JPH0736563U - 電気機器用コイルボビン - Google Patents
電気機器用コイルボビンInfo
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- JPH0736563U JPH0736563U JP6892393U JP6892393U JPH0736563U JP H0736563 U JPH0736563 U JP H0736563U JP 6892393 U JP6892393 U JP 6892393U JP 6892393 U JP6892393 U JP 6892393U JP H0736563 U JPH0736563 U JP H0736563U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 コイルから導出した引出線を接続する端子板
を任意の方向に取付可能となしてコイルの巻回作業の効
率化を図る。 【構成】 巻胴12の両端部に形成した1対の鍔部のう
ち、巻始め側の鍔部13aには巻始め線a導出用の導出
通路14及び導出溝14bを形成し、巻終り側の鍔部1
3bには巻終り線b導出用の導出溝15及び案内ブロッ
ク15aを形成するとともに、切り欠き部16a,16
b1 ,16b2 を設け、近傍には基礎突起17b及び補
助突起17a,17cを配設し、端子板18を、その胴
央に形成した1対の巻付け部18a1 ,18a2 のいづ
れか一方を切り欠き部と対応させた状態で取付け、前記
巻付け部18a1 ,18a2 への巻始め線aの巻付け→
巻胴12へのコイルの巻回→巻付け部18a1 ,18a
2 への巻終り線bの巻付けという一連の巻線作業を、巻
線機にて自動的に行えるようにした。
を任意の方向に取付可能となしてコイルの巻回作業の効
率化を図る。 【構成】 巻胴12の両端部に形成した1対の鍔部のう
ち、巻始め側の鍔部13aには巻始め線a導出用の導出
通路14及び導出溝14bを形成し、巻終り側の鍔部1
3bには巻終り線b導出用の導出溝15及び案内ブロッ
ク15aを形成するとともに、切り欠き部16a,16
b1 ,16b2 を設け、近傍には基礎突起17b及び補
助突起17a,17cを配設し、端子板18を、その胴
央に形成した1対の巻付け部18a1 ,18a2 のいづ
れか一方を切り欠き部と対応させた状態で取付け、前記
巻付け部18a1 ,18a2 への巻始め線aの巻付け→
巻胴12へのコイルの巻回→巻付け部18a1 ,18a
2 への巻終り線bの巻付けという一連の巻線作業を、巻
線機にて自動的に行えるようにした。
Description
【0001】
本考案は、隈取コイル形誘導電動機等小形電気機器用のコイルを巻回するのに 用いるコイルボビンの改良に関する。
【0002】
従来、一般に、隈取コイル形誘導電動機等小形電気機器に使用するコイルを巻 回するのに用いるコイルボビンは、中空状の巻胴とその両端部に位置する鍔部と を合成樹脂により一体的に成形加工して、前記巻胴部分にコイルが巻装できるよ うに構成されている。そして、前記コイルボビンにコイルを巻回する場合は、コ イルボビンの構造上の問題から、まず、コイルの巻始め線を、コイルボビンの巻 胴から一方の鍔部内周面に沿って外側に引き出し、この巻始め線とコイルを巻回 するコイル導線とが摺接して短絡故障をおこさないように、巻始め線の立上り部 分にはあらかじめ絶縁チューブ等の絶縁部材を介在させてコイルを巻回していた 。また、前記のように、コイルを巻回した後、コイルの巻始め線及び巻終り線と 外部のリード線とを接続する場合は、前記コイルの巻始め線及び巻終り線とリー ド線とを例えば、ハンダ付により接続した後、その接続部分を絶縁テープにより 被覆し、更に、前記接続部をコイルの巻回周面に粘着テープ等により被着・固定 してリード線をコイルの周面から引出したり、あるいは、コイルボビンの鍔部に 接続端子を取付け、この接続端子に前記コイルからの巻始め、巻終りの各引出線 及び外部のリード線をハンダ等を用いて接続していた。
【0003】
