JPH07334206A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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Publication number
JPH07334206A
JPH07334206A JP13060194A JP13060194A JPH07334206A JP H07334206 A JPH07334206 A JP H07334206A JP 13060194 A JP13060194 A JP 13060194A JP 13060194 A JP13060194 A JP 13060194A JP H07334206 A JPH07334206 A JP H07334206A
Authority
JP
Japan
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control
future
clutch
output
state
Prior art date
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Pending
Application number
JP13060194A
Other languages
English (en)
Inventor
Shusaku Katakura
秀策 片倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07334206A publication Critical patent/JPH07334206A/ja
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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御領域の部分部分によってシステムが変化
するような非線形や非定常時変形の制御対象の制御装置
において、早期で的確な時期判断により制御方法の切り
換えを行なうこと。尚、制御対象をロックアップクラッ
チとした場合、ロックアップ領域をより拡大し、大きな
燃費向上を達成すること。 【構成】 制御出力,システム出力,状態量を与えてシ
ステム同定によってシステムの状態推定を行なう状態推
定手段c1と、過去においてなされたシステム同定によ
って得られたシステムを保持するシステム保持手段d1
と、今新たに行なったシステム同定によって得られたシ
ステムと、過去においてなされたシステム同定によって
得られたシステムとを比較する比較手段e1と、システ
ム比較により2つのシステムが異なるものであると判断
された時、制御方法を切り換える制御切換手段f1を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トルクコンバータのロ
ックアップクラッチや自動変速機の変速クラッチ等の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のロックアップクラッチ締結制御
装置としては、『RE4R01A型オートマチックトラ
ンスミッション整備要領書』(昭和63年3月;日産自
動車株式会社発行)に記載の自動変速機のロックアップ
クラッチ制御技術が知られている。
【0003】このロックアップクラッチ締結制御におい
ては、図10に示すように、そのフィードバック制御不
能の領域であるいわゆる不感帯を避けるため、クラッチ
のスリップ回転に対してしきい値を設け、その大小によ
ってクラッチの締結具合を判断し、オープン制御とフィ
ードバック制御を切り換えている。
【0004】例えば、図11に示すように、スリップ回
転数が、所定のスリップ回転数上限閾値(例えば、12
0rpm)より小さくなったらPID制御を行ない、ま
た、スリップ回転数下限閾値(例えば、20rpm)よ
り少なくなったらランプ制御を行なうというように制御
方法が切り換えられる。
【0005】この図11に示す例は、目標値がスリップ
回転数=0のロックアップ状態で、フィードバック制御
不感帯とスリップ回転に対する閾値がうまく一致するほ
とんど定常状態とみなされるような低スロット開度,高
車速な運転状態での特性である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のロックアップクラッチ締結制御装置にあっては、フ
ィードバック制御が不能である不感帯領域をスリップ回
転に対する閾値により設定し、スリップ回転と閾値との
比較により制御方法を切り換えるようにしているため、
ロックアップ制御を実行できる運転領域がほとんど定常
状態とみなせるような運動状態となる領域に限られてし
まい、ロックアップ領域をより拡大することができず、
昨今の要求性能である燃費向上を達成することができな
いという問題がある。
【0007】すなわち、ロックアップ領域を拡大しよう
とすると、この領域拡大に伴って、ロックアップ制御開
始前のスリップ回転数が様々に変わり、また、従来の定
常運転状態(低スロットル開度,高車速)と比べて大き
なスリップ回転数からロックアップ制御を行なわなけれ
ばならなくなる。この時、従来行なわれていた制御方法
では、その閾値を各スロットル開度,各車速毎に適切に
選ばなければ、オープン制御によって制御される領域が
大きくなり、ロックアップ完了までの時間が長くなって
燃費向上効果が薄れてしまう。あるいは、このマッチン
グ工数を省くため、ロックアップ制御開始前のスリップ
回転数をみて閾値を設定するようなロジックも考えるこ
ととなるが、いずれにせよこれらのロジックでは、制御
の結果にかかわらず、ロックアップスリップ回転が大き
く変化するような過渡状態において、ロックアップスリ
