JPH07333681A - カメラ - Google Patents

カメラ

Info

Publication number
JPH07333681A
JPH07333681A JP6126165A JP12616594A JPH07333681A JP H07333681 A JPH07333681 A JP H07333681A JP 6126165 A JP6126165 A JP 6126165A JP 12616594 A JP12616594 A JP 12616594A JP H07333681 A JPH07333681 A JP H07333681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive member
camera
lens
substrate
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6126165A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuaki Aoto
和明 青砥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP6126165A priority Critical patent/JPH07333681A/ja
Publication of JPH07333681A publication Critical patent/JPH07333681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、カメラに関し、早いシャッタース
ピードを実現しつつ、カメラ振れを軽減し、さらにシャ
ッターの制御機構を単純にしたカメラを提供することを
目的とする。 【構成】 被写体の光学像を結像する撮影レンズ11
と、撮影レンズ11の光軸上に配置され、撮影レンズ1
1からの入射光束を反射し、かつ反射光束の方向が第1
の方向とその他の方向とに変更可能な空間光変調素子
と、第1の方向に配置された感光部材13と、反射光束
の方向を、感光部材の露光期間のみ第1の方向にし、か
つ露光期間以外にはその他の方向にする駆動手段14と
を備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射光束の向きを変更
する空間光変調素子をシャッター機構に用いたカメラに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スポーツ写真のように動きの早
い被写体の撮影には、被写体ブレを防止するため、高速
のシャッタースピードが必要となる。
【0003】また、レンズの絞りを開放して背景をぼか
す撮影手法があるが、このような撮影には、被写体輝度
の高い状態(晴天時)で適正露出を保つため、高速のシ
ャッタースピードが必要となる。
【0004】このような高速シャッターとして、フォー
カルプレンシャッターが知られている。図5は、フォー
カルプレンシャッター1を用いたカメラを示す図であ
る。
【0005】図において、撮影レンズ2の結像面に感光
部材3が配置され、撮影レンズ2と感光部材3との間に
ミラー4が傾斜して配置される。感光部材3の直前に
は、前幕1aと後幕1bとからなるフォーカルプレンシ
ャッター1が配置される。また、撮影レンズ2からの光
束がミラー4に反射されて、結像する位置にペンタプリ
ズム5が配置される。
【0006】このような構成のカメラでは、被写体から
の入射光は、撮影レンズ2によって集光され、ミラー4
に反射されてペンタプリズム5の下面に結像する。光学
像は、ペンタプリズム5の内部で反射され、正立像とし
て撮影者に目視される。
【0007】ここで、図示されないシャッター釦が押さ
れると、ミラー4が跳ね上がり、撮影レンズ2からの入
射光束はフォーカルプレンシャッター1に到達する。フ
ォーカルプレンシャッター1では、前幕1aおよび後幕
1bが時間差をおいて横方向に移動する。入射光束は、
前幕1aおよび後幕1bの間(以下、「スリット」と言
う。)を通過して、感光部材3を露光する。
【0008】このときの露光期間Tは、スリットの間隔
Sおよび幕速Vにより、 T=S/V となる。
【0009】したがって、スリットの間隔Sを狭くし、
かつ幕速Vを早くすることにより、高速のシャッタース
ピードが実現できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のカメラ
では、スリットの間隔Sを狭くすると、幕速Vの速度む
らにより感光部材に露光むらが生じる。そのため、スリ
ットの間隔Sを無制限に狭くすることは、困難であっ
た。
【0011】また、前幕1aや後幕1bその他の可動部
分の質量が大きいために、幕速Vを高速化することは、
困難であった。このような制約により、現在のシャッタ
ースピードの限界値は1/12000秒程度である。そ
のため、より早いシャッタースピードを実現するシャッ
ター機構が要望されていた。
【0012】また、従来のカメラでは、ミラー4、前幕
1a、後幕1bその他の可動部分の質量が大きいため
に、これらの起動時および制動時に生じる振動が大き
く、カメラ振れの大きな原因となっていた。