しかしながら、前記のように、小形電気機器に用いるコイルを製作するにあた り、コイルの巻始め線への絶縁処理をはじめ、巻始め線及び巻終り線とリード線 との接続作業等大部分は人手により行っていたので、手間と時間がかかるばかり でなく、作業効率が非常に悪く、この種のコイルを製作する上で、その生産性を 阻害する大きな要因となっていた。また、コイルボビンに接続端子を取付けたも のにおいては、前記端子自体の取付位置が一方向に限定されるため、外部のリー ド線の引出方向に対応してコイルの巻始め、巻終りの各引出し線を任意の方向に 引出すことが難しく、コイル巻回作業の自動化を促進する上で問題があった。
【0004】 本考案は、前記種々の問題に鑑み、コイルの巻装をはじめ、各引出線の端子板 への接続、ハンダ付作業等、一連の作業を自動化できるようにした、改良された 電気機器用コイルボビンを提供することにある。
【0005】
本考案は、前記課題を解決するために、コイルを巻回する中空状の巻胴両端部 に、鍔部を巻胴と一体的に1対形成し、前記鍔部の一方には、鍔部の一部を膨出 させて巻始め線導出用の導出通路を形成し、他方の鍔部には、その長手方向の中 央部に巻終り線導出用の導出溝を形成する。また、前記各鍔部の一部の隅角部に は鉤形の切り欠きを設け、これら切り欠きの近傍には、胴央部分にコイルから導 出した引出線の巻付け部を左右対称位置に同一形状で1対形成した端子板を取付 けるための突起部材を複数個三角形状に配置して係止部を形成する。そして、前 記係止部に端子板を鍔部に対して水平、または、垂直な状態で、しかも、引出線 の巻付け部の一方を必ず鍔部の切り欠き側と対応させた状態で嵌合した後、前記 係止部の突起部材を超音波等の加熱手段により溶融固定することにより、前記1 対の端子板をコイルボビンに抜脱及び回動不能に取付けて、コイルボビンを構成 する。
【0006】
本考案は、前記のように、巻胴両端部に形成した1対の鍔部にそれぞれコイル からの引出線導出用の導出通路と導出溝とを設けるとともに、該鍔部の一部の隅 角部に鉤形の切り欠きを形成し、この切り欠きの近傍には突起部材を三角形状に 配置して係止部を設け、これら各係止部に、コイルから導出した引出線を巻付け る巻付け部を左右対称な位置で同一形状に形成した端子板を、前記引出線の引出 方向に応じて止着することができるようにコイルボビンを構成したので、コイル の巻回に際しては、巻線機にてコイルの巻始め側に位置する鍔部に取付けた端子 板の巻付け部にコイルの巻始め線を巻付け、この後巻始め線の他方を、鍔部の導 出通路から巻胴側に引き出し、この巻胴にコイル導線を所定回数巻回した後、コ イルの巻終り線を巻終り側の鍔部に形成した導出溝から外側に引き出し、前記鍔 部に取付けた端子板の巻付け部に巻終り線を巻付ける。つづいて、前記端子板の 巻付け部にハンダ付を行ってコイルの巻回作業を終える。このように、本考案に よれば、コイルの巻回作業は、人手をほとんど必要とすることなく、巻線機を用 いての自動巻回を行うことができる。
【0007】 また、端子板の巻付け部を、常に鍔部の一部の隅角部に形成した切り欠き側に 向けて、鍔部に形成した係止部に嵌着するように構成したので、前記切り欠きの 存在により、巻始め及び巻終りの各引出線の巻付け部への巻付けや、前記巻付け 部のハンダ付作業に際しては、何等の障害を受けることもなく、円滑・良好に行 うことができる。更に、前記端子板は、胴央の左右対称な位置に、1対の巻付け 部が同一形状により形成してあるため、表裏及び左右の区別を問うことなく、任 意の方向に取付けることが可能となり、また、これに伴い、巻始め側,巻終り側 の各鍔部への取付けも1種類の端子板のみを準備すればよいので利便である。
【0008】
以下、本考案の実施例を図1ないし図11により説明する。図1ないし図4は 、本考案のコイルボビンを、例えば、隈取コイル形誘導電動機(以下、単に電動 機という)に使用した状態を示すもので、図において、1は電動機で、2はその 固定子鉄心を示す。前記固定子鉄心2の上部には、図3で示すように、回転子挿 入孔3を備え、この回転子挿入孔3内には回転子4が、その回転子軸4aを固定 子鉄心2に締付ボルト5を用いて締着したブラケット6,7に支承させることに より、回転自在に保持される。また、前記固定子鉄心2の下部には、図2のよう に、コイル8を巻回したコイルボビン9が、継鉄用鉄心10を介して取付けられ ている。なお、図中・11は隈取コイルを示し、回転子挿入孔3周縁の対角線上 の位置に取付けられている。
