JPH0736091B2 - 静電記録装置の現像剤収納カ−トリツジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この発明は静電記録装置の現像剤収納カートリッジに関
し、特に複写機、ファクシミリ等の静電記録装置に補給
すべき現像剤の収納カートリッジに関する。

（ロ）従来の技術 複写機の現像装置に外部からトナー（現像剤）を供給す
る方法の一つとして、トナーカートリッジを用いる方法
が先般よりよく採用されている。具体的には、例えば、
そのトナーカートリッジは、筒状容器にトナーを充填
し、その容器の開口部をテープでシールして構成されて
いる。従って複写機の現像装置にトナーを供給する場合
には、作業者は、まずテープをはがしてカートリッジの
開口部を開放状態にし、それからそのカートリッジを複
写機のトナー供給口にその開口部が下向きになるように
挿入することになる。従って作業者の操作によってはト
ナーが外部に飛散したり、更にテープの裏にトナーが付
着しているので、そのテープを介して作業者の衣類など
がよごれるおそれもあった。

これらの問題点に対しては、カートリッジの開口部を内
側からテープによってシールし、そのテープの一端をカ
ートリッジに形成したスリットから外部へ引張れるよう
にしたものが提案されている（実開昭50−74347号公報
参照）。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述のトナーカートリッジでは、いずれ
もテープをはがすというめんどうな操作が必要であり、
しかもその操作時にトナーが外部に飛散したり、トナー
の飛散が防止できるものであっても、とりはずしたテー
プに付着したトナーによって衣類などをよごすという問
題があった。

（ニ）問題点を解決するための手段及びその作用 この発明は静電記録装置の現像剤を収納可能な筒状容器
で、少なくともその胴壁の横断面を半円形とし、且つそ
の胴壁に静電記録装置の現像剤投入口に対向できる現像
剤放出用開口を有する本体と、前記胴壁の外側面に沿っ
てその開口のまわりに形成された円弧状レールと、この
レールに沿って摺動可能に指示されたシャッタと、この
シャツタを前記開口の閉塞位置に付勢保持すべく前記円
弧状レールに沿って設けられた保持部材と、前記シャッ
タに一体に設けられ、前記保持部材の付勢力に抗して操
作すると、そのシャッタを前記レール上で摺動移動させ
て前記開口の開放位置に保持する操作レバーとからなる
静電記録装置の現像収納カートリッジである。

すなわち、この発明は、現像剤収納容器本体の胴壁を特
定形状とし、その胴壁に現像剤放出用開口を設け、且つ
その開口を常時閉塞し、操作によって開放できる特定の
操作レバー付シャッタを設けることによって、現像剤収
納カートリッジを現像剤供給口に挿入・取出する動作自
体を利用してレバーを操作し、シャッタの作動により放
出用開口をスムースに且つ確実に開閉できるようにして
いるわけである。もちろん、それによってテープをはが
すというめんどうな操作が省略でき、現像剤の外部への
飛散や外部との接触が防止できる。

（ホ）実施例 以下図に示す実施例に基いてこの発明を詳述する。な
お、これによってこの発明が限定されるものではない。

トナーカートリッジ（１）は、底壁（２）にスリット状
のトナー放出用開口（３）を有する筒状体（４）と、こ
の筒状体の両端開口（５）（６）に被せられ、その筒状
体との間に円弧レール（７、図示省略）（８）を形成す
るキャップ（９）（10）と、それらのレールに両端を摺
動移動可能に支持された、前記トナー放出用開口（３）
を開放可能に閉塞するシャッタ（11）と、このシャッタ
を前記トナー放出用開口（３）の閉塞位置に付勢保持す
る板ゴム（12）（13）と、シャッタ（11）に一体に形成
された板状シャッタレバー（14）と、実質的に容器状に
形成されたカートリッジの内部に充填されたトナー（1
5）とから主としてなる。なお（16）はカートリッジの
把手、（17）（18）はレール（７）（８）の各端部に接
着される、板ゴムの固着部、（19）（20）はシャッタ
（11）に対する板ゴムの固着部、（21）（22）はシャッ
タ（11）の移動を規制する突起である。

