JPH0734011B2 - 液体分離剤 - Google Patents

液体分離剤

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JPH0734011B2
JPH0734011B2 JP61042483A JP4248386A JPH0734011B2 JP H0734011 B2 JPH0734011 B2 JP H0734011B2 JP 61042483 A JP61042483 A JP 61042483A JP 4248386 A JP4248386 A JP 4248386A JP H0734011 B2 JPH0734011 B2 JP H0734011B2
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liquid separating
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copolymer
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勝彦 黒田
秀木 山之内
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液体分離剤に関する。詳しくは、血清又は血漿
の分離のように、液体中に共存する特定の成分と他の成
分とをその比重差を利用して分離する際、両成分の中間
の比重を有し、両成分の間に隔壁を形成することによっ
て両成分の分離操作を容易にする目的に使用される液体
分離剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の液体分離剤としては、シリコーン油、塩
素化ポリブテン油或いはα−オレフインとマレイン酸ジ
エステルとの共重合物などの高粘度の油を分離層形成材
料に用い、これに疎水性微粉末シリカや疎水性スメクタ
イト粘土などの無機微粉末チクソトロピー化剤として使
用することによつて、チクソトロピー性を有するゲル状
物となし、遠心分離操作時には流動性を示すが、その他
の場合は非流動性状態を保つような液体分離剤が知られ
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、シリコーン油を主体とした液体分離剤は、分離
器内壁の撥水性汚染や電離放射線による滅菌工程での劣
化或いは高価であるので汎用の使い捨て製品には経済的
に不向きであるなどの欠点を有している。
また、塩素化ポリブテン油或いはα−オレフインとマレ
イン酸ジエステルとの共重合物を主体とした液体分離剤
では、チクソトロピー化剤との親和性が不充分であるこ
とから、加熱処理や長期保存或いは遠心分離操作などの
条件下で相分離が生じ、ゲルの物性変化による隔壁機能
の低下や油分の分離による分離成分への汚染などを起し
やすいといつた欠点や、耐熱性が不充分なので調製、充
填、滅菌工程での分解物の発生と、これによる分離成分
への汚染を起こしやすいといつた欠点を有している。
更にまた、これら従来の液体分離剤は、いずれも分離層
形成材料に不溶性の無機微粉末をチクソトロピー化剤と
して分散状態で使用していることから、本質的に不均一
な系であり、このため加熱処理や長期保存或いは遠心分
離操作などの条件下で、分離層形成材料とチクソトロピ
ー化剤との相分離が生じ、ゲルの物性変化による隔壁機
能の低下や油分の分離による分離成分への汚染などを起
こすといつた欠点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、これらの欠点の無い、実用的に優れた
液体分離剤を提供することにある。
本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意検討を
重ねた結果、特定の分離層形成材料と特定のチクソトロ
ピー化剤との組合せからなる組成物が実用的に極めて優
れた液体分離剤となることを見出して本発明に到達し
た。
即ち本発明の要旨は、一般式: で示される構造を有する、スチレン類とα,β−不飽和
ジカルボン酸ジエステルとの共重合体並びにソルビトー
ルとベンズアルデヒドとの縮合物からなる組成物である
ことを特徴とする液体分離剤に存する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液体分離剤に用いる分離層形成材料は、下記一
般式: で示される構造を有する、スチレン類とα,β−不飽和
ジカルボン酸ジエステルとの共重合体である。
本発明の分離層形成材料は、分離されるべき液体の粘度
や液体中の二成分の比重およびその差に合わせ、幅広い
範囲で自由に粘度および比重を調整したものを容易に製
造することが出来る。
即ち、比重の調整には、炭化水素基R3、R4の炭素数の調
整及び共重合モル比mの調整により行なうことが出来
る。一般にR3、R4の合計炭素数を小さくすること、また
共重合比mを大きくすることによつて比重を高めること
が出来る。また、粘度の調整には、重合度nの調整がも
つとも効果的といえる。
具体的に粘度、比重を制御した分離層形成材料の製造方
法としては、ラジカル開始剤の存在下にスチレン類と
α,β−不飽和ジカルボン酸ジエステルとの共重合反応
を行なうに際して使用するα,β−不飽和ジカルボン酸
ジエステルの炭化水素基R3、R4の炭素数の選択や、仕込
みモル比の選択により共重合比mの調整が、また重合温
度の設定や重合溶剤の選択或いはラジカル転移剤の使用
などにより重合度nの調整が可能で容易に特定の粘度・
比重を有する、本発明の分離層形成材料を製造すること
が出来る。
血清分離用としては、温度25℃における比重が1.00〜1.
08、好ましくは1.03〜1.06また粘度が1,000〜150万cP
