JPH0733408A - 過酸化水素水の精製方法 - Google Patents

過酸化水素水の精製方法

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JPH0733408A
JPH0733408A JP17443893A JP17443893A JPH0733408A JP H0733408 A JPH0733408 A JP H0733408A JP 17443893 A JP17443893 A JP 17443893A JP 17443893 A JP17443893 A JP 17443893A JP H0733408 A JPH0733408 A JP H0733408A
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JP
Japan
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hydrogen peroxide
reverse osmosis
organic carbon
osmosis membrane
weight
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Application number
JP17443893A
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English (en)
Inventor
Yasumi Sawakuri
安美 澤栗
Koji Kabasawa
公二 椛沢
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 10〜40重量%の過酸化水素を含有し、か
つ30〜600重量ppmの全有機炭素を含有する原料
過酸化水素水中の全有機炭素を除去することにより、全
有機炭素含有量が10重量ppm以下である高純度の過
酸化水素水を得る方法であって、原料過酸化水素を加圧
してポリアミド系逆浸透膜を有する逆浸透膜装置で処理
して全有機炭素を除去することを特徴とする過酸化水素
水の精製方法。 【効果】 過酸化水素水中の全有機炭素を10重量pp
m以下に除去し、かつ不純物である金属成分をも除去
し、電子工業用薬品として最適な過酸化水素水を得るこ
とができる過酸化水素水の精製方法を提供することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過酸化水素水に含有さ
れる全有機炭素を除去する過酸化水素水の精製方法に関
し、電子工業分野向けの高純度過酸化水素水の製造に有
用である。
【0002】
【従来の技術】過酸化水素水は、電子工業分野において
用いられる重要な薬品のひとつである。すなわち、シリ
コーンウエハー等の洗浄において、過酸化水素水は不可
欠の薬品である。ところで、かかる電子工業分野に用い
られる過酸化水素水は、極めて高純度のものが要求され
る。現状では過酸化水素水はアルキルアントラキノン自
動酸化法で製造されるため、通常の工業用過酸化水素水
中には微量のイオン性不純物(金属不純物及び分解抑制
安定剤を含むアニオン性不純物)、粒子性の不純物及び
全有機炭素(TOC:Total Organic C
arbon)がある。このうち、イオン性の不純物はイ
オン交換樹脂により処理され、粒子性の不純物はフィル
ターにより処理される。一方、全有機炭素は、従来は無
官能性(非イオン性)の吸着樹脂を用いて更に蒸留精製
を行った比較的高純度な過酸化水素水に対して処理され
ていた。しかしながら、該従来の方法で、かかる通常の
工業用過酸化水素水を処理しても、処理後の全有機炭素
濃度を良くても30重量ppm程度に維持するにとどま
っていた。つまり、従来の方法で通常の工業用過酸化水
素水を処理するには、近年高度化する全有機炭素の除去
水準に照らして不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、過酸化水素水中の全有
機炭素を10重量ppm以下に除去し、かつ不純物であ
る金属成分及びアニオン性安定剤成分をも除去し、電子
工業用薬品として最適な過酸化水素水を得ることができ
る過酸化水素水の精製方法を提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明は、10〜40重量%の過酸化水素を含
有し、かつ30〜600重量ppmの全有機炭素を含有
