JPH0735113B2 - インク貯留装置 - Google Patents

インク貯留装置

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JPH0735113B2
JPH0735113B2 JP4206744A JP20674492A JPH0735113B2 JP H0735113 B2 JPH0735113 B2 JP H0735113B2 JP 4206744 A JP4206744 A JP 4206744A JP 20674492 A JP20674492 A JP 20674492A JP H0735113 B2 JPH0735113 B2 JP H0735113B2
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tank
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head
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真琴 高岡
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卓 中村
俊一 鵜沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録ヘ
ッドに供給すべきインクを貯留するためのインク貯留装
置に関し、特に貯留されたインクの残量を測定するため
のセンサの配設に関しての改良を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】この種インク貯留装置としては、例え
ば、インク供給タンクの上下両面の一部を凹ませて、イ
ンク液面に水平に対向する一対の凹部を形成し、それら
凹部に一対のセンサ、例えば電極を配設して、電極間の
静電容量の変化から液面高さの減少を検出するように構
成することが考えられる。
【0003】しかしながら、このようなインク貯留装置
では、インクの減少時においてタンク下面側の凹部の内
側に表面張力によりインクが残留し、あるいは振動等に
よってインクが付着した場合にインクの減少を検出でき
なくなるという問題点が生ずる。
【0004】そこで、鉛直方向上方に立上がる管をイン
ク供給タンクの側部に配設し、その管に対してセンサを
配設することにより液面を検知するようにすることも考
えられるが、管内径によっては表面張力の作用によって
液面が上昇し、またはタンクが傾いているような場合に
は正確な検知がなされなくなるおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑みて、センサ配設部分をインク液面に対して垂直に形
成してセンサを設けるとともに、当該配設部分の内部空
間におけるインク表面張力によるセンサ配設部分近傍の
インク滴の残留を抑制するとともに、タンクが傾いてし
まうような状況が生じたとしても、貯留インクの減少の
検知を確実に行うことができるようにすることを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
インクジェット記録装置に備えられるインクジェットヘ
ッドに供給されるインクを貯留するとともに内部に貯留
されたインクの量を検出可能にする検出手段を備えたイ
ンク貯留装置において、前記インク貯留装置の上面に
は、一対の凹部と、前記凹部の間に設けられ前記インク
が存在可能な空間を備えた突出部とが設けられ、前記突
出部の構成壁の外側には前記検出手段が備えられるとと
もに、前記突出部の構成壁はインク貯留装置内部に連続
的に延在した延在壁を有しており、前記突出部は前記イ
ンク貯留装置の中央部領域に配されていることを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明によれば、インクを貯留するタンク上の
センサ配設部分を、タンク上面の凹部よりインク液面に
対して垂直に形成するとともに、そのセンサ配設部分の
内壁をタンク下方に向かって延在するようにしたので、
センサ配設部分近傍に液面低下に伴うインク残留が生じ
ず、さらにはインクタンクの中央部分にセンサを配置し
たので、センサのある箇所のインク液面はインクタンク
の配置状態によりほとんど変位せず、このようなインク
液面を前記センサは測定するため、インク残量の検出を
確実に行うことができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0009】図1は本発明を適用可能なインクジェット
記録装置の主要部の構成の一例を示す。すなわち、本実
施例においては、本発明を、例えば、4 色のカラーイン
クジェットプリンタに適用するものとし、そのインクジ
ェットプリンタは記録紙の幅方向に複数の印字ヘッドを
有し、オンデマンド方式にて印字を行うものとする。
【0010】図1において、2 は例えばアルミニウムか
ら成るユニットプレートであり、このユニットプレート
2 の表裏両面に、記録紙の記録領域の全幅にわたってそ
れぞれ7 個のヘッドエレメント4 を設ける。個々のヘッ
ドエレメント4 は、記録紙に対向して、その幅方向に12
8 本のインク吐出ノズルを有する。それらのヘッドエレ
メント4 をユニットプレート2の両面に適切に配設し
て、ユニットプレート2の表側に配設されたヘッドエレ
メント4 のノズルによる記録領域と裏側に配設されたヘ
ッドエレメント4 のノズルによる記録領域とが、記録紙
の幅方向に重複せずに1 ラインの記録を行うことができ
るようにする。すなわち、記録に際しては、まず裏側の
ヘッドエレメント4を駆動して記録を行い、その記録が
行われた部分が記録紙の移動に伴って表側のヘッドに対
向したときに表側のヘッドエレメント4を駆動すること
により、1 ラインの記録を行うことができる。
【0011】6 はディストリビュータ部であり、例えば
本願人により特願昭58-244138 号に開示されたものを用
いることができる。このディストリビュータ6は、供給
管8Aを介してヘッドエレメント4 にインクを供給する往
路側のディストリビュータ6Aと、供給管8Bを介してヘッ
ドエレメント4 からのインクを回収する復路側のディス
トリビュータ6Bとを有する。7 はディストリビュータ6
と供給管8 とを接続するジョイント( 以下、D-T ジョイ
ントとする) であり、例えば本願人により特願昭58-244
132 号に開示されたものを用いることができる。これら
各部を所定のインク1 色に関連するヘッドユニット10と