s、好ましくは1万〜60万cPsの範囲が好適に使用され
る。
本発明の液体分離剤に用いるチクソトロピー化剤として
のソルビトールとベンズアルデヒドとの縮合物として
は、ジベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソ
ルビトール或いはアルキル置換ジベンジリデンソルビト
ールなどがあげられる。
分離層形成材料に対する、チクソトロピー化剤の適当な
添加量は、分離層形成材料の極性の強さおよび粘度によ
つて異なり、一般に極性が増す程また粘度が低い程、適
当な添加量は増加する傾向にあるが、通常は分離層形成
材料100重量部に対して0.02〜5重量部、好ましくは0.1
〜1重量部の範囲である。
チクソトロピー化剤の添加量が少な過ぎる場合は、液体
の分離操作の際、ゲルの強度が不充分のために隔壁が流
動してしまい、充分に機能しない。また該添加量が多過
ぎる場合は、逆に流動性が不充分となるために隔壁形成
のための移行性が不足してしまい充分に機能しない。
また血清または血漿の分離剤として使用する場合は、温
度25℃における比重が血球との中間、即ち1.035〜1.060
であり、また粘度が20万〜200万cPsの範囲が適当であ
る。
本発明の液体分離剤の製造方法としては、分離層形成材
料である共重合体を温度100〜200℃程度の範囲に加熱
し、これにチクソトロピー化剤である縮合物を所定量添
加し、均一に溶解するまで1〜5時間程度加熱撹拌する
ことによつて容易に製造される。なお血清分離剤として
利用する場合は、熱時に上記液体分離剤を採血管に分注
し、冷却ゲル化させることにより極めて容易に使用する
ことが出来る。
〔実施例〕
次に本発明の具体的態様を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例によつて限定されるものではない。
実施例1(共重合体の製造) 1の4つ口フラスコに、マレイン酸ジブチルエステル
228g(1モル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃に加熱
し、次いで、これに撹拌下、スチレン104g(1モル)及
びジ−tert−ブチルペルオキシド8.76g(0.06モル)の
混合物を連続的に5時間かけて滴下し、添加後さらに同
温度で1時間反応を行なわせた。反応終了後、1〜3mmH
gの減圧下に、反応混合物中に含まれる軽沸分および未
反応モノマーを留去して除き、スチレン−マレイン酸ジ
ブチルエステル共重合体309g(収率93%)を得た。
得られた共重合体は、無色透明な液体であり、25℃にお
ける粘度は30,000cp、比重は1.058であつた。
実施例2(共重合体の製造) マレイン酸ジブチルエステル1モルをフマル酸ジブチル
エステル160g(0.7モル)及びフマル酸ジ−2−エチル
ヘキシルエステル102g(0.3モル)にかえたこと以外は
実施例1と同様にして、反応を行なわせて、スチレン−
フマル酸ジエステル共重合体329g(収率99%)を得た。
得られた共重合体は、無色透明な液体であり、25℃にお
ける粘度は90,000cp比重は1.042であつた。
実施例3〜5(共重合体の製造) 表1に示すα,β−不飽和ジカルボン酸ジエステルを用
い、表1に示した反応条件とする他は、実施例1と同様
な方法で重合を行なつた。得られた共重合体の性状を実
施例1〜2と併せて表1に示す。
実施例6(分離剤の製造) 表2に示す組成で、分離層形成材料とチクソトロピー化
剤とを4つ口フラスコに仕込み、190℃に加熱し、2時
間撹拌してチクソトロピー化剤を溶解し、冷却すると、
チクソトロピー性を有し、ゲル状の液体分離剤が得られ
た。性状を表2に併せて示す。
実施例7(評価−血清分離テスト) 実施例6で製造した各液体分離剤2ccと採血した全血試
料とを各スピツツ管に入れ、放置した。血液凝固が進行
し、血清と血餅とに分離したのち、3,000rpmで10分間遠
心分離したところ、いずれの液体分離剤についても、血
清と血餅の中間に液体分離剤のゲルが形成された。血清
は、デカンテーシヨンにより容易にスピツツ管から取り
出すことができた。
実施例8(評価−安定性) シリコーンオイル(比重▲d25 4▼0.992、粘度100cP(2
5℃))100重量部と疎水性シリカ微粉末(アエロジルR
−972、日本アエロジル社製)3重量部とを三本ロール
にて十分に混練し、チクソトロピー性のあるゲルを調製
した。
このゲルと実施例6で製造した液体分離剤とを各2ccず
つ各スピツツ管に入れ、40℃で1週間保存して、ゲルの
安定性を見た。
結果を表3に示す。
〔発明の効果〕 本発明の液体分離剤は、無色透明で完全に均一な系を形
成しており、従来の無機微粉末など不溶性チクソトロピ
ー化剤で処理した液体分離剤がいずれも不透明で不均一
な系であるのに対して、全くその性状を異にしており、
実用上、極めて有用な特性を有している。
即ち、本発明の液体分離剤は、均一な系を形成している
ので、加熱処理や長期保存或いは遠心分離操作などの条
件下での分離層形成材料とチクソトロピー化剤との相分
離現象の心配がなく、隔壁としての機能低下や油分分離
による汚染などを起さない。また、製造面においても、
不溶性微粉末状チクソトロピー化剤を使用する従来の液
体分離剤が三本ロールや混練機などによる非能率や分散
・混練工程を必要とするのに対し、単なる加熱溶解のみ
で製造出来ることから極めて製造コストが安価となる。
さらにまた、使用済みの液体分離剤の処理に際して、灰
分発生やHClガス発生によるトラブルが全くなく、極め
て容易に焼却処理が出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 61/00 LNW

