JPH07327962A - 体型測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 体型データの測定を行う際におけるオペレー
タによる測定位置の指定を容易にするとともに、測定精
度の向上を図ること。 【構成】 被測定者を二次元像として撮影する画像入力
手段ａと、この画像入力手段ａから入力された画像を画
面上に表示する表示手段ｂと、この表示手段ｂの画像上
の任意の位置を指定することが可能な指定手段ｃと、こ
の指定手段ｃにより指定された位置近傍の画像を拡大す
る拡大手段ｄと、前記指定手段ｃにより指定された前記
画像上の位置から体型データを演算する演算手段ｅと、
この演算手段ｅで得られた被測定者の体型データと予め
入力されている標準体型データとを比較してその比較結
果を出力する比較出力手段ｆとを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、体型を測定する装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特開昭６２−２４３５３５号公報
に記載されている装置のように、被測定者のシルエット
を撮影した１／１０の写真の人体像の輪郭をオペレータ
がデジタイザでなぞって演算処理装置に入力し、この入
力データに基づいて被測定者の体型を測定し、この測定
結果に基づいて肥満度の判定などの処理を行うようにし
たものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の体型測定装置にあっては、１／１０サイズ
に撮影されたシルエット像により体型データの測定位置
の指定を行うようにしているため、細かい位置の指定が
難しいという問題があり、さらに、それによる測定誤差
が大きくなるという問題があった。

【０００４】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、体型データの測定を行う際におけるオ
ペレータによる測定位置の指定を容易にするとともに、
測定精度の向上を図ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明の体型測定装置では、図１のクレーム対応図
に示すように、被測定者を二次元像として撮影する画像
入力手段ａと、この画像入力手段ａから入力された画像
を画面上に表示する表示手段ｂと、この表示手段ｂの画
像上の任意の位置を指定することが可能な指定手段ｃ
と、この指定手段ｃにより指定された位置近傍の画像を
拡大する拡大手段ｄと、前記指定手段ｃにより指定され
た前記画像上の位置から体型データを演算する演算手段
ｅと、この演算手段ｅで得られた被測定者の体型データ
と予め入力されている標準体型データとを比較してその
比較結果を出力する比較出力手段ｆとを設けた。

【０００６】

【作用】被測定者の体型を測定する時には、まず、被測
定者の体型を画像入力手段ａで撮影し、その体型を表示
手段ｂの画面上に表示する。そして、オペレータは、画
面上に表示されている体型画像上において、これから測
定する位置をカーソルやタッチペンなどの指定手段ｃに
より指定する。この指定の際には、拡大手段ｄにより拡
大した体型画像上で指定を行うことができ、この場合、
指定位置に誤差が生じにくい。

【０００７】上述のようにして測定位置の指定を行った
ら、次に、演算手段ｅは、指定された位置の体型データ
を演算し、さらに、比較出力手段ｆは、演算手段ｅで得
られた体型データと予め入力されている標準体型データ
とを比較して、その比較結果を出力する。

【０００８】

【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。図
２は本発明一実施例の体型測定装置の構成を示す全体構
成図であって、図中１は画像入力手段としての二次元Ｃ
ＣＤカメラ（以下、ＣＣＤカメラという）であり、この
ＣＣＤカメラ１は、像を平面として撮像する一般的なも
ので、垂直に立設されたスクリーン２の前面を全体的に
撮像可能に、スクリーン２の正面に設置されている。な
お、前記スクリーン２は、背面側に図示を省略した照明
が設けられており、スクリーン２全体が面光源となるよ
うに構成されている。

【０００９】前記ＣＣＤカメラ１で撮影された画像はコ
ントロールユニット（演算手段）３に信号として送られ
る。

【００１０】前記コントロールユニット３は、いわゆる
マイクロコンピュータで構成されていて、出力側にモニ
タ（表示手段）４が接続されている一方で、入力側にキ
ーボード５が接続されており、ＣＣＤカメラ１が撮影し
た画像をモニタ４の画面４ａ上（図３，４参照）に表示
させる機能と、必要な体型測定データを得るための測定
位置を画面４ａ上で指示する機能と、指定された位置の
体型に関する測定を行う機能と、この測定で得られた被
測定者Ｍの体型測定データから評価値Ｘの算出を行う機
能と、オペレータがキーボード５の操作によりカーソル
Ｃ（図３，４参照）で指定した位置の周囲の画像を拡大
表示する機能とを有しており、請求の範囲の表示手段，
拡大手段，演算手段，比較出力手段に相当する。

