JPH07328717A - 角鋼管の製造方法 - Google Patents

角鋼管の製造方法

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JPH07328717A
JPH07328717A JP14574494A JP14574494A JPH07328717A JP H07328717 A JPH07328717 A JP H07328717A JP 14574494 A JP14574494 A JP 14574494A JP 14574494 A JP14574494 A JP 14574494A JP H07328717 A JPH07328717 A JP H07328717A
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JP
Japan
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roll
steel pipe
square steel
square
deformation
Prior art date
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JP14574494A
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English (en)
Inventor
Motoaki Itaya
元晶 板谷
Takaaki Toyooka
高明 豊岡
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール成形方式による角鋼管の製造方法にお
いて、低コストで角鋼管の切口変形を低減すること。 【構成】 丸鋼管1Bをロールにより角形成形して角鋼
管2を製造する角鋼管の製造方法において、角形成形工
程の最終段階で、被成形材に接触するロール幅が製品管
の一辺長の60%以下であるロール17Dを用い、このロ
ール17Dを被成形材の各辺中央部に圧接し、被成形材
の各辺部に曲げを加えながら角形成形するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロール成形方式による角
鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】角鋼管の製造方法の一つであるロール成
形方式は、素材としての鋼帯を複数段の丸形成形ロール
に通してオープンパイプ状に成形し、このオープンパイ
プの両エッジを電縫溶接して丸鋼管とし、更に、この丸
鋼管を複数段の角形成形ロール(図4のリシェーピング
スタンドR1〜R4)に通して角形成形し、角鋼管を得
るものである。
【0003】然るに、ロール成形方式により製造された
角鋼管を切断すると、図1に示す如く、成形方向に沿っ
て特に切断位置の下流側で、切口の辺部が外方に凸状に
ふくらむ開口変形の現象を生ずる。
【0004】このような切口変形は角鋼管の寸法精度を
悪化するものであり、角鋼管を建築用部材として用いる
場合、その加工、組立の工程で、本来角鋼管の高寸法精
度を前提として採用される自動溶接が不可能となり、手
動溶接等を余儀なくされ、生産能率が低下する。また、
2本の角鋼管を接続するとき、両角鋼管の突き合わせ部
の内面に裏当金を設けるとき、上述の切口変形は管内面
と裏当金との間に間隙を発生させるものとなり、接続強
度を低下させる。また、角鋼管の辺部が上述の切口変形
で外方に凸状にふくらむことにより、管コーナー部内面
に高い残留引張応力を生じ、冬期低温時に施す溶接加工
に伴う割れ、溶融亜鉛めっき施工時の割れ等を生ずる場
合があり、建築用部材としての性能確保に困難がある。
【0005】そこで従来、角鋼管の切口変形の原因と考
えられる残留応力を低減する方法として、例えば特開平
5-23738 号公報に記載の如く、角形成形工程の一部又は
全部を熱間成形するもの、或いは特開平5-146821号公報
に記載の如く、角形成形後の管を全面加熱し、SR(ス
トレスレリーフ)するものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、角鋼管の切口変形の原因と考えられる残留応力を
低減すべく、管を熱間成形もしくは熱処理するものであ
り、重油、ガス等の燃料或いは電力を使用するにせよ、
加熱エネルギを必要として高コストとなる。また、SR
に対してオフラインの加熱炉を使用する場合には生産性
の低下を招き更に一層の高コストになる。
【0007】本発明は、ロール成形方式による角鋼管の
