JPH07335837A - 半導体装置および論理回路 - Google Patents

半導体装置および論理回路

Info

Publication number
JPH07335837A
JPH07335837A JP6122217A JP12221794A JPH07335837A JP H07335837 A JPH07335837 A JP H07335837A JP 6122217 A JP6122217 A JP 6122217A JP 12221794 A JP12221794 A JP 12221794A JP H07335837 A JPH07335837 A JP H07335837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
well region
well
type
drain
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6122217A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Ishii
達也 石井
Masabumi Miyamoto
正文 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6122217A priority Critical patent/JPH07335837A/ja
Publication of JPH07335837A publication Critical patent/JPH07335837A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】接合容量低減により高速動作に適した半導体装
置を提供する。 【構成】nMOSの例ではn型ソース・ドレインの下側
に、順に第1(p型)/第2(n型)/第3(p型)の
三層のウエル領域を持ち、基板電位は第三のウエルから
与え、第一,第二のウエルの電位は浮動状態にする。p
MOSの構成では、すべてのn,pを逆にする。 【効果】MOSトランジスタの接合容量は、第二,第三
のウエル間の空乏層により形成される新たな接合容量と
従来の接合容量との直列結合になるので低減され、MO
S論理回路を高速化できる。また、第一のウエルを浮動
状態にすることにより、基板電流を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサブミクロンレベルの半
導体素子、及びそれを用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Si半導体装置の高速化は、素子微細化
によって進められてきたが、さらなる高速化を進めるた
め、近年、アイイーイーイー トランザクションズ オ
ン エレクトロン デバイシズ 40−1巻179頁
(IEEE Trans. on ElectronDevices, vol.40-1(1993)p
p.179.)に示されるようにシリコン基板に下地絶縁膜を
埋め込んで形成したSOI(silicon on insulator)構
造MOSトランジスタ(図2(a))の適用が検討され
ている。SOI構造MOSトランジスタは、下地絶縁膜
(図2(a)の7)の容量によってソースドレイン接合
容量及びゲート酸化膜容量を低減し、さらなる高速化を
実現するものである。ただしSOI構造は、プロセス技
術が困難かつ高価なので、アイイーディーエム テクニ
カル ダイジェスト 1992年909頁(IEDM Tech.
Dig., 1992, pp.909.)に示されるように、通常のシリコ
ン基板を用いて同等な働きを実現するSJET(shallo
wjunction well transistor)構造(図2(b))の検
討も行われている。
【0003】SJET構造は、浅く形成したウエル(図
2(b)の4)の下側に、ウエルと反対導電性をもう一
つのウエル領域(図2(b)の11)を設け、この二つ
のウエル領域により半導体接合を形成したものである。
SJET構造の半導体接合は、SOI構造の下地絶縁膜
容量と同等の働きをするので、容量低減による高速化を
可能にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、微細M
OSトランジスタを用いた半導体装置を高速化するため
に、様々な容量低減の工夫がなされている。特に、短チ
ャネル効果抑制のためウエル濃度を上げる必要のある微
細素子ほど接合容量低減により大きく高速化されるの
で、容量低減を進めることが重要である。
【0005】SOI構造では、下地絶縁膜により容量が
低減され、ウエル電位を引き出す必要がないのでデバイ
ス構造が単純になるという長所があるが、信頼性の高い
素子を製造コストを抑えつつ形成することは困難という
問題がある。一方、SJET構造では、ウエル電位を素
子分離絶縁膜(図2(b)の3)の下側に新たな導電型
領域を設けて引き出すという複雑なデバイス構造が必要
という問題がある。
【0006】また、SJET構造では、浅いウエル(図
2(b)の4)の下側のもう一つのウエル(図2(b)
の11)の電位が変動したときに、パンチスルーによる
基板電流が流れるので、回路設計時の扱いが困難という
問題がある。つまり、従来、製造コスト低減と回路設計
