JPH07328595A - 芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌の浄化方法 - Google Patents

芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌の浄化方法

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JPH07328595A
JPH07328595A JP6146991A JP14699194A JPH07328595A JP H07328595 A JPH07328595 A JP H07328595A JP 6146991 A JP6146991 A JP 6146991A JP 14699194 A JP14699194 A JP 14699194A JP H07328595 A JPH07328595 A JP H07328595A
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JP
Japan
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soil
catalyst
aromatic halogen
treatment
alumina
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JP6146991A
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Yuuji Ukisu
祐二 浮須
Akira Miyamura
彰 宮村
Takaharu Uchida
隆治 内田
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 土壌に薬品を添加することなく、しかも凝縮
水への芳香族ハロゲン化合物の移行が起こらない、土壌
の浄化方法を提供すること。 【構成】 芳香族ハロゲン化合物に汚染された土壌を浄
化する方法において、該土壌1を300℃〜500℃に
加熱2し、揮発してくる芳香族ハロゲン化合物を250
℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃で触媒3
の存在下に分解するものであり、前記触媒は、白金、パ
ラジウム、銅、コバルト、マンガン、バナジウム又はそ
れらの酸化物のうちから選ばれた少なくとも1種を、γ
−アルミナ又はシリカ−アルミナ担体に担持させて用
い、触媒の存在下での分解は、酸素が5%以上ある条件
で行うのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌の浄化方法に係
り、特にPCB(ポリクロロビフェニル)、PCP(ペ
ンタクロロフェノール)等の有害な芳香族ハロゲン化合
物で汚染された土壌を無害化する土壌の浄化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、PCB等の有害な無機ハロゲン化
合物を含む廃油の流出あるいは廃棄による土壌汚染が、
工場跡地等で認められている。これらをそのまま放置す
れば、土地の有効利用を妨げるばかりでなく、雨水が有
害物の溶出を引き起こし、地下水汚染を誘発する危険性
がある。従来、芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌
の処理方法として、熱分解処理、抽出処理、固化・安定
化処理、化学的脱塩素処理、微生物による生物処理が提
案されている。
【0003】熱分解処理は、高温(800℃以上)で土
壌を加熱するため、土質が変化するという問題がある。
抽出処理では、芳香族ハロゲン化合物を含む抽出液は熱
分解あるいは化学処理の後処理を必要とするためプロセ
スが複雑になり、また生物処理は分解が完了するまでに
長時間を要するという問題がある。固化・安定化処理
は、有害物をセメント固化剤等を用いて封じ込めるだけ
であり、永久的に有害物が環境に漏れ出さないという保
証はない。これに対し、化学処理は、短時間でしかも比
較的低温で芳香族ハロゲン化合物を分解するという特長
をもっている。主な化学処理方法として、アルカリ触媒
(KGME法)、ポリエチレングリコールとアルカリ
(KPEG法)、アルカリ試薬と水素ドナーと炭素系触
媒(BCD法)を土壌に添加、混合し、加熱処理する方
法が提案されている。
【0004】これら従来の化学処理法(KGME法、K
PEG法)では、高価な薬品を土壌に添加するため、ラ
ンニングコストが上昇するばかりでなく、処理後土壌に
未反応の薬品あるいは副生成物が残存するため、これら
が新たな環境汚染を起こす危険性がある。そのため、添
加した薬品を効率よく土壌から回収するプロセスが必要
となる。また、BCD法では安価で無害な薬品を使用す
るものの、加熱処理により土壌中の芳香族ハロゲン化合
物が一部揮発して、土壌中の含有水分から生じる凝縮水
中に混入するため、凝縮水を別の方法で処理する必要が
あり、装置が複雑、大型化すると共に、ドナーオイルが
