JPH073468B2 - 原子炉用制御棒 - Google Patents

原子炉用制御棒

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JPH073468B2
JPH073468B2 JP61078746A JP7874686A JPH073468B2 JP H073468 B2 JPH073468 B2 JP H073468B2 JP 61078746 A JP61078746 A JP 61078746A JP 7874686 A JP7874686 A JP 7874686A JP H073468 B2 JPH073468 B2 JP H073468B2
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control rod
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nuclear reactor
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は原子炉の炉出力を調節制御する原子炉用制御棒
に係り、特に長寿命型の原子炉用制御棒に関する。
(従来の技術) 原子炉用制御棒は、中央タイロッドに細長いU字状シー
スを取付けて形成した複数個のウィング内に多数の中性
子吸収棒を装填して構成されている。中性子吸収棒はSU
S製被覆管内にボロンカーバイド(B4C)粉末を充填する
一方、被覆管内に粉末移動防止用の仕切球を一定間隔で
配置して構成される。
中性子吸収棒内に充填されたB4Cは中性子を吸収して中
性子吸収能力が次第に失われるとともに、その間にボロ
ン−10(10B)が中性子と反応してHeガスを発生させ、
被覆管内の圧力を上昇させる。中性子吸収能力によって
定まる寿命を核的寿命といい、被覆管内のガス圧によっ
て定まる寿命を機械的寿命という。
ところで、原子炉の炉心に出し入れされる制御棒は一様
な中性子照射を受けるものではなく、例えば各ウィング
の側縁や上端部は強い中性子照射を受ける。このため制
御棒の各ウィングの側縁部や上端部近傍の中性子吸収棒
は多量の中性子を吸収するので、他部の中性子吸収棒よ
り早期に核的寿命に達する。そのため、他部の中性子吸
収棒は充分核的寿命を残しているにもかかわらず、制御
棒を放射性廃棄物として廃棄しなければならなかった。
そのような問題を解決するために、強い中性子照射を受
けるウィング側縁近傍に核的寿命の長い長寿命型中性子
吸収体を配置した原子炉用制御棒を本出願人は開発し
た。この原子炉用制御棒は特開昭53−74697号公報に開
示されている。
しかし、特開昭53−74697号公報に開示された原子炉用
制御棒は通常型制御棒の2倍程度の寿命にすぎず、制御
棒の長寿命化を図る上で必ずしも充分ではなかった。
この長寿命化の問題に対処するために、本出願人は格段
に優れた長寿命タイプの原子炉用制御棒を開発した。こ
の原子炉用制御棒は特開昭58−55887号公報に開示され
ているように、制御棒の各ウィング内に長寿命型中性子
吸収材からなる中実の中性子吸収板を装填したものであ
る。この中性子吸収板は炉停止余裕の軸方向分布が小さ
くなる部位では小量の板材削取りを行ない、逆に大きく
なる部位では多量の板材削取りを行なうように透孔また
は凹部の径および分布数を定めている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、この原子炉用制御棒では、中性子吸収材とし
て高価な板状ハフニウム(Hf)金属板を用いているため
重量が非常に大きく、高価であるとともに、この制御棒
を取扱う制御棒駆動機構は耐重量的な設計変更が必要で
あり、従来の制御棒駆動機構を用いることができなかっ
た。
ところが、原子炉用制御棒に用いられる長寿命型中性子
吸収材であるハフニウム金属板は重量的に削除余地が残
っており、重量の削減ができれば制御棒駆動機構は設計
変更することなく使用できることが、その後の検討で確
認された。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、長寿
命型中性子吸収材の効果的な軽減を図ることにより、制
御棒駆動機構の設計変更することなく使用可能な原子炉
用制御棒を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明に係る原子炉用制御棒は、先端構造材と末端構造
材とを中央タイロッドによって結合し、上記中央タイロ
ッドの各突出部にU字状断面を有するシースを固設して
ウィングを構成し、上記シース内に板状の長寿命型中性
子吸収体を挿入した原子炉用制御棒において、前記中性
子吸収体は中央タイロッドの軸方向に複数の中性子吸収
要素に分割されるとともに、上記中性子吸収体は前記ウ
ィングの肉厚方向に対向する中性子吸収要素の間に減速
