JPH07328853A - ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 - Google Patents
ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法Info
- Publication number
- JPH07328853A JPH07328853A JP12349294A JP12349294A JPH07328853A JP H07328853 A JPH07328853 A JP H07328853A JP 12349294 A JP12349294 A JP 12349294A JP 12349294 A JP12349294 A JP 12349294A JP H07328853 A JPH07328853 A JP H07328853A
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- JP
- Japan
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- zirconium
- pipe
- stainless steel
- high temperature
- tube
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ジルコニウム及びジルコニウム合金管とステン
レス鋼管の両者が、あらかじめ高温加熱により付与した
酸化皮膜を介して接触するようにした。 【効果】ジルコニウム及びジルコニウム合金管とステン
レス鋼の異種金属接合部200℃から350℃の高温水
に曝露される場合、ジルコニウム及びジルコニウム合金
管が水素吸収により損傷することを抑制する効果があ
る。
レス鋼管の両者が、あらかじめ高温加熱により付与した
酸化皮膜を介して接触するようにした。 【効果】ジルコニウム及びジルコニウム合金管とステン
レス鋼の異種金属接合部200℃から350℃の高温水
に曝露される場合、ジルコニウム及びジルコニウム合金
管が水素吸収により損傷することを抑制する効果があ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジルコニウムあるいは
ジルコニウム合金からなる管とステンレス鋼管からなる
管の機械的接合方法に係り、接合部におけるジルコニウ
ムあるいはジルコニウム合金からなる管の腐食により発
生した水素の吸収を抑制するために好適なステンレス鋼
管とジルコニウム及びジルコニウム合金の圧力管の接合
方法に関する。
ジルコニウム合金からなる管とステンレス鋼管からなる
管の機械的接合方法に係り、接合部におけるジルコニウ
ムあるいはジルコニウム合金からなる管の腐食により発
生した水素の吸収を抑制するために好適なステンレス鋼
管とジルコニウム及びジルコニウム合金の圧力管の接合
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジルコニウムあるいはジルコニウム合金
からなる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続
は、溶接による冶金的な接合が困難であるため、特願昭
59−6751号及び特願昭63−279250号明細書に記載のよう
に、圧着させて機械的に接合する方式となっている。
からなる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続
は、溶接による冶金的な接合が困難であるため、特願昭
59−6751号及び特願昭63−279250号明細書に記載のよう
に、圧着させて機械的に接合する方式となっている。
【0003】しかし、従来技術のジルコニウム合金から
なる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続面で
は、腐食電位差によりガルバニック腐食及びすきま腐食
を起こしやすく、発生した水素がジルコニウム合金管に
吸収されるおそれがある。その結果、ジルコニウム合金
管は、水素濃度の増加に伴い、脆化することが危惧され
る。
なる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続面で
は、腐食電位差によりガルバニック腐食及びすきま腐食
を起こしやすく、発生した水素がジルコニウム合金管に
吸収されるおそれがある。その結果、ジルコニウム合金
管は、水素濃度の増加に伴い、脆化することが危惧され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ジル
コニウム合金とステンレス鋼との異種金属接続部で、電
気化学的に電位差を生じていずれかの金属が犠牲陽極と
なりアノード溶解して腐食損傷を生じ、かつ、発生した
水素がジルコニウムに吸収されることが危惧される問題
があった。
コニウム合金とステンレス鋼との異種金属接続部で、電
気化学的に電位差を生じていずれかの金属が犠牲陽極と
なりアノード溶解して腐食損傷を生じ、かつ、発生した
水素がジルコニウムに吸収されることが危惧される問題
があった。
【0005】本発明の目的は、ステンレス鋼及びジルコ
ニウム合金がガルバニック腐食及びすきま腐食による損
傷を防止し、接続部の信頼性を向上させることにある。
ニウム合金がガルバニック腐食及びすきま腐食による損
