JPH07331354A - アルミニウム再溶解で発生する残灰の無公害化処理法 - Google Patents

アルミニウム再溶解で発生する残灰の無公害化処理法

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JPH07331354A JP14106794A JP14106794A JPH07331354A JP H07331354 A JPH07331354 A JP H07331354A JP 14106794 A JP14106794 A JP 14106794A JP 14106794 A JP14106794 A JP 14106794A JP H07331354 A JPH07331354 A JP H07331354A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 残灰を完全無公害化処理し且つ全く新しいフ
ラックス原料として他産業即ち製銑製鋼用や高アルミナ
セメント用として再利用を図れるよう処理する。 【構成】 アルミニウム再溶解炉の残灰を主原料として
テルミット反応熱を利用し、含有メタリックAlを燃焼
させ、塩素化合物、弗素化合物等の化合物を熱分解させ
無公害化する。CaO、CaCO3 粒粉、SiO2 、M
gO等を添加投入し、製銑製鋼用精錬溶融フラックス原
料あるいは高アルミナセメント原料等CaO−Al2
3 系、CaO−Al2 3 −SiO2 系、CaO−Si
2 −Al2 3 −CaF2 系等任意の成分のフラック
スを製造する。処理中に乾燥後の製紙スラッジ粉や都市
ゴミ焼却灰等ダイオキシン含有の材料を混合投入しテル
ミット反応熱による熱分解により無公害化し、溶融フラ
ックスとして再利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶解炉によりアルミニ
ウムスクラップから合金塊(二次または再生塊)を再生
溶製させる時のアルミニウム再溶解工程で発生する残灰
の無公害化処理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の問題は世界的にも
大きな課題となっている。特に、産業廃棄物の処理につ
いてもその例外とはなり得ないのである。
【0003】その中で、アルミニウム(以後Alと通称
する)のリサイクル化の歴史は古く、我国においてもA
lスクラップから再生される二次または再生塊(Al合
金塊)はそのエネルギーコストが新塊(Alインゴッ
ト)の製造に比べわずか 3%と極端に低いコストで製造
できるため、我国全Al使用量の約35%程度、即ち年間
300〜 500万トン程度はこの再生塊で補われているのが
現状であり、また今後ともその使用量の増加と共に再生
塊の生産量増加が見込まれている。
【0004】このリサイクルAl即ち再生塊の主要な用
途としては合金塊としてその多くは自動車部品等の鋳物
ダイカスト用として用いられており、産業用のみならず
広く一般の家庭用品の中にも数多く利用されている。図
6にこの再生塊生産の工程図が示されており、このAl
の再溶解で発生する残灰とは、図の符号1〜7までを一
般的に残灰と称しており、の一番絞り灰、のレーモ
ンド灰、の二番灰、,,,の回収残灰までで
ある。
【0005】そして、Al再溶解工程で発生する滓(ス
ラグ)はメタリック分を多く含有しており(通称ドロス
とも称される)、このドロスからメタル分を回収すべく
粉砕処理を施すもので、そのメタル回収後の滓(スラ
グ)を通常残灰と称しており、またその際発生する集じ
ん粉や自動灰絞り機等から出る集じん粉も通常残灰と称
している。
【0006】一方、溶解炉の集じん機から発生する8,
9は、回収ばいじん灰あるいは黒残灰と称され、一般的
には含有炭素分(煤)が多く、残灰と区分されているの
が現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のAl再溶解工程
で使用する溶解炉にはいろいろなタイプがあり、真空溶
解炉を除くいずれの炉においても溶融メタリックAlは
空気中の窒素(N)と反応し、窒化アルミニウム(Al
N)が生成され、約10〜20%がAlNとして残灰に残留
する。従って、この残灰は廃棄処理時、あるいは保存中
でも空気中の湿気等の水分を加えることにより次のよう
な反応が進行する。 AlN+3H2 O→Al(OH)3 +NH3 2AlN+3H2 O→Al2 3 +2NH3
