JPH07328709A - タンデムミルの板厚制御方法 - Google Patents

タンデムミルの板厚制御方法

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JPH07328709A
JPH07328709A JP6123988A JP12398894A JPH07328709A JP H07328709 A JPH07328709 A JP H07328709A JP 6123988 A JP6123988 A JP 6123988A JP 12398894 A JP12398894 A JP 12398894A JP H07328709 A JPH07328709 A JP H07328709A
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JP
Japan
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plate thickness
stand
rolling
control
roll speed
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JP6123988A
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English (en)
Inventor
Toshiya Oi
俊哉 大井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御周期を短縮し、板厚精度の向上を図る。 【構成】 タンデムミルにおける少なくとも1つの圧延
スタンド、例えば第4スタンド#4出側に配した板厚測
定装置SE5 の検出値から第4スタンド#4出側目標板厚
との板厚偏差e4 を求め、これに比例積分演算装置PIに
より比例積分演算を施して板厚修正出力量c4 を求め、
これに乗算器33,34 にて制御ゲインG12 を乗算し、
前者は第4スタンド#4のロールギャップ修正量として
圧下位置制御装置14へ、また後者は第1〜第3スタンド
#1〜#3のロール速度制御装置21,22,23へ夫々出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明タンデムミルにおいて圧延
材の板厚を一定に制御するための板厚制御方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】タンデムミルにて圧延される圧延材にお
いては製品品質の管理上、板厚精度は最も重要な管理項
目の1つであり、従来より板厚精度の向上を図るための
種々の方法が提案されている。その1つとして特開平5
−31517 号公報に開示された板厚制御方法がある。
【0003】図8は従来の板厚制御方法の制御内容を示
すブロック線図であり、相隣する2スタンド、例えば第
4スタンド#4に対する圧下位置指令、並びに第3スタ
ンドに対するロール速度指令の算出過程を示している。
第4スタンドの出側板厚を検出し、これに加算器41でメ
モリ42の記憶値を加えて夫々乗算器43,44 で各制御ゲイ
ンkb11 ,kb21 を乗じ、その値のうち前者は加算器45
へ、また後者は加算器46へ与える。
【0004】一方第3,第4スタンド間張力を検出して
これを乗算器47,48 にて制御ゲインka13 ,ka23 を夫
々乗じ、その値のうち前者は加算器45へ、また後者は加
算器46へそれぞれ与える。また第3,第4スタンド間張
力は加算器49にてメモリ50の記憶値を加算した後、乗算
器51,52 にて制御ゲインkb12 ,kb22 を乗じ、その値
のうち前者は加算器45へ、また後者は加算器46へ与え
る。
【0005】また第4スタンド#4の圧下位置を検出し
てこれを乗算器53,54 にて制御ゲインka11 ,ka21
夫々乗じ、その値のうち前者は加算器45へ、また後者は
加算器46へ夫々与える。更に第3スタンド#3のロール
速度を検出してこれを乗算器55,56 にて制御ゲインk
a12 ,ka22 を夫々乗じ、その値のうち前者は加算器45
へ、また後者は加算器46へ夫々与える。加算器45の出力
は第4スタンドに対する圧下位置指令として出力し、ま
た加算器46の出力は第3スタンドに対するロール速度指
令として出力する。
【0006】このような従来方法では、例えば第3スタ
ンドに対する圧下位置指令値S3ref、ロール速度指令値
3refを求めるには第3スタンド#3の出側板厚実績値
m3、当該スタンドの入側張力実績値Tb3、当該スタン
ドの圧下位置実績値S3 、及び当該スタンドロール速度
実績値V3 に基づいて、下記(1) に従って決定する。
【0007】
【数3】
【0008】前記(1) 式によって、第3スタンド#3に
対する圧下位置指令値S3ref、ロール速度指令値V3ref
を所定の制御周期毎に決定し、夫々第3スタンド#3の
圧下位置制御装置、ロール速度制御装置へ出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記した従来
方法においては(1) 式中の制御ゲインka11 …kb22
を最適レギュレータに代表される制御系設計手段に基づ
いて決定している。即ち、圧下位置, ロール速度, 出側
板厚, 入側張力、又はこれらの積分値を状態変数として
対等に扱い、機械的に制御ゲインを求めるために入力さ
れる各実績値が板厚制御のためにどういう効果, 影響を
持つかが十分に検討されておらず、その結果、圧下位
置, ロール速度, 入側張力の実績値等、板厚制御にとっ
ては必ずしも不可欠とはいえない情報も板厚制御装置に
入力し、処理している。
【0010】前記圧下位置指令値及びロール速度指令値
の演算は、通常板厚制御専用の制御装置を用いて計算さ
れが、高精度の板厚制御を実施するためにはその制御周
期を短くし、条件変化に対し迅速に対応することが重要
である。
【0011】ところが従来方式では、圧下位置, ロール
速度の実績値を用いるため計算処理に要する時間が長く
なり、制御周期を十分短くできない。(1) 式中に現れる
乗算処理の数は10であるが、圧下位置, ロール速度の各
実績値を用いるために必要となる乗算処理の数が4であ
って全体の40%も占めている。即ち、板厚制御装置での
制御周期を短くし、制御精度を向上させるため、不必要
な実績値入力とこれに関する処理を最小限に留めること
が必要である。
【0012】最近のハードウェア技術の進歩により、こ
のような板厚制御装置の制御周期は0.02秒から0.05秒と
いったレベルに達している。またその下位に位置する圧
下位置制御装置、ロール速度制御装置 (ロールを駆動す
るモータの制御装置) は更に1桁小さい0.0005秒から0.
