JPH0735378B2 - 新規なフルオロジオキソール類およびその製造方法 - Google Patents

新規なフルオロジオキソール類およびその製造方法

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JPH0735378B2
JPH0735378B2 JP2412116A JP41211690A JPH0735378B2 JP H0735378 B2 JPH0735378 B2 JP H0735378B2 JP 2412116 A JP2412116 A JP 2412116A JP 41211690 A JP41211690 A JP 41211690A JP H0735378 B2 JPH0735378 B2 JP H0735378B2
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bis
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mol
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D317/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D317/08Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3
    • C07D317/10Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3 not condensed with other rings
    • C07D317/32Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3 not condensed with other rings with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D317/42Halogen atoms or nitro radicals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F34/00Homopolymers and copolymers of cyclic compounds having no unsaturated aliphatic radicals in a side chain and having one or more carbon-to-carbon double bonds in a heterocyclic ring
    • C08F34/02Homopolymers and copolymers of cyclic compounds having no unsaturated aliphatic radicals in a side chain and having one or more carbon-to-carbon double bonds in a heterocyclic ring in a ring containing oxygen

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】産業上の利用分野 本発明は、ある種の新規なフルオロジオソール類およ
びその製造方法に関する。
【0002】従来の技術 次式(I)を有する種々のジオキソラン類は、ドイツ国
特許第2,604,350号(Stanford Research I
nstitute)から知られている:
【0003】
【化3】
【0004】式中XおよびYの各々はFまたはClであ
ることができる。
【0005】下の式(2)に相当するジオキソラン類
は、米国特許第3,749,791号(Terrell et a
l.)に報告されている:
【0006】
【化4】
【0007】式中XはClまたはFであり、そしてX’
はH、ClまたはFである。
【0008】中間体の2,2-ビス(トリフルオロメチ
ル)-1,3-ジオキソランは、米国特許第2,925,4
24号(Simmons)が知られている。
【0009】2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,5
-ジクロロ-4,5-ジフルオロ-1,3-ジオキソランの対
応するペルフルオロジオキソールへの脱塩素は、Resni
ckにより米国特許第3,865,845号および同第3,
978,030号で報告された。
【0010】前記ペルフルオロジオキソールは、興味あ
る化学的および物理的性質(たとえば、フツ化水素に対
する化学的不活性、光学的透明性、フイルム形成能力)
を有するホモポリマーおよびコポリマー(ことにテトラ
フルオロエチレンとの)の両者を形成することが発見さ
れた。
【0011】より簡単なおよび/またはより安価なフル
オロジオソール類も有用なホモポリマーおよびコポリマ
ーを形成できるであろうことを、予測することができ
る。本発明はかかるフルオロジオキソールを提供せんと
するものである。
【0012】課題を解決するための手段 本発明によれば、次式(3)を有するフルオロジオソー
ル類が提供される:
【0013】
【化5】
【0014】式中、Yは水素または塩基であり、Zは水
素、フツ素または塩素であり、そしてRはフツ素または
トリフルオロメチル基であり、ただしRがトリフルオロ
メチル基であるとき、YおよびZの一方のみが水素また
は塩素であることができる。
【0015】これらのフルオロジオキソール類は、広い
範囲の潜在的用途を有するホモポリマーおよびコポリマ
ーを製造するための有用なモノマーである。また、本発
明は、このようなポリマー類ならびに既知のジオキソー
ル類の新規なポリマー類を包含する。一般に、本発明の
新規なポリマー類を形成するモノマー類は、Y、Zおよ
びRが上と同じ意味を有するが、上のただし書きの条件
はもはや適用されない、同じ式(3)で表わすことがで
きる。
【0016】本発明のフルオロジオソール類は、対応す
る4,5-ジクロロジオキソラン類をマグネシウムで触媒
量のヨウ素および水溶性水銀塩または金属水銀の存在下
に、次の反応式で示すように、脱塩素することによって
便利に製造することができる。
【0017】
【化6】
【0018】式中R、YおよびZは上の式(3)におけ
るのと同一の意味を有する。
【0019】この脱塩素反応は好ましくはテトラヒドロ
フラン中の溶液中で実施する。生成速度を最大にするた
めに、過剰量のマグネシウムをこの反応において用い、
好ましい量は除去すべき隣位の塩素の2グラム原子当り
に1.1〜8グラム原子のマグネシウムである。しかし
ながら、ジオキソールの収率を最大にするためには、理
論量よりも少ない量を用いて副反応を最小とすることが
好ましいことがある。この反応において適当な水銀塩
は、たとえば、塩化第二水銀、酢酸第二水銀および硝酸
第二水銀である。金属水銀は、使用するとき、マグネシ
ウムとその場でアマルガムを形成する。しかしながら、
アマルガムは前もって別に調製できる。水銀の量は多く
ある必要はない。たとえば、塩化第二水銀の重量はヨウ
素の重量にほぼ等しく、そしてヨウ素の重量はマグネシ
ウムの重量のほぼ1%に等しくあれば、通常十分であ
る。わずかに多い量の金属水銀は、かきまぜをより効果
的に行うことができるようにし、こうしてアマルガムの
形成を容易とするために好適であろう。
【0020】上の式(4)で表わされる4,5-ジオキソ
ラン類のあるものは、前述のように、既知であるが、下
の式(5)で表わされるものは新規であると、信じられ
る:
【0021】
【化7】
【0022】式中Rはフツ素またはトリフルオロメチル
であり、そしてYは水素または塩基である。
【0023】発明の効果 本発明のすべてのフルオロジオキソール類はテトラフル
オロエチレン(TFE)と共重合して、電気的および電
子的装置における誘電体としての使用に適する、強靭な
結晶質コポリマーを生成する。これらの結晶質コポリマ