【0009】 次に、図5ないし図11により、本考案のコイルボビン9の構造を説明する。 図8,9において、12はコイル8を巻回する中空状の巻胴を示し、その軸方向 の両端部には、鍔部13a,13bがそれぞれ巻胴12と一体的に形成されてい る。前記1対の鍔部13a,13bのうち、コイル8の巻始め側に位置する鍔部 13a(図9の右側)には、図5及び図7,9で示すように、鍔部13aから一 体的に覆壁14aを膨出形成し、この覆壁14aと鍔部13aとの間に、巻始め 線a(図4参照)導出用の傾斜した導出通路14を形成するとともに、鍔部13 aの前記導出通路14の終端と対応する端縁には、巻胴12側に向って前記導出 通路14と鍔部13a内側の巻胴12表面とを連通する直線状の導出溝14bが 図5で示すように形成されている。また、コイル8の巻終り側の鍔部13bには 、図6ないし図8で示すように、その長さ方向の中央部に、鍔部13bの内外面 を貫通する導出溝15,15が、コイル8の巻終り線bを図3のように、右また は左方向に導出するために巻胴12側に向って穿設されている。そして、前記導 出溝15,15の間には、該導出溝15,15の切込寸法とほぼ同じ長さで鍔部 13bと一体的に膨出させて巻終り線bを、後述する端子板18へ案内するため の案内ブロック15aが形成されている。
【0010】 次に、16aは図4で示すように、コイル8の巻始め側の鍔部13aに形成し た導出通路14の巻始め線aの引出側近傍に位置する鍔部13aの隅角部を直角 に切り欠いて形成した第1の切り欠き部であり、また、図3に示す16b1 ,1 6b2 は、それぞれ巻終り側の鍔部13bに穿設した巻終り線bの導出溝15, 15近傍に位置する鍔部13bの隅角部を直角に切り欠いて形成した第2,第3 の切り欠き部である。前記各切り欠き部16a,16b1 ,16b2 周縁の鍔部 13a,13bの外周面側には、それぞれ端子板18を嵌着するための係止部1 7が形成されている。前記係止部17は、前記各切り欠き部16a,16b1 , 16b2 の最深部の近傍から各鍔部13a,13bの側方に向けて突設した基礎 突起17bと、この基礎突起17bから第1〜第3の切り欠き部16a,16b 1 ,16b2 の周縁に沿って水平方向及び垂直方向に、所定の間隔を保って鍔部 13a,13bの端縁近傍から側方に向けて突設した補助突起17a,17cと を三角形状に配設して構成されている。また、前記係止部17に嵌着される端子 板18は、図10,11で示すように、その長さ方向中央部の左右対称な位置に 、コイル8の巻始め及び巻終りの各引出線a,bを巻付けるための1対の巻付け 部18a1 ,18a2 を、同一形状で、かつ、互いに相反する方向に突設して、 端子板18を左右対称な形状で形成するとともに、前記胴央の基端側には、鍔部 13a,13bに突設した係止部17の各突起17a〜17cが嵌合するための 透孔18b,18bが、補助突起17a,基礎突起17b間及び基礎突起17b ,補助突起17c間の各間隔と同一寸法で穿孔されている。
【0011】 そして、前記端子板18をコイルボビン9の鍔部13a,13bに取付ける場 合は、まず、図10で示すように、端子板18を矢視方向から鍔部13a,13 bに、例えば、透孔18b,18bと、基礎突起17b,補助突起17cとを合 致させ、かつ、端子板18に突設した巻付け部18a1 を第1の切り欠き部16 a,第3の切り欠き部16b2 (または第2の切り欠き部16b1 )側に対応さ せた状態で透孔18b,18bに突起17b,17cを嵌合させ、即ち、垂直な 状態に端子板18を取付けた後、図8,9で示すように、前記透孔18b,18 bを貫通して端子板18の表面側に突出する基礎突起17b,補助突起17cの 頭部を、例えば、超音波振動による摩擦熱を利用して溶解し、図11で示すよう に、弧状に溶融成形させて前記端子板18を鍔部13a,13bに抜脱不能に、 かつ、回動不能に取付ける。また、前記とは逆に端子板18の巻付け部18a2 を第1,第3の切り欠き部16a,16b2 (または第2の切り欠き部16b1 )側と対応させた状態で、透孔18b,18bに基礎突起17b,補助突起17 aを嵌合し、即ち、水平な状態で鍔部13a,13bに取付ける場合も、前記と 同様に基礎突起17b,補助突起17aの頭部を超音波等の加熱手段により溶融 して、鍔部13a,13bに取付けることが可能である。