【0013】特に、近年のカメラは電子化により軽量化
が促進され、上述の振動によるカメラ振れはますます大
きくなる傾向にある。このようなカメラ振れは写真の鮮
鋭感を著しく損ねるために、その改善が要望されてい
た。
【0014】また、幕速Vを高速化するために、電池の
本数を増やして電源電圧を上げることが必要であった。
さらに、高速に達した幕速を制動するために、二段階の
ブレーキ機構などが必要であった。
【0015】そのため、単純な制御機構からなるシャッ
ターが、要望されていた。なお、スリットは1/300
秒程度で感光部材3の直前を横断する。そのため、写真
の両端において、撮影される時間にずれが生じる。した
がって、被写体が高速に移動すると、歪んだ像が撮影さ
れる。たとえば、スリットの移動方向に走る車は、車体
を引き延ばされて撮影される。
【0016】そのため、感光部材3の全面を同時刻に露
光するシャッターが、要望されていた。したがって、本
発明では、早いシャッタースピードを実現しつつ、カメ
ラ振れを大きく軽減し、さらにシャッターの制御機構を
単純にしたカメラを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、被写体の光学像を結像する撮影レンズと、その撮影
レンズの光軸上に配置され、撮影レンズからの入射光束
を反射し、かつ反射光束の方向が第1の方向とその他の
方向とに変更可能な空間光変調素子と、その第1の方向
に配置された感光部材と、反射光束の方向を感光部材の
露光期間のみ上記の第1の方向にし、かつ露光期間以外
にはその他の方向にする駆動手段とを備えたことを特徴
とする。
【0018】請求項2に記載した発明は、上述の空間光
変調素子が、基板の面上に複数の鏡を傾斜可変に配置し
たディジタルマイクロミラー素子であることを特徴とす
る。請求項3に記載した発明は、上述の請求項1または
2に記載の発明において、ディジタルマイクロミラー素
子の基板が、撮影レンズの光軸に傾斜して配置され、か
つ、上述の第1の方向が、撮影レンズの光軸上の光をデ
ィジタルマイクロミラー素子の基板の上面に対して幾何
学的に正反射させた方向であることを特徴とする。
【0019】請求項4に記載した発明は、上述の請求項
1または2に記載の発明において、ディジタルマイクロ
ミラー素子の基板が、撮影レンズの結像面上に配置さ
れ、かつ、感光部材とディジタルマイクロミラー素子と
の間に、第1の方向の反射光束を入射して感光部材の位
置に結像させる感光部材側レンズを備えたことを特徴と
する。
【0020】請求項5に記載した発明は、上述の請求項
4に記載の発明において、感光部材側レンズが、ディジ
タルマイクロミラー素子の基板に平行に配置されたこと
を特徴とする。
【0021】請求項6に記載した発明は、上述の請求項
1ないし5のいずれか1項に記載の発明において、その
他の方向にファインダを配置したことを特徴とする。請
求項7に記載した発明は、上述の請求項1ないし5のい
ずれか1項に記載の発明において、その他の方向に配置
され、光学像を結像して映像信号に変換する撮像手段
と、その映像信号を表示するモニタ手段とを配置したこ
とを特徴とする。
【0022】請求項8に記載した発明は、上述の請求項
4または5に記載の発明において、ファインダ側レンズ
が、ディジタルマイクロミラー素子の基板と平行してそ
の他の方向に配置され、その他の方向に変更された反射
光束を結像することを特徴とする。
【0023】請求項9に記載した発明は、上述の請求項
8に記載の発明において、ファインダ側レンズによる上
述の結像位置にファインダスクリーンを配置したことを
特徴とする。
【0024】請求項10に記載した発明は、上述の請求
項1ないし9のいずれか1項に記載の発明において、感
光部材に照射される迷光を遮断する遮光部材と、その遮
光部材における反射光束の入射経路を、駆動手段による
露光期間前に開口し、かつ露光期間後に閉口する遮光部
材駆動手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
【作用】請求項1のカメラでは、露光期間が開始する
と、駆動手段は空間光変調素子の反射方向を第1の方向
に変更する。このように反射された光束は、第1の方向
の感光部材に照射される。
【0026】露光期間が終了すると、駆動手段は空間光
変調素子の反射方向をその他の方向に変更して、感光部
材から光束を逸らす。このように、所定の露光期間のみ
感光部材を露光するシャッターが実現できる。
【0027】請求項2のカメラでは、空間光変調素子と
して、基板上に複数の鏡を傾斜可変に配置したディジタ
ルマイクロミラー素子を使用する。反射面が複数の鏡に
区分されることによって、鏡単体の質量が小さく、かつ
変位が小さくなる。したがって、反射光束の方向を変更
するために要する時間が短縮され、かつ起動時および制
動時に生じる振動も小さくなる。
【0028】請求項3のカメラでは、ディジタルマイク
ロミラー素子の基板を傾斜させ、基板に対し平行に並べ
た鏡で入射光束を反射して、感光部材を露光する。この
ような構成により、感光部材の広い範囲に、被写体の光
学像を結像させることができる。
【0029】請求項4のカメラでは、ディジタルマイク
ロミラー素子の基板上に被写体の光学像を結像させ、結