【００１１】次に、前記コントロールユニット３の制御
流れを図５のフローチャートにより説明する。

【００１２】ステップＳ１では、ＣＣＤカメラ１により
撮影した画像を入力し、続く、ステップＳ２では、この
画像をモニタ４の画面４ａに出力する。この画像は、図
３に示すように、被測定者Ｍの全身の像（体型画像Ｍ
₀ ）である。

【００１３】続く、ステップＳ３は、オペレータが画面
４ａ上においてカーソルＣにより測定位置を指定する操
作を表している。なお、カーソルＣはオペレータのキー
ボード操作により画面４ａ上の任意の位置に移動するこ
とができる。

【００１４】ステップＳ４では、カーソルＣで指定した
位置の周辺の体型画像Ｍ₀ を図４に示すように拡大する
処理を行う（この図はウエストの位置を拡大してい
る）。

【００１５】ステップＳ５では、オペレータによる確認
の入力があったか否かを判定し、ＹＥＳでステップＳ６
に進み、ＮＯでステップＳ７に進む。なお、この確認
は、前記キーボード５を操作して行うものである。

【００１６】ステップＳ６では、指定位置の測定を行
う。ちなみに、図４に示すカーソルＣの位置を指定した
場合、ウエスト幅の測定を行うもので、すなわち、スク
リーン２の前の位置（この位置は、被測定者が立つ位置
を示すために設けられている図示を省略したマーカの位
置をいう）における実際の寸法に対する画面４ａ上の寸
法の縮尺は予めわかっているから、体型画像Ｍ₀ 上の指
定位置間の距離を測定して実際のウエスト幅を測定する
ことができる。

【００１７】ステップＳ７は、ステップＳ４において画
像を拡大した際に、カーソルＣによる指定位置が、測定
位置とずれている場合に、オペレータが行う指定位置の
修正を示しており、説明の都合上、制御の流れとして記
載している。

【００１８】ステップＳ８では、ステップＳ６で得られ
た測定値から体型測定データを求めて、この体型測定デ
ータと、予め入力されている性別・年代別の標準体型デ
ータと比較してその評価値Ｘを演算する。そして、ステ
ップＳ９では、その評価値Ｘをモニタ４に出力する。

【００１９】ここで、評価値Ｘについて説明すると、本
実施例では、ウエスト幅を評価するための標準体型デー
タは、身長に対するウエスト幅の割合（ウエスト幅／身
長×１００）として、その標準値ならびに偏差値が、下
記の表１に示すように入力されている。そして、ウエス
ト幅の測定値により、下記の演算式に基づいてウエス
ト評価指数を求め、このウエスト評価指数Ｎに応じて下
記表２に基づいて＋２〜−２の範囲で５段階評価するよ
うにしている。

【００２０】ウエスト評価指数Ｎ＝２０×（標準値−測
定値）／標準偏差＋５０ ……

【表１】

【表２】 次に、実施例装置による測定の手順を順を追って説明す
る。

【００２１】まず、被測定者Ｍをスクリーン２の前の図
示を省略したマーカの上に立たせ、ＣＣＤカメラ１に対
して正面を向くようにして直立させ、その状態で、ＣＣ
Ｄカメラ１により全身を撮影する。ちなみに、マーカと
ＣＣＤカメラ１との距離は、予め測定されている。

【００２２】このＣＣＤカメラ１で撮影した被測定者Ｍ
の全身像である体型画像Ｍ₀ が、図３に示すようにモニ
タ４の画面４ａ上に表示される。そして、画面４ａで
は、測定位置が指示され、それに応じて、オペレータが
カーソルＣの位置を操作して、測定位置を指定する。ち
なみに、本実施例のようにウエスト幅を測定する場合に
は、カーソルＣを画面４ａのウエスト位置の近傍に移動
させて、ウエストの左右端部の位置を指定する。

【００２３】このように測定位置の指定が成されると、
画面４ａでは、図４に示すように、ウエストの近傍が拡
大されるから、オペレータは、指定位置が正しく成され
ているかを拡大画面上で確認し、必要に応じて指定位置
の修正を行い、指定位置が正しい状態となった時点でオ
ペレータは確認操作を行う。