ーにおいて、フルオロジオキソールは通常約12モル%
以下の量で存在する。フルオロジオキソールの含量が1
2モル%を超えると、コポリマーは非晶質となる。当
然、12モル%は鋭い境界線ではない。なぜなら、多少
の結晶化度を有するコポリマーはそれより上において存
在することができ、かつ有意に非晶質のコポリマーはそ
れより下において存在することができるからである。し
かしながら、12モル%より少ないフルオロジオキソー
ル(3)を有するコポリマーの大部分は結晶質であり、
そして12モル%より多いこのようなフルオロジオキソ
ールを有するコポリマーの大部分は非晶質であると予想
することができる。非晶質コポリマーは強靭であり、そ
して適度の分子量において、種々の有機液体、たとえ
ば、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタ
ンおよび“フルオリナート(Fluorinert)”電子液体
(Electronic Liquid)FC-75(3M Compan
y)中に可溶性であり、そして化学的に不活性でありか
つ耐汚れ性および耐候性である仕上げおよびコーテイン
グにとくに適する。YおよびZの各々が塩素であるフル
オロジオキソール類(3)は、非晶質コポリマーを生成
するために十分に高いレベルでTFEとのコポリマー中
に込み込むことはできないであろう。製造されたそれら
のコポリマーは結晶質であった。
【0024】フルオロジオキソール類(3)は、フツ化
ビニリデン(VF2)およびTFEとともに、耐食性の
封止材料、ガスケツトおよびライニングに適する、強
く、可塑性の弾性ターポリマーを形成する。
【0025】最後に、Yが水素でありかつZが水素また
はフツ素である式(3)に相当するフルオロジオキソー
ル類は、透明なはめ込み材料、ことにフツ化水素を用い
る化学的に腐食性の用途における観察ガラスとして、適
する強靭な非晶質樹脂である、ホモポリマーを形成す
る。
【0026】上に定義した式(3)の新規なジオキソー
ル類に加えて、XおよびYの両者が水素または塩素であ
り、かつRがトリフルオロメチルであるジオキソール類
は、同一の一般技術により製造することができるが、新
規であるとは信じられない。それらのジオキソール類も
新規な価値あるコポリマーを形成する。Xが水素であり
かつYが水素またはフツ素であるジオキソール類は、ま
たホモポリマーを形成する。
【0027】しだかって、本発明は、広義には、本発明
の新規なジオキソール類のホモポリマーならびにYが水
素または塩素であり、Zが水素、フツ素または塩素であ
り、そしてRがフツ素またはトリフルオロメチルである
式(3)で表わされるジオキソール類のテトラフリオロ
エチレンとのコポリマー、およびテトラフリオロエチレ
ンおよびフツ化ビニリデンとのターポリマーを包含す
る。
【0028】
【実施例】本発明をそのある種の好ましい実施形態の代
表的実施例により説明する。これらの実施例において、
すべての部、比率および百分率は、特記しないかぎり、
重量による。さらに、特に示さないかぎり、すべての反
応、分離、蒸留、および貯蔵は窒素雰囲気中で実施し
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】実施例1 2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4-クロロ-5-フル
オロ-1,3-ジオキソール、(3a)、2,2-ビス(ト
リフルオロメチル)-4-フルオロ-1,3-ジオキソー
ル、(3b)、および対応するジオキソラン(4a)お
よび(4b)の製造。
【0032】A.2,2-ビス(トリフルオロメチル)-
4,4,5-トリクロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソラン
(4a)。
【0033】330ml容の“ハステロイ(Hastello
y)”Cをライニングした振盪管に、無水条件下に、1
00g(0.286モル)の2,2-ビス(トリフルオロメ
チル)-4,4,5,5-テトラクロロ-1,3-ジオキソラン
(4e)および8.6g(0.0432モル)の五塩化ア
ンチモンを供給した。この管を次いで約−50℃に冷却
し、20g(1モル)のフツ化水素を導入した。この管
を水平振盪管器に取付け、70℃で5時間かきまぜ、次
いで湿潤氷中で冷却し、ゆっくり通気し、開口した。管
の内容物を湿潤氷中に投入した。液状生成物を氷水から
分離し、各回50mlの冷水で2回、次いで20mlの10
%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄た。83.5gの無色透明
液状生成物が得られ、そのほぼ93%は所望の2,2-ビ
ス(トリフルオロメチル)-4,4,5-トリクロロ-5-フ
ルオロ-1,3-ジオキソラン、(4a)、であった。
【0034】この生成物を0.76mの回転バンド蒸留塔
で大気圧において蒸留した。少量の2,2-ビス(トリフ
ルオロメチル)-4,5-ジクロロ-4,5-ジフルオロ-1,
3-ジオキソラン(生成物の約2%)、沸点85〜86
℃、が最初に留出し、次いで2,2-ビス(トリフルオロ
メチル)-4,4,5-トリクロロ-5-フルオロ-1,3-ジ
オキソラン、沸点115℃、が留出し、後者は99%の
純度を超える無色透明な液体として得られた。赤外分光
学および弗素-19核磁気共鳴分光学は、この化学的構
造と一致した。
【0035】ポツトの残留物は、ほとんどが出発物質で
あり、振盪管の実験からの合計の混合物のほぼ5%であ
った。
【0036】B.2,2-ビス(トリフルオロメチル)-
4,4,5-トリクロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソラ
ン、(4a)の脱塩素。
【0037】磁気撹拌機、温度計、ヴイグロウカラム、
100ml容の受器への蒸留ヘツド、および10kPaの窒
素の雰囲気下のドライアイストラップを備える300ml
容の三首ガラスフラスコに、165mlの1-プロパノー
ル、42.6g(0.651モル)の亜鉛末および1.4g
(0.0109モル)の塩化亜鉛を供給した。この混合
物を98℃に加熱しながら21分間にわたりかきまぜ
た。この温度に到達したとき、2,2-ビス(トリフルオ
ロメチル)-4,4,5-トリクロロ-5-フルオロ-1,3-
ジオキソラン、72.0g(0.217モル)を還流する
混合物へ注射器ポンプを経て0.33ml/分の速度で導
入した。35分後、蒸留ヘツドの温度は59℃に低下
し、生成物の蒸留が開始された。合計の添加時間は12
7分であった。合計の蒸留時間は268分であり、その
間蒸留ヘツドの温度は55℃の最低に低下した。蒸留
物、60mlは多少の1-プロパノールを含有し、これを
水で抽出すると、約52%の2,2-ビス(トリフルオロ
メチル)-4-クロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソー
ル、(3a)、25%の2,2-ビス(トリフルオロメチ
ル)-4-フルオロ-1,3-ジオキソール、(3b)、お
よび22%の2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,5
-ジクロロ-4-フルオロ-1,3-ジオキソラン(4b)、
30%のシスおよび70%のトランス異性体として、を
含有する47.7gの無色透明の液体が残った。
【0038】この粗製反応生成物を、0.51mlの回転
バンド蒸留塔で大気圧において分留た。2,2-ビス(ト
リフルオロメチル)-4-フルオロ-1,3-ジオキソー
ル、(3b)、沸点44-45℃、は純粋であるとき室
温において自発的に重合する。したがって、それは−8
0℃に維持された受器中に集め、ドライアイスの容器内
に貯蔵した。2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4-ク
ロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソール、(3a)、は
