JPH07335157A - X線管 - Google Patents
X線管Info
- Publication number
- JPH07335157A JPH07335157A JP15058694A JP15058694A JPH07335157A JP H07335157 A JPH07335157 A JP H07335157A JP 15058694 A JP15058694 A JP 15058694A JP 15058694 A JP15058694 A JP 15058694A JP H07335157 A JPH07335157 A JP H07335157A
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- JP
- Japan
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- beryllium
- window
- ray tube
- ray
- brazing
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】金属外囲器の一部にろう付によるベリリウム放
射窓を有するX線管において、散乱電子による加熱によ
り、ベリリウム放射窓と金属外囲器とのろう付部が破損
することを防止し、真空気密の保持を図る。 【構成】ベリリウム放射窓8は、金属外囲器1とのろう
付部9が少なくとも散乱電子の衝突範囲13の外側にな
る大きさに形成され、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲1
2を形成すべく、ベリリウム放射窓周辺部にX線遮蔽,
放熱部材2を設ける。
射窓を有するX線管において、散乱電子による加熱によ
り、ベリリウム放射窓と金属外囲器とのろう付部が破損
することを防止し、真空気密の保持を図る。 【構成】ベリリウム放射窓8は、金属外囲器1とのろう
付部9が少なくとも散乱電子の衝突範囲13の外側にな
る大きさに形成され、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲1
2を形成すべく、ベリリウム放射窓周辺部にX線遮蔽,
放熱部材2を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属外囲器の一部にろ
う付によるベリリウム放射窓を有する主として大容量の
X線管に係り、特にその真空気密の信頼性を高めたX線
管に関するものである。
う付によるベリリウム放射窓を有する主として大容量の
X線管に係り、特にその真空気密の信頼性を高めたX線
管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線管の外囲器には、金属外囲器とガラ
ス外囲器とがあるが、金属外囲器はガラス外囲器に比べ
耐熱性に優れ、管球を小形にすることができ、X線管装
置を小形にするメリットがある。そして金属外囲器を用
いたX線管は、その金属外囲器の一部にベリリウム放射
窓をろう付し、必要なX線照射範囲を形成し、X線量を
確保している。
ス外囲器とがあるが、金属外囲器はガラス外囲器に比べ
耐熱性に優れ、管球を小形にすることができ、X線管装
置を小形にするメリットがある。そして金属外囲器を用
いたX線管は、その金属外囲器の一部にベリリウム放射
窓をろう付し、必要なX線照射範囲を形成し、X線量を
確保している。
【0003】図3はこの種の従来のX線管の縦断面図、
図4は図3に示したX線管のベリリウム放射窓部の詳細
を示す断面図である。これら図3,図4において、1は
金属外囲器、3は陰極、4は電子ビーム、5はターゲッ
ト、6は焦点、7は散乱電子、8はベリリウム放射窓、
9はろう付部、10は窓枠である。
図4は図3に示したX線管のベリリウム放射窓部の詳細
を示す断面図である。これら図3,図4において、1は
金属外囲器、3は陰極、4は電子ビーム、5はターゲッ
ト、6は焦点、7は散乱電子、8はベリリウム放射窓、
9はろう付部、10は窓枠である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のX線管で
は、次のような問題があった。すなわち図4において、
陰極3から放射された電子ビーム4はターゲット5の焦
点6に衝突し、その一部は散乱電子7となってベリリウ
ム放射窓8を中心とする金属外囲器1に吸収される。こ
の際の散乱電子7は例えば電子ビーム4の約15%にも
達し、このため、それによるベリリウム放射窓8及びそ
の周辺の部材の発熱は無視できず、特に、散乱電子7が
直接衝突する部分は300℃以上にも達する。
は、次のような問題があった。すなわち図4において、
陰極3から放射された電子ビーム4はターゲット5の焦
点6に衝突し、その一部は散乱電子7となってベリリウ
ム放射窓8を中心とする金属外囲器1に吸収される。こ
の際の散乱電子7は例えば電子ビーム4の約15%にも
達し、このため、それによるベリリウム放射窓8及びそ
の周辺の部材の発熱は無視できず、特に、散乱電子7が
直接衝突する部分は300℃以上にも達する。
【0005】このため、各部材の熱膨張差によりベリリ
ウム放射窓8と金属外囲器1(窓枠10)とを気密ろう
付しているろう付部9に熱応力が発生し、X線を繰り返
し照射するとその部分が破損して真空気密が保てなくな
る等、信頼性の低いものであった。
ウム放射窓8と金属外囲器1(窓枠10)とを気密ろう
付しているろう付部9に熱応力が発生し、X線を繰り返