ップ回転がこの閾値をとった時、必ずしもオープン制御
の結果、不感帯を脱したとは限らず、場合によっては本
来フィードバック制御不能の領域においてフィードバッ
ク制御しようとしてしまい、ロックアップクラッチをス
ムーズに締結させることができなくなり、運転性を悪化
させてしまう場合が発生することが予想される。
【0008】例えば、図12に示すように、あるスリッ
プ回転数の制御目標値になるようにスリップ回転数を制
御しようとした時、制御の有無にかかわらずスリップ回
転数が減少するような運転状態では、まだ不感帯にある
にもかかわらずプリチャージ制御が終了してしまい、不
感帯の影響でPID制御が過剰出力となり、締結ショッ
クが発生するし、また、制御も不安定となってしまう。
【0009】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、第1の目的とするところは、制御領域の部分部分
によってシステムが変化するような非線形や非定常時変
形の制御対象の制御装置において、早期で的確な時期判
断により制御方法の切り換えを行うことにある。
【0010】第2の目的とするところは、クラッチによ
り伝達トルクを制御するクラッチシステムの制御装置に
おいて、早期で的確な時間判断により制御方法の切り換
えを行うことで、締結条件にかかわらずスムーズなクラ
ッチ締結を達成することにある。
【0011】第3の目的とするところは、車両の駆動系
に設けられる変速クラッチやロックアップクラッチ等の
駆動系クラッチの制御装置において、早期で的確な時期
判断により制御方法の切り換えを行うことで、運転条件
にかかわらずスムーズなクラッチ締結を達成すること、
特に、ロックアップクラッチの場合には、ロックアップ
領域をより拡大でき、大きな燃費向上を達成することに
ある。
【0012】第3の目的とするところは、ロックアップ
クラッチの制御装置において、制御方法の切り換え時期
の判断を車両の運転状態によらずより早期に、且つ、的
確に行うことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため第1の発明の制御装置では、図1のクレーム対応
図に示すように、制御領域の部分部分によってシステム
が変化するような非線形や非定常時変形の制御対象a1
と、制御出力によりシステム出力を制御するシステム制
御手段b1と、制御出力,システム出力,状態量を与え
てシステム同定によってシステムの状態推定を行なう状
態推定手段c1と、過去においてなされたシステム同定
によって得られたシステムを保持するシステム保持手段
d1と、今新たに行なったシステム同定によって得られ
たシステムと、過去においてなされたシステム同定によ
って得られたシステムとを比較する比較手段e1と、シ
ステム比較により2つのシステムが異なるものであると
判断された時、制御方法を切り換える指令を前記システ
ム制御手段に出力する制御切換手段f1と、を備えてい
ることを特徴とする。
【0014】ここで、前記比較手段e1は、過去におい
てなされたシステム同定によって得られたシステムに対
して将来のシステム出力推定を行なう第1の状態推定手
段と、今新たに行なったシステム同定によって得られた
システムに対して将来のシステム出力推定を行なう第2
の状態推定手段と、これらに現在から適当な将来にわた
って予想される制御出力,システム出力,状態量を与え
て得られる第1のシステム推定量と第2のシステム推定
量を比較し、その今現在から適当な将来にわたっての軌
跡を求め、そのシステムの差を強調することによって2
つのシステムの変化をとらえる手段としてもよい。
【0015】また、前記制御切換手段f1を、第1のシ
ステム推定量と第2のシステム推定量の今現在から適当
な将来にわたっての軌跡の差が拡大して行く時、この時
点をもって制御方法を切り換える手段としてもよい。
【0016】上記第2の目的を達成するため第2の発明
の制御装置では図2のクレーム対応図に示すように、ク
ラッチにより伝達トルクを制御するクラッチシステムa
2と、クラッチ締結力を制御するクラッチ締結制御手段
b2と、過去においてなされたシステム同定によって得
られたシステムに対して将来のシステム出力推定を行な
う第1の状態推定手段c2と、今新たに行なったシステ
ム同定によって得られたシステムに対して将来のシステ
ム出力推定を行なう第2の状態推定手段d2と、これら
に現在から適当な将来にわたって予測される制御出力,
システム出力,状態量を与えて得られる第1のシステム
推定量と第2のシステム推定量を比較する比較手段e2
と、今現在から適当な将来にわたって両システム推定量
の軌跡差が拡大してゆく時、この時点をもって制御方法
を切り換える制御切換手段f2と、を備えていることを
特徴とする。
【0017】ここで、前記第1,第2の状態推定手段c
2,d2で推定されるシステム出力および比較手段e2
で与えられるシステム出力は、クラッチのスリップ回転
数としてもよい。
【0018】上記第3の目的を達成するため第3の発明
の制御装置では、図3のクレーム対応図に示すように、
車両の駆動系に設けられる変速クラッチやロックアップ
クラッチ等の駆動系クラッチa3と、前記駆動系クラッ
チa3を少なくともオープン制御とフィードバック制御
の制御方法の切り換えにより締結制御するクラッチ締結
制御手段b3と、適当な過去においてなされたシステム
パラメータ同定によって得られた微分もしくは差分方程
式によって将来のスリップ回転数の推定を行なう第1の
状態推定手段c3と、今新たに行なったシステムパラメ
ータ同定によって得られた微分もしくは差分方程式によ
って将来のスリップ回転数の推定を行なう第2の状態推
定手段d3と、これらに現在から適当な将来にわたって