56℃において留出した。このモノマーは室温において
自発的に重合しなかった。2,2-ビス(トリ-フルオロ
メチル)-4,5-ジクロロ-4-フルオロ-1,3-ジオキソ
ラン、(4b)、のシス/トランス混合物は82〜90
℃の範囲内で留出した。
【0039】IR、F-19およびプロトンNMRスペ
クトルおよびマススペクトロメトリーは、上の化学的構
造を支持する。
【0040】C.2,2-ビス(トリフルオロメチル)-
4,4,5-トリクロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソラ
ン、(4a)の別の脱塩化。
【0041】上の節Bに記載した装置に、80mlのテト
ラヒドロフラン、10.8g(0.444モル)のマグネ
シウムの削り屑、0.2gの塩化第二水銀および0.2gの
ヨウ素を供給し、66℃に加熱した(ヨウ素の色が消失
した)。2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,4,5-
トリクロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソラン、33.1
g(0.1モル)、を注射器ポンプにより0.16ml/分
の速度で110分間にわたり加えた。蒸留は添加後41
分に開始された。ヘツドの温度は添加の残りの時間の間
54〜55℃に維持された。蒸留は2.5時間後に停止
され、蒸留物を水で抽出してテトラヒドロフランを除去
した。抽出された無色透明な液体は、ガスクロマトグラ
フイーにより、約95%の2,2-ビス(トリフルオロメ
チル)-4-クロロ-5-フルオロ-1,3-ジオキソール、
(3a)、を含有することがわかった。2,2-ビス(ト
リフルオロメチル)-4-フルオロ-1,3-ジオキソー
ル、(3b)、はわずかに1%であった。
【0042】D.2,2-ビス(トリフルオロメチル)-
4-フルオロ-1,3-ジオキソール、(3b)の別の製
造。
【0043】小型の100ml容のフラスコを用いる以
外同一の装置を用いて、30mlのテトラヒドロフラン、
3.6gのマグネシウム削り屑、0.7gの塩化第二水銀お
よび0.1gのヨウ素の混合物を加熱還流させた。次いで
2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,5-ジクロロ-4
-フルオロ-1,3-ジオキソラン、(4b)、10g、
(上の節Bに記載するようにして製造)をフラスコにほ
ぼ0.19ml/分で34分間にわたって導入した。添加
の完結後21分に蒸留を開始し、そして20mlの冷蒸留
物が回収されるまで、蒸留を続けた。これを氷水で抽出
して、テトラヒドロフランを除去した。残留する生成物
は2,2-ビス(トルフルオロメチル)-4-フルオロ-1,
3-ジオキソール、(3b)、であった。
【0044】実施例2 2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4-フルオロ-1,3
-ジオキソール、(3b)のホモ重合。
【0045】このモノマー、4.6g、(ガスクロマトグ
ラフイーにより99.88%の純度)を25℃において
室内光の条件下に小型の密にふたをしたバイアルに入れ
た。数時間以内で、透明な液体の粘度は軽質シロツプの
粘度に増加し、そして一夜で、ポリマーの固体の無色透
明のプラグがバイアルの底に形成した。
【0046】モノマー-ポリマーのシロツプの少量の試
料を塩の板上で蒸発させて、残留モノマーを除去し、ホ
モポリマーのフイルムを形成させた。このフイルムの赤
外吸収スペクトルは、2,2-ビス(トリフルオロメチ
ル)-4-フルオロ-1,3-ジオキソール、(3b)、の
ホモポリマーの分子の構造と一致した。
【0047】プラグを110〜120℃の真空炉内に入
れて残留モノマーを除去し、次いで試料を差動走査熱量
法により室温と300℃との間において検査した。この
区域において二次転移点または融点は存在せず、このこ
とによりホモポリマーは非晶質でありかつそのTgは3
00℃より高いことが示された。
【0048】実施例3 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−
1,3−ジオキソール、(3b)、およびTFEの結晶
質コポリマー。
【0049】110mlのステンレス振盪管に、100g
の1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタ
ン、1.0gの前記ジオキソールおよび0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネートを供給した。この管を−50℃に冷却し、交互に
排気しかつ窒素で3回フラツシユした。次いで排気した
管に10gのテトラフルオロエチレンを供給し、水平振
盪器でかきまぜた。温度を55℃に2時間、次いで65
℃に2時間保持した。管を冷却し、そして通気した後、
1,1,2−トリクロロ−1,2,2-トリフルオロエタン
中のコポリマーの生成した懸濁液を回収した。溶媒を蒸
留し、ポリマーを乾燥すると、9.7gの白色の固体の
粒体が得られた。これらの一部分を300℃でプレスし
て、強靭な自己支持性のフイルムにした。このフイルム
の赤外スペクトルは、テトラフルオロエチレン/2,2
−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−1,3
−ジオキソールのコポリマーの吸収特性を示した。差動
走査熱量法は、266℃に主要な広い結晶の融点を示
し、また320℃に小さな融点が存在した。赤外スペク
トルおよびF−19NMRスペクトルは、94.8モル
%のテトラフルオロエチレンおよび5.2モル%の2,2
−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−1,3
−ジオキソール、(3b)、を含有するコポリマーの構
造を支持した。
【0050】実施例4 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−
1,3−ジオキソール、(3b)、およびTFEの非晶
質コポリマー。
【0051】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、5.0g(0.022モル)の前記ジオキソール
および5.0g(0.05モル)のTFEを供給した。重
合を55℃および65℃において実施した。生成物を分
離し、乾燥した後、4.5gの白色固体のポリマー生成
物が得られた。生成物の一部分を230℃にプレスし
て、薄い強靭な無色透明の自己支持性フイルムを得た。
赤外スペクトルおよびF−19NMRスペクトルは、こ
の生成物が71.2モル%のTFEおよび28.8モル%
の前記ジオキソールを含有するコポリマーであることを
確立した。差動走査熱量法は、58℃のTgを示した
が、融点を示さず、これによりこのコポリマーは非晶質
であることが示された。
【0052】実施例5 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−
1,3−ジオキソール、(3b)、およびTFEの高融
点の結晶質コポリマー。
【0053】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、0.5g(0.022モル)の前記ジオキソール
および10g(0.1モル)のTFEを供給した。重合
を55℃および65℃において実施した。生成物を分離
し、乾燥した後、9.4gの白色固体のポリマーが得ら
れた。このポリマーの一部分を330℃においてプレス
して、薄い強靭な無色透明の自己支持性フイルムを得
た。赤外スペクトルおよびF−19NMRスペクトル
は、97.6モル%のTFEおよび2.4モル%の2,2
−ビス(トリフルオロメチル)−4−フルオロ−1,3
−ジオキソールのコポリマーと一致した。差動走査熱量
法は、307℃に比較的鋭い融点を示し、こうしてこの
ポリマーは結晶性であることが示された。