する原料過酸化水素水中の全有機炭素を除去することに
より、全有機炭素含有量が10重量ppm以下である高
純度の過酸化水素水を得る方法であって、原料過酸化水
素水を加圧してポリアミド系逆浸透膜を有する逆浸透膜
装置で処理して全有機炭素を除去することである。即ち
PHが1.7〜5.0である原料過酸化水素水を5〜2
5kg/cm2 に加圧して、操作温度10〜35℃にて
逆浸透膜装置で処理して、全有機炭素を除去することを
特徴とする過酸化水素水の精製方法であり、前記精製方
法においてポリアミド系逆浸透膜に架橋ポリアミド系の
低圧高阻止性能複合膜を用いて、高純度の過酸化水素水
を得る過酸化水素水の精製方法に係るものである。
【0005】以下、詳細に説明する。本発明に用いられ
る原料過酸化水素水は、10〜40重量%の過酸化水素
を含有し、かつ30〜600重量ppmの全有機炭素を
含有するものであり、通常の工業用過酸化水素がこれに
該当する。
【0006】本発明の方法は、いわゆる逆浸透膜法と呼
ばれるものである。逆浸透膜としては、ポリアミド系逆
浸透膜を用いる必要がある。本発明によることなく、ポ
リアミド系以外の逆浸透膜を用いた場合には、長期にわ
たって十分な除去効率を維持することができないという
不都合を伴う他、逆浸透膜の材質によっては、過酸化水
素が分解する場合がある。ポリアミド系逆浸透膜として
は、具体的には芳香族架橋ポリアミド系、ポリスルホン
系及びポリエステル系から成る合成高分子複合膜をあげ
ることができる。また、逆浸透膜としては、低圧高阻止
性能複合膜であることが全有機炭素の除去に一層好適で
ある。更に、逆浸透膜を含む装置としては、たとえば逆
浸透膜の平膜一枚で隔離したいわゆる平板型のもの、逆
浸透膜(メンブラン)とスペーサー又はネッティグを重
ねて多重に巻いたいわゆるスパイラルモジュール型のも
のなどを使用することができる。
【0007】本発明は、原料過酸化水素水を加圧して、
低圧高阻止性能なポリアミド系逆浸透膜を有する逆浸透
膜装置で処理して全有機炭素を除去することにより高純
度の過酸化水素水を得るものである。操作圧力は、通常
5〜25kg/cm2 ,好ましくは10〜20kg/c
2 である。圧力差が過小な場合は精製効率が不十分で
ある場合があり、一方圧力差が過大な場合は逆浸透膜が
破損する可能性がある。操作温度は、通常10〜35
℃、好ましくは常温である。膜通過液流量は、通常10
〜40l/m2 ・hrである。その他の条件は、特に制
限はなく、逆浸透膜法において用いられる通常の条件を
採用することができる。
【0008】本発明によると、全有機炭素含有量が10
重量ppm以下である極めて高純度の過酸化水素水を得
ることができる。更に、本発明によると、全有機炭素の
みならず、不純物である金属成分及びアニオン性成分、
たとえばアルミ、ナトリウム、及び分解抑制安定剤に関
与するリン酸根などをも除去することができる。かかる
観点から、本発明に用いる装置の接液部分には、金属を
溶出させない材料、たとえばテフロンなどのフッ素樹
脂、ポリオレフィン系の樹脂などの樹脂材料又は該樹脂
でコーティングされた材料を用いることが好ましい。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 一枚の逆浸透膜(低圧高阻止性能のポリアミド系逆浸透
膜、FilmTec社製、BW−30(FT−30)、
膜有効面積30.2cm2 )を使用するバッチ式RO平
膜テスト装置(例えばアルバックサービス(株)製RO
−3型)を用いた。35重量%の過酸化水素を含有し、
かつ45重量ppmの全有機炭素及びイオン性不純物成
分であるナトリウム、リン酸根、各々11、75重量p
pmを含有する原料過酸化水素水を100ml仕込み、
室温下、窒素ボンベ加圧により圧力15kg/cm2
で逆浸透膜法により、90mlの過酸化水素水の精製を
行った。なお、所要時間は1.04hrであり、膜通過
液流量は、28.7l/m 2 ・hrであった。逆浸透膜
を透過して得られた過酸化水素水の全有機炭素は8.5
重量ppmであり、イオン性不純物成分であるナトリウ
ム、リン酸根は各々0.02以下、0.2重量ppmで
あった。
【0010】実施例2 15重量%の過酸化水素を含有し、かつ100重量pp
mの全有機炭素を含有する原料過酸化水素水を用いたこ
と以外は、実施例1と同様に行った。その結果、逆浸透
膜を透過して得られた過酸化水素水の全有機炭素は9.
