JPH07332505A - ダンパー装置及び電磁石用駆動制御装置並びに電磁石の駆動方法 - Google Patents

ダンパー装置及び電磁石用駆動制御装置並びに電磁石の駆動方法

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JPH07332505A
JPH07332505A JP6147005A JP14700594A JPH07332505A JP H07332505 A JPH07332505 A JP H07332505A JP 6147005 A JP6147005 A JP 6147005A JP 14700594 A JP14700594 A JP 14700594A JP H07332505 A JPH07332505 A JP H07332505A
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opening
current
circuit
piston
signal
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JP6147005A
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Inventor
Fumiaki Goto
文明 後藤
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M K T TAISE KK
MIYAMAE KK
Miyamae Co Ltd
Clover Electronics Co Ltd
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M K T TAISE KK
MIYAMAE KK
Miyamae Co Ltd
Clover Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成で安定且つ確実な動作が可能なダ
ンパー装置を提供する。 【構成】 支持板6に設けられたソレノイド5は、励磁
されると直線運動するピストンを有しており、開閉板4
は支持板6の下側でソレノイド5の図示されないピスト
ンに接続されており、ソレノイド5が励磁されると開口
から離れるようになっており、ソレノイド5が非励磁状
態となると、コイルばね7の押圧力によりばね支持ピン
20が開口側へ戻されることで、ばね支持ピン20の端
部に固着された開閉板4が開口へ位置するようになって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開口部の開閉を行うダ
ンパー装置に係り、特に、冷蔵庫の冷却空気の流通路の
開閉等に用いられるダンパー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫の冷凍室や冷蔵室などの冷
却は、冷却器により冷却された冷気を冷気流通用のダク
トを介して冷凍室、冷蔵室へ導入することによって行わ
れるようになっており、冷凍室、冷蔵室へ対するダクト
の開口部分に、この開口を開閉成するダンパー装置を設
けて冷却度が調節されるようになっている。このような
冷蔵庫等に用いられるダンパー装置としては、例えば、
モータの回転運動をカムによって往復直線運動に変換
し、この往復直線運動により開口を覆う蓋体部材(ダン
パー)を開口に対して離接させるように構成されてなる
ダンパー装置が公知となっている(例えば、実開昭63
−57479号公報等参照)。
【0003】また、極性の異なる励磁電流を通電するこ
とによってピストンが往復動するように構成されたラッ
チングソレノイドと称されるものを用い、ピストンの端
部にダンパーを設けて、開口に対して離接させるように
構成されてなるダンパー装置などが公知となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ようにモータを使用するものにあっては、カムに加えて
モータの回転数を所望の回転数とするための歯車列が必
要となり、機構部品が多くなり構成が複雑となるばかり
か、信頼性低下の一因となり、さらに高価な装置となる
という問題があった。また、後者のラッチングソレノイ
ドを用いるものにあっては、ラッチングソレノイド自体
が比較的スペースを要するものであるため、装置の小型
化が困難であることに加え、常に起動時と同じ大きさで
いずれかの極性の励磁電流を通電しておくものであるの
で、消費電力が大きいばかりか、ソレノイドにおける発
熱が冷気の温度に影響を与えることもあり、さらにはソ
レノドイの過熱による焼損の虞がある等の種々の問題が
あった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、簡易な構成で安定且つ確実な動作が可能なダンパー
装置を提供するものである。また、本発明の他の目的
は、発熱量が少なく発熱による周囲への影響の少ないダ
ンパー装置を提供することにある。さらに、本発明の他
の目的は、小型化、軽量化が可能で安価なダンパー装置
を提供することにある。またさらに、本発明の他の目的
は、ダンパー装置等に用いられる電磁石を効率よく且つ
確実に駆動できる駆動制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ダンパー装置等に用いられ
る電磁石を効率よく且つ確実に駆動できる電磁石の駆動
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るダンパー装置は、励磁電流の通電により直線運動する
ピストンを有する電磁式直線運動力発生手段により蓋体
部材を開口から離すようにする一方、開口を閉じる際に
は付勢手段により蓋体部材を開口へ位置させるようにし
てなるものである。
【0007】請求項2記載の発明に係るダンパー装置
は、起動電流通電手段によって電磁式直線運動力発生手
段を起動する際に、所定の電流を所定時間だけ通電した
後は、ピストンを所定の位置に保持するに足りる電流を
電磁式直線運動力発生手段へ通電する保持電流通電手段
を設けてなるものである。
【0008】請求項3記載の発明に係るダンパー装置
は、電磁式直線運動力発生手段へ起動電流を通電する起
動電流通電手段による通電にも拘わらず、蓋体部材が開
口を開成しない時に、起動電流通電手段を再度動作させ
る再起動手段を設けると共に、再起動が予め定めた回数
行われた後には、保持電流の通電を禁止する動作禁止手
