JPH0734200Y2 - 多岐管形排気通路を備えたエンジン部品 - Google Patents
多岐管形排気通路を備えたエンジン部品Info
- Publication number
- JPH0734200Y2 JPH0734200Y2 JP7094789U JP7094789U JPH0734200Y2 JP H0734200 Y2 JPH0734200 Y2 JP H0734200Y2 JP 7094789 U JP7094789 U JP 7094789U JP 7094789 U JP7094789 U JP 7094789U JP H0734200 Y2 JPH0734200 Y2 JP H0734200Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust passage
- manifold
- ceramic liner
- liner
- surface roughness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 （１）産業上の利用分野 本考案は、多岐管形排気通路を備えたエンジン部品、特
に、鋳物製部品本体と、その部品本体に鋳ぐるまれて多
岐管形排気通路を形成する多岐管形セラミックライナと
より構成され、そのセラミックライナは中空筒状ライナ
本体およびそのライナ本体から分岐する複数の筒体を有
するエンジン部品の改良に関する。
に、鋳物製部品本体と、その部品本体に鋳ぐるまれて多
岐管形排気通路を形成する多岐管形セラミックライナと
より構成され、そのセラミックライナは中空筒状ライナ
本体およびそのライナ本体から分岐する複数の筒体を有
するエンジン部品の改良に関する。
（２）従来の技術 従来、この種セラミックライナの外表面の面粗さRmax
は、鋳造時、部品本体との密着性を向上すべく、30μｍ
以上、80μｍ以下に設定されている。
は、鋳造時、部品本体との密着性を向上すべく、30μｍ
以上、80μｍ以下に設定されている。
（３）考案が解決しようとする課題 前記セラミックライナを用いたエンジン部品において
は、エンジン運転中に、相隣る両筒体が分岐するセラミ
ックライナの分岐領域が、両筒体を流れる高温排気ガス
により加熱されるため、他の領域よりも高温となる。
は、エンジン運転中に、相隣る両筒体が分岐するセラミ
ックライナの分岐領域が、両筒体を流れる高温排気ガス
により加熱されるため、他の領域よりも高温となる。
このような状況下において、前記のような面粗さの設定
を行うと、部品本体とセラミックライナとの密着性が良
好であることに起因して、高温となった分岐領域から部
品本体へ過度の熱伝導が行われるため、その部品本体の
耐久性が損なわれる、といった問題を生じる。
を行うと、部品本体とセラミックライナとの密着性が良
好であることに起因して、高温となった分岐領域から部
品本体へ過度の熱伝導が行われるため、その部品本体の
耐久性が損なわれる、といった問題を生じる。
本考案は前記問題を解決し得る前記エンジン部品を提供
することを目的とする。
することを目的とする。
B.考案の構成 （１）課題を解決するための手段 本考案は、鋳物製部品本体と、該部品本体に鋳ぐるまれ
て多岐管形排気通路を形成する多岐管形セラミックライ
ナとより構成され、前記セラミックライナは中空筒状ラ
イナ本体および該ライナ本体から分岐する複数の筒体を
有する、多岐管形排気通路を備えたエンジン部品におい
て、相隣る両筒体が分岐する前記セラミックライナの分
岐領域における外表面の面粗さを、他の領域の外表面に
おける面粗さよりも低く設定したことを特徴とする。
て多岐管形排気通路を形成する多岐管形セラミックライ
ナとより構成され、前記セラミックライナは中空筒状ラ
イナ本体および該ライナ本体から分岐する複数の筒体を
有する、多岐管形排気通路を備えたエンジン部品におい
て、相隣る両筒体が分岐する前記セラミックライナの分
岐領域における外表面の面粗さを、他の領域の外表面に
おける面粗さよりも低く設定したことを特徴とする。
（２）作用 前記のように構成すると、セラミックライナの分岐領域
においては、部品本体との密着性が悪くなり、それに応
じて、エンジン運転中分岐領域から部品本体への熱伝導
が抑制され、これにより部品本体の耐久性の向上が図ら
れる。
においては、部品本体との密着性が悪くなり、それに応
じて、エンジン運転中分岐領域から部品本体への熱伝導
が抑制され、これにより部品本体の耐久性の向上が図ら
れる。
セラミックライナの他の領域における外表面の面粗さ
は、部品本体との密着性を向上し得るように設定すれば
よいので、部品本体からセラミックライナが分離するよ
うなことはない。
は、部品本体との密着性を向上し得るように設定すれば
よいので、部品本体からセラミックライナが分離するよ
うなことはない。
（３）実施例 第１〜第３図において、エンジン部品としてのエンジン
用シリンダヘッド１は、多岐管形吸気通路、図示例では