時の扱い易さを同時に満たした素子が実現されていない
状況であり、逆に言えば、それらの性質を両立した技術
の有用性が高まっている。
【0007】本発明の目的は、SOI技術を用いずに接
合容量を低減し、高速動作に適した半導体装置およびそ
の製造方法を提供することである。本発明は、シリコン
基板を用いながら容量低減し、かつ基板電流を抑制で
き、製造コストを抑えたデバイスを実現することにあ
る。
【0008】また、本発明の第二の目的は、短チャネル
効果を改善するためにウエル領域の不純物濃度分布に工
夫を加えたMOSトランジスタ構造について効果的な接
合容量低減を行うことである。
【0009】本発明の第三の目的は、エピタキシャル成
長を用いて形成するMOSトランジスタ構造について効
果的な接合容量の低減を行うことにある。
【0010】本発明の第四の目的は、低不純物濃度ソー
ス・ドレインを用いて、高速動作が可能でかつ信頼性の
高い素子を提供することにある。
【0011】本発明の第五の目的は、高速動作するNM
OS論理回路を提供することにある。
【0012】本発明の第六の目的は、高速動作するCM
OS論理回路を提供することにある。
【0013】本発明の第七の目的は、高速動作する計算
機システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、第一導電型ソース・ドレイン、及びソー
ス・ドレインと反対導電性の第二導電型の第一のウエル
の下側に、第一導電型の第二のウエル領域を形成し、さ
らにその下側に第二導電型の第三のウエル領域を形成す
る。本構造における第二のウエルと第三のウエルの間の
半導体接合は、新たな空乏層を形成するために設ける。
【0015】また、通常のMOSトランジスタは、その
動作時にソース,ドレイン,ゲート,基板の4端子に電
位が加えられるが、本発明では、第三のウエルのみに基
板電位を与える。つまり、MOSトランジスタチャネル
部のウエル電位をチャネル下側に位置する半導体接合を
介して供給し、基板への電流の流れ込みを抑制するため
に、第一,第二のウエル領域には基板電位を直接与えず
浮動状態にする。
【0016】また、第二のウエル領域形成のために、斜
めイオン打ち込み技術を用いてこのウエル領域を素子分
離絶縁膜下側方向に突き出して形成する。
【0017】また、第一のウエル領域の導電型を決める
不純物濃度分布の、深さ方向の最大濃度位置を、基板表
面より深い位置に形成し、微細MOSトランジスタ構造
を形成する。
【0018】また、第一のウエル領域の導電型を決める
不純物のチャネル方向の濃度分布において、ゲート端近
傍の濃度がチャネル中央の濃度より高くなるように形成
し、微細MOSトランジスタ構造を形成する。
【0019】また、第一のウエル領域を、ウエル領域の
導電型を決める不純物注入の後、ノンドープシリコンの
エピタキシャル成長を用いて形成し、微細MOSトラン
ジスタ構造を形成する。
【0020】また、素子構造に低不純物濃度ソース・ド
レインを併用する。
【0021】また、素子構造を用いて、NMOS論理回
路を構成する。
【0022】また、素子構造を用いて、CMOS論理回
路を構成する。
【0023】また、素子構造を用いて、計算機システム
を構成する。
【0024】
【作用】本発明では、第二導電型の第一のウエルの下側
に、第一導電型の第二のウエル領域及び、さらにその下
側に第二導電型の第三のウエル領域が形成されている。
そして、図3に示すように、この第二のウエルと第三の
ウエルの間の半導体接合により新たな空乏層(図3の空
乏層B)が形成される。ソース・ドレインと基板間の接
合容量は、この新たな空乏層の容量と、従来構造である
図2(b)のソース・ドレイン/第一ウエル間及び第一
/第二ウエル間に形成される空乏層(図3の空乏層A,
A′)の容量との直列結合となる。この容量結合により
接合容量を減らせ、MOS論理回路を高速化できる。
【0025】また、本発明における基板電位は、第三の
ウエルのみに与えられ、第一,第二のウエル領域は基板
電位が直接与えられない。この構成により、基板電位が
変動した場合にも、第一のウエルと第二のウエルの間に
順方向電圧は印加されにくく、かつ第二のウエルと第三
のウエルは逆方向のダイオード接合となるので、基板へ
の電流の流れ込みは抑制される。
【0026】また、本発明における第二のウエル領域
は、斜めイオン打ち込み技術を用いて素子分離絶縁膜下
側方向に突き出してこのウエル領域を形成するので、第
一のウエル領域と第三のウエル領域の分離を確実にで
き、第一のウエル領域の電位を浮動状態にすることがで
きる。
【0027】また、本発明では、短チャネル効果を改善
するためにウエル領域の不純物濃度分布に工夫を加えた
MOSトランジスタ構造について効果的な接合容量低減
を行うことができる。
【0028】また、本発明では、エピタキシャル成長を
用いて形成する低温動作・高速動作に適したMOSトラ
ンジスタ構造について効果的な接合容量低減を行うこと
ができる。
【0029】また、本発明では、低不純物濃度ドレイン
によってドレイン端の電界を緩和し、信頼性の高い微細
素子を実現し、低電圧高速動作可能な素子を実現でき
る。
【0030】また、本発明では、n,p両MOSトラン
ジスタとも同じ原理で接合容量低減でき、各ノードの接