段を設けて蓋体部材を付勢手段により戻すようにしたも
のである。
【0009】請求項4記載の発明に係る電磁石用駆動制
御装置は、起動電流通電手段によって、電磁石を起動す
る際に、所定の電流を所定時間だけ通電した後は、移動
部材を所定の位置に保持するに足りる電流を電磁石へ通
電する保持電流通電手段を設けてなるものである。
【0010】請求項5記載の発明に係る電磁石の駆動方
法は、起動電流を一定時間通電することで、移動部材が
所定の位置へ変位した後は、移動部材をその位置に保持
するに足りる電流を通電するようにしたものである。
【0011】
【作用】請求項1記載のダンパー装置においては、電磁
式直線運動力発生手段が通電されると、ピストンが開口
から離れる方向へ移動するので、ピストンに接続された
蓋体部材も開口から離れ、開口が開成状態となる一方、
電磁式直線運動力発生手段への通電が遮断されると付勢
手段により蓋体部材が開口へ戻されて閉塞状態となるよ
うになっている。
【0012】請求項2記載のダンパー装置においては、
電磁式直線運動力発生手段が起動電流通電手段からの通
電により励磁され、ピストンが一旦所定の位置に移動し
た後は、ピストンをその位置に保持するに足りる電流が
保持電流通電手段により電磁式直線運動力発生手段へ通
電され、消費電力が低減されるようになっている。
【0013】請求項3記載のダンパー装置においては、
開口に対する蓋体部材の離接状態に応じて開閉検知手段
の出力信号が変化するので、起動電流通電手段による電
磁式直線運動力発生手段の起動がなされたにも拘わらず
蓋体部材が開口から正常に離れないと、開閉検知手段の
出力信号によって再起動手段において判定された時に、
再起動手段により起動電流通電手段が再度駆動され、電
磁式直線運動力発生手段に起動電流が再度通電されるこ
ととなる。そして、この再起動が予め定めた回数行われ
た際には、動作禁止手段により保持電流通電手段の動作
が禁止されるので、蓋体部材は開口から離れることな
く、再起動が停止された状態となる。
【0014】請求項4記載の電磁石用駆動制御装置にお
いては、電磁石が起動電流通電手段からの通電により励
磁され、移動部材が一旦所定の位置に移動した後は、移
動部材をその位置に保持するに足りる電流が保持電流通
電手段により電磁石へ通電され、消費電力が低減される
ようになっている。
【0015】請求項5記載の電磁石の駆動方法において
は、起動時に所定時間起動電流を通電することにより、
移動部材が所定の位置へ変位することとなり、その後の
保持電流の通電により移動部材を先の起動時より少ない
消費電流で所定の位置に保持することができるようにな
っている。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るダンパー装置の第1の実
施例について、図1乃至図7を参照しつつ説明する。こ
こで、図1は本発明に係るダンパー装置の機構部分の一
実施例における全体斜視図、図2は図1に示された機構
部分の開閉機構部の部分分解斜視図、図3は図1のA−
A線断面図、図4は図1に示された機構部の開状態にお
ける正面図、図5は開閉機構部に用いられるソレノイド
のピストン端部の固着状態を説明するための部分分解斜
視図、図6は本発明に係るダンパー装置の制御部の一回
路構成例を示す構成図、図7は本実施例におけるダンパ
ー装置の主要部におけるタイミング図である。尚、以下
に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。
【0017】先ず、ダンパー装置の機構部について図1
乃至図5を参照しつつ説明する。このダンパー装置は、
例えば、冷蔵庫において冷却空気をダクトを介して冷蔵
室あるいは冷凍室へ導入する際に、冷蔵室あるいは冷凍
室へ対するダクトの開口を開閉成することによって冷却
空気の流入量を制御するために用いられるもので、機構
部分はその開口部分に設けられるものである。本実施例
における機構部分は、冷蔵庫内のダクト等の開口部分
(図示せず)に取着される取着基板1に、後述するよう
に開閉機構部2が形成されてなるものである(図1参
照)。
【0018】本実施例の取着基板1は、矩形状に形成さ
れており、その長手軸方向(図4において紙面左右方
向)に沿って開口3が穿設されてなるものである(図3
参照)。この取着基板1の開口3の周縁部分3aは、そ
の断面形状が図3に示されたように一方の面側から他方
の面側に向かってテーパ状に形成されており、開閉機構
部2の開閉板4がその周縁部分で線接触するようになっ
ている。これは、本装置が先に述べたように冷蔵庫内の
冷却通路の開閉に用いられるため、冷気によって開閉板
4が開口3の周縁部分3aに凍結してしまうようなこと
を防止するためである。
【0019】開閉機構部2は、開口3を開閉成する蓋体
部材としての開閉板4と、この開閉板4を移動させるソ
レノイド5等が設けられる支持板6と、後述するように
開口3が開く方向へ開閉板4を移動する電磁式直線運動
力発生手段としてのソレノイド5と、開口3が閉まる方
向に開閉板4を押圧するコイルばね7等を主たる構成要
素としてなるものである(図1及び図2参照)。本実施
例の支持板6は、取着基板1と同様に矩形状に形成さ
れ、その長手軸方向(図4において紙面左右方向)の長
さは取着基板1よりやや短く設定されており、その長手
軸方向の両端部において、スぺーサ8を介して取着基板
1に固着されている(図1及び図4参照)。
【0020】すなわち、本実施例のスペーサ8は、円柱
状部材を取着基板1の長手軸方向の端部近傍に立設して
なり、その内部にはねじ9が螺合するねじ穴(図示せ
ず)が形成されており、このねじ穴に支持板6の一方の
面側(図1に現れた面側)から支持板6に穿設された図
示されないねじ貫通孔を介してねじ9が螺合されること
によって、支持板6がスペーサ8の長さに相当する間隙
を挟んで取着基板1と対向するように支持されるように
なっているものである。
【0021】支持板6の一方の面(図1に現れた面)上
の略中央には、ピストン貫通孔10、2つの支持ピン貫
通孔11及び2つのねじ貫通孔12が穿設されている
(図2参照)。ソレノイド5は、図示されないソレノイ
ド状のコイルが励磁されると収納ケース5aの底部中央
から突出するように設けられたピストン5bが、吸引さ
れて収納ケース5a側へ移動するようになっているもの
で、その底部側が、支持板6の他方の面側からねじ貫通
孔12に挿通されたねじ13によって支持板6に固着さ
