JPH07331102A - 有機顔料の表面改質方法 - Google Patents

有機顔料の表面改質方法

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JPH07331102A
JPH07331102A JP6155439A JP15543994A JPH07331102A JP H07331102 A JPH07331102 A JP H07331102A JP 6155439 A JP6155439 A JP 6155439A JP 15543994 A JP15543994 A JP 15543994A JP H07331102 A JPH07331102 A JP H07331102A
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silane coupling
coupling agent
org
colored
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Kyoichi Yamamoto
恭一 山本
Satoru Asano
哲 浅野
Daisuke Yamamoto
大介 山本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機顔料の表面をシリル化剤またはシランカ
ップリング剤により処理する有機顔料の表面改質方法、
およびこれを含むフォトリソグラフィー顔料着色感材組
成物である。 【効果】 フォトリソグラフィー顔料着色感材組成物中
のアルカリ金属イオンの解離が抑制され、着色感材の分
散性、流動性、ガラス基板への接着性、長期貯蔵安定性
等の諸物性に優れ、高品質化が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機顔料の表面改質方
法、および当該表面改質有機顔料を用いた有機溶剤型顔
料着色感材組成物並びに電着レジスト組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、オンチップCCD(ビューファイ
ンダー用電荷結合素子)やパソコン用OA機器に使用さ
れる液晶表示装置(LCD)等の固体撮像素子にカラー
フィルターを介したディスプレイ装置が多用されてい
る。また、陰極線管(CRT)、蛍光表示管(VF
D)、発光ダイオード(LED)、プラズマディスプレ
イ(PDP)、エレクトロルミネセンス(EL)等とカ
ラーフィルターとを組み合わせることで外光反射防止や
高コントラスト化を図る映像装置の開発がなされてい
る。かかるカラーフィルターは材料や製法によって4種
類に大別されるが、コスト、耐熱性、耐薬品性、色調、
解像度などで一長一短があり、現在顔料分散法の需要が
最も大きい。
【0003】一方、民生用パソコン等に応用範囲が拡大
するLCDディスプレイ装置は需要の急伸が考えられ、
上記顔料分散法でのカラー表示に使われるフォトリソグ
ラフィー顔料着色感材(以下「着色感材」と略記する)
レジストの品質安定化は歩留の向上、在庫管理の容易さ
等の観点から望まれている。
【0004】また、需要の喚起を図るため、大幅なコス
トダウンを目標とするカラーフィルター生産メーカーで
は、大板基板の多面付けやスループットの向上を前提と
した着色感材レジストの安定化が渇望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】微粒子分散された市販
の顔料分散液を使用した着色感材は経時的な増粘や顔料
の凝集粗大化を招き、不安定なチキソトロピックな挙動
を示し、塗工物の外観は凝集物からの突起や白抜けまた
はレベリング不良を呈し、カラーフィルターとしての品
質を悪化させる。さらに、大型サイズの基板になるに従
い、スピンコーター塗布の面内膜厚分布が大きくなり、
均一な塗膜形成が難しく、カラーフィルター生産上の障
害となっている。
【0007】これらの問題点に対処するため、従来は顔
料の合成時に表面処理を行ったり、各種の分散剤を併用
したりしているが、良好な性能が得られないのが現状で
ある。
【0008】顔料の上記表面処理としては、アミノ基、
4級アンモニウム基、ピリジニウム基等の塩基性極性基
やカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リ
ン酸エステル基等の酸性基を顔料表面に付帯したり、ア
ルコール等の臨界点ガスフラッシングでエトキシ基等の
親油基を付帯することが知られている。
【0009】また、顔料の分散性、流動性の向上を目的
とする分散剤はレシチン等のリン酸エステル系、アミン
系、スルホン酸系や顔料の誘導体等、多種多様な分散剤
が市販されており、利用されている。しかし、かかる市
