JPH073469B2 - 原子炉用制御棒 - Google Patents

原子炉用制御棒

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JPH073469B2
JPH073469B2 JP61097225A JP9722586A JPH073469B2 JP H073469 B2 JPH073469 B2 JP H073469B2 JP 61097225 A JP61097225 A JP 61097225A JP 9722586 A JP9722586 A JP 9722586A JP H073469 B2 JPH073469 B2 JP H073469B2
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neutron absorbing
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律夫 吉岡
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は原子炉の炉出力を調節制御する原子炉用制御棒
に係り、特に長寿命型の沸騰水型原子炉用制御棒に関す
る。
(従来の技術) 沸騰水型原子炉用制御棒は、中央タイロッドに細長いU
字状シースを取付けて形成した複数個のウィング内に多
数の中性子吸収棒を装填して構成されている。中性子吸
収棒はSUS製被覆管内にボロンカーバイド(B4C)粉末を
充填する一方、被覆管内に粉末移動防止用の仕切球を一
定間隔で配置して構成される。
中性子吸収棒内に充填されたB4Cは中性子を吸収して中
性子吸収能力が次第に失われる一方、その間にボロン−
10(10B)が中性子と反応してHeガスを発生させ、被覆
管内の圧力を上昇させる。中性子吸収能力によって定ま
る寿命を核的寿命といい、被覆管内のガス圧によって定
まる寿命を機械的寿命という。
ところで、原子炉の炉心に出し入れされる制御棒は一様
な中性子照射を受けるものではなく、例えば各ウィング
の側縁や上端部は強い中性子照射を受ける。このため制
御棒の各ウィングの側縁部や上端部近傍の中性子吸収棒
は多量の中性子を吸収するので、他部の中性子吸収棒よ
り早期に核的寿命に達する。そのため、他部の中性子吸
収棒は充分核的寿命を残しているにもかかわらず、制御
棒を放射性廃棄物として廃棄しなければならなかった。
そのような問題を解決するために、強い中性子照射を受
けるウィング側縁近傍に核的寿命の長い長寿命型中性子
吸収体を配置した原子炉用制御棒を本出願人は開発し
た。この原子炉用制御棒は特開昭53−74697号公報に開
示されている。
しかし、特開昭53−74697号公報に開示された原子炉用
制御棒は通常型制御棒の2倍程度の寿命にすぎず、制御
棒の長寿命化を図る上で必ずしも満足のいくものではな
かった。
この長寿命化の問題に対処するために、本出願人は格段
に優れた長寿命タイプの原子炉用制御棒を開発した。こ
の原子炉用制御棒は特開昭58−55887号公報に開示され
ているように、制御棒の各ウィング内に長寿命型中性子
吸収材からなる中実の中性子吸収板を装填したものであ
る。この中性子吸収板は炉停止余裕の軸方向分布が小さ
くなる部位では小量の板材削取りを行ない、逆に大きく
なる部位では多量の板材削取りを行なうように透孔また
は凹部の径および分布数を定めている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、この原子炉用制御棒では、中性子吸収材とし
て高価で比重の大きな板状ハフニウム(Hf)金属板を用
いているため重量が非常に大きく、高価であるととも
に、この制御棒を取扱う制御棒駆動機構は耐重量的な設
計変更が必要となり、従来の制御棒駆動機構をそのまま
用いることができなかった。
一方、原子炉用制御棒に用いられる長寿命型中性子吸収
材であるハフニウム金属板は重量的に削除余地が残って
おり、余肉削除により原子炉用制御棒の重量削減ができ