れるようになっている(図2参照)。
【0022】そして、このソレノイド5のピストン5b
の端部は、ソレノイド5が固着された状態で且つ非励磁
状態において、取着基板1の開口3に位置する開閉板4
に当接するような長さに設定されていると共に、開閉板
4に立設された係止突起14に係止されるようになって
いる(図2参照)。すなわち、本実施例の係止突起14
は、扁平柱状に形成されており、その端部近傍にはピン
18が嵌挿される貫通孔15が穿設されてなるもので、
開閉板4に一体に立設されているものである(図2及び
図5参照)。
【0023】一方、本実施例のピストン5bの端部は、
図5に示されたように、扁平柱状の係止突起14が嵌合
する切欠き16が形成されると共に、外周面にはこの切
欠き16に対して直交する方向に嵌挿孔17が穿設され
ており、切欠き16に扁平柱状の係止突起14を嵌合さ
せた後に、この嵌挿孔17にピン18を嵌挿させること
によってピストン5bがその端部で係止突起14を介し
て開閉板4に連結されるようになっている。
【0024】また、ソレノイド5の収納ケース5aの2
つの側壁には、それぞれ係止片19がねじ止めされてい
る。本実施例の係止片19は、互いに直角をなす2つの
部位からなり、一方の部位は収納ケース5aにねじ止め
される一方、他方の部位にはばね支持ピン20が遊貫さ
れる遊貫孔21が穿設されている。すなわち、本実施例
のばね支持ピン20は円柱状に形成され、その一端は開
閉板4に例えば、接着剤等により固着されてなるもの
で、支持板6に設けられた支持ピン貫通孔11に遊貫さ
れ、その外周面に環状のストッパ22が外嵌されると共
に、コイルばね7が外装されて、他方の端部近傍は、先
の係止片19の遊貫孔21に遊貫されるようになってい
るものである(図1及び図2参照)。
【0025】ここで、ばね支持ピン20に外嵌されるス
トッパ22の位置は、開閉板4が取着基板1の開口3を
閉塞する状態(図1に示された状態)において、ストッ
パ22が支持板6に略接合する位置となっている(図1
参照)。そして、ばね支持ピン20に外装されたコイル
ばね7は、後述するようにソレノイド5が励磁されるこ
とによって、開閉板4が開口3から離れた際に、ストッ
パ22と係止片19との間で圧縮され、これにより開閉
板4は開口3側へ押圧力を受けるようになっている。
【0026】尚、本実施例において付勢手段は、ばね支
持ピン20にストッパ22が外嵌されると共に、このス
トッパ22からの上方のばね支持ピン20の部位にコイ
ルばね7が外装されることにより、ストッパ22と係止
片19との間にコイルばね7が弾装された構成により実
現されている。
【0027】さらに、開閉板4の適宜な位置には、柱状
の磁石23が固着される一方、この磁石23と向き合う
ように、取着基板1の開口3の近傍には、リードスイッ
チ24が設けられており、開閉板4による開口3の開閉
をリードスイッチ24の出力信号により監視できるよう
になっている(詳細は後述)。そして、本実施例におい
ては、この磁石23とリードスイッチ24により開閉検
知手段が形成されるようになっている。
【0028】尚、支持板6上にはソレノイド5、コイル
ばね7等を保護すべく保護ケース25が設けられいる
が、図1においては、支持板6上におけるソレノイド
5、コイルばね7等の取り付け状態を明確にする観点か
ら保護ケース25は二点鎖線による想像線で示されてい
る。
【0029】次に、このダンパー装置の制御部について
図6を参照しつつ説明する。本実施例における制御部
は、ソレノイド5に励磁電流を通電する駆動部30と、
後述するようなフィードバック制御を行うためのフィー
ドバック制御部31と、起動時の異常検出を行う異常検
出部32とに大別されてなるものである。本実施例の駆
動部30は、ソレノイド起動回路33と、ワンショット
回路34と、動作保持用定電流回路35と、オン・オフ
信号保持回路36と、入力バッファ回路37と、を有し
てなるものである。
【0030】ソレノイド起動回路33は、ワンショット
回路34から一定幅のパルス信号が入力されると、ソレ
ノイド5の起動に必要な励磁電流を通電するもので、例
えば、トランジスタ等によりいわゆるディスクリートに
構成される通電回路である。ワンショット回路34は、
後述するフィードバック制御部31からの信号によっ
て、一定のパルス信号を出力する公知・周知の回路構成
を有するものであり、このワンショット回路34のパル
ス幅は、ソレノイド起動回路33によるソレノイド5の
起動時に十分な励磁を行うに必要とされる通電時間を定
めることとなっている。
【0031】動作保持用定電流回路35は、ソレノイド
起動回路33によりソレノイド5に所定の起動電流がさ
れた後に、ピストン5bを起動時の状態に保持するに十
分な保持電流を通電するためのもので、オン・オフ信号
保持回路36からオン信号が出力されいている間、通電
を行うようになっているものである。尚、この動作保持
用定電流回路35もソレノイド起動回路33同様に、例
えば、トランジスタ等によりディスクリートに構成され
る通電回路である。
【0032】そして、本実施例のソレノイド5は、起動
時にソレノイド起動回路33により一定時間励磁電流が
通電されることにより、ピストン5bが先に述べたよう
にソレノイド5内部へ引き戻されるように電磁力が作用
する結果、開閉板4が開口3から離れることとなり、一
定時間経過後は、ピストン5bを吸着された状態に保持
するに足りる保持電流が動作保持用定電流回路35から
通電されることにより、ピストン5bはそのままの位置
に吸着された状態に保持されて開口3が開かれた状態と
なるようになっている。
【0033】尚、本実施例においては、動作保持用定電
流回路35は、ソレノイド起動回路33と同時に動作す
るようになっているので、動作保持用定電流回路35か
らの電流は、ソレノイド起動回路33からの起動電流に
重畳された状態で流れるようになっている。
【0034】オン・オフ信号保持回路(図6において
は、「ON/OFF信号保持回路」と表記)36は、入
力信号をバッファ増幅する入力バッファ回路37を介し
て外部から入力されたダンパーソレノイドON/OFF
信号(以下、「オン・オフ信号」と言う。)に対応して
出力を一定レベルに保持するようになっているものであ
る。すなわち、オン・オフ信号は、例えば図6において
「ダンパーソレノイドON/OFF入力信号」と表記さ
れた下に例示されたように、図示されない起動スイッチ
を押下した際に論理値「1」となり、起動スイッチを解