し、本実施例においてはこのヘッドユニット10をインク
の色数に対応して4個備える。
【0012】20はマザーボード、22はユニットプレート
2 を案内しつつマザーボード20に対してヘッドユニット
10を装着するガイド部材である。
【0013】30はインクを貯留し、ヘッドエレメント4
に対するインク供給源としての第1タンクであり、マザ
ーボード20に関してヘッドユニット10とは反対側に設け
る。40はインクのカートリッジタンクとしての第2 タン
クであり、マザーボード20に配設したガイド部材24によ
り案内して、マザーボード20に装着できるようにする。
第1 タンク30は液面センサを有し、この液面センサによ
り第1 タンク30内のインク量が所定量以下となったこと
が検出された場合に、第2 タンク40から第1 タンク30に
インクを供給するようにする。32および34は第1 タンク
30のアーム部分であり、アーム部分32には電磁弁等の開
閉手段50および52を取付け、アーム部分34には電磁弁等
の開閉手段54およびポンプ56を取付ける。なお、開閉手
段50,52および54としては、電磁弁のほか、開閉絞り,
ゲートバルブ等を用いることができる。
【0014】電磁弁50は、アーム部分32に形成した第1
タンク30内のインク貯留部分に至る管路60と、マザーボ
ード20を介してディストリビュータ6Aに至る接合部( 以
下、D-V ジョイントとする) 70とを接続する弁部50A を
有し、ソレノイド50B の付勢に応じて開となり、インク
の流路を形成するようにする。電磁弁52は第1 タンク30
内の気室と外気とを接続する弁部52A を有し、ソレノイ
ド52B の付勢に応じて開となり、第1 タンク30内の気室
を大気に開放する。なお、例えば、弁部52A の大気側に
は防塵フィルタ53を設けることもできる。
【0015】電磁弁54は、アーム部分34に形成され、ポ
ンプ56に至る管路64および第2 タンク40に至る管66を接
続した接合部72とマザーボードを貫通してディストリビ
ュータ6Bに至るD-V ジョイント74とを接続する弁部54A
を有する。この弁部54A は、ソレノイド54B の付勢に応
じて開となり、ポンプ56とディストリビュータ6Bとの間
のインクの流路を形成する。なお、76は管66と第2 タン
ク40とを接続するジョイント( 以下、T-Cジョイントと
する) である。
【0016】ポンプ56は、弁部54に至る管路64と第1 タ
ンク30に至る管路68と逆止弁等の逆流防止手段を介して
第2 タンクとに接続し、正方向および逆方向の運転に応
じて、それぞれ、弁部54A および第2 タンク40から第1
タンク30へのインクの供給および弁部54A へのインクの
送出を行う。
【0017】これら各部30,40,50,52,54,56 等をヘッド
ユニット10に対するインク供給段とし、本実施例におい
てはインクの色種類に応じて4 段備える。なお、図1に
おいては単に1 段のみを示した。このインク供給段は、
上述のように、それらをD-Vジョイント70および74を介
してヘッドユニット10と接続する。この接続については
後述する。
【0018】また、図1において、80は図示しない制御
部とのコネクタであり、マザーボード20に取付ける。82
はインタフェースボード、 84 はコネクタ80およびイン
タフェースボード82を介して制御部から供給される印字
制御信号をヘッドエレメント4 等に伝達するフレキシブ
ル配線板である。300 および400 は、それぞれ、ユニッ
トプレート2 に設けられ、インクを保温するためのヒー
タおよびインク液温を検出するための液温センサであ
る。さらに、500 は、ノズル部の吐出回復等を行う際に
図示の位置に位置づけられてノズル部のキャッピングを
行うキャップ部である。このキャップ部500 を、記録時
においては、例えば図中下方に位置づけ、吐出回復を行
う際には、例えば不図示の駆動手段により、ガイドレー
ルに沿って図示のように位置づければよい。
【0019】次に、第1 タンク30に設ける液面測定装置
について述べる。
【0020】図2の(A) および(B) は、それぞれ、液面
センサを有する第1 タンクの構成の一例を示す斜視図お
よびその A-A′線断面図である。本実施例においては、
第1タンク30を、凹部36を有し、さらにその凹部から立
上る突出部37を設けた形状とする。突出部の外側壁面に
は1 対のセンサ、例えば電極板38を対向させて配設し、
その極板間の静電容量を検出して第1 タンク30内のイン
ク液面の高さまたはインクの有無を測定する。このセン
サとしては、吐出部37を透明な部材で構成すれば、フォ
トカプラを用いることもできる。
【0021】また、突出部内壁37A、すなわちセンサ
38の隔壁37Aを、センサ38の配設位置よりさらに
下方に延在させた形状とする。すなわち、図2(B)に
示すように、タンク30は、突出部37の内壁に連続
し、凹部36よりタンク下面方向に向かって下方に延在
する延在部を有している。このようにすることにより、
インク消費によるインク液面の低下は、センサ配設部分
付近での液滴残留を伴なわないものとなる。これは、延
在部が突出部内壁に連続して設けられており、インクが
滑らかに滑り落ちるからである。
【0022】このような隔壁37A の延在部分がないタン
ク30′のような構成では図3の(A)および(B) に示すよ
うに、インクI の液面の低下に伴って、インクの表面張
力により突出部37′の内壁のセンサ配設部分にインク液
滴が残留し、センサ38の誤検出が生じることになる。こ
れに対して、図2に示す構成によれば、突出部内壁37A
のセンサ配設部分にはインク液適が残留せず、以て正確
なインク液面の減少検出を行うことができる。
【0023】また、図2の(A) に示すように、このセン
サが第1 タンク30の中央付近に配設できるように凹部36
および突出部37を形成し、タンク30が僅かに傾いている
場合でも正しい液面の高さを検出できるようにするのが
好適である。
【0024】図4はヘッドユニットとインク供給段とか
ら成るインク供給系を模式的に示す。ここで、58は第2
タンク40と管路66とを接続するT-C ジョイント76に配設
した逆止弁であり、インクの流れを第2 タンク40から流
出する方向のみに規制する。矢印F およびR は、それぞ
れ、ポンプ56の正方向および逆方向の運転に応じたイン
クの流れの方向を示す。また、I およびA は、それぞ
れ、第1 タンク30内の気室およびインク貯留部分を示
す。
【0025】このようにインク供給系を構成することに