合容量の小さい高速動作するNMOS論理回路及びCM
OS論理回路を構成できる。
【0031】さらに、本発明の素子を用いて、高速動作
する計算機システムを実現できる。
【0032】
【実施例】図1は、本発明の第一の実施例のnチャネル
MOSトランジスタであり、基板表面にゲート絶縁膜5
を介してゲート電極6を、そしてゲート電極に自己整合
的にソース8,ドレイン9を設けている。本発明の特徴
は、本来ソース・ドレインと反対導電性を持つウエルの
中に、同一導電性の新たなn型ウエル11を設けている
ことである。つまり、ソース・ドレインの下側に接する
第一のp型ウエル4はp型、その下側のn型ウエル11
はn型、そしてその下側のp型ウエル2はp型である。
なお、1はp型基板、3は素子分離用絶縁膜である。
【0033】本発明の目的は、接合容量低減による回路
の高速動作化であり、その接合容量低減の原理は以下の
ように説明される。つまり、p型ウエル内に新たにn型
ウエル11を加えることによって、従来の空乏層(図3
のA,A′)の他に、n型ウエル11,12の間にも空
乏層(図3のB)を形成し、これらの空乏層容量の直列
結合が接合容量となるような電位分布を形成する。その
ためには、トランジスタの基板電位Vwellを第三のp型
ウエル2のみに加え、第一及び第二のウエルの電位をほ
ぼ浮動状態にすることが必要である。
【0034】各ウエル領域の不純物濃度は、図3に示す
ように、ゲート長0.3μm のとき、第一のウエル4は
4×1017/cm3程度、第二のウエル11は5×1016
/cm3程度、第三のウエル2は1016/cm3 程度であ
る。また、ソース・ドレイン接合は100nm、第一/
第二のウエルの接合は200nm程度、第二/第三のウ
エルの接合は350nm程度の深さにある。この容量直
列結合を形成するために、第二,第三のウエルの接合は
この程度まで浅くする必要がある。一方、6は1020/cm
3 以上にドープされたn型ポリシリコンであり、厚さは
300nm程度である。トランジスタのしきい値電圧
は、第一のp型ウエル4の濃度によってほぼ決まる。こ
れは、第一/第二及び第二/第三のウエル間の接合のp
/n方向が逆であり、ビルトインポテンシャルがほぼキ
ャンセルされること、および、チャネル領域から伸びる
空乏層より第一のウエルが厚いことによる。つまり、本
発明では、しきい値電圧設計に影響されることなく接合
容量を低減できる。
【0035】なお本実施例はnMOSトランジスタを構
成したが、各半導体領域中の不純物をすべて反対導電型
のものに置き換えることによって、pMOSトランジス
タを構成しても同様の効果が得られる。また、本実施例
はp型基板1の上に素子を形成したが、他の型の基板上
に形成しても同様の効果が得られる。また、第三のp型
ウエル2の下側にさらに別のウエル領域が存在しても同
様の効果が得られる。
【0036】次に、図4より第二の実施例を示す。図4
は、本発明を用いて形成したCMOSインバータの断面図で
あり、図4の左側は本発明構造のnMOSトランジス
タ、図4の右側は本発明構造のpMOSトランジスタで
ある。本素子は、Vccを高電位電源,Vssを低電位電
源,Vinを入力端子,Vout を出力端子としてインバー
タ動作する。
【0037】CMOS論理回路では、MOSトランジス
タの駆動電流によって次段ゲートの容量を充電して信号
が伝播する。すなわち、駆動電流の値が大きく、充電す
る容量が小さいほど高速化できる。そして、長い配線を
要する一部の回路を除いて、速度を決めるのはゲート容
量と接合容量の和である。本実施例において、出力ノー
ドVout に関係する接合容量は、ドレイン9とp型ウエ
ル間の容量、及びp型ドレイン19とn型ウエルの容量
であり、いずれも本発明によって低減されている。すな
わち、従来構造より少量の給電で動作するので高速であ
る。
【0038】本実施例は、本発明を用いてCMOSイン
バータを構成したが、その他のCMOS論理ゲート及びNM
OS論理ゲートを構成する場合にも、同様に各ノードの
接合容量を減らせるので同様の速度改善効果が得られ
る。
【0039】また、本発明における新たなウエル領域を
形成するためのマスクは、既存CMOSプロセスにおける他
の層のマスクを兼用することができるので、新たなマス
クを製作しなくてもよく、製造コスト上有利である。す
なわち、第一及び第三のウエル形成にはNウエル/Pウ
エル形成マスクを、第二のウエル形成にはN型活性化領
域/P型活性化領域形成マスクを兼用することができ
る。
【0040】次に、第一の実施例を形成するためのプロ
セスフローの概略を図5に示す。まず、図5(a)のよ
うに、p型基板1上にp型ウエル2,素子分離用絶縁膜
3を形成した後、リンのイオン注入及び熱処理によって
n型ウエル11を形成する。n型ウエル11のリン濃度
は5×1016/cm3程度であり、p型ウエル2とn型ウ
エル11の接合は基板表面から350nm程度の深さに
ある。なお、この工程に斜めイオン注入技術を用いるこ
とにより、素子分離絶縁膜3の下側方向に突き出してこ
のn型ウエル11を形成でき、p型ウエル2と後に形成
されるp型ウエル4とを確実に分離できる。さらに熱処
理によりn型ウエル11の厚さを十分にとり、パンチス
ルー及びラッチアップを防ぐことができる。また、15