除状態とした際に論理値「0」となるような信号であ
る。
【0035】そして、オン・オフ信号保持回路36は、
入力バッファ回路37を介して入力されたこのようなオ
ン・オフ信号に応じて、オン・オフ信号がオン状態の
間、一定の電圧信号を出力し、オン・オフ信号がオフ状
態となると同時に、出力値を零とするようになってい
る。また、異常検出部32からリセット信号が入力され
た場合には、一定の出力電圧が直ちに零となるようにな
っているものである。
【0036】次に、本実施例のフィードバック制御部3
1は、信号遅延回路38と、入力バッファ回路39と、
AND回路40と、OR回路41とを有して構成されて
いるもので、起動時に何らかの原因で開閉板4が開口3
から離れない場合、一定の回数再起動を自動的に行うも
のである。先ず、開口3近傍に設けられたリードスイッ
チ24は、開閉板4により開口3が閉塞状態にある間
は、開閉板4に設けられた磁石23の作用によりその接
点が閉じられた状態に保持される一方、開閉板4が開口
3から離れるとその接点が開くようになっているもので
ある。
【0037】入力バッファ回路39は、このリードスイ
ッチ24のいわゆる接点信号を出力側に接続されるAN
D回路40に適した信号に変換する機能を果たすもので
ある。信号遅延回路38は、先の駆動部30のワンショ
ット回路34の出力信号を一定時間遅延してAND回路
40の一方の入力端子に入力するものである。AND回
路40は、信号遅延回路38からの信号と入力バッファ
回路39からリードスイッチ24の閉状態を表す信号が
入力された時、すなわち、ソレノイド5が起動電流の通
電により励磁されたにも拘わらず、何らかの原因により
開閉板4が開口3から離れない時、論理値「1」をOR
回路41に出力するようになっている。尚、ワンショッ
ト回路34の出力信号を信号遅延回路38を介してAN
D回路40に入力するのは、リードスイッチ24のいわ
ゆる接点信号が安定な状態に達した後に、論理積が得ら
れるようにするためである。
【0038】OR回路41は、論理和を行う回路であ
り、一方の入力端子には先のオン・オフ信号保持回路3
6の出力信号が、他方の入力端子にはAND回路40の
出力信号がそれぞれ入力されるようになっており、その
出力端子は先のワンショット回路34の入力端子に接続
されているものである。
【0039】したがって、オン・オフ信号保持回路36
からオン信号に相当する一定電圧信号が入力されると、
このオン信号はこのOR回路41を介してワンショット
回路34に入力される一方、AND回路40から論理値
「1」の信号が入力された時、すなわち、上述したよう
にソレノイド5の起動にも拘わらす開閉板4が開口3か
ら離れなかった時には、AND回路40の出力信号は、
このOR回路41を介してワンショット回路34に入力
されることとなる。その結果、ワンショット回路34は
再度一定幅のパルス信号を出力し、ソレノイド起動回路
33によってソレノイド5には再度起動電流が通電され
るようになっている。
【0040】次に、本実施例の異常検出部32は、リト
ライ回数カウント回路42と、開閉異常信号保持回路4
3と、出力バッファ回路44と、反転回路45とを有し
て構成されているもので、先のフィードバック制御部3
1によるソレノイド5の再起動が予め定められた回数連
続して行われた場合に、異常を知らせるための信号を外
部へ出力するためのものである。リトライ回数カウント
回路42は、パルス信号が入力される毎度に、その入力
回数の計数を行うようになっている公知・周知のカウン
タ回路であって、本実施例においては、先のAND回路
40からのパルス信号(上述したようにソレノイド5が
再起動される時に出力される信号)を入力信号とし、こ
のパルス信号が入力された度毎に計数を行うようになっ
ているものである。そして、その計数値がこのリトライ
回数カウント回路42に予め設定された値に達した時に
は、カウントアップ信号としてのパルス信号が出力され
るようになっている。
【0041】また、リトライ回数カウント回路42は、
ソレノイド5の起動により開閉板4が開口3から正常に
離れた時には、反転回路45を介して入力されるリード
スイッチ24の開信号によって、計数状態が零にリセッ
トされるようになっている。開閉異常信号保持回路43
は、リトライ回数カウント回路42からカウントアップ
信号としてのパルス信号が入力された時に、ソレノイド
5の起動が行われず異常であることを知らせるための異
常信号としての一定電圧信号が出力されるようになって
いるものである。一方、この開閉異常信号保持回路43
からの異常信号は、駆動部30の入力バッファ回路37
を介してソレノイド5を起動するためのオン信号が入力
されることによりリセットされ、出力値は零となるよう
になっている。
【0042】出力バッファ回路44は、開閉異常信号保
持回路43の出力信号を緩衝増幅すると共に、外部の回
路(図示せず)に必要なレベルに変換し出力するもの
で、出力信号はダンパ開閉異常信号として外部回路に入
力されることとなる。尚、外部回路(図示せず)はこの
ダンパ開閉異常信号が入力されると、例えば、LEDを
点灯させることによって異常表示を行うようになってい
るものである。
【0043】次に、上記構成における本実施例における
ダンパー装置の動作について、図7のタイミング図を参
照しつつ説明する。先ず、外部よりオン・オフ信号が入
力されると、オン・オフ信号保持回路36の出力は零電
圧から一定電圧に立ち上がり、その一定電圧の状態に保
持れることとなる。ワンショット回路34からは、この
オン・オフ信号保持回路36の出力信号の立ち上がりに
同期して予め定められた一定パルス幅Ts(図7(c)
参照)のパルス信号が出力される結果、ソレノイド5に
はソレノイド起動回路33により時間Tsの間、起動電
流Isが通電されることとなる(図7(c)参照)。
【0044】一方、先のオン・オフ信号保持回路36の
出力信号が零電圧から一定電圧に立ち上がることによっ
て、動作保持用定電流回路35もソレノイド起動回路3
3と同時に動作状態となり保持電流Ihが、ソレノイド
起動回路33による起動電流に重畳された状態でソレノ
イド5に流れることとなる。そして、ワンショット回路
34からのワンショットパルス信号の出力が終了する
と、ソレノイド起動回路33による通電が終了し、ソレ
ノイド5には動作保持用定電流回路35からのみ電流I
h(Ih〈Is)の通電が行われることとなる(図7
(c)参照)。