002 秒といった短周期での制御を実施している。
【0013】これは、実際の圧下位置、ロール速度 (モ
ータ速度) は板厚制御装置の出力だけから決定されてい
るのではなく、圧延機の加減速指令及びオペレータの介
入に即座に応答する必要があること、また圧延荷重変
動、モータ負荷変動等の種々の外乱の影響に対し高応答
の制御が必要であること等の理由による。言い換えれ
ば、圧下位置、ロール速度の実績値を0.02秒という粗い
制御周期で取り込んでも、0.02秒の間にその値が変化す
るため制御誤差の発生は避れ得ないのである。
【0014】図9は前述した従来の板厚制御方法のタイ
ムチャートである。横軸に時間をとり、圧下位置の実際
の実績値を、板厚制御装置が認識している実績値を
、これに基づいて決定した板厚制御装置の出力をで
示した。また、板厚制御装置の処理周期は0.02秒であ
る。実際の圧下位置に比べ、板厚制御装置の認識実績
値は0.02秒の遅れをもつため、これに基づいて決定し
た制御出力には更0.02行程度の遅れが生じ、要求動作
とは逆の動きをすることとなり、図中のようにハンチン
グ傾向を呈する場合が生じ、高精度の板厚制御が実現で
きなかった。
【0015】本発明者は板厚制御にとって必要不可欠な
情報と必ずしも不可欠とはいえない情報を区分すべく実
圧延機で圧下位置, ロール速度等のアクチュエータの特
性試験を繰り返し行った結果次の事実を知見した。 圧下位置とロール速度とによる板厚制御効果にも周
波数特性の観点から略相互補完関係にあること、 圧下位置とロール速度とを適正な配分んで同時に操
作することで指令通りに板厚が変化する略理想的な板厚
制御特性が得られること これを本発明者が行った実験結果に基づいて説明する。
【0016】図4,図5は5スタンドの冷延タンデムミ
ルにおいて、板幅600mm の低炭素鋼のストリップを圧延
し、第4スタンド#4の圧下位置を正弦波状に所定の振
幅で様々な周波数に変化させたときの、第4スタンド#
4の出側板厚の変動幅を測定した結果を示すグラフであ
る。図5は同じく第1〜第3スタンド#1〜#3のロー
ル速度をサクセシブに (同じ比率だけ同時に) 所定の振
幅で様々な周波数に変化させたときの第4スタンド#4
出側板厚の変動幅を測定した結果を示すグラフである。
図4, 図5は共に、横軸に周波数を、また縦軸に最大の
板厚変動幅を基準とした板厚変動幅を対数スケールで、
即ち板厚変化の振幅ゲインdBをとって表示している。な
お、これら値の測定には圧下位置制御装置, ロール速度
制御装置とも高応答の装置を用いた。図4において10Hz
までの周波数範囲では圧下位置制御装置, ロール速度制
御装置それ自体の影響は全くなく、タンデム圧延自体の
特性を示している。このときの測定条件を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】図4から明らかなように圧下位置に関しは
周波数が1Hz付近では板厚制御効果を有するが、周波数
が低くなるに従ってその効果は小さくなっている。一
方、図5から明らかなようにロール速度の板厚制御効果
は周波数が高くなるに従って小さくなり、1Hz付近では
極小になる。即ち図4,図5から明らかな如く、圧下位
置とロール速度の板厚制御効果は周波数特性の観点から
みて略相互補完関係にあることが解る。なお、この特性
は圧下位置, ロール速度の制御装置の動特性とは無関係
でタンデムミルの本質的な特性である。
【0019】更に、本発明者は第4スタンド#4の圧下
位置をステップ状に変更したときの第5スタンド#5の
出側板厚の挙動、第1〜第3スタンド#1〜#3のサク
セシブロール速度をステップ状に変更したときの第5ス
タンド#5の出側板厚の挙動を夫々測定した。
【0020】その結果を図6(a),(b) に示す。図6(a),
(b) はいずれも横軸に時間 (秒) 、縦軸に板厚偏差をと
って示してある。図6(a) に示す圧下位置の板厚制御特
性は一旦、逆方向に動いてから目標値側に動き、最終的