製造方法において、低コストで角鋼管の切口変形を低減
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、丸鋼管をロー
ルにより角形成形して角鋼管を製造する角鋼管の製造方
法において、角形成形工程の最終段階で、被成形材に接
触するロール幅が製品管の一辺長の60%以下であるロー
ルを用い、このロールを被成形材の各辺中央部に圧接
し、被成形材の各辺部に曲げを加えながら角形成形する
ようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明者らは角鋼管の切口変形の原因を調査
し、以下の知見を得た。角鋼管の切口変形の発生原因は
図2に示す通りである。即ち、ロール成形される材料の
ロールへの巻き付きによって生じた管長手方向の曲げ歪
(板厚の内面で引張、外面で圧縮)が、ロール成形終了
後に材料が直線的形状へもどるときに板厚の内面で圧
縮、外面で引張の曲げ残留応力となる。その後、管の切
断によってその残留応力が解放されると切口がロールへ
の巻き付きと同じ形状に、即ち辺部が長手方向で下に凸
に曲がるためである。従って、製品辺長Dが大きいほ
ど、製品板厚tが小さいほど、また製品の降伏強度が高
いほど、切口変形は大きくなる傾向がある。
【0010】そこで本発明者らは切口変形を低減するた
め角形成形工程の最終段階で、被成形材の辺部に作用す
る曲げ力の効果に着目し調査研究を行なった結果、従来
より接触幅が小さいロールを用いて被成形材の各辺中央
部に押込みを加えることにより、従来よりも大きな曲げ
のみを加えながら角形成形を行なえば切口変形の低減に
有効であることを見出し、本発明の成立に至った。
【0011】即ち、角形成形工程の最終段階では、通
常、フラットか或いは若干の凸カリバーのついたフラッ
トに近いロールを用いて、最終的な寸法、形状の製品管
にすべく成形が行なわれる(図5(A))。このときの
成形状態は図5(A)に示すように絞りと曲げが同時に
加わって成形が行なわれる。この場合十分な塑性歪が加
わるため製品管のスプリングバックは小さく、製品管の
形状を考えると辺部をロールで押込んで十分な曲げを加
えることができない。これに対し、被成形材の辺部に部
分的に接触する図5(B)に示す如くのロールを用いて
成形を行なえば、絞りはほとんど加わらず曲げのみによ
る成形がなされる。従って絞りによる塑性歪が加わらな
い分製品管のスプリングバックは大きく、所定の製品管
形状を得ようとすればロールによる押込み量を大きくと
らなければならない。適正な押込み量は通常の絞りと曲
げによる成形の1.5 〜 4倍程度である。この押込み量の
限定理由は、 1.5倍以下の場合は曲げ成形による切口変
形低減の効果がなく、一方 4倍を越えると所定の製品形
状を得るのが困難となるためである。また、この押込み
量は製品の板厚と辺長の比t/H及び降伏強度によって
適宜調整することが望ましい。また、被成形材の辺中央
部を押込むロールは、中央部を重点的に押込み、曲げを
効率的に行なうためと、接触端部でのキズ防止の観点か
ら凸ロールを使用することが望ましい(図6)。
【0012】然るに、ロールが被成形材の辺部に加える
押込み量を大きくとると、材料の辺部に加わる曲げ応力
が通常に比べて大きくなる。これにより、被成形材の管
周方向(長手方向曲げ残留応力の分布と直交する方向)
にはロールの押込みに起因する通常より大きな曲げ応力
が加わり、その結果2軸応力のもとで板厚方向での材料
の降伏が促進され、切口変形の主原因である板厚内の長
手方向曲げ残留応力が小さくなる。即ち、切口変形の主
原因である管長手方向における板厚の内面で圧縮、外面
で引張の曲げ残留応力に対し、上記ロールの押込みによ
り管周方向における板厚の内面で引張、外面で圧縮の応
力を印加し、結果として板厚内の長手方向曲げ残留応力
を小さくできるのである。
【0013】ここで、ロールの押込みによる被成形材の
曲げ成形を角形成形の最終段階に限定したのは以下の2
つの理由による。
【0014】(1) 角形成形は通常、各スタンドで絞りと
曲げを加えてなされ、所定のコーナーRを得るためには
曲げ成形のみでは不十分であり、ある一定値以上の絞り
が必要である。
【0015】(2) 角形成形の前段から中段にかけては、
曲げ成形のみを行なうと材料の形状が図8に示す如くの
ダブルバレルになり易く、最終的に所定の製品管形状が
得られない。
【0016】また、押込みロールのロール幅を60%以下
に限定したのは、以下の理由による。図7にロールと材
料の幅方向の接触長さWと製品辺長Hの比W/Hと製品