【0045】ソレノイド5は、非励磁状態からピストン
5bを移動させるに際しては、電流Isで時間Tsの間励
磁する必要がある反面、一旦ピストン5bが移動された
後は、ピストン5bをその位置に保持するには起動時よ
り少ない保持電流Ihを通電するだけでよいものであ
る。このため、本実施例では一定レベルの起動電流で励
磁した後は、動作保持用定電流回路35により保持電流
Ihが通電されるようになっているものである。
【0046】上述のようにして、起動時において開閉板
4が開口3から正常に離れると、リードスイッチ24か
らのいわゆる接点信号は、図7(b)に示されたように
ダンパー閉状態(開閉板4が開口3を閉塞している状
態)を表すいわゆる閉信号の状態から、ダンパー開状態
(開閉板4が開口3から離れた状態)を表すいわゆる開
信号の状態となる。上述のリードスイッチ24からの信
号によって、反転回路45の出力は、論理値「1」の状
態から論理値「0」の状態に変化し、この論理値「1」
から論理値「0」への変化へのいわゆる立ち下がりに同
期してリトライ回数カウント回路42の計数値は零に設
定されることとなり、その結果、異常検出部32の出力
バッファ回路44からはダンパー開閉異常信号が出力さ
れず(図7(a)参照)、図示されない外部回路におけ
るLEDを用いた異常表示用の表示灯は消灯状態を維持
することとなる。
【0047】また、上述のように開口3が正常に開成さ
れた際には、リードスイッチ24から開信号が出力され
ることにより、AND回路40の一方の入力は、論理値
「0」となるのでAND回路40からの出力はなく、ワ
ンショット回路34が再トリガーされることはない。
尚、その後、図示されない起動スイッチの起動状態を解
除する操作が行われ、駆動部30に入力されていたオン
・オフ信号がオフ状態となると、オン・オフ信号保持回
路36の出力は、それまでの一定電圧から零電圧とな
り、動作保持用定電流回路35が動作停止状態となる。
同時に、コイルばね7の付勢力によって、ばね支持ピン
20が開口3方向へ押し戻されることとなるので、開閉
板4が開口3を閉塞することとなる。
【0048】ところでこのように、一旦起動が正常に行
われた後で且つ信号遅延回路38からAND回路40へ
まだ論理値「1」が出力されている間に、例えば開閉板
4が起動時のショックにより開口3を再び閉じるような
ことが生じた場合(図7(c)において時刻t2)に
は、リードスイッチ24が閉じることとなる(図7
(b)参照)ので、入力バッファ回路39を介してAN
D回路40へ入力される信号は、論理値「1」となり、
AND回路40は再び論理値「1」を出力する。このた
め、ワンショット回路34が再度トリガされることによ
り、ソレノイド起動回路33が再びソレノイド5に起動
電流を通電するようになっており、いわゆる自動復帰が
行われるようになっている。
【0049】一方、上述のようにしてオン・オフ信号の
入力に対応してソレノイド5に起動電流が通電されたに
も拘わらず、初めから開閉板4が開口3から離れなかっ
た場合、入力バッファ回路39を介してAND回路40
に入力されるリードスイッチ24の信号は論理値「1」
のままであるので、信号遅延回路38の出力値が論理値
「1」となった時に、AND回路40の出力には論理値
「1」が得られ、リトライ回数カウント回路42の計数
値が一つ増加すると共に、ワンショット回路34が再び
トリガされることとなる。この結果、ソレノイド起動回
路33により再度起動電流がソレノイド5に通電される
が、なおもピストン5bが移動せず開閉板4が開口3か
ら離れない時には、上述と同様にしてワンショット回路
34が再トリガされる一方、リトライ回数カウント回路
42の計数値がまた一つ増加されることとなる。
【0050】そして、このようなソレノイド5の再起動
状態が連続してN回(リトライ回数カウント回路42に
予め設定されたカウントアップの回数とする)続いた場
合には、リトライ回数カウント回路42からは、論理値
「1」のカウントアップ信号が出力され、開閉異常信号
保持回路43がトリガされて異常信号を出力する。その
結果、出力バッファ回路44からは、予め定めた電圧値
のダンパー開閉異常信号が出力され(図7(a)の時刻
t3参照)、図示されない外部回路において動作異常を表
示する表示灯の点灯に供されることとなる。
【0051】尚、上述した実施例において、起動電流通
電手段はソレノイド起動回路33及びワンショット回路
34により、保持電流通電手段はオン・オフ信号保持回
路36及び動作保持用定電流回路35により、それぞれ
実現されている。また、再起動手段はフォードバック制
御部31により、動作禁止手段はオン・オフ信号保持回
路36及びリトライ回数カウント回路42により、それ
ぞれ実現されている。さらに、ソレノイド5は、請求項
4,5における電磁石に相当するものである。
【0052】次に、第2の実施例について図8及び図9
を参照しつつ説明する。この第2の実施例は、第1の実
施例においていわゆるハードウェアにより実現されたフ
ィードバック制御部31及び異常検出部32に相当する
部分の動作をソフトウェアにより実現するようにしたも
のである。尚、図1乃至図7で説明した第1の実施例と
同一の構成要素については、同一符号を付してその説明
を省略し、以下、第1の実施例と異なる点を中心に説明
することとする。この第2の実施例における制御部はソ
レノイド起動回路33と、動作保持用定電流回路35
と、第1のインターフェイス回路(図8においては「I
/O(1)」と略記)50と、第2のインターフェイス
回路(図8においては「I/O(2)」と略記)51
と、CPU52とを有して構成されるものである。
【0053】第1のインターフェイス回路50は、CP
U52と、ソレノイド起動回路33、動作保持用定電回
路35及びリードスイッチ24とのインターフェイスを
図るためのもので、具体的にはCPU52から出力され
るソレノイド起動回路33を駆動する制御信号及び動作
保持用定電流回路35を駆動する制御信号をそれぞれの
回路33,35に適した信号形式に変換して出力する一
方、リードスイッチ24の接点信号をCPU52へ入力
するに適した信号に変換するものである。
【0054】第2のインターフェイス回路51は、外部
から入力されるダンパーソレノイドON/OFF信号を
CPU52へ入力するに適した信号に変換すると共に、
CPU52により起動時の異常検出がなされた時に、C
PU52から出力される異常信号を所望の信号形式のダ
