JPH0733657A - 癌の光化学療法用又は診断用医薬組成物 - Google Patents

癌の光化学療法用又は診断用医薬組成物

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JPH0733657A
JPH0733657A JP5176790A JP17679093A JPH0733657A JP H0733657 A JPH0733657 A JP H0733657A JP 5176790 A JP5176790 A JP 5176790A JP 17679093 A JP17679093 A JP 17679093A JP H0733657 A JPH0733657 A JP H0733657A
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alkyl group
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昭彦 池川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 癌細胞に対して高い選択性を有する光化学療
法用および診断用医薬組成物を提供する。 【構成】 ロダシアニン類縁体の少なくとも一種を有効
成分として含有することを特徴とする、癌の光化学療法
用および診断用医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多くの異なったタイプ
の癌、特に癌腫又は黒色腫の光化学的治療又は診断に有
用な医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】癌の光化学的治療法(PDT)は人及び
動物の悪性腫瘍を治療する目的で急速に発展している治
療法である。PDTとは、光感受性の試薬を腫瘍の組織
に含ませておいて、適当な波長の光に組織を曝露するこ
とにより、一重項酸素あるいは酸素ラジカルを発生させ
て腫瘍の組織を破壊する方法である。光感受性の試薬と
しては、これまでヘマトポルフィリン誘導体(HPD)
(トーマスJ.ドーガティ(Thomas J. Dougherty)ら、
米国特許第4,649,151号、4,866,168号、4,8
89,129号、及び4,932,934号)、クロリン(米
国特許第4,656,186号、4,693,885号、及び4,
861,876号)、拡張ポルフィリン、ナフタロシアニ
ン、フタロシアニン(米国特許第5,166,197号)、
プラチリン、ポルフィセン(米国特許第4,649,151
号及び4,913,907号)、プルプリン、テキサフィリ
ン、ベルディン、メロシアニン540、キサンテン(ロ
ーダミン123 6 G&B)、カチオン性シアニン色
素、カルコゲナピリリウム色素(特公平2−16482
5号)、フェノチアジニウム誘導体、テトラサイクリ
ン、ベルビンサルフェート、アクリジンオレンジ、ある
いはフルオレッセインなどが用いられてきた。
【0003】これらの光感受性試薬(色素)を使用する
上で問題となることは、試薬の正常細胞に対する癌細胞
選択性が充分でないために起こる副作用であり、最も問
題なのは色素を投与した後、患者を4週間から8週間の
間、暗所に置いかないと、皮膚が感光して黒化してしま
うことである。更に、色素が正常細胞を破壊することに
よる様々な副作用が起こり得る。従って、現在のとこ
ろ、光化学療法は極めて重篤な患者の治療に限られてし
まうという欠点があった。一方、本発明の一般式(1)
で表される化合物は癌細胞に対して高い選択性を有する
抗腫瘍剤として知られているが(ヨーロッパ特許第52
7,494号、特開平5−117148号、米国特許出願
第692,347号)、光化学療法ならびに診断薬として
の用途は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、癌細胞に対して高い選択性を有する光化学療法用及
び診断用試薬組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、一
般式(1)で表される化合物を有効成分として含む医薬
組成物によって達成されることがわかった。これらの化
合物は、これまで主として写真感光材料の製造に用いら
れてきたが、癌又は腫瘍の光化学的療法又は診断薬とし
ても有効で、特に癌腫及び黒色腫に効果的である。一つ
の態様において、本発明は、下記一般式(1)で表され
る化合物の少なくとも一種を有効成分として含有する、
癌の光化学療法用及び診断用医薬組成物を提供する。
【0006】
【化3】
【0007】(式中、Rは置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置
換基を有していてもよいヘテロ環基を表し、A及びBは
少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基を有していて
もよい5若しくは6員環又はそれらの縮合環を表し、Y
はS、O、Se又は−NR−を表わし、L1 、L2 、L