【0054】実施例6 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−クロロ−5
−フルオロ−1,3−ジオキソール、(3a)、および
TFEの結晶質コポリマー。
【0055】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、1.5g(0.058モル)の前記ジオキソール
および10gのTFEを供給し、重合を55℃および6
5℃において実施した。生成物を分離し、乾燥した後、
白色固体のポリマーが得られた。このポリマーの一部分
を300℃においてプレスして、強靭な薄い無色透明の
自己支持性フイルムを得た。赤外スペクトルおよびF−
19NMRスペクトルは、86.9モル%のTFEおよ
び3.1モル%の2,2−ビス(トリフルオロメチル)−
4−クロロ−5−フルオロ−1,3−ジオキソール(3
a)のコポリマーの構造を支持した。差動走査熱量法
は、295℃に融点を示し、こうしてこのポリマーは結
晶性であることが示された。
【0056】実施例7 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−クロロ−5
−フルオロ−1,3−ジオキソール、(3a)、フツ化
ビニリデンおよびTFEのターポリマー。
【0057】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、3.0gの前記ジ
オキソール、0.03gのビス(4−t−ブチルシクロ
ヘキシル)ペルオキシジカーボネート、6.0gのフツ
化ビニリデンおよび6.0gのTFEを供給した。重合
を55℃および65℃において自発生圧下に4時間実施
した。生成物を分離し、乾燥した後、3.6gの白色固
体のポリマーが得られた。このポリマーの一部分を23
0℃においてプレスして、薄い強靭な透明の自己支持性
フイルムを得た。赤外スペクトルおよびF−19NMR
スペクトルは、14.3モル%のTFE、80.4モル%
のフツ化ビニリデンおよび5.3モル%のジオキソール
のターポリマーとしてこのポリマーを同定した。差動走
査熱量法は、131℃に融点を示し、こうしてこのポリ
マーは結晶特性であることを証明した。
【0058】実施例8 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソ
ール、(3c)、2,2−ビス(トリフルオロメチル)
−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3a)、およ
び2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジクロ
ロ−1,3−ジオキソール、(3e)の製造。
【0059】A.2,2−ビス(トリフルオロメチル)
−4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソラン、(4c)、
2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4,5トリク
ロロ−1,3−ジオキソラン、(4d)、および2,2−
ビス(トリフルオロメチル)−4,4,5,5−テトラク
ロロ−1,3−ジオキソラン(4e)の合成。
【0060】磁気撹拌機、塩素ガス入口、温度計、およ
び乾燥塔および引き続いて水スクラバーと連絡するドラ
イアイス冷却器を上部にもつ水冷却器を備える300ml
容の三首丸底フラスコに、210g(1.0モル)の2,
2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラ
ンを供給した。この系を窒素でパージし、塩素を溶液の
黄色の着色を維持するような速度で溶液中に通入した。
かきまぜた混合物を275ワツトのゼネラル・エレクト
リツク社の太陽ランプで照明して、反応温度を大部分に
ついて46〜72℃に4.5時間維持するようにした。
反応混合物中の出発ジオキソランの濃度はそのときほぼ
0.1%に低下し、そして反応を停止した。残留する塩
素および塩化水素を水アスピレーターで除去すると、2
89gの無色透明の液体が残った。この液体は、NM
R、質量分析およびガスクロマトグラフ分析により、ジ
−、トリ−およびテトラクロロ誘導体(4c)、(4
a)および(4e)を含有することが確認された。
【0061】B.上の工程Aにおいて得られたジ−、ト
リ−おいてテトラクロロジオキソランの脱塩素。
【0062】磁気撹拌機、注射器ポンプ入口、温度計、
100ml容の受器および引き続いて窒素のT字管へ導か
れる15cmの蒸留器およびバブラーを備える500ml容
の三首丸底フラスコに、98.1g(1.5モル)の亜鉛
末、3.0g(0.022モル)の塩化亜鉛および300
mlのn−ブチルアルコールを供給した。注射器ポンプ
に、工程Aからの139.5gの塩素化ジオキソラン類
を供給した。フラスコの内容物を115℃にし、塩素化
ジオキソラン類をフラスコへ0.33ml/分で送入し
た。この添加は224分で完結した。添加の開始後20
分において、蒸留は役15〜20ml/時で開始した。そ
の時ヘツドの温度は79〜80℃であつたが、蒸留の間
に、75℃に低下し、終りにおいて116℃であつた。
ブチルアルコールを含有する生成物の119.8gが蒸
留された。生成物の分布は約21%の2,2−ビス(ト
リフルオロメチル)−1,3−ジオキソール、(3
c)、47%の2,2−ビス(トリフルオロメチル)−
4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3d)、および
30%の2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−
ジクロロ−1,3−ジオキソール、(3e)、であつ
た。粗生成物を大気圧において0.76mの回転バンド
蒸留塔で分留すると、各ジオキソールが少なくとも99
%の純度の無色透明な液体として得られた:2,2−ビ
ス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソール、
(3c)、沸点67℃;2,2−ビス(トリフルオロメ
チル)−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3
d)、沸点76℃;および2,2−ビス(トリフルオロ
メチル)−4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソール、
(3e)、沸点85℃。これらのジオキソールについて
の赤外、F−19およびプロトンNMR、および質量分
光学のデータは、それらの分子構造を支持する。
【0063】C.2,2−ビス(トリフルオロメチル)
−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3d)、の別
の合成。
【0064】磁気撹拌機、温度計、ヴイグロウカラム、
蒸留ヘツドおよび受器を備える100ml容の二首丸底フ
ラスコに、窒素雰囲気のもとに、40mlのジ(エチレン
グリコール)ジメチルエーテル、9.8gの粗製2,2−
ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジクロロ−1,3
−ジオキソラン、(4c)、および6.7gの固体の水
酸化カリウムを供給した。フラスコの内容物を141℃
に2時間加熱し、その間2,2−ビス(トリフルオロメ
チル)−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3
d)、が留出した。ガスクロマトグラフイーにより精製
すると、この生成物は、2,2−ビス(トリフルオロメ
チル)−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3
d)、の真正試料と同一の保持時間および赤外スペクト
ルを有した。
【0065】実施例9 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソ
ール、(3c)、およびTFEの結晶質コポリマー。
【0066】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、1.5g(0.072モル)の前記ジオキソール
および10g(0.1モル)のTFEを供給した。重合
を55℃および65℃において実施した。生成物を分離
し、乾燥した後、10.5gの白色固体のポリマーが得
られた。このポリマーの一部分を300℃においてプレ
スして、強靭な無色透明の白色支持性フイルムを得た。
赤外スペクトルおよびF−19NMRスペクトルは、9
3.1モル%のTFEおよび6.9モル%の2,2−ビス
(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソール、(3
c)、のコポリマーの構造を確立した。差動走査熱量法
は、253℃に融点を示し、こうしてこのポリマーは結
晶特性であることが示された。
【0067】実施例10 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソ
ール、(3c)およびTFEの非晶質コポリマー。
【0068】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、4.2g(0.02モル)の前記ジオキソールお
よび10g(0.1モル)のTFEを供給した。重合を
55℃および65℃において自発生圧下で4時間実施し
た。生成物を分離し、乾燥した後、1.4gの白色固体
のポリマーが得られた。それはトリクロロトリフルオロ
エタン中に可溶性であつた。無色透明の自己支持性フイ
ルムがこの溶液から注形された。赤外スペクトルおよび
F−19およびプロトンNMRスペクトルは、このコポ
リマーを46.3モル%のジオキソールおよび53.7%
のTFEを含有するとして同定した。差動走査熱量法
は、61℃にTgおよび113℃および246℃に他の
転移を示したが、融点を示さず、それゆえこのポリマー
は非晶であつた。
【0069】実施例11 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソ
ール、(3c)、フツ化ビニリデンおよびTFEの弾性
ターポリマー。
【0070】振盪管に100gの1,1,2−トリクロロ
−1,2,2−トリフルオロエタン、3.0g(0.014
4モル)の前記ジオキソール、0.03gのビス(4−
t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネー
ト、6.0g(0.094モル)のフツ化ビニリデンおよ
び6.0g(0.06モル)のTFEを供給した。重合を
自発生圧下に55℃および65℃において実施した。分
離および乾燥後、白色固体のポリマー、6.4g、が得
られた。それはトリクロロトリフルオロエタン中に不溶
性であつた。このポリマーの一部分を230℃でプレス
すると、薄い強靭なエラストマーの透明な自己支持性フ
イルムが得られた。赤外スペクトルおよびF−19NM
Rスペクトルは、このターポリマーを36.4モル%の
TFE、55.7モル%のフツ化ビニリデンおよび7.9
モル%のジオキソールを含有するものとして同定した。
差動走査熱量法は、114℃の融点を示し、このポリマ
ーの結晶性を示した。
【0071】実施例12 2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソ
ール、(3c)、のホモポリマー。
【0072】ドライアイス容器内に保持しておいた前記
ジオキソール、3.0g、を10ml容の密にふたをした
透明のガラスのバイアルに入れ、実験室の蛍光条件のも
とに室温において静置した。2週間後、この液体の一部
分を塩の板上に置き、蒸発させると、薄い無色透明の固
体のフイルムが残った。このフイルムの赤外分析は、ホ
モポリマーの構造と一致した。
【0073】実施例13 TFEおよび2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4
−クロロ−1,3−ジオキソール、(3d)、の結晶質
コポリマー。
【0074】振盪管に、100gの1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン、0.03gのビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、1.5g(0.00618モル)の前記ジオキソ
ールおよび10g(0.1モル)のTFEを供給した。
重合を自発生圧下に55℃および65℃において実施し
た。分離および乾燥後、白色固体のポリマー、5.0
g、が得られた。このポリマーの一部分を300℃にお
いてプレスして、薄い強靭な無色透明の自己支持性フイ
ルムを得た。赤外スペクトルおよびF−19NMRスペ
クトルは、このコポリマーが94.1モル%のTFEお
よび5.9モル%のジオキソールを含有スルことを示し
た。差動走査熱量法は、269℃に融点を示し、こうし
てこのポリマーは結晶性であることが示された。
【0075】実施例14 TFEと2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−
ジオキソール、(3c)および2,2−ビス(トリフル
オロメチル)−4−クロロ−1,3−ジオキソール、
(3d)との非晶質ターポリマー。
【0076】振盪管へ100gの1,1,2−トリクロロ
−1,2,2−トリフルオロエタン、1.0gの2,2−ビ
ス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソール、
(3c)、2.0gの2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4−クロロ−1,3−ジオキソール、(3d)、
0.03gのビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペ
ルオキシジカーボネートおよび10gのTFEを供給し
た。重合を自発生圧下に55℃および65℃において実
施した。分離および乾燥後、3gの白色固体のポリマー
の粒体が得られた。このポリマーの一部分を300℃で
プレスして、薄い強靭な自己支持性の無色透明のフイル
ムが得られた。赤外スペクトルおよびF−19NMRス
ペクトルは、85.2モル%のTFE、8.6%の2,2
−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソー
ル、(3c)、および6.2モル%の2,2−ビス(トリ
フルオロメチル)−4−クロロ−1,3−ジオキソー
ル、(3d)、から成るターポリマー構造と一致した。
差動走査熱量法は、54℃にTgを示したが、融点を示
さず、これによりポリマーは非晶質であるさとが示され
た。 実施例15 2,2,4−トリフルオロ−5−クロロ−1,3−ジオキ
ソール、(3f)、2,2,4−トリフルオロ−1,3−
ジオキソール、(3g)、および対応するジオキソラン
(4f)および(4g)の製造。
【0077】A.2,2,4−トリフルオロ−4,5,5−
トリクロロ−1,3-ジオキソラン(4f)。
【0078】乾燥した360ml容の“ハステロイ(Haste
lloy)”Cでライニングした振盪管に9.0g(0.03
モル)の五塩化アンチモンを含有する81.8g(0.3
3モル)の2,2−ジフルオロ−4,4,5,5−テトラク
ロロ−1,3−ジオキソラン、(4j)、を供給した。
この管を冷却し、交互に排気しかつ窒素でパージし、こ
れを3回反復し、22g(1.1モル)のフツ化水素を
供給した。この管を1時間にわたつてかきまぜかつ40
℃に加温し、40℃において4時間自発生圧下に加熱
し、次いで0℃に冷却し、ゆつくり通気し、開口した。
内容物を氷中に注いだ。有機相を水相から分離し、蒸留
水で2回、次いで10%の炭酸ナトリウム水溶液で1回
抽出した。63.3gの粗生成物が得られ、これは約3.
9%の2,2,4,5−テトラフルオロ−4,5−ジクロロ