の切口変形量dcと製品辺長Hの比dc/Hの関係を示
す。製品板厚tと辺長Hの比t/Hによって切口変形量
は異なるが、いずれのt/HにおいてもW/Hが60%以
下になると切口変形量は通常の全幅接触ロールを用いた
場合の約半分以下になり、特にW/Hが30〜40%で切口
変形量は通常の全幅接触ロールの1/4 程度まで減少し、
切口変形低減の効果が顕著である。
【0017】
【実施例】図1は角鋼管の切口変形を示す模式図、図2
は角鋼管の切口変形原因を示す模式図、図3は本発明の
一実施例における丸鋼管成形過程を示す模式図、図4は
本発明の一実施例における角鋼管成形過程を示す模式
図、図5は角形成形工程の最終スタンドのロール形状を
示す模式図、図6は本発明による被成形材の辺部の曲げ
状況を示す模式図、図7は押込みロールのロール幅が切
口変形量の低減効果に及ぼす影響を示す線図、図8は角
鋼管の不良断面形状を示す模式図である。
【0018】図3は、丸鋼管成形過程であり、丸形成形
ロール群によりオープンパイプ状に丸形成形されたオー
プンパイプ1Aを、丸形成形ロール群の最終ロールであ
るフィンパスロール11に通した後、オープンパイプ1
Aの両エッジ部に2個のコンタクトチップ12を接触さ
せて高周波電流を流し、これによって加熱されたエッジ
をスクイズロール13によって加圧溶接(電縫溶接)
し、丸形電縫鋼管(丸鋼管1B)を得るものである。そ
して、この丸鋼管1Bの溶接ビードは、外面ビード切削
バイト14及び内面ビード切削バイト(不図示)により
切削除去される。
【0019】そして、丸鋼管1Bは引き続き図4の角形
成形ロール群に通されて角形成形され、角鋼管2とな
る。図4において、16は丸鋼管1Bのためのサイジン
グロール、17A〜17Dは角鋼管2を角形成形するた
めのリシェーピングロールである。
【0020】然るに、本実施例では、角形成形工程の最
終スタンドに位置するロール17Dが被成形材に接触す
るロール幅を、図4に示す如く、角鋼管2の一辺長の60
%以下としている。そして、このロール17Dを被成形
材の各辺中央部に圧接し、被成形材の各辺部に曲げを加
えながら角形成形した。
【0021】表1は、各種寸法の角鋼管の製造に際し、
ロール17Dのロール幅(接触幅)Wを変更し、被成形
材の一辺長Hに対するロール幅Wの比W/Hと、切口変
形量dcとを調査した結果である。
【0022】表1によれば、本発明方法により、切口変
形の小さい角鋼管を製造できることが認められる。
【0023】
【表1】
【0024】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は四
角鋼管に限らず、三角、五角等の如何なる角鋼管にも適
用できる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ロール成
形方式による角鋼管の製造方法において、低コストで角
鋼管の切口変形を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は角鋼管の切口変形を示す模式図である。
【図2】図2は角鋼管の切口変形原因を示す模式図であ
る。
【図3】図3は本発明の一実施例における丸鋼管成形過
程を示す模式図である。
【図4】図4は本発明の一実施例における角鋼管成形過
程を示す模式図である。
【図5】図5は角形成形工程の最終スタンドのロール形
状を示す模式図である。
【図6】図6は本発明による被成形材の辺部の曲げ状況
を示す模式図である。
【図7】図7は押込みロールのロール幅が切口変形量の
低減効果に及ぼす影響を示す線図である。
【図8】図8は角鋼管の不良断面形状を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1B 丸鋼管 2 角鋼管 17D ロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸鋼管をロールにより角形成形して角鋼
    管を製造する角鋼管の製造方法において、 角形成形工程の最終段階で、被成形材に接触するロール
    幅が製品管の一辺長の60%以下であるロールを用い、こ
    のロールを被成形材の各辺中央部に圧接し、被成形材の
    各辺部に曲げを加えながら角形成形することを特徴とす
    る角鋼管の製造方法。
JP14574494A 1994-06-06 1994-06-06 角鋼管の製造方法 Withdrawn JPH07328717A (ja)

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