土壌中に残留する問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消し、土壌に薬品を添加することなく、
しかも凝縮水への芳香族ハロゲン化合物の移行が起こら
ない、土壌の浄化方法を提供することを課題とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、芳香族ハロゲン化合物に汚染された土
壌を浄化する方法において、該土壌を300℃〜500
℃に加熱し、揮発してくる芳香族ハロゲン化合物を25
0℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃で触媒
の存在下に分解することとしたものである。前記浄化方
法において、触媒としては、白金、パラジウム、銅、コ
バルト、マンガン、バナジウム又はそれらの酸化物のう
ちから選ばれた少なくとも1種を、γ−アルミナ又はシ
リカ−アルミナ等の担体に担持させたものが使用でき
る。前記触媒の存在下での分解は、酸素が5%以上ある
条件で行うのがよい。
【0007】次に、本発明を詳細に説明する。本発明で
は、芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌を加熱する加
熱器の上部に、金属酸化物に貴金属等を担持した触媒を
充填した触媒層を設けることにより、土壌から揮発して
くるガス状の芳香族ハロゲン化合物を酸化分解する。土
壌は芳香族ハロゲン化合物の沸点以上(300℃〜50
0℃)に加熱して、芳香族ハロゲン化合物をガス状にす
ることにより、土壌から除去する。触媒層には、γ−ア
ルミナ、シリカ−アルミナ等の酸化物担体に、白金、パ
ラジウム、銅、コバルト、マンガン、バナジウム又はそ
れらの酸化物のうちから少なくとも1種を、1〜10w
t%担持した触媒を充填する。触媒とガスを適度に接触
させるため、触媒は球状あるいはペレット状に造粒する
か、ハニカム状にすることが望ましい。
【0008】触媒層は250℃〜400℃に加熱され、
土壌から揮発したガス状の芳香族ハロゲン化合物は、触
媒層を通過する間に二酸化炭素、塩化水素及び塩素ガス
に分解される。400℃以上の高温では、主反応である
酸化分解反応のほかに副反応が起こり、ホスゲン、四塩
化炭素等の塩素を含む有害な副生成物が発生するので、
触媒層は400℃以下、好ましくは250℃〜350℃
に加熱するのが良い。分解ガス中に含まれる塩化水素ガ
スはアルカリ溶液で中和、塩素ガスは活性炭吸着により
分離、除去される。
【0009】土壌から揮発したガス中の酸素濃度が5%
未満の場合は、酸化反応の速度を速めるために、酸素又
は空気を導入して酸素濃度を5%以上にする。また、酸
素濃度が低い場合には、芳香族ハロゲン化合物中の炭素
の完全酸化が起こらず、有害な一酸化炭素が生成するば
かりでなく、触媒表面の金属上に炭素が析出して触媒活
性の低下をもたらす原因となる。酸素濃度を5%以上と
することで、一酸化炭素の生成及び炭素析出を抑制する
ことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 図1に、本発明の土壌の浄化方法に用いた実験装置の概
略構成図を示す。図1において、1は土壌を入れた加熱
反応器で、マントルヒーター2で所定温度まで加熱され
る。3は触媒充填層で、ヒーター4で加熱でき、6、7
は1、3内の温度を検出するための熱電対であり、5は
酸素導入口であり、9はリボンヒーターである。また、
8は凝縮器で水12により冷却され、凝縮物は凝縮液受
け10に入り、非凝縮物は活性炭トラップ11を通り排
気される。
【0011】次に、図1に示すガラス製実験装置を用い
て、PCB(KC−300)を2500mg/kg−乾
土の濃度で含有する土壌の処理実験を、以下の処理条件
で行った。 土壌重量 : 70g(乾)、 水添加量 : 30cm3 、 触媒重量 : 10g、 触媒層温度 : 300℃、 土壌加熱温度 : 380℃、 加熱時間 : 1h、 空間速度(SV) : 3000h-1
【0012】実験結果を表1に示す。処理後の土壌から
は、添加したPCBの99.99%が除去されている。
また、Ptをγ−アルミナに3重量%担持したペレット
状触媒(粒径3mm)を充填した触媒層(内径20m
m、長さ40mm)を設けることにより、凝縮液中にP
CBが検出されない結果から、土壌から揮発したPCB
が触媒により分解したことが明らかである。
【表1】 注)ND=検出せず
【0013】実施例2 図1に示すガラス製実験装置を用いて、PCPを100
0mg/kgの濃度で含有する土壌の処理実験を以下の
処理条件で行った。 土壌重量 : 70g(乾)、 水添加量 : 30cm3 、 触媒重量 : 10g、 触媒層温度 : 300℃、 土壌加熱温度 : 380℃、 加熱時間 : 1h、 空間速度(SV) : 3000h-1
【0014】実験結果を表2に示す。処理後の土壌から
は添加したPCPの100%が除去されている。また、
反応器上部にPtをγ−アルミナに3重量%担持したペ
レット状触媒(粒径3mm)を充填した触媒層(内径2
0mm、長さ40mm)を設けることにより、凝縮液中
にPCPが検出されない結果から、土壌から揮発したP
CPが触媒により分解したことが明らかである。
