JPH0732767B2 - オキシメータ - Google Patents

オキシメータ

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JPH0732767B2
JPH0732767B2 JP61062986A JP6298686A JPH0732767B2 JP H0732767 B2 JPH0732767 B2 JP H0732767B2 JP 61062986 A JP61062986 A JP 61062986A JP 6298686 A JP6298686 A JP 6298686A JP H0732767 B2 JPH0732767 B2 JP H0732767B2
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謙治 蛤
隆夫 坂井
昭夫 山西
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、血液中の動脈血の酸素飽和度を非観血的に測
定するオキシメータに関する。
従来の技術 血液中の動脈血の酸素飽和度を非観血的に測定するオキ
シメータは、例えば特開昭60−176624号公報などにおい
て提案されている。しかしながら従来のオキシメータで
は、酸素飽和度を長時間にわたって連続して測定する
か、操作部材を操作したときだけ測定するかしかできな
かった。従って、例えば長時間にわたって酸素飽和度を
測定したいが、測定は間欠的に行うだけで十分である場
合には対応することができなかった。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、長時間にわたる酸素飽和度の測定を間
欠的に行うことが可能なオキシメータを提供することに
ある。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明のオキシメータは、
脈動する血液を含む生体に向けて測定光を発光するとと
もに、発光された後生体を通過した光に基づいて酸素飽
和度を測定する測定手段と、上記測定手段による前回の
測定から所定の時間だけ経過したか否かを判定する判定
手段と、上記判定手段により前回の測定から所定の時間
だけ経過したことが判定されると、上記測定手段に新た
な測定を再開させる制御手段とを備えたことを特徴とし
ている。
作用 測定手段による前回の測定から所定の時間だけ経過した
か否かを判定する判定手段と判定手段により前回の測定
から所定の時間だけ経過したことが判定されると新たな
測定を再開させる制御手段とを設けたことにより、長時
間にわたる酸素飽和度の測定が間欠的に行われる。
実施例 以下、本発明実施例にかかるオキシメータ・システムを
図面に基づいて詳細に説明する。本実施例におけるオキ
シメータ・システムは、第1図に図示されるように、測
定用プロープ(1)と、SaO2及び脈拍数等を演算表示し
てそのデータを装填されたICカード(2)に記憶すると
ともに、外部に出力する機能を有する本体(3)とから
なる。本体(3)は、第2図に示されるように、専用プ
リンタ(4)と接続することができ、この状態でスポッ
ト測定値および本体(3)に記憶された連続測定値のプ
リントアウトを得ることができる。また、本体(3)
は、第3図に図示されるように、パーソナルコンピュー
タ等の汎用情報処理装置(5)に接続でき、この状態で
測定されたSaO2及び脈拍数の分析処理を行なうことがで
きる。
また、本体(3)に挿入されたICカード(2)は着脱自
在であり、このICカード(2)に記憶されたSaO2や脈拍
数等のデータは、ICカード(2)を第4図に示す専用処
理装置(6)に挿入することによって分析処理を行なう
ことができる。
本体(3)と専用プリンタ(4)および汎用情報処理装
置(5)との信号の授受はコネクタを介して行なわれる
が、信号により変調された赤外光または電波によって信
号の授受を無線で行なっても良い。
第5図にプローブ(1)と本体(3)の構成の概略を示
す。第5図において、本体(3)内には、後述するプロ
ーブ(1)中の受光素子(25)の出力を処理する信号処
理回路(7)、信号処理回路(7)の出力を選択するマ
ルチプレクサ(8)、マルチプレクサ(8)の出力をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器(9)、SaO2や脈拍
数の演算、及び後述する表示部(13)や操作部(14)等
の制御を行なうCPU(10)、ROM(11)、RAM(12)、演
算されたSaO2や脈拍数等を表示する表示部(13)、アラ
ームレベルや測定・表示モードを選択するための操作部
(14)、アラーム音および脈拍音を発する音声出力部
(15)、専用プリンタやデータアナライザとデータの授
受および脈波形を出力する入出力部(16)、測定値を記
憶するための着脱可能なICカード(2)とデータの授受
を行なうICカード入出力部(17)、時計部(18)、LED
(20)(21)を点灯するためのLED駆動部(19)、そし
て各部に電源を供給する電源部(100)がそれぞれ設け
られている。そして、本体(3)にはプローブ(1)が
着脱自在に接続される。
プローブ(1)は、660nm付近の光を発するRLED(2
0)、940nm付近の光を発するIRLED(21)、RLED(20)
またはIRLED(21)の温度に対応した信号を出力する温
度検出部(22)、RLED(20)における660nm付近の発光
強度に対する900nm付近の発光強度に対応した信号を出
力する有害光レベル出力部(23)、スポット測定用プロ
ーブか連続測定用プローブかを判別するための信号を出
力するプローブ識別出力部(24)、RLED(20)およびIR
LED(21)から発せられて、生体を通った光を受光して
その強度に応じた信号を出力する受光素子(25)からな
る。
本実施例における電源部(100)は、各部に電力を供給
するNiCdバッテリ(26)、電源スイッチがオフの時にRA
M(12)と時計部(18)とをバックアップするバックア
ップ電池(27)、商用電源から電源供給するための外部
電源入力部(28)、過充電防止部(29)、過放電防止部
(30)、主電池電圧検出部(31)、バックアップ電池電
圧検出部(32)、突入電流制御部(33)、及び定電圧出
力部(34)を有する。
各部への電力は定電圧出力部(34)から供給される。本
実施例においては、電源としてNiCdバッテリ(26)を用
いているので本体(3)を移動させても測定することが
でき、スポット測定に適している。一方、本体(3)を
据置いて連続測定する場合、ACアダプタ(図示せず)を
外部電源入力部(28)に接続することによって商用電源
から本体(3)に電源供給することもできる。NiCdバッ
テリ(26)の充電も外部電源入力部(28)に接続された
ACアダプタを介して行なわれる。ここで、NiCdバッテリ
(26)は過充電すると寿命が短くなる上に漏液や温度上
昇を生じて危険なので、本実施例ではNiCdバッテリ(2
6)の電圧が所定の値(第1検出レベル)に達したこと
を主電池電圧検出部(31)が検出すると、検出信号が過
充電防止部(29)に入力されて充電が停止または過充電
が生じないレベルまで充電電流が抑制される。
また、本体(3)に専用プリンタ(4)を接続したと
き、ACアダプタから本体(3)と専用プリンタ(4)と
の両方に電力を供給するように構成することが可能であ
るが、この場合、NiCdバッテリ(26)を充電しながら本
体(3)と専用プリンタ(4)を動作させるためには出
力容量の大きいACアダプタが必要となり、ACアダプタが
大型になってしまう。そこで、本実施例では、専用プリ
ンタ(4)が動作する時は、専用プリンタ(4)から本
体(3)の過充電防止回路(29)に充電停止信号(35)
を入力してその間の充電を停止させることによって、低
い出力容量のACアダプタの使用を可能としている。
また、NiCdバッテリ(26)は過放電すると寿命が短くな
る。そこで、本実施例では、NiCdバッテリ(26)の電圧
が所定のレベル(第2検出レベル)以下になたことを主
電池電圧検出部(31)が検出するとその検出信号がCPU
(10)に伝達され、CPU(10)は後述する表示部(13)
の全セグメントを点滅させるとともに、所定の時間だけ
警告音または“Low battery"というメッセージを音声出
力部(15)から発してNiCdバッテリ(26)の電圧低下を
知らせ、充電を促す。この後にもNiCdバッテリ(26)が
充電されずに本体(3)を動作させると、NiCdバッテリ
(26)の電圧がさらに低下する。そして、その電圧が所
定のレベル(第3検出レベル)以下になったことを主電
池電圧検出部(31)が検出すると過放電防止部(30)が
動作して定電圧出力部(34)への電源供給が停止され、
NiCdバッテリ(26)の過放電が防止される。
また、回路の故障等によってNiCdバッテリ(26)が大電
流で放電されると、その寿命が短くなったり温度が上昇
したりする等の危険を生じる。そこで、本実施例では、
回路の故障等によってNiCdバッテリ(26)が大電流で放
電されるのを瞬時に防止するため、電流ヒューズ(H)
を挿入している。ここで、大電流放電を確実に短時間で
遮断するためには、電流ヒューズ(H)の定格電流は低
いことが望ましい。しかしながら、従来の構成では、定
電圧出力部(34)には雑音を抑制するため大容量のコン
デンサが接続されるので、電源スイッチ(36)をオンし
たときに前記大容量コンデンサを充電するために瞬間的
に大きな突入電流が流れてしまい、これを防止するため
に電流ヒューズ(H)の定格を小さくできないという問
題があった。そこで、本実施例では、突入電流制御部
(33)にて前記突入電流を抑制することによって、低い
電流定格のヒューズを使うことを可能にしている。ここ
で、突入電流の抑制は電流制限機能を有する定電圧回路
によっても実現できる。しかし、そのような回路は、消
費電流が大きい上に正常に動作するために必要な入出力
電圧差が大きく、本実施例の装置のような電池動作機器
には適しない。
本実施例における突入電流制御部(33)の具体的な構成
を第6図に示す。第6図において、(C1)(C2)はそれ
ぞれ大容量のコンデンサを示し、(C3)(C4)もそれぞ
れコンデンサ、(R1)(R2)はそれぞれ抵抗、(Q1)〜
(Q4)はそれぞれトランジスタ(IC1)(IC2)はそれぞ
れ3端子レギュレータを示す。このような構成により、
本実施例の突入電流制御部(33)は2つの定電圧出力
(VC1)(VC2)を有し、それぞれに大容量コンデンサ
(C1)(C2)が接続されている。そして、本実施例によ
れば、電源スイッチ(36)をオンさせた後に、それらの
大容量コンデンサ(C1)(C2)をC3・R1およびC4・R2
時定数で決まるそれぞれの所定の時間をかけて充電する
ことによって、さらにC3・R1の時定数とC4・R2の時定数
とに差をもたせることによって、2つの定電圧出力(VC
1)(VC2)に同時に大きな突入電流が流れることを防止
している。
第7図に第6図の回路の各部の電圧および電流波形を示
す。まず、電源スイッチ(36)のオンとともに、3端子
レギュレータ(IC1)(IC2)の入力電圧V1が立上り、そ
れと同時にそのそれぞれの出力電圧VA1,VA2も所定の電
圧に立上る。一方、トランジスタ(Q3)および(Q4)の
ベース電圧VB1,VB2はそれぞれC3・R1およびC4・R2で決
まる時定数で変化し、トランジスタ(Q3)および(Q4
が完全にオンするまでコンデンサ(C1)および(C2)の
充電電流IC1,IC2はそれぞれ徐々に増加するので、大き
な突入電流が流れることはない。また、時定数C3・R1
くらべて時定数C4・R2が大きいので、コンデンサ(C1
(C2)の充電が完全に完了するまでに要する時間が互い
に異なる。したがって、2つの定電圧出力(VC1)(V
C2)に同時に大きな突入電流が流れることが防止され
る。
第5図に戻って、電源スイッチ(36)がオフのときも本
体(3)内の時計部(18)およびRAM(12)がその動作
を行うことができるように、バックアップ電池(27)が
電源部(100)に設けられている。ここで、バックアッ
プ電池(27)の電圧が低下すると、電源スイッチがオフ
されたときに時計部(18)およびRAM(12)が正常に動
作できなくなる。そこで、電源部(100)にはバックア
ップ電池(27)の電圧低下を検出するバックアップ電池
電圧検出部(32)が設けられており、バックアップ電池
(27)の電圧が所定の値以下になるとバックアップ電池
電圧低下信号をCPU(10)に送出する。CPU(10)は、こ
のバックアップ電池電圧低下信号を受信すると表示部
(13)にてバックアップ電池電圧の低下を警告する。
次に、信号処理回路(7)の詳細な説明を行なう前に、
本実施例におけるSaO2の測定原理について説明する。波
長λおよびλの光が生体に照射されたとき、生体を
通ったそれぞれの波長の光の強度Iλ1,Iλは、 で表わされる。
但し、ここで、 Ioλ1:波長λの入射光強度 Ioλ2:波長λの入射光強度 Ttλ1:波長λにおける動脈血以外の組織の透過率 Ttλ2:波長λにおける動脈血以外の組織の透過率 d:動脈血層の厚さの時間平均値 Δd:動脈血層の厚さの時間的変動成分 SaO2:動脈血の酸素飽和度 である。
ここで、Iλ1,Iλの直流成分をそれぞれIλ1DC,Iλ
2DCとし、log(Iλ1DC/Iλ)およびlog(Iλ2DC/I
λ)をそれぞれUλ1,Uλとすると、Uλ1,Uλ
それぞれ近似的に で表わされる。また、ここで、Uλ1,Uλをそれぞれl
ogIλ1,logIλの時間的変動成分としても(3)
(4)式が得られる。更に、Iλ1,Iλの時間的変動
成分をそれぞれΔIλ1,ΔIλとしたとき、Uλ1,U
λをそれぞれΔIλ1/Iλ1DC,ΔIλ2/Iλ2DCとして
求めても(3)(4)式が得られる。そして、(3)
(4)式をSaO2について解くことにより でSaO2が求められる。ここで、K1,K2,K3,K4はそれぞれ
波長λ1によって決まる定数である。本実施例で
は、λおよびλとしてそれぞれ660nm付近および940
nm付近の波長を用いている。
次に、本実施例における本体(3)の信号処理回路
(7)の構成を第8図を用いて説明する。
本実施例では、光源として、660nm付近の波長の光を発
するRLED(20)と940nm付近の波長の光を発するIRLED
(21)とが用いられている。各LED(20)(21)は、そ
れぞれCPU(10)に内蔵されるタイマにより作られるタ
イミングに従って制御されるLED駆動部(19)によって
駆動され、第9図に示すように各々デュティー比1/2で
駆動される。各LED(20)(21)から発せられた光は生
体(55)を通って減衰され、受光素子(25)に受光され
る。受光素子(25)はそれに入射した光の強度に応じた
電流を出力し、この出力電流は電流電圧変換部(37)に
より電圧に変換される。