はイオン注入時の汚染防止用の酸化膜である。
【0041】続いて、図5(b)のように、ボロンのイ
オン注入によってp型ウエル4を形成する。p型ウエル
4のボロン濃度は4×1017/cm3 程度であり、p型ウ
エル4とウェル領域11の接合は基板表面から200n
m程度の深さにある。
【0042】次に、図5(c)のように、表面にゲート
絶縁膜5を形成し、ポリシリコン6を被着した後、レジ
ストを用いてドライエッチングすることにより、ゲート
を形成する。ゲート絶縁膜5は6nm程度、ポリシリコ
ン6はリンが1020/cm3 程度ドープされてn型になっ
ている。
【0043】次に、図5(d)のように砒素をイオン打
ち込みすることによってソース8,ドレン9を形成す
る。接合深さは100nm程度である。図5(e)は、
層間絶縁膜30を被着し、コンタクトホールを加工した
後、配線用金属31を被着し加工したものであり、こう
して第一の実施例が構成される。
【0044】次に、図6より第三の実施例のnMOSト
ランジスタを示す。第一の実施例との違いは、ソース・
ドレインに接する第一のウエルの形状である。第一の実
施例のp型ウエル4はソース・ドレインの下側全面に一
様に設けているのに対して、第三の実施例ではゲートの
下側では薄く、ソースドレインの周辺では厚くポケット
状に設けられている。本実施例は、第一の実施例に比べ
て、若干耐短チャネル特性が弱くなるが、チャネル部の
キャリア移動度を上げられるという長所がある。また、
接合容量の低減効果については、第一の実施例と同じで
あり、同様な高速化が図れる。
【0045】次に、第三の実施例を形成するためのプロ
セスフローの概略を図7に示す。まず、図7(a)のよ
うに基板上にp型ウエル2、n型ウエル11を形成した
後、第一の実施例では第一のp型ウエル4を形成する
が、本実施例では図7(b)のように、この時点でp型
ウエル4を形成せずに、ゲート絶縁膜5,ゲート電極
(ポリシリコン)6を形成する。その後、図7(c)の
ようにボロンイオンを注入して、p型ウエル4と同等な
効果を持つp型領域17を形成する。これに続いて図7
(d)のように砒素イオンを注入しソース8,ドレイン
9を形成する。そして図7(e)のように、層間絶縁膜
30及び配線層31を形成して素子が構成される。
【0046】次に、図8より第四の実施例のnMOSト
ランジスタを示す。この実施例も、第一のウエルの形状
に工夫を加えている。本実施例の特徴は、第一の実施例
のp型ウエル4と同等の効果を持つ不純物濃度分布とし
て、高濃度p型領域41,低濃度p型領域42、及び斜
めイオン打込みによって形成した高濃度p型ポケット領
域17が形成されていることである。本構造では、高濃
度領域42によってパンチスルーをおさえ、ポケット領
域17によって短チャネル効果によるしきい値低減を補
う。
【0047】すなわち、本実施例は、第一,第三の実施
例に比べてより微細なMOSトランジスタを実現できる
ので高相互コンダクタンス特性を得られる。接合容量の
低減効果については、第一の実施例と同じであり、同様
な高速化が図れる。
【0048】次に、図8の素子を形成するためのプロセ
スフローの概略を図9に示す。図9(a)は、p型ウエ
ル2、素子分離用絶縁膜3、n型ウエル11を形成する
工程であり、第一の実施例プロセス図5(a)と同様で
ある。
【0049】続く図9(b)は、高濃度p型領域41,
低濃度p型領域42を形成する工程である。この二領域
の形成には、イオン打ち込みエネルギーを調節する方法
と、二度に分けてイオン打ち込みを行う方法がある。図
9(c)は、ゲート絶縁膜5及びゲート電極6を形成す
る工程であり、第一の実施例プロセス図5(c)と同様
である。
【0050】次に、図9(d)は、ボロンの斜めイオン
打ち込みによってポケット状のp型領域17を形成する
工程である。打ち込みのティルト角は30度程度であ
る。一般にチャネル長が短くなると、短チャネル効果に
よるしきい値電圧低下がおこるが、本構造では、斜めイ
オン打ち込みによってチャネルの一部の不純物濃度を高
めるため、この低下を緩和し、より微細な素子を形成で
きる。次に図9(e)(f)は、ソース8,ドレイン9,層
間絶縁層30,配線層31を形成する工程であり、図5
(d)(e)と同様の工程である。
【0051】次に、図10より第五の実施例のnMOS
トランジスタを示す。本実施例は、より微細な素子の構
成に関する。第一の実施例との違いは、第一のウエル層
の形成にエピタキシャル成長を用いることにある。本実
施例では、高濃度p型領域43の上側に急激に不純物濃
度の下がった領域44が形成されている。この不純物分
布によって、チャネル部の空乏層厚さを正確に設計して
パンチスルーを抑制しつつ、移動度を向上させて素子を
高速化できる。特に低温動作に適した0.1μmレベル
のゲート長を持つトランジスタを構成することができ
る。
【0052】次に、図10の素子を形成するためのプロ
セスフローの概略を図11に示す。図11(a)は、p
型ウエル2を形成した後、レジストマスク13を用いた
リンイオン注入によってn型ウエル11を形成した。ま
た図11(b)では、続いてボロンイオン注入によりp
型ウエル43を形成した。本実施例の素子は、第一,第
三,第四の実施例より微細素子向けのものであり、ゲー