像面から反射させた光を感光部材側レンズで再び結像さ
せて、感光部材を露光する。このような構成により、感
光部材の広い範囲に、被写体の光学像を結像させること
ができる。(このような場合は、シャイムフルクの法則
により、感光部材側レンズとその結像面と基板との延長
面が1つに交わるように、結像面が生じる。) 請求項5のカメラでは、感光部材側レンズを基板に平行
に配置する。このような構成により、感光部材側レンズ
による結像面が基板と平行になり、アオリのかからない
像が得られる。
【0030】請求項6のカメラでは、露光期間以外の反
射光束が、ファインダに入射される。このような構成に
より、撮影者に露光範囲を提示することができる。請求
項7のカメラでは、撮像手段により光学像を映像信号に
変換し、モニタ手段に表示する。このような構成によ
り、モニタ手段は光学系と独立して配置できるので、モ
ニタ手段を撮影者の目視に適した位置に配置できる。
【0031】請求項8のカメラでは、ファインダ側レン
ズを基板に平行に配置する。このような構成により、撮
影者はアオリのかからない像を目視できる。請求項9の
カメラでは、ファインダ側レンズの結像面にファインダ
スクリーンを配置する。反射光束の方向が撮影者に対し
て斜めになると、直視が困難となるが、スクリーンに投
影することにより、像の目視が容易になる。
【0032】請求項10のカメラでは、感光部材を遮光
部材によって覆う。このような構成により、迷光を遮る
ことができる。また、遮光部材によって、反射光束が遮
られる場合には、その入射経路を露光期間前に開口し、
露光期間後に閉口する遮光部材駆動手段を設ければ良
い。このような駆動機構は、低速および低精度でよく、
簡略な機構で実現できる。
【0033】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示す図で
ある。
【0034】まず、本実施例に用いられるディジタルマ
イクロミラー素子の一例を先に説明する。ディジタルマ
イクロミラー素子は、「日経エレクトロニクス199
3.6─21号」(第65頁、日経BP社発行。)に記
載された公知の素子である。
【0035】図2は、ディジタルマイクロミラー素子の
一例を示す図である。図2(a)は、素子の上面図であ
る。基板12aの表面に、一辺が約17μmの微小なア
ルミ鏡6が、例えば、640×480画素程度に敷設さ
れている。
【0036】図2(b)〜(d)は、アルミ鏡6の対角
線方向(A−A′)の断面図である。基板12aには支
柱7a、7bが突設され、支柱7a、7bにはアルミ鏡
6の対角が個別に支持される。アルミ鏡6の他方の対角
と対向して、基板12aの上に電極8、9が配設され
る。
【0037】このような構成のディジタルマイクロミラ
ー素子では、支柱7a、7bと電極8、9とを同電位に
した状態において、アルミ鏡6は基板12aと平行する
(図2(b))。
【0038】また、支柱7a、7bと電極8との間に電
位差(例えば5ボルト)を印加すると、クーロン引力に
より、アルミ鏡6は電極8側に傾斜する(図2
(c))。一方、支柱7a、7bと電極9との間に電位
差を印加すると、アルミ鏡6は電極9側に傾斜する(図
2(d))。
【0039】このように電極8、9に印加する電圧によ
り、アルミ鏡6を傾斜させ、入射光の反射方向を変更で
きる。なお、アルミ鏡6の質量は小さく、かつ変位も小
さいので、傾斜に要する時間は10μ秒程度と短い。
【0040】また、このようなアルミ鏡6の反射効率は
高いので、液晶に比べて、光の利用効率は高くなる。以
下、図1に基づいて第1の実施例を説明する。
【0041】図において、撮影レンズ11にはレンズ繰
り出し機構11aが設けられ、撮影レンズ11の光軸上
に、ディジタルマイクロミラー素子12が傾斜して配置
される。
【0042】ディジタルマイクロミラー素子12の基板
12aの上面に対して、撮影レンズ11の光軸を幾何学
的に正反射させた方向に感光部材13が配置される。デ
ィジタルマイクロミラー素子12には駆動手段14が接
続され、駆動手段14にはシャッター釦14aが接続さ
れる。
【0043】また、感光部材13は開閉可能な遮光部材
16で覆われ、遮光部材16には遮光部材駆動手段17
が接続される。遮光部材駆動手段17にはシャッター釦
14aが接続される。
【0044】さらに、感光部材13から逸れた光束が照
射される位置には光吸収板18が配置される。以下に本
実施例の動作を説明する。
【0045】シャッター釦14aが押されない状態で
は、駆動手段14は、ディジタルマイクロミラー素子1
2の一方の電極8に電圧を印加して、基板12aの上の
微小なアルミ鏡6を傾斜させる。
【0046】そのため、撮影レンズ11から入射した光
束は、感光部材13から逸れて、光吸収板18に吸収さ
れる。また、遮光部材駆動手段17は、遮光部材16を
閉じた状態に保ち、感光部材13が、迷光により長時間
露光されることを防止する。
【0047】この状態で、(例えば、図示されない距離
計連動ファインダにより、)レンズ繰り出し機構11a
が操作され、撮影レンズ11を前後に変位させて、ピン
ト合わせが行われる。
【0048】シャッター釦14aが半押し状態にされる
と、遮光部材駆動手段17は、遮光部材16を開くこと