販の分散剤は顔料の種類、構造により効果に一長一短が
あり、カラーフィルター加工時に熱黄変したり、接着阻
害を示すことで物性上の問題も有していた。分散剤の効
果は有機顔料と溶媒および有機ベヒクルとの湿潤性にあ
るが、これらは顔料表面への物理吸着が主体であり、着
色感材中の含水量の変化で吸着平衡の移動が起こり、流
動性の悪化や凝集、白抜け等に結びつくものと考えられ
る。
【0010】一方、着色感材に使用されるベヒクルはそ
の機能より、可視光あるいは熱に対し鋭敏な反応性のあ
るポリエステル系、アクリル系、エポキシ系、ポリイミ
ド系等の低分子量品の酸無水物から成るが、この感材ベ
ヒクルが顔料中の不純物、すなわち、水可溶成分である
錯化合物、アルカリ金属イオンまたは顔料合成時に過剰
に加えられる下漬剤や残存する低分子量物質等と反応
し、凝集やピンホール状の白抜けを呈する原因となるこ
とが判明した。また、アクリレート系着色感材に顔料を
分散させた場合、ガラス基板への接着性が悪いという問
題がある。この結果、生産性向上のために現像液を高圧
条件下で噴霧してパターニングすると、細線部が脱落
し、解像度が出ない。
【0011】更に、電気泳動を利用した電着塗装にてカ
ラーフィルターを製造する場合、上記不純物、特に、ア
ルカリ金属イオンの存在下では電気的なモビリティーが
阻害され、電着障害を起こすため、顔料の精製が必須と
されていた。すなわち、上市顔料の合成時に使用される
地下水(伏流水)中に含有されるアルカリ金属イオン、
特にナトリウムイオンの不純物が原因であり、これを防
止するために純水(脱イオン水)煮沸洗浄を繰り返し、
精製している(200μs/cm以上のものを20μs
/cm以下まで)。
【0012】この対策として、脱イオン水での高温洗浄
が検討されているものの、特殊な顔料の少量の製造であ
ることから、高価格となり、商品化の阻害要因となって
いる。
【0013】そこで、本発明の目的は、顔料分散法によ
るLCDカラーフィルターの製造において、アルカリ金
属イオンの解離を抑制することができ、着色感材の分散
性、流動性、ガラス基板への接着性、長期貯蔵安定性等
の諸物性に優れ、高品質化が達成される有機顔料の表面
改質技術を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の有機顔料の表面改質方法は、有機顔料の表
面をシリル化剤またはシランカップリング剤により処理
するものである。
【0015】また、本発明は、バインダとしての樹脂
と、着色剤と、有機溶剤とを含むカラーフィルター用の
フォトリソグラフィー顔料着色感材組成物において、上
記着色剤がシリル化剤またはシランカップリング剤によ
り表面処理された有機顔料であることを特徴とするもの
である。
【0016】さらに、本発明は、上記フォトリソグラフ
ィー顔料着色感材の荷電制御組成物を用いて電気泳動法
にて塗装する電着塗装方法である。
【0017】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
において使用するシリル化剤またはシランカップリング
剤は、一般に知られているもので、例えば、ビニルトリ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(トリメトキシシリル
プロピル)エチレンジアミン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメト
キシシラン、ヘキサメチルジシラザン、オクタメチルシ
クロテトラシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、N−トリメチルシリルアセトアミ
ド、N−トリメチルシリルジエチルアミン、N−トリメ
チルシリルイミダゾール等の単独または混合系あるいは
部分加水分解物等が使用できる。
【0018】かかるシリル化剤またはシランカップリン
グ剤の処理添加量は、一次粒子分散顔料の比表面積をソ
ープトマチック1900型(エルバ社)でBET法(N
2 吸着)にて測定した値が、有機顔料の比表面積(m2
/g)当たり、好ましくは0.1〜10mg、さらに好
ましくは2〜4mgの範囲である。
【0019】微粒子分散顔料の粒度分布および平均粒度
の表面積(m2 /g)を測定において、遠心沈降式粒度
分布測定器(島津SA−CP3)の測定データを利用す
る方法もある。
【0020】次に、本発明に使用することのできる有機
顔料は、カラーフィルターの分光透過率曲線より選定さ
れ、その機能、物性面から耐熱性、分光透過率に優れる
カラーフィルター用の顔料で、例えば、カラーインデッ
クスナンバーPR177、PG36、PB15:6および併用するPY8
3、PV23、PV37やCCDオンチップ仕様の補色レジスト用顔
