JPH0734319A - 高発色性セルロースアセテート繊維 - Google Patents

高発色性セルロースアセテート繊維

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JPH0734319A
JPH0734319A JP17575193A JP17575193A JPH0734319A JP H0734319 A JPH0734319 A JP H0734319A JP 17575193 A JP17575193 A JP 17575193A JP 17575193 A JP17575193 A JP 17575193A JP H0734319 A JPH0734319 A JP H0734319A
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JP
Japan
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cellulose acetate
polybutylene glycol
weight
fiber
molecular weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP17575193A
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English (en)
Inventor
Shoji Kanetani
庄次 金谷
Akihito Toshi
彰人 都志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改良された発色性を有する高発色性セルロー
スアセテート繊維、特にフォーマル分野において用いら
れる黒色に対する濃染性を改良したセルロースアセテー
ト繊維を提供する。 【構成】 ポリブチレングリコールを1〜20重量%含
有するセルロースアセテートを構成成分とする高発色性
セルロースアセテート繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された発色性を有
する高発色性セルロースアセテート繊維に関するもので
ある。さらに詳しくは、特にフォーマル分野において、
用いられる黒色に対する濃染性を改良したセルロースア
セテート繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】セロルースアセテート繊維は、その屈折
率が衣料用繊維の中で最も低く、さらに繊維断面に凹凸
のある繊維形態を持つことから、風合い、色の深みや鮮
明性が優れている事が知られており、特にフォーマル用
途等の分野において、その優れた特性を発揮してきた。
しかしながら衣料用途繊維の分野において、テキスタイ
ルに対する消費者ニーズの高級化指向が高まりつつあ
り、更なる発色性の改良、向上が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はアセテート繊
維自身の発色性の向上、特に黒色に対する濃染性の向上
を達成しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、セルロー
スアセテート繊維の濃染性を改良する方法として、種々
の添加剤について検討した結果、ポリブチレングリコー
ルを含有したセルロースアセテート繊維が、本発明の目
的を達成する事を見い出し本発明に至った。すなわち、
本発明の要旨は、ポリブチレングリコールを1〜20重
量%含有するセルロースアセテート繊維を成分とする事
を特徴とする機能性セルロースアセテート繊維である。
【0005】本発明のセルロースアセテート繊維が濃染
性を有する理由は明確ではないが、ポリブチレングリコ
ール添加によってセルロースアセテート内部構造がより
ルーズになること、又ポリブチレングリコール自身の染
料吸着性がセルロースアセテートより大きいこと等が考
えられ、結果として染料取り込みが向上したものと推察
される。
【0006】本発明において、高発色性の効果を十分発
現させるには、ポリブチレングリコールの分子量及び含
有量が下記式1,2,3を満足するセルロースアセテー
ト繊維が望ましい。
【0007】 1000≧Mw≧600 ・・・1 20≧Cont≧5 ・・・2 (Mw)×(Cont)≦14000 ・・・3 Mwはポリブチレングリコールの分子量、Contはポ
リブチレングリコールの含有量(重量%)である。
【0008】好ましいポリブチレングリコールの分子量
は、600〜1000の範囲であり、ポリブチレングリ
コールの分子量が600未満であれば相溶性は良好とな
るが、繊維化後、精練染色工程等で繊維内部よりポリブ
チレングリコールの一部が溶出するため、発色性はあま
り向上しない。また分子量が1000を越えると相溶性
が低くなり、発色性があまり向上しない。又ポリブチレ
ングリコールの添加量は、1重量%〜20重量%の範
囲、望ましくは5重量%〜20重量%の範囲で効果的な
濃染効果が発現する。ポリブチレングリコールの添加量
が、1重量%未満では、濃染効果が少なく、20重量%
を越えると繊維形成が困難になる。また、高分子量のポ
リブチレングリコールを用いるほど添加量を少なくする
必要がある。
【0009】本発明におけるポリブチレングリコール含
有セルロースアセテート繊維は、具体的には以下のよう
にして得ることができる。酢化度48〜62.5%のセ
ルロースアセテートをアセトンや塩化メチレン等の溶
剤、あるいは更にメタノール等の貧溶媒との混合溶剤に
溶解し、セルロースアセテート濃度15〜30重量%の
紡糸原液を調整し、ポリブチレングリコールをセルロー
スアセテートに対して1〜20重量%紡糸原液に溶解す
る。これを紡糸ノズルより紡糸筒内に吐出し、脱溶媒化
することで本発明の高発色性セルロースアセテート繊維
を得ることができる。
【0010】ポリブチレングリコールのセルロースアセ
テートに対する添加方法は、共通の溶剤で同時に溶解す
る方法、セルロースアセテート溶解溶液に対してポリブ
チレングリコールまたはポリブチレングリコール溶液を
添加する方法、それぞれの溶液をインラインで混合する
方法等が用いられる。