には元の板厚に戻るという特徴的な高周波特性を示す。
また、図6(b) に示すロール速度の板厚制御特性は段階
的に少しずつ効果が現れる典型的な低周波特性を示して
いる。図6(a),(b) からも圧下位置とロール速度の相互
補完関係が読み取れる。
【0021】実際に第4スタンド#4の圧下位置と第1
〜第3スタンド#1〜#3のサクセシブロール速度を同
時にステップ状に変更したときの第5スタンド#5出側
板厚の挙動を図7に示す。図7は横軸に時間 (秒) 、縦
軸に板厚偏差をとっている。図7に明らかなように圧下
位置とロール速度とを適当な配分で同時に操作すれば指
令通りに板厚が変化するほぼ理想に近い板厚制御特性が
得られることがわかる。また、このような特性試験を表
2に示すようないくつかの圧下位置レベル, ロール速度
レベルで実施したが、いずれの条件でも略同じ結果が得
られた。
【0022】
【表2】
【0023】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
であって、第1の発明の目的とするところは必要不可欠
の実績値入力のみを用いることで制御周期を短縮し、高
い応答制御を施すことで板厚,張力の相互干渉を防ぎ、
高い板厚精度を得られるようにしたタンデムミルの板厚
制御方法を提供するにある。
【0024】第2の発明にあっては板厚制御出力を圧下
位置とロールギャップ夫々の調節量に適正に配分して制
御することを可能としたタンデムミルの板厚制御方法を
提供するにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るタンデ
ムミルの板厚制御方法は、複数の圧延スタンドを備え、
少なくとも1以上の圧延スタンドに圧下位置制御装置、
ロール速度制御装置、出側板厚検出装置を備えたタンデ
ムミルにおいて、1つの圧延スタンドの出側板厚検出装
置の出力に比例積分演算を施して板厚修正出力量を求
め、該板厚修正出力量に圧延条件に応じて予め設定され
た制御ゲインG1 を乗じて圧下位置修正指令量を求める
と共に、前記板厚修正出力量に圧延条件に応じて予め設
定された制御ゲインG2 を乗じてロール速度修正量を求
め、前記圧下位置修正指令量に基づき当該スタンドの圧
下位置制御装置にてその圧下位置を修正し、前記ロール
速度修正量に基づき当該圧延スタンドよりも上流側の全
ての圧延スタンド、又は当該圧延スタンドを含みこれよ
り下流側の全ての圧延スタンドのロール速度制御装置に
てそのロール速度を修正することを特徴とする。
【0026】第2の発明に係るタンデムミルの板厚制御
方法は、上記の制御ゲインG1
【0027】
【数4】
【0028】に従って決定し、上記の制御ゲインG2
【0029】
【数5】 により決定することを特徴とする。
【0030】
【作用】第1の発明にあってはこれによって、板厚制御
出力はこれに制御ゲインG1 ,G2 を乗じることで、圧
下位置とロールギャップとに適正に配分されて制御が行
われることとなり、短い制御周期での制御が可能とな
る。
【0031】第2の発明にあっては、制御ゲインG1
当該スタンド出側張力応力の圧延荷重に対する影響係
数、及び当該スタンド出側板厚の圧延荷重に対する影響
係数を考慮して、また制御ゲインG2 は当該スタンド出
側張力応力の先進率に対する影響係数及び当該スタンド
出側板厚の先進率に対する影響係数を考慮して夫々定め
ることで、板厚制御出力のより適正な配分が可能とな
る。
【0032】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。図1は本発明を5スタンドタンデム
ミルの第4スタンドに適用したときの構成を示す模式図
である。図中1は圧延材、#1〜#5は第1〜第5スタ
ンド、11〜15は圧下位置制御装置、21〜25はロール速度
制御装置、SE1 〜SE6 は板厚検出装置を夫々表してい
る。圧延材1は白抜矢符方向からタンデムミルに供給さ
れ、板厚制御を施される。第4スタンド#4出側に設置