料で使用されるPY12、PY14、PY17、PY109、PR122、PR23
8、PB15、PB16、PB17、PB60等を挙げることができる。
【0021】次に、本発明の有機顔料の表面改質方法を
工程順に具体的に説明する。まず、有機顔料をエチレン
グリコールエチルエーテルアセテート(沸点156℃)、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(沸点146℃)、乳酸エチル(沸点154℃)、ジアセト
ンアルコール(沸点168℃)、シクロヘキサノン(沸点
155℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸
点160℃)、メトキシプロピルアセテート(沸点146
℃)やイソ酪酸メチルエステル、メチルアミルケトン、
プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネー
ト等の単独溶剤またはこれらの混合溶剤、あるいは芳香
族系、エステル系またはアルコール系の溶剤に加えて汎
用のメディア分散機を用いて顔料粒子を一次粒子近傍ま
で分散したミルベースを作製する。
【0022】微分散した顔料分散液の平均粒度は0.1
μm以下が好ましく、高コントラスト顔料分散液につい
ては0.05μm以下である。
【0023】市販顔料を使用した分散液はチキソトロピ
ックで流動性に欠け、経時増粘傾向が大きく、実用性が
ない。特に、濃厚分散系では分散粒子が形成する凝集構
造変化が大きくなる。いずれも分散粒子の表面の性質や
分散粒子と分散媒あるいは分散粒子間の相互作用に依存
していると考えれられる。
【0024】次いで、コンデンサ付きフラスコにミルベ
ースを計量投入し、攪拌状態でシリル化剤またはシラン
カップリング剤を滴下し、10〜90℃、好ましくは約
80℃の温度で4〜8時間、好ましくは5時間程度反応
させる。シリル化剤またはシランカップリング剤の使用
量は上述の範囲とし、粒子表面を一様に単分子膜で覆う
程度とする。
【0025】しかる後、反応物をエバポレータを使用
し、100〜120℃まで昇温して、副生するアンモニ
アと溶剤を除去し、シリル化剤処理粉末またはシランカ
ップリング剤処理粉末を得る。反応の終点はアンモニア
ガスの発生が終了した時点とする。
【0026】なお、別途、顔料ケーキを利用し、ニーダ
ー中でフラッシングする方法も採れる。この場合、水と
相溶性のない溶剤中にシランカップリング剤を溶解し、
常法によりフラッシングすることで湿式分散工程を省略
することができ、シランカップリング剤処理顔料ペース
トが得られる。
【0027】本発明の方法により表面をシリル化剤また
はシランカップリング剤で改質した有機顔料は、カラー
フィルター用の着色感材組成物に使用することができ
る。この組成物の他の配合成分、すなわち、バインダと
しての樹脂、有機溶剤は、従来より知られているもので
よく、また必要に応じて配合される分散剤、光重合開始
剤等も何等従来のものと変わるところがない。すなわ
ち、本発明の着色感材組成物は、従来のカラーフィルタ
ー用の着色感材組成物に使用されていた着色剤として、
表面をシランカップリング剤で改質した有機顔料を用い
たことのみに特徴があり、その製法も常法に従うもので
ある。
【0028】また、本発明は、上記着色感材組成物を用
いて電気泳動法にて塗装する電着塗装方法であるが、か
かる電気泳動塗装法は溶剤型スプレー塗装、水性ディッ
ピング塗装とは大きく異なり、電気メッキの金属イオン
をポリマーイオンに置き換えたものといえる塗装法であ
り、それ自体は公知である。
【0029】
【作用】側鎖にエチレン性不飽和基とカルボキシル基等
の酸性基を有するアクリル系共重合物を主たるバインダ
ーとするアルカリ現像ネガ型フォトレジスト顔料着色感
材は、バインダーと着色顔料中に残存するNa+ イオン
等のアルカリ金属、低分子量顔料中間体、併用する分散
剤、分散剤または添加剤中のアミン化合物等とが結合
し、経時凝集を招く。本発明においては、着色感材中に
残存する不純物の解離を防止するため、有機溶剤に有機
顔料を分散させた後、シリル化剤またはシランカップリ
ング剤で顔料表面に親油性の基を有するシリル化剤また
はシランカップリング剤を化学結合させ安定化を図った
ものである。
【0030】なお、無機顔料の粒子表面をシリル化剤ま
たはシランカップリング剤で処理することは、シリル化
剤またはシランカップリング剤本来の特性から知られて
いたことであるが、有機顔料をシリル化剤またはシラン
カップリング剤で本発明の如き処理することはこれまで
行われていなかった。本発明は着色感材組成物中の含水
量に影響されず、むしろ有機顔料に吸着している水分を
利用して化学結合させた有機基がベヒクルとの湿潤性を