【0008】すなわち、この反応では、強力な匂と共に
有害ガスであるアンモニアガス(NH3 )が発生する。
またこの反応は発熱反応であるため、反応の進行ととも
に温度は上昇し、残灰に含有しているメタリックAlの
燃焼をも併発する危険度の高いものであり、したがって
これらの反応が進行しないような処理がなされなければ
投棄することもままならないものである。この残灰の利
用法としては、従前鉄鋼業界における発熱保温剤として
多用された時期もあるが、近年、鉄鋼業界の生産プロセ
スの変更、すなわちインゴット鋳造方式から連続鋳造方
式への転換により激減しているのが現状である。
【0009】一方、再生塊(合金塊)のスクラップを主
原料として溶製するにあたり次のような目的のためにフ
ラックスを使用する。
【0010】すなわち、(1) 含有水素ガスの除去を目的
とした脱ガス用フラックス、(2) 溶解時の酸化防止等を
目的とした被覆用フラックス、(3) 不純物としてのM
g、Ca、Na等の除去を目的としたフラックス、(4)
合金塊の品質改善の為のフラックス、 ・結晶粒度調整用 ・共晶硅素改良用 ・初晶硅素微細化用 (5) 発熱性除滓フラックス、(6) 炉壁清浄用フラック
ス、等である。
【0011】以上のように夫々目的に応じて多くのフラ
ックスが溶解工程あるいはその後の処理工程において使
用される。下記表1に従来のこれらフラックスの主要原
料を示しており、これらの原料を夫々の目的に応じて配
合し、フラックスを製造する。例えばフラックスの主要
成分として使用される塩素化合物は弗素化合物と混合し
てフラックスの融点を下げる効果の他、メタルとAl2
3 との濡れ性の改善等の効果があり、Al用フラック
スでは多用されているものである。また、弗素系のフラ
ックスは滓のドライ化を促進する効果があり、清浄用フ
ラックスに多用されている。
【0012】
【表1】
【0013】使用されるこれらのフラックス即ち塩化物
及び弗化物は使用時に発生する塩素化合物又は弗素ガス
等が非常に毒性が強く、当然のことながら他の酸化物と
共にドロスに含有されこれらの化合物は残灰に残留して
いる。又、再生塊の主原料であるAlスクラップは、近
年複合材料としてのアルミニウム、即ちAl+プラスチ
ック系、あるいはAl+ポリエチレン系、Al+塩化ビ
ニール系等の複合剤等も多く使用されており、化学的メ
カニズムが未だ完全に解明されていないものの、これら
の残灰に含有する塩素化合物が日光に当たることによっ
て光合成反応が進行し、ベトナム戦争以来、最も恐れら
れている猛毒公害のダイオキシン(ポリ塩化ジベンゾダ
イオキシン)に変化するとの報告もあり、これら残灰の
投棄処理においても今後なお一層の公害に対する留意と
監視が必要である。
【0014】近年、我国における二次合金地金の生産量
は概約次のようなものである。即ち、 ・板、押出等軽圧品: 230〜 250万トン/年 ・二次合金地金: 130〜 150万トン/年 ・アルミニウム系ダイカスト品:70〜80万トン/年 ・軽合金鋳物類が50〜60万トン/年 等であり全体の合計は約 500万トン/年に達している。
【0015】板や押出品等新塊を主原料としている工場
でのドロスの発生率は通常 3〜 5%前後と少ないもの
の、スクラップを主原料とする二次合金メーカーにおい
ては20〜30%のドロス発生率と見るのが妥当である。し
かし、夫々の溶解工場における溶解炉、溶解方法、操業
法あるいは社内リターン材の使用比率等によってもドロ
ス発生率は大幅に変化するものの、平均的には10〜15%
程度の残灰は発生していると見るのが妥当である。
【0016】即ち、我国においては年間 100〜 130万ト
ン程度のドロスの発生があり、この内40%〜50%強をA
lインゴットとして回収するとしても年間50〜60万トン
程度の残灰は発生しており、その内若干量(鉄鋼及びセ
メント業界向けとして)再利用されるものの、その殆ど
は投棄されているのが現状である。又、図6における
8,9の黒鉛系ばいじん残灰についても塩化物及び弗化
物の残留は多いものの年間8000トン〜 10000トン程度の
発生量がありその大半は残灰に混合され投棄されている
のが現状である。
【0017】前述した如く公害の大きな危険を含んでい
るこれら残灰の投棄はその処理自体にも問題点は多く、
例えば東京、埼玉県下等で発生した残灰を福島県や福井