3 、L4 及びL5 はそれぞれ独立に置換されてもよいメ
チン基を表し、L1 が置換メチン基である場合にはL1
とAを構成する原子が結合して5又は6員環を形成して
いてもよく、L5 が置換メチン基である場合にはL5
Bを構成する原子が結合して5又は6員環を形成しても
よく、Qは対アニオンを表し、kは分子全体の電荷を零
にするのに必要な数を表わし、p及びqはそれぞれ0、
1、2、又は3を表す。)本発明の好ましい態様では、
一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で
表される化合物からなる群から選ばれる化合物である。
上記の組成物が含まれる。
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1 及びR3 はそれぞれ置換され
てもよいアルキル基を表し、同一でも異なっていてもよ
く、R2 はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表
し、それぞれ置換されてもよく、X1 及びX2 はそれぞ
れO、S、Se、 -CH=CH-、 -CR4R5-(R4 及びR5
それぞれ独立にアルキル基を表す)、又は -NR6-(R6
はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表す)を表
わし、同一でも異なっていてもよく、Y1 はO、S、S
e、又は -NR7-(R7 はアルキル基、アリール基又はヘ
テロ環基を表す)を表し、Z1 及びZ2 は5員又は6員
環を形成するのに必要な原子群を表し、同一でも異なっ
ていてもよく、L1 、L2 、L3 、L4 及びL5 はそれ
ぞれ独立に置換されてもよいメチン基を表し、L1 が置
換メチン基である場合にはL1 とR1 が結合して5又は
6員環を形成していてもよく、L5 が置換メチン基であ
る場合にはL5 はR3 と結合して5又は6員環を形成し
てもよく、また、L1 とL2 、L3 〜L5 はそれぞれ互
いに結合して5又は6員環を形成していてもよく、R4
及びR5 はそれぞれ置換されてもよいアルキル基を表
し、同一でも異なっていてもよく、m及びnはそれぞれ
0又は1を表し、同一でも異なっていてもよく、Q、
k、p及びqは前記と同義である。)本発明の具体的態
様では、本発明の医薬組成物は好適な医薬的に許容し得
るキャリアー又は希釈剤と共に、有効成分として上記の
一般式(1)、(2)で表される化合物からなる群から
選ばれた化合物を含む。
【0010】上記の一般式(1)、(2)で表される化
合物について、更に詳細に説明する。一般式(1)のR
で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のもの
がよく、より好ましくは1〜5のものがよく、直鎖状で
も分枝状でも環状でもよい。かかるアルキル基は置換さ
れてもよく、好ましい置換基の例としては下記のA及び
Bの置換基として挙げたものが好ましい。具体的なアル
キル基としては、メチル、エチル、ヒドロキシエチル、
プロピル及びブチル基が挙げられる。一般式(1)のR
で表されるアリール基としては、炭素数6〜15のもの
がよく、より好ましくは6〜10のものがよい。かかる
アリール基は置換されていてもよく、置換基としては下
記のA及びBの置換基として挙げたものが好ましい。具
体的なアリール基としては、フェニル、トリル、p−ク
ロロフェニル基が挙げられる。一般式(1)のRで表さ
れるヘテロ環基としては、5〜8員のもの、好ましくは
5又は6員のものがよい。ヘテロ原子としては、窒素原
子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子及び
リン原子が挙げられ、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及
びセレン原子が好ましい。かかるヘテロ環基は置換され
ていてもよく、置換基としては下記のA及びBの置換基
として挙げたものが好ましい。具体的なヘテロ環基とし
ては、ピロール、フラン、ピペリジン、モルホリン、ピ
リジン及びピロリジンが挙げられる。
【0011】一般式(1)のA及びBで表わされる5員
又は6員環に含まれるヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、リン原
子、ケイ素原子などが挙げられ、少なくとも一つの窒素
原子を含むことが好ましい。A及びBは飽和又は不飽和
環とともに縮合環を形成していてもよく、飽和又は不飽
和環の例としては、好ましくは、シクロペンテン環、シ
クロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラ
セン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリジン環
等が挙げられる。A及びBは置換基を有していてもよ
く、好ましい置換基の例としては、炭素数1〜15のア
ルキル基、炭素数1〜15ののアルコキシ基、炭素数6
〜15のアリールオキシ基、ハロゲン原子(塩素、臭