し照射するとその部分が破損して真空気密が保てなくな
る等、信頼性の低いものであった。
【0006】本発明の目的は、散乱電子による加熱によ
り、ベリリウム放射窓と金属外囲器とのろう付部が破損
することを防止し、真空気密の保持を図って信頼性を向
上したX線管を提供することにある。
り、ベリリウム放射窓と金属外囲器とのろう付部が破損
することを防止し、真空気密の保持を図って信頼性を向
上したX線管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、金属外囲器
の一部にろう付によるベリリウム放射窓を有するX線管
において、前記ベリリウム放射窓は、前記金属外囲器と
のろう付部が少なくとも散乱電子の衝突範囲の外側にな
る大きさに形成され、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲を
形成すべく、ベリリウム放射窓周辺部にX線遮蔽,放熱
部材を設けることにより達成される。
の一部にろう付によるベリリウム放射窓を有するX線管
において、前記ベリリウム放射窓は、前記金属外囲器と
のろう付部が少なくとも散乱電子の衝突範囲の外側にな
る大きさに形成され、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲を
形成すべく、ベリリウム放射窓周辺部にX線遮蔽,放熱
部材を設けることにより達成される。
【0008】
【作用】ベリリウム放射窓は、そのベリリウム放射窓と
金属外囲器とのろう付部が散乱電子の衝突範囲の外側に
なるような大きさで(従来のX線管の場合よりも大形に
して)設置されている。そして、大きくしたことにより
生じた不要なX線照射範囲のベリリウム放射窓部分に、
X線遮蔽と冷却を兼ねたX線遮蔽,放熱部材(放熱フィ
ン等)が設けられている。
金属外囲器とのろう付部が散乱電子の衝突範囲の外側に
なるような大きさで(従来のX線管の場合よりも大形に
して)設置されている。そして、大きくしたことにより
生じた不要なX線照射範囲のベリリウム放射窓部分に、
X線遮蔽と冷却を兼ねたX線遮蔽,放熱部材(放熱フィ
ン等)が設けられている。
【0009】これによれば、散乱電子はベリリウム放射
窓の中央部に衝突するのでベリリウム放射窓の中央部は
高温になるが、その際の発生熱は、ベリリウム放射窓を
介してろう付部から金属外囲器へ、あるいはX線遮蔽,
放熱部材から外囲器周囲の冷却油へ伝わるので、X線照
射時のろう付部の温度上昇は小さくなり、発生する熱応
力は低減する。よって、真空気密のろう付部が破損する
ことがなく、信頼性が高められる。また、大形のベリリ
ウム放射窓を用いると必要以上の範囲にX線が照射され
るが、X線遮蔽,放熱部材により不要なX線が外部へ照
射されることがない。
窓の中央部に衝突するのでベリリウム放射窓の中央部は
高温になるが、その際の発生熱は、ベリリウム放射窓を
介してろう付部から金属外囲器へ、あるいはX線遮蔽,
放熱部材から外囲器周囲の冷却油へ伝わるので、X線照
射時のろう付部の温度上昇は小さくなり、発生する熱応
力は低減する。よって、真空気密のろう付部が破損する
ことがなく、信頼性が高められる。また、大形のベリリ
ウム放射窓を用いると必要以上の範囲にX線が照射され
るが、X線遮蔽,放熱部材により不要なX線が外部へ照
射されることがない。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明によるX線管の一実施例の要部を
示す断面図である。この図1において、11は冷却油、
12は必要なX線照射範囲、13は散乱電子の衝突範囲
を示す。その他、図4と同一符号は同一又は相当部分を
示す。
する。図1は、本発明によるX線管の一実施例の要部を
示す断面図である。この図1において、11は冷却油、
12は必要なX線照射範囲、13は散乱電子の衝突範囲
を示す。その他、図4と同一符号は同一又は相当部分を
示す。
【0011】図示するように本発明のX線管は、そのベ
リリウム放射窓8が、金属外囲器1(窓枠10)とのろ
う付部9が少なくとも散乱電子の衝突範囲13の外側に
なる大きさに(従来のX線管の場合よりも大形に)形成
されている。そして、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲1
2を形成すべく、ベリリウム放射窓8周辺部にX線遮
蔽,放熱部材、ここでは放熱フィン2を設けてなるもの
である。放熱フィン2の全体構成は、例えば図2に示す
通りである。
リリウム放射窓8が、金属外囲器1(窓枠10)とのろ
う付部9が少なくとも散乱電子の衝突範囲13の外側に
なる大きさに(従来のX線管の場合よりも大形に)形成
されている。そして、その大きさのうち、不要なX線照
射範囲部分にはその部分を覆って必要なX線照射範囲1
2を形成すべく、ベリリウム放射窓8周辺部にX線遮
蔽,放熱部材、ここでは放熱フィン2を設けてなるもの
である。放熱フィン2の全体構成は、例えば図2に示す
通りである。
【0012】上述構成によると、焦点6から発生した散
乱電子7はベリリウム放射窓8の中央部を直射する。こ
の熱は、ベリリウム放射窓8を介し、ろう付部9及び窓
枠10から金属外囲器1へ、あるいは放熱フィン2から
金属外囲器1の周囲の冷却油11へ、伝熱される。この
ためろう付部9は、散乱電子7が直接衝突する部分より
温度上昇が小さく、各部材の熱膨張差により発生する熱
応力が小さくなり、X線を繰り返し照射しても破損しな
い。
乱電子7はベリリウム放射窓8の中央部を直射する。こ
