JPH0734284B2 - デイスク駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はコンパクトデイスク（CD）の再生装置として好
適なデイスク駆動装置に関し、更に詳細にはデイスクの
選択的再生が容易なデイスク駆動装置に関する。

従来技術 ターンテーブルとクランパ（クランプ部材）とによって
記録媒体デイスクを挟持して回転するデイスク駆動装置
はCDプレーヤ等で使用されている。ところで挿入された
デイスクに向かってターンテーブルとクランパとの両方
が移動するように構成すれば、デイスクをターンテーブ
ルの軸方向に向かって移動することが実質的に不要にな
り、デイスクの挿入及び取り出しを容易に行うことが可
能になる。

発明の目的 そこで、本発明の目的は、ターンテーブルとクランパと
の両方の移動を容易に達成することがてきるデイスク駆
動装置を提供することにある。

発明の構成 上記目的を達成するための本発明は、実施例を示す図面
の符号を参照して説明すると、記録媒体デイスク（２）
を回転するためのターンテーブル（68）と、前記ターン
テーブル（68）を回転するためのモータ（67）と、前記
ターンテーブル（68）及び前記モータ（67）を支持し、
且つ前記ターンテーブル（68）の軸方向に移動自在に案
内されている支持体（70）と、前記ターンテーブル（6
8）に前記デイスク（２）を固定するためのクランパ（6
9）と、第１の角度位置と第２の角度位置とを取り得る
カム（73）と、前記カム（73）が前記第１の角度位置に
ある時には前記ターンテーブル（68）と前記クランパ
（69）とが互いに離間し、前記カム（73）が前記第２の
角度位置にある時には前記ターンテーブル68）と前記ク
ランパ（69）とが互いに接近して前記デイスク（２）を
保持するように前記支持体（70）と前記クランパ（69）
と前記カム（73）とに関係付けられているターンテーブ
ル及びクランパ移動機構とを備えたデイスク駆動装置に
係わるものである。なお、ターンテーブル及びクランパ
駆動機構は、例えば実施例の回転アーム（74）、連接杆
（75）、レバー（76）、ピン（80）、バネ（81）等で構
成し得る。

発明の作用効果 上記発明によれば、カム（73）が第９図に示すような第
１の角度位置にある時には、ターンテーブル（68）とク
ランパ（69）が互いに離間するように制御される。ま
た、カム（73）が第１図に示すように第２の角度位置に
ある時には、これに対応してターンテーブル（68）及び
クランパ（69）はデイスククランプ位置に移動する。こ
のように、共通のカム（73）によってターンテーブル
（68）及びクランパ（69）の位置が制御されるので、タ
ーンテーブル（68）とクランパ（69）との両方を容易に
移動することが可能になる。なお、ターンテーブル（6
8）とクランパ（69）との両方を移動するように構成す
れば、デイスク（２）の挿入及び取り出しを容易に行う
ことが可能になる。

実施例 次に、第１図〜第11図を参照して本発明に係わるCDのた
めのデイスク駆動装置について述べる。第１図は理解を
容易にするために、デイスク運搬機構を省いてデイスク
駆動装置の一部を示す図である。この第１図から明らか
な如く、デイスク収納部としてのデイスク収納容器
（１）が設けられている。この容器（１）は８枚のデイ
スク（２）を収納するために、第２図及び第３図に示す
ように８個のデイスク載置用棚（３）を有する。容器本
体（４）はデイスク（２）の着脱を容易に行うために第
１図〜第３図の右側面が開放された形状にされ、第２図
に示す如く略Ｕ字形の横断面を有する。また、この収納
容器（１）はデイスク駆動装置に対して着脱自在に固定
配置するために底面に磁石（５）及び位置決め穴（６）
を有する。更に上面に持ち運びを容易に行うための把手
（７）を有する。従つて、この容器（１）をデイスクパ
ツクと呼ぶことも可能である。

収納容器（１）の各棚（３）にデイスク（２）を安定的
に保持するために、各棚（３）の入口に一対の保持機構
（８）（９）が第２図及び第３図に示す如く設けられて
いる。この保持機構（８）（９）は夫々の支持部（10）
（11）に一端が固着されたＬ字形の板バネ（12）（13）
と、各板バネ（12）（13）の先端に装着された円柱状小
片（14）（15）とから成る。尚、一対の円柱状小片（1
4）（15）はデイスク（２）の中心軸に平行に延び、デ
イスク（２）の中心よりも入口側に於いてデイスク
（２）の側面に圧接している。また板バネ（12）（13）
は第２図で矢印（16）で示す方向のデイスク（２）の取
り出し及び収納を許容するように弾性変形する。