より、ポンプ56の運転状態および弁50,52 および54の開
閉状態を第1 表に示すように適切に切換えれば、以下の
各モードにインク供給装置を設定することができる。
【0026】
【表1】
【0027】ここで、各モードとモードに応じたインク
の流路とについて説明する。
【0028】(1) プリントモード 印字に必要なインクを第1 タンク30側からヘッドエレメ
ント4 に供給する。なお、本実施例は、オンデマンド方
式のインクジェットプリンタに適用するので、印字に際
してインクに圧力をかけず、従ってポンプ56を駆動しな
い。
【0029】このモードにおいては、ヘッド4 からのイ
ンクの吐出に応じ、インクは管60、弁50A 、D-V ジョイ
ント70、ディストリビュータ6Aおよび供給管8Aを経て、
ヘッド4 に供給される。
【0030】(2) 供給モード カートリッジタンク40から第1 タンク30にインクを供給
するモードであり、このモードはインクジェットプリン
タ使用開始時および第1 タンク30内のインク量が減少し
たときに用いることができる。
【0031】このモードでは、弁52A が開、弁54A が閉
であり、ポンプ56が正方向に運転されているので、イン
クは第2 タンク40から、逆止弁、管64、ポンプ56および
管68を経てF 方向に流れて第1 タンク30に供給され、第
1 タンク30内の液面は上昇する。
【0032】(3) 循環モード インクを循環させることにより、装置の初期使用時に各
ヘッド等にインクを供給するとき、またはヘッドまたは
供給路内の気泡を除去し、同時にそれらの内部のインク
をリフレッシュするときに用いるモードであり、インク
ジェットプリンタを長時間放置した場合等に設定する。
【0033】このモードでは、弁50,52,54はすべて開放
され、ポンプ56は逆方向に運転されるので、インクは、
R 方向に第1 タンク30、管68、ポンプ56、管64、弁54A
、D-V ジョイント72、ディストリビュータ6B、管8B、
ヘッド4 、管8A、D-V ジョイント70、弁50A および管60
を経て第1 タンク30に還流する。ヘッド4 または供給路
中の気泡は第1 タンク30に捕集され、気室A から弁52A
を経て大気中に放出される。
【0034】(4) 加圧モード ヘッド4 のノズルが乾燥した場合、あるいはノズルに目
詰まりが生じた場合に、インクに圧力をかけ、ノズルか
らインクを押し出してそれらを除去するモードである。
【0035】このモードでは、弁50A が閉、弁52A およ
び54A が開であり、ポンプ56は逆方向に運転されている
ので、インクは、第1 タンク30から、R 方向に管68、ポ
ンプ56、管64、弁54A 、D-V ジョイント72、ディストリ
ビュータ6B、管8Bを経てヘッド4 に供給される。
【0036】(5) 保存モード 第1 タンク30内のインク蒸発, 変質を防ぐとともに、イ
ンク漏洩を防止するモードであり、インクジェットプリ
ンタの非印字時, 輸送時に用いる。
【0037】このモードでは弁50A ,52Aおよび54A を閉
じ、ポンプ56も停止しているので、供給路中にインクの
流れはなく、かつ装置からインクが漏洩することもな
い。また、すべての弁が閉じられているので、周囲の大
気条件、例えば温度変化によりヘッド部分からタンク内
のインクが漏洩したり、供給路中に空気, 塵埃等が混入
することもない。
【0038】次に、供給系をこれら各モードに設定する
態様について述べる。
【0039】図5および図6は、それぞれ、ポンプ駆動
モータへの印加電圧V[volt] とポンプ吐出流量Q[cc/se
c] との関係、および循環モードにおいて、ポンプ吐出
流量Q[cc/sec] とノズルからの漏洩量L をQ で除した値
L/Q[%] との関係を示す特性曲線図であり、これら特性
は本願人が実験により確認したものである。そこで、循
環モードにおいては加圧モードよりポンプ駆動電圧V を
低く設定すれば、インク漏洩量L を減少させることがで
きる。
【0040】なお、図5および図6は温度を一定として
得たものであるが、曲線の傾きは温度に依存する粘度を
パラメータとして変化するので、温度センサ400 の出力
を用いて、温度条件に応じ駆動電圧V を適切に設定する
こともできる。また、加圧モードにおいても、ノズルか
らの流出量は、温度条件に依存する粘度により変動する
ので、駆動電圧V を制御することにより、必要以上のイ
ンク流出を防止するようにすることができる。
【0041】図7はモード設定を行うモード制御部の構
成の一例を示す。ここで、90はモード制御を行うコント
ローラであり、マイクロプロセッサ形態のCPU 、後述す
るモード制御手順のほか、温度に応じた加圧モード, 循
環モードにおけるポンプ駆動電圧V に係るテーブルを格
納するROM 等を有する。92は気泡センサであり、供給路
中の気泡の発生を検知してその信号SS1 をコントローラ
90に伝達する。この気泡センサ92は、例えば、供給管8A
を透明な部材とし、その外側に設けた1 対の光センサと
することができる。
【0042】94は記録制御部であり、例えばヘッドの駆
動制御部、電源投入キー、プリント開始の指令キー, 加
圧モード設定キー等を設けた操作部、表示部を有するも
のとすることができる。この記録制御部94は電源投入キ
ー,プリント開始キー、および加圧モード設定キーの押
下に応じて、それぞれ、信号PS1,PS2 およびPS3 をコン
トローラ90に供給する。また、コントローラ90は、信号
PS3 の入力に応じてキャップ部500 を図1に示す位置に
位置づけるようにすることもできる。
【0043】コントローラ90が発生する信号DS0,DS2 お
よびDS4 は、それぞれ、ソレノイド50B,52B および54B
の駆動信号であり、その信号に応じて、それぞれ弁50A,
52Aおよび54A が開となる。信号DS6 はポンプ56の駆動
電圧信号であり、設定されたモードや温度条件に応じて
ポンプ56が運転あるいは停止される。信号CSは記録制御
部94への情報信号である。
【0044】図8および図9〜13はモード制御手順の
一例を示す。まず、インクジェットプリンタの電源が投
入されると、信号PS1 に応じ、ステップS1にて供給モー
ドに設定する。供給モードでは、図9に示すように、ま
ずステップSA-1にて、信号DS0,DS2 により弁50A,52A を
開とし、信号DS4 により弁54A を閉とし、信号DS6 によ
りポンプ56を正方向に運転する。この運転に際しては、
ポンプ56に対し、例えば循環モード, 加圧モードとは逆
の極性の電圧を印加することで行うことができる。次い