ここで、後述するように本体(3)が測定モードに設定
されているときにはスイッチ(S1)は端子(a1)に接続
され、従って電流電圧変換部(37)の出力は増幅器(3
8)により増幅される。増幅器(38)の出力(A1)の波
形を第9図に示す。増幅器(38)の出力はR同期整流部
(39)およびIR同期整流部(40)に入力される。R同期
整流部(39)は、RLED(20)が発光している期間は入力
信号を等倍に増幅し、RLED(20)が発光していない期間
は入力信号を−1倍に増幅する。Rは同期整流部(39)
の出力を第9図にAR1で示す。同様に、IR同期整流部(4
0)は、IRLED(21)が発光している期間は入力信号を等
倍に増幅し、IRLED(21)が発光していない期間は入力
信号を−1倍に増幅する。このIR同期整流部(40)の出
力を第9図にAIR1で示す。したがって、各同期整流部
(39)(40)の出力は、その時間平均をとると、それぞ
れRLED(20)のみおよびIRLED(21)のみから発せられ
て生体(55)を通って受光素子(25)に入射した光の強
度に対応する。ゆえに、Rローパスフィルタ(41)およ
びIRローパスフィルタ(42)の出力は、それぞれ生体を
通った660nm付近の光の強度および940nm付近の光の強度
に対応する。この様にして受光素子(25)に入射した光
による信号をそれぞれの波長のみに対応した信号に分離
する場合、各LED(20)(21)の駆動周波数を適切に選
ぶことによって外乱光の影響および生体を介して重畳す
る商用電源に起因する雑音を除去できる。
外乱光による信号および商用電源に起因する雑音がある
場合の増幅器(38)の出力の電力スペクトルを第10図に
示す。SP1は各LED(20)(21)からの光による信号成分
を示し、SP2は低周波の外乱光成分、SP3およびSP4は蛍
光灯等による外乱光の高周波成分と商用電源に起因する
雑音の高周波成分の合計を示す。fpは各LED(20)(2
1)の駆動周波数である。fn1およびfn2は商用電源周波
数が60Hzの場合は60Hzの整数倍であり、商用電源周波数
が50Hzの場合は50Hzの整数倍である。
増幅器(38)の出力の電力スペクトルが第10図に示され
るようなとき、R同期整流部(39)の出力の電力スペク
トルを第11図に示す。第11図において、SP1′はRLED(2
0)からの光による信号成分を示し、SP2′は低周波の外
乱光による成分、SP3′およびSP4′は蛍光灯等による外
乱光の高周波成分による雑音と商用電源に起因する雑音
の高周波成分による雑音成分の合計を示す。fN1はfp−f
n1に、fN2=fn2−fpに等しい周波数である。このように
雑音成分とRLED(20)からの光による信号成分では周波
数が異なるので、Rローパスフィルタ(41)によって雑
音成分を除去することができる。IRLED(21)からの光
による信号成分を取出す場合も全く同様である。この場
合、雑音を効率良く除去するにはfp=(fn1+fn2)/2に
ほぼ等しくする必要がある。したがって、商用電源の周
波数が50Hzの場合と60Hzの場合ではLED(20)(21)の
駆動周波数を切換える必要がある。
そこで、本実施例では、第8図図示の周波数判別部(5
3)において使用されている商用電源周波数を判別し、
その出力に応じてCPU(10)が各LED(20)(21)の駆動
周波数を約(60の整数倍+30)Hz(商用電源周波数が60
Hzのとき)、または約(50の整数倍+25)Hz(商用電源
周波数が50Hzのとき)に設定する。ここで、周波数判別
部(53)は具体的には中心周波数が約55Hzまたは110Hz
のバンドパスフィルタとコンパレータからなり、使用さ
れている商用電源周波数が50Hzから60Hzかに応じて50Hz
または60Hzの矩形波をCPU(10)に出力する。
周波数判別部(53)のバンドパスフィルタおよびコンパ
レータの出力変化を第12図に示す。バンドパスフィルタ
の出力は商用電源周波数に応じた50Hzまたは60Hzの正弦
波であり、コンパレータの出力はバンドパスフィルタ出
力と同じ周波数の矩形波である。増幅器(38)の出力に
は、バンドパスフィルタの出力と同様の正弦波に第9図
のA1の波形が重畳した波形が出力される。LED駆動周波
数の設定は、CPU(10)が周波数判別部(53)からの矩
形波の立上りまたは立下りによる割込みを受けると起動
されるLED駆動周波数設定ルーチンによって行なわれ
る。このLED駆動周波数設定ルーチンのフローチャート
を第13図に示し、説明する。ここで、LED駆動周波数
は、(60と50との公倍数+25)Hzまたは(60と50との公
倍数−25)Hzに固定しても良い。このときは、周波数判
別部(53)は不要である。
まず、第13図においては、周波数判別部(53)からの矩
形波の立上りまたは立下りによる割込みが発生すると、
ステップAでその時刻TをCPU(10)に内蔵されたメモ
リの番地(LT)に記憶し、ステップBでメモリの番地
(LT1)に記憶されている値をT1としてリードする。そ
して、ステップCで、 1/(T−T1) の計算を行って商用電源の周波数を算出し、ステップD
で商用電源周波数が50Hzか否かを判別する。ここで、50
HzであればステップEにすすんでLEDの駆動周波数を425
Hzにセットし、50HzでなければステップFにすすんでLE
Dの駆動周波数を510Hzにセットする。そして、ステップ
Gで時刻Tをメモリの番地(LT1)に記憶してもとのフ
ローにリターンする。
第8図に戻って、Rローパスフィルタ(41)およびIRロ
ーパスフィルタ(42)の出力は、マルチプレクサ(8)
を介してA/D変換器(9)でA/D変換され、CPU(10)に
入力される。CPU(10)はRローパスフィルタ(41)の
出力とIRローパスフィルタ(42)の出力との比を求め
る。そして、その比が所定の範囲内に入るようにLED駆
動部(19)を制御し、RLED(20)の発光強度およびIRLE
D(21)の発光強度を調整する。これによってRローパ
スフィルタ(41)の出力のS/N比とIRローパスフィルタ
(42)の出力のS/N比とがほぼ等しくなり、信号処理上
好ましい状態に保つことができる。IRLED(21)の発光
量の調整は、後述する第19図の本体の動作フロー中のA/
D変換ルーチンの中のLED光量調整ルーチンにおいて行な
われる。このA/D変換ルーチン及びLED光量調整ルーチン
については、第21図及び第22図において後に詳細に説明
する。
第8図において、CPU(10)はRローパスフィルタ(4
1)の出力およびIRローパスフィルタ(42)の出力が所
定の範囲内になるように増幅器(38)のゲインを調節す
る。また、IRローパスフィルタ(42)の出力は、本体
(3)の外部に出力される信号ライン(SI)に接続され
ている。更に、Rローパスフィルタ(41)およびIRロー
パスフィルタ(42)の出力は、それぞれRログアンプ
(43)およびIRログアンプ(44)に接続されており、そ
の後段に接続されたRハイパスフィルタI(45)、Rハ
イパスフィルタII(47)およびIRハイパスフィルタI
(46)、IRハイパスフィルタII(48)を経てマルチプレ
クサ(8)に入力される。また、RハイパスフィルタII
(47)およびIRハイパスフィルタII(48)の出力はそれ
ぞれR反転増幅器(49)およびIR反転増幅器(50)を介
してもマルチプレクサ(8)に入力される。ここで、R
ハイパスフィルタII(47)またはIRハイパスフィルタII
(48)の出力が正のときは、マルチプレクサ(8)を介
してそれらの出力がA/D変換器(9)によってA/D変換さ
れるが、前記出力が負の場合は、各反転増幅器(49)
(50)の出力がA/D変換される。
そして、前記Rローパスフィルタ(41)及びIRローパス
フィルタ(42)の出力、RハイパスフィルタII(47)の
出力またはR反転増幅器(49)の出力、IRハイパスフィ
ルタII(48)の出力またはIR反転増幅器(50)の出力
は、それぞれ所定のサンプリングタイムでA/D変換され
る。そこで、次に、RハイパスフィルタI(45)及びIR
ハイパスフィルタI(46)の動作を説明する。
第14図にRハイパスフィルタI(45)およびRハイパス
フィルタII(47)の具体的構成を示す。ここで、IRハイ
パスフィルタI(46)およびIRハイパスフィルタII(4
8)もそれぞれRハイパスフィルタI(45)およびRハ
イパスフィルタII(47)と同じ構成である。第14図にお
いて、RハイパスフィルタI(45)は、コンデンサ
(C5)、抵抗(R3)、増幅器(A1)、及びCPU(10)に
よって開閉が制御されるスイッチ(S3)からなる。一
方、RハイパスフィルタII(47)も、同様に、コンデン
サ(C6)、抵抗(R4)、増幅器(A2)、及びCPU(10)
によって開閉が制御されるスイッチ(S4)からなる。
このような構成において、プローブ(1)を生体の測定
部(55)に装着すると、受光素子(25)に入射する光の
強さが急激に変化することによって増幅器(38)の出力
およびRハイパスフィルタII(47)の出力が飽和する。
低い周波数の信号まで測定できる様にRハイパスフィル
タI(45)、IRハイパスフィルタI(46)、Rハイパス
フィルタII(47)及びIRハイパスフィルタII(48)の時
定数はそれぞれ大きく設定されているので、従来の構成
ではそれらの出力は長時間にわたって飽和状態が続いて
しまう。これを第15図(A)(B)に示す。第15図
(A)はRハイパスフィルタI(45)の入力信号を示
し、第15図(B)はスイッチ(S3)のない場合の測定開
始時の増幅器(A1)り入力状態を示す。第15図(A)と
第15図(B)とを比べると明らかなように、スイッチ
(S3)のない構成では、測定開始時に受光素子(25)に
入射する光の強さが急激に変化するとき、コンデンサ
(C5)の時定数により急激変化分が徐々にしか解消しな
いため、解消するまで増幅器(A1)のゲインが大きいた
め出力が飽和状態のままになってしまい、その出力が安
定して測定可能となるまでに時間がかかる。
そこで、本実施例においては、所定のサンプリングタイ
ム毎に、A/D変換されたRハイパスフィルタII(47)の
出力、R反転増幅器(49)の出力、IRハイパスフィルタ
II(48)の出力、及びIR反転増幅器(50)の出力のいず
れかが所定の時間以上にわたって所定値以上のときに
は、第15図(E)のように、CPU(10)が、出力ライン
(l1)(l2)を介して、スイッチ(S3)及び(S4)を短
時間だけオンするための信号を送出する。これによっ
て、第15図(A)図示のような入力信号が入力されてい
る場合、第15図(C)(D)に示すように、増幅器
(A1)及び(A2)の出力の飽和は短時間で解除され、以
後、増幅器(A1)はRログアンプ(43)の出力に含まれ
る変動成分に対応した信号を出力することができる。従
って、本実施例によれば、測定開始時の増幅器(A1
(A2)の飽和状態はスイッチ(S3)のオンによって直ち
に解除され、直ちに測定可能となる。
また、Rログアンプ(43)の出力には、第16図(A)に
示すように、信号成分の周波数より低い周波数で変動す
る雑音が含まれ、この雑音はRログアンプ(43)の出力
レベルを徐々に変動させるので、SaO2を求める際の誤差
要因となる。そこで、本実施例では、Rハイパスフィル
タII(47)の入力信号がその上限値と下限値のほぼ中間
レベルになった時、第16図(C)図示のようにCPU(1
0)からの信号によってスイッチ(S4)を瞬時オンさせ
て、第16図(B)に示すように低周波成分を減衰させて
いる。ここで、第16図(C)では信号の1周期につきス
イッチ(S4)を瞬時2回オンしているが、1周期につき
1回スイッチ(S4)をオンするように構成しても良い。
すなわち、第16図(A)はスイッチ(S4)を有しない従
来の構成における出力状態を示し、時間とともに出力の
レベルが全体として上がってきている。これに対して、
本実施例においては、CPU(10)がライン(l2)を介し
てスイッチ(S4)をオンさせるので、第16図(B)のよ
うに低周波成分を減衰させ、Rログアンプ(43)の出力
の低周波数成分による測定誤差を除くことができる。
さらに、本実施例においては、RハイパスフィルタII
(47)の出力が正である期間(Tp)の積算値をRPR、R
ハイパスフィルタII(47)の出力が負である期間(Tm)
の積算値をSMRとしたとき、 SSR=(SPR/Tp)−(SMR/Tm) ……(6) を求めることによって低周波成分の雑音をキャンセルし
ている。すなわち、低周波成分の雑音は期間Tp及び期間
Tmでは一定と見なせ、RPRおよびSMRをそれぞれ と、 とに分けて考えると、 となり、低周波成分の雑音をキャンセルすることができ
る。但し、低周波成分の雑音が期間Tpおよび期間Tmにお
いて時間の1次関数とみなせるときは、SPR及びSMRに含
まれる雑音成分は、それぞれ、 となり、この場合には、 により雑音成分をキャンセルすることができる。ここ
で、SPRおよびSMRは、所定のサンプリングタイム毎に、
A/D変換されるRハイパスフィルタII(47)の出力およ
びR反転増幅器(49)の出力をCPU(10)で積算するこ
とにより求めることができる。また、周期Tpおよび期間
Tmは、それぞれRハイパスフィルタII(47)の出力およ
びR反転増幅器(49)の出力をA/D変換した回数から求
めることができる。更に、IRハイパスフィルタII(48)
およびIR反転増幅器(50)の構成及び動作は、Rハイパ
スフィルタII(47)およびR反転増幅器(49)と全く同
様であり、期間Tpおよび期間TmにおけるRハイパスフィ
ルタII(47)の出力をそれぞれSPIR、SMIRとすると、雑
音キャンセルは、 (低周波雑音成分が一定とみなせるとき) または (低周波雑音成分が時間の1次式とみなせるとき)を求
めることによって実行される。なお、スイッチ(S4)の
作用によって測定誤差の除去が充分な場合は(11)式に
よる雑音キャンセルを省略しても良い。
動脈血の酸素飽和度(SaO2)は、Rは同期整流部(39)
とIR整流部(40)でRLED(20)からの光による信号とIR
LED(21)からの光による信号とに分離する際の誤差が
ない場合、 で求めることができる。
しかしながら受光素子(25)および電流電圧変換部(3
7)の応答速度が遅い場合、R同期整流部(39)の出力
にはIRLED(21)からの光による信号がクロストークと
して混入する。
これを第17図のタイムチャートを用いて説明する。第17
図において、(92)(93)はそれぞれRLED(20),IRLED
(21)の駆動波形である。(94)はIRLED(21)からの
光のみによる増幅器(38)の出力信号成分を示したもの
である。電流電圧変換部(37)および増幅器(38)は、
LED(20)(21)の駆動周波数に対して応答速度が十分
速くないので、(94)に示すように出力信号の立上り及