素、フッ素及びヨウ素)、炭素数6〜15のアリール
基、水酸基、アミノ基、アルキル基又はアリール基で置
換されたアミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、カルボキシル
基、炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、炭素数
2〜15のアシルオキシ基、5又は6員のヘテロ環(ピ
ロール環、フラン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピ
リジン環等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられ、これ
らは更に互いに置換されていてもよい。一般式(1)の
Yとして好ましくはS又はOが挙げられる。一般式
(1)のL1 、L2 、L3 、L4 及び/又はL5 が置換
メチン基を表わす場合、置換基として好ましくは、炭素
数1〜15のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル基等)、炭素数6〜15のアリール基
(例えば、フェニル、トリル基等)、ハロゲン原子(例
えば、塩素、臭素、フッ素及びヨウ素)、又は炭素数1
〜15のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ基
等)が挙げられ、一般式(2)においてL1 とR1 、L
5 とR3 との結合によって形成される環としては、好ま
しくは、5員ヘテロ環(例えば、ピロリン環等)及び6
員ヘテロ環(例えば、テトラヒドロピリジン環、オキサ
ジン環等)が挙げられる。
【0012】上記の化合物において電荷平衡に必要であ
るQについての「薬学的に許容し得るアニオン」という
用語は、該化合物を受容者に投与した場合に無毒でかつ
上記の化合物を水性系に溶解させるイオンを意味するこ
とを意図している。Qによって表される薬学的に許容し
得るアニオンの好適な例としては塩素イオン、臭素イオ
ン及びヨウ素イオンの如きハロゲンイオン;例えば、メ
タンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸
イオン、p‐トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンス
ルホン酸イオン、2‐ヒドロキシエタンスルホン酸イオ
ン等の脂肪族及び芳香族スルホン酸イオンの如きスルホ
ン酸イオン;シクロヘキサンスルファミン酸イオンの如
きスルファミン酸イオン;メチル硫酸イオン及びエチル
硫酸イオンの如き硫酸イオン;硫酸水素イオン;ホウ酸
イオン;ジエチルりん酸イオン及びメチル水素りん酸イ
オンの如きアルキル及びジアルキルりん酸イオン;トリ
メチルピロりん酸イオン及びジエチル水素ピロりん酸イ
オンの如きピロりん酸イオン;カルボン酸イオン(カル
ボキシ基及び水酸基が置換したカルボン酸イオンが都合
よく用いられる)及び炭酸イオンが挙げられる。薬学的
に許容し得るアニオンの好ましい例としては塩素イオ
ン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、吉草酸イオン、
クエン酸イオン、マレイン酸イオン、フマル酸イオン、
乳酸イオン、コハク酸イオン、酒石酸イオン及び安息香
酸イオンが挙げられる。
【0013】一般式(2)のR1 〜R7 によって表され
るアルキル基、R2 、R6 及びR7によって表されるア
リール基及びR2 、R6 及びR7 によって表されるヘテ
ロ環基としては、一般式(1)のRについて挙げたもの
と同様のものを挙げることができる。一般式(2)のY
1 のうち好ましいのはO、S、Se、及び -NR7-である。
一般式(2)のZ1 及びZ2 はそれぞれ5員又は6員環
(飽和又は不飽和の5員又は6員環)を形成するのに必
要な原子群を表し、同一でも異なっていてもよい。ま
た、Z1 、Z2 によって形成される環は飽和又は不飽和
環とともに縮合環を形成していてもよく、飽和又は不飽
和環の例としては、好ましくは、シクロペンテン環、シ
クロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラ
セン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリジン環
等が挙げられる。
【0014】Z1 及びZ2 によって形成される5員又は
6員環であるヘテロ環の具体例としてはチアゾール系の
環(例えば、チアゾール、4‐メチルチアゾール、4‐
フェニルチアゾール、4,5‐ジフェニルチアゾール、
4,5‐ジメチルチアゾール等)、ベンゾチアゾール系
の環(例えば、ベンゾチアゾール、5‐クロロベンゾチ
アゾール、5‐メチルベンゾチアゾール、5‐フェニル
ベンゾチアゾール、5‐メトキシベンゾチアゾール、4
‐フルオロベンゾチアゾール、5,6‐ジオキシメチレ
ンベンゾチアゾール、5‐ニトロベンゾチアゾール、5
‐トリフルオロメチルベンゾチアゾール、5‐メトキシ