でステップSA-2において、信号SS2 により第1 タンク30
内にインク残量が十分あると判定した場合には図8の手
順に復帰し、残量が不十分である場合には第2 タンク40
から第1 タンク30へのインク供給を続ける。ここで、こ
のモードに設定されてから一定時間経過しても液面セン
サ38により第1 タンク30内のインク増加が検出されない
場合には、第2 タンク40内のインク残量が無いとして、
信号線CSによりその旨の情報を記録制御部94に送出し、
表示させるようにしてもよい。
【0045】ステップS2においては、循環モードに設定
する。この循環モードでは、図10に示すように、まず
ステップSB-1にて、温度センサ400 が発生する温度情報
信号SSO により、その温度に対応した駆動電圧VをROM
に展開した循環モードに係るテーブルから読出す。次い
で、ステップSB-2にて、信号DS0,DS2 およびDS4 によ
り、弁50A,52A および54A をすべて開とし、信号DS6 に
よりポンプ56を逆転させる。この運転に際しては、例え
ば、温度に対応した駆動電圧を印加することで行うこと
ができる。さらにステップSB-3にて、信号SS1 により気
泡があると判定された場合には循環を続行させ、気泡が
検知されない場合には図8の手順に復帰する。
【0046】ステップS3においては保存モードに設定す
る。
【0047】保存モードでは、図12に示すように、ス
テップSD-1にて信号DS0,DS2 およびDS4 により弁50A,52
A および54A をすべて閉とし、信号DS6 によりポンプ56
を停止させ、図8の手順に復帰する。
【0048】ステップS4においては、プリント開始の指
令信号PS2 を待機し、その信号が供給されない場合には
保存モードを保持する。
【0049】ステップS5においては、信号SS2 により第
1 タンク30内のインク残量を検知し、残量が十分ある場
合にはステップS6に進み、ない場合にはステップS7の供
給モード( 図9)を経てステップS6に進む。
【0050】ステップS6においては、信号SS1 により気
泡発生を検知し、気泡がない場合にはステップS8に進
み、ある場合にはステップS9の循環モード( 図10 )を
経てステップS8に進む。
【0051】ステップS8においては、信号PS3 により加
圧ボタンの押下を検知し、押下がない場合にはステップ
S10 に進み、押下がある場合にはステップS11 の加圧モ
ードに進む。加圧モードにおいては、図11に示すよう
に、まず、ステップSC-1にて、温度情報SSO により、そ
の温度に対応した駆動電圧V をROM に展開した加圧モー
ドに係るテーブルから読出す。次いで、ステップSC-2に
て、信号DS0 により弁50A を閉とし、信号DS2,DS4 によ
り弁52A,54A を開とし、信号DS6 によりポンプ56を逆転
させてヘッド4 のノズルからインクを吐出し、ノズルの
乾燥, 目詰まりを除去した後、図8のステップS10 に復
帰する。なお、この運転は、温度に対応した駆動電圧を
印加することで行うことができる。
【0052】ステップS10 においてはプリントモードに
設定する。プリントモードでは、図13に示すように、
信号DS0,DS2 により弁50A,52A を開とし、信号DS4 によ
り弁54A を閉とし、信号DS6 によりポンプ56を停止させ
る。そしてコントローラ90は信号CSによりプリントモー
ドに設定した旨を記録制御部94に伝達し、ステップSE-2
にて記録制御部94からの信号PS1 により、所定量の記録
が終了した旨の情報を待機する。プリントモードの終了
後にはステップS3に移行し、次の記録に備える。
【0053】次に、マザーボード20を介して弁54とディ
ストリビュータ6 とを接続するD-Vジョイント74につい
て説明する。
【0054】図14はこのような接続がなされる部材間
の相対位置を示す。ここで、ユニットプレート2 に固定
されたディストリビュータ6 と、図示しない第2 タンク
40からポンプ56に連なるインク通路に電磁弁54の弁部54
A を装着した第1 タンクのタンクアーム34とを、マザー
ボード20を介して接続し、したがって、ディストリビュ
ータ6 の接続部材165 とタンクアーム34に取付けられた
電磁弁54とは共にマザーボード20に保持された状態でし
かも双方の流路同士が接続されるようにする必要があ
る。
【0055】図15はその接続部(D-Vジョイント)74 の
構成の一例を示す。ここで、64はタンクアーム34に形成
されているインク通路であり、このインク通路64を介し
て本図中に図示されない第2 タンクからのインクをポン
プにより第1 タンクに供給することができる。 54A′は
このインク通路64に装着されている電磁弁54の弁部であ
り、 54Aはその弁体である。しかして弁部 54A′の開路
状態では弁体54A は保持ばね167 のばね力により図に示
すような位置に保たれている。
【0056】更に168 はパッキング、169 はO リングで
あり、本図では弁体54A を下方からタンクアーム34のこ
の位置に押込むことによって、パッキング168 およびO
リング169 によって外部との間の液密が保たれる。
【0057】170 はマザーボード20に保持されるように
した中間接続具であり、その詳細を図16に示す。な
お、ここでは接続具170 の右半分のみを示す。ここで、
171 はベローズ型のシール部材、172 は先端部172Aを有
する管形状のプラグ部材、173はプラグ保持部材であ
り、プラグ部材172 およびプラグ保持部材173 の中心部
にはインク通路174 が設けられている。
【0058】しかして、これらのシール部材171 、プラ
グ部材172 およびプラグ保持部材173 を図に示すように
組合せた状態で、プラグ部材172 とプラグ保持部材173
との間、およびプラグ保持部材173 とマザーボード20と
の間、更にまた、これらの接続具170 をマザーボード20
に保持させるための押え部材175 とシール部材171 との
間に、それぞれ接触面での滑りが得られる材料、例えば
テフロンなどで形成したシートパッキング176 を介装す
る。
【0059】177 は押え部材175 とばね保持部材178 と
の間に設けたコイルばねであり、このばね177 のばね力
によりシール部材171 を介してプラグ部材172 をシート
パッキング176 に押接させることができる。179 は押え
部材175 をマザーボード20に固定するための取付けねじ
である。
【0060】更にまた、押え部材175 には、図15に示