び立下りがシャープでなくなってしまう。これが、RLED
(20)の駆動波形と同じタイミングの信号によりR同期
整流の下限警告値されると、(95)に示す波形が得られ
る。ここで、(94)に示す信号の立上り及び立下りがシ
ャープなときは、(95)に示す信号の1周期にわたる平
均値はゼロになるが、(94)に示す信号がシャープでな
いために、(95)の斜線で示す面積分だけ(95)に示す
信号の平均値は負になる。これがクロストークとなる。
したがって、正確なSaO2を求めるにはこのクロストーク
を補正する必要がある。このクロストークを測定するた
めのフローチャートを第23図に示し、後に説明する。
本実施例では、本体(3)の電源スイッチ(36)がオン
された直後に、CPU(10)は第8図に示すスイッチ
(S1)およびスイッチ(S2)(S2′)をそれぞれポジシ
ョン(a2)(bR2)(bIR2)にセットし、て、較正信号
部1(51)および較正信号部2(52)の出力を用いてク
ロストークを測定記憶し、その後にスイッチ(S1
(S2)(S2′)をそれぞれポジション(a1)(bR1)(b
IR1)にセットして、SaO2を求める際に先に記憶したク
ロストークを補正している。
まず、クロストークの測定について説明する。第23図の
ST1では、まず、電源スイッチ(36)がオンされてスイ
ッチ(S1)(S2)(S2′)がクロストーク測定の状態に
セットされた後、ST2で較正信号部1(51)、較正信号
部2(52)はともに0Vを出力し、このときのRローパス
フィルタ(41)、IRローパスフィルタ(42)、Rハイパ
スフィルタII(47)、R反転増幅器(49)、IRハイパス
フィルタII(48)、IR反転増幅器(50)の出力が順次A/
D変換され、それぞれのオフセット電圧として記憶され
る(ST3〜ST8)。それらをそれぞれVOLR,VOLIR,VOHR,V
ORI,VOHIR,VOIRIとする。次に、較正信号部1(51)に
はCPU(10)の制御によってRLED駆動信号と同じタイミ
ングを有する信号が出力される(ST9)。ただし、較正
信号部1(51)の応答速度は受光素子(25)および電流
電圧変換部(37)を含めた応答速度に等しくなるよう
に、あらかじめ調整されている。このときのRローパス
フィルタ(41)及びIRローパスフィルタ(42)の出力の
A/D変換値をそれぞれVCLRIおよびVCLIR1として記憶する
と、VCLIR1がクロストーストークに対応する(ST10,ST1
1)。次に、ST12で、較正信号部1(51)からはIRLED駆
動信号と同じタイミングを有するとともに、前記RLED駆
動信号と同じタイミングを有する出力と等しい振幅の信
号が出力される。このときのRローパスフィルタ(4
1)、IRローパスフィルタ(42)のA/D変換値をそれぞれ
VCLR2,VCLIR2として記録する。VCLR2がクロストークに
対応する(ST13,ST14)。
次に、ST15,ST16では、記憶された各A/D変換値に応じて
後述する(20)(21)式の演算を行って、kD及びβを求
める。
また、ST17では、較正信号部2(52)は所定の周期の矩
形波をRハイパスフィルタI(45)およびIRハイパスフ
ィルタI(46)に出力する。このときのRハイパスフィ
ルタII(47)、R反転増幅器(49)、IRハイパスフィル
タII(48)、IR反転増幅器(50)の出力のA/D変換値を
それぞれVCHR,VCRI,VCHIR,VCIRIとして記憶する(ST18
〜ST21)。そして、ST22〜ST24では、これらの値から、
後述する(22)(23)(24)式にそれぞれ示されるkA1,
kA2,kA3を演算して、クロストークの補正に必要な値を
求める。そして、ST25で較正信号部1(51)及び較正信
号部2(52)の出力をそれぞれ0Vとする。
次に、CPU(10)はスイッチ(S1)(S2)(S2′)をそ
れぞれポジション(a2)(bR2)(bIR2)にセットし(S
T26)、元のフローにリターンする。
以上の測定が終了すると、測定部(55)を通ったRLED
(20)及びIRLED(21)からの光からSaO2の測定が実行
される。このときサンプリングタイムにおけるRローパ
スフィルタ(41)、IRローパスフィルタ(42)、Rハイ
パスフィルタII(47)、R反転増幅器(49)、IRハイパ
スフィルタII(48)、IR反転増幅器(50)の出力のA/D
変換値を、それぞれ、VLR(i),VLIR(i),V
HR(i),VRI(i),VHIR(i),VIR2(i)とする。ま
た、所定の時間Tにおいて、RハイパスフィルタII(4
7)およびIRハイパスフィルタII(48)の出力が正であ
る時間をTpとし、その時間内におけるVHR(i)およびV
HIR(i)からそれぞれVOHR及びVOHIR(i)を引いた値
の積算値をそれぞれ、SVPR,SVPIRとする。
更に、前記所定の時間Tにおいて、Rハイパスフィルタ
II(47)およびIRハイパスフィルタII(48)の出力が負
である時間をTmとし、その時間におけるVRI(i)およ
びVIRI(i)からそれぞれVORI,及びVOIRIを引いた値の
積算値をそれぞれ−SVMR,−SMPIRとする。すなわち、 である。そして、SVPR,SVMR,SVPIR,SVMIRに対して、前
記低周波雑音成分をキャンセルする処理を行なった値を
それぞれSVR,SVIRとすると、 となる。ここで、 kD=(VCLR1−VOLR)/(VCLIR2−VOLIR) ……(20) β=(VCLIR1−VOLIR)/(VCLIR2−VOLIR)……(21) kA1=(VCHR−VOHR)/(VCHIR−VOHIR) ……(22) kA2=(VCRI−VORI)/(VCHIR−VOHIR) ……(23) kA3=(VCIRI−VOIRI)/(VCHIR−VOHIR) ……(24) として、(5)式におけるUλ1/UλをあらためてUR/
UIRと表わすと で求められる。但し、ここで、 である。したがって、SaO2は以上の補正によって次式で
求められる。
ここで、クロストークの測定用の信号として、較正信号
部(51)の信号の代わりに、RLED(20)、IRLED(21)
それぞれを単独で発光させて、その光を受密素子(25)
で受けた信号を用いても良い。
(29)式でSaO2を求める際、K1,K2,K3,K4はそれぞれRLE
D(20)およびIRLED(21)のピーク波長に依存する。そ
して、このピーク波長はLEDの温度によってシフトす
る。ここで、LEDの温度とピーク波長の間には一定の関
係があるので、LEDの温度を測定することによってピー
ク波長のシフトを求めることができる。したがって、RL
ED(20)およびIRLED(21)の温度を測定してK1,K2,K3,
K4を各LEDのピーク波長のシフトに応じて補正すること
によって、測定結果を高い精度で求めることができる。
本実施例では、RLED(20)の温度を温度測定部(22)で
測定し、その出力を所定の時間間隔でマルチプレクサ
(8)を介してA/D変換することによって、K1,K2,K3,K4
の値を補正している。ここで、IRLED(21)の温度を測
定することなしにRLED(20)の温度のみを測定している
のは、940nm付近の光を発するIRLED(21)の温度変化に
よるピーク波長のシフトは、SaO2の測定値にほとんど影
響しないからである。
本実施例では、RLED(20)の温度測定は、RLED(20)の
順電圧を測定して求めている。この方式により温度測定
用に特別にセンサーを設ける必要がないので、プローブ
(1)を小型にできる利点がある。なお、本実施例では
LEDの温度を測定してK1,K2,K3,K4を補正する方法を示し
たが、RLED(20)の近傍に発熱体を設けて、RLED(20)
の温度を一定することによってRLED(20)のピーク波長
を一定に保つように構成しても良い。
また、660nm付近の光を発するLEDは一般的に660nm付近
の発光極大以外に約900nmに副極大を有する。従って、R
LED(20)の660nm付近の発光強度と900nm付近の発光強
度の比に応じて、K1,K2,K3,K4を補正する必要がある。
そこで、本実施例では、RLED(20)の900nm付近の発光
強度の660nm付近の発光強度をあらかじめ測定してお
き、それに対応した値をプローブ(1)の有害光レベル
出力部(23)の複数のスイッチで2進情報として説明し
ておき、その設定値をCPU(10)が電源スイッチ(36)
のオン直後に読み取って、K1,K2,K3,K4を補正を行なっ
ている。
次に、第18図に本体(3)の表示部(13)と操作部(1
4)の具体的な構成を示す。第18図において、表示部(1
3)は液晶表示装置からなり、(57)は演算されたSaO2
測定値を表示するSaO2表示部、(58)は演算された脈拍
数測定値を表示する脈拍数表示部である。(59)は脈波
レベルメータで、脈波の大きさに応じて点灯する。(6
0)はSaO2の時間的変化を示すSaO2変化傾向表示部であ
る。更に、(61)はアラームスピーカーマーク、(62)
はアラームボイスマークで、それぞれアラーム音のモー
ドを表わしている。すなわち、アラーム音が警告音(断
続音)のみのモードが設定されているときは、アラーム
スピーカーマーク(61)が点灯し、アラーム音が音声な
いし音声と警告音(断続音)との組み合わせのモードが
設定されているときは、アラームボイスマーク(62)が
点灯し、アラーム音がオフのモードが設定されていると
きはアラームスピーカーマーク(61)とアラームボイス
マーク(62)とは共に消灯している。
(63)は測定モードであることを示すための測定モード
表示マーク、(64)はテストモードであることを示すた
めのテストモード表示マークである。(65)はSaO2測定
値が設定された下限値を下回ったときに表示されるSaO2
下限値警告マークであり、(66)は設定されたSaO2の下
限値を表示するSaO2下限警告表示部である。更に、(6
7)は脈拍数測定値が設定された下限値を下回ったとき
に表示させる脈拍数下限警告モークであり、(68)は設
定された脈拍数の下限値を表示する脈拍数下限警告値表
示部、(69)は脈拍数測定値が設定された上限値を上回
ったときに表示される脈拍数上限警告マーク、(70)は
設定された脈拍数の上限値を表示する脈拍数上限警告値
表示部である。(71)は時計用コロンマークである。
このような構成により、本体(3)の電源スイッチ(3
6)が閉成されると、まず脈拍数表示部(58)に本体
(3)の内部の時計部(18)に記憶されている“年”が
表示される。それから所定時間後、SaO2表示部(57)に
“月”、脈拍数表示部(58)に“日”が表示される。さ
らに、所定時間後、SaO2表示部(57)に“時”、脈拍数
表示部(58)に“分”が表示され、時計用コロンマーク
(71)が点灯する。その所定時間後、本体(3)は測定
モードにはいり測定モード表示マーク(63)が点灯す
る。但し、ここで、電源スイッチ(36)が閉成された時
において、モードスイッチ(72)がすでに押され続けて
いる場合は、時計部(18)に記憶されている“年”、
“月”、“日”、“時”、“分”の表示が順次なされた
後に、本体(3)はテストモードにはいり、後述するテ
ストモード処理ルーチンが実行される。テストモード処
理ルーチンではまずテストモード表示マーク(64)が点
灯する。ここで、テストモードとは、本体内部の較正信
号部1(51)及び較正信号部2(52)を用いて、本体
(3)内の電気回路が正常であることを確認するモード
で、正常であることが確認されるとSaO2表示部(57)と
脈拍数表示部(58)に“100"が表示され、異常が発見さ
れると“E"と異常箇所を示す数字とが表示される。テス
モードにおいて電気回路が正常であることを確認した後
に、再びモードスイッチ(72)が押されると測定モード
にはいる。
また、電源スイッチ(36)が閉成される時にメモリクリ
アスイッチ(73)が押されていると、データ記憶用ICカ
ード(2)に消去命令が転送され、ICカード(2)内の
記憶内容が消去される。なお、測定データの格納につい
ては後述する。
電源スイッチ(36)が開放された時に時計部(18)が正
常に内蔵バックアップ電池(27)によってバックアップ
されていない場合は、電源スイッチ(36)が再び閉成さ
れてから所定時間だけ、時計用コロンマーク(71)が点
滅ないし点灯する。これは使用者に時計部(18)の再設
定を促す機能である。
次に、SaO2下限警告値、脈拍数上限警告値、及び脈拍数
下限警告値の設定方法について述べる。まず、モードス
イッチ(72)を1回だけ押すと、SaO2下限警告値設定モ
ードになり、アップダウンスイッチ(74)によってSaO2
下限警告値を設定する。このとき、SaO2下限値警告マー
ク(65)またはSaO2下限警告値(66)は点滅する。アッ
プ側スイッチ(75)を押すと警告値は+1され、さらに
押し続けると警告値は自動的にインクリメントされる。
ダウン側スイッチ(76)を押すと、警告値は−1され、
さらに押し続けると警告値は自動的にデクリメントされ
る。SaO2下限警告値を設定後にモードスイッチ(72)を
押すと、脈拍数下限警告値設定モードになり、脈拍数下
限値警告マーク(67)または脈拍数下限警告値(68)が
点滅し、アップダウンスイッチ(74)によって同様に脈
拍数下限警告値を設定する。さらに、モードスイッチ
(72)を押すと、脈拍数上限警告値設定モードになり、
脈拍数上限値警告マーク(69)または脈拍数上限警告値
(70)が点滅し、アップダウンスイッチ(74)によって
同様に脈拍数上限値を設定する。さらに、モードスイッ
チ(72)を押すと上記の各警告値の設定モードを終了す
る。なお、上記各警告値の設定モード中においても、Sa
O2と脈拍数との測定及び表示は行なわれる。また、各警
告値設定モード中において、所定時間異常アップダウン
スイッチ(74)が操作されない場合には、警告値の設定
は終了する。そして、このようにして設定された各警告
値はバックアップ電池(27)でバックアップされたRAM
(12)に記憶されるので、常に同じ警告値を用いる場合
は電源スイッチ(36)の閉成のたびに警告値の設定動作
を行なう必要はない。
次に、アラーム音のモード設定方法について述べる。ア
ラームスイッチ(77)を押しながらモードスイッチ(7
2)を押すと、アラーム音モードが、順次、音声ないし
音声と警告音のモード、警告音のみのモード、アラーム
音がオフのモードに循環的にかわり、各モードに応じて
アラームスピーカーマーク(61)及びアラームボイスマ
ーク(62)が点灯ないし消灯する。アラームスイッチ
(77)を押しながらアップダウンスイッチ(74)を押す
と、アラーム音の音量が変化する。この時、音声出力部
(15)からアラーム音モードに応じたアラーム音が発生
し、脈波レベルメータ(59)にアラーム音量が表示され
る。なお、アラーム音がオフの場合に音量の調整を行な