【0012】 前記端子板18は、基礎突起17bと補助突起17a,17cの組合せ(17 aと17b,または、17bと17c)により、必要に応じて、図8,9に実線 及び1点鎖線で示すように、第1〜第3の切り欠き部16a,16b1 ,16b 2 に沿って垂直な状態、または、2点鎖線及び1点鎖線で示すように、第1〜第 3の切り欠き部16a,16b1 ,16b2 に沿って水平な状態のどちらかの取 付け状態を選択して鍔部13a,13bに取付けることが可能となり、更に、巻 終り側の鍔部13bにおいては、必要に応じて、図3,8に実線及び2点鎖線で 示すように、鍔部13bの後方側(図8の右側)または、1点鎖線で示すように 、鍔部13bの前方側(図8の左側)のいづれかの係止部17を、リード線(図 示せず)の引出方向に応じて選択することにより、端子板18をコイルボビン9 の任意の方向及び場所に取付けることが可能である。しかも、前記端子板18は 、鍔部13a,13bへの取付けに際して、垂直な状態で取付ける場合には巻付 け部18a1 (端子板18を裏返して使う場合は18a2 )側を、逆に、水平な 状態で取付ける場合には巻付け部18a2 (端子板18を裏返して使う場合は1 8a1 )側を、それぞれコイルボビン9の各切り欠き部16a,16b1 ,16 b2 側と対応させた状態で取付けることができるので、リード線の引出方向に応 じて端子板18を交換する必要がなく、同一の端子板18を用いて、コイル8の 巻始め側,巻終り側の鍔部13a,13bへの取付けが、垂直あるいは、水平を 問わず、任意の状態での取付けが可能となる。
【0013】 次に、コイルボビン9へのコイル8の巻回作業について、図12,13により コイルボビン9の鍔部13a,13bに端子板18を垂直に取付けた実施例にて 説明する。図12,13は、それぞれ巻線機の要部を示す斜視図であり、図にお いて、19は図示しない駆動手段と連動してX(前,後),Y(左,右),Z( 上,下)の各方向に移動する駆動アームを示し、20は端子板18の巻付け部1 8a1 ,18a2 へコイル8から導出される巻始め、巻終りの各引出線a,bを 巻付けるために前記駆動アーム19に具備した引出線案内ノズルである。また、 21は図示しない駆動手段により駆動されて、その先端部に取外し自在に装着し たコイルボビン9の巻胴12にコイル8を巻回させるためのボビン取付体である 。
【0014】 そして、コイルボビン9にコイル8を巻回する場合は、まず、前記したように 、鍔部13a,13bに端子板18を取付けたコイルボビン9を、巻線機のボビ ン取付体21に取付ける(図12参照)。つづいて、図示しない制御装置等から の指令により駆動アーム19を、図13で示すように、引出線案内ノズル20が 、コイル8の巻始め側に位置する鍔部13aの第1の切り欠き部16a側と対応 する端子板18の巻付け部18a1 と近接する位置まで移動させ、駆動アーム1 9に設けた引出線案内ノズル20を、前記駆動アーム19の動作と連動させて、 X(前,後),Y(左,右)方向へ円を描くように駆動し、図4で示すように端 子板18の巻付け部18a1 にコイル8の巻始め線aを所定回数巻付けする。こ の場合、前記引出線案内ノズル20の回転運動は、鍔部13aに形成した第1の 切り欠き部16a部分の空間と、端子板18の巻付け部18a1 が前記第1の切 り欠き部16a側に突出させてあることにより、前記の回転動作に何等の支障も きたすことなく、円滑・良好に、コイル8の巻始め線aを端子板18の巻付け部 18a1 に巻付けすることができる。
【0015】 巻付け部18a1 への巻始め線aの巻付けが終了したら、今度はボビン取付体 21を、図12において、時計方向へ徐々に回動させながら、巻付け部18a1 に巻回した巻始め線aの他方を図4,5で示すように、鍔部13aに形成した導 出通路14及び導出溝14b内を通してコイルボビン9の鍔部13aの内側に案 内する。この後、前記ノズル20(駆動アーム19)を図12において前,後方 向(X方向)に往復動させながら、コイルボビン9を装着したボビン取付体21 を高速回転させてコイルボビン9の巻胴12にコイル導線を所定回数巻回してコ イル8を形成する。つづいて、引出線案内ノズル20(駆動アーム19)を駆動 して図3で示すように、コイル8の巻終り線bを巻終り側の鍔部13bに形成し た一方の導出溝15から外側に引き出し、案内ブロック15aに沿って端子板1 8の巻付け部18a1 近傍まで導出する。このように、巻始め側及び巻終り側の 鍔部13a,13bに導出通路14及び導出溝14b,15を設けたことにより 、コイル8と巻始め線a及び巻終り線bとは前記鍔部13a,13bにより導出 位置が区画されることとなるので、コイル8と巻始め線a及び巻終り線bとが摺 接して短絡事故が発生するという問題を解決することができる。