ト長0.1μm 程度の素子では43の濃度はピーク値で
2×1018/cm3 程度必要となる。また他の実施例と異
なり、本実施例で図11(a)(b)の段階で素子分離用
絶縁膜を形成しないのは、後の工程で絶縁膜の存在しな
い基板上にシリコンエピタキシャル成長を行って信頼度
の高い結晶を得るためである。
【0053】図11(c)は、ノンドープのシリコンエ
ピタキシャル成長により、低濃度領域44を形成した。
このエピタキシャル成長に900℃程度の減圧エピタキ
シャル成長を用いることによって、44の表面と43の
濃度差が2桁ほどある不純物分布を構成できる。この実
施例では不純物分布の急峻さが重要であるため、これ以
降の熱処理量を押さえる必要があり、酸化は800℃の
高圧酸化、アニールは900℃のRTA(ラピッドサー
マルアニール)を用いる。
【0054】図11(d)は、選択酸化法により素子分
離用絶縁膜3を形成した後、ゲートを形成した。図11
(e)は、ソース・ドレイン形成の工程であり、図5
(d)と同様である。ただし、不純物の活性化アニール
にはRTAを用いる。図11(f)は層間絶縁膜および
配線層を形成する工程であり、図5(e)と同様であ
る。ここでも、熱処理量が極力小さくなるような、リフ
ローによる層間膜プロセスあるいは化学機械研磨による
平坦化プロセスを用いることが重要である。
【0055】次に、図12より第六の実施例のnMOS
トランジスタを示す。本実施例は、微細素子における信
頼度を上げるために、第一の実施例に低濃度ソース・ド
レイン24を加えた構造をしている。本実施例によれ
ば、ドレイン端の電界を緩和し、素子耐圧を向上させ、
また素子寿命を伸ばすことができる。図において、10
は、ゲート周辺に形成された絶縁膜の側壁であり、ソー
スドレインの横方向位置を調整するために形成される。
【0056】次に、図12の素子を形成するためのプロ
セスフローの概略を図13に示す。図13(a)は、p
型ウエル2,素子分離用絶縁膜3,n型ウエル11を形
成する工程であり、図5(a)と同様である。図13
(b)は、第一のp型ウエル4を形成する工程であり、
図5(b)と同様である。図13(c)は、ゲート絶縁
膜5,ゲート電極6を形成する工程であり、図5(c)
と同様である。
【0057】図13(d)は、リンをイオン注入して低
濃度ソース・ドレイン24を形成する工程である。24
のリン濃度は1018〜1019/cm3程度である。図13
(e)は、絶縁膜被着後、異方性ドライエッチングによ
りソースドレインの位置を調整するための側壁10を形
成し、その後、砒素イオンを注入してソース・ドレイン
8,9を形成する工程である。側壁の厚さは、ゲート長
及び電源電圧によって最適値が決まり、50〜200n
m程度である。図13(f)は、層間絶縁膜および配線
層を形成する工程であり、図5(e)と同様である。
【0058】以上、第三から第六の実施例は、nMOS
トランジスタを構成した例を用いて説明してきたが、p
MOSトランジスタを構成しても同様の効果が得られ
る。
【0059】最後に、本発明による性能改善を図14か
ら図16に示す。図14は接合容量のドレイン電圧依存
性を示す。本発明によって、通常のMOSトランジスタ
に比べて1/3から1/4程度に容量低減できている。
図15は遅延時間のドレイン容量依存性を示す。本発明
によれば、サブミクロンの素子についてソース・ドレイ
ンとウエルの間の接合容量を減らすことにより、回路の
高速化が可能になり、特に配線長が短い回路ではその改
善効果が大きい。図16はドレイン電流の基板電圧依存
性を示す。図2(b)に示した従来例のSJET構造で
は、基板電圧の変動により基板電流が流れ、ドレイン電
流が減るという問題があった。本発明ではこれを解決
し、ドレイン電流の減少はなくなっている。つまり、本
発明により回路設計上の取扱い易い素子を実現できる。
【0060】
【発明の効果】本発明の素子構造により、短チャネル効
果に強く、基板電流を抑制し、かつ、接合容量を低減し
た、高速動作に適した半導体装置を構成できる。また、
本発明の素子構造の製造方法により、第一のウエル領域
と第三のウエル領域の分離を確実にすることにより、第
一のウエル領域の電位を浮動状態にし、容量を低減でき
る。
【0061】また、本発明の素子構造により、短チャネ
ル効果を改善するためにウエル領域の不純物濃度分布に
工夫を加えたMOSトランジスタ構造について効果的な
接合容量低減を行うことができる。これによって短チャ
ネル効果を抑え、かつ低接合容量の高速動作に適した素
子を構成できる。
【0062】また、本発明の素子構造により、エピタキ
シャル成長を用いて形成するMOSトランジスタ構造に
ついて効果的な接合容量の低減を行うことができる。こ
れによって、高相互コンダクタンスでかつ低接合容量の
低温動作・高速動作に適した0.1μm レベルの素子を
構成できる。
【0063】また、本発明の素子構造により、低不純物
濃度ドレインによってドレイン端の電界を緩和し、素子
耐圧を向上し、素子寿命を伸ばせる。これによって高信
頼性の高速動作可能な微細素子を実現できる。
【0064】また、本発明により、高速動作するNMO
S論理回路及びCMOS論理回路を構成できる。
【0065】また、本発明により、高速動作する、計算
機システムを構成できる。