高め安定化作用が向上していると考えられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
【0032】実施例1R色顔料の表面改質処理 カラーインデックスNo.R177(CIBA社製,クロ
モフタルレッドA3B)8重量部およびカラーインデッ
クスNo.Y−83(ヘキスト社製,PVファーストイエ
ローHR)2重量部をトルエン/イソプロピルアルコー
ル=8/1の混合溶剤90重量部と混合し、汎用メディ
ア分散機を使用し、2時間分散させた。分散時のメディ
アは0.3mmφジルコニアビーズを使用した。
【0033】本分散済みミルベースについて、遠心沈降
式粒度分布測定機で粒度および比表面積を測定した結
果、平均粒度0.04μmおよび比表面積120m2 /g
を得た。
【0034】次いで、本分散済みミルベース100重量
部をセパラブルフラスコに計量して、水槽と還流冷却装
置を使用して80℃の加温条件にてヘキサメチルジシラ
ザン(信越化学(株)製,HMDS−3)を3.6g滴
下後、同条件で5時間攪拌を続け、縮合反応を行わし
め、処理済みミルベースを得た。
【0035】さらに、本処理済みミルベースをエバポレ
ータを使用し、80℃、20Torrの条件で溶剤脱気した
後、100℃に昇温し、副生するアンモニアを除去し、
シリル化剤処理顔料粉末を得た。
【0036】実施例2G色顔料の表面改質処理 カラーインデックスNo.G−36(東洋インキ(株)
製,リオノールグリーン2Y−301)7.5重量部お
よびカラーインデックスNo.Y−83(ヘキスト社製,
PVファーストエローHR)2.5重量部をトルエン/
イソプロピルアルコール=8/1の混合溶剤90重量部
と混合し、実施例1と同様にして分散させた。本品の測
定結果は、平均粒度0.04μmおよび比表面積110
m2 /gであった。
【0037】本ミルベース100重量部にγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(東レ(株)製、SH
6040)3.3gを使用した以外は実施例1と同様の
方法でシランカップリング剤処理顔料粉末を得た。
【0038】実施例3B色顔料の表面改質処理 カラーインデックスNo.B-15:6(東洋インキ(株)
製,リオノールブルーES)15重量部およびカラーイン
デックスNo.V−23(東洋インキ(株)製,リオノゲ
ンバイオレットRL)1重量部をトルエン/イソプロピ
ルアルコール=8/1の混合溶剤84重量部と混合し、
実施例1と同様にして分散させた。本品の測定結果は、
平均粒度0.03μmおよび比表面積140m2 /gであ
った。
【0039】本ミルベース100重量部にN−トリメチ
ルシリルジエチルアミン(信越化学(株)製)6.7g
を使用した以外は実施例1と同様の方法でシリル化剤処
理顔料粉末を得た。
【0040】実施例4〜6溶剤型着色感材の調製 実施例1〜3で得られた顔料処理物を下記の表1に示す
組成(重量部)にて、汎用分散機(0.3mmφジルコ
ニアビーズ使用)を使用して分散させ、着色感材用着色
ベースを得た。
【0041】
【表1】
【0042】次いで、着色感材ベヒクル(新日鉄化学
(株)製,V−259PA,フルオレン型ヒドロキシア
クリレート感材,固形分30%,エチレングリコールエ
チルエーテルアセテート溶液)と、前記着色感材用着色
ベースと、溶剤を下記の表2に示す組成(重量部)にて
配合し、着色感材を得た。
【0043】
【表2】
【0044】実施例7電着塗料組成物の調製 実施例1で得られたR色顔料処理物6重量部を脱イオン
水25重量部およびイソプロピルアルコール20重量部
の混合液に加え、汎用メディア分散機(0.3mmφジ
ルコニアビーズ使用)を使用して分散させた後、感光性
を付与した電着ベヒクル(ベンジルメタクリレートアク
リル酸共重合体にカルボキシル基とアミノ基を導入した
酸価360のハーフエステル)24重量部および脱イオ
ン水15重量部およびイソプロピルアルコール10重量
部を加え、トリエチルアミンで中和し、R色電着塗料組
成物を作製した。
【0045】比較例1〜3 実施例4〜6の溶剤型着色感材において、処理顔料を無
処理顔料に換えた以外は同様の操作で溶剤型着色感材を
作製した。
【0046】比較例4 実施例7の電着塗料組成物において、処理顔料を無処理
顔料に変えた以外は同様の操作で電着塗料組成物を作製
した。
【0047】性能評価 1.着色感材の評価方法 まず、実施例4〜6および比較例1〜3の供試着色感材
の貯蔵安定性を23℃における3日後および90日後の
粘度として評価した。
【0048】次に、供試着色感材を幅300mm×長さ
350mm×厚さ1mmのガラス基板上にスピンコータ
ーにより塗布し、その後、90℃のホットプレート上で
乾燥させた。このようにして、ガラス基板上に膜厚1.