棚（３）は容器本体（４）の内面の一部に沿つて設けら
れ且つデイスク（２）の周縁のみを支持するように形成
されている。このため、第２図及び第３図に示す如くデ
イスク（２）の奥の側面に隣接している奥空間（17）が
生じている。またこの奥空間（17）に連続し且つデイス
ク（２）の下面に沿つて伸びている主面側空間（18）が
生じている。このため、奥空間（17）と主面側空間（1
8）とを利用して後述するデイスク運搬機構を挿入する
ことが可能になる。

デイスク収納容器（１）は、第１図に示す如く、回転板
（19）に植設された位置決めピン（20）と穴（６）との
嵌合により、一定位置に装着される。また磁石（５）と
金属製回転板（19）との吸着作用により、安定且つ着脱
自在に装着される。

ところで、この実施例では、回転板（19）に第４図に示
す如く３個の収納容器（１）（1a）（1b）を120度間隔
で配置する。従つて、24枚のデイスク（２）を選択再生
することが可能である。３つの収納容器（１）（1a）
（1b）から選択されたものを第４図の矢印で示すデイス
ク着脱方向に一致させるために、回転板（19）には容器
回転モータ（21）が減速機構を介して結合され、このモ
ータ（21）に制御回路（22）が接続されている。また回
転板（19）の周縁には第４図に示す如く120度間隔で３
つの位置検出及び係止凹部（23a）（23b）（23c）が設
けられ、ここから選択された１つに回動アーム（24）の
ローラ（25）が入り込んでいる。アーム（24）は固定軸
（26）に回動自在に支持され、バネ（27）によつて時計
方向に偏倚されている。また、バネ（27）の偏倚に抗し
て凹部（23a）〜（23c）とローラ（25）との係合を解除
するために、プランジヤソレノイド（28）が設けられ、
これとアーム（24）とがレバー（29）で係合されてい
る。レバー（29）は固定軸（30）を中心に回動自在であ
り、その先端がアーム（24）の先端に係合しているの
で、プランジヤソレノイド（28）のオンによつてレバー
（29）が時計方向に回動すると、アーム（24）が反時計
方向に回動して凹部（23a）からローラ（25）が離脱す
る。

（31）は位置検出スイツチであり、凹部（23a）〜（23
c）からローラ（25）が離脱している期間のみアーム（2
4）でオン操作されるように構成されている。そして、
このスイツチ（31）はカウンタ（32）及び第１図の制御
回路（22）に接続されており、スイツチ（31）がオンの
期間はモータ（21）の駆動が継続され、スイッチ（31）
のオフに同期してモータ（21）の回転が停止する。ま
た、カウンタ（32）は凹部（23a）〜（23c）にローラ
（25）が入り込んだ回数をスイツチ（31）のオフと回数
に基づいて計数し、容器（１）（1a）（1b）の位置示す
出力を送出する。即ち、ローラ（25）が第１の凹部（23
a）に入り込んでいる時には例えば計数が０となり、第
２の凹部（23b）に入り込んでいる時には計数が１とな
り、第３の凹部（23c）に入り込んでいる時には計数が
２となる。

第１図に於いて、（33）は可動ベースであり、第５図〜
第８図に示すデイスク運搬機構（34）、第１図と第９図
と第10図とに示すデイスク回転機構（35）、及び第９図
に示す再生光学装置（36）を支持している。