材を案内する間隙を形成したものである。
(作用) 本発明に係る型原子炉用制御棒は、先端構造材と末端構
造材とを結合する中央タイロッドの軸方向に沿って長寿
命型中性子吸収体を配設し、この中性子吸収体を深いU
字状断面を有するシース内に収容する。そして、上記中
性子吸収体は中央タイロッドの軸方向に複数の中性子吸
収要素に分割されるとともに、上記中性子吸収体は前記
ウィングの肉厚方向に対向する中性子吸収要素の間に減
速材を案内する間隙を形成し、この間隙を減速材流路と
することで反応度を上昇させ、かつ中性子吸収体の重量
を軽減させたものである。
(実施例) 以下、本発明に係る原子炉用制御棒の実施例について添
付図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る原子炉用制御棒を示す全体斜視図
であり、この原子炉用制御棒10はハンドル11を備えた先
端構造材12と末端構造材13とを一体的に結合する横断面
十字状の中央タイロッド14を有する。中央タイロッド14
の各突出脚には深いU字状断面を有する高純度ステンレ
ス鋼のシース15が固設されて、ウィング16が形成され
る。上記シース15内にはハフニウム(Hf)金属板からな
る板状の長寿命型中性子吸収体18が挿入される。
中性子吸収体18は中央タイロッド14の軸方向に複数個、
例えば第2図に示すように金属中性子吸収板としての4
個の中性子吸収要素18a,18b,18c,18dに分割される。第
2図は右半分が中性子吸収要素18a〜18dを挿入しない状
態、左半分は挿入状態が示されている。各段の中性子吸
収要素のうち末端構造材13側の中性子吸収要素18dを除
いた中性子吸収要素18a,18b,18cは吸収要素支持片20に
支持される。この支持片20は中央タイロッド14の各突出
部に適宜間隔をおいて突設され、中性子吸収要素18a〜1
8cの上下動を防止している。最下段の中性子吸収要素18
dは末端構造材13により保持される。
各段の中性子吸収要素18a〜18dは先端構造材12から末端
構造材13に向って次第に中性子吸収特性が低下するよう
に構成される。具体的には、中性子吸収体18を4段の中
性子吸収要素18a〜18dに分けた場合、各段の中性子吸収
要素18a〜18dは先端構造材12から末端構造材13に向って
段階的に薄肉化され、この薄肉化により第3図に示すよ
うに反応度効果、すなわち中性子吸収特性が段階的に低
下せしめられる。
また、先端構造材12に隣接する第1段の中性子吸収要素
18aの先端側(先端から例えば35mm以内の領域)は制御
棒の設計や制御棒の使用方法により中性子吸収特性を大
きくしてスクラム特性を改良したり、また小さくして制
御棒の引抜きに伴う炉出力の変動幅を低減するようにし
てもよい。また、少なくとも第1段の中性子吸収要素18
aは中央タイロッド14側に対向する側端部側の中性子吸
収特性が大きくなるように形成される。
ところで、長寿命型原子炉用制御棒10では先端構造材12
は非常に多量の中性子照射を受け、この中性子照射によ
る脆性化の可能性があるので、高純度ステンレス鋼が用
いられ、中性子照射による脆性化の問題を緩和してい
る。また、先端構造材12や末端構造材13、この末端構造
材13に取付けられるスピードリミッタ22は極力薄肉化さ
れ、軽量化される。さらに、原子炉用制御棒10は先端構
造材12の下部に空隙23が形成され、この空隙23が補助ハ
ンドル部として構成される。補助ハンドル部23は中性子
吸収性能上、ほとんど中性子吸収材を必要としない部分
であり、補助ハンドル部の空隙23により原子炉用制御棒
10はさらに軽減化される。
一方、補助ハンドル上部の高速中性子照射量はハンドル
上部の高速中性子照射量の1/3から1/5程度あるいはそれ
以下であることが実験的に求められている。このことか
ら、補助ハンドル部23の中性子照射による脆性化はハン
ドル部の脆性化の1/3〜1/5程度あるいはそれ以下である
ので補助ハンドル部23を設けると、万一の場合に非常に
健全なハンドルバックアップ機能となる。
また、シース15内に挿入される中性子吸収体18は、第4
図に示すようにハフニウム金属板からなる2枚のプレー
ト状中性子吸収要素18a,18aがウィング16の肉厚方向に
対向して設置される。両中性子吸収要素18a,18aはスポ
ット状のスペーサ24により間隔が保持される。このスペ
ーサ24により中性子吸収要素18aの強度向上が図られる
とともに、中性子吸収要素18a,18a内に減速材を案内す
る偏平な間隙25が形成され、この間隙25が減速材流路と
して形成される。上記間隙25に通ずる複数の通水孔26が
シース15と中性子吸収要素18aとの対応箇所にそれぞれ
形成されている。上記通水孔26は原則としてウィング16
を直線上に貫通しないようになっている。
プレート状中性子吸収要素18a,18aは、例えば0.5mm〜2.