カルボニルベンゾチアゾール、5‐ヒドロキシベンゾチ
アゾール、6‐ヒドロキシベンゾチアゾール、5‐シア
ノベンゾチアゾール、5‐ヨードベンゾチアゾール
等)、ナフトチアゾール系の環(例えば、α‐ナフトチ
アゾール、β‐ナフトチアゾール、γ‐ナフトチアゾー
ル、5‐メトキシ‐β‐ナフトチアゾール、8‐メトキ
シ‐α‐ナフトチアゾール、6‐メトキシ‐8‐アセチ
ルオキシ‐β‐ナフトチアゾール、8,9‐ジヒドロ‐
β‐ナフトチアゾール等)、オキサゾール系の環(例え
ば、4‐メチルオキサゾール、4,5‐ジフェニルオキ
サゾール、4‐フェノキシオキサゾール等)、ベンズオ
キサゾール系の環(例えば、ベンズオキサゾール、5‐
クロロベンズオキサゾール、5,6‐ジメチルベンズオ
キサゾール、6‐ヒドロキシベンズオキサゾール、5‐
フェニルベンズオキサゾール等)、
【0015】ナフトオキサゾール系の環(例えば、α‐
ナフトオキサゾール、β‐ナフトオキサゾール、γ−ナ
フトオキサゾール等)、セレナゾール系の環(例えば、
4‐メチルセレナゾール、4‐フェニルセレナゾール
等)、ベンゾセレナゾール系の環(例えば、ベンゾセレ
ナゾール、5‐クロロベンゾセレナゾール、5‐メトキ
シベンゾセレナゾール、5‐ヒドロキシベンゾセレナゾ
ール等)、チアゾリン系の環(例えば、チアゾリン、
4,4‐ジメチルチアゾリン等)、2‐ピリジン系の環
(例えば、2‐ピリジン、5‐メチル‐2‐ピリジン、
5‐メトキシ‐2‐ピリジン、4‐クロロ‐2‐ピリジ
ン、5‐カルバモイル‐2‐ピリジン、5‐メトキシカ
ルボニル‐2‐ピリジン、4‐アセチルアミノ‐2‐ピ
リジン、6‐メチルチオ‐2‐ピリジン、6‐メチル‐
2‐ピリジン等)、4‐ピリジン系の環(例えば、4‐
ピリジン、3‐メトキシ‐4‐ピリジン、3,5‐ジメ
チル‐4‐ピリジン、3‐クロロ‐4‐ピリジン、3‐
メチル‐4‐ピリジン等)、2‐キノリン系の環(例え
ば、2‐キノリン、6‐メチル‐2‐キノリン、6‐ク
ロロ‐2‐キノリン、6‐エトキシ‐2‐キノリン、6
‐ヒドロキシ‐2‐キノリン、6‐ニトロ‐2‐キノリ
ン、6‐アセチルアミノ‐2‐キノリン、6‐ジメチル
アミノカルボニル‐2‐キノリン、8‐フルオロ‐2‐
キノリン等)、
【0016】4‐キノリン系の環(例えば、4‐キノリ
ン、6‐メトキシ‐4‐キノリン、6‐アセチルアミノ
‐4‐キノリン、8‐クロロ‐4‐キノリン、6‐トリ
フルオロメチル‐4‐キノリン等)、1‐イソキノリン
系の環(例えば、1‐イソキノリン、6‐メトキシ‐1
‐イソキノリン、6‐クロロ‐1‐イソキノリン等)、
3,3‐ジアルキルインドレニン系の環(例えば、3,
3‐ジメチルインドレニン、3,3,7‐トリメチルイ
ンドレニン、5‐クロロ‐3,3‐ジメチルインドレニ
ン、5‐エトキシカルボニル‐3,3‐ジメチルインド
レニン、5‐ニトロ‐3,3‐ジメチルインドレニン、
3,3‐ジメチル‐4,5‐フェニレンインドレニン、
3,3‐ジメチル‐6,7‐フェニレンインドレニン、
5‐アセチルアミノ‐3,3‐ジメチルインドレニン、
5‐ジエチルアミノ‐3,3‐ジメチルインドレニン、
5‐メタンスルホニルアミノ‐3,3‐ジメチルインド
レニン、5‐ベンゾイルアミノ‐3,3‐ジメチルイン
ドレニン等)、イミダゾール系の環(例えば、イミダゾ
ール、1‐アルキル‐4‐フェニルイミダゾール、1‐
アルキル‐4,5‐ジメチルイミダゾール等)、
【0017】ベンズイミダゾール系の環(例えば、ベン
ズイミダゾール、1‐アルキルベンズイミダゾール、1
‐アルキル‐5‐トリフルオロベンズイミダゾール、1
‐アルキル‐5‐クロロベンズイミダゾール、1‐アル
キル‐5‐スルファモイルベンズイミダゾール、1‐ア
リール‐5‐メトキシカルボニルベンズイミダゾール、
1‐アルキル‐5‐アセチルアミノベンズイミダゾー
ル、1‐アルキル‐5‐ニトロベンズイミダゾール、1
‐アルキル‐5‐ジエチルアミノベンズイミダゾール、
1‐アルキル‐5‐ペンチルオキシベンズイミダゾール
等)、ナフトイミダゾール系の環(例えば、1‐アルキ
ル‐α‐ナフトイミダゾール、1‐アルキル‐5‐メト
キシ‐β‐ナフトイミダゾール等)等を含む核含有環の
如き5員及び6員のヘテロ環が挙げられる。
【0018】Z1 及びZ2 によって形成される環は1又
は2以上の置換基で置換されていても、また、飽和又は
不飽和の他の環と縮合していてもよい。Z1 及びZ2
よって形成される環上に存在し得る置換基の好適な例と
しては、1又は2以上の炭素数1〜15のアルキル基、
炭素数1〜15のアルコキシ基、炭素数6〜15のアリ
ールオキシ基、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素及び
ヨウ素)、炭素数6〜15のアリール基、水酸基、アミ
ノ基、アルキル基又はアリール基で置換されたアミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、カルボキシル基、炭素数2〜
15のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜15のアシ