予測される制御出力,スリップ回転数,エンジントルク
もしくはスロットル開度,システム負荷もしくは車速を
与えて得られる第1のスリップ回転数と第2のスリップ
回転数とを比較する比較手段e3と、両スリップ回転数
の軌跡の差が拡大して行く時、この時点をもって一方の
制御方法から他方の制御方法へと切り換える指令を前記
クラッチ締結制御手段b3に出力する制御切換手段f3
と、を備えていることを特徴とする。
【0019】上記第4の目的を達成するため第4の発明
の制御装置では、図4のクレーム対応図に示すように、
請求項6記載の制御装置において、ロックアップクラッ
チ制御を行なう時、第1の状態推定手段c4で比較のた
めに参照する過去の時間を、スロットル開度もしくは車
速もしくは車速段の少なくとも1つによって決定するこ
とを特徴とする。
【0020】また、請求項6記載の制御装置において、
ロックアップクラッチ制御を行なう時、比較手段e4で
比較のために参照する将来の時間を、スロットル開度も
しくは車速もしくは車速段の少なくとも1つによって決
定することを特徴とする。
【0021】また、請求項6記載の制御装置において、
ロックアップクラッチ制御を行なう時、比較手段e4で
比較のために行なう将来の軌跡の変化を、差分もしくは
平均値との標準偏差の少なくとも1つの大小によって決
定することを特徴とする。
【0022】また、請求項8,請求項9記載の制御装置
において、前記制御切換手段f4を、請求項8にしたが
って決定された将来の時間経過後の値の差分の大小によ
り制御方法を切り換えを決定する手段としたことを特徴
とする。
【0023】
【作用】第1の発明の作用を説明する。
【0024】制御領域の部分部分によってシステムが変
化するような非線形や非定常時変形の制御対象a1の制
御時には、状態推定手段c1において、制御出力,シス
テム出力,状態量を与えてシステム同定によってシステ
ムの状態推定が行なわれ、システム保持手段d1におい
て、過去においてなされたシステム同定によって得られ
たシステムが保持され、比較手段e1において、今新た
に行なったシステム同定によって得られたシステムと、
過去においてなされたシステム同定によって得られたシ
ステムとが比較され、制御切換手段f1において、シス
テム比較により2つのシステムが異なるものであると判
断された時、制御方法を切り換える指令がシステム制御
手段b1に出力される。
【0025】このように、今新たに行なったシステム同
定によって得られたシステムと、過去においてなされた
システム同定によって得られたシステムとが比較され、
2つのシステムが異なると判断された時に制御方法を切
り換える、つまり、システム変化の監視により制御方法
を切り換えるようにしていることで、早期で的確な時期
判断により制御方法の切り換えが行なわれる。また、こ
の制御は、制御領域の部分部分によってシステムが変化
するような非線形や非定常時変形の制御対象の全般に適
用することができる。
【0026】尚、過去のシステム推定量と現在のシステ
ム推定量を比較するにあたって、今現在から適当な将来
にわたっての軌跡を求め、そのシステムの差を強調する
ことによって2つのシステムの変化をとらえるようにし
た場合には、比較の時点でシステムの差が出ていなくて
もシステム変化を予測することができ、この場合には、
制御方法の切り換え時期の判断がより早期になる。
【0027】第2の発明の作用を説明する。
【0028】クラッチにより伝達トルクを制御するクラ
ッチシステムa2の締結制御時、第1の状態推定手段c
2において、過去においてなされたシステム同定によっ
て得られたシステムに対して将来のシステム出力推定が
行なわれ、第2の状態推定手段d2において、今新たに
行なったシステム同定によって得られたシステムに対し
て将来のシステム出力推定が行なわれ、比較手段e2に
おいて、これらに現在から適当な将来にわたって予想さ
れる制御出力,システム出力,状態量を与えて得られる
第1のシステム推定量と第2のシステム推定量が比較さ
れ、制御切換手段f2において、今現在から適当な将来
にわたって両システム推定量の軌跡差が拡大してゆく
時、この時点をもって制御方法を切り換える指令がクラ
ッチ締結制御手段b2に出力される。
【0029】したがって、クラッチにより伝達トルクを
制御するクラッチシステムa2の締結制御において、第
1の発明と同様に、早期で的確な時期判断により制御方
法の切り換えが行なわれ、この結果、締結条件にかかわ
らずスムーズなクラッチ締結が達成される。
【0030】第3の発明の作用を説明する。
【0031】車両の駆動系に設けられる変速クラッチや
ロックアップクラッチ等の駆動系クラッチa3の締結制
御時、第1の状態推定手段c3において、適当な過去に
おいてなされたシステムパラメータ同定によって得られ
た微分もしくは差分方程式によって将来のスリップ回転
数の推定が行なわれ、第2の状態推定手段d3におい
て、今新たに行なったシステムパラメータ同定によって
得られた微分もしくは差分方程式によって将来のスリッ
プ回転数の推定を行なわれ、比較手段e3において、こ
れらに現在から適当な将来にわたって予測される制御出
力,スリップ回転数,エンジントルクもしくはスロット
ル開度,システム負荷もしくは車速を与えて得られる第
1のスリップ回転数と第2のスリップ回転数とが比較さ
れ、制御切換手段f3において、両スリップ回転数の軌
跡の差が拡大してゆく時、この時点をもってオープン制
御とフィードバック制御のうち一方の制御方法から他方
の制御方法へと切り換える指令がクラッチ締結制御手段
b3に出力される。
【0032】したがって、車両の駆動系に設けられる変
速クラッチやロックアップクラッチ等の駆動系クラッチ
a3の締結制御において、第1の発明と同様に、早期で