【0011】紡糸方法に対しては特に限定するものでは
なく、ポリブチレングリコールがセルロースアセテート
に対して1〜20重量%が含有されておればよい。
【0012】〔評価染色条件及び濃染性評価方法〕本発
明のセルロースアセテート繊維(品種75d/20f)
のL* 値、K/S値及びDMF溶剤溶解後の吸光度〔A
BS580nm 〕は、繊維を28ゲージ丸編み機(平編み)
で製編し、以下に示す条件で染色した場合の値である。 ・精練 スコアロール900(花王製) 0.2重量%水溶液、浴比1:100、80℃×30分 ・染色 染 料:Dianix Black TAN(三菱化成ヘキス
ト製) 6重量%対繊維重量 染色助剤:DISPER TL (明成化学製) 0.5g/
リットル URTRA MT-N2 (大和化学製) 0.5g/リットル 浴比1:30,130℃×60分 ・還元洗浄 ハイドロサルファイト(関東化学製) 1
g/リットル 無水炭酸ナトリウム (関東化学製) 1g/リットル メイサノールBHS NEW (明成化学製) 2g/リットル 60℃×15分
【0013】このようにして染色した後、L* 値は日本
電色工業製測色色差計ND−300Aによって測定され
た明度であり、低い程濃黒色である。またK/S値はK
ublka−Munkの式を基に織布の分光反射率より
求めた値であり、高い程深色性であると判断される。更
に本発明での吸光度〔ABS580nm 〕は、染色後の靴下
編み地10mgをジメチルホルムアミド50mlに溶解
し、染着した染料の波長580nmにおける吸光度であ
る。吸光度が高い程、繊維に対する取り込み量が多いと
考えられる。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 〔実施例1〕平均酢化度61.3%のセルロースアセテ
ートを塩化メチレン/メタノール=91/9の混合溶剤
によって溶解させ、この溶液に分子量600のポリブチ
レングリコールを前述の混合溶剤で溶解した溶液をセル
ロースアセテート固形物に対して20重量%添加する。
紡糸原液濃度はポリブチレングリコール含有セルロース
アセテート濃度を23重量%濃度に調整した。この紡糸
原液を乾式紡糸装置を用いて紡糸を行ない、75d/2
0fの本発明のセルロースアセテート繊維を得た。この
繊維の物性を表1に示す。得られた繊維を前述の評価染
色条件及び濃染性評価方法で評価した結果を合わせて表
1に示す。
【0015】〔実施例2,3〕分子量850及び分子量
1000のポリブチレングリコールを前述の混合溶剤で
溶解した溶液をセルロースアセテート固形物に対してそ
れぞれ15重量%、5重量%添加する。これ以外の条件
は実施例1と同手法で75d/20fの本発明のセルロ
ースアセテート繊維を得た。この繊維の糸物性、濃染性
の評価結果を表1に示す。
【0016】〔比較例1〕平均酢化度61.3%のセル
ロースアセテートを塩化メチレン/メタノール=91/
9の混合溶剤によって溶解し、紡糸原液をセルロースア
セテート濃度を23重量%に調整した。以下、実施例1
と同様の手法で75d/20fのセルロースアセテート
繊維を得た。この繊維の糸物性、濃染性の評価結果を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】〔比較例2,3〕溶解するポリブチレング
リコールの分子量、添加量を表2の様に変更した以外は
実施例1と同様な手法で75d/20fのセルロースア
セテート繊維を得た。この繊維の濃染性の評価結果を表
2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】〔実施例4,5〕溶解するポリブチレング
リコールの分子量、添加量を表3の様に変更した以外は
実施例1と同様な手法で75d/20fのセルロースア
セテート繊維を得た。この繊維の濃染性の評価結果を表
3に示す。
【0021】
【表3】 表1によれば、本発明のセルロースアセテート繊維は比
較例の糸に比べやや低強力となっているが、実用上いず
れも特に大きな支障はなく、濃染性効果の高い繊維であ
った。表2に示す比較例2,3の条件では、繊維内部か
らポリブチレングリコールの溶出が起こり、濃染性効果
が見られなかった。また、表3に示すような条件では、
アセテートとの相溶性が劣るために白化する現象が見ら
れる事から、濃染性の効果はあるものの、その程度はあ
まり高くなかった。
【0022】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば従来のセル
ロースアセテート繊維と比較して、アセテート繊維自身
の発色性、染着性が向上し特に黒色に対する濃染性の向
上を達成することができるものであり、その価値は大き
い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリブチレングリコールを1〜20重量
    %含有するセルロースアセテートを構成成分とすること
    を特徴とする高発色性セルロースアセテート繊維。
  2. 【請求項2】 ポリブチレングリコールの分子量及び含
    有量が下記式1,2,3を満足する請求項1記載の高発
    色性セルロースアセテート繊維。 1000≧Mw≧600 ・・・1 20≧Cont≧5 ・・・2 (Mw)×(Cont)≦14000 ・・・3 ここでMwはポリブチレングリコールの分子量、Con
    tはポリブチレングリコールの含有量(重量%)であ
    る。
JP17575193A 1993-07-15 1993-07-15 高発色性セルロースアセテート繊維 Pending JPH0734319A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08318207A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Chubu Pile Kogyosho:Kk 植毛布およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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