された板厚検出装置SE5 の出力e4 は比例積分(又は積
分)演算装置PIに入力され、ここで板厚修正のために必
要な板厚修正出力量c4 が演算される。板厚修正出力量
4 には乗算器2,3にて圧下位置修正指令値s4 を求
めるための制御ゲインG1 , ロール速度修正指令値v3
を求めるための制御ゲインG2 が夫々乗じられる。圧下
位置修正指令値s 4 は圧下位置制御装置14に、ロール速
度修正指令値v3 はロール速度制御装置21〜23に夫々入
力され、夫々指令値に従って制御される。
【0033】次に図1を用いて本発明の方法の作用を説
明する。先ず第4スタンド#4出側に設置されている板
厚検出装置SE5 で検出された板厚偏差e4 が正、即ち板
厚が目標値よりも厚いものとすると、板厚修正出力量c
4 は板厚を薄目に修正するため負の値となる。制御ゲイ
ンG1 は正であるから圧下位置修正指令値s4 は閉方向
の修正, 制御ゲインG2 も正であるから第3スタンド#
3のロール速度v3 は減速方向の修正が行われる。圧下
位置修正指令値s4 を閉方向に修正すると、圧下率が大
きくなるため出側板厚が薄くなるのと同時に、第4スタ
ンド#4入側板の引き込み速度が遅くなり、この影響で
入側張力が低下し、一旦薄く修正された板厚がもとに戻
ってしまう可能性がある。ところが、同時に第3スタン
ド#3のロール速度修正指令値v3 が減速方向に修正さ
れるため、第3スタンド#3出側板速度も遅くなり、張
力の変化が発生せず、高応答、且つ安定した板の薄目修
正が可能となる。
【0034】図2は本発明による板厚制御方法の内容を
示すブロック線図である。まず、第4スタンド#4出側
板厚偏差e4 に積分ゲインを乗じ、この値と板厚修正出
力値c4 の前回値とを加算して今回値を求める。この今
回値に制御ゲインG1 を乗じて第4スタンド#4に対す
る圧下位置修正指令値s4 を、また今回値に制御ゲイン
2 を乗じて第1〜第3スタンド#1〜#3のロール速
度修正指令値v3 を求める。
【0035】(1) 式にあわせて第3スタンド#3の圧下
位置修正指令S3ref、ロール速度修正指令V3refを求め
る式を示すと(2) 式の如くになる。
【0036】
【数6】
【0037】(2) 式から明らかな如く(1) 式における圧
下位置実績値S3 , ロール速度実績値V3 , 張力実績値
b3とは無関係にこれらの指令値を決定することができ
る。また、その結果、(1) 式での乗算数10は(2) 式では
2と大幅に削減されている。制御ゲインG1 , G2 は実
機テスト、或いは圧延理論に基づいた計算によって求め
られ、例えば、下記(3),(4) 式で与えられ、常に正の値
である。
【0038】
【数7】
【0039】
【数8】
【0040】なお他の制御装置、例えば張力制御装置
9, 負荷バランス制御装置等の出力たる圧下位置指令,
ロール速度指令分を加算してもよい。
【0041】また図2では第3〜第4スタンド#3〜#
4間の張力一定制御装置の出力を加算器7,8にて、加
算する場合を示したが、勿論この加算器6,7の有無、
或いは制御条件による実績の加算処理の有無は、本発明
にかかる板厚制御方法の効果, 作用に何ら影響を及ぼす
ものではなく、たとえ張力制御を併用しなくても高い板
厚精度が得られることが本発明の大きな特徴である。
【0042】図3は、制御ゲインG1 , G2 の関係を示
す説明図である。図は横軸に制御ゲイン(圧下位置修正
ゲイン)G1 を、また縦軸に制御ゲイン(ロール速度修
正ゲイン)G2 をとって修正方向ベクトルとしてプロッ
トしてある。〜は下記表3に示す条件で定められた
値である。
【0043】
【表3】
【0044】表3から明らかな如く、板厚が厚いと,
の如く圧下位置を主体とする制御が、また板厚が薄い
と,の如くロール速度を主体とする制御が望まし
く、コイル毎に最適設定をする必要があることが解る。
【0045】板厚制御の処理周期をどこまで小さくでき
るか、また平均的な板厚変動幅について、従来方式を1.