うと、アラーム音のモードは音声と警告音とのモードに
切換わる。また、選択されたアラーム音モードと設定さ
れたアラーム音量に関する情報は、バックアップ電池
(27)によってバックアップされたRAM(12)に記憶さ
れている。従って、電源スイッチ(36)を一旦開放して
も先に選択したアラーム音モード及び設定したアラーム
音量とが本体(3)に記憶されている。このアラーム音
モードの選択は、第20図のステップ#9に示される「ア
ラーム音モード設定ステップ」によって行なわれる。こ
の「アラーム音モード設定ステップ」については、第20
図にその詳細なフローチャートが示されている。これら
の説明は後述する。
第18図に戻って、パルススイッチ(78)を押しながらモ
ードスイッチ(72)を押すことによって、脈波音(脈に
同期して発生する音)のオン/オフを選択できる。ま
た、脈波音の音量はアラーム音の音量の調整と同様にパ
ルススイッチ(78)を押しながらアップダウンスイッチ
(74)を押すことによって行なうことができる。
次に、時計部(18)の設定方法について述べる。第18図
図示のタイムスイッチ(79)を押すと、脈拍数表示部
(58)に“年”が点滅表示され、アップダウンスイッチ
(74)によって“年”を設定することが可能になる。次
に、タイムスイッチ(79)を押すと、SaO2表示部(57)
に“月”、脈拍数表示部(58)に“日”が表示され、Sa
O2表示部(57)の“月の表示は点滅する。“月”の設定
は同様にアップダウンスイッチ(74)によって行なわれ
る。次に、タイムスイッチ(79)を押すと、脈拍数表示
部(58)の“日”が点滅し、アップダウンスイッチ(7
4)によって“日”の設定が行なわれる。さらにタイム
スイッチ(79)を押すと、SaO2表示部(57)に“時”、
脈拍数表示部(58)に“分”が表示され、SaO2表示部
(57)の“時”の表示が点滅する。“時”の設定もアッ
プダウンスイッチ(74)によって行なう。さらにタイム
スイッチ(79)を押すと、“分”が点滅し、同様に設定
できる。ここで、タイムスイッチ(79)を押すと、時間
設定は終了し、測定モードに戻る。なお、タイムスイッ
チ(79)が押されてから所定時間以上、アップダウンス
イッチ(74)が操作されないと時計部(18)の設定は終
了し、測定モードに復帰する。
アラームミュートスイッチ(80)は、アラーム音が一旦
発生した後に、一時的にアラーム音を停止あるいはアラ
ーム音の音量を非常に小さくするためのスイッチであ
る。この一時的にアラーム音を停止あるいはその音量を
非常に小さくした状態をアラームミュート状態という。
このアラームミュート状態の解除は、SaO2あるいは脈
拍数が警告状態から解除された場合、アラームミュー
トスイッチ(80)がもう一度押された場合、アラーム
ミュート状態になってから所定時間以上たった場合、
第一の原因でアラーム音が発生し、アラームミュートス
イッチ(80)を押すことによって一旦アラームミュート
状態になった後、他の原因で警告状態が発生した場合、
の4つの場合にそれぞれ行なわれ、アラームミュート状
態の解除後も警告状態であるならば、設定されている音
量でアラーム音が再び発生する。
第19図に本体(3)の動作のフローチャートを示す。第
19図において、ステップ#1(以下ステップを略す)で
電源スイッチ(36)がオンされると、#2で本体(3)
内ではイニシャライズの処理が行なわれる。#2のイニ
シャライズ処理では、前記クロストークの測定、および
電源スイッチ(36)のオンの時にメモリクリアスイッチ
(73)が押されているときは、ICカード(2)のメモリ
がクリアされ、表示部(13)には前記の様に所定時間だ
け“年”、“月”、“日”、“時”、“分”が順次表示
される。そして、バックアップ電池(27)の電圧が低下
し、バックアップ電池電圧検出部(32)が電圧低下信号
をCPU(10)に送出しているときは、表示部(13)の時
計用コロンマーク(71)が点灯され、時計部(18)の時
刻の設定が使用者に促される。
電源スイッチ(36)がオンされた時に、#3でモードス
イッチ(72)が押されていない時は測定モードが実行さ
れ、押されているときはテストモードに設定され、#4
でテストモード処理が行なわれる。テストモード処理終
了後に、#5でモードスイッチ(72)が押されると測定
モードになる。
測定モードでは、まず#6でプローブ(1)のプローブ
識別出力部(24)の状態に応じて、スポット測定モード
を実行するか、連続測定モードを実行するかが判定され
る。連続測定用のプローブが本体に接続されているとき
は、#7以下の連続測定モードが実行される。連続測定
モードでは、まず#7で、RLED(20)およびIRLED(2
1)が駆動されその発光が開始させられる。次に、#8
で、SaO2下限警告値、脈拍数上限警告値、同下限警告値
の設定を行なうアラームレベル設定ステップが前述のよ
うに実行される。そして、#9で第20図図示のアラーム
音モード設定ステップが実行される。
第20図図示のアラーム音モード設定ステップは、アラー
ム状態が発生したときのアラーム音として、音声と警告
音で警告するが、警告音のみで警告するか、アラーム音
を発生しないかの設定を行なうルーチンである。まず、
第20図のS1において、モードスイッチ(72)とアラーム
スイッチ(77)とが同時に押されたかを判別し、同時に
押されている場合のみS2にすすむ。両スイッチ(72)
(77)とも同時に押されていない場合は、もとのフロー
にリターンする。S2では、RAM(12)から、以前に設定
されて記憶されたアラーム音モードを読み出し、S3では
現在のアラーム音モードがアラーム音オフのモードか否
かを判定する。そして、アラーム音オフのモードの場合
には、S4にすすんでアラーム音モードを警告音のみのモ
ードにセットし、S5で表示部(13)のアラームスピーカ
ーマーク(61)を点灯させ、S6でこの警告音のみのモー
ドが設定されたことをRAM(12)の記憶して元のフロー
にリターンする。
S3で現在アラーム音オフのモードでないと判定された場
合は、S7にすすんで現在のアラーム音モードが警告音の
みのモードが否かを判別する。そして、警告音のみのモ
ードの場合には、S8でアラーム音モードを警告音と音声
とのモードにセットし、S9でアラームスピーカーマーク
(61)とアラームボイスマーク(62)とを点灯させ、S6
でこの警告音と音声とのモードが設定されたことをRAM
(12)に記憶して元のフローにリターンする。
更に、S7で現在のアラーム音モードが警告音のみのモー
ドでないと判別された場合は、S10にすすんでアラーム
音モードをオフのモードにセットし、S11でアラームス
ピーカーマーク(61)及びアラームボイスマーク(62)
をともに消灯させ、S6でアラーム音オフのモードが設定
されたことをRAM(12)に記憶して元のフローにリター
ンする。
第19図に戻って、次に、#10では、時計部(18)の時刻
を設定するためにタイマスイッチ(79)が押された場合
は、時刻設定ルーチンが実行され、前記手順で時刻の設
定が行なわれる。次には、#11の音量調節ルーチンにて
前記手順でアラーム音の音量および脈波音の音量調節お
よび脈波音の発生または停止の設定が行なわれる。次
に、#12のA/D変換ステップで、所定のサンプリング間
隔でRローパスフィルタ(41)、IRローパスフィルタ
(42)、RハイパスフィルタII(47)、IRハイパスフィ
ルタII(48)、R反転増幅器(49)及びIR反転増幅器
(50)のそれぞれの出力のA/D変換が順次行なわれる。
そしてこれらのA/D変換値のサンプル数nだけ積算さ
れ、前記SVRおよびSVIRが算出される。このA/D変換ルー
チンの詳細な動作を第21図のフローチャートに示す。
第20図において、まず、では温度検出部(22)の出力
をA/D変換し、VTHとして記憶し、次にでRローパスフ
ィルタ(41)の出力をA/D変換してVLR(i)として記憶
し、更にでIRローパスフィルタ(42)の出力をA/D変
換してVLIR(i)として記憶する。そして、次にでは
この記憶されたVLR(i)及びVLIR(i)を用いて両LED
(20)(21)の発光量を調整するLED光量調整ルーチン
にはいる。
このLED光量調整ステップは、第22図に示されている。
第22図において、まず、−1では、 IRAT=VLR(i)/VLIR(i) ……(30) の演算を行ってデータIRATを求める。そして、−2で
は、このデータIRATが“2"以上か否かを判別し、“2"以
上で本体(3)からのデータ受信及び本体ないと判別さ
れれば、−4にすすんで、データIRATが“1/2"以下か
否かが判別される。そして、データIRATが“1/2"以下で
あれば、−5にすすんで、IRLED(21)の駆動電流を1
/2倍にセットして元のA/D変換ルーチンにリターンす
る。
第21図ので第22図に示されるLED光量調整ステップが
終了すると、で第14図に示したスイッチ(S3)(S4
をオンするか否かを判定する。この判定は、Rハイパス
フィルタII(47)の出力、R反転増幅器(49)の出力、
IRハイパスフィルタII(48)の出力、及びIR反転増幅器
(50)の出力のいずれかが所定の時間にわたって所定値
以上のときに、スイッチ(S3)(S4)をオンするように
構成されている。そして、でスイッチ(S3)(S4)の
オンが判定されると、でそのスイッチ(S3)(S4)が
共に瞬時オンされて、にすすむ。では、増幅器(3
8)のゲインを変更するか否かを判定する。そして、増
幅器(38)のゲインを変更する場合はでそのゲインを
所定の値にセットし、ゲインを変更しない場合はそのま
まにすする。ではRハイパスフィルタII(47)の出
力をA/D変換してVHR(i)として記憶し、ではR反転
増幅器(49)の出力をA/D変換してVRI(i)として記憶
し、更に、ではIRハイパスフイルタII(48)の出力を
A/D変換してVHIR(i)として記憶する。更に、ではI
R反転増幅器(50)の出力をA/D変換してVIRI(i)とし
て記憶する。
そして、ではA/D変換したデータが所定のサンプル数
に達したか否かを判別し、所定のサンプル数に達するま
でからまでのステップを繰り返す。でサンプル数
が所定値に達したことが判別されると、で基線の動揺
による誤差を補正(前述した低周波成分の雑音キャンセ
ル)し、で第23図図示のクロストーク測定ルーチンに
よってクロストークを測定して第19図のルーチンにリタ
ーンする。
そして、第19図の#13では、A/D変換されたサンプル数
が所定数nに達したか否かを判定し、所定数nに達する
まで#8から#12までの動作を繰り返す。
サンプル数が所定数nに達すると、次に#14で較正定数
補正ステップが実行される。このステップでは、温度検
出部(22)の出力がA/D変換され、検出された温度と有
害光レベル出力部(23)の出力とから(29)式の較正定
数K1,K2,K3及びK4の補正が行なわれる。更に、本ステッ
プでは、後述する脈波音処理ルーチンで発生される脈波
音の周波数をSaO2計算値に応じた値に設定する。
そして、#15では(29)式に基づいてSaO2が計算され、
#16では脈拍数が計算される。ここで、この脈拍数の計
算は以下のように行なわれる。まず、脈波形は脈波整形
回路(54)によって2値化され、その立上りあるいは立
下りの時刻をRAM(12)に順次記憶される。次に、記憶
された時刻より脈波形の周期を求め、その逆数より脈拍
数が求められる。更に、算出されたSaO2及び脈拍数がSa
O2表示部(57)及び脈拍数表示部(58)にそれぞれ表示
される。このときSaO2が変化している場合には変化の方
向にしたがって、SaO2変化傾向表示部(60)の上向き矢
印あるいは下向き矢印が点灯させられる。
次に、#17で警告状態の判定が行なわれる。まず、信号
処理部(7)のA/D変換の結果より算出されたSaO2及び
脈拍数が正しく測定されたものであるかの判定が行なわ
れる。受光素子(25)が受光した光量が所定値より大あ
るいは小である場合には、すなわち前記VLR(i)また
はVLIR(i)が所定の値より大あるいは小の場合は、そ
れぞれプローブ(1)が被測定部位からはずれている、
あるいは被測定部位の厚みが大であり測定不能であると
判定する。脈波形の変化分が所定値より大である場合に
は、被測定部位に動きがあったと判定する。脈波形の変
化分が所定値より小である場合には、被測定部位におけ
る血液循環が不良で測定不能であると判定する。脈波の
変化分の大小の判別は、前記(14)〜(19)式のVPR,SV
MR,SVPIR,SVMIR,SVR,SVIRのどれか1つまたはそれらの
組合わせが所定値より大きいか所定値より小さいかで判
別する。上記のようにSaO2及び脈拍数が測定不能である
場合には、SaO2表示部(57)に測定不能の原因が“C"、
“L"、“A"、“P"等の文字で表示される。
ここで、測定不能状態が所定の時間以上継続しているこ
とを判別すると、各LED(20)(21)の発光を停止させ
て消費電力を低減させる。このとき、測定不能状態から
正常測定が可能な状態に復帰しているかどうかを判定す
るためには、各LED(20)(21)を所定の時間間隔で点
灯させて判定する。この処理は、第24図図示の測定休止
ルーチンにおいて行なわれる。
第24図において、#100では測定不能状態が所定時間以
上継続したか否かを判別し、所定時間以上継続した場合
は#101にすすんでLED(20)(21)の駆動を停止させ、
#102でCPU(10)を低消費電力モードにセットする。#
100で測定不能状態が所定時間以上継続していない場合
は、第19図の#18にリターンする。#102から#103にす
すみ、測定モードが変更されたか否かが判別される。そ
して、測定モードが変更されていれば第19図の#6にす
すみ、変更されていなければ#104にすすんで、#102の
LED駆動停止から所定時間が経過するのを待つ。この所
定時間が経過すれば、#105にすすんでCPU(10)を動作
モードにセットして、#106でLED(20)(21)の駆動を
開始させ、第19図の#8にすすむ。以上が第19図の#17
で行なわれる動作である。
次に、第19図の#18で表示ステップが実行される。この
表示ステップでは、#17の警告判別ステップで測定不能
状態が検出されていないときはSaO2及び脈拍数の計算値
を表示部(13)に表示する。測定不能状態のときは表示
部(13)のSaO2及び脈拍数の表示は更新されず、“C"、
“L"、“A"、“P"のどれかが表示された状態が保たれ
る。そして、主電池電圧検出部(31)が主電池の電圧が
前記第2検出レベル以下になったことを示す検出信号を
CPU(10)に送出しているときは、表示部(13)の全セ
グメントを所定の時間だけ点滅させることを繰り返し、
かつ所定の時間だけ音声出力部(15)より警告音を発す
る。
次に、#19にすすんでアラーム処理ステップが実行され
る。このステップにおいては、SaO2下限警告、脈拍数下