ここで、トナーカートリッジ（１）の組み立て方を説明
すれば、特に第４図において、まず板ゴム（12）（13）
の固着部（17）（18）を、キャップ（９）（10）の天井
壁の所定個所に接着する。そしてシャッタ（11）が筒状
体（４）の開口（３）を外側から閉塞するよう配置し
て、筒状体（４）の両端開口（５）（６）にキャップ
（９）（10）を被せる。この際筒状体（４）とキャップ
（９）（10）との間には円弧状レール（７、図示省略）
（８）が形成され、これらのレールに沿ってシャッタ
（11）が摺動移動可能に位置される。そしてそのシャッ
タ（11）が円弧状レールに沿って設けられた板ゴム（1
2）（13）によって引張られ、且つそのシャッタのシャ
ッタレバー（14）が突起（21）（22）に係止して、シャ
ッタ（11）がトナー放出用開口（３）を閉塞するように
保持されている。トナー（15）の充填は、シャッタレバ
ー（14）により板ゴム（12）（13）の引張力に抗してシ
ャッタ（11）を移動させ、トナー放出用開口（３）を開
放して行なわれる。

次に、トナーカートリッジ（１）を用いて、複写機の現
像装置（23）にトナーを補給する場合には、第１〜２図
において、そのトナーカートリッジ（１）をトナー供給
口（24）に対向させ、その供給口上縁（25）にシャッタ
レバー（14）を当接させた状態で、トナーカートリッジ
（１）を押し下げる。かくしてシャッタ（11）が板ゴム
（12）（13）の引張力に抗して移動してトナー放出口
（３）を開放し、トナー（15）を現像装置（23）のトナ
ー貯蔵室（26）に投入する。なお、（27）（28）はトナ
ーカートリッジ（１）の底壁を支持する段部、（29）
（30）はトナーカートリッジ（１）の押え用クリップで
ある。

以上のごとく、トナーカートリッジ（１）は、複写機の
現像装置（23）のトナー供給口（26）に挿入する（押し
下げる）動作により、トナーカートリッジのトナー放出
用開口（３）をトナー供給口（26）に対向させた状態で
自動的に開放でき、それによってトナー（15）を現像装
置（23）内に投入できる。挿入状態のトナーカートリッ
ジ（１）を取出す場合はもちろんその取出動作により自
動的にトナー放出用開口（３）を閉塞できる。ここでト
ナーカートリッジ（１）の挿入・取出する方向と開口
（３）と開・閉方向とが異なっているけれども、円弧状
レールに沿ってシャッタ（11）を摺動させるので、どの
方向でも力の伝達がスムースであり、トナーカートリッ
ジ（１）の挿入・取出の途中に複写機の原像装置（23）
やトナーカートリッジ（１）に急に大きな力を加えてシ
ョックを与えるのを防止でき、それによってトナーの外
部への飛散を防止できる。更に板ゴム（12）（13）を円
弧状レールに沿ってシャッタ（11）に直接設けているの
で、トナー放出用開口（３）がどの方向であっても開・
閉が確実となり、トナーの外部への飛散をより確実に防
止できる。

なお、上述の実施例では、シャッタ（11）は、常時トナ
ー放出用開口（３）の閉塞位置に保持されるよう板ゴム
（12）（13）を備えているが、これらの板ゴムに代え
て、コイルスプリングを用いることもできる。

（ヘ）発明の効果 この発明は、現像剤収納カートリッジの現像剤投入口に
対する挿入・閉出動作により現像剤放出用開口を自動的
にスムースに且つ確実に開放・閉塞でき、それによって
テープをはがすというめんどうな操作が省略できると共
に、現像剤の外部への飛散や外部との接触を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る静電記録装置の現像剤収納カー
トリッジの一実施例の使用状態説明図、第２図はその異
なる状態を示す説明図、第３図はそのカートリッジの一
部断面を含む側面図、第４図はその分解説明斜視図であ
る。 （１）……トナーカートリッジ、（２）……底壁、 （３）……トナー放出用開口、（４）……筒状体、 （７）（８）……円弧状レール、（９）（10）……キャ
ップ、 （11）……シャッタ、（12）（13）……板ゴム、 （14）……シャッタレバー、（15）……トナー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−73770（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−122970（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−130776（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−166974（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−84950（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−115257（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−150954（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】静電記録装置の現像剤を収納可能な筒状容
   器で、少なくともその胴壁の横断面を半円形とし、且つ
   その胴壁に静電記録装置の現像剤投入口に対向できる現
   像剤放出用開口を有する本体と、前記胴壁の外側面に沿
   ってその開口のまわりに形成された円弧状レールと、こ
   のレールに沿って摺動可能に指示されたシャッタと、こ
   のシャッタを前記開口の閉塞位置に付勢保持すべく前記
   円弧状レールに沿って設けられた保持部材と、前記シャ
   ッタに一体に設けられ、前記保持部材の付勢力に抗して
   操作すると、そのシャッタを前記レール上で摺動移動さ
   せて前記開口の開放位置に保持する操作レバーとからな
   る静電記録装置の現像収納カートリッジ。