可動ベース（33）を選択されたデイスク（２）の高さに
対応させるように移動させるための可動ベース移動機構
が設けられている。この移動機構を詳しく説明すると、
第10図に示す如く可動ベース（33）に３つのネジ孔（37
a）（37b）（37c）が設けられ、ここに３本のネジ棒（3
8a）（38b）（38c）が螺合され、夫々のネジ棒（38a）
（38b）（38c）にはプーリ（39a）（39b）（39c）が結
合され、各プーリ（39a）（39b）（39c）に互いにベル
ト（40）が掛けられ、プーリ（39b）が減速機構（45）
を介してモータ（41）に結合され、且つ上部固定部材
（42）と下部固定部材（43）との間に可動ベース（33）
のガイド棒（44a）（44b）が配されている。従つて、モ
ータ制御回路（46）の制御に基づいてモータ（41）を正
方向又は逆方向に回転すると、ギヤ減速機構（45）を介
してプーリ（39a）（39b）（39c）及びネジ棒（38a）
（38b）（38c）が回転し、ここに螺合されている可動ベ
ース（33）が上又は下に移動する。尚可動ベース（33）
の所望の高さの検出は、ギヤ減速機構（45）中のギヤ
（87）の角度位置を検知器（88）で検出することによつ
て行う。

デイスク運搬機構（34）は、第５図〜第８図から明らか
なように、デイスク（２）を支持して運ぶ平板状のキヤ
リツジ（47）と、これを案内するガイド部材（48）と、
デイスク引き出し用爪（49）と、この爪（49）を回動操
作するリンク（50）と、リンク（50）の駆動装置として
のプランジヤソレノイド（51）と、プランジヤソレノイ
ド（51）とリンク（50）との間に配されたレバー（52）
と、キヤリツジ（47）上に設けられたデイスク位置決め
部材としての２本のピン（53）（54）と、キヤリツジ移
動機構とから成る。

キヤリツジ（47）は、第５図に示す如く収納容器（１）
の中にその一部を挿入することが可能なように形成さ
れ、且つその上面で第６図及び第７図に示す如くデイス
ク（２）を支持するように形成されている。また、第８
図に示すプレイ位置に移動した際に、デイスク（２）の
回転駆動及び光学再生の邪魔にならないように中央に開
口（55）を有する。

連結部材（56）で同時に作動するように配設された一対
の爪（49）はキヤリツジ（47）の先端に軸（57）を中心
に回動自在に夫々装着されている。また、この爪（49）
は第６図に示すように起立した時にキヤリツジ（47）の
上面から突出してデイスク（２）の側面を押圧するよう
に形成されていると共に、第７図に示すように倒した時
にはキヤリツジ（47）の上面から突き出さないように形
成されている。

リンク（50）の一端は爪（49）に連結され、他端はレバ
ー（52）の下端に連結されている。またこのリンク（5
0）とキヤリツジ（47）から下方に突出している突起（5
8）との間に張架されたコイルバネ（59）によつてリン
ク（50）は第６図で右方に偏倚されている。従つてキヤ
リツジ（47）上に配されたプランジヤソレノイド（51）
が付勢されていない場合には、第７図に示す如くバネ
（59）によつてリンク（50）は右方に変位し、爪（49）
は反時計方向に回動してデイスク（２）よりも下に倒れ
る。一方、プランジヤソレノイド（51）を付勢すると、
リンク（50）が第６図に示す如く左方に移動し、爪（4
9）が時計方向に回動し、爪（49）がキヤリツジ（47）
よりも突出し、デイスク（２）を引き出すことが可能に
なる。

キヤリツジ移動機構は、第５図及び第８図から明らかな
ように、可動ベース（33）に装着されたキヤリツジ移動
用モータ（60）と、ここに結合されたプーリ（61）と、
可動ベース（33）に装着された従動プーリ（62）と、プ
ーリ（61）と（62）との間に張架されたベルト（63）
と、このベルト（63）とキヤリツジ（47）とを結合する
結合部材（64）とから成る。尚第５図に示す如くキヤリ
ツジ（47）の左端位置検出スイツチ（65）と右端位置検
出スイツチ（66）とが設けられている。又、ガイド部材
（48）とキヤリツジ（47）との上面の高さに差が生じな
いように、ガイド部材（48）にはＶ字状の溝が設けら
れ、ここにキヤリツジ（47）の側面が係合している。

デイスク回転機構（35）は、第１図、第９図及び第10図
から明らかなように、デイスクモータ（67）と、ターン
テーブル（68）と、クランパ（69）と、これ等を第９図
の非プレイ位置と第１図のプレイ位置との間で移動する
ための機構とから成る。モータ（67）及びクランパ（6
9）の移動を可能にするために、モータ（67）は第９図
に示す支持体（70）に固着され、この支持体（70）は可
動ベース（33）に植設された垂直方向のガイド棒（71）
によつて移動自在に案内されている。尚支持体（70）は
再生用光学装置（36）即ち光学読取りヘツド及びこのヘ
ツドの半径方向送り機構も支持している。