限警告、脈拍数上限警告の判定が行なわれる。まず、計
算されたSaO2と設定されたSaO2下限警告値が比較され、
SaO2計算値が下限警告値以下であるならば、SaO2下限値
警告マーク(65)とSaO2表示部(57)とが点滅させられ
る。次に、計算された脈拍数と設定された脈拍数下限警
告値及び脈拍数上限警告値とが比較され、脈拍数計算値
が下限警告値以下あるいは上限警告値以上であるなら
ば、それに応じて脈拍数下限値警告マーク(67)、ある
いは脈拍数上限値警告マーク(69)と脈拍数表示部(5
8)とが点滅させられる。更に、SaO2計算値がSaO2下限
警告値以下の場合、あるいは脈拍数計算値が脈拍数下限
警告値と同上限警告値との範囲から外れている場合(ア
ラーム状態のとき)、あるいは警告判別ステップにて前
記測定不能状態であると判別されたときは、設定された
アラームモードに従って警告音または音声による警告が
なされる。
アラーム音のモードがオフのモードでは警告音は発生さ
れない。その他のモードでは、測定不能の場合は第1の
周波数を持つ断続音が発生される。更に、SaO2下限が警
告される場合は、アラーム音が警告音のみのモードでは
第2の周波数を持つ断続音が発生させられ、アラーム音
が音声と警告音のモードでは“SaO2 is low"という合成
音声と第2の周波数を持つ断続音とが交互に音声出力部
(15)から発生させられる。脈拍数の下限が警告される
場合は、アラーム音が警告音のみのモードでは第3の周
波数を持つ断続音が発生させられ、アラーム音が音声と
警告音のモードでぱ“Pulse is low"という合成音声と
第3の周波数を持つ断続音とが発生させられる。また、
脈拍数の上限が警告される場合は、アラーム音が警告音
のみのモードでは第4の周波数を持つ断続音が発生させ
られ、アラーム音が音声と警告のモードでは“Pulse is
high"という合成音声と第4の周波数を持つ断続音とが
発生させられる。
アラーム音について、上記の説明においては周波数と断
続音の間隔とは一定としているが、これを可変とするこ
ともできる。例えば、設定警告値と測定値のずれ量に応
じてアラーム音の音量、周波数あるいは断続音の間隔を
可変にすることも可能である。このことによって、危険
状態の度合や、危険状態がさらに悪化している、あるい
は回復しつつある等の傾向を音によって知りうることが
できる。また、警告状態発生または測定不能状態発生か
らの時間によって、アラーム音の音量、周波数あるいは
断続音の間隔を可変にすることも可能である。
さらに、測定不能状態を生じた原因により異なる周波数
の断続された警告音を発しても良い。すなわち測定不能
の原因として“C"が表示されるときは第5の周波数の断
続音を、“L"が表示されるときは第6の周波数の断続音
を、“A"が表示されるときは第7の周波数の断続音を、
“P"が表示されるときは第8の周波数の断続音が発生さ
れるように構成しても良い。また測定不能状態を生じた
原因により、その原因に対応して音声による警告を行な
っても良い。更に、測定不能状態を生じた原因により、
各々異なる断続状態の警告音を発しても良い。
第19図#19のアラーム処理ステップでは次のようなアラ
ームミュートの処理が行なわれる。まず、アラーム状態
または測定不能状態が発生しているときにアラームミュ
ートスイッチ(80)が押されたときは、警告音または音
声の発生を停止するかまたはそれらの音量を非常に小さ
くしてアラームミュート状態に設定する。アラームミュ
ート状態では設定されたアラーム音モードに応じてアラ
ームスピーカーマークまたはアラームボイスマークが点
滅させられる。アラーム状態または測定不能状態が継続
していてすでにアラームミュート状態に設定されている
ときにアラームミュートスイッチ(80)が押された場合
は、警告音または音声が前記アラーム音モード設定ステ
ップで設定された音量で発せられ、アラームミュート状
態は解除される。アラーム状態または測定不能状態が継
続しており、すでにアラームミュート状態に設定されて
いて別のアラーム状態または測定不能状態が発生したと
きは、アラームミュート状態は解除され、アラーム音モ
ード設定ステップで設定された音量で警告音または音声
が発せられる。また、アラーム状態または測定不能状態
が発生してアラームミュート状態に設定された後、所定
の時間が経過したとき、または、アラーム状態でも測定
不能状態でもなくなった時、アラームミュート状態は解
除される。
ここで、設定警告値と測定値(計算値)とのずれ量に応
じてアラーム音の周波数が変化し、警告状態発生または
測定不能状態の発生から所定の時間が経過したときにア
ラーム音の音量を大きくする場合の実施例のフローチャ
ートを第25図に示す。第25図において、x(SaO2下限警
告値−SaO2測定値)はSaO2下限警告値とSaO2測定値との
差で決まる周波数を表わし、y(脈拍数上限警告値−脈
拍数測定値)、z(脈拍数下限警告値−脈拍数測定値)
はそれぞれ脈拍数の上限警告値および下限値と脈拍数測
定値との差で決まる周波数である。また本実施例ではア
ラーム発生時の周波数、断続周期についての優先順位は
脈拍数下限警告が第1位となっているが、SaO2下限警告
または脈拍数上限警告を第1位にしても良い。更に、
(AIF1)はどのアラーム状態かを示すフラグであり、第
1表のごとく、8ビットの信号で表されるとともに、各
状態に対応したビットが“1"となる。(AMF)はアラー
ムミュート状態のとき"1"がセットされるフラグであ
る。また、(AIF2)はアラームミュート処理ルーチンが
起動される前のフラグ(AIF1)のコピーであり、(AIF
3)は新たに別のアラーム状態が発生または解除された
ことを表わすフラグである。
第25図において、まず#200ではフラグ(AIF1)の内容
をフラグ(AIF2)にコピーし、#201で測定不能状態か
否かを判定する。そして、測定不能状態であれば#202
で脈波音発生用の割込みを禁止して、#203でアラーム
音モードがオフか否かを判別する。ここで、アラーム音
モードがオフの場合にはもとのフローヘリターンし、一
方アラーム音モードがオフでない場合は、#204で測定
不能状態を示すために第1の周波数f1、周期T1の警告音
を発するように音声出力部をセットする。そして、#20
5でフラグ(AIF1)に“08H"をセットして後述する#242
にすすむ。ここで、フラグ(AIF1)が“08H"にセットさ
れている場合は測定不能状態を示す。
#201で測定不能状態ではないと判定されると、#206に
すすんで脈波音発生用の割り込みを禁止し、#207でSaO
2測定値がSaO2下限警告値以下か否かを判定する。ここ
で、SaO2測定値がSaO2下限警告値以下と判定されると、
#208でフラグ(AIF1)と“01H"とのアンド信号が“01
H"か否かを判定する。すなわち、第1表において、最下
位のビット(LSB)が"1"か否かを判定する。ここで、他
のビットが“1"になっているか否かは問わない。そし
て、これが“01H"でなければ、#209でSaO2表示部(5
7)が点滅させられるように該表示部(57)をセット
し、“01H"であれば#210でフラグ(AIF1)の内容をフ
ラグ(AIF2)にコピーして、共に#211にすすむ。
#211ではアラーム音モードがオフか否かが判別され、
オフであればもとのフローにリターンする。オフでなけ
れば#212にすすんで f2=x(SaO2下限警告値−SaO2測定値) から第2の周波数f2を計算し、#213でアラーム音モー
ドが警告音のみのモードか否かを判別する。そして、ア
ラーム音モードが警告音のみのモードである場合は、#
214で周波数f2、周期T2の警告音を発するように音声出
力部をセットする。一方、#213で警告音のみのモード
ではないと判別されると、#215で“SaO2 is low"とい
う音声と周波数f2で周期T2の警告音とが交互に発せられ
るように音声出力部をセットする。そして、#214もし
くは#215からは#216にすすんで、フラグ(AIF1)に
“01H"をセットする。すなわち、フラグ(AIF1)が“01
H"(最下位のビットが“1")である場合は、SaO2測定値
がSaO2下限警告値を下回っていることを示す。
#207でSaO2測定値がSaO2下限警告値以下ではないと判
定されると、#217にすすんでフラグ(AIF1)が"00H"に
リセットされる。そして、#218でSaO2表示部(57)の
点滅を解除して、#219で脈拍数測定値が脈拍数上限値
以上か否かが判定される。ここで、脈拍数測定値が上限
値以上であれば、#220で脈拍数表示部(58)が点滅す
るように表示部をセットする。そして、#221ではアラ
ーム音モードか否かが判別され、アラーム音モードがオ
フであればもとのフローにリターンする。アラーム音モ
ードがオフでなければ#222にすすんで f3=y(脈拍数上限警告値−脈拍数測定値) から第3の周波数f3が計算される。
そして、#223ではアラーム音でモードが警告音のみを
発生するモードが否かを判別し、警告音のみを発生する
モードであれば#224にすすんで周波数f3で周期T3の警
告音を音声出力部にセットする。警告音のみを発生する
モードでなければ#225にすすんで、“Pules is high"
と周波数f3で周期T3の警告音とを交互に発するように音
声出力部をセットする。そして、#226ではフラグ(AIF
1)を“02H"とフラグ(AIF1)の各ビットとのオア信号
にセットする。すなわち、#217を通ってきた場合は、
フラグ(AIF1)は“00H"と“02H"とのオア信号で“02H"
となり、#216を通ってきた場合は、“01H"と“02H"と
のオア信号で“03H"となる。
#219で脈拍数測定値が脈拍数上限値を越えない場合は
#227にすすんで、今度は脈拍数測定値が脈拍数下限警
告値を下回らないか否かを判別する。ここで、脈拍数測
定値が脈拍数下限警告値を下回る場合は、#228で脈拍
数表示部が点滅させられるように表示部をセットし、#
229でアラーム音モードがオフか否かを判別する。そし
て、アラーム音モードがオフの場合にはもとのフローに
リターンし、#229でアラーム音モードがオフでなけれ
ば、#230で f4=z(脈拍数上限警告値−脈拍数測定値) に基づいて第4の周波数f4が計算される。更に、#231
でアラーム音モードが警告音のみを発生するモードか否
かを判定し、そのモードであれば#232にすすんで周波
数f4、周期T4の警告音をセットする。一方、#231でア
ラーム音モードが警告音のみを発生するモードでなけれ
ば#233にすすんで“Pules is low"と周波数f4、周期T4
の警告音とが交互に発生されるようにセットする。そし
て、#234でフラグ(AIF1)と“04H"とのオア信号をフ
ラグ(AIF1)にセットする。ここで、フラグ(AIF1)
は、#217を通ってきた場合は“00H"と“04H"とのオア
信号で“04H"となり、#216を通ってきた場合は、“01
H"と“04H"とのオア信号で“05H"となる。
#227で脈拍数測定値が脈拍数下限警告値を下回らない
場合は#235にすすんで、フラグ(AIF1)が“01H"のと
きは#242にジャンプし、そうでないときは#236で脈拍
数表示部(58)の点滅を解除する。そして、#237で脈
波音発生用割り込み可能状態にセットし、#233及び#2
39でフラグ(AIF1)(AIF2)をそれぞれ“00H"にリセッ
トし、#240でアラーム音の発生を停止させて、#241で
アラーム音の音量を音量設定ステップで設定された値に
セットしてもとのフローにリターンする。
そして、#242ではアラーム音の発生の開始する。この
#242へは#205、#26、#234のいずれかからすすんで
くる、続いて、#243ではフラグ(AMF)が“1"か否かが
チェックされる。このフラグ(AMF)はアラームミュー
ト状態のときに“1"にセットされるものであるか、#24
3でフラグ(AMF)が“1"と判定されればアラームミュー
ト状態である。この場合には、#244にすすんでアラー
ムミュートスイッチ(80)が押されたか否かが判定さ
れ、更に#245でアラームミュート状態にセットされて
から所定時間が経過したか否かを判別する。そして、#
245でアラームミュート状態から所定時間が経過してい
ないと判別された場合は、#246でフラグ(AIF3)に、
フラグ(AIF2)とフラグ(AIF1)との各ビットのエクス
クルーシブオア信号を入れる。この結果、#200から#2
42までのフローでフラグ(AIF1)の信号が変化しなかっ
た場合、すなわち新たなアラーム状態が発生していない
場合は、フラグ(AIF3)は“00H"となり、#200から#2
42までのフローでフラグ(AIF1)の信号が変化している
場合、すなわち、新たなアラーム状態が発生している場
合は、フラグ(AIF3)は“00H"とはならない。
#247では、フラグ(AIF3)が“00H"にセットされてい
るか否かを判別する。ここで、フラグ(AIF3)が“00H"
にリセットされていればもとのフローにリターンし、さ
れていなければ#248でフラグ(AIF3)とフラグ(AIF
1)とのアンド信号が“00H"にセットされているか否か
を判別する。この結果、アラーム状態の原因の数が減っ
ている場合は、このアンド信号が“00H"となり、原因の
数が増している場合は、アンド信号が“00H"とはならな
い。ここで、#248でフラグ(AIF3)が“00H"にセット
されているか否かを判別するのは、アラーム状態の原因
の数が減っている場合はアラームミュート状態を続行
し、原因の数が増している場合はアラームミュート状態
を解除するためである。
次に、#249ではアラームボイスマークまたはアラーム
スピーカーマークの点滅を停止させる。ここで、#249
へは、#244においてアラームミュートスイッチが押さ
れたことが判別された場合、もしくは#245においてア
ラームミュート状態から所定時間が経過した場合にもす
すむ。そして、#250でアラーム音の音量を音量設定ル
ーチンで設定された値にセットし、#251でフラグ(AM
F)を“0"にリセットする。この結果、アラームミュー
ト状態が解除される。
#243でフラグ(AMF)が“1"ではないと判別された場合
には、アラームミュート状態ではないので、#252でア
ラームミュートスイッチが押されたか否かが判別され
る。そして、このスイッチが押されていれば#253でフ
ラグ(AMF)を“1"にセットし、#254でアラーム音モー
ドが警告音のみを発生するモードか否かを判別する。こ
こで、警告音のみを発生するモードであると判別された
場合は、#255でアラームスピーカーマークが点滅させ
られるようにセットする。一方、#254で警告音のみを
発生するモードではないと判別された場合は、#256で
アラームボイスマークが点滅させられるようにセット
し、#257でアラーム音の音量を最小にセットしてもと
のフローにリターンする。
#252でアラームミュートスイッチが押されていないと