すように、その内周面に沿って、吸水性多孔質材料で形
成した吸着材180 を嵌装し、ディストリビュータ6 の取
外し時に通路192A からインクが滴下して装置内を汚す
のを防止している。
【0061】中間接続具170 はこのような状態でマザー
ボード20に取付けてあり、更にそのプラグ保持部材173
のタンクアーム34を装着する側の突出端部にはリング溝
173Aが周設してあるので、電磁弁54を取付けた状態のタ
ンクアーム34をこの中間接続具170 と接続する場合は、
電磁弁54の弁部54A に保持部材173 の突出端部を押込む
ことにより、リング溝173Aに嵌め合わせたO リングを介
して装着部の液密を保たせるようにすることができる。
【0062】次に、この中間接続具170 に接続させるデ
ィストリビュータ6 側の接続部材165 について説明す
る。接続部材165 は接続時に中間接続具170 のプラグ部
材172を案内する案内路191Aを有する外殻部材191 と、
この外殻部材191 の内側に螺着されその中心部にインク
通路を兼用するポペット通路192Aが穿設されているポペ
ット保持部材192 と、保持部材192 の通路192Aに上下自
在に嵌合されたポペット部材193 と、ポペット部材193
をパッキング194 に向けて偏倚させる圧縮コイルばね19
5 とを有する。
【0063】しかして、このポペット部材193 は図17
の(A) および(B) に示すように、本例の場合3 方の保持
壁193Aで取り囲まれたばね保持部193Bと、弁部193Cと、
この弁部193Cからプラグ部材172 側に突出させた円筒状
のインク通路部193Dと、更にこのインク通路部193Dの周
囲に穿設した連通孔193Eとを有する。
【0064】そこで、ディストリビュータ6 を中間接続
具170 に装着する場合は、接続部材165 の案内通路191A
に接続具170 のプラグ部材先端部172Aが案内されること
によって、先端部172Aでポペット部材193 のインク通路
部193Dの先端が後退させられ、図の左半分に示すように
インク通路の導通状態とすることができる。なお、196
は外殻部材191 に設けたO リングである。
【0065】また、ディストリビュータ6 を中間接続具
170 から取外す場合は、ディストリビュータ6 ごとその
接続部材165 をプラグ部材172 から引抜くようにすれば
よい。かくすることにより、プラグ部材172 が案内路19
1Aに沿って前進し、ポペット部193 の弁部193Cがばね19
5 によってパッキング194 に圧接し、図15の右半分で
示したようにこのパッキング194 によって液密を保つこ
とができる。
【0066】なお、このようなディストリビュータ6 の
中間接続具170 への装着時および取外し時のいずれにあ
っても、ポペット部193 のインク通路部193Dに設けられ
ている連通孔193EがO リング196 を横切ることがなく、
したがって、O リング196 がこの連通孔193Eのために損
われるようなことがない。
【0067】また、弁50とディストリビュータ6 との接
続部(D-Vジョイント) 70についても、この場合は、第2
タンク40に至るインク通路を有さないようにすれば、図
10と同様に構成できるので、その説明は省略する。
【0068】図18は第2 タンクを接続するための接合
部76の構成の一例を示す。ここで、201 および202 は対
称形状をなす板ばね部材であり、本例での板ばね部材20
1 および202 はそれぞれ2 つの折り曲げ部を有し、2 つ
の折り曲げによって得られる曲げ角度が直角となるよう
に形成してある。
【0069】すなわち、平板部201Aと201B、また平板部
202Aと202Bとを互いに直交するようになし、更に平板部
201Aおよび202Aには折曲げて形成した取付座201Cおよび
202Cを設けて、これらの取付座201Cおよび202Cをねじ20
3 によりマザーボード20に固着する。
【0070】なおここで、平板部201Bおよび202Bは平板
部201Aおよび202Aにそれぞれ腕部204Aおよび204Bを介し
て変位可能なように支持されており、これらのの平板部
201Bと202Bとの双方により挟持させるようになして接続
部205Aを図18に示すような状態で弾性的に保持させる
ことができる。
【0071】206 は平板部201Bおよび202Bを介して板ば
ね部材201 および202 を接続部205に取付けるための固
定ねじであり、本例ではインク供給管66に取付けられて
いる接続部材205Aの側にねじ取付座206Aを設けておき、
この取付座206Aに固定ねじ206 を螺着して、平板部201B
および202Bを固定する。
【0072】また、230Aは接続方向に長円の自由孔であ
る。
【0073】図19は接合部76の断面図であり、第2 タ
ンク40を取付けた状態を示す。205Bは第2 タンク40に設
けた接続部材であり、接続部材205Bには取外し時にその
インク通路207Bをしゃ断するための弁体208Bおよびばね
209Bが設けてある。また、接続部材205Aの方には図に示
すような接続状態で弁体208Bを押込み、自体の有するイ
ンク通路227Aと部材205B側のインク通路207Bとの間を連
通させるためのプラグ部材228Aがその内筒部に摺動自在
に嵌合されている。なお、228A′は部材228Aの先端部に
形設したすりわりであり、接続状態ではこのすりわり22
8A′を介してインク通路227Aと207Bとが連通される。
【0074】209Aは接続部材205Aにおいて、プラグ部材
228Aをその内筒係止部205A′に向けて偏倚させているコ
イルばね、210Bは接続状態において液密を保持するO リ
ングである。
【0075】また、プラグ部材228Aにはその中心に沿っ
て穿設したインク通路227Aとこのインク通路227Aから部
材228Aの摺動面229Aに向けて穿設したインク通路237Aと
を設け、インク通路237Aの摺動面229A側端部に例えばフ
レキシブルインク供給管66を接続する。
【0076】接続部材205Aの外殻231Aに設けた自由孔23
0Aはプラグ部材228Aを外殻231Aの摺動面229Aに沿って摺
動させたときに、フレキシブル供給管の接続部がこの自
由孔230Aを介して遊動自在なようにする。
【0077】このように構成した接続部材205Aにあって
は、戻しばね209Aが保持されるばね保持空間232Aをイン
ク通路227Aおよび237Aから隔絶することができ、したが
って、摺動面229Aを液密に保つ必要がなく、インクやO