ターンテーブル（68）とクランパ（69）とを共通の駆動
源で同時に変位させるために、クランプ用モータ（72）
と、ここに結合されたカム（73）と、カム（73）によつ
て回動される回動アーム（74）と、回動アーム（74）に
連結された連結杆（75）と、この連結杆（75）に連結さ
れたレバー（76）と、このレバー（76）を回動自在に支
持する固定アーム（77）とが設けられている。回動アー
ム（74）の一端は可動ベース（33）の垂下部の軸（78）
で回動自在に支持され且つ長孔（79）で支持体（70）の
ピン（80）に係合している。従つて、アーム（74）の回
動に追従して支持体（70）が第９図で上又は下に移動す
る。また回動アーム（74）はバネ（81）で上方向即ち反
時計方向に偏倚されている。このため、楕円形のカム
（73）のカム面に沿うように回動アーム（74）が変位す
る。連接杆（75）は回動アーム（74）の変位に追従して
上下方向に移動する。レバー（76）は固定アーム（77）
の軸（82）に回動自在に支持され、その一端にクランパ
（69）を保持し、その他端が連接杆（75）にピン（83）
で連結されている。このため、カム（73）が第９図の位
置から90度回動して第１図の位置になると、回動アーム
（74）がバネ（81）によつて反時計方向に回動し、レバ
ー（76）も反時計方向に回動し、クランパ（69）とター
ンテーブル（68）とが互いに接近してデイスク（２）を
クランプする。

尚第11図に示す如くカム（73）の軸に円板（84）が固着
されている。このため、円板（84）に設けられたスリツ
ト（85）をフオトカプラーによる位置検出器（86）で検
出することにより、カム（73）の角度を知ることが出来
る。

次に本装置の動作について述べる。

各収納容器（１）（1a）（1b）の各棚（３）に記録面を
下にしてデイスク（２）を予め決められた順番に１枚ず
つ収納する。尚、棚（３）の入口に板バネ（12）（13）
があるので、挿入時にはこれが押し広げられ、挿入後に
はデイスク（２）の側面に圧着される。この結果、デイ
スク（２）は容器（１）中に安定的に収容される。

次に、デイスク収納容器（１）を第１図及び第４図に示
すように回転板（19）上の所定位置に固定配置する。尚
この際、第４図に示すカウンタ（32）をリセツトと、且
つ第１番目の容器（１）をデイスク着脱方向に一致させ
る。また反時計方向に第２番目の容器（1a）及び第３番
目の容器（1b）を配置する。

以上により再生開始が可能になるので、マイクロコンピ
ユータ即ちマイクロプロセツサによつてこれから再生し
たいデイスクを指定する。即ち３つの容器（１）（1a）
（1b）のいずれかを選択し、且つその容器の何段面の棚
（３）のデイスク（２）かを指定する。もし、第１番目
の容器（１）が選択されていれば、回転板（19）の回転
は不要であるので、次の動作に移る。しかし、第１番目
以外の容器（1a）又は（1b）が指定されれば、第４図に
示すプランジヤソレノイド（28）が付勢され、第１の凹
部（23a）からローラ（25）が脱出し、スイツチ（31）
がオンになり、このスイツチ（31）のオンに応答して第
１図に示す容器回転モータ（21）が回転を開始し、回転
板（19）が第４図で時計方向に回転を開始する。回転板
（19）が回転すると、ソレノイド（28）がオフになる
が、ローラ（25）が回転板（19）の周縁を転がり、スイ
ツチ（31）のオンを維持するので、モータ（21）の回転
が保持される。しかる後、ローラ（25）が第２番目の凹
部（23b）に入り込み、スイツチ（31）がオフになり、
モータ（21）の回転が一時停止する。スイッチ（31）が
オフになると、これがカウンタ（32）で計数され、カウ
ンタ（32）は第２番目の容器（1a）であることを示す信
号を出力する。そして、マイクロコンピユータが指定さ
れた容器であるか否かを判断し、もし、イエスであれば
容器選択が終了し、もし、ノウであれば再びプランジヤ
ソレノイド（28）が作動し、ローラ（25）が第３番目の
凹部（23c）に係合するまで回転板（19）が回される。