判別されれば、#258でフラグ(AIF2)が“00H"でなく
なってから所定時間が経過したか否かを判別し、所定時
間経過しておれば#259でアラーム音の音量を最大にセ
ットしてもとのフローにリターンする。#258でフラグ
(AIF2)が“00H"でなくなってから所定時間が経過して
いなければ、#259を通らずにそのままもとのフローに
リターンする。
第19図に戻って、#19で第25図図示のごときアラーム処
理ステップが完了すると、次に#20でディジタル出力1
ステップが実行される。このステップでは、所定時間ご
とに測定されたSaO2と脈拍数とは入出力部(16)のシリ
アルインターフェースを介して外部にディジタル信号と
して出力される。また、このときの時刻と、SaO2下限警
告値、脈拍数上限警告値、同下限警告値及び測定不能時
の原因などの情報も同時に出力される。
この第19図#20の詳細な動作を第26図のフローチャート
に示す。第26図において、(ALF)は設定されたアラー
ム状態及び測定不能状態に応じて後述する第1表のごと
き内容となるフラグであり、(DN)の上位4ビットは第
2表に示されるように出力されるデータの種類を示すフ
ラグとして用いられる。
尚、第1表において、「イベントマーカー入力あり」と
は、イベントマーカースイッチが押されてイベントマー
クの印字が指定されていることを示している。
まず、第26図の#300では、時計部(18)の“年”
“月”“日”“時”“分”のデータがCPU(10)の入出
力部(16)から出力される。次に、#301でフラグ(D
N)を“2"にセットし、#302でメモリの初期番地を示す
フラグ(ADR1)の内容を指定するメモリ番地を示すフラ
グ(AD1)にセットする。そして、#303では測定不能状
態であるか否かが判定され、測定不能状態であれ、#30
4でまずその原因がプローブ(1)と本体(3)とを接
続するコネクタが外れたことによる“C"であるか否かが
判定される。そして、その原因がこのコネクタが外れた
ことによる“C"であれば、#305でそのことを示すよう
にフラグ(ALF)に"10H"(16進数)をセットする。ここ
で、フラグ(ALF)を"10H"にセットすることを第1表で
は8ビットの2進数で示している。測定不能状態である
原因がコネクタが外れたことによる“C"でなければ、#
304から#306にすすんで、今度はその原因が光量不足に
よる“L"であるか否かが判定される。そして、その原因
が光量不足による“L"であれば#307でフラグ(ALF)に
“20H"をセットする。ここで、フラグ(ALF)に“20H"
をセットすることを第1表では8ビットの2進数で示し
ている。
更に、測定不能状態である原因が光量不足による“L"で
もなければ#308でその原因が指の動揺による“A"か否
かが判定される。そして、その原因が指の動揺による
“A"であれば#309でフラグ(ALF)に“40H"をセットす
る。ここで、フラグ(ALF)に"40H"をセットすることを
第1表では2進数で示している。#308で測定不能状態
の原因が指の動揺による“A"でもなければ、その原因は
残る脈波が弱いことによる“P"であるから、#310でそ
の原因“P"を示すように、フラグ(ALF)に“80H"をセ
ットする。ここで、フラグ(ALF)に“80H"をセットす
ることを第1表では2進数で示している。
次に、#311では、フラグ(AD1)に“2"を加えて新たに
フラグ(AD1)として記憶する。これは、次の番地を指
定するためである。そして、#312でSaO2の下限警告値
が変更されたか否かが判定され、変更されていれば#31
3で変更されたSaO2下限警告値をフラグ(AD1)の所定番
地に記憶する。更に、#314でフラグ(AD1)に“1"を加
えて新たにフラグ(AD1)として次の番地を指定し、#3
15でフラグ(DN)に“17"を加えて新たにフラグ(DN)
とする。ここで、フラグ(DN)に“17"を加えることと
第2表との関係は、最下位から5番目のビットを“1"に
セットすることになり、SaO2下限警告値のデータである
ことを示している。また、フラグ(DN)の下位のビット
にデータが増えたことを示すように“1"を加えている。
#312でSaO2の下限警告値が変更されていない場合は、
#316にすすむ。#316においては、脈拍数の上限警告値
が変更されたか否かが判定される。そして、脈拍数の上
限警告値が変更されていれば、#317にすすんで変更さ
れた脈拍数の上限警告値がフラグ(AD1)の所定番地に
記憶し、#318でフラグ(AD1)に“1"を加えて新たにフ
ラグ(AD1)に格納し、#319でフラグ(DN)に“33"を
加えて新たにフラグ(DN)に格納する。ここで、#319
の動作は、第2表において、最下位ビットから6番目の
ビットに“1"をセットして脈拍数上限警告値のデータで
あることを示し、フラグ(DN)の下位のビットに“1"を
加えてデータが1個増えたことを示すためである。
#316で脈拍数の上限警告値が変更されていない場合
は、#320にすすむ。#320では脈拍数の下限警告値が変
更されたか否かが判定される。この脈拍数の下限警告値
が変更されていれば、#321でこの変更された脈拍数の
下限警告値をフラグ(AD1)の所定番地に記憶し、#322
でフラグ(AD1)に“1"を加えて新たにフラグ(AD1)に
格納し、#323でフラグ(DN)に“65"を加えて新たにフ
ラグ(DN)に格納する。ここで、この#323の動作は、
第2表において、最下位ビットから7番目のビットに
“1"をセットして脈拍数下限警告値のデータであること
を示し、フラグ(DN)の下位のビットに“1"を加えてデ
ータが1個増えたことを示すためになされる。
#320で脈拍数の下限警告値が変更されていない場合、
及び#323からは、#324にすすむ。#324では、第34図
に示されるようなイベントマーク(91)を印字したいと
きに押されるイベントマーカースイッチが押されたか否
かが判定される。そして、このイベントマーカースイッ
チが押されていれば#325でフラグ(ALF)に“08H"を加
えて新たにフラグ(ALF)に格納する。これは、最下位
から4番目のビットに“1"をセットするためである。
更に、#326においてはフラグ(DN)の内容をフラグ(A
DR1)で示される番地に記憶させ、#327ではフラグ(AL
F)の内容をフラグ(ADR+1)で示される番地に記憶さ
せ、#328ではフラグ(DN1)に“0FH"をセットする。こ
こで、フラグ(ADR+1)及び(DN1)は、それぞれメモ
リの番地及びデータの種類を示すものであり、#328の
動作は、フラグ(DN)と“0FH"との各ビットのアンド信
号をとることにより、上位4ビットをリセットした信号
をフラグ(DN1)にセットする。この結果、フラグ(DN
1)には、データの個数に関する信号だけが残される。
そして、#329でフラグ(ADR1)すなわち、初期番地を
フラグ(AD1)にセットし、#330でフラグ(AD1)で示
される番地の内容を出力する。この#330〜#333の動作
は、#302から#327で記憶した内容を出力するためであ
る。更に、#331でフラグ(AD1)に“1"を加えてフラグ
(AD)に格納し、#332でフラグ(DN1)から“1"を減じ
て新たにフラグ(DN1)に格納する。この動作は、フラ
グ(ADR1)から順次番地を進めて指定しつつ、各番地に
記憶されたデータを出力する作業をデータの数だけ繰り
返すためである。
次に、#333でフラグ(DN1)の内容が“0"になるのを確
認し、“0"になるまで#330から#332までの動作を繰り
返す。そして、最後に#334でデータセット終了信号(F
FH)を出力してもとのフローにリターンする。
ここで、#303で測定不能状態ではないと判定される
と、#335にすすんでSaO2測定値がSaO2下限警告値以下
であるか否かが判別される。そして、もしSaO2測定値が
SaO2下限警告値以下であれば、#336でフラグ(ALF)の
内容に“01H"を加えて新たにフラグ(ALF)に格納す
る。これは、第1表の上段に対応させるためである。
#335でSaO2測定値がSaO2下限警告値以下ではないと判
別されると、フラグ(ALF)をセットしなおすことなく
#337にすすんで、脈拍数測定値が脈拍数上限警告値以
上であるか否かが判別される。ここで、脈拍数測定値が
脈拍数上限警告値以上であれば#328でフラグ(ALF)の
内容に“02H"を加算して新たにフラグ(ALF)に格納す
る。これは、第1表の上から2段目に対応するためであ
る。
#337で脈拍数測定値が脈拍数上限警告値以上でないと
判別されると、#339にすすんで、脈拍数測定値が脈拍
数下限警告値以下であるか否かが判別される。そして、
脈拍数測定値が脈拍数下限警告値以下であると判別され
ると、#340にすすんでフラグ(ALF)の内容に“04H"を
加えて新たにフラグ(ALF)に格納する。ここで、フラ
グ(ALF)の内容に“04H"を加える意味は、第1表の3
段目に対応させるためである。
そして、#341ではSaO2測定値をフラグ(ADR1+2)の
所定番地に記憶し、#342では脈拍数測定値をフラグ(A
DR1+3)の所定番地に記憶する。更に、#343ではフラ
グ(AD1)の内容に“4"を加えて新たにフラグ(AD1)に
格納する。これは、すでに記憶済の番地を越えるためで
ある。そして、#344ではフラグ(DN)の内容に“2"を
加えて新たにフラグ(DN)に格納して#312にすすむ。
ここで、フラグ(DN)に“2"を加える意味は、SaO2及び
脈拍数の2つのデータが加えられたことを示すためであ
り、従って、これと第2表との関係はない。第2表はフ
ラグ(DN)の上位4ビットとのみ関係しており、フラグ
(DN)に“2"を加えることは、フラグ(DN)の下位の4
ビットにしか関係しないからである。このようにして、
第19図の#20の動作が終了する。
また、第19図の#20において、各警告値が変更されたと
きと電源スイッチ(36)がオンされたときには、各警告
設定値がシリアルインターフェースを通じて外部に入出
力部(16)よりディジタル信号として出力される。
次に、#21では、SaO2及び脈拍数の測定値を中出力部
(16)よりアナログ信号として出力する。ここで、SaO2
及び脈拍数が測定不能の場合は、アナログ信号の出力値
は0Vになる。そしてSaO2測定値、脈拍数測定値、時刻
(内蔵の時計部(18)の出力)、アラーム状態及び測定
不能状態の場合にはその原因が、それぞれ#22のデータ
メモリ処理ルーチンにてICカード(2)のメモリに記憶
される。
ここで、データのメモリ機能についてもう少し詳しく述
べる。なお、以下の説明においてはICカード(2)を記
憶媒体として説明しているが、バックアップ電池内蔵RA
Mカード、フロッピーディスク等でも同様である。ま
た、EEPROM、バブルメモリ、メリバックアップされたRA
Mを本体内に内蔵させて同様の機能を持たせることも可
能である。
#22において、所定時間ごとに測定して計算されたSaO2
及び脈拍数の測定値は、測定時刻及びアラーム状態を示
す警告情報とともに、シリアルデータ端子を介してICカ
ード(2)に順次書き込まれる。ICカード(2)中のす
べてのメモリを使用した場合には、順次、最も古いデー
タから消去されて新しいデータが書き込まれる。すなわ
ち、ICカード(2)には、メモリの容量によって決まる
時間分のデータのうち、最近のものが格納されているこ
とになる。また、測定不能状態が長時間続く場合には、
データの書き込み処理を一時中断する。このことによっ
て、ICカード(2)中のメモリを節約することができ
る。
ここで、本体(3)には、イベントマーカースイッチ
(図示せず)が設けけられている。このスイッチが押さ
れると、入出力部(16)よりイベントマーカースイッチ
が押されたことを示す信号がディジタル信号として出力
されるとともに、ICカード(2)にその旨がデータ転送
され、後のデータ解析時に利用できる。また、時刻のデ
ータは必ずしも1組の測定データごとに記憶される必要
はない。本実施例においては、本体(3)の電源スイッ
チ(36)がオンされたときと所定時刻ごととにおいて、
時刻をICカード(2)に記憶する。
本実施例においては、SaO2および脈拍数の測定が1秒毎
に行なわれるとともに、それらのICカード(2)への記
憶が5秒毎に行なわれ、一方、時刻のICカード(2)へ
の記憶が1分毎に行なわれる。この場合のデータメモリ
処理ステップの動作を第27図に示す。
第27図において、(TDM)および(TTM)はそれぞれSaO2
等のデータおよび時刻を記憶するかどうかを判定するた
めのカウンタである。(ALF)はアラーム状態および測
定不能状態に応じて第1表に示す各ビットが“1"にセッ
トされるフラグである。(DNF)は後述の第3表に示す
ようにSaO2及び脈拍数以外にどういうデータが特定の時
刻にICカード(2)に記憶されているかを表わすフラグ
である。ここで、特定の時刻にICカード(2)の所定の
番地にフラグ(DNF)(ALF)の内容がそれぞれ記憶さ
れ、以後の番地にSaO2及び脈拍数等の測定されたデータ
が記憶される。更に、(AD)(ADR)はICカード(2)
のメモリの番地を表わす。
第27図において、#400では、まず、ICカード(2)の
番地(AD)と(ADR)とを等しくする。次に、#401でフ
ラグ(DNF)に“00H"をセットする。そして、#402でカ
ウンタ(TDM)に“1"を加え、#403でこのカウンタ(TD
M)のカウント値が“5"未満か否かを判別する。
ここで、カウンタ(TDM)のカウント値が“5"以上であ
れば、#404でこのカウント値を“0"にセットし、#405
でフラグ(ALF)に“00H"をセットする。ここで、カウ
ンタ(TDM)のカウント値が“5"以上になることは、5
秒経過したことを示している。
次に#406では測定不能状態であるか否かが判別され
る。ここで、測定不能状態であれば#407にすすんで、
同じ原因による測定不能状態が所定時間以上続いている
か否かが判別される。そして、同じ原因による測定不能
状態が所定時間以上続いていれば、#408でフラグ(DN
F)に“80H"をセットする。これは、第3表に示してい
ないが、測定不能状態の継続を表している。
一方、#407で同じ原因による測定不能状態が所定時間
以上続いていない場合は、#409〜#415で測定不能状態
の原因が判別され、その原因に応じてフラグ(ALF)が
セットされる。この動作は第26図の#304〜#310と同様
である。そして、#416でICカード(2)のメモリ番地
(AD)に“2"を加える。これは、フラグ(ALF)(DNF)
以外に次に記憶すべきデータの格納番地をセットするた
めである。
#406で測定不能状態でなければ、#417にすすんでSaO2
測定値をフラグ(ADR+2)の所定番地に記憶し、続い
て#418で脈拍数測定値をフラグ(ADR+3)の所定番地