れば制御棒駆動機構は設計変更することなく使用できる
ことが、その後の検討で確認された。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、長寿
命型中性子吸収材の効果的に軽減させることにより、制
御棒駆動機構の設計変更することなく使用可能な長寿命
型原子炉用制御棒を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明に係る原子炉用制御棒は、先端構造材と末端構造
材とを中央タイロッドによって結合し、上記中央タイロ
ッドの各突出部にシースを固設してウィングを構成し、
上記シース内に板状の長寿命型中性子吸収体を挿入した
原子炉用制御棒において、前記中性子吸収体は中央タイ
ロッドの少なくとも軸方向に複数の中性子吸収要素に分
割され、上記中性子吸収要素は隣接する中性子吸収要素
と相互に重なり合う部分を有するとともに、上記中性子
吸収体はウィングの肉厚方向に対向する中性子吸収要素
の間に減速材を案内する間隙を形成したものである。
(作用) 本発明に係る原子炉用制御棒は、先端構造材と末端構造
材とを結合する中央タイロッドの軸方向に沿って長寿命
型中性子吸収体を配設し、この中性子吸収体をシース内
に収容する。そして、上記中性子吸収体は重量を分散
し、かつ熱膨張などによる伸びの差を吸収するため、中
央タイロッドの軸方向に複数の中性子吸収要素に分割さ
れるとともに、上記中性子吸収体はウィングの肉厚方向
に対向する中性子吸収要素の間に減速材を案内する間隙
を形成し、この間隙を減速材流路とすることで反応度を
上昇させ、かつ中性子吸収体の重量を軽減させたもので
ある。
また、中性子吸収要素は隣接する中性子吸収要素と相互
に重なり合う部分を有するので、中性子吸収要素間の間
隙から中性子の洩れが生じることなく、中性子を有効的
に吸収することができる。
(実施例) 以下、本発明に係る原子炉用制御棒の実施例について添
付図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る原子炉用制御棒を概略的に示す全
体斜視図であり、この原子炉用制御棒10はハンドル11を
備えた先端構造材12と末端構造材13とを横断面十字状の
中央タイロッド14で一体的に結合している。中央タイロ
ッド14の各突出脚には深いU字状断面を有する高純度ス
テンレス鋼のシース15が固設されて、ウィング16が形成
される。上記シース15内にはハフニウム(Hf)金属板等
を代表とする板状の長寿命型中性子吸収体18が挿入され
る。
中性子吸収体18は中央タイロッド14の軸方向に金属中性
子吸収板として複数個、例えば第2図に示すように8個
の中性子吸収要素18a〜18hに分割される。各段の中性子
吸収要素18a〜18hはそれぞれ複数の支持スペーサ20によ
り支持される。この支持スペーサ20は第2図に示すよう
に適宜間隔をおいてウィング16に固設され、中性子吸収
要素18a〜18hの上下動を防止している。
各段の中性子吸収要素18a〜18hは先端構造材12から末端
構造材13に向って次第に中性子吸収特性が低下するよう
に構成される。具体的には、中性子吸収体18を8段の中
性子吸収要素18a〜18hに分けた場合、各段の中性子吸収
要素18a〜18hは先端構造材12から末端構造材13に向って
段階的に薄肉化され、この薄肉化により第3図(A)に
示すように反応度効果、すなわち中性子吸収特性が段階
的に低下せしめられる。
なお、第3図(A)においては、全ての段の中性子吸収
要素18a〜18hを軸方向に段階的に薄肉化した例について
説明したが、第3図(B)に示すように隣接する中性子
吸収要素を複数枚、例えば2枚づつ同一の板厚としても
よく、さらに第3図(C)に示すように中性子吸収要素
の板厚を先端構造材12から末端構造材13に向って連続的
に薄肉変化するように構成してもよく、さらにまた第3
図(A)〜(C)に示された中性子吸収要素を互いに組