ルオキシ基、5又は6員のヘテロ環(ピロール環、フラ
ン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピリジン環等)、
シアノ基、ニトロ基等が挙げられ、それと共に縮合した
飽和又は不飽和環の好適な例としてはシクロペンテン
環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレン環、ア
ントラセン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリ
ジン環等が挙げられる。
【0019】本発明の化合物は、ヨーロッパ特許第52
7,494号、特開平5−117148号、米国特許出願
第692,347号、英国特許第489,335及び487,
051号;米国特許第2,388,963、2,454,629
及び2,504,468号;ノット(E. B. Knott)ら、 J.
Chem. Soc., 4762(1952)及びノットら、 J.
Chem. Soc., 949(1955).に開示された方法に
従い公知の出発原料から容易に製造することができ、該
開示内容は本明細書に含まれるものとする。本発明で用
い得る一般式(1)、(2)の化合物の典型的な例とし
ては、ヨーロッパ特許第527,494号、第15頁〜第
129頁に記載した化合物1〜化合物348(順にA−
1〜A−348とする)及び特開平5−117148
号、第12頁〜第139頁に記載した化合物1〜化合物
382(順にB−1〜B−382とする)、及び以下の
化合物群が挙げられる。しかしながら、本発明はこれら
化合物に限定されるものと解釈されるべきではない。
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】これら例示した化合物のうちより好ましい
のは、化合物A−28、A−254、A−283、B−
185、C−4である。上記の一般式(1)、(2)の
化合物を1又は2以上含有する本発明の医薬組成物は、
黒色腫、肝癌、神経膠腫、神経芽細胞腫、肉腫及び肺、
結腸、乳房、膀胱、卵巣、精巣、前立腺、頚部、膵臓、
胃、小腸、その他の器官の癌を包含する多様なタイプの
癌の光化学的治療及び診断に有効に使用できる。本発明
の医薬組成物は、上記の一般式(1)、(2)の1又は
2以上の化合物を含有してもよく、もし望ましいのであ
れば、従来から用いられている公知の抗腫瘍剤を含む他
の治療薬と組み合わせて使用してもよい。かかる従来か
ら用いられている抗腫瘍剤の好適な例としてはアドリア
マイシン、シスプラチン、コルヒチン、CCNU(Lomas
tine) 、BCNU(Carmustine)、アクチノマイシンD、
5‐フルオロウラシル、チオテパ、サイトシンアラビノ
シド、シクロホスファミド、マイトマイシンC等が挙げ
られる。
【0024】一般式(1)、(2)の化合物と組み合わ
せて、本発明の医薬組成物に用いることのできる医薬キ
ャリアー又は希釈剤の好適な例としてはグルコース;サ
ッカロース;ラクトース;エチルアルコール;グリセリ
ン;マンニトール;ソルビトール;ペンタエリスリトー
ル;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール400、他の
ポリエチレングリコール;トリラウリン酸グリセリル,
モノステアリン酸グリセリル,トリステアリン酸グリセ
リル及びジステアリン酸グリセリルの如き飽和脂肪酸の
モノ、ジ及びトリグリセリド;ペクチン;でんぷん;ア
ルギニン酸;キシロース;タルク;石松子;オリーブ
油、ピーナッツ油、ヒマシ油、コーン油、小麦麦芽油、
ゴマ油、綿実油、ヒマワリ油及びタラ肝油の如きオイル
及び油脂;ゼラチン;レシチン;シリカ;セルロース;
メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースの如きセルロース誘導
体;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、
オレイン酸マグネシウム、パルミチン酸カルシウム、ベ
ヘン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム等の1
2〜22の炭素原子を有する脂肪酸のマグネシウム塩又
はカルシウム塩;シクロデキストリン類;例えば、α‐
シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シ
クロデキストリン、ヒドロキシエチル‐β‐シクロデキ
ストリン、ヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリ
ン、ジヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリン、
カルボキシメチルエチル‐β‐シクロデキストリン及び
ジメチル‐β‐シクロデキストリン;乳化剤;例えば、
2〜22、特に10〜18の炭素原子を有する飽和及び
不飽和の脂肪酸とグリコール、グリセリン、ジエチレン
グリコール、ペンタエリスリトール、エチルアルコー