0mmの薄肉板であり、ウィング16側端側はそれぞれ対向
する向きに湾曲成形され、その先端は中性子吸収要素18
aの可撓性を確保するため、小さな隙間が形成される。
次に、原子炉用制御棒10の作用を説明する。
沸騰水型原子炉において、燃焼がある程度進んだ原子炉
炉心の軸方向核分裂核種濃度分布曲線Aは第5図に示す
ように代表的に表わされる。原子炉の炉心の燃焼管理は
炉心の軸方向に4等分されているため、原子炉用制御棒
10も4等分するのが好都合である。
原子炉炉心の下端は燃焼時に燃焼の進行が遅れるため、
核分裂核種濃度値が大きくなっており、原子炉炉心の軸
方向長さをLとした場合、中央部分(2/4L)から上端に
かけては、発生する気泡(ボイド)によって中性子スペ
クトルの硬化現象が生じる。その結果、プルトニウム生
成反応(中性子反応)が促進され、また、発生したボイ
ドにより熱中性子束が低下し、この低下により燃焼遅れ
が生じるため、核分裂核種濃度分布は第5図に示される
ように表わされる。
原子炉の炉心に第5図の核分裂核種濃度が存在する場合
において、原子炉停止時の中性子増倍率は第6図に示す
軸方向部分曲線Bを備えている。中性子増倍率は値が大
きくなる程、原子炉の停止余裕が小さく、未臨界度が浅
くなることを示しており、第6図から原子炉炉心の下端
および上端において中性子増倍率が低下しているのは、
中性子の洩れに起因する現象である。
第7図は本発明に係る原子炉用制御棒10を使用した場合
における原子炉用制御棒10の軸方向中性子照射量分布曲
線Cである。この分布曲線Cから、原子炉用制御棒10は
上端の極く限られた領域(通常先端から約30cm程度)で
中性子照射量が急激に上昇する部位が存在する。その他
の部分は原子炉用制御棒10の下端に向って連続的になめ
らかに減少している。
本発明に係る原子炉用制御棒10では、第6図に示される
中性子増倍率特性と第7図の中性子照射量特性に対して
満足な制御効果が得られるように構成される。すなわ
ち、原子炉用制御棒10の先端部(1/4Lの長さ、例えば90
cm〜95cm程度)では中性子増倍率の盛上り(すなわち停
止余裕が小さくなること)や中性子照射量が高くなり停
止余裕が低下し易いことに対処している。
また、第3図に示すように、中性子吸収要素は先端構造
材12から末端構造材13に向うに従って薄肉化され、中性
子吸収効果が次第に低下するようになっている。特に、
原子炉用制御棒10の下端(末端構造材13の上端)から1/
4Lの領域の中性子吸収特性は、1/4Lから2/4Lまでの間よ
りわずかに小さくされている。これは、中性子照射量で
は第7図に示すように下端から1/4Lまでの下部領域は隣
接する次の領域(1/4Lから2/4L)に較べかなり小さくな
るものの、中性子増倍率は第6図に示すように比較的大
きくなるためである。
また、第8図は原子炉用制御棒10の各ウィング16の幅方
向における典型的な中性子照射量分布曲線Dを示すもの
で、この分布曲線Dから分るようにウィング外側では急
激に高くなり、ウィング内側の中央タイロッド14側では
わずかに高くなっている。このことから、中性子吸収体
18はウィング16の幅方向に中性子吸収特性を変化させる
ことにより、反応度効果Eを第9図に示すように設定す
ることができる。
その際、本発明の原子炉用制御棒10では板状の長寿命型
中性子吸収体18の各中性子吸収要素18a〜18dを薄肉板で
形成し、中性子吸収要素の間に偏平な間隙25を形成し、
この間隙25内を減速材を流路としたから、ウィング16内
に収容される中性子吸収体18の重量を従来の間隙を形成
しない中性子吸収体より大幅に軽減させることができ
る。したがって、原子炉用制御棒10全体の重量を軽減さ
せることができ、既存の制御棒駆動機構を設計変更する
ことなく、そのまま使用できる。
次に、原子炉用制御棒の他の実施例について説明する。
第10図から第12図は、本発明に係る原子炉用制御棒の第
2実施例を示すものである。
この実施例に示された原子炉用制御棒10Aは板状の長寿
命型中性子吸収体18Aを構成する2枚の中性子吸収要素2
8a,28bをスポット状のスペーサ29で間隔保持するととも
に、上記対向する中性子吸収要素28a,28bの外側端、す