0重量ppmであった。
【0011】比較例1 逆浸透膜として低圧で塩化ナトリウム阻止率が90%未
満のポリアミド系逆浸透膜(日東電工社製、NTR72
50)を用いて圧力10kg/cm2 Gにした以外は、
実施例1と同様に行った。その結果、膜透過液流量が4
2.4l/m2・hrであったが、逆浸透膜を透過して
得られた過酸化水素水の全有機炭素は37重量ppmで
あり、イオン性不純物成分であるナトリウム、リン酸根
は各々9.38重量ppmであった。
【0012】実施例3 35重量%の過酸化水素を含有し、かつ45〜48重量
ppmの全有機炭素及びイオン性不純物ナトリウム、リ
ン酸根が各々10、70重量ppmを含有する原料過酸
化水素水を用いて、実施例1と同様の操作をくり返し2
00回行った。その結果、延20.0lの原料過酸化水
素水から合計18.0lの逆浸透膜を透過した精製過酸
化水素水を得た。尚、全所要時間は254.0時間であ
り、膜通過流量平均23.4l/m2 ・hrであった。
精製過酸化水素水の全有機炭素は7.5〜9.5重量p
pmであり、イオン性不純物であるナトリウム、リン酸
根は各々0.5〜1.6、1.0〜2.0重量ppmで
あった。
【0013】実施例4 2.5インチのスパイラルモジュール(低圧高阻止性能
のポリアミド系逆浸透膜、FilmTec社製、BW−
30−2514、膜有効面積0.6m2 )を組込んだ流
通式逆浸透膜装置を用いた。35重量%の過酸化水素水
を含有し、かつ40〜200重量ppmの全有機炭素及
びイオン性不純物ナトリウム、アルミ、鉄が各々6〜2
2、0.10〜0.53、0.005 〜0.16重量ppm
を含有する原料過酸化水素水を用いて、高圧ポンプで1
5kg/cm2 に昇圧して、流量0.5m3 /Hrかつ
操作温度10〜27℃で逆浸透膜を透過させる運転を延
350時間行って、合計4510lの精製過酸化水素水
を得た。尚、膜通過液流量は平均21.4l/m2 ・h
rであった。得られた精製過酸化水素水の全有機炭素は
3〜7重量ppmであり、イオン性不純物であるナトリ
ウム、アルミ、鉄は各々0.02〜0.60、0.001 〜
0.01、0.001 〜0.002 重量ppmであった。
【0014】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、過
酸化水素水中の全有機炭素を10重量ppm以下に除去
し、かつ不純物である金属成分をも除去し、電子工業用
薬品として最適な過酸化水素水を得ることができる過酸
化水素水の精製方法を提供することができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10〜40重量%の過酸化水素を含有
    し、かつ30〜600重量ppmの全有機炭素を含有す
    る原料過酸化水素水中の全有機炭素を除去することによ
    り、全有機炭素含有量が10重量ppm以下である高純
    度の過酸化水素水を得る方法であって、原料過酸化水素
    を加圧してポリアミド系逆浸透膜を有する逆浸透膜装置
    で処理して全有機炭素を除去することを特徴とする過酸
    化水素水の精製方法。
  2. 【請求項2】 PHが1.7〜5.0である原料過酸化
    水素水を5〜25kg/cm2 に加圧して、操作温度1
    0〜35℃にて逆浸透膜装置で処理して、全有機炭素を
    除去する請求項1記載の過酸化水素水の精製方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミド系逆浸透膜が架橋ポリアミド
    系の低圧高阻止性能複合膜である請求項1又は2記載の
    過酸化水素水の精製方法。
JP17443893A 1993-07-14 1993-07-14 過酸化水素水の精製方法 Pending JPH0733408A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022270454A1 (ja) * 2021-06-22 2022-12-29 三菱瓦斯化学株式会社 精製過酸化水素水溶液の製造方法
CN115650178A (zh) * 2022-11-17 2023-01-31 安徽金禾实业股份有限公司 一种精制电子级双氧水的方法

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