上記動作によつて指定された例えば容器（１）が第１図
に示す如くデイスク着脱方向に一致するように配置され
たことが判定されると、次に所望デイスク（２）の棚
（３）の高さ位置を示す指定信号に応答して棚（３）の
サーチが行われる。即ち、可動ベース（33）の上下動の
ためのモータ（41）に結合された減速機構（45）の減速
ギヤ（87）の位置をフオトカプラから成る位置検知器
（88）で検出することによつて、可動ベース（33）の高
さを示す信号を得て、この信号をマイクロコンピユータ
に供給し、ここで指定された棚（３）の高さと比較し、
もし一致していなければ、一致するまで可動ベース（3
3）を移動させる。位置検知器（88）の出力と指定高さ
の信号とが一致すると、モータ（41）の停止信号が発生
し、可動ベース（33）が固定される。また上記の一致に
基づく信号に応答して第５図及び第８図に示すキヤリツ
ジ移動用モータ（60）が付勢され、キヤリツジ（47）が
第８図のプレイ位置から第５図のデイスク引き出し位置
に移動する。即ち、キヤリツジ（47）が容器（１）のデ
イスク（２）の下に挿入される。

キヤリツジ（47）が第５図に示す左端位置検出スイツチ
（65）をオンさせる位置まで移動すると、このスイツチ
（65）のオンに応答してモータ（60）の回転が停止す
る。またスイツチ（65）のオンに応答して第５図及び第
６図に示すプランジヤソレノイド（51）がオンになり、
デイスク（２）の奥空間（17）にて爪（49）が起立し、
キヤリツジ（47）の上面に第６図に示す如く突出する。

第５図のプランジヤソレノイド（51）のオンの検出に応
答して即ちプランジヤソレノイド（51）のオン指令から
微小遅延時間後に、キヤリツジ移動用モータ（60）の反
転駆動信号が発生し、プランジヤソレノイド（51）のオ
ンが維持されたままキヤリツジ（47）が第５図の位置か
ら第８図の位置に移動する。この時、爪（49）が起立し
ているので、爪（49）がデイスク（２）の側面を第５図
で右方に押圧し、デイスク（２）がキヤリツジ（47）と
共に第８図のプレイ位置に引き出される。

キヤリツジ（47）が第８図の位置に至ると右端検出スイ
ツチ（66）がオンになり、モータ（60）の回転が停止
し、キヤリツジ（47）の移動も停止する。またスイツチ
（66）のオンに応答してプランジヤソレノイド（51）が
オフになり、爪（49）がバネ（59）の働きで第７図に示
す位置に倒れる。

第８図に示すフオトカプラ（89）によつてデイスク
（２）の有無が検出され、これに基づいて得られるデイ
スク（２）が有ることを示す信号とスイツチ（66）のオ
ン信号とに応答して第９図に示すカムモータ（72）が回
転し、カム（73）が第９図の位置から第１図の位置まで
回動する。尚カム（73）が90度回転したことが第11図の
円板（84）と検出器（86）とによつて検出されると、モ
ータ（72）は停止する。カム（73）が第９図の位置から
第１図の位置に回動すると、回動アーム（74）がバネ
（81）によつて反時計方向に回動され、これに応じて支
持体（70）、モータ（67）及びターンテーブル（68）が
上昇し、ターンテーブル（68）がデイスク（２）を支持
し、デイスク（２）がキヤリツジ（47）から持ち上げら
れる。一方、回動アーム（74）に連動してレバー（76）
が第１図に示す如く反時計方向に回動し、デイスク
（２）がクランパ（69）とターンテーブル（68）との間
に挾持される。この結果、デイスク（２）がキヤリツジ
（47）に何んらの制限も受けずに回転することが可能に
なる。また光学装置（36）もターンテーブル（68）と同
時に上昇し、プレイ可能な位置になる。

カム（73）が第１図の位置になつたことが第11図の検出
器（86）で検出されると、これに応答してデイスクモー
タ（67）が付勢され、デイスク（２）の回転が開始す
る。また、光学装置（36）が半径方向送り機構（図示せ
ず）によりデイスク（１）の半径方向に送られ、光ビー
ムによる渦巻状又は同心円状の走査がなされ、記録信号
が読み取られる。