なわちウィング翼端側をバー状スペーサとしての側端タ
イロッド30で固定し、強度的に補強される。
中性子吸収要素28a,28bの外側縁は中性子照射量が高く
なるので、上記側端タイロッド30によって反応度を有効
的に向上させることができる。対向する中性子吸収要素
28a,28bの中央タイロッド14側は相互に接近するように
湾曲成形され、中性子の照射成長による中性子吸収要素
28a,28bが伸びを吸収している。
その他の構成は第1図〜第4図に示す原子炉用制御棒10
と同じであるので同一符号を付して説明を省略する。こ
の場合にも、一実施例で示した原子炉用制御棒10と同様
な効果を有する。
第13図は本発明に係る原子炉用制御棒10Bの第3実施例
を示すものである。
この実施例に示された原子炉用制御棒10Bは、ウィング1
6を構成するシース15内に収容される中性子吸収体18B
は、ハフニウム金属板からなる2枚の中性子吸収要素31
a,31bを深いU字状に湾曲成形し、各中性子吸収要素31
a,31bは間隔保持片を兼ねるスティフナ32を介してU字
状開口部を対向させて設置される。U字状に湾曲成形さ
れた中性子吸収要素31a,31bの内部に減速材を案内する
間隙25が形成される。
中性子吸収要素31a,31b内の間隙25は、スティフナ32の
係合段部あるいは波板33により確保される。波板33はハ
フニウム等の長寿命型中性子吸収材が好適であり、ウィ
ング16の外側に介装されるように配置される。
第14図は本発明に係る原子炉用制御棒の第4実施例を示
すものである。
この原子炉用制御棒10Cはウィング16のシース15内に収
容される長寿命型中性子吸収体18Cは深いU字状に湾曲
成形された中性子吸収要素36で形成され、この中性子吸
収要素36内に減速材を案内する間隙25が形成される。
中性子吸収要素36はハフニウム金属板で形成されるとと
もに、ウィング16の幅方向中央部が相互に内側に向って
突出するように凹凸成形され、この突出部36a,36bによ
り間隙25が確保され、また中性子照射時の照射成長の逃
げしろとされている。中性子吸収要素36の開口部は中央
タイロッド14に向ってテーパ状に拡開し、中央タイロッ
ド14の突出部に間隙をおいてテーパ係合している。
第15図は本発明に係る原子炉用制御棒10Dの第5実施例
を示すものである。
この原子炉用制御棒10Dはウィング16のシース15にステ
ィフナ37を介装するとともに、シース15内にはスティフ
ナ37の両側に板状の長寿命型中性子吸収体18Dがそれぞ
れ介装される。この中性子吸収体18Dは2枚の中性子吸
収要素38a,38bをウィング16の肉厚方向に対向して設置
し、その両側端を互いに内側に折り返して内部に減速材
を案内する間隙25を形成したものである。
その際、中性子吸収要素38a,38bの折り返しは中性子照
射量の高くなる位置で行なわれるので、この部分では実
質的に厚肉となり、反応度効果(中性子吸収特性)を効
果的に高めることができる。特にウィング16の翼端側に
おける中性子吸収要素38bの折り返し量は1cm〜3cm程度
が望ましい。
第16図は本発明の第6実施例を示すものである。
この実施例に示された原子炉用制御棒10Eはウィング16
のシース15内に収容される長寿命型中性子吸収体は2枚
の板状中性子吸収要素39,39を深いU字状に湾曲成形し
たもので、このU字状中性子吸収要素39がウィング16の
幅方向に対向して整列状態でシース15内に収容される。
中性子吸収要素39の開口部は一側が他側に向って大きく
湾曲されることで、中性子吸収要素39内に間隙25を保持
するとともに、中性子照射成長時の逃げしろを形成して
いる。
第17図は本発明の第7実施例を示すものである。
この実施例に示された原子炉用制御棒10Fは、ウィング1
6のシース15内にスティフナ40を介装するとともに、ス
ティフナ40の両側に板状の長寿命型中性子吸収体18Fを
対向させて配置したものである。中性子吸収体18Fはハ
フニウム金属板からなる2枚の中性子吸収要素41a,41b
をウィング16の肉厚方向に対向して配置し、内部に減速
材流通用流路としての間隙25を形成したものである。
中性子吸収要素41a,41bの一側端は小さく湾曲され、そ
の他側端は対向する中性子吸収要素の一側端を包み込む