的確な時期判断により制御方法の切換が行なわれ、この
結果、車両条件にかかわらずスムーズなクラッチ締結が
達成され、特に、ロックアップクラッチの場合には、ロ
ックアップ領域をより拡大でき、大きな燃費向上が達成
される。
【0033】第4の発明の作用を説明する。
【0034】ロックアップクラッチa4の締結制御時、
第1の状態推定手段c4において、適当な過去において
なされたシステムパラメータ同定によって得られた微分
もしくは差分方程式によって将来のスリップ回転数の推
定が行なわれ、第2の状態推定手段d4において、今新
たに行なったシステムパラメータ同定によって得られた
微分もしくは差分方程式によって将来のスリップ回転数
の推定が行なわれ、比較手段e4において、これらに現
在から適当な将来にわたって予測される制御出力,スリ
ップ回転数,エンジントルクもしくはスロットル開度,
システム負荷もしくは車速を与えて得られる第1のスリ
ップ回転数と第2のスリップ回転数とが比較され、制御
切換手段f4において両スリップ回転数の軌跡の差が拡
大して行く時、この時点をもってオープン制御とフィー
ドバック制御のうち一方の制御方法から他方の制御方法
へと切り換える指令がクラッチ締結制御手段b4に出力
される。
【0035】このロックアップクラッチa4の締結制御
で、第1の状態推定手段c4で比較のために参照する過
去の時間は、スロットル開度もしくは車速もしくは変速
段の少なくとも1つによって決定される。
【0036】また、比較手段e4で比較のために参照す
る将来の時間は、スロットル開度もしくは車速もしくは
変速段の少なくとも1つによって決定される。
【0037】また、比較手段e4で比較のために行なう
将来の軌跡の変化は、差分もしくは平均値との標準偏差
の少なくとも1つの大小によって決定される。
【0038】さらに、決定された将来の時間経過後の値
の差分の大小により制御方法を切り換えを決定するよう
にしてもよい。
【0039】したがって、ロックアップクラッチa4の
締結制御において、制御方法の切り換え時期の判断が車
両の運転状態によらずより早期に、且つ、的確に行なう
ことができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0041】まず、構成を説明する。
【0042】図5は実施例のロックアップクラッチの締
結制御装置(システム制御装置の一例)を示す制御系シ
ステムブロック図である。
【0043】図5において、1は自動変速機、2はトル
クコンバータ、3はロックアップクラッチ、4はスロッ
トル開度センサ、5はエンジン回転センサ、6はタービ
ン回転センサ、7はスリップ回転数計算部、8は最小自
乗法パラメータ同定ロジック部、9はARMAモデル、
10は第1スリップ推定部(第1の状態推定手段cに相
当)、11は第2スリップ推定部(第2の状態推定手段
dに相当)、12は比較部(比較手段eに相当)、13
はロジック切り換え部(制御切換手段fに相当)、14
はクラッチ締結制御部(クラッチ締結制御手段bに相
当)である。
【0044】前記自動変速機1には、制御指令値に基づ
いてクラッチ締結力となるロックアップコントロール圧
を作り出すロックアップコントロールバルブを有するバ
ルブコントロールユニットを備えている。
【0045】前記トルクコンバータには、エンジン出力
軸とトランスミッション入力軸とを直結あるいはスリッ
プ締結可能なロックアップクラッチ3が内蔵されてい
る。
【0046】前記スロットル開度センサ4は、今現在検
出されたスロットル開度TVOの情報をARMAモデル
9に与えると共に、スロットル開度将来予想部15にお
いて変化状況の監視等により所定の時間後に予想される
スロットル開度TVOを第1スリップ推定部10及び第
2スリップ推定部11に与える。
【0047】前記スリップ回転数計算部7では、エンジ
ン回転センサ5によるエンジン回転数とタービン回転セ
ンサ6によるタービン回転数との差によりスリップ回転
数が計算され、今現在検出されたスリップ回転数の情報
をARMAモデル9に与えると共に、スリップ回転数将
来予想部16において変化状況の監視等により所定の時
間後に予想されるスリップ回転数を第1スリップ推定部
10及び第2スリップ推定部11に与える。
【0048】前記最小自乗法パラメータ同定ロジック部
8では、現在のシステム出力を過去のシステム出力と現
在を含めた過去のシステム出力との微分もしくは差分方
程式によって表すモデルであるARMAモデル9を用い
てシステムパラメータが同定される。
【0049】前記第1スリップ推定部10では、適当な
過去(t時間前)においてなされたシステムパラメータ
同定によって得られた微分もしくは差分方程式を、格納
されているメモリ17,18,19から読み出すことに
よって現在からn時刻後までの将来の第1スリップ推定
値が計算される。
【0050】前記第2スリップ推定部11では、今新た
に行なったシステムパラメータ同定によって得られた微
分もしくは差分方程式によって現在からn時刻後までの
将来の第2スリップ推定値が計算される。
【0051】前記比較部12では、過去のシステムパラ
メータ同定に基づく将来の第1スリップ推定値と現在の
システムパラメータ同定に基づく将来の第2スリップ推
定値とが比較される。
【0052】前記ロジック切り換え部13では、第1ス
リップ推定値と第2スリップ推定値との軌跡の差が拡大
してゆく時、その差が所定差を超えた場合、制御を切り
換える指令を出力する。
【0053】前記クラッチ締結制御部14では、前記ロ
ジック切り換え部13から制御切り換え指令を受けた場
合、現在オープン制御中であればフィードバック制御に
切り換え、フィードバック制御中であればオープン制御
に切り換え、ロックアップ締結制御を実行する。この制