【0066】また、本発明は、従来のMOSトランジス
タ製造プロセスに、新たなウエル領域形成のための不純
物注入を加えて構成できるので、製造工程をそれほど複
雑にせず、製造コストを上げずに、高性能素子を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例のnチャネルMOSトランジスタ
の断面図。
【図2】公知例のnチャネルMOSトランジスタの断面
図。
【図3】第一の実施例の不純物分布図。
【図4】第二の実施例のCMOSトランジスタの断面
図。
【図5】第一の実施例のプロセスフローの説明図。
【図6】第三の実施例のnチャネルMOSトランジスタ
の断面図。
【図7】第三の実施例のプロセスフローの説明図。
【図8】第四の実施例のnチャネルMOSトランジスタ
の断面図。
【図9】第四の実施例のプロセスフローの説明図。
【図10】第五の実施例のnチャネルMOSトランジス
タの断面図。
【図11】第五の実施例のプロセスフローの説明図。
【図12】第六の実施例のnチャネルMOSトランジス
タの断面図。
【図13】第六の実施例のプロセスフローの説明図。
【図14】接合容量のドレイン電圧依存性を示す特性
図。
【図15】遅延時間のドレイン容量依存性を示す特性
図。
【図16】ドレイン電流の基板電圧依存性を示す特性
図。
【符号の説明】
1…p型基板、2…p型ウエル、3…素子分離用絶縁
膜、4…p型ウエル、5…ゲート絶縁膜、6…ポリシリ
コン、8…ソース、9…ドレイン、11…n型ウエル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/088 21/8238 27/092 29/78 H01L 27/08 102 B 321 B 29/78 301 C

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成された、第一導電型の
    ソース・ドレインを持つMOSトランジスタにおいて、
    前記ソース・ドレインの下側に接して、前記ソース・ド
    レインと反対導電性を持つ第二導電型の第一のウエル領
    域を持ち、前記第一のウエル領域の下側に接して、第一
    導電型の第二のウエル領域を持ち、 前記第二のウエル領域の下側に接して、第二導電型の第
    三のウエル領域を持ち、 前記第三のウエル領域に基板電圧が与えられ、前記第一
    のウエル領域および前記第二のウエル領域には基板電圧
    が直接与えられないことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第一のウエル領域
    と前記第二のウエル領域の境界が、前記ソース・ドレイ
    ンの接合深さより深い位置に形成され、前記第二のウエ
    ル領域と前記第三のウエル領域の境界が、基板表面から
    500nmより浅い位置に形成される半導体装置。
  3. 【請求項3】半導体基板上に形成された、第一導電型の
    ソース・ドレインを持つMOSトランジスタにおいて、
    前記MOSトランジスタのチャネル部のウエル電位が、
    チャネル下側に位置する半導体接合を介して供給される
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、斜めイオ
    ン打ち込み技術を用いて前記第二のウエル領域を形成し
    た半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    第一のウエル領域の導電型を決める不純物濃度分布の、
    深さ方向の最大位置が、基板表面より深い位置にある半
    導体装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
    前記第一のウエル領域の導電型を決める不純物のチャネ
    ル方向の濃度分布において、ゲート端近傍の濃度がチャ
    ネル中央の濃度より高い半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6におい
    て、前記第一のウエル領域を、ウエル領域の導電型を決
    める不純物注入の後、ノンドープシリコンをエピタキシ
    ャル成長して、形成した半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    おいて、低不純物濃度ドレインを具備する半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の第一,第二,第三のウエ
    ル領域を持つ半導体基板。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれか記載の半導
    体装置を用いて構成したことを特徴とするNMOS論理
    回路。
  11. 【請求項11】請求項1ないし8のいずれか記載の半導
    体装置を用いて構成したことを特徴とするCMOS論理
    回路。
  12. 【請求項12】請求項10もしくは11のいずれか記載
    の半導体装置を用いて構成したことを特徴とする計算機
    システム。
