JPH0737249B2 - トレイ搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、トレイ落下装置から次々に落下されるトレイ
を間隔が大きく離れないように所要等ピッチの移送爪を
有する移送コンベアでエラーなく搬送できるトレイ搬送
装置に関する。

［従来の技術］ トレイへの製品の詰込みの機械化は、コンベアへのトレ
イの供給の機械化と、コンベアで搬送されるトレイへの
製品の詰込みの機械化の結合である。

従来、テーブルに載置されるトレイの後端をエンドレス
チェーンに等ピッチ間隔に付設された爪で押動して、該
トレイを等ピッチ間隔で搬送するコンベアの上流部側方
に、トレイを一個ずつ次々に落下し得るトレイ落下装置
（市販品）を設置して、該コンベアの上流部において常
時移動中の爪間ピッチにトレイを一個ずつ次々に受承さ
せ得るシステムは実現されていなかったので、トレイへ
の製品の詰込みの機械化についても従来において達成さ
れていなかった。例えば、横形製袋充填包装機等でトレ
イに六個または八個詰込んだ製品を包装しようとする場
合、トレイに製品を詰込む作業は、搬入コンベアのテー
ブル部で入手により行わなければならなかった。また、
透明な蓋付きトレイにシュークリームを詰込む作業も入
手により行われていた。

［発明が解決しようとする課題］ 従来において、コンベアへのトレイの供給の機械化が達
成できなかった理由は、トレイ落下装置に起因するもの
として、集積されたトレイを一個ずつ落下させる手段に
バキュームパッドによるトレイ吸引→一個宛引離し移動
→吸引解除を行う方法を採用しており、落下間隔を微調
整できないこと、トレイが極めて軽く舞ながら落下する
ため個々のトレイの落下タイミングが微妙にずれるこ
と、及びトレイがバウンドしてしまうこと、またコンベ
アに起因するものとして、爪間ピッチが小さいことにあ
る。

爪間ピッチを十分に大きくすれば、トレイの供給にエラ
ーが生じないようにできるが、このようにすると、トレ
イに供給する製品処理速度との対応がとれず、製品処理
速度を遅くすると、トレイへの製品の詰込みに時間がか
かり過ぎることになる。

本発明は、上述した点に鑑み案出したもので、トレイ落
下装置から次々に落下されるトレイを間隔が大きく離れ
ないように所要等ピッチの移送爪を有する移送コンベア
でエラーなく搬送できるトレイ搬送装置を提供すること
を目的としている。

［課題を解決するための手段］ 本発明によれば、上記課題を解決するための手段として
は、 トレイ落下装置１から落下されるトレイＴを受承して移
送する供給コンベア２と、該供給コンベア２の下流側に
連設され該供給コンベア２からトレイＴを受取って移送
する移送コンベア３と、前記供給コンベア２の所要下流
位置にきたトレイＴを一時停止させるトレイ一時停止装
置４と、該トレイ一時停止装置４による一時停止が解除
されたトレイＴを前記移載コンベア３の所要位置に移載
させる移載装置５とを備え、 前記移送コンベア３は、移送方向に所要長尺なテーブル
31と、該テーブル31の下に設けられる捲掛け装置32と、
該捲掛け装置32のエンドレス捲掛体32cに等ピッチに付
設されテーブル31上に立上がって該テーブル31に沿って
移動する移送爪33を有し、前記移載装置５により該テー
ブル31上に移載されるトレイＴを該テーブル31に載せト
レイ後端を該移送爪33で押動し得るように構成され、 前記移載装置５は、前記移送コンベア３の移送爪33より
も所要高速に所要ボックスモーションを行う移載爪51を
有し、該移載爪51が、前記移送コンベア３の最後尾を立
上がり移動する移送爪33がテーブル31後端の爪立上がり
位置からの距離をトレイ長さとほぼ等しくなるように移
動した時点でトレイ一時停止装置４による一時停止が解
除されると、前記トレイＴを前記供給コンベア２の移送
速度及び前記移送コンベア３の移送速度よりも速い速度
で押動して前記テーブル31の前記最後尾の移送爪33に至
近する所要位置に移載させ得るように構成されている，
ことを特徴とするトレイ搬送装置を提供するものであ
る。

［作用］ トレイ落下装置１からトレイＴが所要時間間隔で供給コ
ンベア２の上流部に落下されると、供給コンベア２は、
トレイＴを次々と受承して移送コンベア３の移送する。
該供給コンベア２は、移送速度が所要に調整されている
ことにより、トレイＴを移送コンベア３の移送爪33の爪
間ピッチよりも小さい間隔で移送する。トレイ一時停止
装置４は、供給コンベア２の所要下流位置にきたトレイ
Ｔを一時停止させる。該トレイＴの一時停止は、各トレ
イＴが移載装置５の一個一個の移載爪51によってそれぞ
れ一個のトレイＴが押動されるように時間調整するため
である。そして、移送コンベア３の最後尾を立上がり移
動する移送爪33がテーブル31後端の爪立上がり位置から
の距離をトレイ長さとほぼ等しくなるように移動する
と、該トレイ一時停止装置４は、トレイＴの一時停止を
解除する。すると、トレイＴは供給コンベア２によって
引続き移送されることになるが、該トレイＴの近傍に復
帰移動してきている移載装置５の移載爪51が、該トレイ
Ｔを供給コンベア２の移送速度及び移送コンベア３の移
送速度よりも所要の高速度で押動し、最後尾に立上がる
移送爪33に至近するテーブル31上の所要位置に移載さ
せ、次に最後尾に立上がる移送爪33と該移載爪51により
移載されるトレイＴとの緩衝を回避することができる。
該トレイＴは、テーブル31上で瞬時停止状態になるが、
次に最後尾に立上がる移載爪33が該トレイＴの後端を押
動していく。