−1,3−ジオキソラン、85.8%の2,2,4−トリフ
ルオロ−4,5,5-トリクロロ−1,3−ジオキソラン、
(4f)、および8.1%の出発物質を含有した。この
生成物の混合物を3回他の同様の実験の生成物の混合物
と合わせ、0.76mの回転バンド蒸留塔で蒸留するこ
とにより分離した;2,2,4,5−テトラフルオロ−4,
5−ジクロロ−1,3−ジオキソラン、融点45−46
℃;2,2,4−トリフルオロ−4,5,5−トリクロロ−
1,3−ジオキソラン、(4f)、沸点84℃;および
出発物質、2,2−ジフルオ−4,.4,5,5−テトラク
ロロ−1,3-ジオキソラン、(4j)、沸点115℃。
それらの純度は99%より大きかった。赤外ウペクトル
およびF−19NMRスペクトルは、それらの構造を立
証した。
【0079】B.2,2,4−トリフルオロ−4,5,5−
トリクロロ−1,3−ジオキソラン、(4f)、の脱塩
素。
【0080】磁気撹拌機、温度計、冷受器へ導びかれる
ドライアイス冷却蒸留ヘツドをもつヴイグロウカラム、
トラツプ、窒素T字管およびバブラーを備える300ml
容の三首ガラスフラスコに、76.7g(1.17グラム
原子)の亜鉛、2.6g(0.019モル)の塩化亜鉛、
および175mlのプロパノールを供給した。かきまぜた
混合物を94℃に加熱し、次いで89.6g(0.387
モル)の2,2,4−トリフルオ−4,5,5−トリクロロ
−1,3−ジオキソラン、(4f)、を注射器ポンプか
ら0.33ml/分の速度で172分間にわたつて導入し
た。約15ml/時の速度の蒸留は添加の開始後33分に
始まり、270分間続いた。多少のプロパノールを含有
し、重さ84.5gの無色透明の蒸留物の65mlが得ら
れた。それをドライアイス冷却ヘツドを備える0.76
mの回転バンド蒸留塔で再蒸留した。生成物の分布はほ
ぼ3.9%の2,2,4−トリフルオロ−1,3−ジオキソ
ール、(3g)、沸点10℃;71.7%の2,2,4−
トリフルオロ−5−クロロ−1,3-ジオキソール、(3
f)、沸点25−27℃;および24.3%の2,2,4
−トリフルオロ−4,5−ジクロロ−1,3-ジオキソラ
ン、(4g)、沸点73℃、これらの化合物の赤外スペ
クトル、F−19スペクトルおよびプロトンNMRスペ
クトルは、割当てた構造と一致した。
【0081】実施例16 2,2,4−トリフルオロ−4,5−ジクロロ−1,3-ジ
オキソラン、(4g)、の別の合成。
【0082】A.4,4,5−トリクロロ−1,3−ジオ
キソラン−2−オン。
【0083】磁気撹拌機、ガス入口管、温度計、および
トラツプおよびスクラバーへ導びかれるドライアイス冷
却器を上部に有する水冷却器を備える、しわが形成され
た三首の300ml容の丸底フラスコに、88.1gのエ
チレンカーボネートを入れた。この系を窒素でパージ
し、次いで乾燥塩素ガスを導入し、その間反応器を27
5ワツトのゼネラル・エレクトリツクの太陽ランプで照
射した。塩素の量は溶液中に黄色を維持するために十分
であるようにした。温度は塩素化の開始の間35℃から
であり、そして6時間の反応の後部分の間115℃まで
であつた。反応混合物をガスクロマトグラフイーの技術
により分析し、そして4−クロロ−1,3−ジオキソラ
ン−2−オンのすべてが消費されたとき、反応を停止し
た。生成物は主として4,4,5−トリクロロ−1,3−
ジオキソラン−2−オンであり、少量の4,5−ジクロ
ロ-および4,4,5,5−テトラクロロ誘導体が存在し
た。2回の同様な実験を実施し、そして生成物を一緒に
した。
【0084】B.4,4,5−トリクロロ−1,3−ジオ
キソラン−2−オンのフツ素化。
【0085】振盪管に113gの粗製の4,4,5−トリ
クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、18gのH
Fおよび194gのSF4を供給した。200℃におい
て10時間かきまぜた後、管を0℃に冷却し、生成物を
氷と混合した。有機相を分離し、炭酸カリウム水溶液と
ともに振ることにより中和し、次いで0.76mの回転
バンド蒸留塔で蒸留した;第1留分、2,2,4,5−テ
トラフルオロ−4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソラ
ン、沸点47−48℃;次いで所望の2,2,4−トリフ
ルオロ−4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソラン、(4
g)、沸点69−73℃。赤外スペクトルおよびF−1
9NMRスペクトルは、この構造と一致した。
【0086】実施例17 2,2,4−トリフルオロ−4,5−ジクロロ−1,3−ジ
オキソラン、(4g)、の脱塩素による2,2,4−トリ
フルオロ−1,3−ジオキソール、(3g)、の製造。 磁気撹拌機、温度計、ドライアイス冷却ヘツドへ導かれ
るヴイグロウ蒸留塔、冷受器およびトラツプを備える1
00ml容の3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気のもと
に、3.6gのマグネシウム削り屑、0.2gの塩化第二水
銀、0.1gのヨウ素および30mlのテトラヒドロフラン
を供給した。この混合物をかきまぜ、67℃に加熱し
た。次いで8.8gの2,2,4-トリフルオロ-4,5-ジク
ロロ-1,3-ジオキソラン(4g)を、0.092ml/分
の速度で加えた。2.2mlを加えた後、蒸留が開始し、
これを5mlの蒸留物が得られるまで、3時間続けた。冷
蒸留物を氷水で抽出して多少のテトラヒドロフランを除
去し、4.7gの生成物が残った。これは主として2,2,
4-トリフルオロ-1,3-ジオキソール、(3g)、沸点
10℃、であった。
【0087】このジオキソールをガスクロマトグラフイ
ーにより精製した。赤外吸収スペクトル、およびことに
5.6μmの流域における吸収、ならびにその引き続く重
合により、割当てた分子構造が実証された。
【0088】実施例18 テトラフルオロエチレンと2,2,4-トリフルオロ-1,
3-ジオキソール、(3g)、との結晶質コポリマー。
【0089】振盪管に100gの1,1,2-トリクロロ-
1,2,2-トリフルオロエタン、0.8gの前記ジオキソ
ール、0.03gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)
ペルオキシジカーボネートおよび10gのTFEを55
℃および65℃で4時間加熱した。生成物を分離し、乾
燥した後、4.7gの白色固体のポリマーが得られた。こ
の一部分を330℃でプレスすると、薄い強靭な自己支
持性の無色のフイルムが得られた。赤外スペクトルおよ
びF-19HMRスペクトルは、コポリマーの組成が9
6.0モル%のTFEおよび4.0モル%のジオキソール
であることを示した。差動走査熱量法は、274℃に結
晶の融点を示した。
【0090】実施例19 2,2,4-トリフルオロ-1,3-ジオキソールのホモポリ
マー、(3g)。
【0091】10ml容の透明なガラスのバイアルに、
5.7gの1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロ
エタン、0.001gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシ
ル)ペルオキシジカーボネートおよび0.5gのジオキソ
ールを供給し、しつかりふたをし、約25℃において作
業台の上に2日間静置して実験室の通常の蛍光に暴露し
た。次いでこの溶液の一部分を微小な塩の板上で蒸発さ
せると、透明な無色の自己支持体のフイルムが得られ、
これは赤外スペクトルによりジオキソールのホモポリマ
ーであると同定された。
【0092】実施例20 TFEおよび2,2,4-トリフルオロ-5-クロロ-1,3-
ジオキソール、(3f)、の非晶質コポリマー。
【0093】振盪管に100gの1,1,2-トリフルオロ
-1,2,2-トリクロロエタン、1,7gのジオキソール、
