニル)ヘプタン酸(1.70g)の
メタノール(10ml)溶液に、5%パラジウム−炭素(20
0mg)およびトリエチルアミン(0.53ml)を加え、室温
で1.5時間水素添加した。触媒を濾過し、濾液を減圧留
去した。残渣に酢酸エチルおよび水を加えて抽出した。
酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキサン
(1:2)で溶出して精製し、7−(4−フルオロフェニ
ル)−7−(1−ヒドロキシ−2−ナフチル)ヘプタン
酸(930mg)を得た(化合物B−3)。物性およびスペ
クトルデータを第2表に示す。
参考例12(化合物B−4の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプタン酸(500mg)の
ジメチルホルムアミド(1ml)溶液を、水素化ナトリウ
ム(67mg)をジメチルホルムアミド(4ml)に懸濁させ
た混合物に0℃で加えた。室温で30分間攪拌し、ヨウ化
メチル(430mg)を滴下した。同温で1時間攪拌し、水
(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下で溶媒を留去して、7−(4−フルオロフェ
ニル)−7−(2−メトキシ−3,4,6−トリメチルフェ
ニル)ヘプタン酸メチルエステル(530mg)を得た(化
合物B−4)。物性およびスペクトルデータを第2表に
示す。
実施例1(化合物1の製造) 2,4,5−トリメチルフェノール(2.0mg)および7−(4
−フルオロフェニル)−7−ヒドロキシヘプタン酸(3.
5g)のトルエン(60ml)溶液に70℃で三フッ化ホウ素エ
チルエーテル(0.56ml)を加え、同温で6時間反応させ
た。空冷後、反応液に水、酢酸エチルを加えて抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥し(無
水硫酸マグネシウム)溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル/ヘキ
サン(1:5)で溶出し、目的物を酢酸エチル/ヘキサン
より再結晶して、7−(4−フルオロフェニル)−7−
(2−ヒドロキシ−3,5,6−トリメチルフェニル)ヘプ
タン酸(4.5g)を得た(化合物1)。物性およびスペク
トルデータを第3表および第4表に示す。
同様にして、化合物2〜4、6、8〜11、14〜16、19〜
26および44〜46を製造した。
実施例2(化合物57の製造) 4,5−ジメチルカテコール(633mg)および7−(4−フ
ルオロフェニル)−7−ヒドロキシヘプタン酸(1.15
g)のトルエン(18ml)溶液にp−トルエンスルホン酸
ナトリウム1水和物(455mg)を加え、100℃で20時間反
応させた。空冷後、反応液に水、酢酸エチルを加え抽出
した。有機層を取り出し、水、飽和食塩水で順次洗浄
し、乾燥(無水硫酸マグネシウム)した。溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、精製(酢酸エチル/ヘキサン(1:7)で溶出)し
て、7−(4−フルオロフェニル)−7−(2,3−ジヒ
ドロキシ−5,6−ジメチルフェニル)ヘプタン酸(530m
g)を得た(化合物57)。物性およびスペクトルデータ
を第3表および第4表に示す。
同様にして、化合物54〜56を製造した。
実施例3(化合物5の製造) 7−(2−ヒドロキシ−3,5,6−トリメチルフェニル)
−7−フェニルヘプタン酸エチル(1.12g)のテトラヒ
ドロフラン(20ml)溶液に氷冷下水素化アルミニウムリ
チウム(0.17g)を加えた後、室温で3時間攪拌した。
反応後に希硫酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を取り出し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥(無水
硫酸マグネシウム)し、溶媒留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、精製(酢酸エチル
/ヘキサン(1:4)で溶出)して、7−(2−ヒドロキ
シ−3,5,6−トリメチルフェニル)−7−フェニルヘプ
タノール(0.81g)を得た(化合物5)。物性およびス
ペクトルデータを第3表および第4表に示す。
実施例4(化合物7の製造) ジクロロメタン(10ml)とジメチルホルムアミド(0.43
ml)の混合物に−10℃で塩化チオニル(0.24ml)を加
え、同温度で20分攪拌した。この溶液に7−(4−フル
オロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−3,5,6−トリ
メチルフェニル)ヘプタン酸(1.0g)のジクロロメタン
(5ml)溶液を加え、同温で1時間攪拌した。イソプロ
ピルアミン(0.48ml)とトリエチルアミン(1.1ml)を
加え、徐々に室温に戻し、室温で1.5時間攪拌した反応
液を1N塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和
食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、得られた結晶をイソプロピルエー
テルより再結晶してN−イソプロピル−7−(4−フル
オロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−3,5,6−トリ
メチルフェニル)ヘプタンアミド(0.64g)を得た(化
合物7)。物性およびスペクトルデータを第3表および