１個の入口２および２個の出口３を有する二股管形吸気
通路４と、多岐管形排気通路、図示例では２個の入口５
および１個の出口６を有する二股管形排気通路７とを備
え、鋳物製部品本体としてのアルミニウム合金製シリン
ダヘッド本体８と、そのシリンダヘッド本体８に鋳ぐる
まれて排気通路７を形成する多岐管形、図示例では二股
管形セラミックライナ９とより構成される。
用シリンダヘッド１は、多岐管形吸気通路、図示例では
１個の入口２および２個の出口３を有する二股管形吸気
通路４と、多岐管形排気通路、図示例では２個の入口５
および１個の出口６を有する二股管形排気通路７とを備
え、鋳物製部品本体としてのアルミニウム合金製シリン
ダヘッド本体８と、そのシリンダヘッド本体８に鋳ぐる
まれて排気通路７を形成する多岐管形、図示例では二股
管形セラミックライナ９とより構成される。
第２〜第７図において、セラミックライナ９は、セラミ
ック原料としてアルミナチタネート（Al2O3・TiO2）を
用いて構成され、そのアルミナチタネートは比較的小さ
な三点曲げ破断応力σＢと、比較的低いヤング率Ｅを有
し、その上、熱膨脹係数および熱伝導率が小さく、さら
に、優れた耐熱衝撃性を有するもので、この種セラミッ
クライナ９の構成材料として最適である。
ック原料としてアルミナチタネート（Al2O3・TiO2）を
用いて構成され、そのアルミナチタネートは比較的小さ
な三点曲げ破断応力σＢと、比較的低いヤング率Ｅを有
し、その上、熱膨脹係数および熱伝導率が小さく、さら
に、優れた耐熱衝撃性を有するもので、この種セラミッ
クライナ９の構成材料として最適である。
セラミックライナ９は、中空筒状ライナ本体10およびそ
のライナ本体10から分岐する複数、図示例では一対の第
1,第２筒体111,112を有する。相隣る第1,第２筒体111,1
12が分岐するセラミックライナ９の分岐領域R1、図示例
では、ライナ本体10の分岐壁ａおよびその近傍、ならび
に両筒体111,112周壁の対向部ｂを含む領域における外
表面ｃの面粗さRmaxは30μｍ未満に設定され、また分岐
領域R1を除く残りの他の領域R2における外表面ｄの面粗
さRmaxは30μｍ以上、80μｍ以下に設定される。12は弁
ガイド13を挿通させるための透孔である。
のライナ本体10から分岐する複数、図示例では一対の第
1,第２筒体111,112を有する。相隣る第1,第２筒体111,1
12が分岐するセラミックライナ９の分岐領域R1、図示例
では、ライナ本体10の分岐壁ａおよびその近傍、ならび
に両筒体111,112周壁の対向部ｂを含む領域における外
表面ｃの面粗さRmaxは30μｍ未満に設定され、また分岐
領域R1を除く残りの他の領域R2における外表面ｄの面粗
さRmaxは30μｍ以上、80μｍ以下に設定される。12は弁
ガイド13を挿通させるための透孔である。
前記セラミックライナ９の製造条件の一例について述べ
れば、次の通りである。
れば、次の通りである。
アルミナチタネート粒子の直径0.1〜10μm;成形法 ス
リップキャスティング；焼結温度1500℃、焼結時間５時
間。前記成形工程において、前記面粗さを持つ両領域
R1,R2の成形が成形型によって行われる。
リップキャスティング；焼結温度1500℃、焼結時間５時
間。前記成形工程において、前記面粗さを持つ両領域
R1,R2の成形が成形型によって行われる。
前記セラミックライナ９を用いたシリンダヘッド本体８
の鋳造条件の一例について述べれば、次の通りである。
の鋳造条件の一例について述べれば、次の通りである。
セラミックライナ９の予熱温度150℃、アルミニウム合
金（JIS AC2B）の溶湯温度750℃、溶湯の注入圧0.25kg/
cm2、低圧鋳造法の適用。
金（JIS AC2B）の溶湯温度750℃、溶湯の注入圧0.25kg/
cm2、低圧鋳造法の適用。
前記鋳造によって、セラミックライナ９がシリンダヘッ
ド本体８に鋳ぐるまれてシリンダヘッド１が得られる。
ド本体８に鋳ぐるまれてシリンダヘッド１が得られる。
セラミックライナ９においては、両領域R1,R2の外表面
c,dの面粗さが前記のように設定されているので、分岐
領域R1ではシリンダヘッド本体８との密着性が悪くな
り、それに応じて、エンジン運転中、分岐領域R1からシ
リンダヘッド本体８への熱伝導が抑制され、これにより
シリンダヘッド本体８の耐久性の向上が図られる。
c,dの面粗さが前記のように設定されているので、分岐
領域R1ではシリンダヘッド本体８との密着性が悪くな
り、それに応じて、エンジン運転中、分岐領域R1からシ
リンダヘッド本体８への熱伝導が抑制され、これにより
シリンダヘッド本体８の耐久性の向上が図られる。
一方、他の領域R2はシリンダヘッド本体８との密着性が
良好であるから、シリンダヘッド本体８からセラミック
ライナ９が分離するようなことはない。
良好であるから、シリンダヘッド本体８からセラミック
ライナ９が分離するようなことはない。