県へ、愛知県で発生した残灰を三重県、岐阜県へ等少し
でも規制の緩い県へ運搬投棄しているのが現状で、又一
部を建設残土に混合して投棄する等残灰の発生している
再溶解メーカーは勿論、地方自治体側の投棄処理場ある
いは個々業者が許可を受けている産業廃棄物処理場側に
おいてもその処理方法も含めて大きな問題となっている
のが現状である。
【0018】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、かかる残灰を新しい
方式で完全無公害化処理し且つ全く新しいフラックス原
料として、他産業即ち製鉄、製鋼用あるいは高アルミナ
セメント用として再利用を図れるよう処理することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、アルミニウム再溶解炉の残灰
を主原料としてテルミット反応熱を利用し、残灰に含有
するメタリックAl及びSi、Mgを燃焼させ、塩化
物、弗化物等の含有化合物を熱分解させ無公害化するも
のであり、その処理中にあって、CaO、あるいはCa
CO3 粒粉、SiO2 、MgO等を添加投入し、製銑製
鋼用精錬溶融フラックス原料あるいは高アルミナセメン
ト原料等CaO−Al2 3 系、CaO−Al2 3
SiO2 系、CaO−Al2 3 −SiO2 −CaF2
系等任意の成分のフラックスを製造することを特徴とす
る。
【0020】そして、前記処理中に乾燥後の製紙スラッ
ジ粉あるいは都市ゴミ焼却灰等ダイオキシン含有の材料
を混合投入しテルミット反応熱による熱分解により無公
害化し、溶融フラックスとして再利用することが好まし
い。
【0021】
【作用】本発明に係る残灰の無公害化処理法にあって、
アルミニウム再溶解炉の残灰を主原料としたテルミット
反応熱は、残灰を液相化させ、含有塩素化合物や弗素化
合物を熱分解させて無公害化させる。その際、残灰に含
有するメタリックAl分及びSi分、Mg分の燃焼熱も
熱源となり、テルミット反応進行中あるいは進行後に添
加投入されたCaO、CaCO3 粒粉、SiO2 、Mg
O等は、温度のコントロールを行ないながら任意の成分
コントロールにより目的成分のフラックス原料を溶融化
して製造される。
【0022】そして、溶鋼に含有されている非金属介在
物を低融点組成領域の鋼滓により浮上除去せしめた方法
により容易且つ安価に所要成分値のフラックスが得られ
る。前記処理中での乾燥後に混合投入された製紙スラッ
ジ粉あるいは都市ゴミ焼却灰等ダイオキシン含有の危険
性のある材料は、テルミット反応熱による熱分解により
無公害化されて溶融フラックスとして再利用したり、目
的成分フラックスへの成分調整して他産業へのフラック
スとして利用させる。また、溶解炉をAl溶解用耐火物
から耐火度の高いMg−C系耐火物に変更することでフ
ラックス化した溶融品を連続的に溶出すると共に原料も
連続装入し反応させてゆく方法により時間当たりの大量
処理を可能とさせる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明するに、本発明の特徴はAl−FeO−Mgによるテ
ルミット反応を応用し、残灰を1800℃〜2000℃程度まで
温度上昇させ液相化させ、含有塩素化合物、弗素化合物
を熱分解させ無公害化を図るものである。また、その
際、残灰に含有するメタリックAl分及びSi分、Mg
分の燃焼熱も熱源とし、テルミット反応進行中あるいは
進行後CaOあるいはCaCO3 粒粉の添加によって温
度コントロールを行なうと共に、必要に応じてSiO2
(硅砂)あるいはMgO(ドロマイト)等の添加も可能
で任意の成分コントロールによって目的成分のフラック
ス原料を溶融化して製造するものである。
【0024】図1にCaO−Al2 3 系平衡状態図を
示し、図2にCaO−Al2 3 −SiO2 三元平衡状
態図を示す。本発明により、CaO−Al2 3 系フラ
ックス原料を製造する場合、その成分値と温度コントロ
ールにより投入原料を調整してゆくことでその製造が容
易に可能となる。また、下記表3は現在最も鉄鋼素材と
して品質に厳しいクリーンスチールの溶製時における目
標スラグ組成を示しており、溶鋼に含有されている非金
属介在物を低融点領域のスラグによって浮上、除去する
技術で、このような成分値のフラックスも容易且つ安価
に本発明により可能となる。下記表2に市販されている
高アルミナセメントの代表的な成分値を示しており、本
発明処理によって残灰を主原料とし、CaOを添加する
ことにより充分製造可能である。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】図4に1000kg容量の一般的なAl溶解用の
黒鉛ルツボ炉2の概要図を示す。図中炉前ホッパーR、
S、Tは容量各々1000kgの原料投入ホッパーで、ホッパ
ー下部にロータリーフィーダー1を取付け、周囲を耐火
物3により囲み溶解用重油バーナー4を配した黒鉛ルツ
ボ炉2内へ原料の定量を自動供給できるよう配慮されて
いる。 炉前ホッパーR:含有メタリックAl10%以下の残灰A 炉前ホッパーS:含有メタリックAl約15%以下の残灰
B 炉前ホッパーT:CaO粒粉( 3mmサイズ以下) 残灰A及びBの代表的な分析値を上記表3に示してあ
る。
【0028】初めに黒鉛ルツボ炉2に約50kgのスクラッ
プを投入し、予め元湯を溶解しておき、その上部から約
100kgの残灰Bを投入し、溶湯と撹拌の後、市販されて
いるテルミット剤(アルミニウム粉末と酸化鉄粉末の混
合剤) 1〜 2kgを投入することによりテルミット反応が
促進し、約1〜2分間で温度の上昇が急激に始まる。但
し、レイモンドミルにて処理された活性度の高い残灰の
処理ではテルミット材は不要の場合が多い。
【0029】そして、温度の測定を行ないながら残灰A
及びCaO粒粉を適時追加投入し、1600℃程度に保持す
るように原料(残灰及びCaO粒粉)の投入を行う。こ
の時に、スタート時以外にはテルミット剤の使用は殆ど
必要としない。
【0030】ここで、従来は、テルミット剤の上にマグ
ネシウム又は炭酸バリウムをふりかけ点火するのが一般
的であったが、本発明方法の場合残灰に熱量がある為、
又、残灰中にMgが含有している場合も多い為に殆どそ
の必要はなく、スタート時以外は以降テルミット剤の使
用は殆ど必要としない。即ち、温度の上昇を図りたい場
合は、残灰B(メタリックAl含有量の高い残灰)の供
給量を増すこと、又、若干の溶解用バーナー4の点火に
よっても、それを補うことができる。更に、Al箔スク
ラップ、あるいはアルミニウム切削粉等の追加添加によ
って充分補うことも可能である。
【0031】この操業は回転炉10(図4参照)あるい
は反射炉20(図5参照)等で連続的に行うことが可能
であるが、本実施例においての操業は、CaO−Al2
3フラックスの製造例の場合、黒鉛ルツボ炉2を使用
し次のような操業を行なうものであり、本操業での原材
料の使用明細、出湯冷却後のフラックス他重量、溶製フ
ラックス粉砕後の主要成分分析値(%)を下記表4に示
す。
【0032】
【表4】
【0033】上記表4に示す如き成分値であり鉄鋼精錬
用フラックスとしては理想的な成分系になっていると共
に、塩化物、弗化物等が検出されず完全無公害化フラッ
クス(アルミン酸カルシウム)になっている。溶出後の
フラックスは固形であり、必要用途に応じて任意のサイ
ズに粉砕し使用することが可能である。尚、本実施例で
は1000kg黒鉛ルツボ炉2にて約1200kg強の装入処理量と
なっているが、1500kg〜1600kg/回程度の処理は容量的
に可能である。
【0034】本実施例は黒鉛ルツボ炉2における1回毎
の溶融工程を示しているが、図4に一般的なAl再溶解
用の回転炉10、図5に同様の反射炉20の概要図を示
してある。いずれの炉10,20でもAl溶解用耐火物
3(シャモット質)から内張り煉瓦を耐火度の高いMg
−C系耐火物(鉄鋼精錬用)30に変更することによ
り、フラックス化した溶融品を連続的に溶出すると共に
原料も連続装入し反応させてゆく連続操業を可能とさ
せ、時間当りの大量処理が可能となる。
【0035】又、ダイオキシン含有の心配のある製紙ス
ラッジ、あるいは都市ゴミ焼却灰等を配合、溶融操業し
無公害化フラックスとし、尚且つ目的成分フラックスに
成分調整し、他産業へのフラックスとして利用すること
が一層容易に行なえる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
にアルミニウム再溶解炉の残灰を主原料としてテルミッ
ト反応熱を利用し、残灰に含有するメタリックAl及び
Si、Mgを燃焼させ、塩素化合物、弗素化合物等の化
合物を熱分解させ無公害化することができる。
【0037】そして、その処理中に、CaO、あるいは
CaCO3 粒粉、SiO2 、MgO等を添加投入し、製
銑製鋼用精錬溶融フラックス原料あるいは高アルミナセ
メント原料等CaO−Al2 3 系、CaO−Al2
3 −SiO2 系、CaO−SiO2 −Al2 3 −Ca
2 系等任意の成分のフラックスを製造するように構成
したので、残灰を新しい方式で完全無公害化処理し且つ
全く新しいフラックス原料として他産業即ち製銑製鋼用
あるいは高アルミナセメント用として再利用を図ること
ができると共に、温度コントロールと成分コントロール
により任意に目的成分のフラックス原料を得ることがで
きる。
【0038】さらに、前記処理中に乾燥後の製紙スラッ
ジ粉あるいは都市ゴミ焼却灰等ダイオキシン含有の材料
を混合投入しテルミット反応熱による熱分解により無公
害化し、溶融フラックスとして再利用したり、Al−F
eO−Mgによるテルミット反応を利用し、残灰を1800
℃〜2000℃程度まで温度上昇を図り液相化させ、含有塩
素化合物、弗素化合物を熱分解させ無公害化する方法に
したり、さらに、溶鋼に含有されている非金属介在物を
低融点組成領域の鋼滓により浮上除去せしめた方法や、
さらにまた、溶解炉をAl溶解用耐火物から耐火度の高
いMg−C系耐火物に変更し、フラックス化した溶融品
を連続的に溶出すると共に原料も連続装入し反応させる
方法等にしたので、溶解炉の連続操業が可能で時間当た
りの大量処理が可能となり、また、他産業へのフラック
スとして利用することを一層容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示したCaO−Al2 3
系平衡状態図である。
【図2】同じくCaO−Al2 3 −SiO2 系三元平
衡状態図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す概略説明図である。
【図4】同じく他の実施例を示す概略説明図である。
【図5】同じく他の実施例を示す概略説明図である。
【図6】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ロータリーフィーダー 2 黒鉛ルツボ
炉 3 耐火物 4 溶解用重油
バーナー 10 回転炉 20 反射炉 30 Mg−C系耐火物 R,S,T 炉
前ホッパー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム再溶解炉の残灰を主原料と
    してテルミット反応熱を利用し、残灰に含有するメタリ
    ックAl及びSi、Mgを燃焼させ、塩化物、弗化物等
    の含有化合物を熱分解させ無公害化することを特徴とす
    るアルミニウム再溶解で発生する残灰の無公害化処理
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1のアルミニウム再溶解で発生す
    る残灰の無公害化処理法の処理中にあって、CaO、あ
    るいはCaCO3 粒粉、SiO2 、MgO等を添加投入
    し、製銑製鋼用精錬溶融フラックス原料あるいは高アル
    ミナセメント原料等CaO−Al2 3 系、CaO−A
    2 3 −SiO2 系、CaO−Al2 3 −SiO2
    −CaF2 系等任意の成分のフラックスを製造すること
    を特徴としたアルミニウム再溶解で発生する残灰の無公
    害化処理法。
  3. 【請求項3】 前記処理中に乾燥後の製紙スラッジ粉あ
    るいは都市ゴミ焼却灰等ダイオキシン含有の可能性のあ
    る材料を混合投入しテルミット反応熱による熱分解によ
    り無公害化し、フラックスとして再利用した請求項1又
    は2記載のアルミニウム再溶解で発生する残灰の無公害
    化処理法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100499546B1 (ko) * 2002-10-10 2005-07-05 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 알루미늄 합금 용탕의 처리 방법 및 그에 사용하는 플럭스
CN115646979A (zh) * 2022-09-19 2023-01-31 江苏锦耐新材料科技有限公司 一种冶金炉渣分离回收装置及方法

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