ル、ブチルアルコール、オクタデシルアルコールの如き
一価の脂肪族アルコール(例えば、アルカノールの如き
1〜20の炭素原子を有するもの)又は多価アルコール
とのエステル又は;及びジメチルポリシロキサンの如き
シリコーンが挙げられる。また、医薬組成物に従来から
用いられてきた追加のキャリアーも本発明に適してい
る。本発明の医薬組成物を用いる光化学療法あるいは診
断法に使用される光源としては、タングステン光、蛍光
灯、レーザー光などが挙げられる。
【0025】本発明の化合物の薬学的な有効量及び投与
方法又は投与手段は、癌の性質、治療方針、病気の重
さ、悪性の度合い、転移の程度、腫瘍の量、全般的な健
康状態、体重、年齢、性別、及び患者の(遺伝的)人種
的背景に依存する。しかしながら、一般に、本発明の化
合物の投与量は、10〜500mg、より一般的には1
00〜200mg/日/体重70kgであり、好適な投
与方法としては、例えば、一般式(1)、(2)の化合
物を、例えば、5%グルコース水溶液に溶かした形で或
いは上記のような他の適当なキャリアー又は希釈剤を伴
った形で、静脈内、腹腔内、筋肉内又は膀胱内に注射し
た後に光照射する方法が挙げられる。本発明の一般式
(1)、(2)の化合物及びその医薬組成物の有効性を
明らかにするために、以下に実施例を示し、本発明の組
成物に用いられた上記一般式(1)、(2)の多くの化
合物の有効性の値を明らかにした。得られた結果を表に
示した。
【0026】
【実施例】実施例1 ヒト上顎上皮癌セルラインKB−cellを癌細胞の代表と
して選んだ。KB−cell(4000細胞/ウェル)を細
胞培養用96穴マイクロプレートに接種した。本発明の
化合物を10μg/mLの濃度になるようにジメチルスル
ホキシドに溶解し、更にこの溶液を5%グルコール溶液
で300〜0.01μg/mLに段階的に希釈して、それぞ
れのウェルに20μL ずつ加えて、1時間放置した。こ
のマイクロプレートに以下の条件により光照射を行なっ
た。 〔条件〕光源 250W CABIN AF-2500 スライドプロ
ジェクターフィルター L−42(A−283、D−50、A−
28、A−254に対して) Y−50(B−185に対して)光量 119〜139 J・ m-2・ S-1(L−4
2を用いた場合) 20.5〜21.4 J・ m-2・ S-1(Y−50を用いた場
合)温度 28〜30℃照射時間 10分 光照射後、KB−cellを3日間インキュベートした。細
胞を10%ホルマリンで固定し、0.1%クリスタルバイ
オレットで染色し、水洗した。乾燥後、ジメチルスルホ
キシド100μL でクリスタルバイオレットを溶出させ
エライザアナライザーで吸光度の測定を行なった。コン
トロールに対する吸光度の比を求め、その比が50%と
なる化合物濃度をIC50値とした。下表に、光照射した
場合としない場合とのIC50値を示した。
【0027】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 化合物 No. IC50値〔μg/mL〕 活 性 比 光照射 無照射 IC50(無照射)/IC50(光照射) A−283 0.0512 0.495 9.67 A−28 0.00358 0.164 45.8 A−254 <0.001 0.0849 >84.9 B−185 0.0133 0.24 18.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0028】この表から明らかなように、癌細胞選択性
の高い本発明の化合物は、光照射により癌細胞毒性が著
しく高くなることがわかり、癌の光化学的療法に適して
いることがわかる。
【0029】実施例2 腫瘍細胞(KB−cell)と正常細胞(CV−1)のコカ
ルチャーを蛍光顕微鏡により観察した。条件 細胞 :KB−cell(ヒト上顎上皮癌細胞) CV−1(アフリカミドリザル腎臓上皮正常細胞) コカルチャー:KB−cell及びCV−1 カバーグラス上で成育させた両細胞を本発明の化合物の
下記溶液に浸し、洗浄し、薬物を含まない培地を入れた
シリコンゴムチェンバーにのせた。 化合物溶液 :本発明の化合物3μg/mL DME 50%、1640 50%、子牛胎児血清10
%培地顕微鏡 :Axiophot(ZEISS) フィルター:BP546、FT580、LP590結果
を下表に示す。
【0030】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 化合物 蛍光強度 KB−cell CV−1 A−28 ++ ±0 A−283 + ±0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ++ 非常に強い, + 強い, ±0 認められず
【0031】このように、本発明の化合物は癌細胞に選
択的に取り込まれて蛍光を発し、癌の光化学的診断に適
していることがわかる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】これらの光感受性試薬(色素)を使用する