御部14からの制御指令値は制御指令値将来予想部20
において変化状況の監視等により所定の時間後に予想さ
れる制御指令値を第1スリップ推定部10及び第2スリ
ップ推定部11に与える。
【0054】尚、スリップ回転数計算部7〜制御指令値
将来予想部20の構成は、自動変速機コントローラのマ
イクロコンピュータに制御ソフトの形で設定されてい
る。
【0055】次に、作用を説明する。
【0056】[ロックアップ制御全体ロジック]図6は
本実施例でのロックアップ制御全体ロジックを示すフロ
ーチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0057】ステップ30では、現状維持モードかどう
かが判断される。
【0058】ステップ31では、ロックアップクラッチ
3が締結時かどうかが判断される。ステップ32では、
スリップフィードバック制御領域かどうかが切換判断ロ
ジックの出力の有無により判断される。
【0059】ステップ33では、ステップ32でNOの
場合、オープン制御が実行される。ステップ34では、
ステップ32でYESの場合、スリップフィードバック
制御が実行される。
【0060】ステップ35では、図8に示すフローチャ
ートにしたがってパラメータ同定ロジックの処理が行な
われる。
【0061】ステップ36では、図7に示すフローチャ
ートにしたがってスリップ推定による切換判断ロジック
の処理が行なわれる。
【0062】ステップ37では、スリップ目標値に達し
たかどうかが判断され、スリップ目標値に達した場合に
はロックアップ制御を終了し、スリップ目標値に達しな
い場合にはステップ30に戻り制御が繰り返される。
【0063】ステップ38では、ロックアップクラッチ
解放制御が行なわれる。
【0064】ステップ39では、スリップロックアップ
かどうかが判断される。
【0065】ステップ40では、ロックアップスリップ
定値制御が行なわれる。
【0066】ステップ41では、ロックアップ状態かど
うかが判断される。
【0067】ステップ42では、ロックアップ圧として
最大圧が付与される。
【0068】ステップ43では、ロックアップ圧として
最小圧が付与される。
【0069】[スリップ推定による制御切換判断ロジッ
ク]図7は本実施例でのスリップ推定による制御切換判
断ロジックを示すフローチャートで、以下、各ステップ
について説明する。
【0070】ステップ50では、第2スリップ推定部1
1において、最新のシステム同定パラメータでもって、
現在(k=0)からn時刻後(k=n)まで、入力を更
新しながら第2スリップ推定値が計算される。
【0071】ステップ51では、第1スリップ推定部1
0において、所定時間前のシステム同定パラメータでも
って、現在(k=0)からn時刻後(k=n)まで、入
力を更新しながら第1スリップ推定値が計算される。
【0072】ステップ52では、現在の第2スリップ推
定値1k=0と現在の第1スリップ推定値2k=0との差の絶対
値により推定誤差1 が計算される。
【0073】ステップ53では、n時刻後の第2スリッ
プ推定値1k=nとn時刻後の第1スリップ推定値2k=nとの
差の絶対値により推定誤差2 が計算される。
【0074】ステップ54では、推定誤差1 と推定誤差
2 との差が所定値を超えているかどうかが判断される。
【0075】ステップ55では、ステップ54で所定値
以下と判断された時、制御切換無しの指令が出力され
る。
【0076】ステップ56では、ステップ54で所定値
を超えていると判断された時、制御切換指令が出力され
る。
【0077】ステップ57では、現在オープン制御中な
らば、フィードバック制御へ、フィードバック制御中な
らば、オープン制御へ切り換えられる。
【0078】[パラメータ同定ロジック]図8は本実施
例でのパラメータ同定ロジックを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する。
【0079】ステップ60では、スリップ推定ロジック
に現在の時刻kから過去にさかのぼったスリップk-1,ス
リップk-2,…、TVOk-1,TVOk-2,…、制御指令値
k-1,制御指令値k-2,…を代入してスリップ推定値1kを計
算する。
【0080】ステップ61では、現在のスリップk とス
テップ60で計算したスリップ推定値1kの差により推定
誤差k を計算する。
【0081】ステップ62では、ステップ61で求めた
推定誤差k と最小自乗法ロジックを用いてスリップ推定
パラメータk を計算する。
【0082】ステップ63では、所定時間前のスリップ
推定パラメータを入れ換え、メモリ17,18,19に
保持する。
【0083】[パラメータ同定] ARMAモデルとパラメータ同定 まず、1入力1出力離散時間システムを対象とする。
【0084】入力をu(k),出力をy(k),外乱を
v(k)としたときのシステムが、z変換を用いた差分
方程式によって、 A(z-1)x(k)=B(z-1)u(k) y(k)=x(k)+v(k) …(1) と表されたと考える。(1) 式により次式が成り立つ。
【0085】 y(k)={B(z-1)/A(z-1)}u(k)+v(k) …(2) 分母を払って展開すると、 y(k)+a1 y )+…+an y(k−n) =b0 u(k)+b1 u(k−1)+…+bn u(k−n)+e(k)…(3) となる。ただし、ここで、 e(k)=v(k)+a1 v(k−1)+…+an
(k−n) である。このように現在のシステム出力を、過去のシス
テム出力と現在を含めた過去のシステム入力との微分も
しくは差分方程式によって表すモデルを、ARMA(Au
to Regressive Moving Average)モデルという。ここ