ように大きく湾曲成形される。この場合にも、中性子吸
収要素41a,41bの両側端の湾曲成形によって、中性子吸
収体内の間隙25が保持され、かつ照射成長対策が施され
ている。
なお、本発明に係る原子炉用制御棒では種々の実施例に
ついて説明したが、発明の精神を逸脱しない範囲でさら
に他の変形例が種々考えられる。
〔発明の効果〕
以上に述べたように本発明に係る原子炉用制御棒におい
ては、中性子吸収体が中央タイロッドの軸方向に複数の
中性子吸収要素に分割されるとともに、対向する中性子
吸収要素の間に減速材を案内する間隙を形成したから、
この間隙分だけ少なくとも中性子吸収体の重量を軽減さ
せることができる。したがって、原子炉用制御棒の軽量
化を確実にしかも有効的に図ることができ、既存の制御
棒駆動機構を設計変更させることなく、そのままバック
フィットさせることができる。
また、中性子吸収体の間隙に減速材を案内することによ
って反応度を向上させることができ、その分中性子吸収
材を低減させることができる。さらに、中性子吸収体の
中性子吸収要素は停止余裕で重要な位置に効果的に配置
することができるので、効果的に反応度が上昇し、原子
炉の停止余裕が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原子炉用制御棒の一実施例を示す
全体斜視図、第2図は上記原子炉用制御棒に組み込まれ
る中性子吸収体の配置関係を示す図、第3図は原子炉用
制御棒の高さ方向と反応度効果(中性子吸収特性)の関
係を示す図、第4図は第1図のIV−IV線に沿う部分的な
平断面図、第5図は原子炉炉心の軸方向における核分裂
核種濃度分布を示す図、第6図は原子炉炉心の軸方向に
おける中性子増倍率分布を示す図、第7図は本発明に係
る原子炉用制御棒の軸方向における中性子照射量分布を
示す図、第8図は上記原子炉用制御棒のウィング軸方向
の中性子照射分布を示す図、第9図は上記原子炉用制御
棒のウィング幅方向の反応度効果を示す図、第10図は本
発明に係る原子炉用制御棒の第2実施例を示すもので長
寿命型中性子吸収体を示す部分図、第11図は第10図のXI
−XI線に沿う平断面図、第12図は本発明の第2実施例に
示された原子炉用制御棒のウィングを示す平断面図、第
13図〜第17図は本発明に係る原子炉用制御棒の第3実施
例〜第7実施例をそれぞれ示すウィングの平断面図であ
る。 10,10A,10B,10C,10D,10E,10F……原子炉用制御棒、12…
…先端構造材、13……末端構造材、14……中央タイロッ
ド、15……シース、16……ウィング、18,18A,18B,18C,1
8D,18E,18F……中性子吸収体、18a,18b,18c,18d,28a,28
b,31a,31b,36,38a,38b,39,41a,41b……中性子吸収要
素、20……吸収要素支持片、23……補助ハンドル部、25
……間隙、26……通水孔、30……側端タイロッド、33…
…波板。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−180188(JP,A) 特開 昭60−220893(JP,A) 特開 昭60−60585(JP,A) 特開 昭57−96289(JP,A) 特開 昭57−91487(JP,A) 特開 昭57−80592(JP,A)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端構造材と末端構造材とを中央タイロッ
    ドによって結合し、上記中央タイロッドの各突出部にU
    字状断面を有するシースを固設してウィングを構成し、
    上記シース内に板状の長寿命型中性子吸収体を挿入した
    原子炉用制御棒において、前記中性子吸収体は中央タイ
    ロッドの軸方向に複数の中性子吸収要素に分割されると
    ともに、上記中性子吸収体は前記ウィングの肉厚方向に
    対向する中性子吸収要素の間に減速材を案内する間隙を
    形成したことを特徴とする原子炉用制御棒。
  2. 【請求項2】前記中性子吸収要素は先端構造材から末端
    構造材に向って次第に薄肉化され、上記末端構造材に向
    って中性子吸収特性が次第に低下するように構成された