0.03gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペルオ
キシジカーボネートおよび10gのTFEを供給した。
重合を自発生圧下に55℃および65℃において4時間
実施した。生成物を分離し、乾燥した後、1.8gの白色
固体のポリマーが得られた。この一部分を300℃でプ
レスすると、薄い強靭な自己支持体の無色透明なフイル
ムが得られた。このポリマーの赤外スペクトルおよびF
-19NMRスペクトルは、それが10.5モル%のジオ
キールおよび89.5モル%のTFEを含有することを
示した。差動走査熱量法はTgが61℃であり、融点が
ないことを示した。
【0094】実施例21 TFE、2,2,4-トリフルオロ-5-クロロ-1,3-ジオ
キソール、(3f)、およびフツ化ビニリデンの非晶質
弾性ターポリマー。
【0095】振盪管に100gの1,1,2-トリクロロ-
1,2,2-トリフルオロエタン、2.1gのジオキソー
ル、0.03gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペ
ルオキシジカーボネート、6gのフツ化ビニリデンおよ
び6gのTFEを供給した。重合を自発生圧下に55℃
および65℃において4時間実施した。分離および乾燥
後、2.5gの白色固体のポリマーの粒体が得られた。こ
のポリマーの一部分を200℃でプレスすると、薄い弾
性の強靭な自己支持体の無色透明なフイルムが得られ
た。赤外スペクトルおよびF-19NMRスペクトル
は、ターポリマーが27.7モル%のTFE、9.9モル
%のジオキソールおよび62.4モル%のフツ化ビニリ
デンから成ることを示した。差動走査熱量法は、融点を
示さず、こうして非晶質ポリマーを示した。
【0096】実施例22 2,2-ジフルオロ-1,3-ジオキソール、(3h)、の合
成。
【0097】A.4,5-ジクロロ-1,3-ジオキソラン-
2-オン 窒素のパージライン、磁気撹拌機、温度計、およびトラ
ツプおよび乾燥塔へ導かれる還流冷却器を備える500
ml容の三首丸底フラスコに、88gのエチレンカーボネ
ート、297gの塩化スルフリルおよび1.0gのアゾビ
スイソブチロニトリルを供給した。アセンブリーを窒素
でパージした後、かきまぜた混合物を反応の最初の3時
間34〜47℃においてハノービア(Hanovia)水銀蒸
気燈で照射した。次の7時間の間、温度を51℃から1
03℃に増加した。反応の最後の3時間の間、温度を9
5〜107℃の範囲に保持した。
【0098】室温に冷却後、フラスコを水アスピレータ
ーで排気して少量のHClを除去した。次いでフラスコ
の内容物を約266Paの圧力および150℃までのポ
ット温度においてフラツシ蒸留した。85.7gの蒸留物
を集めた。蒸留物をガスクロマトグラフイーにより分析
すると、それはほぼ86.3%の4,5-ジクロロ-1,3-
ジオキソラン-2-オン、8.8%の4-クロロ-1,3-ジ
オキソラン-2-オンおよび3.1%の4,4,5-トリクロ
ロ-1,3-ジオキソラン-2-オンを含有することが示さ
れた。
【0099】B.2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-
1,3-ジオキソラン(4h) 300ml容の“ハステロイ(Hastelloy)”Cの振盪管
に、136.2gの4,5-ジクロロ-1,3-ジオキソラン-
2-オン、16.2gのHFおよび194.4gのSF4を供
給した。この管を次いで150℃に加熱し、300時間
かきまぜた。この管を0℃に冷却した後、それをゆっく
り通気し、次いでその内容物を氷中へ排出した。有機層
を分離し、50mlの蒸留水で2回抽出した。生成物は9
3.0gであり、そして約69%の2,2,4-トリフルオ
ロ-5-クロロ-1,3-ジオキソランおよび約7パージラ
インの2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-1,3-ジオキ
ソラン、(4h)、を含有した。
【0100】C.2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-
1,3-ジオキソラン(4h)の脱塩素 100ml容のフラスコを使用した以外、実施例15Bの
装置に類似する装置に、7.8gの亜鉛末、0.2gの塩化
亜鉛および40mlのブチルアルコールを供給した。かき
まぜた混合物を114℃に加熱した。次いで6.5gの粗
製2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-1,3-ジオキソラ
ン(4h)を注射器ポンプにより0.092ml/分で52
分間にわたって加えた。蒸留は添加の開始後20分に始
まり、多少のブチルアルコールを含有する4.5mlの蒸
留物が得られるまで、94分間連続した。蒸留物はガス
クロマトグラフイーにより精製した。赤外吸収スペクト
ル、ことに6.05μmの流域における吸収は、2,2-ジ
フルオロ-1,3-ジオキソールの構造(3h)と一致し
た。2,2-ジフルオロ-1,3-ジオキソール(3h)の赤
外吸収スペクトルを図1に示す。
【0101】実施例23 2,2-ジフルオロ-1,3-ジオキソール、(3h)、のホ
モポリマー。
【0102】振盪管に100gの1,1,2-トリクロロ-
1,2,2-トリフルオロエタン中の3gの2,2-ジフルオ
ロ-1,3-ジオキソール、および0.005gのビス(4-
t-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートを
供給する。重合を55℃および65℃において4時間実
施する。固体の白色ポリマー、0.6g、を分離し、乾燥
した後、その一部分を250℃でプレスすると、非晶質
であるホモポリマーの強靭な澄んだ透明の自己支持性の
薄いフイルムが得られる。
【0103】実施例24 テトラフルオロエチレンおよび2,2-ジフルオロ-1,3
-ジオキソール、(3h)、の結晶質コポリマー。
【0104】振盪管に100gの1,1,2-トリクロロ-
1,2,2-トリフルオロエタン中の1gのジオキソール、
0.03gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペルオ
キシジカーボネート、および10gのTFEを供給す
る。重合を55℃および65℃において実施する。生成
物を分離し、乾燥した後、9.9gの白色の粒状固体の結
晶質ポリマーが得られる。それはほぼ93モル%のTF
Eおよび7モル%のジオキソールを含有する。
【0105】実施例25 2,2-ジフルオロ-4-クロロ-1,3-ジオキソール、
(3i)、の合成。
【0106】この合成は実施例22の方法と同じ方法で
実施するが、ただし4,4,5-トリクロロ-1,3-ジオキ
ソラン-2-オン(実施例16A)から調製した、10
6.7g(0.5モル)の2,2-ジフルオロ-4,4,5-ト
リクロロ-1,3-ジオキソラン、(4i)、を出発物質と
して用いる。生成物の混合物を0.76mの回転バンド蒸
留塔で精留すると、47.1gの2,2-ジフルオロ-4-ク
ロロ-1,3-ジオキソール、(3i)、が得られる。
【0107】実施例26 TFEおよび2,2-ジフルオロ-4-クロロ-1,3-ジオ
キソール、(3i)、の結晶質コポリマー。
【0108】振盪管に1gの2,2-ジフルオロ-4-クロ
ロ-1,3-ジオキソール、(3i)、を含有する100g
の1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタ
ン、0.03gのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペ
ルオキシジカーボネート、および10gのTFEを供給
する。重合を55℃および65℃において実施する。生
成物を分離し、乾燥した後、5.2gの白色固体の粒状ポ
リマーが得られる。これを300℃でプレスすると、強
靭な自己支持性の澄んだフイルムが得られる。このポリ
マーは結晶質であり、ほぼ94モル%のTFEおよび6
モル%のジオキソールを含有する。