に記憶し、#419でICカード(2)のメモリ番地(AD)
に“4"を加える。これは、フラグ(ALF)(DNF)および
SaO2、脈拍数以外に次に記憶すべきデータの格納番地を
セットする。
そして、#420では、SaO2測定値がSaO2の下限警告値以
下であるか否かが判別され、下限警告値以下であれば#
421でフラグ(ALF)が“01H"にセットされる。ここで、
フラグ(ALF)が“01H"にセットされることは、第1表
において最下位ビット(LSB)に“1"がセットされるこ
とに対応している。更に、#422では脈拍数測定値が脈
拍数上限警告値以上であるか否かが判別される。そし
て、脈拍数測定値が脈拍数上限警告値以上であればフラ
グ(ALF)に“02H"がセットされる。これは第1表にお
いて、最下位ビットから2番目のビットに“1"がセット
されることに対応している。
#422で脈拍数測定値が脈拍数上限警告値以上でなけれ
ば、#424にすすんで脈拍数測定値が脈拍数下限警告値
以下であるか否かが判別され、脈拍数下限警告値以下で
あれば#425でフラグ(ALF)に“04H"がセットされる。
これは第1表において、最下位ビットから3番目のビッ
トに“1"がセットされることに対応している。
そして、#426では、その直前の5秒間にイベントマー
カースイッチが押されたか否かが判別される。ここで、
イベントマーカースイッチが押されていれば、#427で
フラグ(ALF)に“08H"をセットし、押されていなけれ
ばフラグ(ALF)をセットすることなくそのまま#428に
すすむ。ここで、イベントマーカースイッチは、イベン
トマークを印字したいときに押されるものであり、これ
によってフラグ(ALF)に“08H"をセットすることは、
第1表において、最下位ビットから4番目のビットに
“1"をセットすることに対応している。そして、#428
ではフラグ(ALF)の内容をICカード(2)のメモリ番
地(ADR+1)に記憶して、#429にすすむ。
#429ではSaO2の下限警告値が変更されたか否かが判別
される。そして、変更されていれば#430で変更されたS
aO2下限警告値をICカード(2)のメモリ番地(AD)に
記憶させ、#431でフラグ(DNF)にもとのフラグ(DN
F)と“01H"との各ビットごとのオア信号をセットし
て、#432でICカード(2)のメモリ番地(AD)に“1"
を加える。ここで、フラグ(DNF)にもとのフラグ(DN
F)と“01H"との各ビットごとのオア信号をセットする
ことと第3表との関係は、第1表の最上位ビット(MS
B)に“1"をセットすることに対応している。
#429でSaO2の下限警告値が変更されていない場合は、
#430〜#432を介することなく#433にすすみ、脈拍数
の上限警告値が変更されたか否かが判別される。そし
て、変更されていれば#434で変更された脈拍数上限警
告値をICカード(2)のメモリ番地(AD)に記憶させ、
#435でフラグ(DNF)にもとのフラグ(DNF)の各ビッ
トと“02H"とのオア信号をセットし、#436でICカード
(2)のメモリ番地(AD)に“1"を加える。
#433で脈拍数上限警告値が変更されていない場合は、
#434〜#436を介することなく#437にすすみ、脈拍数
の下限警告値が変更されたか否かが判別される。そし
て、変更されていれば#438で変更された脈拍数下限警
告値をICカード(2)のメモリ番地(AD)に記憶させ、
#439でメモリ番地(AD)の値に“1"を加える。
次に、#440ではフラグ(DNF)にもとのフラグ(DNF)
の各ビットと“04H"とのオア信号をセットし、次いでフ
ラグ(DNF)をフラグ(ADR)で示される番地に記憶す
る。そして、#441では時刻を記憶するカウンタ(TTM)
に“1"を加算し、#442ではこのカウンタ(TTM)のカウ
ント値が“12"未満であるか否かが判別される。この動
作は、1分間が経過したか否かを判別するためである。
そして、カウンタ(TTM)のカウント値が“12"以上にな
ると、#443にすすんでカウンタ(TTM)のカウント値を
“0"にリセットし、#444で時計部(18)の“時”のデ
ータをICカード(2)のメモリ番地(AD)に記憶し、#
445でメモリ番地(AD)に“1"を加算する。更に、#446
では、時計部(18)の”分”のデータをICカード(2)
のメモリ番地(AD)に記憶し、#447でこのメモリ番地
(AD)に“1"を加算する。次に、#448では、フラグ(D
NF)にもとのフラグ(DNF)の各ビットと“08H"とのオ
ア信号をセットする。これは、第3表のとおりである。
そして、#449でフラグ(DNF)の内容をICカード(2)
のメモリ番地(ADR)に記憶する。そして#451にすす
む。
一方、#442でカウンタ(TTM)のカウント値が“12"に
達していない場合は、#443〜#450を介することなく直
接#451にすすむ。#451では、メモリ番地(AD)に記憶
されているデータに“1"を加算する。ここで、#403で
カウンタ(TDM)のカウント値が“5"以下である場合、
すなわち、5秒が経過していない場合も#451にすすん
でくる。
更に、#452ではメモリクリアスイッチ(73)が押され
たか否かを判定し、押されていれば、#453で、 に基づいてICカード(2)のメモリの残量を計算してSa
O2表示部に表示し、#452に戻ってメモリクリアスイッ
チ(73)が押されるのを待つ。
従って、本実施例においては、測定モード中にメモリク
リアスイッチ(73)を押すと、押している間のみSaO2
示部(57)に、ICカード(2)のメモリ残量が表示され
る。これが第19図の#22のデータメモリ処理ステップの
動作である。
そして、次に#23でデータダンプステップが実行され
る。本ステップでは、本体(3)に専用プリンタ(4)
が接続されていることが前提であり、本体(3)にセッ
トされたICカード(2)内に記憶された一連のデータの
出力を専用プリンタ(4)が本体(3)に要求したとき
のみ、ICカード(2)に記憶された前記一連のデータを
CPU(10)及び入出力部(16)を介して専用プリンタ
(4)に向けて出力する。この間は脈拍数表示部(58)
には専用プリンタ(4)において前記一連のデータの印
字が終了するまでの時間が表示される。
次に、#24では、測定を間欠的に行なうモード(間欠測
定モード)にセットされているかどうかの判別が行なわ
れる。間欠測定モードにおいては、長時間にわたって同
一患者のSaO2及び脈拍数を測定されるが、連続的に測定
する必要がない場合にも消費電力を節約するために用い
られる。そして、間欠モードは本体(3)に設けられた
間欠モードスイッチ(図示せず)がオン状態にセットさ
れているときに実行される。間欠モードでないときはプ
ログラムはIIにジャンプし、前記のフローに従って各部
の動作がくり返し実行される。間欠モードに設定されて
いるときは、#25にすすんで測定を中断するかどうか判
断される。ここで、所定の時間だけSaO2及び脈拍数の計
算が実行されていないときはプログラムはIIにジャンプ
し、前記所定の時間だけSaO2脈拍数の計算が実行された
ときは、#26でRLED(20)およびIRLED(21)の発光が
停止され、#27でCPU(10)は低消費電力モードにセッ
トされる。このとき脈拍数だけは連続的に測定するため
にIRLED(21)のみを発光させて脈拍数の計算及び表示
を連続的に行なっても良く、その場合はCPU(10)は通
常動作モードで動作する。
次に#28では、LEDの発光を停止してから所定の時間だ
け経過したかどうか判定され、所定の時間経過した時
は、#29でCPU(10)が通常動作モードにセットされた
後、プログラムはIにジャンプする。
本実施例のオキシメータ本体(3)は、スポット測定に
も連続測定にも使用される。ここで、スポット測定用に
用いられる場合は、1人の患者当りの測定時間は短いけ
れども、多くの患者について測定を行なうことが多い。
従って1人の患者についてのスポット測定が終了して次
の患者の測定を行なうまでは本体(3)を動作させる必
要がないけれども、1回のスポット測定が終了するたび
に電源スイッチ(36)をオフするのは煩わしい。そこ
で、本実施例においては、プローブ(1)のプローブ識
別出力部(24)にスポット測定用か連続測定用かを区別
できる情報がセットされている。ここで、本実施例では
プローブ(1)による測定モードの区別は、スイッチ等
で2進情報としてセットされる。そして測定ボタン(図
示せず)が押された時のみ各LEDが発光され、SaO2及び
脈拍数が計算され、表示され、出力される。
ここで、本実施例でのスポット測定時の動作を第19図の
フローチャートで説明する。まず、電源スイッチ(36)
がオンされて前述の#1〜#5の処理が実行された後、
#6でスポット測定か連続測定かが判別され、本体
(3)に接続されたプローブ(1)がスポット測定用で
あれば、#30にすすんでCPU(10)は低消費電力モード
にセットされる。このときRLED(20)及びIRLED(21)
は発光されない。この状態で、#31で本体(3)に設け
られた測定ボタン(図示せず)が押されたことが判別さ
れると、III以下の処理が行なわれる。
まず、#32でCPU(10)は通常測定モードになり、#33
でRLED(20)及びIRLED(21)は前記駆動波形で駆動さ
れて発光し、#34で#12と全く同様のA/D変換処理ステ
ップが実行され、前記SVRおよびSVIRが求められる。そ
して、#35では、サンプル数が“n"未満か否かが判別さ
れ、“n"以上であれば、#36で#14と同様の較正定数補
正ステップ、#37で#15と同様のSaO2計算ステップ、#
38で#16と同様の脈拍数計算ステップ、#39で#17と同
様の警告判別ステップ、#40で#18と同様の表示ステッ
プがそれぞれ実行される。#35でサンプル数が“n"であ
れば、#34に戻ってサンプル数が“n"以上になるまでA/
D変換処理ステップを繰り返す。
#41ではSaO2が安定しているか否かが判定される。ここ
では、SaO2測定値が以前のSaO2測定値と比較され、その
差が所定の時間にわたって所定の範囲内にあれば安定し
ているとして、#42でその時のSaO2値及び脈拍数値の表
示をホールドする。このSaO2安定判別ステップの詳細を
第28図のフローチャートに示す。
第28図においては、まず#500で を演算する。ここで、S(0)は現在の(最新の)SaO2
測定値を示し、S(−1)、S(−2)、S(−3)、
S(−4)、S(−5)はそれぞれ現在より過去の一連
のSaO2測定値を示すものとし、W(I)は重み係数であ
るとする。次に、#501ではこの値DSが予め定められた
所定値以下か否かが判定される。ここで、所定値以下で
あると判定されれば、#502にすすんでSaO2は安定して
いると判断し、所定値以上であればSaO2は不安定と判断
してもとのフローにリターンする。
すなわち、第19図に戻って#41でSaO2が安定していると
判断された場合は、#42でその時のSaO2値及び脈拍数値
の表示をホールドする。尚、本実施例においてはSaO2
ついて安定性を判断して表示をホールドしているが、脈
拍数について安定性を判断して同様に測定値の安定を判
定してもよい。
そして、#43にすすんでディジタル出力2ステップで
“SaO2"、“脈拍数”、“年”、“月”、“日”、
“時”、“分”および“専用プリンタ(4)への印字命
令”の各データが入出力部(16)よりディジタル信号と
して出力される。このディジタル出力2ステップの動作
を示すフローチャートを第29図に示す。
第29図においては、まず、#600でCPU(10)は入出力部
(16)を介して専用プリンタ(4)に印字命令を送出す
る。次に、#601でデータセット終了信号(FFH)を出力
し、#602では時計部(18)の“年”、“月”、
“日”、“時”、“分”のデータを入出力部(16)を介
して順次出力する。そして、#603でフラグ(DN)に
“2"をセットする。これは、“月日”と“時分”の2つ
のデータが出力されたことを示す。そして、#604では
測定不能状態か否かが判定され、測定不能状態であれば
それが解除されるのを待つ。測定不能状態でなければ、
#605にすすんでSaO2のデータを出力し、続いて#606で
脈拍数のデータを出力してもとのフローにリターンす
る。
第19図に戻って、上述のようにして#43のディジタル出
力2ステップが終了すると、次に#44でRLED(20)及び
IRLED(21)の発光を終了させ、#45でCPU(10)は低消
費電流モードになり、#31に戻って次に測定ボタンが押
されるか、連続測定モードまたは間欠測定モードに切換
えられるまでこの状態が継続される。すなわち、#31で
測定ボタンが押されたことが判別されないと、#46にす
すんでスポット測定か否かが判別される。ここで、スポ
ット測定のままであれば#31にリターンするが、測定モ
ードが変更されていれば、#47にすすんでCPU(10)を
動作モードにセットしてIにジャンプする。尚、本実施
例ではプローブ識別出力部(24)がプローブに設けられ
ているが、本体(3)にスポット測定か連続測定かを設
定する手段を設けても良い。
次に、第30図図示の脈波音処理ルーチンについて説明す
る。第19図のIIまたはIII以後の処理が実行されている
とき、脈波整形回路(54)の出力の立上りまたは立下り
のどちらかによる割込みが受け付けられる。この割込み
が発生すると第30図の脈波音処理ルーチンが実行され
る。まず#700で第19図の#15もしくは#37のSaO2計算
ステップで設定された周波数の脈波音の発生が開始さ
れ、#701で予め定められた所定時間の経過を待つ。そ
して、この所定時間が経過すると#702で脈波音を停止
させてもとのフローにリターンする。但し、前記アラー
ム状態または測定不能状態のとき、または脈波音の発生
を停止するようにセットされているときは、この割込み
は禁止され脈波音は発生しない。
これによって、アラーム状態及び測定不能状態以外の場
合には、脈波整形回路(54)からの出力信号の立上りあ
るいは立下りのどちらかに同期して脈波音を発生する。
そして脈波音の周波数はSaO2に応じて変化する。従っ
て、脈波音のみによって脈の状態とSaO2とを知ることが
できる。なお、SaO2によって脈波音の周波数ではなく脈
波音のデューティ比を変化させることによっても、同様
の効果を得ることができる。あるいは脈波音を脈拍に比
べて非常に短い周期の断続音で構成した場合、断続音の
個数をSaO2によって変化させることもできる。
本実施例において、脈波音の音量はパルススイッチ(7
8)を押しながらアップダウンスイッチ(74)を押すこ
とによって調整することができる。更に、脈波音の発生
およびその停止はパルススイッチ(78)を押すことによ
って切換えることができる。
次に、専用プリンタ(4)について説明する。まず、第
31図に専用プリンタ(4)の構成を概念的に示す。第31
図において、(81)はデータ入出力部で本体(3)から