なお、本考案におけるエンジン部品には排気マニホルド
も包含される。この場合、排気マニホルドは、鋳物製排
気マニホルド本体と、その本体に鋳ぐるまれた多岐管形
セラミックライナとより構成される。
も包含される。この場合、排気マニホルドは、鋳物製排
気マニホルド本体と、その本体に鋳ぐるまれた多岐管形
セラミックライナとより構成される。
C.考案の効果 本考案によれば、エンジン運転中において高温となるセ
ラミックライナの分岐領域から部品本体への熱伝導を抑
制し得る、耐久性の優れたエンジン部品を提供すること
ができる。
ラミックライナの分岐領域から部品本体への熱伝導を抑
制し得る、耐久性の優れたエンジン部品を提供すること
ができる。
図面は本考案の一実施例を示し、第１図はシリンダヘッ
ドの縦断正面図で、第２図I-I線断面図に対応し、第２
図は第１図II-II矢視図、第３図は第１図III-III線断面
図、第４図はセラミックライナの斜視図、第５図は第４
図V-V線断面図、第６図はセラミックライナの平面図、
第７図は第６図VII-VII線断面図である。 c,d……外表面、R1……分岐領域、R2……他の領域、１
……シリンダヘッド（エンジン部品）、７……二股管形
排気通路（多岐管形排気通路）、８……シリンダヘッド
本体（鋳物製部品本体）、９……二股管形セラミックラ
イナ（多岐管形セラミックライナ）、10……ライナ本
体、111,112……第1,第２筒体
ドの縦断正面図で、第２図I-I線断面図に対応し、第２
図は第１図II-II矢視図、第３図は第１図III-III線断面
図、第４図はセラミックライナの斜視図、第５図は第４
図V-V線断面図、第６図はセラミックライナの平面図、
第７図は第６図VII-VII線断面図である。 c,d……外表面、R1……分岐領域、R2……他の領域、１
……シリンダヘッド（エンジン部品）、７……二股管形
排気通路（多岐管形排気通路）、８……シリンダヘッド
本体（鋳物製部品本体）、９……二股管形セラミックラ
イナ（多岐管形セラミックライナ）、10……ライナ本
体、111,112……第1,第２筒体
Claims (2)
- 【請求項１】鋳物製部品本体と、該部品本体に鋳ぐるま
れて多岐管形排気通路を形成する多岐管形セラミックラ
イナとより構成され、前記セラミックライナは中空筒状
ライナ本体および該ライナ本体から分岐する複数の筒体
を有する、多岐管形排気通路を備えたエンジン部品にお
いて、相隣る両筒体が分岐する前記セラミックライナの
分岐領域における外表面の面粗さを、他の領域の外表面
における面粗さよりも低く設定したことを特徴とする、
多岐管形排気通路を備えたエンジン部品。 - 【請求項２】前記分岐領域における外表面の面粗さRmax
は30μｍ未満であり、前記他の領域における外表面の面
粗さRmaxは30μｍ以上、80μｍ以下である、第（１）項
記載の多岐管形排気通路を備えたエンジン部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7094789U JPH0734200Y2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 多岐管形排気通路を備えたエンジン部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7094789U JPH0734200Y2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 多岐管形排気通路を備えたエンジン部品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0310056U JPH0310056U (ja) | 1991-01-30 |
| JPH0734200Y2 true JPH0734200Y2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=31607551
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7094789U Expired - Lifetime JPH0734200Y2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 多岐管形排気通路を備えたエンジン部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0734200Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-16 JP JP7094789U patent/JPH0734200Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0310056U (ja) | 1991-01-30 |
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