により、感光部材13を露光するための準備が行われ
る。シャッター釦14aが全押し状態にされると、駆動
手段14は、ディジタルマイクロミラー素子12の電極
8、9を同電位にして、微小なアルミ鏡6をそれぞれ基
板12aと平行にする。
【0049】そのため、撮影レンズ11から入射した光
束は、基板12aと平行したアルミ鏡6に反射されて、
感光部材13を露光する。駆動手段14は、予め設定さ
れた露光期間の経過を検出すると、ディジタルマイクロ
ミラー素子12の電極8に電圧を再び印加して、アルミ
鏡6を傾斜させる。したがって、光束は、感光部材13
を逸れる。
【0050】シャッター釦14aが放された状態に戻る
と、遮光部材駆動手段17は、遮光部材16を再び閉じ
る。このように、予め設定した露光期間だけ、感光部材
13を露光するシャッターが実現される。
【0051】なお、感光部材13は、光束の方向を遷移
する間も露光されるので、その期間には、流れた像が露
光される。しかし、この期間は10μ秒程度と短く、高
感度の感光部材13に対しても、感光反応は充分に無視
できる。
【0052】また、上述の露光期間の設定により、シャ
ッタースピードの設定が任意に行え、1/12000秒
より高速のシャッタースピードが実現できる。たとえ
ば、露光期間を1/20000秒に設定すれば、1/2
0000秒のシャッタースピードとなる。
【0053】さらに、アルミ鏡6からなる可動部の質量
は小さく、かつ変位が小さいので、シャッターの起動時
および制動時に生じる振動は格別に微小であり、カメラ
振れは殆ど生じない。
【0054】また、駆動手段14は、例えば、ディジタ
ルマイクロミラー素子12に印加する電圧を切り換える
スイッチ回路と、露光期間の経過を検出する遅延回路と
から構成されるので、制御機構を単純化することができ
る。
【0055】さらに、従来のシャッターは機械制御の応
答特性により露光期間が決定されるため、シャッタース
ピードの精度は低く、露光期間のばらつきが大きかっ
た。しかし、本実施例においては、水晶発振子その他を
用いた高精度の遅延回路を用いることにより、高精度の
シャッタースピードが実現できる。
【0056】また、感光部材13の全面は同時刻に露光
されるので、高速に移動する物体を歪まずに撮影するこ
とができる。図3は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。
【0057】図において、撮影レンズ11にはレンズ繰
り出し機構11aが設けられ、撮影レンズ11の結像面
上にディジタルマイクロミラー素子22の基板22aが
配置される。
【0058】ディジタルマイクロミラー素子22には駆
動手段14が接続され、駆動手段14にはシャッター釦
14aが接続される。なお、基板22aに突設される支
柱7a、7b(図示せず)は、各々接地される。
【0059】ディジタルマイクロミラー素子22による
第1の反射方向には感光部材側レンズ24が基板22a
に平行して配置され、さらに延長上の結像位置に感光部
材13が配置される。
【0060】また、ディジタルマイクロミラー素子22
によるその他の反射方向にはファインダ側レンズ25a
が基板22aに平行して配置され、その延長上の結像位
置にはファインダスクリーン25bが配置される。
【0061】なお、感光部材13は開閉可能な遮光部材
16で覆われ、遮光部材16を開閉する遮光部材駆動手
段17が設けられる。以下に本実施例の動作を説明す
る。
【0062】シャッター釦14aが押されない状態で
は、駆動手段14は、ディジタルマイクロミラー素子2
2の一方の電極8に電圧を印加して、撮影レンズ11か
ら入射した光束をその他の反射方向に反射させる。
【0063】このような反射光束は、ファインダ側レン
ズ25aを介して、ファインダスクリーン25bに投影
される。撮影者は、この投影像を目視して、レンズ繰り
出し機構11aによるピント操作を行い、ディジタルマ
イクロ素子22に被写体の光学像を結像させる。
【0064】また、遮光部材16は閉じて、感光部材1
3が迷光により露光されることを防ぐ。ここで、シャッ
ター釦14aが半押しにされると、遮光部材駆動手段1
7は遮光部材16を開き、感光部材13を露光するため
の準備が行われる。
【0065】シャッター釦14aが全押しにされると、
駆動手段14は、ディジタルマイクロミラー素子22の
電極8を接地し、かつ他方の電極9に電圧を印加して、
撮影レンズ11から入射した光束を第1の反射方向に反
射させる。
【0066】このような反射光束は、感光部材側レンズ
24を介して感光部材13に光学像を結像する。予め設
定された露光期間を経過すると、駆動手段14は、ディ
ジタルマイクロミラー素子22の一方の電極8に電圧を
印加し、他方の電極9を接地して、撮影レンズ11から
入射した光束をその他の反射方向に反射させ、感光部材
から逸らす。なお、感光部材13から逸れた光束は、再
びファインダスクリーン25bに結像して、撮影者に目
視される。
【0067】シャッター釦14aが戻されると、遮光部
材駆動手段17は遮光部材16を閉じて、感光部材13
に照射される迷光を遮断する。以上のように、所定の露
光期間のみ感光部材13を露光するシャッターが実現さ
れる。