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: で示される構造を有する、スチレン類とα,β−不飽和
    ジカルボン酸ジエステルとの共重合体並びにソルビトー
    ルとベンズアルデヒドとの縮合物からなる組成物である
    ことを特徴とする液体分離剤。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の液体分離剤
    において、ソルビトールとベンズアルデヒドとの縮合物
    の量が、該共重合体に対し0.02〜5.0重量%であること
    を特徴とするもの。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の
    液体分離剤において、分離される液体が血清または血漿
    であることを特徴とするもの。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項に記載の液体分離剤
    において、該組成物の温度25℃における比重が1.035〜
    1.060であり、粘度が20万〜200万cPsであることを特徴
    とするもの。
JP61042483A 1986-02-25 1986-02-27 液体分離剤 Expired - Lifetime JPH0734011B2 (ja)

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DE19873704854 DE3704854A1 (de) 1986-02-25 1987-02-16 Fluessigkeitstrennmittel und verfahren zur fluessigkeitstrennung
GB8703896A GB2188642B (en) 1986-02-25 1987-02-19 Agent for and method of separating components of a liquid
FR8702380A FR2598330B1 (fr) 1986-02-25 1987-02-24 Agent de separation des constituants d'un liquide et procede mettant en oeuvre un tel agent

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06100595B2 (ja) * 1986-02-25 1994-12-12 三菱化成株式会社 液体分離剤

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