JP6122217A 1994-06-03 1994-06-03 半導体装置および論理回路 Pending JPH07335837A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6122217A JPH07335837A (ja) 1994-06-03 1994-06-03 半導体装置および論理回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6122217A JPH07335837A (ja) 1994-06-03 1994-06-03 半導体装置および論理回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07335837A true JPH07335837A (ja) 1995-12-22

Family

ID=14830454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6122217A Pending JPH07335837A (ja) 1994-06-03 1994-06-03 半導体装置および論理回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07335837A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0809302A2 (en) * 1996-05-22 1997-11-26 International Business Machines Corporation CMOS structure in isolated wells with merged depletion regions and method of making same
WO1998025307A1 (en) * 1996-12-04 1998-06-11 Sharp Kabushiki Kaisha Semiconductor device
EP1225622A2 (en) * 2001-01-18 2002-07-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method of fabricating the same
JP2003115588A (ja) * 2001-06-26 2003-04-18 Internatl Rectifier Corp 横形超接合半導体デバイス
KR100434955B1 (ko) * 2001-11-28 2004-06-09 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 cmos 및 그 제조 방법
JP2006147684A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Nec Electronics Corp 半導体装置
US9412738B2 (en) 2014-04-07 2016-08-09 Seiko Epson Corporation Semiconductor device

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0809302A2 (en) * 1996-05-22 1997-11-26 International Business Machines Corporation CMOS structure in isolated wells with merged depletion regions and method of making same
EP0809302A3 (en) * 1996-05-22 1998-12-30 International Business Machines Corporation CMOS structure in isolated wells with merged depletion regions and method of making same
WO1998025307A1 (en) * 1996-12-04 1998-06-11 Sharp Kabushiki Kaisha Semiconductor device
US7400016B2 (en) 2001-01-18 2008-07-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device realizing characteristics like a SOI MOSFET
EP1225622A3 (en) * 2001-01-18 2003-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method of fabricating the same
US6930361B2 (en) 2001-01-18 2005-08-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device realizing characteristics like a SOI MOSFET
EP1225622A2 (en) * 2001-01-18 2002-07-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method of fabricating the same