第4表に示す。
実施例5(化合物12の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプタン酸(1.32g)の
酢酸(10ml)溶液に氷冷下、臭素(0.19ml)の酢酸(2m
l)溶液を滴下後、室温で30分間攪拌した。反応液に
水、酢酸エチルを加えて抽出した。有機層を取り出し、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥(無水硫酸マグネシ
ウム)し、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサ
ンより再結晶して、7−(5−ブロモ−2−ヒドロキシ
−3,4,6−トリメチルフェニル)−7−(4−フルオロ
フェニル)ヘプタン酸(1.04g)を得た(化合物12)。
物性およびスペクトルデータを第3表および第4表に示
す。
同様にして、化合物13を製造した。
実施例6(化合物41の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−[2−ヒドロキシ
−5−(3−オキソブテニル)−3,4,6−トリメチルフ
ェニル]ヘプタン酸エチルエステル(0.95g)のテトラ
ヒドロフラン(15ml)溶液に0℃で1N水酸化ナトリウム
水(5ml)を加え、室温で15時間攪拌した。減圧下、溶
媒を留去し、1N塩酸を加えて酸性にして酢酸エチルで抽
出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をアセ
トニトリルより再結晶して7−(4−フルオロフェニ
ル)−7−[2−ヒドロキシ−5−(3−オキソブテニ
ル)−3,4,6−トリメチルフェニル]ヘプタン酸(0.85
g)を得た(化合物41)。物性およびスペクトルデータ
を第3表および第4表に示す。
同様にして化合物17、29および33を製造した。
実施例7(化合物35の製造) 7−(3−アセチル−6−メトキシ−2,4,5−トリメチ
ルフェニル)−7−(4−フルオロフェニル)ヘプタン
酸メチルエステル(1.6g)のジクロロメタン(5ml)溶
液を三臭化ホウ素(1.4ml)のジクロロメタン(15ml)
溶液に−78℃で滴下した。徐々に、室温に戻し、5時間
攪拌した。反応液を氷冷して水を加え、水層を酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣
を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶して7−(3−アセ
チル−6−ヒドロキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)
−7−(4−フルオロフェニル)ヘプタン酸(0.87g)
を得た(化合物35)。物性およびあペクトルデータを第
3表および第4表に示す。
同様にして化合物40および43を製造した。
実施例8(化合物32の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(3−ホルミル−
6−ヒドロキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタ
ン酸(1.8g)のテトラヒドロフラン(30ml)メタノール
(5ml)溶液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(176mg)
を加え室温で2時間攪拌した。アセトンを加え減圧下溶
媒を留去し、水、酢酸エチルを加えて有機層を分離し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し結晶を得た。これ
をアセトニトリルより再結晶し、7−(4−フルオロフ
ェニル)−7−(6−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチ
ル−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタン酸(740mg)
を得た(化合物32)。物性および核磁気共鳴スペクトル
データは第3表および第4表に示した。
実施例9(化合物18の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプタン酸エチルエス
テル(1.0g)に塩化スルフリル(0.38g)を0℃で加え
た後、室温で1時間攪拌した。反応液に氷水を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を留去して7−(5−クロロ−2−ヒド
ロキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−7−(4−フ
ルオロフェニル)ヘプタン酸エチルエステル(1.05g)
を得た(化合物18)。物性およびスペクトルデータを第
3表および第4表に示す。
実施例10(化合物27の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプタン酸(7.5g)、
ジクロロメチルメチルエーテル(5.7ml)のジクロロメ
タン(80ml)溶液に、氷−食塩で冷却しながら、四塩化
チタン(6.9ml)のジクロロメタン(40ml)溶液を約2
時間かけて滴下した。反応液を氷水に加え、30分攪拌し
て酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留
去し、得られた結晶をアセトニトリル−テトラヒドロフ
ランより再結晶して7−(4−フルオロフェニル)−7