デイスク（２）のプレイの終了又は停止操作に応答し
て、カムモータ（72）がオンになり、カム（73）が第１
図の位置から90度回動し第９図の位置になる。そして、
これが第11図の検出器（86）で検出されると、カムモー
タ（72）がオフに制御され、且つ爪用のプランジヤソレ
ノイド（51）がオンになる。尚、カム（73）の第９図の
位置への回動に応じて回動アーム（74）が時計方向に回
動し、ターンテーブル（68）が降下し、またレバー（7
6）の時計方向への回動でクランパ（69）がデイスク
（２）から離れ、デイスク（２）は自由になつてキヤリ
ツジ（47）の上に戻される。

プランジヤソレノイド（51）が付勢されると、第８図の
位置で爪（49）が起立し、デイスク（２）の左側の位置
が制限される。また、ソレノイド（51）のオン又はカム
角度位置検出器（86）による出力に応答して、キヤリツ
ジ用モータ（60）が付勢され、キヤリツジ（47）が第８
図の位置から第５図の位置に移動を開始する。この時、
デイスク（２）はキヤリツジ（47）上の２本のピン（5
3）（54）によつて左方に押圧され、キヤリツジ（47）
と共に容器（１）の中に挿入される。

キヤリツジ（47）が第５図に示す如く左端検出スイツチ
（65）をオンにすると、ソレノイド（51）がオフにな
り、爪（49）が第７図に示す如く倒れ、またモータ（6
0）の逆転が開始し、キヤリツジ（47）はデイスク
（２）を棚（３）に置いて第８図に示す元の位置に戻
り、右端検出スイツチ（66）のオンでモータ（60）の回
転が停止する。

上述から明らかなように本実施例の装置には次の利点が
ある。

（Ａ） デイスク（２）の収納部としての容器（１）の
各棚（３）の入口に板バネ（12）（13）と円柱状小片
（14）（15）とから成る一対の保持機構（８）（９）を
設けたので、デイスク（２）の着脱を許容した状態でデ
イスク（２）を棚（３）の保持することが出来る。即
ち、円柱状小片（14）（15）がデイスク（２）の側面に
当接するので、デイスク（２）を引き出す方向とデイス
ク（２）を収納する方向との両方で板バネ（12）（13）
を互いに離れる方向に弾性変形することが可能になり、
特別なロツク又はロツク解除の操作を伴なわないでデイ
スク（２）の保持及び引き出しが可能になる。

（Ｂ） デイスク（２）の完全挿入位置では、バネ性を
有する保持機構（８）（９）によつてデイスク（２）が
押し込まれる方向に押圧されて棚（３）の所定位置に確
実に保持されている。従つて振動等による位置ずれが防
止される。

（Ｃ） デイスク（２）の容器（１）が奥空間（17）及
び主面側空間（18）が生じるように形成され、この空間
を利用してキヤリツジ（47）でデイスク（２）を取り出
すように構成されているので、デイスク（２）の取り出
し及び収納を自動的に達成することが出来る。

（Ｄ） リンク（50）の変位で爪（49）が起立し、この
爪（49）によつてデイスク（２）を容器（１）から取り
出すように構成しているので、スペースを有効に利用し
てデイスク（２）の取り出し及び収納を容易に達成する
ことが出来る。

（Ｅ） 可動ベース（33）によつてデイスクモータ（6
7）、ターンテーブル（68）、クランパ（69）、光学装
置（36）等が支持され、可動ベース（33）が選択された
デイスク（２）の棚（３）の高さに対応するように移動
し、この位置でデイスク（２）を引き出して再生駆動す
るように構成されているので、複数の棚（３）の配列方
向（高さ方向）の移動ストロークを複数の棚（３）の高
さまでに制限することが可能になり、装置の小型化が可
能になる。

（Ｆ） 可動ベース（33）を選択されたデイスク（２）
の棚（３）に対応させて、デイスク（２）を引き出し、
ここで再生するので、デイスク（２）を直線的に運ぶの
みでよい。従つてデイスク運搬機構（34）を簡略化する
ことが出来る。