上で問題となることは、試薬の正常細胞に対する癌細胞
選択性が充分でないために起こる副作用であり、最も問
題なのは色素を投与した後、患者を4週間から8週間の
間、暗所に置かないと、皮膚が感光して黒化してしまう
ことである。更に、色素が正常細胞を破壊することによ
る様々な副作用が起こり得る。従って、現在のところ、
光化学療法は極めて重篤な患者の治療に限られてしまう
という欠点があった。一方、本発明の一般式(1)で表
される化合物は癌細胞に対して高い選択性を有する抗腫
瘍剤として知られているが(ヨーロッパ特許第527,
494号、特開平5−117148号、米国特許出願第
692,347号)、光化学療法ならびに診断薬として
の用途は知られていない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】一般式(1)のA及びBで表わされる5員
又は6員環に含まれるヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、リン原
子、ケイ素原子などが挙げられ、少なくとも一つの窒素
原子を含むことが好ましい。A及びBは飽和又は不飽和
環とともに縮合環を形成していてもよく、飽和又は不飽
和環の例としては、好ましくは、シクロペンテン環、シ
クロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラ
セン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリジン環
等が挙げられる。A及びBは置換基を有していてもよ
く、好ましい置換基の例としては、炭素数1〜15のア
ルキル基、炭素数1〜15ののアルコキシ基、炭素数6
〜15のアリールオキシ基、ハロゲン原子(塩素、臭
素、フッ素及びヨウ素)、炭素数6〜15のアリール
基、水酸基、アミノ基、アルキル基又はアリール基で置
換されたアミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、カルボキシル
基、炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、炭素数
2〜15のアシルオキシ基、5又は6員のヘテロ環(ピ
ロール環、フラン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピ
リジン環等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられ、これ
らは更に互いに置換されていてもよい。一般式(1)の
Yとして好ましくはS又はOが挙げられる。一般式
(1)のL、L、L、L及び/又はLが置換
メチン基を表わす場合、置換基として好ましくは、炭素
数1〜15のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル基等)、炭素数6〜15のアリール基
(例えば、フェニル、トリル基等)、ハロゲン原子(例
えば、塩素、臭素、フッ素及びヨウ素)、又は炭素数1
〜15のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ基
等)が挙げられ、とL、L〜L の結合によっ
て形成される環としては、好ましくは、5員ヘテロ環
(例えば、ピロリン環等)及び6員ヘテロ環(例えば、
テトラヒドロピリジン環、オキサジン環等)が挙げられ
る。一般式(2)においてLとR、LとRとの
結合によって形成される環としては、好ましくは、5員
炭素環(例えばシクロペンテン環等)、6員炭素環(例
えばシクロヘキセン環等)、5員ヘテロ環(チアゾリン
環、オキサゾリン環、イミダゾール環等)、及び6員ヘ
テロ環(チアジン環、オキサジン環、ピペラジン環等)
が挙げられる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】癌の光化学療法用又は診断用医薬組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を
表し、 A及びBは少なくとも一つのヘテロ原子を含む5若しく
は6員環又はそれらの縮合環を表し、 YはS、O、Se、又は−NR−を表わし、 L、L、L、L及びLはそれぞれ独立にメチ
ン基を表し、Lが置換メチン基である場合にはL
Aを構成する原子が結合して5又は6員環を形成してい
てもよく、Lが置換メチン基である場合にはLとB
を構成する原子が結合して5又は6員環を形成してもよ
く、 Qは対アニオンを表し、 kは分子全体の電荷を零にするのに必要な数を表わし、
p及びqはそれぞれ0、1、2、又は3を表す。)
【化2】 (式中、R及びRはそれぞれアルキル基を表し、同
一でも異なっていてもよく、Rはアルキル基、アリー
ル基又はヘテロ環基を表し、 X及びXはそれぞれO、S、Se、−CH=CH
−、−CR−(R及びRはそれぞれ独立にア
ルキル基を表す)、又は−NR−(Rはアルキル
基、アリール基又はヘテロ環基を表す)を表わし、同一
でも異なっていてもよく、 YはO、S、Se、又は−NR−(Rはアルキル