ンパー開閉異常信号として出力するためのものである。
CPU52は、IC化された公知・周知の構成を有する
中央処理装置で、後述する制御フローに基づくプログラ
ムを実行し、本装置全体の動作制御を行うものである。
【0055】次に、図9に示された制御フローチャート
を参照しつつCPU52により実行される制御動作につ
いて説明する。先ず、図示されない始動スイッチの押下
に伴いCPU52がプログラムの実行を開始することに
より、第2のインターフェイス回路51を介してオン・
オフ信号(ダンパーソレノイドON/OFF信号)が入
力されたか否かが判定され(図9のステップ100)、
オン・オフ信号がオン状態として入力されたと判定され
た場合あるいは既にオン・オフ信号がオン状態として入
力されている状態からオフ状態に変化したと判定された
場合(ステップ100の「YES」の場合)には、例え
ば、特定のフラグの値を1(又は0)とすることで、オ
ン信号(又はオフ信号)の保持状態とする(図9のステ
ップ102)。
【0056】一方、ステップ100の判定において未だ
オン・オフ信号の入力なしと判定された場合(ステップ
100の「NO」の場合)には、オン・オフ信号の入力
有りと判定されるまでオン・オフ信号の検出が繰り返さ
れるようになっている。
【0057】ステップ102によりオン信号(又はオフ
信号)の保持が行われると、CPU52から第1のイン
ターフェイス回路50を介してソレノイド起動回路33
へワンショットパルスが出力され、ソレノイド起動回路
33によりソレノイド5に起動電流Isが一定時間通電
(図7(c)参照)されることとなる(図9のステップ
104、108及び112)。また、ステップ102に
よるオン信号の保持によって、CPU52からは第1の
インターフェイス回路50を介して動作保持用定電流回
路35へオン信号が入力され、ソレノイド起動回路33
によるソレノイド5への通電と重畳して動作保持用定電
流回路35からのソレノイド5への通電が行われること
となる(図9のステップ106、112)。
【0058】もし、ステップ100においてオフ信号が
検出されたと判定された場合には、ステップ102では
オフ信号が保持状態とされる(この場合、既にオン信号
の保持状態であるのでオンからオフへ切り替わることと
なる)結果、動作保持用定電流回路35は、保持電流I
hの通電状態(図7(c)参照)から動作停止状態とさ
れることとなる。
【0059】一方、先のステップ104によってワンシ
ョットパルスが出力されると、一定時間経過後(図9の
ステップ110)、ダンパー開の状態か否か、すなわ
ち、第1のインターフェイス回路50を介して入力され
るリードスイッチ24の接点信号が論理値「0」(開閉
板4が開口3から離れた状態)か否かが判定される(図
9のステップ114)。同時に、CPU52内でリトラ
イ回数カウント値が一つ増加され(図9のステップ11
6)が、ステップ114でダンパー開状態と判定された
場合(ステップ114で「YES」の場合)には、この
リトライ回数カウント値が零にリセットされる一方、未
だダンパー開状態ではないと判定された場合(ステップ
114で「NO」の場合)には、再びワンショットパル
スが出力されソレノイド起動回路33による起動電流の
通電が再度行われることとなる。
【0060】そして、上述のようなソレノイド5の再起
動が連続してN回行われ、リトライ回数カウント値がN
となった場合には、計数を終了してオン信号の保持状態
を解消する(オフ信号の保持状態とする)と同時に、第
2のインターフェイス回路51を介してダンパー開閉異
常信号が出力されることとなる(図9のステップ11
6、102、118参照)。
【0061】尚、上述した実施例においては、機構部の
支持板6を開口3の長手軸方向(図4において紙面左右
方向)に沿って配したが(図1及び図4参照)、必ずし
もこのような構成である必要はなく、例えば、図10に
示されたように、開口3の短手軸軸方向に配するように
してもよいものである。
【0062】また、上述の実施例において、開閉検知手
段は、磁石23とリードスイッチ24により実現される
ようにしたが、必ずしもこのような構成に限定される必
要はなく、例えば、開口3の周縁部分の適宜な箇所に設
けた電極と、この電極位置に対応する開閉板の部位に設
けた電極とでスイッチを構成し、いわゆる接点信号を得
るようにしてもよい。また、取着板の開口近傍にフォト
インタラプタを設け、開閉板からこのフォトインタラプ
タの受光素子と発光素子との間に位置するような検知片
を延設し、開閉板の動きに伴う検知片の動きにより、フ
ォトインタラプからいわゆるオン・オフ信号が得られる
ような構成とする等種々の構成による開閉検知手段を用
いることができる。
【0063】さらに、本実施例のダンパー装置は、冷蔵
庫の冷気の流通路における使用に限定されるものではな
く、開口部の開閉が必要となる部分であれば、他の装置
にも適用可能なものであることは勿論である。
【0064】図11及び図12には、ダンパー装置の他
の例が示されており、以下、同図を参照しつつこのダン
パー装置について説明する。このダンパー装置は、開閉
板55の一側辺の両端部に支持片56a,56bが突設
されており、この支持片56a,56bが取着基板57
に突設された取着基板側支持片58a,58bに回動自
在に取り付けられており、さらに一方の支持片56aが
ソレノイド59のピストン59b端部に固着された操作
棹60により押圧力を受けることにより開閉板55が開
口61から離れるようになっているものである。
【0065】さらに、詳しく説明すれば、一方の支持片
56aには、一方の取着基板側支持片58a側の面に支
持ピン62aが立設されており、この支持ピン62aが
一方の取着基板側支持片58aに穿設された貫通孔(図
示せず)に遊貫されている。そして、一方の取着基板側
支持片58aから突出した支持ピン62aの部位には、
ねじりコイルばね63が外装されており、このねじりコ
イルばね63により開閉板55は開口61へ常時押圧さ
れるようになっている。また、他方の支持片56bと他
方の取着基板側支持片58bとにも、支持ピン62bが
遊貫されているが、他方のようなねじりコイルばねは取
り付けられていず、開閉板55がこの支持片56b部分
において、支持ピン62bを回動中心として回動可能と
なっている。尚、本実施例においては、支持片56aと
取着基板側支持片58aとは、離れているが、支持片5
6bと取着基板側支持片58bのように互いに接した状