−(3−ホルミル−6−ヒドロキシ−2,4,5−トリメチ
ルフェニル)ヘプタン酸(7.8g)を得た(化合物27)。
物性およびスペクトルデータを第3表および第4表に示
す。
同様にして、化合物28、30、31および61を製造した。
実施例11(化合物34の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−5−ヒドロキシメチル−3,4,6−トリメチルフェニ
ル)ヘプタン酸(0.67g)のメタノール(20ml)溶液に
0℃で濃硫酸(0.09ml)を加え、室温で、30分間攪拌し
た。炭酸水素ナトリウム水を加えて中和し、減圧下、濃
縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を炭酸水素
ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、7−
(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−5
−メトキシメチル−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプ
タン酸メチルエステル(0.5g)を得た(化合物34)。物
性およびスペクトルデータを第3表および第4表に示
す。
実施例12(化合物36の製造) 7−(フルオロフェニル)−7−(2−メトキシ−3,4,
6−トリメチル−5−バレリルフェニル)ヘプタン酸メ
チルエステル(0.23g)とコリジン(0.38ml)およびヨ
ウ化リチウム(0.2g)の混合物を18時間還流した。放冷
後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチルで抽出した。
有機層を1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣を
シリカゲカラムクロマトグラフィーに付し、7−(フル
オロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−3,4,6−トリ
メチル−5−バレリルフェニル)ヘプタン酸(0.1g)を
得た(化合物36)。物性およびスペクトルデータを第3
表および第4表に示す。
同様にして化合物39を製造した。
実施例13(化合物42の製造) 酢酸(0.14ml)に0℃でピロリジン(0.2ml)およびア
セトン(0.26ml)を加えた。これに7−(4−フルオロ
フェニル)−7−(3−ホルミル−6−ヒドロキシ−2,
4,5−トリメチルフェニル)ヘプタン酸エチルエステル
(1.0g)を加え、室温で 6.5時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下、溶媒を留去して7−(4−フルオロ
フェニル)−7−[2−ヒドロキシ−5−(3−オキソ
ブテニル)−3,4,6−トリメチルフェニル]ヘプタン酸
エチルエステル(0.95g)を得た(化合物42)。物性お
よびスペクトルデータを第3表および第4表に示す。
実施例14(化合物47および48の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(3−ホルミル−
6−ヒドロキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタ
ン酸(1.3g)のエタノール(13ml)溶液に酢酸ナトリウ
ム(1.3g)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.26g)、水
(2.6ml)を加え、4時間還流した。減圧下、溶媒を留
去し、残渣に水、1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、(Z)−7−(4
−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−5−ヒ
ドロキシイミノメチル−3,4,6−トリメチルフェニル)
ヘプタン酸(0.55g)および(E)−7−(4−フルオ
ロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシ
イミノメチル−3,4,6−トリメチルフェニル)ヘプタン
酸(0.75g)を得た(化合物47および48)。物性および
スペクトルデータを第3表および第4表に示す。
同様にして、化合物49〜53を製造した。
実施例15(化合物59の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシ−
3,4−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)ヘプ
タン酸メチルエステル(0.4g)のベンゼン(12ml)溶液
に、ピリジニウムクロロクロメート(1g)とセライト
(1.8g)の混合物を加え、5時間還流した。冷却後、不
溶物を濾別して、濾液を水、飽和食塩水で洗浄した。硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して7−
(4−フルオロフェニル)−7−(6−メトキシ−7,8
−ジメチル−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−5
−ナフチル)ヘプタン酸メチルエステル(0.22g)を得
た(化合物59)。物性およびスペクトルデータを第3表
および第4表に示す。
実施例16(化合物58の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(2−ヒドロキシ