基、アリール基又はヘテロ環基を表す)を表し、 Z及びZは5員又は6員環を形成するのに必要な原
子群を表し、同一でも異なってもよく、 L、L、L、L及びLはそれぞれ独立にメチ
ン基を表し、Lが置換メチン基である場合にはL
が結合して5又は6員環を形成していてもよく、L
が置換メチン基である場合にはLとRが結合して
5又は6員環を形成してもよく、 R及びRはそれぞれアルキル基を表し、同一でも異
なっていてもよく、m及びnはそれぞれ0又は1を表
し、同一でも異なっていてもよく、 Q、k、p及びqは前記と同義である。)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、癌細胞に対して高い選択性を有する光化学療法用
診断用試薬組成物を提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、一
般式(1)で表される化合物を有効成分として含む医薬
組成物によって達成されることがわかった。これらの化
合物は、これまで主として写真感光材料の製造に用いら
れてきたが、癌又は腫瘍の光化学的療法又は診断薬とし
ても有効で、特に癌腫及び黒色腫に効果的である。一つ
の態様において、本発明は、下記一般式(1)で表され
る化合物の少なくとも一種を有効成分として含有する、
癌の光化学療法用又は診断用医薬組成物を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/425 9454−4C 49/00 A 9051−4C C07D 263/42 277/34 293/06 403/14 235 413/14 215 235 417/14 215 235 // C07D 233/96

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物の少
    なくとも一種を有効成分として含有する、癌の光化学療
    法用及び診断用医薬組成物。 【化1】 (式中、Rはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を
    表し、 A及びBは少なくとも一つのヘテロ原子を含む5若しく
    は6員環又はそれらの縮合環を表し、 YはS、O、Se、又は−NR−を表わし、 L1 、L2 、L3 、L4 及びL5 はそれぞれ独立にメチ
    ン基を表し、L1 が置換メチン基である場合にはL1
    Aを構成する原子が結合して5又は6員環を形成してい
    てもよく、L5 が置換メチン基である場合にはL5 とB
    を構成する原子が結合して5又は6員環を形成してもよ
    く、 Qは対アニオンを表し、 kは分子全体の電荷を零にするのに必要な数を表わし、
    p及びqはそれぞれ0、1、2、又は3を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される化合物が、下記
    一般式(2)で表わされる化合物からなる群から選ばれ
    る化合物である、請求項1記載の組成物。 【化2】 (式中、R1 及びR3 はそれぞれアルキル基を表し、同
    一でも異なっていてもよく、R2 はアルキル基、アリー
    ル基又はヘテロ環基を表し、 X1 及びX2 はそれぞれO、S、Se、 -CH=CH-、 -CR
    4R5-(R4 及びR5 はそれぞれ独立にアルキル基を表
    す)、又は -NR6-(R6 はアルキル基、アリール基又は
    ヘテロ環基を表す)を表わし、同一でも異なっていても
    よく、 Y1 はO、S、Se、又は -NR7-(R7 はアルキル基、ア
    リール基又はヘテロ環基を表す)を表し、 Z1 及びZ2 は5員又は6員環を形成するのに必要な原
    子群を表し、同一でも異なってもよく、 L1 、L2 、L3 、L4 及びL5 はそれぞれ独立にメチ
    ン基を表し、L1 が置換メチン基である場合にはL1
    1 が結合して5又は6員環を形成していてもよく、L
    5 が置換メチン基である場合にはL5 とR3 が結合して
    5又は6員環を形成してもよく、 R4 及びR5 はそれぞれアルキル基を表し、同一でも異
    なっていてもよく、m及びnはそれぞれ0又は1を表
    し、同一でも異なっていてもよく、 Q、k、p及びqは前記と同義である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000009502A1 (fr) * 1998-08-12 2000-02-24 Daiichi Pure Chemicals Co., Ltd. Reactifs de marquage fluorescents
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CN106632307A (zh) * 2016-11-30 2017-05-10 西北大学 苯并[c,d]吲哚若丹复合份菁及其合成方法和应用

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