【0109】実施例27 結晶質TFE/2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,
5-ジクロロ-1,3-ジオソール、(3e)、コポリマ
ー。
【0110】110ml容の振盪管に100gの1,1,2-
トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、3.0gのジ
オキソール、0.04gのビス(4-t-ブチルシクロヘキ
シル)ペルオキシジカーボネートおよび10gのTFE
を供給し、自発生圧下に55℃および65℃に3.5時
間加熱した。生成物を分離し、乾燥した後、4.3gの白
色固体のポリマーが得られた。示差熱分析は312℃に
結晶の融点を有した。フイルムの赤外スペクトルは、T
FE/2,2-ビス(トリフルオロメチル)-4,5-ジク
ロロ-1,3-ジオキソールのコポリマーの吸収特性を有
した。元素分析によると、このコポリマーは0.44%
の塩素を含有した。これは0.6モル%のジオキソール
に相当する。
【0111】実施例28 2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-1,3-ジオキソー
ル、(3i)、の合成。
【0112】A.テトラクロロエチレンカーボネート 撹拌機、温度計およびガス入口管を備え、そして水およ
びドライアイスの冷却器を上部に有する1000ml容
の、しわが形成されたフラスコに、352.4g(4モ
ル)の溶融エチレンカーボネートを供給した。この系を
窒素でパージし、その間エレチンカーボネートをかきま
ぜ、50℃に加熱した。窒素のパージを停止した後、塩
素を急速に導入し、そして溶液が黄色になったとき、太
陽燈にスイッチを入れた。塩素の流れと光の強さを調整
して、溶液が黄色にとどまりかつ温度が塩素化の最初の
数時間80℃を超えないようにした。その後、温度を1
00〜120℃に上げた。
【0113】塩素化は、周期的ガスクロマトグラフの分
析により証明されるように、中間体が生成物中にもはや
存在しなくなるまで、続けた。生成物がモノ-、ジ-およ
びトリクロロ中間体を含まないとき、それを水アスピレ
ーターの減圧のもとに蒸留した。塩素および塩化水素を
除去した後、高真空ポンプを用いて蒸留を続けた。
【0114】B.2,2-ジフルオロ-4,4,5,5-テト
ラクロロ-1,3-ジオキサン(4i) 360ml容の“ハステロイ(Hastellyo)”Cの振盪管
に113g(0.5モル)のテトラクロロエチレンカーボ
ネートを供給し、窒素のもとに閉じ、ドライアイス/ア
セトン中で冷却し、排気し、窒素でフラッシし、再排気
し、次いで18g(0.9モル)のHFおよび194g
(1.8モル)のSF4を供給した。この管を次いで20
0℃において10時間かきまぜた。これに引き続いて、
管を氷水中で冷却し、次いでゆっくり通気して過剰のS
4およびHFを除去した。生成物を管から湿った氷中
へ排出し、1日静置した。この水-生成物混合物をポリ
エチレンの分液漏斗に入れ、ジオキソラン(4j)をポ
リエステルのエルレンマイヤーフラスコ中に抜き出し、
秤量し、10mlの30%のK2CO3水溶液とともに1時
間かきまぜた(水相のpHはアルカリ性でなくてはなら
ない)。次いでジオキソラン(4j)を分離し、びんに
入れた。2,2-ジフルオロ-4,4,5,5-テトラクロロ-
1,3-ジオキソラン(4j)をK2CO3で乾燥し、使用
前減圧蒸留した(沸点126℃/101kPa)。F-1
9NMRおよびIR分析は、この分子構造を支持した。
【0115】C.2,2-ジフルオロ-4,4,5,5-テト
ラクロロ-1,3-ジオキソラン、(4j)、の脱塩素 磁気撹拌機、温度計、受器への水冷却器をもつヴイグロ
ウカラム、窒素のT字管へのトラップおよびバブラーを
備える300ml容の三首ガラスフラスコに、1-プロパ
ノール、175ml;亜鉛末、59.3g;塩化亜鉛、2.
0gを供給した。還流加熱した後、2,2-ジフルオロ-
4,4,5,5-テトラクロロ-1,3-ジオキソラン(4
j)、74.3g、を注射器ポンプにより0.33ml/分で
加えた。この添加は148分間で完結した。蒸留は添加
開始後40分で始まり、72mlの蒸留物が集められるま
で、連続した。生成物は、ジオキソランの100%の転
化率において、98.7%の純度のジオキソール、(3
j)、であった。多少のプロパノールを含有する蒸留物
を、0.51mの回転バンド蒸留塔で再蒸留して、ジオキ
ソール、(3j)、沸点64〜65℃、を98.6%の純
度で分離した。3.66m×0.0064m直径の30%の
“クリトックス(Krytox)”ペルフルオロエーテル
(Du Pont Co.)塔を60℃において分析に用い
た。赤外スペクトルは、その構造と一致した。
【0116】実施例29 結晶質TFE/2,2-ジフルオロ-4,5-ジクロロ-1,
3-ジオキソール、(3j)、コポリマー。
【0117】110ml容の振盪管に100gの1,1,2-
トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、1.8gの前
記ジオキソール、0.04gのビス(4-t-ブチルシクロ
ヘキシル)ペルオキシジカーボネート、および10gの
テトラフルオロエチレンを供給し、60〜65℃に4時
間加熱した。不溶性生成物を分離し、乾燥した後、2.
4gの白色固体ポリマーが得られた。差動走査熱量法
は、310℃に主要な結晶の融点および297℃に小さ
いそれを示した。F-19NMR分析は、このコポリマ
ーが1.4モル%のジオキソール(3j)を含有すること
を示した。赤外スペクトルおよびF-19NMRスペク
トルの両者は、このコポリマーの構造と一致した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の2,2-ジフルオロ-1,3-ジ
オキソールの赤外吸収スペクトルを示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式 【化1】 式中、Yは水素または塩素であり、Zは水素、フツ素ま
    たは塩素であり、そしてRはフツ素またはトリフルオロ
    メチル基であり、ただしRがトリフルオロメチル基であ
    るとき、YおよびZの一方のみが水素または塩素である
    ことができ、を有するフルオロジオキソール。
  2. 【請求項2】 Yは水素である、請求項1に記載のフル
    オロジオキソール。
  3. 【請求項3】 Zは水素またはフツ素である、請求項2
    に記載のフルオロジオキソール。
  4. 【請求項4】 Rはフツ素である、請求項2に記載のフ
    ルオロジオキソール。
  5. 【請求項5】 Rはトリフルオロメチルである、請求項
    2に記載のフルオロジオキソール。
  6. 【請求項6】 Yは塩素である、請求項1に記載のフル
    オロジオキソール。
  7. 【請求項7】 Zはフツ素である、請求項6に記載のフ
    ルオロジオキソール。
  8. 【請求項8】 Rはフツ素である、請求項6に記載のフ
    ルオロジオキソール。
  9. 【請求項9】 Rはトリフルオロメチルである、請求項
    6に記載のフルオロジオキソール。
  10. 【請求項10】 次の式 【化2】 式中、Yは水素または塩素であり、Zは水素、フツ素ま
    たは塩素であり、そしてRはフツ素またはトリフルオロ
    メチル基であり、ただしRがトリフルオロメチル基であ
    るとき、YおよびZの一方のみが水素または塩素である
    ことができる、を有するジオキソランをテトラヒドロフ
    ラン溶液中で触媒量のヨウ素および水溶性水銀塩または
    金属水銀の存在下にマグネシウムを接触させる、ことを
    特徴とする、次の式 【化3】 式中、Y、ZおよびRは上記と同じ意味を有する、を有
    するフルオロジオキソールの製造方法。
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