−3,4−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)ヘ
プタン酸メチルエステル(0.5g)のジメチルホルムアミ
ド(1ml)溶液を60%水酸化ナトリウム(51mg)とジメ
チルホルムアミド(2ml)の混合物に0℃で加えた。反
応液を室温で30分間攪拌した。ヨウ化メチル(82ml)を
滴下し、同温度で2時間攪拌し、水を加えて、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、7−
(4−フルオロフェニル)−7−(2−メトキシ−3,4
−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)ヘプタ
ン酸メチルエステル(0.4g)を得た(化合物58)。物性
およびスペクトルデータを第3表および第4表に示す。
同様にして化合物60を製造した。
実施例17(化合物62製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(3−ホルミル−
6−メトキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタン
酸メチルエステル(1.0g)の無水テトラヒドロフラン溶
液に−78℃でメチルマグネシウムブロマイドのテトラヒ
ドロフラン溶液を原料が消失するまで滴下した。硫酸水
素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、7−(4−フルオロフェニ
ル)−7−[3−(1−ヒドロキシエチル)−6−メト
キシ−2,4,5−トリメチルフェニル]ヘプタン酸メチル
エステル(0.73g)を得た(化合物62)。物性およびス
ペクトルデータを第3表および第4表に示す。
同様にして化合物63を製造した。
実施例18(化合物64の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−[3−(1−ヒド
ロキシエチル)−6−メトキシ−2,4,5−トリメチルフ
ェニル]ヘプタン酸メチルエステル(1.4g)のベンゼン
溶液に活性二酸化マンガン(14g)を加え、1.5時間攪拌
した。触媒を濾過し、エタノールで洗浄した。濾液と合
して濃縮し、7−(3−アセチル−6−メトキシ−2,4,
5−トリメチルフェニル)−7−(フルオロフェニル)
ヘプタン酸メチルエステル(1.3g)を得た(化合物6
4)。物性およびスペクトルデータを第3表および第4
表に示す。
同様にして化合物66を製造した。
実施例19(化合物65の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(3−ホルミル−
6−メトキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタン
酸メチルエステル(3.7g)の無水テトラヒドロフラン
(75ml)溶液に−78℃で25分かけて1.6M n−ブチルリチ
ウムヘキサン溶液(6.2ml)を加えた。同温で1時間攪
拌し、硫酸水素カリウム水溶液を加えた、酢酸エチルで
抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去して、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、7−(4−
フルオロフェニル)−7−[3−(1−ヒドロキシペン
チル)−6−メトキシ−2,4,5−トリメチルフェニル]
ヘプタン酸メチルエステル(2.8g)を得た(化合物6
5)。物性および核磁気共鳴スペクトルデータを第3表
および第4表に示す。
実施例20(化合物67の製造) 7−(4−フルオロフェニル)−7−(3−ホルミル−
6−メトキシ−2,4,5−トリメチルフェニル)ヘプタン
酸メチルエステル(4.0g)、ブチルトリフェニルホスホ
ニウムブロマイド(4.6g)の無水テトラヒドロフラン
(40ml)溶液に、0℃でカリウム−t−ブトキシド(1.
3g)を加え、室温で1時間攪拌した。硫酸水素カリウム
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、7−(4−フルオロフェニル)−7−
[2−メトキシ−3,4,6−トリメチル−5−(1−ペン
テニル)フェニル]ヘプタン酸メチルエステル(2.8g)
を得た(化合物67)。物性およびスペクトルデータを第
3表および第4表に示す。
実施例21(化合物37の製造) 7−(6,7−ジメチル−5−ヒドロキシインダン−4−
イル)−7−(4−フルオロフェニル)ヘプタン酸メチ
ルエステル(1.4g)のベンゼン(40ml)溶液にピリジニ
ウムクロロクロメート(3.8g)とセライト(7g)の混合
物を加え、2時間攪拌した。反応液を濾過して、濾液を
水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下、溶媒を留去した。残渣にテトラヒドロフラ
ン(10ml)、1N水酸化ナトリウム(10ml)を加え、室温
で13時間攪拌した。減圧下、溶媒を留去し、塩酸で酸性
にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒
を留去して残渣をアセトニトリルより再結晶し、7−
(6,7−ジメチル−5−ヒドロキシ−1−オキソインダ
ン−4−イル)−7−(4−フルオロフェニル)ヘプタ
ン酸(0.4g)を得た(化合物37)。物性およびスペクト
ルデータを第3表および第4表に示す。
同様にして、化合物38を製造した。
実施例22(化合物68の製造) 7−(2−ベンジルオキシ−5−ホルミル−3,4,6−ト
リメチルフェニル)−7−(4−フルオロフェニル)ヘ
プタン酸ベンジルエステル(2.3g)のジオキサン(20m
l)、水(2ml)溶液に、酸化銀(II) (4.5g)を加え、12日間攪拌した。不溶物を濾過し、酢
酸エチルで洗浄し、濾液と合せて濃縮した。酢酸エチル
を加えて、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、7−(2−ベンジル
オキシ−5−カルボキシ−3,4,6−トリメチルフェニ
ル)−7−(フルオロフェニル)ヘプタン酸ベンジルエ
ステル(1.5g)を得た(化合物68)。物性および核磁気
共鳴スペクトルデータを第3表および第4表に示す。
実施例23 製剤例 A)カプセル (1)化合物番号21 50mg (2)微粉末セルロース 30mg (3)ラクトース 37mg (4)ステアリン酸マグネシウム 3mg 計120mg (1),(2),(3)および(4)を混合してゼラチ
ンカプセルに充填した。
B)軟カプセル (1)化合物番号16 50mg (2)トウモロコシ油 100mg 計150mg 常法により(1)と(2)を混合してソフトカプセルに
充填した。
C)錠剤 (1)化合物番号27 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5 mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20 mg 計120 mg 常法に従ってこれらを混合して錠剤機により打錠した。
つぎに、一般式(I)のフェノール誘導体の薬理効果を
示す実験例を挙げる。
実験例1 トロンボキサンA2の受容体拮抗作用 ウサギ大動脈片のトロボキサンA2(TAX2)様物質による
収縮に対する抑制効果 実験方法:ウサギの胸部大動脈の螺旋条片(幅2〜3m
m、長さ3cm)を、95%O2−5%CO2混合ガスで飽和した2
5mlのクレブス−ヘンセライト溶液中に2gの負荷をかけ
て懸垂した。トロンボキサンA2と同質の作用を有するプ
ロスタグランジンH2類縁体のU−44069[(5Z,9α,11
α,13E,15S)−15−ヒドロキシ−9,11−(エポキシメタ
ノ)プロスタ−5,13−ジエン酸、米国、アップジョン社
製)]10-7MまたはU−46619[(5Z,9α,11α,13E,15
S)−15−ヒドロキシ−11,9−(エポキシメタノ)プロ
スター15,13−ジエン酸カイマンケミカル社製]3×10
-8Mの添加によって生じる血管条片の収縮反応に対する
被験化合物の30分間前処置による抑制作用を調べた。
実験結果:第5表に抑制率で示す。なお、第5表中、*
はU−46619を使用した場合を示す。
実験例2 U−46619のモルモット血小板膜画分の結合
阻害作用 実験方法:モルモットの採血および血小板膜画分の調製
はエス・シイ・ハング(S.C.Hung)らの方法[バイオヒ
ミカ・エ・バイオフィジカ・アクタ(Biochim.Biophys
Acta)728,171−178(1983)]に準じて行なった。ハー
トレー系モルモットをエーテル麻酔下、心臓から採血
し、3.15%クエン酸ナトリウム液(最終濃度1mMアスピ
リン含有)に懸濁した(クエン酸ナトリウム液:全血1:
9)。クエン酸ナトリウム加血液を3000rpm、5〜6秒間
遠心し、富血小板血漿(PRP)を分離した。PRPをさらに
4800rpm、10分間4℃で遠心し、血小板ペレットを得
た。血小板ペレットは30mlの25mM Tris−HCl緩衝液(5m
M MgCl2含有、pH7.4)で洗浄し、同じ緩衝液に懸濁し
た。血小板をソニケーターで破壊した後、10000rpm、1
時間遠心し、膜画分を緩衝液に懸濁した。蛋白定量はバ
イオライド(Biorad)蛋白検定キットを用いて行ない、
1〜1.5mg/ml蛋白に調製した。
結合検定は次の方法で行なった。[3H]U−46619 4nM,
薬液10-9〜10-5Mおよび血小板膜画分100μg蛋白からな
る反応液を25℃(室温)で30分インキュベートした。反
応液をガラスフィルター(GF/C)で濾過し、前記緩衝液
で2回洗浄し、ガラスフィルターを液体シンチレータ
(アニオン系)4mlに入れ、放射能活性を測定した。
実験結果:第6表に示す。
実験例3 トロンボキサンA2(TXA2)様物質U−46619
惹起モルモット気道狭窄反応に対する作用 実験方法:雄性ハートレー系モルモット(体重約500g)
を1群8匹として使用した。TXA2と同様の作用を有する
PGH2類縁体のU46619の10μg/kg静脈内投与によるモルモ
ットの気道狭窄反応を、コンツェット−レッスラー(Ko
nzett−Rossler)法、エイチ・コンツェットおよびアー
ル・レッスラー(Konzett,H.およびRossler,R.)ナウニ
ン−シュミーデベルグス・アチーフ・エクスペリメンタ
ル・パソロジイ・ウント・ファルマコロジィ(Naunyn−
Schmiedebergs Arch.exp.Path.Pharmak.)195,71−74
(1940)]に従って測定した。モルモットをウレタン
(1.5g/kg,i.p.)麻酔下で背位固定後気管切開し、カニ
ューレを介して人工呼吸器に連結した。また、気管カニ
ューレの側技をトランスジューサ(7020型)に連結し
た。1回送気量3〜5ml、送気回数70回/分、肺への負
荷圧10cm H2Oとし、オバーフローする空気量をトランス
ジューサーを介してRecti−Hori−8s(三栄測器)上に
記録した。ガラミントリエチオダイド(1mg/kg、i.v.)