態としても構わないものである。
【0066】一方、ソレノイド59は、図1乃至図7で
説明したダンパー装置に使用されたものと基本的に同一
構造を有するもので、一方の支持片56aの近傍におい
て、ピストン59bが取着基板57と略平行するように
取着基板57に収納ケース59aが固着されている。ま
た、ピストン59bの端部には、当接ピン60aを有す
る操作棹60が取り付けられており、この当接ピン60
aがその長手軸方向(図11において紙面左右方向)の
外周部分で、ソレノイド59が非励磁の際、支持片56
aの端面に丁度当接するようになっている。尚、図12
はソレノイド59の非励磁状態における当接ピン60a
と支持片56aとの当接状態を説明するための説明図が
示されている。
【0067】尚、ピストン59bの軸方向に沿う操作棹
60の手前側(ソレノイド59の収納ケース59aと反
対側)には、ストッパ64が取着基板57に立設されて
おり、ソレノイド59が非励磁となり、ピストン59b
が収納ケース59aから図11の紙面手前側へ戻った際
に、操作棹60に丁度当接するようになっており、ピス
トン59bがその戻りの際の勢いで長手軸方向に必要以
上に飛び出さないようにしてある。
【0068】上記構成において、ソレノイド59が非励
磁状態にある場合、ピストン59bは収納ケース59a
から最も突出した状態にあり、この状態において当接ピ
ン60aは、一方の支持片56aの下部近傍において端
面部分に丁度当接するようになっている。したがって、
開閉板55は、支持ピン62aを介してのねじりコイル
ばね63からの押圧力により開口61に接合された状態
となる。
【0069】そして、ソレノイド59が励磁されるとピ
ストン59bが収納ケース59a内へ引き込まれるよう
にしてその長手軸方向で移動する(図11の実線矢印参
照)。このピストン59bの移動により当接ピン60a
も共に移動するので、当接ピン60aにより支持片56
aの下部近傍の端面部分で押圧力を受けることとなる。
このため、支持片56aは支持ピン62aの部分を支
点、当接ピン60aが当接して押圧力を受ける支持片5
6aの端面部分を力点として、開閉板55は、てこの原
理によりねじりコイルばね63の押圧力に抗して開口6
1から離れるような力を受けることとなり、開口61が
開成されるようになっている。
【0070】その後、ソレノイド59を非励磁とする
と、ねじりコイルばね63の作用により開閉板55は開
口61へ再び戻ることとなる。尚、ソレノイド59の駆
動は、先に図6に示された構成のものであっても、また
図8に示された構成のものであっても、いずれでもよ
く、各構成についてのここでの詳細な説明は省略する。
【0071】また、開閉板55の開閉の検知は、図11
には図示されていないが、図1に示されたように開閉板
55に磁石を取着基板にリードスイッチを設けて開閉板
55の開閉を検知できるような構成とするものの他、先
の実施例で説明したように開閉板55と開口61との間
で開閉接点を構成したものや、フォトインタラプタを用
いるもの等種々の方法が考えられる。
【0072】この図11及び図12に示されたダンパー
装置では、ソレノイド59のピストン59bの移動距離
が先に図1等で示されたダンパー装置におけるソレノイ
ド5のピストン5bに比して少なくて済むので、その分
大きなトルクを得ることができるという利点がある。ま
た、ソレノイド59を、そのピストン59bの移動方向
が取着基板57と平行するように取着基板57に取り付
けたので、機構部分の厚み(図11において紙面上下方
向)を極力小さくすることができ、装置の小型化が図れ
るものである。さらに、このようにソレノイドを横に置
ける構造としてあるので、ピストンが特に長いいわゆる
ロングソレノイドを用いて、より長いストロークを確保
することが可能となり、その場合にあっても、ダンパー
の機構部分の厚み(図11で紙面上下方向に相当する長
さ)を極力小さく保持できるという利点を有するもので
ある。
【0073】
【発明の効果】以上、述べたように、請求項1記載の発
明によれば、蓋体部材を開口から離す場合にのみ電磁式
直線運動力発生手段の運動力を利用し、蓋体部材を開口
へ戻す場合には付勢手段の力を用いるように構成するこ
とにより、簡易な構成でしかも安定且つ確実な動作を得
ることができ、さらに、電磁式直線運動力発生手段は蓋
体部材が開口を閉塞する場合には通電する必要はないの
で、比較的小型なもので済み、消費電力の低減が図れ、
しかも安価なダンパー装置を提供することができるとい
う効果を奏するものである。
【0074】請求項2記載の発明によれば、電磁式直線
運動力発生手段の初期励磁に必要な電流を通電した後
は、ピストンを所定の位置に保持するに十分な電流を通
電するように構成することにより、従来と異なり、起動
時と同じ大きさの電流を常時通電しておく必要がないの
で、消費電力が少なくて済み、しかも電磁式直線運動力
発生手段の発熱量が減少するので、過熱による焼損事故
の発生確率が減少し、信頼性の向上が図れると共に、熱
の発生が極力少ないことが要求されるような場所であっ
ても安心して使用することができる。
【0075】請求項3記載の発明によれば、電磁式直線
運動力発生手段に通電しても蓋体部材が開口から離れな
い場合には、電磁式直線運動力発生手段に起動電流を再
度通電すると共に、このような再起動が連続して所定回
数行われても開口が開成されない場合には、強制的に動
作を停止するように構成することにより、安全を確保し
つつ開口を確実に開閉成できるという効果を奏するもの
である。
【0076】請求項4記載の発明によれば、電磁石の初
期励磁に必要な電流を通電した後は、移動部材を所定の
位置に保持するに十分な電流を通電するように構成する
ことにより、従来と異なり、起動時と同じ大きさの電流
を常時通電しておく必要がないので、消費電力が少なく
て済み、しかも電磁石の発熱量が減少するので、過熱に
よる焼損事故の発生確率が減少し、信頼性の向上が図れ
ると共に、熱の発生が極力少ないことが要求されるよう
な場所であっても安心して使用することができる。
【0077】請求項5記載の発明によれば、電磁石の起
動時に必要な電流を所定時間通電した後は、この起動時
より少ない保持電流を通電するようにしたので、少ない
消費電力で済み、省電力を図ることができしかも確実に
電磁石を駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るダンパー装置の機構部分の一実