こうして、一個一個の移送爪33一個のトレイＴを確実に
押動していく。

［実施例］ 第１図は、本発明のトレイ搬送装置を横形製袋充填包装
機の搬送コンベアに適用した実施例を示す。

この実施例のトレイ搬送装置は、トレイ落下装置１と、
供給コンベア２と、移送コンベア３と、トレイ一時停止
装置４と、移載装置５とを備えてなる。

トレイ落下装置１は、特に限定するものではなく市販品
で足りる。例えば、上部にトレイＴを重ねた状態に集積
しておいて、第一のトレイセンサーC1が供給コンベア２
の上流部にトレイがないことを検知したとき、図示しな
いバキュームパッドが最前のトレイＴを吸引して引離
し、次いで吸引解除を行ってシュート11を通して供給コ
ンベア２の上流部に落下供給するようになっている。

供給コンベア２は、特に限定するものではないが、ベル
トコンベアが採用されるのが好ましい。

移送コンベア３は、移送方向に所要長尺なテーブル31
と、該テーブル31の下に設けられるチェーン式捲掛け装
置32と、該チェーン式捲掛け装置32のエンドレス捲掛体
32cに等ピッチに付設されテーブル31上に立上がって該
テーブル31に沿って移動する移送爪33を有し、供給コン
ベア２により搬送されるトレイＴを該テーブル31に載せ
トレイ後端を該移送爪33で押動し得るようになってい
る。チェーン式捲掛け装置32は、モーター34によって駆
動される駆動スプロケット32aと、該駆動スプロケット3
2aに対する離間距離を調整し得る遊動スプロケット32b
に、前記エンドレス捲掛体であるエンドレスチェーン32
cが捲掛けされてなる。トレイの長さに応じて、遊動ス
プロケット32bの駆動スプロケット32aに対する離間距離
の調整、エンドレスチェーン32cの長さ調整、移送爪33
の爪間ピッチの調整が行われる。前記供給コンベア２
は、駆動スプロケット32aのシャフトから分岐された動
力で駆動されるようになっている。なお、移送爪33は、
搬送下流端に後方に倒れるようになっている場合と、倒
れない場合のどちらであっても良く、ラインシステムに
応じて好ましい方が採用される。

トレイ一時停止装置４は、エアシリンダからなるアクチ
ュエータ41と、ピボット軸42に取付けられ該アクチュエ
ータ41によって揺動するレバー43と、該レバー43に取付
けられ供給コンベア２の所要下流位置の上方に待機する
トレイ停止爪44とからなり、第二のトレイセンサーC2が
供給コンベア２の下流部にトレイがきたことを検知しと
きに、アクチュエータ41が作動してトレイ停止爪44を前
記供給コンベア２の所要下流位置にきたトレイＴの後端
壁の前側に下降し該トレイＴを一時停止させるようにな
っているとともに、前記移載装置の移載爪51が所定の移
載開始前位置に復帰したときに上昇してトレイＴの停止
解除を行い得るようになっている。そして、トレイ移送
コンベア３の最後尾に立上がって移動する移送爪33のテ
ーブル上流端からの距離がトレイの長さと略等しくなり
ように移動した時点でトレイ一時停止装置４によるトレ
イＴの一時停止が解除されるようになっている。

移載装置５は、適宜の構成であって良く、すくなくとも
移送コンベア３の移送爪33よりも所要高速に矢印Ｘのよ
うに所要ボックスモーションを行う移載爪51を有してい
る。該移載爪51は、前記トレイ一時停止装置４による一
時停止が解除される時点でボックスモーションの上流付
近の上昇位置に高速復帰するようになっていて、トレイ
一時停止装置４による一時停止が解除されたトレイＴの
前端壁の通過直後にボックスモーションの上流端に至り
下降して移送コンベア３の移送方向に高速移動し、該ト
レイＴの前端壁を押動するように該トレイＴを前記最後
尾の移載爪33に近接する位置まで押動して移送コンベア
３のテーブル31上に移載させるようになっている。

そうして、移送コンベア３の上に備えられた製品供給装
置Ａ（本発明の構成要素ではない）によって、移送コン
ベア３によって移送されるトレイＴに製品Ｗが次々に詰
込まれるようになっている。

第２図は、トレイ詰込み装置を本発明のシュークリーム
をトレイに詰込む装置に適用した実施例を示す。なお、
第２図において、第１図と同一の構成要素に同一符合を
付して説明は省略する。

この実施例のトレイ詰込み装置は、シュークリームをト
レイに詰込む装置の下半部を構成している。移送コンベ
ア３は、上流側にいくに連れて上昇するように所要角度
傾斜して設置されている。移載装置５は、ベルト捲掛け
装置52のベルト52aに二つの移載爪51を有する構成が採
用され、該ベルト捲掛け装置52は、移送コンベア３の駆
動スプロケット32aのシャフトから分岐される動力によ
って反対方向に高速回転されるようになっている。移送
コンベア３の下流側に図示しない次のラインに移送する
搬送コンベア６が設けられている。

シュークリームをトレイに詰込む装置の上半部を構成し
ている部分は、第１図の製品供給装置Ａに対応するもの
で、摩擦回転ローラを敷設してなるテーブルａの上に、
製品（シュークリーム）Ｗを一列または複数列に集積す
るガイドｂが設けられているとともに、ゲートｃと、ブ
レーキd,eと、送出しテーブルｆと、送出し爪ｇを有し
かつ移送コンベア２から動力伝達を受けるベルト掛け装
置ｈからなり、製品センサーC3とC4またはC5の検知信号
によって、ゲートｃが開くようになっているとともに、
ゲートを通過して送出しテーブルｆ上に来る一列または
複数列に並んだ所要数の製品W,W・・をベルト掛け装置
ｈの送出し爪ｇが後方より押動していき、送出しテーブ
ルｆの外れよりも先に移送コンベア２によって移送され
てくるトレイＴにより該所要数の製品W,W・・を順に詰
込むようになっている。

この実施例では、移送コンベア２は、次にゲートを通過
するようにゲート待機位置にある製品と対応するトレイ
Ｔが、第三のトレイセンサーC8によって検知された時点
で製品センサーC3とC4またはC5の検知信号が入力しない
ときは、該検知信号を入力するまで停止するようになっ
ている。従って、移送コンベア２が停止するときは、移
載装置５とベルト掛け装置ｈが停止する。

［発明の効果］ 以上説明してきたように、本発明のトレイ搬送装置によ
れば、 トレイ落下装置の落下時間の間隔と、供給コンベア及び
移送コンベアの搬送速度とを適切に調整やると、トレイ
落下装置から次々に落下されるトレイを供給コンベアで
受けて移送コンベアに移送し、その際、供給コンベア上
でトレイを一時停止し、移送コンベアの最後尾に立上が
る移送爪でコンベア間に移載されるトレイが突上げられ
ないようなタイミングで、該トレイを迅速に移送爪間に
確実に移載することができるので、 トレイ落下装置から次々に落下されるトレイを間隔が大
きく離れないように所要等ピッチの移送爪を有する移送
コンベアでエラーなく搬送できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のトレイ搬送装置を横形製袋充填包装
機の搬入コンベアに適用した実施例の概略全体図を示
す。 第２図は、トレイ詰込み装置を本発明のシュークリーム
をトレイに詰込む装置に適用した実施例の概略全体図を
示す。 Ｔ……トレイ、１……トレイ落下装置、２……供給コン
ベア、３……移送コンベア、31……テーブル、32……捲
掛け装置、32c……エンドレス捲掛体、33……移送爪、
４……トレイ一時停止装置、５……移載装置、51……移
載爪、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トレイ落下装置から落下されるトレイを受
   承して移送する供給コンベアと、該供給コンベアの下流
   側に連設され該供給コンベアからトレイを受取って移送
   する移送コンベアと、前記供給コンベアの所要下流位置
   にきたトレイを一時停止させるトレイ一時停止装置と、
   該トレイ一時停止装置による一時停止が解除されたトレ
   イを前記移送コンベアの所要位置に移載させる移載装置
   とを備え、 前記移送コンベアは、移送方向に所要長尺なテーブル
   と、該テーブルの下に設けられる捲掛け装置と、該捲掛
   け装置のエンドレス捲掛体に等ピッチに付設されテーブ
   ル上に立上がって該テーブルに沿って移動する移送爪を
   有し、前記移載装置により該テーブル上に移載されるト
   レイを該テーブルに載せトレイ後端を該移送爪で押動し
   得るように構成され、 前記移載装置は、前記移送コンベアの移送爪よりも所要
   高速に所要ボックスモーションを行う移載爪を有し、該
   移載爪が、前記移送コンベアの最後尾を立上がり移動す
   る移送爪がテーブル後端の爪立上がり位置からの距離を
   トレイ長さとほぼ等しくなるように移動した時点でトレ
   イ一時停止装置による一時停止が解除されると、前記ト
   レイを前記供給コンベアの移送速度及び前記移送コンベ
   アの移送速度よりも速い速度で押動して前記テーブルの
   前記最後尾の移送爪に至近する所要位置に移載させ得る
   ように構成されている，ことを特徴とするトレイ搬送装
   置。