【0016】 前記のように、巻終り線bを端子板18の巻付け部18a1 の近傍まで導出す ると、巻付け部18a1 への巻始め線aの巻付け時と同様引出線案内ノズル20 をX,Y方向に円を描くように駆動させ、巻終り線bを端子板18の巻付け部1 8a1 に所定回数巻付けて、コイルボビン9へのコイル8の巻回作業を終了する 。前記巻付け部18a1 への巻終り線bの巻回時、前記引出線案内ノズル20は 、巻始め線aの巻付け時と同様、鍔部13bに形成した第3の切り欠き部16b 2 部分の空間と、巻付け部18a1 を第3の切り欠き部16b2 側に突出させて あるため、巻付け作業に支障をきたすことなく、円滑・良好に、巻終り線bの巻 付け部18a1 への巻付けを行うことができる。なお、端子板18を水平な状態 で取付けた場合も、前記と同様にコイル8の巻回や巻始め線a,巻終り線bの巻 付け作業が行えることは勿論である。
【0017】 また、前記コイル8の巻回作業終了後、端子板18の巻付け部18a1 ,18 a2 に巻付けした巻始め線a及び巻終り線bの脱落を防ぐためにハンダ付を行う 場合は、鍔部13a,13bに形成した第1〜第3の切り欠き部16a,16b 1 ,16b2 を利用して、巻始め線a及び巻終り線bを巻付けた端子板18の巻 付け部18a1 ,18a2 のみを、図示しないハンダ槽等の中に浸し、ハンダ付 を行うことができるので、端子板18を取付けたコイルボビン9及びコイルボビ ン9に巻回したコイル8にハンダが付着するということは全くない。
【0018】 このように、本考案のコイルボビン9は、鍔部13a,13bの所要の隅角部 には、第1〜第3の切り欠き部16a,16b1 ,16b2 を形成し、これら各 切り欠き部16a〜16b2 の近傍に、基礎突起17b及び補助突起17a,1 7cからなる係止部17を、前記各切り欠き部16a,16b1 ,16b2 の周 縁に沿って三角形状に配設するようにしたので、前記各突起17a〜17cへの 端子板18の取付けに当っては、前記各突起17a〜17cの組合せ(17aと 17b、または、17bと17c)により、端子板18の取付状態をリード線の 引出方向に応じて任意の方向に変更することができる。また、前記端子板18は 、該端子板18に穿孔した透孔18b,18bに前記各突起17a〜17cを端 子板18の引出方向に対応して貫通させた後、透孔18b,18bから突出する 各突起17a〜17cを超音波等の加熱手段により溶融させて端子板18を鍔部 13a,13bに固着することができるので、前記端子板18は鍔部13a,1 3bに迅速・確実に取付けることができる。
【0019】 また、前記端子板18に形成した巻付け部18a1 ,18a2 にコイル8の巻 始め線a及び巻終り線bを巻付ける場合は、前記鍔部13a,13bの隅角部に 形成した第1〜第3の切り欠き部16a,16b1 ,16b2 による空間の存在 と、この各切り欠き部16a,16b1 ,16b2 に巻付け部18a1 ,18a 2 を対応させることによりコイル8からの各引出線a,bの巻付作業は、何等の 障害を受けることもなく、円滑・良好に行うことができる。更に、前記巻付け部 18a1 ,18a2 に巻付けした巻始め線a及び巻終り線bをハンダ付する場合 も、前記第1〜第3の切り欠き部16a,16b1 ,16b2 を有効利用して、 前記切り欠き部16a,16b1 ,16b2 側に突出している巻付け部18a1 ,18a2 のみをハンダ槽等の中に浸し、ハンダ付を行えばよいので、コイル8 からの各引出線a,bのハンダ処理を迅速・確実に行うことができる。
【0020】 なお、本考案は、巻終り側の鍔部13bにそれぞれ切り欠き部16b1 ,16 b2 及び係止部17を設けた実施例について説明したが、これに限定されること なく、鍔部13bの隅角部に必要数設けるようにしても本考案は成立するもので ある。
【0021】