傷を防止し、接続部の信頼性を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ステンレス
鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金との接触部で、
拡管による接合を行う前に、高温蒸気中でジルコニウム
あるいはジルコニウム合金からなる管の表面に安定な高
温酸化皮膜を付け、かつ、ステンレス鋼管端部の内外表
面にも高温大気中で高温酸化皮膜を付与させることによ
り達成される。
鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金との接触部で、
拡管による接合を行う前に、高温蒸気中でジルコニウム
あるいはジルコニウム合金からなる管の表面に安定な高
温酸化皮膜を付け、かつ、ステンレス鋼管端部の内外表
面にも高温大気中で高温酸化皮膜を付与させることによ
り達成される。
【0007】
【作用】高温蒸気中にジルコニウムあるいはジルコニウ
ム合金からなる管を浸し表面に緻密で安定な高温酸化皮
膜を付け、かつ、ステンレス鋼表面部の高温加熱処理に
より表面部にも高温酸化皮膜が形成される。これら酸化
皮膜の顕著な耐食性を有すると共に電気的絶縁性をもつ
ので、ジルコニウム及びジルコニウム合金とステンレス
鋼との異種金属接続面で、腐食電位差によりガルバニッ
ク腐食及びすきま腐食の抑制に効果がある。したがっ
て、管内を高温水が流れる場合、異種金属接蝕部での腐
食反応による水素の発生を抑制することができ、ジルコ
ニウム及びジルコニウム合金の水素吸収による脆化を防
止することができる。
ム合金からなる管を浸し表面に緻密で安定な高温酸化皮
膜を付け、かつ、ステンレス鋼表面部の高温加熱処理に
より表面部にも高温酸化皮膜が形成される。これら酸化
皮膜の顕著な耐食性を有すると共に電気的絶縁性をもつ
ので、ジルコニウム及びジルコニウム合金とステンレス
鋼との異種金属接続面で、腐食電位差によりガルバニッ
ク腐食及びすきま腐食の抑制に効果がある。したがっ
て、管内を高温水が流れる場合、異種金属接蝕部での腐
食反応による水素の発生を抑制することができ、ジルコ
ニウム及びジルコニウム合金の水素吸収による脆化を防
止することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を説明す
る。
る。
【0009】図1は、本発明によるジルコニウム・ニオ
ブ合金からなる管とステンレス鋼管の接続前の外観であ
り、ジルコニウム・ニオブ合金管1の端面の内面には適
度なテーパを付けられている。このジルコニウム・ニオ
ブ合金管1は、接合前に673K(400℃)の高温蒸気中
に曝し管の表面に緻密な高温酸化皮膜を付けられてい
る。ステンレス鋼管の端部は、ジルコニウム・ニオブ合
金管1の内径よりも大なる外径のテーパを有する内スリ
ーブ2が機械加工され、さらに、内スリーブ2のテーパ
部の表面には予め573Kから623Kの高温大気中で
1時間保持させて形成させた高温酸化皮膜4が付与させ
てある。なお、ジルコニウム・ニオブ合金管1には内ス
リーブ2のテーパ部と逆向きのテーパ部を有する外リン
グ3が予め挿入してある。なお、外スリーブ3のテーパ
部の内径は内スリーブ2の外径にジルコニウム・ニオブ
合金管1の肉厚の2倍より若干小さめの値を加えたもの
である。ジルコニウム・ニオブ合金管1を内スリーブ2
のテーパ部に沿って、荷重を加えながら、かつ、ジルコ
ニウム・ニオブ合金管1を拡管させて挿入した状況が図
2である。ジルコニウム・ニオブ合金管1を拡管させつ
つ内スリーブ2に挿入を完了した後に、拡管されたジル
コニウム・ニオブ合金管1の外面より、目視による外観
検査および超音波探傷などによる非破壊検査を実施し、
ジルコニウム・ニオブ合金管1の拡管部に有害な欠陥が
ないことを確認した後に、図3に示すように、外スリー
ブ3をジルコニウム・ニオブ合金管1の拡管部の外周面
を圧着させながら嵌め込む。外スリーブ3は、内スリー
ブ2とねじ締結されるようになっている。
ブ合金からなる管とステンレス鋼管の接続前の外観であ
り、ジルコニウム・ニオブ合金管1の端面の内面には適
度なテーパを付けられている。このジルコニウム・ニオ
ブ合金管1は、接合前に673K(400℃)の高温蒸気中
に曝し管の表面に緻密な高温酸化皮膜を付けられてい
る。ステンレス鋼管の端部は、ジルコニウム・ニオブ合
金管1の内径よりも大なる外径のテーパを有する内スリ
ーブ2が機械加工され、さらに、内スリーブ2のテーパ
部の表面には予め573Kから623Kの高温大気中で
1時間保持させて形成させた高温酸化皮膜4が付与させ
てある。なお、ジルコニウム・ニオブ合金管1には内ス
リーブ2のテーパ部と逆向きのテーパ部を有する外リン
グ3が予め挿入してある。なお、外スリーブ3のテーパ
部の内径は内スリーブ2の外径にジルコニウム・ニオブ
合金管1の肉厚の2倍より若干小さめの値を加えたもの
である。ジルコニウム・ニオブ合金管1を内スリーブ2
のテーパ部に沿って、荷重を加えながら、かつ、ジルコ
ニウム・ニオブ合金管1を拡管させて挿入した状況が図
2である。ジルコニウム・ニオブ合金管1を拡管させつ
つ内スリーブ2に挿入を完了した後に、拡管されたジル
コニウム・ニオブ合金管1の外面より、目視による外観
検査および超音波探傷などによる非破壊検査を実施し、
ジルコニウム・ニオブ合金管1の拡管部に有害な欠陥が
ないことを確認した後に、図3に示すように、外スリー