リングの変質等のために摺動面229Aが粘着してプラグ部
材205Aが戻らなくなるようなことがない。
【0078】また、インク供給管66の接続部材205Aが図
18に示すようにマザーボード20に固定した板ばね部材
201 および202 の組合せにより保持されており、したが
って板ばね部材201 および202 の有するばね力により、
接続部材205Aに図18でX-X方向およびY-Y 方向を含む
平面内の変位が許容される。
【0079】次に、ヘッドエレメント4のユニットプレ
ート2に対する取付部材について述べる。
【0080】図20はヘッドエレメント4およびその取
付部材の構成の一例を示す。ここで、250 は、SiC 等の
基板252 上に記録紙に対向する部分にSi,ガラス等硬質
材料を積層し、ノズルを形成したヘッド部、254 は基板
252 の張出し部である。
【0081】260 はユニットプレート2 上ヘッド部側面
250Aと張出し部側面254Aとに当接する所定位置に圧入し
たピンであり、このピン260 にはヘッド部側面250Aの上
部および張出し側面254Aにのみ当接し、ヘッド部側面25
0Aの下部とは当接しないように切欠き261 を設ける。26
2 はユニットプレート2 上の所定位置に圧入したピンで
ある。
【0082】ここで、ピン260 に切欠き261 を設けるの
は、次のような理由による。ヘッド部250 は前述のよう
な硬質材料の積層体をカッタにより切断して図示の形状
に形成したものであるので、切断の過程でカッタがたわ
み、下部では正確な寸法とならなかったり、いわゆるば
りが生ずることがある。これに対して、上部ではカッタ
のたわみは殆どなく、正確な寸法に形成される。そこ
で、ピン260 が記録ヘッド側面250Aの上部に当接し、下
部には切欠き261 を対向させて寸法が不正確な部分やば
りからの逃げを作るようにすれば、ヘッドエレメント4
の取付精度をさらに高めることができるからである。
【0083】本例では、ピン260 および262 に向けて図
中W 方向にヘッドエレメント4 が押圧され、これと当接
したときに、ヘッドエレメント4の記録紙幅方向の位置
決めがなされるようにする。また、ピン260 に向けて図
中F方向にヘッドエレメント4が押圧され、張出し部側
面254Aがピン260 と当接したときに、平面上記録面に直
交する方向の位置決めがなされるようにする。さらに、
ヘッドエレメント下面をユニットプレート2 の表面に対
してV 方向に押圧することにより、ヘッドエレメント4
の上下方向の位置決めがなされるようにする。 270 は
ヘッドエレメント4のF方向およびV方向の位置決めを
行う固定部材、274 はその固定部材270をユニットプレ
ート2 に取付けるための小ねじ、276 は固定部材270 の
位置決めおよび回動阻止を行うためにユニットプレート
2 から突設したピンである。張出し部254 の側面254Aと
は反対側の側面254Bに対向する固定部材270 の部分271
を、張出し部254 の上面に対して角度を有する形状とな
し、この部分と側面254Bの上辺とが当接するようにす
る。また、小ねじ274 により固定される部分と部分271
との間を切欠き、部分271 が切欠き部分のばね性により
弾性的に張出し部254を押圧するようにする。
【0084】而して、小ねじ274 により固定部材270 を
ユニットプレート2 に固定することにより、部分271 が
張出し部側面254Bの上辺に押圧され、この結果張出し部
254にはF 方向およびV 方向の分力が作用するので、張
出し部254 はピン260 およびユニットプレート2 の表面
に密接し、ヘッドエレメント4のそれら方向における位
置決めを行うことができる。
【0085】次に、280 はヘッドエレメント4のW 方向
およびV 方向の位置決めを行う固定部材、284 はその固
定部材280 をユニットプレート2 に取付けるための小ね
じ、286 は固定部材280 の位置決めを行うためにユニッ
トプレート2 から突設したピンである。281 は、切欠き
部282 のばね性によってW 方向に揺動可能な部分であ
り、この部分281 にカム回転軸288 を中心に回動可能な
ヘッドエレメント押えカム290 を設ける。
【0086】図21はカム回動軸288 および押えカム29
0 の一例を示す。このように押えカム290 を、基板252
の上面に対して角度をなすように、底面側にすりわり面
292を設けた円筒形状となし、さらに、その中心軸290A
が回転軸288 の中心、すなわち押えカム290 の回動軸28
8Aから偏心した構成とする。
【0087】このような固定部材280 によりヘッドエレ
メント4を固定する場合は、まず押えカム290 をそのす
りわり面292 が基板252 と対向しないように回転軸288
のまわりに回動させ、固定部材280 を小ねじ284 により
ユニットプレート2 に取付ける。而して押えカム290 を
回動させてすりわり面292 をヘッドエレメント252 の上
辺に当接させれば、当接部分からヘッドエレメント252
に対し、W 方向およびV 方向の分力が作用する。この結
果、ヘッド部分側面250A上部および基板252 が、それぞ
れ、ピン260 および262 に当接し、さらに基板252 の下
面がユニットプレート2 の表面に密接し、ヘッドエレメ
ント4のW 方向およびV 方向の位置決めを行うことがで
きる。
【0088】次に、インクジェットプリンタが例えば加
圧モードに設定されているときに、ヘッドエレメント4
と対向する位置に位置づけられ、ノズルから流出するイ
ンクの拭取りを行うキャップ部500 について説明する。
【0089】図22はキャップ部500 に配設する絞り機
構の構成の一例を示す。ここで、510 はハウジング、51
2A,512B および514A,514B は、ハウジング天井部511 に
固定した板516 から突設したピンである。520Aおよび52
0Bは、それぞれ、折曲部521Aおよび521Bを有する押し部
材であり、これら押し部材520A,520B 間にはばね526を
張架することにより、それぞれ、ピン512Aおよび512Bを
中心とし折曲部521Aおよび521Bが図中ヘッドエレメント
4 側に移動するような回動習性を与える。また、押し部
材520Aおよび520Bには、それぞれ、ガイド穴522Aおよび
522Bを設け、ピン514Aおよび514Bを係合させることによ
り、押し部材520A , 520B の回動範囲を規制する。
【0090】530 は、不図示の駆動部により回転駆動さ
れるカム軸532 に取付けた偏心カムである。534 は図中