【表2】 注)ND=検出せず
【0015】実施例3 図1に示すガラス製実験装置を用いて、PCBを250
0mg/kg−乾土で含有する土壌の処理実験を以下の
処理条件で行った。触媒層(内径20mm、長さ60m
m)には、CuOをγ−アルミナに8重量%担持したペ
レット状触媒(粒径3mm)を充填した。 土壌重量 : 70g(乾)、 水添加量 : 30cm3 、 触媒重量 : 15g、 触媒層温度 : 350℃、 土壌加熱温度 : 380℃、 加熱時間 : 1h、 空間速度(SV) : 2000h-1、 処理後土壌からは添加したPCBの99.99%が除去
され、凝縮液中にPCBは検出されなかった。
【0016】実施例4 図1に示すガラス製実験装置を用いて、PCBを250
0mg/kg−乾土で含有する土壌の処理実験を以下の
処理条件で行った。触媒層(内径20mm、長さ60m
m)には、Co3 4 をγ−アルミナに5重量%担持し
たペレット状触媒(粒径3mm)を充填した。 土壌重量 : 70g(乾)、 水添加量 : 30cm3 、 触媒重量 : 15g、 触媒層温度 : 350℃、 土壌加熱温度 : 380℃、 加熱時間 : 1h、 空間速度(SV) : 2000h-1、 処理後土壌からは添加したPCBの99.99%が除去
され、凝縮液中にPCBは検出されなかった。
【0017】
【発明の効果】従来の技術では、土壌を加熱して熱脱着
させる場合は、芳香族ハロゲン化合物が凝縮水へ移行
し、また凝縮器内にも付着するため、内部を洗浄して、
洗浄液と凝縮水をさらに別のプロセスで処理する必要が
あった。本発明では、土壌から揮発した芳香族ハロゲン
化合物は凝縮器の前に設けた触媒層で分解されて無害と
なり、洗浄液及び凝縮水の後処理を必要としないため、
装置のコンパクト化がはかれるとともに、処理コストを
大幅に削減することができる。また、分解を目的とした
従来の技術では土壌中でPCB等の有害物質が分解でき
ても、土壌に薬品を添加するため、処理後土壌に未反応
の薬品や副生成物が残存する問題があった。これに対
し、本発明では土壌に薬品を添加しないため、処理後土
壌を問題なく環境に戻すことができ、土地の有効利用、
環境浄化を促進することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた実験装置の概略構成
図。
【符号の説明】
1:加熱反応器、2:マントルヒーター、3:触媒、
4:ヒーター、5:酸素導入口、6、7:熱電対、8:
凝縮器、9:リボンヒーター、10:凝縮液受け、1
1:活性炭トラップ、12:水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 ZAB

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ハロゲン化合物に汚染された土壌
    を浄化する方法において、該土壌を300℃〜500℃
    に加熱し、揮発してくる芳香族ハロゲン化合物を250
    ℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃で触媒の
    存在下に分解することを特徴とする土壌の浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記触媒が、白金、パラジウム、銅、コ
    バルト、マンガン、バナジウム又はそれらの酸化物のう
    ちから選ばれた少なくとも1種を担体に担持させたもの
    である請求項1記載の土壌の浄化方法。
  3. 【請求項3】 前記担体が、γ−アルミナ又はシリカ−
    アルミナである請求項2記載の土壌の浄化方法。
  4. 【請求項4】 前記触媒の存在下の分解は、酸素が5%
    以上ある条件で行うことを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の土壌の浄化方法。
JP6146991A 1994-06-07 1994-06-07 芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌の浄化方法 Pending JPH07328595A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004002639A1 (ja) * 2002-06-26 2004-01-08 Jfe Engineering Corporation 粉状廃棄物を加熱処理する装置
JP2005081234A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Toshiba Corp 汚染物質ガスの分解装置および汚染土壌の処理装置

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WO2004002639A1 (ja) * 2002-06-26 2004-01-08 Jfe Engineering Corporation 粉状廃棄物を加熱処理する装置
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