（Ｇ） クランパ（69）及びターンテーブル（68）を共
通のモータ（72）及びカム（73）によつて制御駆動する
ので、これ等の作動機構を簡略化することが出来る。

（Ｈ） 回転板（19）に第４図に示す如く３個の容器
（１）（1a）（1b）を配し、これ等を選択して再生する
ように構成されているので、デイスク（２）の収納容量
が大になるのみならず、必要なデイスク（２）の選択を
容易に達成することが出来る。

（Ｉ） スイツチ（31）、（65）、（66）、検出器（8
6）、検知器（88）等を設け、これに応答して順次に制
御するように構成されているので、一連の制御を容易且
つ迅速に達成することが出来る。

変形例 （ａ） 回転板（19）に指標を付けて何番目の容器であ
るか否かを検出するようにしてもよい。また、電源投入
等に同期して第１番目の容器（１）が必ずデイスク着脱
位置になるようにしてもよい。

（ｂ） デイスク引き出し用爪（49）を一本としてもよ
い。

（ｃ） キヤリツジ（47）に於けるピン（53）（54）の
代りに、デイスク（２）の外周に対応した半円形等の位
置制限部材を配設してもよい。

（ｄ） 各部の制御をパルスモータを利用して行つても
よい。

（ｅ） 可動ベース（33）の高さ方向の位置を検出する
ために、容器（１）の棚（３）の高さに対応して高さ検
出器を配し、この出力に基づいて可動ベース（33）を制
御してもよい。

（ｆ） 検出スイツチ（65）（66）等を使用しないで、
予め決められたプログラムに従つて各部が所定量移動す
るようにしてもよい。

（ｇ） 円柱状小片（14）（15）の代りに、円筒状小片
又は半円状部材又は互いに異なる方向に傾斜した２つの
面を有する部材としてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係わるデイスク駆動装置の一
部を示す一部切欠正面図、 第２図は第１図の装置で使用するデイスク収納容器を示
す第３図のII−II線に相当する部分の断面図、 第３図は第２図のデイスク収納容器の一部切欠正面図、 第４図は第１図の装置の回転板上にデイスク収納容器を
配置した状態を示す一部切断平面図、 第５図は第１図の装置に於けるデイスク運搬機構を主と
して示す平面図、 第６図は第５図のデイスク運搬機構の一部を示す一部切
欠正面図、 第７図は第６図のデイスク運搬機構に於いて爪が倒れて
いる状態を示す一部切欠正面図、 第８図はデイスクを引き出した後のデイスク運搬装置の
一部を示す平面図、 第９図はデイスク非クランプ状態に於けるデイスク回転
機構を主として示す一部切欠正面図、 第10図は主としてデイスク回転機構を示す一部切欠平面
図、 第11図はカムの位置を検出する機構を示す正面図であ
る。 （１）……収納容器、（２）……デイスク、（３）……
棚、（４）……容器本体、（８）（９）……保持機構、
（10）（11）……支持部、（12）（13）……板バネ、
（14）（15）……円柱状小片、（17）……奥空間、（1
8）……主面側空間、（33）……可動ベース、（34）…
…デイスク運搬機構、（35）……デイスク回転機構、
（36）……光学装置、（49）……デイスク引き出し用
爪、（50）……リンク、（51）……ソレノイド、（60）
……キヤリツジ移動用モータ（キヤリツジ移動機構）、
（67）……デイスクモータ、（68）……ターンテーブ
ル、（69）……クランパ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体デイスク（２）を回転するための
   ターンテーブル（68）と、 前記ターンテーブル（68）を回転するためのモータ（6
   7）と、 前記ターンテーブル（68）及び前記モータ（67）を支持
   し、且つ前記ターンテーブル（68）の軸方向に移動自在
   に案内されている支持体（70）と、 前記ターンテーブル（68）に前記デイスク（２）を固定
   するためのクランパ（69）と、 第１の角度位置と第２の角度位置とを取り得るカム（7
   3）と、 前記カム（73）が前記第１の角度位置にある時には前記
   ターンテーブル（68）と前記クランパ（69）とが互いに
   離間し、前記カム（73）が前記第２の角度位置にある時
   には前記ターンテーブル68）と前記クランパ（69）とが
   互いに接近して前記デイスク（２）を保持するように前
   記支持体（70）と前記クランパ（69）と前記カム（73）
   とに関係付けられているターンテーブル及びクランパ移
   動機構と を備えたデイスク駆動装置。