み合せることも可能である。
また、先端構造材12に隣接する第1段の中性子吸収要素
18aの先端側(先端から例えば35cm以内の領域)は制御
棒の設計や制御棒の使用方法により中性子吸収特性を大
きくしてスクラム特性を改良したり、また小さくして制
御棒の引抜きに伴う炉出力の変動幅を低減するようにし
てもよい。また、少なくとも第1段の中性子吸収要素18
aは中央タイロッド14側に対向する側端部側の中性子吸
収特性が大きくなるように形成することもできる。
ところで、長寿命型原子炉用制御棒10では先端構造材12
や中央タイロッド14、シース15などは非常に多量の中性
子照射を受け、この中性子照射による脆性化の可能性が
あるので、高純度ステンレス鋼が用いられ、中性子照射
による脆性化の問題を緩和している。また、末端構造材
12や末端構造材13、この末端構造材13に取付けられるス
ピードリミッタ22は極力薄肉化され、軽量化される。
また、シース15内に挿入される中性子吸収体18は、第4
図に示すようにハフニウム金属板からなる2枚のプレー
ト状中性子吸収要素18a.18a,18b,18b…18h,18hがウィン
グ16の肉厚方向に対向して設置される。両中性子吸収要
素18a,18aは支持スペーサ20により間隔が保持される。
支持スペーサ20は第5図に施すようにコマ状構造をな
し、間隔保持体20aの中央部に支持脚20bが突設され、こ
の支持脚20bが中性子吸収要素18aに形成された孔23を緩
く貫いてシース15の内壁に溶接等により固定される。中
性子吸収要素18aに形成された孔23は支持脚20bより大径
に形成され、温度変化による伸縮を吸収できるようにな
っている。この支持スペーサ20により中性子吸収要素18
aがシース15で支持されるとともに、中性子吸収要素18
a,18a内に減速材を案内する偏平な間隙25が形成され、
この間隙25が減速材流路として形成される。上記間隙25
に通ずる複数の通水孔26が第6図に示すようにシース15
と中性吸収要素18aとの対応箇所にそれぞれ形成されて
いる。上記通水孔26は原則としてウィング16を直線上に
貫通しないようになっている。
プレート状各段の中性子吸収要素18a〜18hは、例えば0.
5mm〜2.0mmの薄肉板であり、第3図(A)に示すように
先端構造材12側では1.5mm〜2.0mm、末端構造材13側では
0.5mm〜1.0mmの板厚で、その中間部は中間の厚さに適宜
設定される。
次に、原子炉用制御棒の作用を説明する。
沸騰水型原子炉において、燃焼がある程度進んだ原子炉
炉心の軸方向核分裂核種濃度分布曲線Aは第7図に示す
ように代表的に表わされる。原子炉の炉心の燃焼管理は
炉心の軸方向に4等分されているため、原子炉用制御棒
10も4等分するのが好都合である。
原子炉炉心の下端は燃焼時に燃焼の進行が遅れるため、
核分裂核種濃度値が大きくなっており、原子炉炉心の軸
方向長さをLとした場合、中央部分(2/4L)から上端に
かけては、発生する気泡(ボイド)によって中性子スペ
クトルの硬化現象が生じる。その結果、プルトニウム生
成反応(中性子吸収反応)が促進され、また、発生した
ボイドにより熱中性子束が低下し、この低下により燃焼
遅れが生じるため、核分裂核種濃度分布は第7図に示さ
れるように表わされる。
原子炉の炉心に第7図の核分裂核種濃度が存在する場合
において、原子炉停止時の中性子増倍率は第8図に示す
軸方向上部が大きい分布曲線Bの形となっている。中性
子増倍率は値が大きくなる程、原子炉の停止余裕が小さ
く、未臨界度が浅くなることを示している。なお、第8
図から原子炉炉心の下端および上端において中性子増倍
率が低下しているのは、中性子の洩れに起因する現象で
ある。
第9図は本発明に係る原子炉用制御棒10を使用した場合
における原子炉用制御棒10の軸方向中性子照射量分布曲
線Cである。この分布曲線Cから、原子炉用制御棒10は
上端の極く限られた領域(通常先端から約30cm程度)で
中性子照射量が急激に上昇する部位が存在する。その他