00とした相対比較を行った。結果は表4に示す通りであ
り、本発明の方法が従来方法に比較して格段に優れてい
ることがわかる。
【0046】
【表4】
【0047】なお本実施例では板厚検出装置として、各
スタンド出側に設置されたX線タイプの板厚計を用いた
例を説明したが、板厚検出方法としてはこれに限るもの
ではなく、例えば、板速計の信号Vb ,Vf を用いて下
記(5) 式により板厚を検出するマスフロー板厚Hを用
い、
【0048】
【数9】
【0049】また荷重信号を用いて下記(6) 式に従い求
めたゲージメータ板厚を用いてもよい。
【0050】
【数10】
【0051】なお上述の実施例では第4スタンド#4よ
りも前の第1〜第3スタンド#1〜#3についてロール
速度の修正制御を行う場合について説明したが、何らこ
れに限るものではなく、例えば第4スタンド#4を含む
それよりも下流側の全スタンドについてロール速度の修
正制御を行うようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上の如く第1の発明にあっては制御周
期が格段に速くなり、制御精度においても大幅な向上が
図れる。また第2の発明にあってはスタンド出側張力応
力の圧延荷重に対する影響係数、スタンド出側板厚の圧
延荷重に対する影響係数を考慮した制御ゲインG1 、ま
たスタンド出側張力応力の先進率に対する影響係数、ス
タンド出側板厚の先進率に対する影響係数を考慮した制
御ゲインG2 夫々を用いることで、より正確な板厚制御
出力の分配が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用した5スタンドタンデムミル
の模式図である。
【図2】本発明方法の制御内容を示すブロック線図であ
る。
【図3】本発明方法において用いる制御ゲインG1 ,G
2 の関係を示すグラフである。
【図4】圧下位置変動周波数と板厚変化の振幅ゲインと
の関係を示すグラフである。
【図5】ロール速度変動周波数と板厚変化の振幅ゲイン
との関係を示すグラフである。
【図6】圧下位置,ロール速度を夫々ステップ状に変化
させた場合の板厚偏差の時間的推移を示すグラフであ
る。
【図7】圧下位置,ロール速度を同時的に適正に変化さ
せた場合の板厚偏差の時間的推移を示すグラフである。
【図8】従来の制御内容を示すブロック線図である。
【図9】従来の制御方法による圧下位置実績、板厚制御
出力の時間的推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧延材 11〜15 圧下位置制御装置 21〜25 ロール速度制御装置 SE1 〜SE6 板厚検出装置 33,34 乗算器 PI 比例積分演算装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドを備え、少なくとも
    1以上の圧延スタンドに圧下位置制御装置、ロール速度
    制御装置、出側板厚検出装置を備えたタンデムミルにお
    いて、 1つの圧延スタンドの出側板厚検出装置の出力に比例積
    分演算を施して板厚修正出力量を求め、該板厚修正出力
    量に圧延条件に応じて予め設定された制御ゲインG1
    乗じて圧下位置修正指令量を求めると共に、前記板厚修
    正出力量に圧延条件に応じて予め設定された制御ゲイン
    2 を乗じてロール速度修正量を求め、前記圧下位置修
    正指令量に基づき当該スタンドの圧下位置制御装置にて
    その圧下位置を修正し、前記ロール速度修正量に基づき
    当該圧延スタンドよりも上流側の全ての圧延スタンド、
    又は当該圧延スタンドを含みこれより下流側の全ての圧
    延スタンドのロール速度制御装置にてそのロール速度を
    修正することを特徴とするタンデムミルの板厚制御方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の板厚制御方法におい
    て、上記の制御ゲインG1 を 【数1】 に従って決定し、上記の制御ゲインG2 を 【数2】 により決定することを特徴とするタンデムミルの板厚制
    御方法。
JP6123988A 1994-06-06 1994-06-06 タンデムミルの板厚制御方法 Pending JPH07328709A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142728A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Hitachi Ltd 圧延機制御装置、圧延機制御システム及び圧延機制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142728A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Hitachi Ltd 圧延機制御装置、圧延機制御システム及び圧延機制御方法

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