8μmのレジスト層を形成した。この状態で塗布板の中
心部より外周部までの膜厚分布を測定し、塗布平均膜厚
に対する最大膜厚の差を計測し、次式、 [(最大膜厚−平均膜厚)/平均膜厚]×100 により膜厚分布を求めた。
【0049】次いで、上記塗布物をi線露光機(キヤノ
ン(株),MPA機)を用い、マスクを通して露光した
後、0.4%アルカリ水溶液で噴霧現像した。その結
果、ガラス基板上にマスクに描かれたパターンの反転パ
ターンがレジストにより形成された。次いで、180
℃、30分の条件で硬化させた。得られたネガ型着色感
材によるレジストパターンのラインアンドスペース幅に
解像するための露光量および面内膜厚分布、画質、コン
トラスト等を測定した。得られた23℃、30日後の塗
膜性能(膜厚分布、凝集異物の個数、白抜き欠陥の個
数)、露光感度(mJ/cm2 )、現像時間(最短時
間)、画素部密着度(光学顕微鏡によるスカム(浮きカ
ス)の有無)、解像性(現像液を高圧散布した際の細線
パターンの脱落する限界幅)、地汚れ(ナトリウムラン
プ照射による未溶解物等の有無)、コントラスト(輝度
計による)を下記の表3に示す。また、供試着色感材の
耐熱性をオーブン1時間における耐熱温度で評価した。
なお、表中、画素部密着度および地汚れは○が良、△が
普通、×が不良で評価した。
【0050】
【表3】
【0051】2.電着レジスト評価方法および結果 ガラス基板上にパターニングされたITO(インジウ
ム、錫の透明導電層)膜を電極とし、アニオン性電着浴
中で電気泳動法によりITO導電膜上に着色層を形成す
る電着塗装法において、実施例7の電着塗料組成物を用
いて電着浴25℃、初期電流値50mA、通電量5クー
ロンの条件にて電着塗膜2μmを得た。
【0052】これに対し、無処理顔料品に関する比較例
4の電着塗料組成物においては、通電量と電着量との間
に直線的な関係が得られず、塗着量変動が大きくなり、
安定した塗膜が得られなかった。この点を確認する目的
で、電導度測定を行った結果、比較例4の組成物におい
てはナトリウムイオンの影響で電着障害が生じているこ
とが判明した。
【0053】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明は有機
顔料の表面をシリル化剤またはシランカップリング剤に
より改質したことにより、これを着色剤として用いた着
色感材においては、該感材中のアルカリ金属イオンの解
離が抑制され、着色感材の分散性、流動性、ガラス基板
への接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れ、高品質
化が達成される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機顔料の表面をシリル化剤またはシラ
    ンカップリング剤により処理する有機顔料の表面改質方
    法。
  2. 【請求項2】 バインダとしての樹脂と、着色剤と、有
    機溶剤とを含むカラーフィルター用のフォトリソグラフ
    ィー顔料着色感材組成物において、上記着色剤がシリル
    化剤またはシランカップリング剤により表面処理された
    有機顔料であることを特徴とするフォトリソグラフィー
    顔料着色感材組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のフォトリソグラフィー顔
    料着色感材の荷電制御組成物を用いて電気泳動法にて塗
    装する電着塗装方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5667920A (en) * 1996-03-11 1997-09-16 Polaroid Corporation Process for preparing a color filter
JP2008162142A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 透明性着色膜付基材および透明性着色膜形成用塗布液
US7618489B2 (en) 2004-04-07 2009-11-17 Yung Chi Paint & Varnish Mfg. Co., Ltd. Compositions and method for surface treatment of pigments

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