で、{u(i)},{y(i)}(i=0,1,2,
…,N)を観測して、a1 ,a2 ,…,an ,b0 ,b
1 ,…,bn を決定することを考える。これがすなわち
システムのパラメータ同定である。
【0086】最小自乗法パラメータ同定法 最小自乗法(最小2乗法)とは、ある因果関係にあるデ
ータ列間の相関を、その誤差の和の自乗が最小になるよ
うに決定する方法であり、パラメータ同定法として最も
一般的な例である。
【0087】また、最小自乗法の重みをつけたものが重
み付き最小2乗法であり、さらに、初期値を与えれば繰
り返し計算によって、新しい観測値に基づくパラメータ
が得られる手法が、逐次型最小2乗法によるパラメータ
同定である。
【0088】[本ロジックでの動作]本発明のロジック
動作例を図9により説明する。
【0089】まず、制御がスリップ回転数の変化に影響
し始めるまでは、今新たに行なったシステム同定によっ
て得られたシステムと、過去においてなされたシステム
同定によって得られたシステムに対して、現在から適当
な将来にわたって予想される制御出力,スリップ回転
数,状態量(スロットル開度)を与えて得られるスリッ
プ回転数推定値軌跡1(新たなシステム同定)とスリッ
プ回転数推定値軌跡2(過去のシステム同定)は共に同
じような誤差を持ちながらスリップ回転数真値に追従す
るであろう。
【0090】例えば、図9のAの時点では、A点でのシ
ステムとA点からさかのぼった過去のシステムとがほと
んど異ならないため、スリップ回転数推定値軌跡1とス
リップ回転数推定値軌跡2との差はほとんどでない。
【0091】しかし、制御がスリップ回転数の変化に影
響し始めると、今新たに行なったシステム同定によって
得られたシステムと、過去においてなされたシステム同
定によって得られたシステムとでは、明らかにシステム
が異なるため、二つのスリップ回転数推定値軌跡1とス
リップ回転数推定値軌跡2とは次第に差を拡大してゆく
であろう。
【0092】例えば、図9のBの時点では、Bでのシス
テムとB点からさかのぼった過去のシステムとが異なる
ため、スリップ回転数推定値軌跡1とスリップ回転数推
定値軌跡2との差が将来に向かって拡大している。
【0093】この二つのスリップ回転数推定値軌跡1と
スリップ回転数推定値軌跡2との差は、システム変化に
よるものであるから、この時が制御を切り換えるべきタ
イミングと判断でき、この判断は、システム変化に基づ
いてなされるものであることから早期で的確な制御切換
時期の判断ということができる。
【0094】この制御切り換えによって、図9に示すよ
うに、スリップ回転数真値が徐々にスリップ回転数目標
値に収束することになる。
【0095】次に、効果を説明する。
【0096】(1)過去に行なったシステム同定の結果
得られたシステムから求めた推定値と、今行なったシス
テム同定の結果得られたシステムから求めた推定値を比
較し、適当な将来までの各々の軌跡がやがて差を広げて
ゆくような軌跡となったら制御の切り換えを行なう装置
としたため、システム変化に基づき的確な制御の切換が
できるだけでなく、判断の遅れも少なくできる。これに
よって、より広い運転状態で確実なロックアップ制御が
行なえ、オープン制御の時間を減らせるため、大きな燃
費向上効果を期待できる。
【0097】(2)この発明のポイントは、「過去に行
なったシステム同定の結果得られたシステムから求めた
推定値と、今行なったシステム同定の結果得られたシス
テムから求めた推定値を比較」することにあるため、シ
ステム同定を行なえるだけの情報を得られるのであるな
らば、制御領域の部分部分によってシステムが変化する
ような、非線形システムの制御方式切換の全般に適用す
ることができる。
【0098】(3)「適当な将来までの各々の軌跡」を
比較し、その差を論じるため、単純な誤差の比較よりも
僅かなシステムの違いが強調されるため、より早くシス
テムの変化をとらえることができる。
【0099】(4)必要となるシステムロジックは定性
的に支障のない結果が得られる範囲でより簡便なものと
することができるため、大規模なシミュレーションを行
なう方式に比べて計算負荷を相当小さくできる。
【0100】(5)逐次型システム同定を行なえば、非
定常時変形システムへの対応も容易である。
【0101】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0102】例えば、実施例では、ロックアップクラッ
チ締結制御装置への適用例を示したが、制御領域の部分
部分によってシステムが変化するような非線形システム
の制御方式切換の全般に適用することができるし、さら
に、非定常時変形システムへも適用することができる。
【0103】
【発明の効果】請求項1〜3記載の第1の発明にあって
は、制御領域の部分部分によってシステムが変化するよ
うな非線形や非定常時変形の制御対象の制御装置におい
て、制御出力,システム出力,状態量を与えてシステム
同定によってシステムの状態推定を行なう状態推定手段
と、過去においてなされたシステム同定によって得られ
たシステムを保持するシステム保持手段と、今新たに行
なったシステム同定によって得られたシステムと、過去
においてなされたシステム同定によって得られたシステ
ムとを比較する比較手段と、システム比較により2つの
システムが異なるものであると判断された時、制御方法
を切り換える制御切換手段を設けた装置としたため、早
期で的確な時期判断により制御方法の切り換えを行なう
ことができるという効果が得られる。
【0104】請求項4,5記載の第2の発明にあって
は、クラッチにより伝達トルクを制御するクラッチシス
テムの制御装置において、過去においてなされたシステ
ム同定によって得られたシステムに対して将来のシステ