JP2003115588A (ja) * 2001-06-26 2003-04-18 Internatl Rectifier Corp 横形超接合半導体デバイス
JP4669191B2 (ja) * 2001-06-26 2011-04-13 インターナショナル レクティフィアー コーポレイション 横形超接合半導体デバイス
KR100434955B1 (ko) * 2001-11-28 2004-06-09 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 cmos 및 그 제조 방법
JP2006147684A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Nec Electronics Corp 半導体装置
JP4533099B2 (ja) * 2004-11-17 2010-08-25 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
US9412738B2 (en) 2014-04-07 2016-08-09 Seiko Epson Corporation Semiconductor device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7400016B2 (en) Semiconductor device realizing characteristics like a SOI MOSFET
KR100735654B1 (ko) 디커플링 캐패시터 및 그 제조 방법
US4881105A (en) Integrated trench-transistor structure and fabrication process
JP3462301B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7642566B2 (en) Scalable process and structure of JFET for small and decreasing line widths
US7391080B2 (en) LDMOS transistor device employing spacer structure gates
EP0603102B1 (en) Low-temperature MOSFET source drain structure with ultra-short channel
US9653478B2 (en) Semiconductor device, method for manufacturing same, and nonvolatile semiconductor memory device
US6153905A (en) Semiconductor component including MOSFET with asymmetric gate electrode where the drain electrode over portions of the lightly doped diffusion region without a gate dielectric
US6600205B2 (en) Method for making low voltage transistors with increased breakdown voltage to substrate having three different MOS transistors
JPS63281465A (ja) 電界効果トランジスタ及びその中間体の製造方法
US20090114950A1 (en) Semiconductor Device and Method of Manufacturing such a Device
JPH07335837A (ja) 半導体装置および論理回路
US6958518B2 (en) Semiconductor device having at least one source/drain region formed on an isolation region and a method of manufacture therefor
JP2003031803A (ja) 半導体装置とその製造方法
JPS60247974A (ja) 半導体装置
JPH09135029A (ja) Mis型半導体装置及びその製造方法
US6144075A (en) CMOS inverter using gate induced drain leakage current
JP2002289698A (ja) 半導体装置及びその製造方法と携帯電子機器
JP4542736B2 (ja) 半導体装置
CN109545785B (zh) 一种半导体器件结构和制备方法
JPH0697685B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2506947B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH03793B2 (ja)
JPH065850A (ja) 半導体装置およびその製造方法並びにその半導体装置を用いた半導体集積回路装置