処置後、生理食塩液に溶解したU−46619、10μg/kgを
頸静脈カニューレを介して投与し惹起する気道狭窄反応
を15分間記録した。検体を5%アラビアガム溶液に懸濁
し、U−46619投与の1時間前に経口投与した。
または、検体を50%ジメチルスルホキシド水溶液に溶解
し、U−46619投与2分前に体重100g当り、0.1mlの容量
で静脈内投与した。
実験結果:第7表に示す。
実験例4 ラット脳ホモジェネートにおける過酸化脂質
生成の抑制作用 実験方法:雄性SDラット(12週令)をペントバルビター
ル麻酔下、潟血したのち脳組織を摘出した。脳組織をリ
ン酸緩衝液(pH7.4)中ホモジェネートし、5%ホモジ
ェネートとして用いた同ホモジェネートを37℃で1時間
反応させた後、オオカワ(Ohkawa)ら、アナリティカル
バイオケミストリー(Analytical Biochemistry),9
5.351,1979の記載にしたがって過酸化脂質の生成量をチ
オバルビツール酸法により測定した。被検化合物は5%
ホモジェネート中に反応前に最終濃度10-5Mとなるよう
に添加した。過酸化脂質生成の抑制作用は溶媒(DMSO)
添加群と比較し、%抑制率として第8表に示した。
実験結果:第8表に示すように過酸化脂質生成反応を強
く抑制した。
実験例5 5−リポキシゲナーゼ阻害作用 実験方法:RBL−1細胞(ラット好塩白血病細胞)107
をMCM(マスト細胞培地)0.5mlに懸濁し、これにあらか
じめ調整した被検液(MCM0.5ml、アラキドン酸50μg、
カルシウムイオノフォア[A−23187(10μg)]、フ
ェノール化合物(最終濃度が10μM,1μM,0.1μMからな
る))を加え、37℃で20分間反応を行った。反応後エタ
ノール4mlを加え、よりふりまぜたのち、室温で10分間
放置した。ついで遠心機(2000回転/分)に10分間か
け、上澄液を分離した。この上澄液を減圧下に乾固し
た。濃縮液に60%含水メタノール溶液0.5mlを加えた。
この溶液を100μとり、高速液体クロマトグラフィー
に付し、5−HETE(5−ヒドロキシエイコサテトラエン
酸)の定量を行った。5−HETEは237nmの呼吸を紫外線
吸収モニターで測定した。5−HETEの生成抑制率(IE)
は(1−b/a)×100で表される。aは被検化合物を含ま
ないときのピーク高またはピーク面積値を、bは被検化
合物を含んでいるときのピーク高またはピーク面積 値を表す。
実験結果:第9表に示す。
実験例6 血管新生抑制効果 実験方法:3日齢の有精卵の殻を除去し、11日齢に達した
胚を使用した。ECGS[内皮細胞生育補足物、FGF(線維
芽細胞生長因子)の粗抽出物;コラボラティブ・リサー
チ(Collaborative Research)社製]とともに、検体の
水溶液または水懸濁液をプラスチック円板上で乾固し、
漿尿膜上にのせ、実体顕微鏡下に血管新生の有無を観察
した。ECGS単独で見られる血管新生が被検化合物により
抑制された例数をもって抑制活性とした。なお、通常は
投与2日目の成績を示した。実験結果:第10表に示す。
実験例7 出血時間延長作用 実験方法:ラットに被検薬物を経口投与し、その1時間
後に麻酔下にラットの尾先端を1.5mm切断し、37℃加温
下に生理食塩水中に浸し、出血開始から止血までの時間
(出血時間)を測定した。
実験結果:第11表に示す。
実験例8 血管のPGD2収縮に対する抑制作用 実験方法:ブタ冠動脈の螺旋条片(幅2〜3mm、長さ3c
m)を、95%O2−5%CO2混合ガスで飽和した25mlのクレ
ブス−ヘンセライト溶液中に2gの負荷をかけて懸垂し
た。
PGD2の3×10-6M添加によって生じる血管条片の収縮反
応を等尺性に記録し、被験化合物の30分間前処理による
抑制作用を調べた。
実験結果:第12表に抑制率で示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/19 ABF ABN 9454−4C ACD ACV C07C 39/205 39/367 43/23 47/565 49/83 49/84 59/52 59/56 59/64 59/74 59/90 59/92 65/03 235/32 235/44 255/33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
    そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
    す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
    チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
    よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
    す。]で表わされるフェノール誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。]で
    表わされる化合物に一般式 [式中、Xはそのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル
    基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよいフ
    ェニル基を示す。Yはメチル基、置換されていてもよい
    ヒドロキシメチル基またはエステル化もしくはアミド化