【0068】このように、露光期間以外の反射光束をフ
ァインダ25に入射することにより、視差の無い一眼レ
フカメラが構成できる。従来の一眼レフカメラでは、ク
イックリターンミラーおよびシャッターの駆動により、
カメラ振れを生じていた。しかし、本実施例の一眼レフ
カメラでは、クイックリターンミラーを不要とし、かつ
カメラ振れを殆ど生じない。
【0069】図4は、本発明の第3の実施例を示す図で
ある。図において、その他の方向には撮像素子側レンズ
30が基板22aに平行して配置され、その延長上の結
像位置に撮像素子31が配置される。撮像素子31から
出力される映像信号は、モニタ手段32に表示される。
【0070】なお、図3に示した構成要素と同一の構成
要素には、同一の参照番号を付与して示し、説明を省略
する。このように、撮像素子側レンズ30と撮像素子3
1とからなる撮像手段を設けることにより、モニタ手段
32を光学系と独立して、撮影者の目視に適した位置に
配置できる。
【0071】さらに、撮像手段から出力される映像信号
を記録する録画手段を付設することにより、ビデオ録画
が可能となる。また、このようなビデオ録画と並行し
て、撮影者の所望する画面を感光部材13側に感光させ
ることもできる。
【0072】なお、上述の実施例において、撮影レンズ
11、感光部材側レンズ24およびファインダ側レンズ
25aは、複合レンズでも良いし、光学系の途中に反射
鏡またはプリズムなどの光学要素を配置することによ
り、光路を曲げたり、像の上下左右大小を変更しても良
い。
【0073】また、感光部材13として撮像素子を配置
することにより、電子スチルカメラやビデオカメラを構
成しても良い。さらに、実施例では、手動によりピント
調整を行っているが、被写体との距離を計測したり、光
学像の映像信号の高調波成分を検出して、ピントを合わ
せる自動焦点調整機構を付設しても良い。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、反射光束の方向を変更することによりシャッタ
ー機構を実現するので、従来のカメラに必要であったク
イックリターンミラー、前幕、後幕またはレンズシャッ
ターなどの可動部が不要になり、これらの可動部の制御
機構も省略できる。また、これらの可動部が主原因であ
ったカメラの振動が軽減できる。
【0075】請求項2に記載の発明は、空間光変調素子
にディジタルマイクロミラー素子を使用したことによ
り、可動部の質量が小さく、かつ変位が小さいので、シ
ャッタスピードをさらに高速化することができる。
【0076】また、シャッターの起動時および制動時の
振動が格別に小さくできるので、カメラ振れを防止し、
鮮鋭感の高い写真を撮影できる。さらに、シャッターの
駆動手段は、例えば、印加電圧を切り換えるスイッチ回
路と、露光時間の経過を検出する遅延回路程度から構成
でき、シャッタの制御機構を単純化できる。
【0077】また、感光部材の全面を同時刻に露光する
ので、高速に動く物体を歪まずに撮影できる。請求項3
または請求項4に記載した発明は、感光部材の広い範囲
に、被写体のピントを合わせることができる。
【0078】請求項5に記載した発明は、感光部材側レ
ンズによる結像面が基板と平行になるので、アオリのか
からない光学像が得られる。請求項6または請求項7に
記載した発明により、露光期間以外に、反射光束をファ
インダまたは撮像手段に入射させるので撮影者に露光範
囲を提示することができる。その上、モニタ手段は光学
系と独立して、撮影者の目視に適した位置に配置するこ
とができる。
【0079】請求項8に記載した発明は、ファインダ側
レンズが基板に平行に配置されるので、アオリのかから
ない像を撮影者に提示できる。請求項9に記載した発明
は、反射光束の方向が撮影者に対して斜めになり、直視
が困難な場合でも、スクリーンに投影することにより、
目視が容易になる。
【0080】請求項10に記載した発明は、感光部材を
遮光部材によって覆うので、迷光を遮ることができる。
また、遮光部材の駆動機構は、低速および低精度でよ
く、簡略な機構で実現できる。
【0081】以上のように、本発明を適用したカメラ
は、高速シャッターにより撮影表現の自由度を高めつ
つ、カメラ振れのない鮮鋭感の高い写真を撮影すること
ができ、さらに、シャッターの駆動機構は単純になり、
カメラの軽量化および低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】ディジタルマイクロミラー素子の一例を示す図
である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図5】フォーカルプレンシャッター1を用いたカメラ
を示す図である。
【符号の説明】 11 撮影レンズ 11a レンズ繰り出し機構 12、22 ディジタルマイクロミラー素子 12a、22a 基板 13 感光部材 14 駆動手段 14a シャッター釦 16 遮光部材 17 遮光部材駆動手段 18 光吸収板 24 感光部材側レンズ24 25 ファインダ 25a ファインダ側レンズ 25b ファインダ側スクリーン 30 撮像素子側レンズ 31 撮像素子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の光学像を結像する撮影レンズ