の部分は原子炉用制御棒10の下端に向って連続的になめ
らかに減少している。
本発明に係る原子炉用制御棒10では、第8図に示される
中性子増倍率特性と第9図の中性子照射量特性に対して
満足な制御効果が得られるように構成される。すなわ
ち、原子炉用制御棒10の先端部(1/4Lの長さ、例えば90
cm〜95cm程度)では中性子増倍率の盛上り(すなわち停
止余裕が小さくなること)や中性子照射量が高くなり停
止余裕が低下し易いことに対処している。
また、第3図(A)〜(C)に示すように、中性子吸収
要素は先端構造材12から末端構造材13に向うに従って薄
肉化され、中性子吸収効果が次第に低下するようになっ
ている。特に、原子炉用制御棒10の下端(末端構造材13
の上端)から1/4Lの領域の中性子吸収特性は、1/4Lから
2/4Lまでの間よりわずかに小さくされている。これは、
中性子照射量では第9図に示すように下端から1/4Lまで
の下部領域は隣接する次の領域(1/4Lから2/4L)に較べ
かなり小さくなるものの、中性子増倍率は第8図に示す
ように比較的大きくなるためである。
また、第10図は原子炉用制御棒10の各ウィング16の幅方
向における典型的な中性子照射量分布曲線Dを示すもの
で、この分布曲線Dから分るようにウィング外側では急
激に高くなり、ウィング内側の中央タイロッド14側では
わずかに高くなっている。このことから、中性子吸収体
18はウィング16の幅方向に中性子吸収特性を変化させる
ことにより、反応度効果Eを第11図に示すように設定す
ることができる。
その際、本発明の原子炉用制御棒10では板状の長寿命型
中性子吸収体18の各中性子吸収要素18a〜18hを薄肉板で
形成し、中性子吸収要素の間に偏平な間隙25を形成し、
この間隙25内を減速材を流路としたから、ウィング16内
に収容される中性子吸収体18の重量を従来の間隙を形成
しない中性子吸収体より大幅に軽減させることができ
る。したがって、原子炉用制御棒10全体の重量を軽減さ
せることができ、既存の制御棒駆動機構を設計変更する
ことなく、そのまま使用できる。
次に、原子炉用制御棒の他の実施例について説明する。
第12図から第15図は、本発明に係る原子炉用制御棒に使
用されるウィングの各変形例を示すものである。
第12図に示された原子炉用制御棒10Aは、ハフニウム金
属板等からなる中性子吸収体18Aの各段の中性子吸収要
素18Aa,18Abをウィング16の幅方向(径方向)で内側お
よび外側に2分割した例を示す。各段の中性子吸収要素
18Aa,18Aa;18Ab,18Abはウィング16の肉厚方向に対向し
て配置され、その間に減速材を案内する間隙25が形成さ
れるが、この間隙25は中央タイロッド14側の内側中性子
吸収要素18Aaが薄肉で、外側中性子吸収要素18Abが厚肉
化されているため、ウィング16の軸方向に段階的に変化
している。
第13図に示された原子炉用制御棒10Bはウィング16の側
端から中央タイロッド14に向って中性子吸収体18Bの各
中性子吸収要素18Baを連続的に薄肉化した例を示す。
また、第14図に示された原子炉用制御棒10Cは、各ウィ
ング16に収容される中性子吸収体18Cの中性子吸収要素1
8Ca,18Cbを内側および外側で分割した場合、分割面に隙
間が生じるため、この隙間を埋めるように、外側中性子
吸収要素18Cbに係合段部28を形成し、この係合段部28を
内側中性子吸収要素18Caに重なり合せるようにしてもよ
い。その際、内側および外側中性子吸収要素の接合面に
それぞれ係合段部を形成するようにしてもよい。内側お
よび外側中性子吸収要素18Ca,18Cbに相互に重ね合せる
ことにより、この重ね合せ部から中性子が漏れるのを防
止できる。
第15図は原子炉用制御棒10Dの各ウィング16内に中性子
吸収体18Dとして3枚の中性子吸収要素18Da,18Db,18Dc
をウィング16の肉厚方向に間隔をおいて配設し、各中性
子吸収要素18Da,18Db,18Dcを支持スペーサ20Dで間隔保