W 方向に延在し、カム530 の変位を伝達する伝達部材53
6 を有する従動部材であり、カム530 の回転に伴って図
中F方向に往復移動する。538 は従動部材534 を押圧
し、伝達部材536 とカム面とを当接させる方向に付勢さ
れたばね、539 は従動部材534 に設けたガイド穴537 に
挿通され、往復移動に際して従動部材534 を案内するガ
イドピンである。
【0091】540 はビス541 により従動部材534 に固定
した吸収体取付台であり、従動部材534 と一体に図中F
方向に往復移動する。542 は、吸収した液の量に応じて
可撓性の変化する吸液性多孔体であり、本実施例では乾
燥状態において強い弾性を示して可撓性が小となり、湿
潤状態において弱い弾性を示して可撓性が大となる吸水
性多孔質材料で形成した吸収体とする。この吸収体542
は、図に示すように断面がコの字形の形状とし、その凹
部を押え部材544 により押え、例えばビスにより取付台
540 に取付ける。これにより、吸収体の着脱が極めて容
易となる。また、この吸収体542 の弾性力に関連させて
ばね526 を選択する。
【0092】550Aおよび550Bは絞り部材であり、取付台
540 に設けた支持部材543 に支持されて図中W 方向に延
在する軸546 のまわりに回動可能とする。絞り部材550A
および550Bは、それぞれ、折曲部521Aおよび521Bと係合
可能な折曲部551Aおよび551Bを有し、その係合状態にお
いて軸546 を中心に回動可能である。
【0093】また、絞り部材550A,550B 間には、軸552
のまわりに回転自在で、押え部材544 と協働して吸収体
542 を絞る絞り棒554 を配設する。すなわち、絞り部材
550A,550Bの回動に伴って、絞り棒554 は押え部材544
に向け、吸収体を一様に圧縮しつつ移動する。
【0094】図23はこれら可動部から成る絞りユニッ
トの平面図であり、図中上半分および下半分は、それぞ
れ、押し部材520 が回動したときの状態および回動が生
じないときの状態を示す。ここで、ばね526 として、絞
りユニットが後退位置にあり、折曲部521 と551 とが力
を及ぼし合う係合状態にある場合において、吸収体542
が乾燥してほとんど圧縮されないときに、図中上半分に
示すように、絞り部材550Bの後退に伴って絞り部材550B
が回動せずに押し部材520Bの回動を生ぜしめ、また吸収
体542 が湿って圧縮されるときに、図中下半分に示すよ
うに、絞り部材550Aの後退に伴って押し部材520Aが回動
せずに絞り部材550Aの回動を生ぜしめる程度の引張力を
有するものを選択する。
【0095】なお、押し部材が図中下半分に示すような
位置に保持されている場合において、折曲部521 と551
とが接触しても回動を生ぜしめる力を及ぼし合わずに、
吸収体542 が原形状を保持するような位置を絞りユニッ
トのホーム位置とし、キャップ部500 を動作させないと
きには絞りユニットをこのホーム位置に位置づけるよう
にする。而してこのホーム位置から絞りユニットがヘッ
ド4 に対して前進, 後退し、その過程でヘッド4 からの
廃インクの吸収および吸収した廃インクの廃棄が行われ
るようにする。
【0096】本実施例においては、従動部材534 、取付
台540 、吸収体542 、押え部材544、軸546 を図中W 方
向に延在させ、それらに対して押し部材520A ,520B、絞
り部材550A,550B 、ばね526 、絞り棒554 等から成る組
立体をW 方向に複数個設けりことにより、吸収体542 が
部分的に湿っていてもその部分においてのみ吸収体を絞
ることができるようにする。また、それらをインク色数
に応じて4段設け、図1に示す4段のユニットから廃イ
ンクを吸収できるようにする。
【0097】図24の(A) 〜(D) は、絞りユニットの前
進〜後退の順次の状態を示す。なお、ここで、560 は各
段から流出した廃インクを絞りユニット下方に配設した
図25,図26に示す廃インク回収タンク570 に導くた
めの流路である。
【0098】まず、図中(A) は絞りユニットがホーム位
置にある状態を示し、このとき部材520 および550 は相
互に力を及ぼさず、吸収体542 は原形状を保っている。
この位置から取付台540 が前進し、図中(B) に示すよう
にヘッドエレメント4 のノズル部と、吸収体542 とが当
接する位置に位置づけられた場合には、絞り部材550と
押し部材520 の係合が解かれる。このときに加圧によ
り、ノズル部からはインクが流出し、吸収体542 に吸収
される。
【0099】カム530 の回転に伴い、取付台540 が後退
すると、まずホーム位置において押し部材折曲部521 と
絞り部材折曲部551 とが当接する。ここで、吸収体542
が湿って大きい可撓性を示す場合には、ばね526 のばね
力が吸収体542 の圧縮力を上回るので、図中(C) に示す
ように、絞りユニットのホーム位置からの後退によっ
て、絞り部材550 は軸546 を中心に図中時計方向に回動
し、絞り棒554 により吸収体542 が圧縮されて、吸収さ
れたインクが流路560 を介して廃インクタンク570 に回
収される。また、絞り棒554 は軸552 のまわりに自由に
回転できるので、吸収体542 の一様な圧縮がなされる。
【0100】吸収体542 が乾燥していて、弾性が大であ
る場合には、部材520 と550 とが係合しても、図中(D)
に示すように、ホーム位置からの後退に伴って部材550
が回動せず、ばね526 のばね力に抗して部材520 が回動
させられる。すなわち、この場合絞りユニット後退に伴
って発生する力をばね526 により許容することができ、
各部が破損することはない。
【0101】図25および図26は廃インク回収タンク
570 の構成の一例を示す斜視図および断面図である。本
実施例においては、タンク内に間隔をおいて配置した2
体の吸収体 572を設ける。その間隙部には、例えば1 対
の電極板574 から成るセンサを縦に配設し、この間の導
通状態を検知するようにする。576 は流路560 を介して
流れ込む廃インクをタンク内の吸収体572 に導くための
ポートである。
【0102】かかる構成により、廃インクの流入量が吸
収体572 の吸収容量を上回り、間隙部にインクが溜って
その液面が上昇したときには、センサ574 により確実か
つ迅速にその旨を検知することができることになる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクを貯留するタンク上のセンサ配設部分を、タンク