    (11)と、 前記撮影レンズ(11)の光軸上に配置され、撮影レン
    ズ(11)からの入射光束を反射し、かつ反射光束の方
    向が第1の方向とその他の方向とに変更可能な空間光変
    調素子と、 前記第1の方向に配置された感光部材(13)と、 前記反射光束の方向を、前記感光部材(13)の露光期
    間のみ前記第1の方向にし、かつ露光期間以外にはその
    他の方向にする駆動手段(14)と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記空間光変調素子は、基板(12a、
    22a)の面上に複数の鏡を傾斜可変に配置したディジ
    タルマイクロミラー素子(12、22)であることを特
    徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記ディジタルマイクロミラー素子(1
    2)の基板(12a)は、前記撮影レンズ(11)の光
    軸に傾斜して配置され、 前記第1の方向は、前記撮影レンズ(11)の光軸を前
    記基板(12a)の上面に対して幾何学的に正反射させ
    た方向であることを特徴とする請求項2に記載のカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 前記ディジタルマイクロミラー素子(2
    2)の前記基板(22a)は、前記撮影レンズ(11)
    の結像面に配置され、 前記感光部材(13)と前記ディジタルマイクロミラー
    素子(22)との間に、前記第1の方向の反射光束を入
    射して感光部材(13)の位置に結像させる感光部材側
    レンズ(24)を備えたことを特徴とする請求項2に記
    載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記感光部材側レンズ(24)は、前記
    基板(22a)に平行に配置されたことを特徴とする請
    求項4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記その他の方向に配置されたファイン
    ダ(25)を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか1項記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 前記その他の方向に配置され、光学像を
    結像して映像信号に変換する撮像手段(30、31)
    と、 前記映像信号を表示するモニタ手段(32)と、 を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    項記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 前記その他の方向に前記基板(22a)
    と平行に配置され、前記その他の方向の反射光束を結像
    するファインダ側レンズ(25a)を備えたことを特徴
    とする請求項4または請求項5に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 前記ファインダ側レンズ(25a)の結
    像位置にファインダスクリーン(25b)を配置したこ
    とを特徴とする請求項8に記載のカメラ。
  10. 【請求項10】 前記感光部材(13)に照射される迷
    光を遮断する遮光部材(16)と、 前記遮光部材(16)における前記反射光束の入射路
    を、前記露光期間前に開口し、前記露光期間後に閉口す
    る遮光部材駆動手段(17)と、 を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1
    項記載のカメラ。
JP6126165A 1994-06-08 1994-06-08 カメラ Pending JPH07333681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6126165A JPH07333681A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 カメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6126165A JPH07333681A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 カメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07333681A true JPH07333681A (ja) 1995-12-22

Family