持したものである。
第16図はこの発明に係る原子炉用制御棒のさらに他の変
形例を示すものである。
この変形例に示された原子炉用制御棒10Eは、ウィング1
6内に収容される中性子吸収体18Eの隣接する各段の中性
子吸収要素18Ea,18Eb,18Ec…が互いに重なり合うように
したものである。例えば、先端構造材12側最上段の中性
子吸収要素18Eaと次段の中性子吸収要素18Ebとに互いに
重なり合う係合段部29,30を形成するとともに、第2段
の中性子吸収要素18Ebと第3段の中性子吸収要素18Ecと
は肉厚が異なることを理由に、例えば一方のみに係合段
部31が形成される。係合段部の形状はその他にも種々考
えられる。
また、第17図および第18図は補助ハンドルを備えた原子
炉用制御棒10Fを示すものである。この制御棒10Fを説明
するに当り、第1図および第2図に示される原子炉用制
御棒10と同一部材には同一符号を付し、説明を省略す
る。この原子炉用制御棒10Fは先端構造材12の下部に空
隙33が形成され、この空隙33が補助ハンドルとして構成
される。補助ハンドル33は中性子吸収体18Fの中性子吸
収性能上、ほとんど中性子吸収材を必要としない部分で
あり、補助ハンドルの空隙33により原子炉用制御棒10F
はさらに軽減化される。
一方、補助ハンドル上部の高速中性子照射量はハンドル
11上部の高速中性子照射量の1/3から1/5程度あるいはそ
れ以下であることが実験的に求められている。このこと
から、補助ハンドル部33の中性子照射による脆性化はハ
ンドル部の脆性化の1/3〜1/5程度あるいはそれ以下であ
るので補助ハンドル部33を設けると、万一の場合に非常
に健全なハンドルバックアップ機能となる。
なお、本発明に係る原子炉用制御棒では種々の変形例に
ついて説明したが、発明の精神を逸脱しない範囲でさら
に他の変形例が種々考えられる。
〔発明の効果〕
以上に述べたように本発明に係る原子炉用制御棒におい
ては、中性子吸収体が中央タイロッドの少なくとも軸方
向に複数の中性子吸収要素に分割されるとともに、ウィ
ングの肉厚方向に対抗する中性子吸収要素の間に減速材
を案内する間隙を形成したから、この間隙分だけ少なく
とも中性子吸収体の重量を軽減させることができる。し
たがって、原子炉用制御棒の軽量化を確実にしかも有効
的に図ることができ、既存の制御棒駆動機構を設計変更
させることなく、そのままバックフィットさせることが
できる。
また、中性子吸収体の間隙に減速材を案内することによ
って中性子反応度を向上させることができ、その分中性
子吸収材を低減させることができる。さらに、中性子吸
収体の中性子吸収要素は停止余裕で重要な位置に効果的
に配置することができるので、効果的に反応度が上昇
し、原子炉の停止余裕が向上する。
また、中性子吸収要素は隣接する中性子吸収要素と相互
に重なり合う部分を有するので、中性子吸収要素間の間
隙から中性子の洩れが生じるのを防止でき、中性子吸収
要素で中性子を有効的に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原子炉用制御棒の一実施例を示す
全体斜視図、第2図は上記原子炉用制御棒に組み込まれ
る中性子吸収体の配置関係を示す図、第3図(A)〜
(C)は原子炉用制御棒の高さ方向と反応度効果(中性
子吸収特性)の関係を示す図、第4図は第2図のIV−IV
線に沿う部分的な平断面図、第5図は各段の中性子吸収
要素を支持する支持スペーサを示す図、第6図は第1図
のVI−VI線に沿う平断面図、第7図は原子炉炉心の軸方
向における核分裂核種濃度分布を示す図、第8図は原子
炉炉心の軸方向における中性子増倍率分布を示す図、第
9図は本発明に係る原子炉用制御棒の軸方向における中
性子照射量分布を示す図、第10図は上記原子炉用制御棒
のウィング幅方向の中性子照射分布を示す図、第11図は
上記原子炉用制御棒のウィング幅方向の反応度効果を示
す図、第12図〜第15図は本発明に係る原子炉用制御棒に