ブ3をジルコニウム・ニオブ合金管1の拡管部の外周面
を圧着させながら嵌め込む。外スリーブ3は、内スリー
ブ2とねじ締結されるようになっている。
【0010】接合後、561K(288℃),7.8MP
aの高温水を約3000時間流し、内スリーブ2と外ス
リーブ3にサンドイッチされている部分のジルコニウム
・ニオブ合金管の水素濃度増加量を調べた。その結果、
本実施例のジルコニウム・ニオブ合金管の水素濃度増加
量は、従来技術に比べて約1/3と低かった。
aの高温水を約3000時間流し、内スリーブ2と外ス
リーブ3にサンドイッチされている部分のジルコニウム
・ニオブ合金管の水素濃度増加量を調べた。その結果、
本実施例のジルコニウム・ニオブ合金管の水素濃度増加
量は、従来技術に比べて約1/3と低かった。
【0011】本実施例によれば、ジルコニウム・ニオブ
合金管と異種金属であるステンレス鋼からなる内スリー
ブの接触部は、両者の高温酸化皮膜により顕著な耐食性
を有すると共に電気的絶縁性をもつので、ガルバニック
腐食及びすきま腐食が抑制される効果がある。したがっ
て、管内を高温水が流れる場合、異種金属接蝕部での腐
食反応による水素の発生を抑制することができ、ジルコ
ニウム及びジルコニウム合金の水素吸収による脆化を防
止することができる。
合金管と異種金属であるステンレス鋼からなる内スリー
ブの接触部は、両者の高温酸化皮膜により顕著な耐食性
を有すると共に電気的絶縁性をもつので、ガルバニック
腐食及びすきま腐食が抑制される効果がある。したがっ
て、管内を高温水が流れる場合、異種金属接蝕部での腐
食反応による水素の発生を抑制することができ、ジルコ
ニウム及びジルコニウム合金の水素吸収による脆化を防
止することができる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、ジルコニウム及びジル
コニウム合金管とステンレス鋼の異種金属接合部が20
0℃から350℃の高温水に曝露される場合、ステンレ
ス鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金圧力管がガル
バニック腐食及びすきま腐食により生じる損傷を抑制す
る効果がある。
コニウム合金管とステンレス鋼の異種金属接合部が20
0℃から350℃の高温水に曝露される場合、ステンレ
ス鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金圧力管がガル
バニック腐食及びすきま腐食により生じる損傷を抑制す
る効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示すジルコニウム及びジル
コニウム合金管とステンレス鋼管との接合前の断面図。
コニウム合金管とステンレス鋼管との接合前の断面図。
【図2】本発明による接合方法の説明図。
【図3】本発明によるジルコニウム及びジルコニウム合
金管とステンレス鋼管との接合を示す断面図。
金管とステンレス鋼管との接合を示す断面図。
1…高温酸化皮膜付きジルコニウム合金管、2…ステン
レス鋼管内スリーブ、3…外スリーブ、4…ステンレス
鋼管の高温酸化皮膜。
レス鋼管内スリーブ、3…外スリーブ、4…ステンレス
鋼管の高温酸化皮膜。
Claims (2)
- 【請求項1】ジルコニウムあるいはジルコニウム合金か
らなる管の管端に、ステンレス鋼からなる管状部材の端
部を挿入し、その後、外側から圧着させて接合する方法
において、接合前に、前記ジルコニウムあるいは前記ジ
ルコニウム合金からなる管及び前記ステンレス鋼管の端
部の表面にそれぞれ高温酸化皮膜を生成させてから、前
記ジルコニウムあるいは前記ジルコニウム合金管に前記
ステンレス鋼管を挿入することを特徴とするジルコニウ
ム合金管とステンレス鋼管との接合方法。 - 【請求項2】請求項1において、接合前に673K(4
00℃)の高温蒸気中でジルコニウムあるいはジルコニ
ウム合金からなる管の表面に安定な高温酸化皮膜を付
け、かつ、ステンレス鋼管端部の内外表面を573Kか
ら623Kの高温大気中で高温酸化皮膜を付与したジル
コニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12349294A JPH07328853A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12349294A JPH07328853A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07328853A true JPH07328853A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=14861974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12349294A Pending JPH07328853A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07328853A (ja) |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP12349294A patent/JPH07328853A/ja active Pending
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