上面の凹部よりインク液面に対して垂直に形成するとと
もに、そのセンサ配設部分の内壁をタンク下方に向かっ
て延在するようにしたので、センサ配設部分近傍に液面
低下に伴うインク残留が生じず、以て液面測定を確実に
行うことができる。また、上記実施例ではセンサ配設部
分をタンクの中央部付近に設けたので、タンクが傾いて
いる場合でも液面高さの誤測定を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るインクジェット記録装置の
構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図2の(A) および(B) は、それぞれ、そのイン
クジェット記録装置におけるインク貯留装置の構成の一
例を示す斜視図および断面図である。
【図3】図3の(A) および(B) は第2 図示のインク貯留
装置と対比するために従来のインク貯留装置を示す断面
図である。
【図4】図4は図1に示すインクジェット記録装置にお
けるインク供給系の構成の一例を示す流体回路図であ
る。
【図5】図5は、ポンプを駆動するモータヘの印加電圧
とポンプの吐出流量との関係およびポンプの吐出流量と
ノズルからのインク流出率との関係を示す特性曲線図で
ある。
【図6】図6はポンプの吐出流量とノズルからのインク
流出率との関係を示す特性曲線図である。
【図7】図7は本発明に係るインクジェット記録装置の
モード設定を行うモード制御部の構成の一例を示すブロ
ック図である。
【図8】図8はそのモード制御手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図9】図9は図8における供給モードの制御手段の一
例を示すフローチャートである。
【図10】図10は同じく循環モードの制御手段の一例
を示すフローチャートである。
【図11】図11は同じく加圧モードにおける制御手段
の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は同じく保存モード制御手順の一例を
示すフローチャートである。
【図13】図13は同じくそのプリントモードにおける
制御手段の一例を示すフローチャートである。
【図14】図14は図1に示すインクジェット記録装置
におけるディストリビュータと弁との接合部の構成の一
例を示す斜視図である。
【図15】図15は図1に示すインクジェット記録装置
におけるディストリビュータと弁との接合部の構成の一
例を示す断面図である。
【図16】図16はその接合部の一部を拡大して示す断
面図である。
【図17】図17の(A) および(B) は、それぞれ、その
接合部におけるポペット部の構成の一例を示す正面図お
よび側面図である。
【図18】図18は図1に示すインクジェット記録装置
における第2 タンクの接合部の構成の一例を示す斜視図
である。
【図19】図19は図1に示すインクジェット記録装置
における第2 タンクの接合部の構成の一例を示す断面図
である。
【図20】図20は図1に示すインクジェット記録装置
におけるヘッドエレメントおよびその取付部材の構成の
一例を示す斜視図である。
【図21】図21はその取付部材に用いる取付部品の一
例を示す正面図である。
【図22】図22は図1に示すインクジェット記録装置
におけるキャップ部の主要部としての絞り機構の一構成
例を示す斜視図である。
【図23】図23は図1に示すインクジェット記録装置
におけるキャップ部の主要部としての絞り機構の一構成
例を示す平面図である。
【図24】図24の(A) 〜(D)はその絞り機構の順次の
動作状態を説明する説明図である。
【図25】図25は、キャップ部に設ける廃インクタン
クの一構成例を示す斜視図である。
【図26】図26は同じくキャップ部に設ける廃インク
タンクの一構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
2 ユニットプレート 4 ヘッドエレメント 6A,6B ディストリビュータ 7 D-T ジョイント 8A,8B インク供給管 10 ヘッドユニット 20 マザーボード 30 第1 タンク 37 突出部 37A 突出部内壁 38 センサ 40 第2 タンク 50,52,54 電磁弁 56 ポンプ 58 逆止弁 70,74 D-V ジョイント 76 C-T ジョイント 90 コントローラ 143 閉塞部材 144 ばね 149 接続具 175 押え部材 176 シートパッキング 193 ポペット 194 パッキング 195 ばね 201,202 板ばね 205 接続部 205A,205B 接続部材 207B,227A,237A インク通路 209A,209B ばね 228A プラグ部材 230 自由孔 250 ヘッド部 252 基板 254 張出し部 270,280 固定部材 260 切欠きピン 400 温度センサ 500 キャップ部 520 押し部材 526 ばね 530 カム 542 吸収体 544 吸収体押え 554 絞り棒 560 廃インク流路 570 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 卓 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鵜沢 俊一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉村 茂 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−101864(JP,A) 実開 昭49−124918(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録装置に備えられるイ
    ンクジェットヘッドに供給されるインクを貯留するとと
    もに内部に貯留されたインクの量を検出可能にする検出
    手段を備えたインク貯留装置において、前記インク貯留
    装置の上面には、一対の凹部と、前記凹部の間に設けら
    れ前記インクが存在可能な空間を備えた突出部とが設け
    られ、前記突出部の構成壁の外側には前記検出手段が備
    えられるとともに、前記突出部の構成壁はインク貯留装
    置内部に連続的に延在した延在壁を有しており、前記突
    出部は前記インク貯留装置の中央部領域に配されている
    ことを特徴とするインク貯留装置。
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