用いられる各ウィングの変形例をそれぞれ示す平断面
図、第16図は本発明の原子炉用制御棒に用いられるウィ
ングのさらに変形例を示す部分的な縦断面図、第17図お
よび第18図は補助ハンドルを備えた本発明に係る原子炉
用制御棒を示す図である。 10,10A,10B,10C,10D,10E,10F……原子炉用制御棒、12…
…先端構造材、13……末端構造材、14……中央タイロッ
ド、15……シース、16……ウィング、18,18A,18B,18C,1
8D,18E,18F……中性子吸収体、18a〜18h,18Aa,18Ab,18B
a,18Ca,18Cb,18Da,18Db,18Dc,18Ea,18Eb,18Ec,18Fa〜18
Fd……中性子吸収要素、20,20D……支持スペーサ、25…
…間隙、26……通水孔、33……補助ハンドル部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−80592(JP,A) 特開 昭57−91487(JP,A) 特開 昭57−96289(JP,A) 特開 昭60−60585(JP,A) 特開 昭60−220893(JP,A) 特開 昭61−180188(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端構造材と末端構造材とを中央タイロッ
    ドによって結合し、上記中央タイロッドの各突出部にシ
    ースを固設してウィングを構成し、上記シース内に板状
    の長寿命型中性子吸収体を挿入した原子炉用制御棒にお
    いて、前記中性子吸収体は中央タイロッドの少なくとも
    軸方向に複数の中性子吸収要素に分割され、上記中性子
    吸収要素は隣接する中性子吸収要素と相互に重なり合う
    部分を有するとともに、上記中性子吸収体はウィングの
    肉厚方向に対向する中性子吸収要素の間に減速材を案内
    する間隙を形成したことを特徴とする原子炉用制御棒。
  2. 【請求項2】前記中性子吸収要素は先端構造材から末端
    構造材に向って中性子吸収特性が次第に低下するように
    構成された特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御
    棒。
  3. 【請求項3】前記中性子吸収要素は先端構造材から末端
    構造材に向って次第に薄肉化された特許請求の範囲第1
    項または第2項に記載の原子炉用制御棒。
  4. 【請求項4】前記中性子吸収要素は、ウィングの外側端
    部が他の部分より大きな中性子吸収特性を有する特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の原子炉用制御棒。
  5. 【請求項5】前記シース内には支持スペーサが軸方向に
    間隔をおいて配置され、各支持スペーサに中性子吸収要
    素を係合支持させた特許請求の範囲第1項に記載の原子
    炉用制御棒。
  6. 【請求項6】前記先端構造材に隣接する中性子吸収要素
    には、中性子タイロッドに隣接して補助ハンドルが設け
    られた特許請求の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
  7. 【請求項7】前記シースおよびシース内の中性子吸収要
    素には減速材案内用間隙に連通される通水孔が対応箇所
    にそれぞれ穿設された特許請求の範囲第1項に記載の原
    子炉用制御棒。
  8. 【請求項8】前記中性子吸収要素はシース内ウィングの
    肉厚方向に対向して収容される複数枚のハフニウム金属
    板等の金属中性子吸収板からなり、対向する上記金属中
    性子吸収板は支持スペーサにより間隔保持され、金属中
    性子吸収板の間に減速材案内用間隙が形成された特許請
    求の範囲第1項に記載の原子炉用制御棒。
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