施例における全体斜視図である。
【図2】 図1に示された機構部分の開閉機構部の部分
分解斜視図である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 図1に示された機構部の開状態における正面
図である。
【図5】 開閉機構部に用いられるソレノイドのピスト
ン端部の固着状態を説明するための部分分解斜視図であ
る。
【図6】 本発明に係るダンパー装置の制御部の一回路
構成例を示す構成図である。
【図7】 本実施例におけるダンパー装置の主要部にお
けるタイミング図である。
【図8】 第2の実施例における制御部の構成例を示す
構成図である。
【図9】 第2の実施例における制御部に用いられるC
PUによる制御フローを示すフローチャートである。
【図10】 機構部の他の実施例を示す全体斜視図であ
る。
【図11】 ダンパー装置の他の例を示す全体斜視図で
ある。
【図12】 図11に示されたダンパー装置におけるソ
レノイドの当接ピンと開閉板の支持片との当接状態を説
明する説明図である。
【符号の説明】
3…開口 34…ワンショット回
路 4…開閉板 35…動作保持用定電
流回路 5…ソレノイド 36…オン・オフ信号
保持回路 7…コイルばね 38…信号遅延回路 24…リードスイッチ 42…リトライ回数カ
ウント回路 30…駆動部 43…開閉異常信号保
持回路 31…フィードバック制御部 50…第1のインター
フェイス回路 32…異常検出部 51…第2のインター
フェイス回路 33…ソレノイド起動回路 52…CPU

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口に対して離接自在に設けられた蓋体
    部材と、 励磁電流の通電により直線運動するピストンを有する電
    磁式直線運動力発生手段と、 前記蓋体部材を開口側へ付勢する付勢手段と、を具備し
    てなるダンパー装置であって、 前記電磁式直線運動力発生手段は、励磁電流が通電され
    た際、前記ピストンが前記開口から離れる方向に移動す
    るように前記開口に対して固定され、 且つ前記ピストンに前記蓋体部材が固着されてなるこ
    と、 を特徴とするダンパー装置。
  2. 【請求項2】 ダンパー機構部と前記ダンパー機構部の
    動作制御を行う制御部とを具備してなるダンパー装置で
    あって、 ダンパー機構部は、開口に対して離接自在に設けられた
    蓋体部材と、 励磁電流の通電により直線運動するピストンを有する電
    磁式直線運動力発生手段と、 前記蓋体部材を開口側へ付勢する付勢手段とを具備して
    なり、 前記電磁式直線運動力発生手段は、励磁電流が通電され
    た際、前記ピストンが前記開口から離れる方向に移動す
    るように前記開口に対して固定され、 且つ前記ピストンに前記蓋体部材が固着されてなる一
    方、 前記制御部は、外部から入力された起動信号に応じて所
    定の起動電流を前記電磁式直線運動力発生手段へ通電す
    る起動電流通電手段と、 前記電磁式直線運動力発生手段の起動後に、所定の保持
    電流を通電する保持電流通電手段と、 を具備してなることを特徴とするダンパー装置。
  3. 【請求項3】 ダンパー機構部と前記ダンパー機構部の
    動作制御を行う制御部とを具備してなるダンパー装置で
    あって、 ダンパー機構部は、開口に対して離接自在に設けられた
    蓋体部材と、 励磁電流の通電により直線運動するピストンを有する電
    磁式直線運動力発生手段と、 前記蓋体部材を開口側へ付勢する付勢手段とを具備して
    なり、 前記電磁式直線運動力発生手段は、励磁電流が通電され
    た際、前記ピストンが前記開口から離れる方向に移動す
    るように前記開口に対して固定され、 且つ前記ピストンに前記蓋体部材が固着されてなる一
    方、 前記制御部は、前記開口の開閉成を検知する開閉検知手
    段と、 外部から入力された起動信号に応じて所定の起動電流を
    前記電磁式直線運動力発生手段へ通電する起動電流通電
    手段と、 前記電磁式直線運動力発生手段の起動後に、所定の保持
    電流を通電する保持電流通電手段と、 前記開閉検知手段の出力信号に基づいて前記電磁式直線
    運動力発生手段への起動電流の通電後にも開口が閉塞状
    態と判定された時に前記起動電流通電手段を再度駆動す
    る再起動手段と、 前記再起動手段が予め定めた回数動作した時に、前記保
    持電流通電手段の動作を禁止する動作禁止手段と、 を具備してなることを特徴とするダンパー装置。
  4. 【請求項4】 励磁電流の通電により変位運動を生ずる
    移動部材を有してなる電磁石の駆動を制御する電磁石用
    駆動制御装置であって、 外部から入力された起動信号に応じて所定の起動電流を
    前記電磁石に通電する起動電流通電手段と、 前記電磁石の起動後に、所定の保持電流を通電する保持
    電流通電手段と、 を具備してなることを特徴とする電磁石用駆動制御装
    置。
  5. 【請求項5】 励磁電流の通電により変位運動を生ずる
    移動部材を有してなる電磁石の駆動方法であって、 前記電磁石の起動時には、前記移動部材を所定の位置に
    移動させるに必要な起動電流を所定時間通電し、 その後、前記移動部材の位置を保持するに足りる保持電
    流を通電すること、 を特徴とする電磁石の駆動方法。
JP6147005A 1994-06-07 1994-06-07 ダンパー装置及び電磁石用駆動制御装置並びに電磁石の駆動方法 Pending JPH07332505A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020193731A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 アクア株式会社 遮蔽装置およびそれを備えた冷蔵庫

Cited By (1)

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JP2020193731A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 アクア株式会社 遮蔽装置およびそれを備えた冷蔵庫

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