ID=14928295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6126165A Pending JPH07333681A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07333681A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7538923B2 (en) 2001-11-14 2009-05-26 Ricoh Company, Ltd. Light deflecting method and apparatus efficiently using a floating mirror
JP2010032906A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Toyota Central R&D Labs Inc 映像表示装置
JP2012118477A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Nikon Corp 撮像装置
WO2013027336A1 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Canon Kabushiki Kaisha Microscope, objective optical system, and image acquisition apparatus
JP2013195936A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Nikon Corp 電子カメラ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7538923B2 (en) 2001-11-14 2009-05-26 Ricoh Company, Ltd. Light deflecting method and apparatus efficiently using a floating mirror
US7697179B2 (en) 2001-11-14 2010-04-13 Ricoh Company, Ltd. Light deflecting method and apparatus efficiently using a floating mirror
JP2010032906A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Toyota Central R&D Labs Inc 映像表示装置
JP2012118477A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Nikon Corp 撮像装置
WO2013027336A1 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Canon Kabushiki Kaisha Microscope, objective optical system, and image acquisition apparatus
JP2013044781A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Canon Inc 画像取得装置、画像取得システム、および対物光学系
CN103748499A (zh) * 2011-08-22 2014-04-23 佳能株式会社 显微镜、物镜光学系统和图像获取设备
JP2013195936A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Nikon Corp 電子カメラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970003832Y1 (ko) 전자스틸 카메라
JPH0743605A (ja) 自動焦点装置
JPH0843881A (ja) カメラ
US4853787A (en) Still video camera having a viewfinder with superimposed images
KR100207670B1 (ko) 스틸카메라 일체형 비디오카메라
JP2005128092A (ja) カメラ
JPH10239733A (ja) 実像式ファインダーを有するカメラ
JPH07333681A (ja) カメラ
JP3179918B2 (ja) 一眼レフカメラ
JP3103573B2 (ja) 電子的撮像装置
JPH086113A (ja) カメラ
JP2002350714A (ja) 自動焦点検出装置を有するカメラシステム
JP2002090814A (ja) カメラ
JPH10104736A (ja) 銀塩撮影および電子撮像兼用カメラ
JPH086112A (ja) カメラ
JPH086108A (ja) カメラ
JPH0887051A (ja) カメラ
JPH02214830A (ja) ブレ撮影を防止するカメラおよびブレ撮影にならないシャッタースピードを測定する装置
JP2522283B2 (ja) 自動焦点合焦装置
JP2886897B2 (ja) 電子スチルカメラ
JP2886898B2 (ja) 電子スチルカメラ
JPH0843939A (ja) カメラ
JPH07287160A (ja) 電子ビューファインダユニット及びそれを含むカメラシステム
JPH0943506A (ja) カメラ
JP3345259B2 (ja) 電子現像型撮像装置