【００２４】この確認信号を受けて、装置はウエスト幅
の測定を行い、さらに、５段階の評価値Ｘを演算する。
すなわち、体型測定データが標準体型データに近ければ
０の評価を行い、体型測定データ（ウエスト幅）の方が
大きければその程度に応じて＋１と＋２の２段階評価を
行い、標準体型データの方が大きければその程度に応じ
て−１と−２の２段階評価を行う。

【００２５】以上説明したように、被測定者ＭをＣＣＤ
カメラ１で撮影して、被測定者Ｍの体型に関するデータ
を入力するようにしたため、従来のようにオペレータが
写真の人体像の輪郭をデジタイザでなぞるのに比べて、
入力が極めて容易となるという効果が得られる。しか
も、測定位置の指定を画面４ａ上のカーソルＣにより行
うにあたり、画面４ａ上に表示されている体型画像Ｍ₀
を拡大して行うようにしたため、カーソルＣによる指定
を誤差なく行うことができる。

【００２６】次に、第２実施例について説明する。

【００２７】この第２実施例は、ＣＣＤカメラ１が撮影
した画像をそのままモニタ４に表示するのではなしに、
図６に示す抽出部６により入力画像からその輪郭のみを
抽出して表示するようにした例である。この場合、例え
ば、ウエスト幅の測定の際には、図７に示すようにカー
ソルＣにより一点を指定すると、その指定した高さと輪
郭との交点から測定値を算出するように構成されてお
り、オペレータによる測定位置の指定が簡略化できる。

【００２８】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明
に含まれる。

【００２９】例えば、実施例では、オペレータによる位
置の指定をカーソルＣにより行うようにした例を示した
が、要するに、画面４ａ上の任意の位置の指定を行うこ
とができるものであれば、画面４ａに直接触れるタッチ
ペンなどの他の手段を用いても良い。また、カーソルＣ
は、実施例で示したように＋形状のものが位置の特定が
し易く好ましいが、位置の指定ができるのならこれに限
られない。

【００３０】実施例では、体型の評価の例としてウエス
ト幅を示したが、従来技術に示されているような背中の
曲がり具合いや肩峰水平度や腹部突出度などの他の体型
評価を行っても良い。なお、背中の曲がり具合である円
背度は、背部の最も突出している点と首の付け根の水平
方向の間隔の身長に対する比率で表すことができ、この
場合の、性別・年代別の標準値・標準偏差、及び評価を
下記の表３及び表４に示す。なお、この表において、円
背度評価指数Ｍは、下記の式から求める。

【００３１】 Ｍ＝（−１０）×（標準偏差／２０）＋標準値 ……

【表３】

【表４】

【００３２】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明の体型測
定装置にあっては、被測定者のデータを画像入力手段で
直接撮影して入力するようにしたため、入力が容易であ
るという効果が得られる。しかも、測定位置の指定を行
う場合、画面上に表示されている体型画像を拡大手段に
より拡大して行うことができるため、指定手段による指
定を誤差なく行うことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の体型測定装置を示すクレーム対応図で
ある。

【図２】本発明第１実施例の体型測定装置を示す全体構
成図である。

【図３】第１実施例装置の画面ならびに体型画像を示す
正面図である。

【図４】第１実施例装置の体型画像の拡大状態を示す正
面図である。

【図５】第１実施例装置のコントロールユニットの制御
流れを示すフローチャートである。

【図６】本発明第２実施例の体型測定装置を示す全体構
成図である。

【図７】第２実施例装置の画面ならびに体型画像を示す
正面図である。

【符号の説明】

ａ 画像入力手段 ｂ 表示手段 ｃ 指定手段 ｄ 拡大手段 ｅ 演算手段 ｆ 比較出力手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被測定者を二次元像として撮影する画像
   入力手段と、 この画像入力手段から入力された画像を画面上に表示す
   る表示手段と、 この表示手段の画像上の任意の位置を指定することが可
   能な指定手段と、 この指定手段により指定された位置近傍の画像を拡大す
   る拡大手段と、 前記指定手段により指定された前記画像上の位置から体
   型データを演算する演算手段と、 この演算手段で得られた被測定者の体型データと、予め
   入力されている標準体型データとを比較してその比較結
   果を出力する比較出力手段と、を備えていることを特徴
   とする体型測定装置。