ム出力推定を行なう第1の状態推定手段と、新たに行な
ったシステム同定によって得られたシステムに対して将
来のシステム出力推定を行なう第2の状態推定手段と、
これらに現在から適当な将来にわたって予想される制御
出力,システム出力,状態量を与えて得られる第1のシ
ステム推定量と第2のシステム推定量を比較する比較手
段と、今現在から適当な将来にわたって両システム推定
量の軌跡差が拡大してゆく時、この時点をもって制御方
法を切り換える制御切換手段を設けた装置としたため、
早期で的確な時期判断により制御方法の切り換えを行な
うことで、締結条件にかかわらずスムーズなクラッチ締
結を達成することができるという効果が得られる。
【0105】請求項6記載の第3の発明にあっては、車
両の駆動系に設けられる変速クラッチやロックアップク
ラッチ等の駆動系クラッチの制御装置において、適当な
過去においてなされたシステムパラメータ同定によって
得られた微分もしくは差分方程式によって将来のスリッ
プ回転数の推定を行なう第1の状態推定手段と、今新た
に行なったシステムパラメータ同定によって得られた微
分もしくは差分方程式によって将来のスリップ回転数の
推定を行なう第2の状態推定手段と、これらに現在から
適当な将来にわたって予想される制御出力,スリップ回
転数,エンジントルクもしくはスロットル開度,システ
ム負荷もしくは車速を与えて得られる第1のスリップ回
転数と第2のスリップ回転数とを比較する比較手段と、
両スリップ回転数の軌跡の差が拡大してゆく時、この時
点をもって一方の制御方法から他方の制御方法へと切り
換える指令をクラッチ締結制御手段に出力する制御切換
手段を設けた装置としたため、早期で的確な時期判断に
より制御方法の切り換えを行なうことで、運転条件にか
かわらずスムーズなクラッチ締結を達成することができ
るという効果が得られる。特に、ロックアップクラッチ
の場合には、ロックアップ領域をより拡大でき、大きな
燃費向上を達成することができるという効果が得られ
る。
【0106】請求項7〜10記載の第4の発明にあって
は、ロックアップクラッチの制御装置において、請求項
6記載の制御装置の構成で、ロックアップクラッチ制御
を行なう時、第1の状態推定手段で比較のために参照す
る過去の時間を、スロットル開度もしくは車速もしくは
変速段の少なくとも1つによって決定し、比較手段で比
較のために参照する将来の時間を、スロットル開度もし
くは車速もしくは変速段の少なくとも1つによって決定
する装置としたため、ロックアップクラッチの締結制御
において、制御方法の切り換え時期の判断を車両の運転
状態によらずより早期に、且つ、的確に行なうことがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の制御対象の制御装置を示すクレー
ム対応図である。
【図2】第2の発明のクラッチの制御装置を示すクレー
ム対応図である。
【図3】第3の発明の駆動系クラッチの制御装置を示す
クレーム対応図である。
【図4】第4の発明のロックアップクラッチの制御装置
を示すクレーム対応図である。
【図5】本発明実施例のロックアップクラッチ締結制御
装置を示す全体制御系システム図である。
【図6】実施例装置で行なわれるロックアップ制御の全
体ロジックを示すフローチャートである。
【図7】実施例装置で行なわれるスリップ推定による切
換判断ロジックを示すフローチャートである。
【図8】実施例装置で行なわれるシステム同定ロジック
を示すフローチャートである。
【図9】実施例装置でのロジック切換手法によりスリッ
プロックアップ制御を行なった場合の油圧特性やスリッ
プ回転数特性を示すタイムチャートである。
【図10】従来のロックアップクラッチ締結制御装置を
示すロジック切換制御系システム図である。
【図11】従来のロジック切換ロックアップ制御を定常
状態で行なった場合の油圧特性やスリップ回転数特性を
示すタイムチャートである。
【図12】従来のロジック切換手法によりスリップロッ
クアップ制御を行なった場合の油圧特性やスリップ回転
数特性を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a1 制御対象 b1 システム制御手段 c1 状態推定手段 d1 システム保持手段 e1 比較手段 f1 制御切換手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御領域の部分部分によってシステムが
    変化するような非線形や非定常時変形の制御対象と、 制御出力によりシステム出力を制御するシステム制御手
    段と、 制御出力,システム出力,状態量を与えてシステム同定
    によってシステムの状態推定を行なう状態推定手段と、 過去においてなされたシステム同定によって得られたシ
    ステムを保持するシステム保持手段と、 今新たに行ったシステム同定によって得られたシステム
    と、過去においてなされたシステム同定によって得られ
    たシステムとを比較する比較手段と、 システム比較により2つのシステムが異なるものである
    と判断された時、制御方法を切り換える指令を前記シス
    テム制御手段に出力する制御切換手段と、 を備えていることを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制御装置において、 前記比較手段を、過去においてなされたシステム同定に
    よって得られたシステムに対して将来のシステム出力推
    定を行なう第1の状態推定手段と、今新たに行なったシ
    ステム同定によって得られたシステムに対して将来のシ
    ステム出力推定を行なう第2の状態推定手段と、これら
    に現在から適当な将来にわたって予想される制御出力,