    されていてもよいカルボキシル基を示す。nは3〜15の
    整数を示す。Aは水酸基、アセトキシ基、低級アルコキ
    シ基またはハロゲン原子を示す。]で表わされる化合物
    を反応させることを特徴とする一般式 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、X、Y、およびnは前記
    と同意義である。]で表わされるフェノール誘導体の製
    造法。
  3. 【請求項3】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
    そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
    す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
    チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
    よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
    す。]で表わされるフェノール誘導体を有効成分として
    含んでなることを特徴とする脳、心、腎および肺循環器
    系疾患の治療および予防剤。
  4. 【請求項4】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
    そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
    す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
    チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
    よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
    す。]で表わされるフェノール誘導体を有効成分として
    含んでなることを特徴とする抗喘息剤。
  5. 【請求項5】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
    そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
    す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
    チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
    よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
    す。]で表わされるフェノール誘導体を有効成分として
    含んでなることを特徴とする抗アレルギー剤。
  6. 【請求項6】一般式 [式中、R1は保護されていてもよい水酸基を示す。R2
    水素原子、水酸基、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基を示す。R3は水素原子、水酸基、置換されていても
    よい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい
    アラルキル基、ハロゲン原子、保護されていてもよいホ
    ルミル基、炭素数2〜7のアシル基、エステル化または
    アミド化されていてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6
    基(R6は低級アルキル基または低級アシル基である。)
    または−CH=NR7(R7は水酸基、低級アルコキシ基、低
    級アルケニルオキシ基またはベンズヒドリルオキシ基で
    ある。)を示す。R4は置換されていてもよい炭素数1〜
    8のアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
    ハロゲン原子、保護されていてもよいホルミル基、炭素
    数2〜7のアシル基、エステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、−CH=CHR6(R6は前記と同
    意義である。)または−CH=NR7(R7は前記と同意義で
    ある。)を示す。R5は水素原子または低級アルキル基を
    示す。あるいは、R2、R3、R4およびR5は、それらの隣接
    する2個が互いに結合して、CH2a基(aは3また
    は4である。)、−CH=CH−CH=CH−基、CH2bCO−
    基(bは2または3である。)またはCH2lCO−O−
    基(lは1または2である。)を形成してもよい。Xは
    そのパラ位がハロゲン原子、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を示
    す。Yはメチル基、置換されていてもよいヒドロキシメ
    チル基またはエステル化もしくはアミド化されていても
    よいカルボキシル基を示す。nは3〜15の整数を示
    す。]で表わされるフェノール誘導体を有効成分として
    含んでなることを特徴とする血管新生抑制剤。
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