以上説明したように、本考案は、巻胴の両端部に形成した1対の鍔部のうち、 巻始め側の鍔部には巻始め線導出用の導出通路及び導出溝を形成し、巻終り側の 鍔部には巻終り線導出用の導出溝及び案内ブロックを形成するとともに、前記両 鍔部の一部隅角部にはそれぞれ鉤形の切り欠き部を形成してその近傍に、該切り 欠き部の周縁に沿うようにして基礎突起及び補助突起からなる係止部を設け、こ の係止部に、端子板を、外部リード線の引出方向に応じて該端子板に形成した1 対の巻付け部の一方を切り欠き部側と対応させて取付けることによりコイルボビ ンを構成するようにしたので、本考案によれば、コイルから導出した巻始め線及 び巻終り線の端子板の巻付け部への巻付作業は、コイルボビンの鍔部に設けた切 り欠き部分の空所を利用して行うことができるので、巻付け部への巻始め線の巻 付け→巻胴部分へのコイルの巻回→巻付け部への巻終り線の巻付けという一連の 巻線作業は、人手を要することなく巻線機を使用しての自動化が可能となり、コ イルの生産性を著しく向上させることができる。
【0022】 また、端子板の巻付け部におけるハンダ処理を行う場合も、前記コイルボビン の切り欠き部分の空所を利用して、切り欠き側に突出する巻付け部のみをハンダ 槽等の中に浸すことができるので、前記コイルの巻回作業と関連して、ハンダ処 理の工程も自動化することが可能となる。
【0023】 更に、前記端子板は、基礎突起と補助突起の組合せにより、外部リード線の引 出方向に応じて任意の方向に取付けることができるので、使用機器との取付位置 関係に対応して、端子板の取付位置や取付状態を変更できるので利便である。
【0024】 また、前記端子板は、その長さ方向の胴央の左右対称な位置に、形状を同一と した1対の巻付け部を外方に突設して、左右対称な形状で構成したので、その構 造上、表裏の区別を問うことなく鍔部へ取付けが可能となり、また、鍔部へ端子 板を、水平な状態で取付ける場合は、前記1対の巻付け部の一方の切り欠き部側 に対応させ、逆に、垂直な状態で取付ける場合には、前記1対の巻付け部の他方 を切り欠き部側と対応させることが可能となるため、端子板の取付状態に応じて 端子板の形状を変える必要が全くないので、端子板の形状を統一することができ る。従って、本考案によれば、1種類の端子板を準備することにより様々な取付 状態に対応することができるため、大変便利である。しかも、端子板の形状の統 一化によってコイルボビンへの端子板の取付け作業も機械化できる利点も有する 。
【図1】本考案のコイルボビンを備えた隈取コイル形誘
導電動機の正面図である。
導電動機の正面図である。
【図2】本考案のコイルボビンを備えた隈取コイル形誘
導電動機の背面図である。
導電動機の背面図である。
【図3】本考案のコイルボビンを備えた隈取コイル形誘
導電動機の要部の断面図である。
導電動機の要部の断面図である。
【図4】本考案のコイルボビンを備えた隈取コイル形誘
導電動機の側面図である。
導電動機の側面図である。
【図5】本考案のコイルボビンの左側面図である。
【図6】本考案のコイルボビンの右側面図である。
【図7】本考案のコイルボビンの底面図である。
【図8】本考案のコイルボビンと端子板との取付関係を
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図9】同じく、コイルボビンと端子板との取付関係を
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図10】本考案のコイルボビンと端子板とを分解して
示す分解斜視図である。
示す分解斜視図である。
【図11】端子板の取付け状態を説明する説明図であ
る。
る。
【図12】本考案のコイルボビンにコイルからの引出線
を巻付ける状態を説明する説明図である。
を巻付ける状態を説明する説明図である。
【図13】端子板の巻付け部にコイルからの引出線を巻
付ける状態を説明するための説明図である。
付ける状態を説明するための説明図である。
8 コイル 9 コイルボビン 12 巻胴 13a,13b 鍔部 14 導出通路 15 導出溝 15a 案内ブロック 16a,16b1 ,16b2 第1〜第3の切り欠き部 17a,17c 補助突起 17b 基礎突起 18 端子板 18a1 ,18a2 巻付け部 18b 透孔 a 巻始め線 b 巻終り線
Claims (3)
- 【請求項1】 中空状の巻胴と、その両端部に巻胴と一
体的に成形加工した1対の鍔部からなるコイルボビンに
おいて、前記1対の鍔部の一方にコイルから導出される