    特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
  3. 【請求項3】前記中性子吸収要素は先端構造材から末端
    構造材に向って段階的に薄肉化された特許請求の範囲第
    1項に記載の原子炉用制御棒。
  4. 【請求項4】前記中性子吸収要素のうち、少なくとも先
    端構造材に隣接する中性子吸収要素は、中央タイロッド
    と対向する側端部が他の部分より大きな中性子吸収特性
    を有する特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御
    棒。
  5. 【請求項5】前記中央タイロッドの各突出部には吸収要
    素支持片が軸方向に間隔をおいて突設され、各支持片に
    中性子吸収要素を係合支持させた特許請求の範囲第1項
    に記載の原子炉用制御棒。
  6. 【請求項6】前記先端構造材に隣接する中性子吸収要素
    には、中央タイロッドに隣接して補助ハンドルが設けら
    れた特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
  7. 【請求項7】前記シースおよびシース内の中性子吸収要
    素には減速材案内用間隙に連通される通水孔が対応箇所
    にそれぞれ穿設された特許請求の範囲第1項に記載の原
    子炉用制御棒。
  8. 【請求項8】前記中性子吸収要素はシース内にウィング
    の肉厚方向に対向して収容される2枚のハフニウム金属
    板等の金属中性子吸収板からなり、対向する金属中性子
    吸収板はスポット状スペーサにより間隔保持され、両金
    属中性子吸収板の間に減速材案内用間隙が形成された特
    許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
  9. 【請求項9】前記中性子吸収要素はシース内にウィング
    の肉厚方向に対向して収容される2枚の金属中性子吸収
    板からなり、対向する2枚の金属中性子吸収板は、ウィ
    ングの外側端側が側端タイロッドに固定された特許請求
    の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
  10. 【請求項10】金属中性子吸収板は矩形形状に構成さ
    れ、対向する金属中性子吸収板の両側端は折り返され、
    その折返し部により対向する金属中性子吸収板間の間隔
    が保持された特許請求の範囲第8項または第9項に記載
    の原子炉用制御棒。
  11. 【請求項11】対向する2枚の金属中性子吸収板の両側
    端は異なる曲率で湾曲成形され、一方の金属中性子吸収
    板の一側端部を対向する他方の金属中性子吸収板の対向
    端部で包み込むように構成した特許請求の範囲第8項ま
    たは第9項に記載の原子炉用制御棒。
  12. 【請求項12】前記中性子吸収要素はハフニウム金属板
    等の金属中性子吸収板からなり、上記金属中性子吸収板
    は深いU字状断面を有するように湾曲成形され、このU
    字状金属中性子吸収板の幅方向中央部に間隔保持片を設
    けて減速材案内用間隙を保持した特許請求の範囲第1項
    に記載の原子炉用制御棒。
  13. 【請求項13】前記中性子吸収要素はハニウム金属板等
    の金属中性子吸収板からなり、上記金属中性子吸収板は
    深いU字状断面を有するように湾曲成形され、その幅方
    向中央部が凹凸成形されて減速材案内用間隙の間隔が保
    持された特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御
    棒。
  14. 【請求項14】前記中性子吸収要素はハフニウム金属板
    等の金属中性子吸収板からなり、上記中性子吸収板は深
    いU字状断面を有するように湾曲成形され、その開口部
    が間隔保持片により保持された特許請求の範囲第1項に
    記載の原子炉用制御棒。
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