    システム出力,状態量を与えて得られる第1のシステム
    推定量と第2のシステム推定量を比較し、その今現在か
    ら適当な将来にわたっての軌跡を求め、そのシステムの
    差を強調することによって2つのシステムの変化をとら
    える手段としたことを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の制御装置において、 前記制御切換手段を、第1のシステム推定量と第2のシ
    ステム推定量の今現在から適当な将来にわたっての軌跡
    の差が拡大して行く時、この時点をもって制御方法を切
    り換える手段としたことを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 クラッチにより伝達トルクを制御するク
    ラッチシステムと、 クラッチ締結力を制御するクラッチ締結制御手段と、 過去においてなされたシステム同定によって得られたシ
    ステムに対して将来のシステム出力推定を行なう第1の
    状態推定手段と、 今新たに行なったシステム同定によって得られたシステ
    ムに対して将来のシステム出力推定を行なう第2の状態
    推定手段と、 これらに現在から適当な将来にわたって予測される制御
    出力,システム出力,状態量を与えて得られる第1のシ
    ステム推定量と第2のシステム推定量を比較する比較手
    段と、 今現在から適当な将来にわたって両システム推定量の軌
    跡差が拡大してゆく時、この時点をもって制御方法を切
    り換える制御切換手段と、 を備えていることを特徴とする制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の制御装置において、 前記第1,第2の状態推定手段で推定されるシステム出
    力および比較手段で与えられるシステム出力がクラッチ
    のスリップ回転数であることを特徴とする制御装置。
  6. 【請求項6】 車両の駆動系に設けられる変速クラッチ
    やロックアップクラッチなどの駆動系クラッチと、 前記駆動系クラッチを少なくともオープン制御とフィー
    ドバック制御の制御方法の切り換えにより締結制御する
    クラッチ締結制御手段と、 適当な過去においてなされたシステムパラメータ同定に
    よって得られた微分もしくは差分方程式によって将来の
    スリップ回転数の推定を行なう第1の状態推定手段と、 今新たに行なったシステムパラメータ同定によって得ら
    れた微分もしくは差分方程式によって将来のスリップ回
    転数の推定を行なう第2の状態推定手段と、 これらに現在から適当な将来にわたって予測される制御
    出力,スリップ回転数,エンジントルクもしくはスロッ
    トル開度,システム負荷もしくは車速を与えて得られる
    第1のスリップ回転数と第2のスリップ回転数とを比較
    する比較手段と、 両スリップ回転数の軌跡の差が拡大して行く時、この時
    点をもって一方の制御方法から他方の制御方法へと切り
    換える指令を前記クラッチ締結制御手段に出力する制御
    切換手段と、 を備えていることを特徴とする制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の制御装置において、 ロックアップクラッチ制御を行なう時、第1の状態推定
    手段で比較のために参照する過去の時間を、スロットル
    開度もしくは車速もしくは車速段の少なくとも1つによ
    って決定することを特徴とする制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の制御装置において、 ロックアップクラッチ制御を行なう時、比較手段で比較
    のために参照する将来の時間を、スロットル開度もしく
    は車速もしくは車速段の少なくとも1つによって決定す
    ることを特徴とする制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の制御装置において、 ロックアップクラッチ制御を行なう時、比較手段で比較
    のために行なう将来の軌跡の変化を、差分もしくは平均
    値との標準偏差の少なくとも1つの大小によって決定す
    ることを特徴とする制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8,請求項9記載の制御装置に
    おいて、 前記制御切換手段を、請求項8にしたがって決定された
    将来の時間経過後の値の差分の大小により制御方法を切
    り換えを決定する手段としたことを特徴とする制御装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003323201A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Bailey Japan Co Ltd 非線形動特性モデルの構造とそのモデルパラメータ推定計算手段
JP2007092753A (ja) * 2005-09-26 2007-04-12 Usui Internatl Corp 外部制御ファン装置及びその制御方法
CN103995464A (zh) * 2014-05-26 2014-08-20 北京理工大学 一种估计电动车辆的动力系统的参数和状态的方法
JP2014527608A (ja) * 2011-08-31 2014-10-16 スカニア シーブイ アクチボラグ 自動車両推進力の制御のためのデバイス及び方法

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