巻始め線の導出通路を、他方の鍔部にはコイルから導出
される巻終り線の導出溝をそれぞれ形成し、前記各鍔部
の導出通路及び導出溝に隣接する鍔部の隅角部には、鉤
形の切り欠き部を設け、この切り欠き部の近傍にコイル
から導出される巻始め及び巻終りの各引出線と接続する
端子板を取付けるための係止部を具備するようにしたこ
とを特徴とする電気機器用コイルボビン。 - 【請求項2】 前記係止部は、基礎突起と、複数個の補
助突起とを、切り欠き部の周縁に配置して形成し、前記
端子板を基礎突起と所定の補助突起とにより水平あるい
は垂直方向に係合固定してコイルボビンの鍔部に取付け
るようにしたことを特徴とする請求項1記載の電気機器
用コイルボビン。 - 【請求項3】 前記端子板は、基礎突起と補助突起とが
嵌合する透孔と、胴央に左右対称で、かつ、同一形状を
なして外方に突出する1対の巻付け部とを備え、前記1
対の巻付け部のいづれか一方を切り欠き部と対応させて
鍔部に取付けるようにしたことを特徴とする請求項1記
載の電気機器用コイルボビン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993068923U JP2581253Y2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電気機器用コイルボビン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993068923U JP2581253Y2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電気機器用コイルボビン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0736563U true JPH0736563U (ja) | 1995-07-04 |
JP2581253Y2 JP2581253Y2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=13387664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993068923U Expired - Fee Related JP2581253Y2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電気機器用コイルボビン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2581253Y2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6028442U (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-26 | 株式会社東芝 | 電動機のステ−タ |
JPS6329378U (ja) * | 1986-08-07 | 1988-02-26 | ||
JPH0374166A (ja) * | 1989-08-10 | 1991-03-28 | Nippon Parusumootaa Kk | 永久磁石型パルスモータ |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP1993068923U patent/JP2581253Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6028442U (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-26 | 株式会社東芝 | 電動機のステ−タ |
JPS6329378U (ja) * | 1986-08-07 | 1988-02-26 | ||
JPH0374166A (ja) * | 1989-08-10 | 1991-03-28 | Nippon Parusumootaa Kk | 永久磁石型パルスモータ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2581253Y2 (ja) | 1998-09-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |