JPH0929209A - アルミニウム残灰の無公害化処理方法 - Google Patents
アルミニウム残灰の無公害化処理方法Info
- Publication number
- JPH0929209A JPH0929209A JP7208468A JP20846895A JPH0929209A JP H0929209 A JPH0929209 A JP H0929209A JP 7208468 A JP7208468 A JP 7208468A JP 20846895 A JP20846895 A JP 20846895A JP H0929209 A JPH0929209 A JP H0929209A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- residual ash
- aluminum
- metallic
- weight
- combustion reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミニウム残灰に残留する窒化アルミニウ
ム等の公害物質の無公害化処理方法を課題とする。
【解決手段】 アルミニウム残灰の無公害化処理方法に
おいて、1〜10重量%の燃焼反応促進剤及び10重量
%以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミニウム残
灰を燃焼させることを特徴とする方法。
ム等の公害物質の無公害化処理方法を課題とする。
【解決手段】 アルミニウム残灰の無公害化処理方法に
おいて、1〜10重量%の燃焼反応促進剤及び10重量
%以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミニウム残
灰を燃焼させることを特徴とする方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム(以
下、単にAlと記すことがある)残灰の処理方法に関す
るものであり、詳しくは、本発明は、Al溶解炉で発生
する残灰の無公害化処理方法に関するものである。
下、単にAlと記すことがある)残灰の処理方法に関す
るものであり、詳しくは、本発明は、Al溶解炉で発生
する残灰の無公害化処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、鋳物用アルミニウム合金の溶
解用フラックスとしてフッ化ナトリウム(NaF)が使
用されることが知られている(軽金属、Vol.41、
373−381(1991))。
解用フラックスとしてフッ化ナトリウム(NaF)が使
用されることが知られている(軽金属、Vol.41、
373−381(1991))。
【0003】また、従来から、Al滓、スケール及び生
石灰にAl切粉を添加し、これを電弧により着火し、溶
融物が1650℃になったときにスラグを傾動しスラグ
のみを流出させ、炉中に残った溶融物にコークス粉を投
入し、通電し、炉体底部より溶鉄を流出させることによ
り、アルミナセメント・クリンカー及び鉄を製造する方
法が提案されている(特公昭59−39390号公
報)。
石灰にAl切粉を添加し、これを電弧により着火し、溶
融物が1650℃になったときにスラグを傾動しスラグ
のみを流出させ、炉中に残った溶融物にコークス粉を投
入し、通電し、炉体底部より溶鉄を流出させることによ
り、アルミナセメント・クリンカー及び鉄を製造する方
法が提案されている(特公昭59−39390号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属Alを溶融する
と、溶融Alと空気中の窒素とが反応し、窒化アルミニ
ウム(以下、単にAlNと記すことがある)を生成す
る。このAlNは、金属Al回収後の滓(スラグ)、溶
解炉等から排出される集塵粉、あるいは灰絞り機等から
排出される細粒粉等の、一般に残灰と称される物質中に
残留する。
と、溶融Alと空気中の窒素とが反応し、窒化アルミニ
ウム(以下、単にAlNと記すことがある)を生成す
る。このAlNは、金属Al回収後の滓(スラグ)、溶
解炉等から排出される集塵粉、あるいは灰絞り機等から
排出される細粒粉等の、一般に残灰と称される物質中に
残留する。
【0005】これらの残灰は、産業廃棄物として投棄す
ると、AlNと空気中の水分や雨水とが反応し、毒性を
有するアンモニアガスを発生するため、そのまま投棄す
ることができない。
ると、AlNと空気中の水分や雨水とが反応し、毒性を
有するアンモニアガスを発生するため、そのまま投棄す
ることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
残灰の無公害化処理方法において、1〜10重量%の燃
焼反応促進剤及び10重量%以上の金属アルミニウムの
存在下に、アルミニウム残灰を燃焼させることを特徴と
する方法を、その要旨とするものである。
残灰の無公害化処理方法において、1〜10重量%の燃
焼反応促進剤及び10重量%以上の金属アルミニウムの
存在下に、アルミニウム残灰を燃焼させることを特徴と
する方法を、その要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の対象となるAl残灰とし
ては、金属Al回収後の滓(スラグ)、溶解炉等から排
出される集塵粉、あるいは灰絞り機等から排出される細
粒粉等を挙げることができる。
ては、金属Al回収後の滓(スラグ)、溶解炉等から排
出される集塵粉、あるいは灰絞り機等から排出される細
粒粉等を挙げることができる。
【0008】Al残灰の一般的化学組成としては、金属
Al:15〜30、珪素(Si):1.0〜2.5、マ
グネシウム(Mg):2.0〜5.0、酸化アルミニウ
ム(Al203):40.0〜50.0、二酸化珪素(S
iO2):3.5〜9.5、AlN:5.0〜15.
0、酸化第一鉄(FeO):2.0〜5.0、塩素(C
l):5.0〜15.0、ナトリウム(Na):3.0
〜10.0、酸化カリウム(K2O):2.0〜7.0
(数値は、重量%を表す)の範囲を挙げることができ
る。
Al:15〜30、珪素(Si):1.0〜2.5、マ
グネシウム(Mg):2.0〜5.0、酸化アルミニウ
ム(Al203):40.0〜50.0、二酸化珪素(S
iO2):3.5〜9.5、AlN:5.0〜15.
0、酸化第一鉄(FeO):2.0〜5.0、塩素(C
l):5.0〜15.0、ナトリウム(Na):3.0
〜10.0、酸化カリウム(K2O):2.0〜7.0
(数値は、重量%を表す)の範囲を挙げることができ
る。
【0009】燃焼反応促進剤としては、フッ化ナトリウ
ム(NaF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化アルミ
ニウム(AlF3)等を挙げることができる。また、こ
れらの複合物あるいは共晶物、例えば氷晶石(Na3A
lF6)、カリ氷晶石(K3AlF6)等を挙げることが
できる。これらの化合物は単独であっても、また混合物
であっても良い。
ム(NaF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化アルミ
ニウム(AlF3)等を挙げることができる。また、こ
れらの複合物あるいは共晶物、例えば氷晶石(Na3A
lF6)、カリ氷晶石(K3AlF6)等を挙げることが
できる。これらの化合物は単独であっても、また混合物
であっても良い。
【0010】燃焼反応促進剤の反応原料中への存在量と
しては、1〜10重量%の範囲で反応原料に添加すれば
良く、1重量%以下では、燃焼反応促進剤としての効果
が薄く、そして10重量%を超える範囲では効果が飽和
し、添加量に対する期待効果が余り上昇しないため、そ
れ以上の添加は不経済である。
しては、1〜10重量%の範囲で反応原料に添加すれば
良く、1重量%以下では、燃焼反応促進剤としての効果
が薄く、そして10重量%を超える範囲では効果が飽和
し、添加量に対する期待効果が余り上昇しないため、そ
れ以上の添加は不経済である。
【0011】本発明は、アルミニウム残灰の無公害化処
理方法において、1〜10重量%の燃焼反応促進剤及び
10重量%以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミ
ニウム残灰を燃焼させることを特徴とする方法を、その
要旨とするものである。
理方法において、1〜10重量%の燃焼反応促進剤及び
10重量%以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミ
ニウム残灰を燃焼させることを特徴とする方法を、その
要旨とするものである。
【0012】残灰中の金属Alの存在量が、10重量%
未満の時には、金属Alの減少とともに燃焼反応が持続
し難くなり、たとえ燃焼しても燃焼温度が低く、AlN
等の公害物質の除去を充分に行うことができない。残灰
中の金属Alの存在量が10重量%未満の時は金属Al
粉等を添加し、金属Alの存在量を10重量%以上とす
ればよい。
未満の時には、金属Alの減少とともに燃焼反応が持続
し難くなり、たとえ燃焼しても燃焼温度が低く、AlN
等の公害物質の除去を充分に行うことができない。残灰
中の金属Alの存在量が10重量%未満の時は金属Al
粉等を添加し、金属Alの存在量を10重量%以上とす
ればよい。
【0013】金属Alの存在量は10重量%以上であれ
ば、良好な燃焼反応を生ずることができ、燃焼温度の急
速な上昇と反応温度の維持をすることができる。しか
し、50重量%を超える金属Alを含有する残灰は、無
公害化の必要が薄く、他の用途に使用することができ
る。
ば、良好な燃焼反応を生ずることができ、燃焼温度の急
速な上昇と反応温度の維持をすることができる。しか
し、50重量%を超える金属Alを含有する残灰は、無
公害化の必要が薄く、他の用途に使用することができ
る。
【0014】原材料となる残灰、燃焼反応促進剤、必要
あればAl粉等は、4mm以下の粒径であることが望ま
しい。これは、これらの原料が燃焼反応開始時において
充分混合されていることが望ましく、不均一に存在する
と燃焼反応が開始されるに際し、原材料の溶融に熱量と
時間とを必要とするためである。
あればAl粉等は、4mm以下の粒径であることが望ま
しい。これは、これらの原料が燃焼反応開始時において
充分混合されていることが望ましく、不均一に存在する
と燃焼反応が開始されるに際し、原材料の溶融に熱量と
時間とを必要とするためである。
【0015】Al残灰の燃焼を開始するための点火方法
としては、酸素−アセチレンバナー、重油バーナー等に
より行うことができる。
としては、酸素−アセチレンバナー、重油バーナー等に
より行うことができる。
【0016】作用 本発明における、燃焼反応促進剤の添加は、Al残灰中
に含有される金属Alの燃焼を容易にするため、燃焼温
度の急速な上昇と反応温度の維持とによってAlN等の
公害物質の熱分解を生じ、Al残灰の無公害化を達成す
るものと考えられる。
に含有される金属Alの燃焼を容易にするため、燃焼温
度の急速な上昇と反応温度の維持とによってAlN等の
公害物質の熱分解を生じ、Al残灰の無公害化を達成す
るものと考えられる。
【0017】
【実施例】本発明を実施例、参考例及び比較例により説
明するが、本発明は、かかる実施例、参考例及び比較例
に限定されるものではない。
明するが、本発明は、かかる実施例、参考例及び比較例
に限定されるものではない。
【0018】実施例1(金属Al:23.3重量%) Al再溶解炉において得られたドロスを自動絞り機に挿
入し、自動絞り機から排出される一番絞り灰をレーモン
ドミルにより粉砕し、次いで篩い分けして得られる1m
m以下の残灰を原料とした(以下、残灰Aという)。
入し、自動絞り機から排出される一番絞り灰をレーモン
ドミルにより粉砕し、次いで篩い分けして得られる1m
m以下の残灰を原料とした(以下、残灰Aという)。
【0019】残灰Aの化学組成は、金属Al:24.
1、Si:2.2、Mg:2.1、Al203:40.
9、SiO2:5.8、AlN:8.9、FeO:3.
6、K2O:3.6、その他:8.8(数値は、重量%
を表す)であった。
1、Si:2.2、Mg:2.1、Al203:40.
9、SiO2:5.8、AlN:8.9、FeO:3.
6、K2O:3.6、その他:8.8(数値は、重量%
を表す)であった。
【0020】上記残灰Aの1455KgとNaF45K
gとを充分混合し、縦及び横各3m、高さ1mであり、
底面及び4側面を耐火物ブロック(長さ1000mm、
巾300mm及び厚さ150mm)により囲った反応炉
に装填し、ほぼ平らにならした。反応炉の四隅に順次酸
素−アセチレンバナーにより点火を行った。
gとを充分混合し、縦及び横各3m、高さ1mであり、
底面及び4側面を耐火物ブロック(長さ1000mm、
巾300mm及び厚さ150mm)により囲った反応炉
に装填し、ほぼ平らにならした。反応炉の四隅に順次酸
素−アセチレンバナーにより点火を行った。
【0021】約5分後に残灰混合物に反応が開始され、
1時間経過後に反応が急速に進み、約2400℃に上昇
した。点火後4時間で全処理原料の燃焼が終了した。そ
の後約1時間放冷後削岩機により燒結反応物を粉砕し
た。
1時間経過後に反応が急速に進み、約2400℃に上昇
した。点火後4時間で全処理原料の燃焼が終了した。そ
の後約1時間放冷後削岩機により燒結反応物を粉砕し
た。
【0022】反応物の化学組成は、金属Al:−、S
i:−、Mg:−、Al203:97.8、SiO2:
1.2、Mg0:0.9、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
i:−、Mg:−、Al203:97.8、SiO2:
1.2、Mg0:0.9、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
【0023】実施例2(金属Al:21.4重量%) 実施例1で使用した残灰A750kg、次の化学組成を
有する残灰B705kg、NaF20kg、フッ化カリ
ウム15kg及びフッ化アルミニウム10kgを充分混
合し、実施例1と同様の反応炉に装填し、実施例1と同
様に点火した。
有する残灰B705kg、NaF20kg、フッ化カリ
ウム15kg及びフッ化アルミニウム10kgを充分混
合し、実施例1と同様の反応炉に装填し、実施例1と同
様に点火した。
【0024】残灰Bは、Al溶解炉から排出される排ガ
ス中に含まれるばいじんをサイクロン及びバッグフィル
ターで回収したものであり、その化学組成は、金属A
l:19.8、Si:1.6、Mg:2.9、Al
203:42.6、SiO2:8.9、AlN:9.0、
FeO:4.1、K2O:4.8、その他:6.3(数
値は重量%を表す)であった。
ス中に含まれるばいじんをサイクロン及びバッグフィル
ターで回収したものであり、その化学組成は、金属A
l:19.8、Si:1.6、Mg:2.9、Al
203:42.6、SiO2:8.9、AlN:9.0、
FeO:4.1、K2O:4.8、その他:6.3(数
値は重量%を表す)であった。
【0025】反応は、実施例1と同様に進行し、点火後
4時間で処理原料は完全に燃焼し、その後約1時間放冷
後削岩機により燒結反応物を粉砕した。
4時間で処理原料は完全に燃焼し、その後約1時間放冷
後削岩機により燒結反応物を粉砕した。
【0026】反応物の化学組成は、金属Al:−、S
i:−、Mg:−、Al203:97.2、SiO2:
1.6、Mg0:1.1、AlN:−、FeO:−、C
l-:−、Na+:−、フッ素化合物:−(数値は重量%
を表し、そして−は検出せずを表す)であった。
i:−、Mg:−、Al203:97.2、SiO2:
1.6、Mg0:1.1、AlN:−、FeO:−、C
l-:−、Na+:−、フッ素化合物:−(数値は重量%
を表し、そして−は検出せずを表す)であった。
【0027】実施例3(金属Al:19.4重量%) 次の化学組成を有する残灰C320kgと、残灰D41
6kgと、NaF64kgとを配合し、800kgの原
料を調製した。
6kgと、NaF64kgとを配合し、800kgの原
料を調製した。
【0028】残灰Cの化学組成は、金属Al:22.
9、Si:2.8、Mg:3.1、Al203:46.
5、SiO2:6.2、AlN:10.8、FeO:
1.6、K2O:3.7、その他:2.4(数値は、重
量%を表す)であった。
9、Si:2.8、Mg:3.1、Al203:46.
5、SiO2:6.2、AlN:10.8、FeO:
1.6、K2O:3.7、その他:2.4(数値は、重
量%を表す)であった。
【0029】残灰Dの化学組成は、金属Al:19.
6、Si:2.4、Mg:3.1、Al203:46.
4、SiO2:4.0、AlN:12.6、FeO:
2.1、K2O:3.9、その他:5.9(数値は、重
量%を表す)であった。
6、Si:2.4、Mg:3.1、Al203:46.
4、SiO2:4.0、AlN:12.6、FeO:
2.1、K2O:3.9、その他:5.9(数値は、重
量%を表す)であった。
【0030】Al溶解用黒鉛ルツボ(1トン)に10k
gのAlスクラップ(ダライ粉)10kgを装入し、ル
ツボの下を重油加熱バーナーにより加熱して再溶解を行
い、スクラップが完全に溶解したところで上記原料20
0kgを装入し、加熱バーナーを消火し、約40分後に
原料の燃焼反応の継続を確認したので、原料の残部60
0kgを装入し、そして攪拌した。次いで、内径15m
mの黒鉛パイプを使用して、圧縮空気(2kg/c
m2)を炉底部に約10分間吹精し、燃焼反応を促進し
た。炉内原料は、2時間後に最高温度(2400℃前
後)となり、赤熱溶融したので、炉外に取り出し、放冷
後粉砕した。
gのAlスクラップ(ダライ粉)10kgを装入し、ル
ツボの下を重油加熱バーナーにより加熱して再溶解を行
い、スクラップが完全に溶解したところで上記原料20
0kgを装入し、加熱バーナーを消火し、約40分後に
原料の燃焼反応の継続を確認したので、原料の残部60
0kgを装入し、そして攪拌した。次いで、内径15m
mの黒鉛パイプを使用して、圧縮空気(2kg/c
m2)を炉底部に約10分間吹精し、燃焼反応を促進し
た。炉内原料は、2時間後に最高温度(2400℃前
後)となり、赤熱溶融したので、炉外に取り出し、放冷
後粉砕した。
【0031】反応物の化学組成は、金属Al:−、S
i:−、Mg:−、Al203:96.9、SiO2:
1.6、Mg0:1.4、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
i:−、Mg:−、Al203:96.9、SiO2:
1.6、Mg0:1.4、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
【0032】実施例4(金属Al:19.4重量%) 実施例3で使用した残灰C320kg、残灰D416k
g、NaF32kg及びフッ化アルミニウム32kgを
混合し、実施例3と同様に黒鉛ルツボ炉で10kgのス
クラップ(ダライ粉)を溶解し、実施例3と同様の手順
で燃焼反応を行った。実施例3と同様に炉内原料は2時
間後に赤熱溶融し、温度が2300℃以上に上昇したこ
とを確認し、次いで炉外に取り出し冷却後粉砕した。
g、NaF32kg及びフッ化アルミニウム32kgを
混合し、実施例3と同様に黒鉛ルツボ炉で10kgのス
クラップ(ダライ粉)を溶解し、実施例3と同様の手順
で燃焼反応を行った。実施例3と同様に炉内原料は2時
間後に赤熱溶融し、温度が2300℃以上に上昇したこ
とを確認し、次いで炉外に取り出し冷却後粉砕した。
【0033】反応物の化学組成は、金属Al:−、S
i:−、Mg:−、Al203:97.2、SiO2:
1.5、Mg0:1.2、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
i:−、Mg:−、Al203:97.2、SiO2:
1.5、Mg0:1.2、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
【0034】実施例5(金属Al:11.0重量%) 実施例1で使用した残灰A300kg、次に示す残灰E
650kg及びNaF50kgを充分混合攪拌し、実施
例1で使用した反応炉に装填し、重油バーナーで点火し
た。
650kg及びNaF50kgを充分混合攪拌し、実施
例1で使用した反応炉に装填し、重油バーナーで点火し
た。
【0035】残灰Eの化学組成は、金属Al:5.8、
Si:1.6、Mg:1.8、Al203:56.8、S
iO2:12.4、AlN:8.9、FeO:2.1、
K2O:2.9、その他:6.8(数値は、重量%を表
す)であった。
Si:1.6、Mg:1.8、Al203:56.8、S
iO2:12.4、AlN:8.9、FeO:2.1、
K2O:2.9、その他:6.8(数値は、重量%を表
す)であった。
【0036】点火後約20分で、反応が始まり、約2時
間経過後に2050℃の温度を確認した。点火後6時間
30分で全処理原料の燃焼反応が終了した。その後約5
時間放冷後削岩機で燒結反応物を粉砕した。
間経過後に2050℃の温度を確認した。点火後6時間
30分で全処理原料の燃焼反応が終了した。その後約5
時間放冷後削岩機で燒結反応物を粉砕した。
【0037】反応物の化学組成は、金属Al:−、S
i:−、Mg:−、Al203:88.2、SiO2:
9.6、Mg0:2.0、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
i:−、Mg:−、Al203:88.2、SiO2:
9.6、Mg0:2.0、AlN:−、FeO:−、C
l:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重量%を
表し、そして−は検出せずを表す)であった。
【0038】参考例1 燃焼反応促進剤の添加量を決定するために、実施例1に
おいて使用した残灰Aに、NaFを、0、5、10及び
15重量%添加し、実施例1と同様の装置を使用し、同
様の装入量で、同様の点火方法で着火し、燃焼最高到達
温度及び燃焼反応終了までの時間を測定した。
おいて使用した残灰Aに、NaFを、0、5、10及び
15重量%添加し、実施例1と同様の装置を使用し、同
様の装入量で、同様の点火方法で着火し、燃焼最高到達
温度及び燃焼反応終了までの時間を測定した。
【0039】実験は2回ずつ行い、得られた結果を平均
した。NaFの添加量が0の時、燃焼最高到達温度は、
約1650℃であり、燃焼反応終了までの時間は、7時
間30分であり、NaFの添加量が5重量%の時、燃焼
最高到達温度は2060℃であり、そして燃焼反応終了
までの時間は4時間30分であった。同様に10重量%
の時、2180℃及び4時間10分であり、15重量%
の時、1950℃及び6時間30分であった。
した。NaFの添加量が0の時、燃焼最高到達温度は、
約1650℃であり、燃焼反応終了までの時間は、7時
間30分であり、NaFの添加量が5重量%の時、燃焼
最高到達温度は2060℃であり、そして燃焼反応終了
までの時間は4時間30分であった。同様に10重量%
の時、2180℃及び4時間10分であり、15重量%
の時、1950℃及び6時間30分であった。
【0040】なお、反応物の化学組成は、金属Al:
−、Si:−、Mg:−、Al203:97.8、SiO
2:1.2、Mg0:0.9、AlN:−、FeO:
−、Cl:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重
量%を表し、そして−は検出せずを表す)であり、実験
間においても殆ど変わらず、また実施例1とも殆ど変わ
らなかった。
−、Si:−、Mg:−、Al203:97.8、SiO
2:1.2、Mg0:0.9、AlN:−、FeO:
−、Cl:−、Na:−、フッ素化合物:−(数値は重
量%を表し、そして−は検出せずを表す)であり、実験
間においても殆ど変わらず、また実施例1とも殆ど変わ
らなかった。
【0041】また、燃焼反応促進剤として、NaFの外
にKF、AlF3、Na3AlF6、K3AlF6等の混合
物又はこれらの共晶物単独又は複数添加して使用した
が、いずれの実験においてもNaF単独における結果と
同様であった。
にKF、AlF3、Na3AlF6、K3AlF6等の混合
物又はこれらの共晶物単独又は複数添加して使用した
が、いずれの実験においてもNaF単独における結果と
同様であった。
【0042】比較例1(金属Al:7.0重量%) 残灰B100kg、残灰E750kg及びNaF50k
gを充分混合攪拌し、実施例1で使用した反応炉に装填
し、実施例1と同様の方法で点火を行ったが、燃焼反応
が進行せず、約5分後に消火した。この比較例により反
応原料に含有される金属Alの必要量を10重量%以上
と決定した。
gを充分混合攪拌し、実施例1で使用した反応炉に装填
し、実施例1と同様の方法で点火を行ったが、燃焼反応
が進行せず、約5分後に消火した。この比較例により反
応原料に含有される金属Alの必要量を10重量%以上
と決定した。
【0043】
【発明の効果】本発明は、特定量の燃焼反応促進剤及び
特定量以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミニウ
ム残灰を燃焼させることを特徴とする方法であって、こ
れにより残灰の燃焼最高到達温度の上昇と燃焼反応時間
の短縮とを実現させることができ、その結果残灰に残存
するAlN等の有害物質を容易に除去することができ
る。
特定量以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミニウ
ム残灰を燃焼させることを特徴とする方法であって、こ
れにより残灰の燃焼最高到達温度の上昇と燃焼反応時間
の短縮とを実現させることができ、その結果残灰に残存
するAlN等の有害物質を容易に除去することができ
る。
【0044】さらに、Al再溶解に主原料としてスクラ
ップを使用するときは、残灰中に炭化Al(AlC)が
含有され、さらにAl溶解工程でフラックスを使用する
ときは、フラックスに由来する塩素化合物、フッ素化合
物等が残灰中に含有されるが、本発明方法によれば、A
lC、塩素化合物、ナトリウム化合物、フッ素化合物、
シアン化合物等の有害物質(廃棄物処理法により規制の
対象となっている)を容易に除去することができ、それ
らの物質の存在を認めなかった。さらに、反応促進剤と
して添加した各種フッ素化合物も含有されていなかっ
た。
ップを使用するときは、残灰中に炭化Al(AlC)が
含有され、さらにAl溶解工程でフラックスを使用する
ときは、フラックスに由来する塩素化合物、フッ素化合
物等が残灰中に含有されるが、本発明方法によれば、A
lC、塩素化合物、ナトリウム化合物、フッ素化合物、
シアン化合物等の有害物質(廃棄物処理法により規制の
対象となっている)を容易に除去することができ、それ
らの物質の存在を認めなかった。さらに、反応促進剤と
して添加した各種フッ素化合物も含有されていなかっ
た。
【0045】この様にして、本発明方法によれば、Al
残灰に存在するAlN等の公害物質を完全に除去するこ
とが可能である。
残灰に存在するAlN等の公害物質を完全に除去するこ
とが可能である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム残灰の無公害化処理方法に
おいて、1〜10重量%の燃焼反応促進剤及び10重量
%以上の金属アルミニウムの存在下に、アルミニウム残
灰を燃焼させることを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7208468A JPH0929209A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | アルミニウム残灰の無公害化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7208468A JPH0929209A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | アルミニウム残灰の無公害化処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0929209A true JPH0929209A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16556686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7208468A Pending JPH0929209A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | アルミニウム残灰の無公害化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0929209A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015175058A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 溶銑脱硫方法 |
CN109530387A (zh) * | 2018-10-29 | 2019-03-29 | 甘肃东兴铝业有限公司 | 一种电解铝浮渣的无害化处理工艺 |
CN111317955A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-06-23 | 江西保太有色金属集团有限公司 | 一种低成本铝灰脱氮处理方法 |
CN111925204A (zh) * | 2020-08-22 | 2020-11-13 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 镁铝尖晶石耐火材料的制备方法 |
CN111925223A (zh) * | 2020-08-22 | 2020-11-13 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 活性镁铝尖晶石粉的制备方法 |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP7208468A patent/JPH0929209A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015175058A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 溶銑脱硫方法 |
CN109530387A (zh) * | 2018-10-29 | 2019-03-29 | 甘肃东兴铝业有限公司 | 一种电解铝浮渣的无害化处理工艺 |
CN109530387B (zh) * | 2018-10-29 | 2022-02-25 | 甘肃东兴铝业有限公司 | 一种电解铝浮渣的无害化处理工艺 |
CN111317955A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-06-23 | 江西保太有色金属集团有限公司 | 一种低成本铝灰脱氮处理方法 |
CN111925204A (zh) * | 2020-08-22 | 2020-11-13 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 镁铝尖晶石耐火材料的制备方法 |
CN111925223A (zh) * | 2020-08-22 | 2020-11-13 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 活性镁铝尖晶石粉的制备方法 |
CN111925223B (zh) * | 2020-08-22 | 2023-03-24 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 活性镁铝尖晶石粉的制备方法 |
CN111925204B (zh) * | 2020-08-22 | 2023-03-24 | 郑州经纬科技实业有限公司 | 镁铝尖晶石耐火材料的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5496392A (en) | Method of recycling industrial waste | |
US5198190A (en) | Method of recycling hazardous waste | |
US5364447A (en) | Method of recycling hazardous waste | |
US9382595B2 (en) | Method for the production and the purification of molten calcium aluminate using contaminated aluminum dross residue | |
CA2079872A1 (en) | Compositions and methods for synthesizing ladle slags, treating ladle slags, and coating refractory linings | |
US20110081284A1 (en) | Treatment of bauxite residue and spent pot lining | |
CN111594856A (zh) | 一种铝灰无害化处理方法 | |
US5385601A (en) | Process for converting aluminum dross to ladle flux for steel processing | |
JPS63310691A (ja) | 汚染された鉱物物質を処理する方法 | |
CN111618072A (zh) | 一种将危险废物收尘灰进行无害化处理的方法 | |
CN111607709A (zh) | 一种将危险废物电解铝铝灰进行无害化处理的方法 | |
JPH11504985A (ja) | 鉄酸化物含有物から金属を回収する方法 | |
JPH0929209A (ja) | アルミニウム残灰の無公害化処理方法 | |
US5683663A (en) | Decomposition of cyanide in electrolytic cell lining | |
CN111519033A (zh) | 一种将危险废物原料再生铝铝灰进行无害化处理的方法 | |
JP3965139B2 (ja) | 製鋼スラグの改質方法 | |
RU2347764C2 (ru) | Способ производства портландцементного клинкера из промышленных отходов | |
JP2981838B2 (ja) | 鉄鋼用プリメルトフラックスの製造方法 | |
JP3904345B2 (ja) | 鉄鋼添加剤 | |
JP3331468B2 (ja) | ダイオキシン含有の可能性のある材料の無公害化処理法 | |
JP3095946B2 (ja) | 都市ゴミ焼却灰、製紙スラッジ粉の無公害化処理法 | |
JPS61104013A (ja) | 溶融鋼からみ中に含有されている鉄の回収方法 | |
JPH08295956A (ja) | 製鋼廃棄物を処理する方法および装置 | |
RU2477820C1 (ru) | Способ обработки отработанной футеровки от электролитической плавки алюминия | |
JP4875233B2 (ja) | 廃棄物中の金属の利用方法 |