の熱は、ベリリウム放射窓8を介し、ろう付部9及び窓
枠10から金属外囲器1へ、あるいは放熱フィン2から
金属外囲器1の周囲の冷却油11へ、伝熱される。この
ためろう付部9は、散乱電子7が直接衝突する部分より
温度上昇が小さく、各部材の熱膨張差により発生する熱
応力が小さくなり、X線を繰り返し照射しても破損しな
い。
【0013】従来のX線管においては、ベリリウム放射
窓8の耐熱性がX線管使用条件を制限し、特に螺旋状に
スキャニングするCT装置では、ある値以上の高負荷に
は耐えられたかったが、本発明のX線管によれば従来の
倍近くまで高負荷使用が可能となる。
窓8の耐熱性がX線管使用条件を制限し、特に螺旋状に
スキャニングするCT装置では、ある値以上の高負荷に
は耐えられたかったが、本発明のX線管によれば従来の
倍近くまで高負荷使用が可能となる。
【0014】また、大形のベリリウム放射窓9を使用す
ると、必要なX線照射範囲12以外にもX線が照射され
るが、不要なX線照射範囲部分はX線遮蔽,放熱部材で
ある放熱フィン2で覆ってX線を遮蔽しているので、不
要なX線が外部へ照射されることはない。
ると、必要なX線照射範囲12以外にもX線が照射され
るが、不要なX線照射範囲部分はX線遮蔽,放熱部材で
ある放熱フィン2で覆ってX線を遮蔽しているので、不
要なX線が外部へ照射されることはない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ベ
リリウム放射窓のろう付部の温度上昇を低減することが
できるので、ろう付部に発生する熱応力を小さくするこ
とができ、その部分が破損することがなく、真空気密の
保持が図れる。したがって、大容量高負荷でしかも長寿
命で信頼性の高いX線管が実現できるという効果があ
る。
リリウム放射窓のろう付部の温度上昇を低減することが
できるので、ろう付部に発生する熱応力を小さくするこ
とができ、その部分が破損することがなく、真空気密の
保持が図れる。したがって、大容量高負荷でしかも長寿
命で信頼性の高いX線管が実現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるX線管の一実施例の要部を示す断
面図である。
面図である。
【図2】図1中の放熱フィンの一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】従来のX線管の縦断面図である。
【図4】従来のX線管のベリリウム放射窓部の詳細を示
す断面図である。
す断面図である。
1 金属外囲器 2 放熱フィン(X線遮蔽,放熱部材) 3 陰極 4 電子ビーム 5 ターゲット 6 焦点 7 散乱電子 8 ベリリウム放射窓 9 ろう付部 10 窓枠 11 冷却油 12 必要なX線照射範囲 13 散乱電子の衝突範囲
Claims (1)
- 【請求項1】金属外囲器の一部にろう付によるベリリウ
ム放射窓を有するX線管において、前記ベリリウム放射
窓は、前記金属外囲器とのろう付部が少なくとも散乱電
子の衝突範囲の外側になる大きさに形成され、その大き
さのうち、不要なX線照射範囲部分にはその部分を覆っ
て必要なX線照射範囲を形成すべく、ベリリウム放射窓
周辺部にX線遮蔽,放熱部材を設けることを特徴とする
X線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15058694A JPH07335157A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | X線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15058694A JPH07335157A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | X線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07335157A true JPH07335157A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=15500130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15058694A Pending JPH07335157A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | X線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07335157A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103238201A (zh) * | 2010-12-03 | 2013-08-07 | 伊克斯拉姆公司 | 涂覆的x-射线窗口 |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP15058694A patent/JPH07335157A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103238201A (zh) * | 2010-12-03 | 2013-08-07 | 伊克斯拉姆公司 | 涂覆的x-射线窗口 |
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