JPH0734669Y2 - スクリーン印刷盤から印刷物を剥離するためのヘラ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、スクリーン印刷機の
印刷盤から印刷物を剥離するためのヘラに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スクリーン印刷機は、被印刷物が
紙やフィルムの如き薄いシート物である場合、印刷盤上
に載置された被印刷物を、印刷盤に形成された多数のエ
アー孔からエアー吸引し、印刷盤面に吸着させて、被印
刷物を平滑な状態に維持しつつ印刷を行っている。印刷
物は印刷盤面に吸着された状態にあるため、印刷終了後
においても、印刷盤から印刷物を取り去るのが困難であ
った。

【０００３】このため、従来は印刷終了後、薄い板状の
刃物を印刷盤と印刷物との間に差し込んで印刷物を印刷
盤から取り去っていたが、刃物の使用は印刷盤面や印刷
物を損傷するおそれがあると共に、作業者を傷つけるお
それがあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】この考案は、印刷盤
と印刷物との間に差し込んで印刷物を容易に剥離するこ
とを可能とすると共に、印刷盤や印刷物或は作業者を傷
つけるおそれがなく、容易に取り扱い得ることの出来る
ヘラを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この考案が採った手段は、先端を略半円形とした長
方形状のヘラ体(１)と該ヘラ体を掴持する柄(２)とから
なり、ヘラ体(１)は薄い弾性金属板で形成され、先端外
周縁は刃を有しない薄肉状にそぎ落とされていることを
特徴とする。

【０００６】

【作 用】先端の薄い弾性金属板からなるヘラ体を弾力
的に彎曲させつつ、印刷盤と印刷物との間に差し込み、
弾性金属板からなるヘラ体の上面に印刷物を載置し、親
指で押さえつつ剥離する。この作業中、ヘラ体に連設し
た柄の部分を手で握持しておくことが出来るため、剥離
作業が安定し、容易となると共に、ヘラ体には刃が形成
されていないので印刷機の印刷盤や印刷物を損傷した
り、或は作業者が負傷したりするおそれがない。

【０００７】

【考案の効果】この考案のヘラによれば、スクリーン印
刷機の印刷盤に吸着された印刷物を容易に剥離して取り
出すことが出来、印刷の能率を向上させることが出来る
と共に、印刷盤や印刷物の損傷を防止したり、作業者の
負傷を回避することが出来、スクリーン印刷における安
全性の向上を図ることが可能である。

【０００８】

【実施例】以下に図面を参照しつつ、この考案の好まし
い実施例を詳細に説明する。図１、２を参照して、(１)
はヘラ体、(２)は該ヘラ体(１)を掴持する柄である。ヘ
ラ体(１)は薄い弾性金属板、例えばバネ板からなる。ヘ
ラ体(１)の長さは好ましくは印刷盤と印刷物との間に差
し込み印刷物を親指で押さえ付けるに適した長さを有し
た先端を略半円形とした幅狭の長方形状を有し、約５〜
７ｃｍの長さと１〜１．５ｃｍの幅を有する。ヘラ体
(１)の先端周縁は印刷盤と印刷物との間に容易に差し込
めるように薄肉にそぎ落とされているが刃は形成されて
いない。ヘラ体(１)の弾性は特に限定されないが、印刷
物を剥離するために容易に彎曲して差し込み得るような
弾性を有し、使用者の好みにより適宜選択して設定す
る。

【０００９】柄(２)は、木、合成樹脂その他の適宜の材
料を用いることが出来、又、その形状、大きさも使用者
の好みに応じて適宜設定、形成する。

【００１０】使用に際しては、図３、４に示すように柄
(２)を手(５)で握持し、ヘラ体(１)を差し込んで印刷物
をヘラ体(１)の上に載せ、親指(６)で押さえて、印刷物
(４)を印刷盤(３)から剥がし取る。

【図面の簡単な説明】

第１図 ヘラの正面図 第２図 同側面図 第３図 使用状態を示す斜視図 第４図 同断面図

【符号の説明】

(１) ヘラ体 (２) 柄 (３) 印刷盤 (４) 印刷物 (５) 手 (６) 親 指

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端を略半円形とした長方形状のヘラ体(１)と該ヘラ体
   を掴持する柄(２)とからなり、ヘラ体(１)は薄い弾性金
   属板で形成され、先端外周縁は刃を有しない薄肉状にそ
   ぎ落とされていることを特徴とするスクリーン印刷盤か
   ら印刷物を剥離するためのヘラ。