のデータ受信及び本体(3)への命令等の転送も行な
う。(82)は記憶部である。(83)は制御部で本プリン
タ全体の制御を行なう。(84)はスイッチ入力部で、後
述する各スイッチの状態を読みとる。(85)はプリンタ
制御駆動部で制御部(83)からの駆動命令とデータとに
よりプリンタを駆動させる。(86)はプリントを行う印
字部である。
次に、本実施例のプリンタ(4)の操作部を第32図に示
す。第32図において、(87)は紙送りスイッチ、(88)
はプリントスイッチ、(89)はデータダンプスイッチ、
(90)はデータインターバル選択スイッチである。
第33図に本プリンタの動作フローを示す。まず、#800
では、本体(3)の動作を示す第19図の#43のディジタ
ル出力2ステップで印字命令が送出されているかチェッ
クし、印字命令が送出されているときはIVにジャンプす
る。印字命令が送出されていないときは、#801におい
て、スイッチ入力部(84)のプリントスイッチ(88)あ
るいはデータダンプスイッチ(89)が押されたか否かが
調べられる。
次に、まずプリントスイッチ(88)が押された場合の動
作について説明する。プリントスイッチ(88)が押され
ると、#801及び#802を通って#803にすすんで、プリ
ンタ(4)から本体(3)に充電停止信号を送出する。
本実施例においては、プリンタ(4)は印字開始直前か
ら印字終了まで本体(3)に充電停止信号を送出してお
り、本体(3)のNiCdバッテリの充電はその間停止させ
られている。更に、制御部(83)は直ちにデータ入出力
部(81)に本体(3)からのデータを受信する命令をだ
す。そして、#804で患者名“NAME"を印字し、#805で
は患者のID番号“IDNO."を印字する。次に、#806で、
プリンタ(4)のデータ入出力部(81)は、本体(3)
からのディジタル出力1ステップ(第19図#20及び第26
図)で出力される一組のデータを受信する。そして、制
御部(83)は#807で、受信したデータより“年”、
“月”、“日”、“時”、“分”、“SaO2"、“脈拍
数”、“アラーム状態に関する情報”、”患者ID番号”
などを印字して、#800にリターンする。
次に、データダンプスイッチ(89)が押された場合の動
作について述べる。データダンプスイッチ(89)が押さ
れると、#800から#801、#802、#808とすすんで、制
御部(83)はデータ入出力部(81)を介して本体にメモ
リデータ転送命令を転送する。本体(3)側ではこの命
令を受信すると、第19図#23のデータダンプステップが
実行され、ICカード(2)から測定データを読みとって
順次プリンタ(4)側に送信する。但し、専用プリンタ
(4)の記憶部(82)の容量はICカード(2)のそれに
比べて小さいので、転送データは所定の大きさに分割し
て転送される。すると、プリンタ(4)の制御部(83)
は、#809で転送されたデータを受信し、#810でこのデ
ータより第34図に示すグラフに変換してプリンタ制御駆
動部にプリント命令を転送し、#811で印字部(86)は
それを印字する。
ここで、印字の際には、直前に印字したデータが測定さ
れた時刻からデータインターバル選択スイッチ(90)の
操作によって選択された時間だけ経過した時刻における
データについてのみ印字を行ない、そうでないときは印
字を行なわない。ここで、このデータインターバル選択
スイッチ(90)の構成及びその操作による動作を詳述す
ると、第32図図示のように、このデータインターバル選
択スイッチ(90)は、手動操作によって、例えば、“5s
ec"、10sec"、“1min"、“5min"のいずれかの指標に合
わせられ、その合わせられた指標に対応した時間が設定
される。
印字開始直前に、プリンタは本体(3)に充電停止信号
を出力し、印字終了時に充電停止信号をリセットする。
印字が終了すると、#812でデータは終了したかの判断
が行なわれ、データの印字がすべて終了していればスタ
ートにジャンプする。データの印字が未終了の場合、再
び#808に戻ってデータ受信を開始して、同様の処理を
繰り返す。なお、データダンプのモードにおいては、そ
の間、本体(3)の脈拍数表示部(58)および脈波レベ
ルメータ(57)に印字があとどのくらいの時間で終了す
るかの目安が表示される。
専用プリンタ(4)の動作のより詳細なフローチャート
を第35図〜第37図に示す。本実施例における専用プリン
タ(4)の印字部(86)は、1列に8個の印字ヘッドが
並べられたグラフィックプリンタで、データダンプモー
ドではICカード(2)に記憶された5秒毎のデータのう
ち、データインターバル選択スイッチ(90)のセット状
態に応じて、5秒毎、10秒毎、1分毎、5分毎のいずれ
かの時間間隔ごとにデータがピックアップされる。そし
て、ピックアップされたデータが印字ヘッドの数に等し
い8ビット分集まるたびに、SaO2および脈拍数の値に応
じた印字位置で各データに対応した印字ヘッドがオンさ
れ、第34図に示すグラフがプリントされる。また、イベ
ントマーカースイッチが押されたかどうかに関する情報
がICカード(2)に記憶されているフラグ(ALF)のビ
ット3(最下位ビットから4番目のビット)中に記憶さ
れているので、専用プリンタ(4)がフラグ(ALF)の
ビット3を調べて、それが“1"のときは対応する位置に
第34図図示のイベントマーク(91)がプリントされる。
更に、入力したデータが測定不能かどうかの判別は本体
から送出されるフラグ(DNF)の内容によって調べられ
る。第35図において、まず#900では本体(3)の入出
力(16)から印字命令を受信したか否かを判別し、受信
していれば#903にすすみ、受信していなければ#901に
すすんでデータダンプスイッチ(89)が押されたか否か
が判別される。そして、このデータダンプスイッチ(8
9)が押されていれば第36図の#932にジャンプする。#
901でデータダンプスイッチ(89)が押されていないと
判別されると、#902にすすんでプリントスイッチ(8
8)が押されたか否かが判別される。そして、プリント
スイッチ(88)が押されていなければ#900に戻り、押
されていれば#903にすすむ。
#903では、本体(3)のNiCdバッテリの充電を停止さ
せる充電停止信号を本体(3)に向けて送出し、#904
で本体(3)から出力されるデータを入力する。そし
て、#905では入力データがデータセット終了信号(FF
H)になるのを待ち、本体(3)におけるステップ#334
によりデータセット終了信号(FFH)が入力されると#9
06にすすむ。#906では本体(3)から“年”、
“月”、“日”、“時”、“分”のデータをそれぞれ受
信し、#907で本体(3)からの記憶されたフラグ(AL
F)を示す出力を記憶部(82)のメモリ番地(DN2)に記
憶する。更に、#908では、メモリ番地(DN2)に記憶さ
れたデータと“F0H"との各ビットごとのアンドをとって
これをメモリ番地(DN3)に記憶する。
次に#909で、メモリ番地(DN3)の記憶データが“00H"
か否かを判別する。すなわち、測定不能状態であれば#
908でメモリ番地(DN3)の記憶データは“00H"にならな
いので、この#909では、測定不能状態か否かが判別さ
れる。そして、測定不能状態でなければメモリ番地(DN
3)の記憶データは“00H"になるので、#910にすすみ、
本体(3)からの出力データが入力され、#911でこの
出力データを“S"として記憶し、#912では次に入力さ
れる本体からの出力データを“SR"として記憶する。こ
こで、“S"としてはSaO2測定値が記憶され、“SR"とし
ては脈拍数測定値が記憶される。
更に、#913では第34図図示の“DATE"という文字がまず
印字され、続いて#914では“年”、“月”、“日”の
データが印字される。次に、#915では第34図図示の“T
IME"という文字が印字され、更に#916で“時”、
“分”のデータが印字される。続いて、#917では第34
図図示の“NAME"という文字が患者名のデータとともに
印字され、#918では“ID NO."という文字が患者のID番
号のデータとともに印字される。
そして、#919では“SaO2"という文字が印字され、#92
0では“S"として記憶されているSaO2測定値のデータが
印字される。更に、#921では“PULSE RATE"という文字
が印字され、#922で“PR"として記憶されている脈拍数
測定値のデータが印字され、#923で充電停止信号をク
リアして#900に戻る。
一方、#909でメモリ番地(DN3)の記憶データが“00H"
でなければ測定不能状態であるので、#924でメモリ番
地(DN3)の記憶値から測定不能状態の原因を決定し、
#925、#926及び#927でその原因を判別する。そし
て、測定不能状態の原因がコネクタが外れたことによる
“C"の場合は#928で“INOP C"を印字し、原因が光量不
足による“L"の場合は#929で“INOP L"を印字する。更
に、測定不能状態の原因が指の動揺による“A"の場合は
#930で“INOP A"を印字し、脈波が弱いことによる“S"
の場合は#931で“INOP P"を印字する。そして、#928
〜#931からは#900に戻る。
#901でデータダンスプスイッチ(89)が押された場合
は、第36図の#932にすすむ。#932及び#933では、第3
5図の#917及び#918と同様に“NAME"という文字が患者
名のデータとともに印字され、“ID NO."という文字が
患者のID番号のデータとともに印字される。更に、#93
4では、第34図図示のSaO2のスケールと脈拍数のスケー
ルとがそれぞれ印字される。
そして、#935ではフラグ(CD)に“8"をセットする。
次に、#936ではデータセット入力ルーチンが実行され
る。このルーチンの詳細を第37図に示す。
第37図においては、まず#1000で専用プリンタ(4)か
ら本体(3)に向けてデータ転送命令が送出され、#10
01で本体(3)からフラグ(DNF)のデータを受信す
る。そして、#1002では、この受信されたフラグ(DN
F)のデータと“08H"との各ビットごとのアンドを演算
し、この演算されたデータが“00H"になるか否かを判別
する。そして、この演算されたデータが“00H"になる場
合は、、#1003にすすんでフラグ(DN4)に"1"をセット
する。一方、#1002で演算されたデータが“00H"になら
ない場合は、#1004にすすんでフラグ(DN4)に“3"を
セットする。
次に#1005ではこのフラグ(DN4)の下位3ビット中の"
1"の数をフラグ(DN5)に記憶し、#1006でフラグ(DN
4)のデータとフラグ(DN5)のデータとを加算して、こ
れを新たにフラグ(DN4)に格納する。更に、#1007で
はフラグ(DNF)のデータと“80H"との各ビットごとの
アンド信号を演算し、この演算結果が“00H"になるか否
かを判別する。そして、この演算結果が“00H"になれ
ば、#1008でフラグ(DN4)のデータに“2"を加算して
新たにフラグ(DN4)に格納する。これは、#1007で演
算結果が“00H"にならない場合は、#1008を通らずに#
1009にすすむ。
#1009では、専用プリンタ(4)から本体(3)に向け
てデータ転送命令を送出し、#1010ではフラグ(DN4)
のデータから“1"を減算してこの値を新たにフラグ(DN
4)に格納する。そして、#1011でフラグ(DN4)のデー
タが“0"になったか否かを判別し、“0"になるまで#10
09及び#1010の動作を繰り返す。#1011でフラグ(DN
4)のデータが“0"になると、もとの第36図のフローに
リターンする。このようにして、第36図の#936でプリ
ンタのデータセット入力が終了する。
すると、#937にすすんで入力されたデータセットを記
憶部(82)に記憶し、#938では入力されたデータが測
定不能状態を示すか否かが判別される。そして、測定不
能状態を示さない場合には、#939で入力されたSaO2
定値のデータから対応する印字ヘッドの印字位置を計算
してセットし、続いて#940で入力された脈拍数測定値
から対応する印字ヘッドの印字位置を計算してセットし
て、#942にすすむ。一方、測定不能状態である判別さ
れた場合は、#941で対応する印字ヘッドをオンしない
ようにセットし、#942でフラグ(CD)のデータから
“1"を減算して新たにフラグ(CD)に格納する。
そして、#943〜#945ではデータインターバル選択スイ
ッチ(90)によって選択された時間間隔が5秒か、10秒
か、1分かあるいは5分かが判別される。ここで、時間
間隔が5秒に選択されていれば、#946でフラグ(CD)
のデータが“0"か否かを判別する。ここで、フラグ(C
D)のデータが“0"でなければ、#936に戻る。
#946でフラグ(CD)のデータが“0"であれば、#951で
時刻を印字するか否かを判別し、時刻を印字する場合に
は、#952で記憶した複数のデータセットの中で最新の
時刻を印字して、#953にすすむ。時刻を印字しない場
合は、#952を通ることなく#953にすすむ。
#953では8個のデータのすべてが同じ原因による測定
不能状態におけるものか否かを判別する。そして、すべ
てが同じ測定不能原因ではない場合は、#947で8個の
印字ヘッドを各SaO2測定値に対応した印字位置でオンし
て第34図図示のSaO2の変化の様子をしめすグラフをプロ
ットし、更に#948で8個の印字ヘッドを各脈拍数測定
値に対応した印字位置でオンして第34図図示の脈拍数の
変化の様子を示すグラフをプロットする。更に#949で
はイベントマーカースイッチが押されていたか否かを判
別し、押されていれば#950でイベントマークに印字位
置で対応した印字ヘッドをオンして、所望の位置にイベ
ントマークを印字して、#967にすすむ。
逆に、#953で8個のデータがすべて同じ測定不能原因
による場合は、#954〜#956で測定不能原因を判別し、
#957〜#960のいずれかで判別された原因に応じた印字
を行う。
更に#944で時間間隔が10秒に選択されている場合は、
#961でフラグ(CDP)に“1"をセットし、#962で第37
図のデータセット入力ルーチンを実行する。そして、#
963でフラグ(CDP)のデータから“1"を減算し、#964
でフラグ(CDP)のデータが“0"か否かを判別する。そ
して、#964でフラグ(CDP)のデータが“0"か否かを判
別し、“0"でなければ#944に戻る。従って、フラグ(C
DP)が“0"になるまで#944及び#961〜#963の動作は
繰り返される。
次に#945で時間間隔が1分に選択されている場合は#9
65でフラグ(CDP)に“59"をセットし、時間間隔が5分
に選択されている場合は#966でフラグ(CDP)に“299"
をセットする。そして、#965もしくは966からは#962
のデータセット入力ルーチンにすすむ。
#950、#957〜#960のいずれかからは#967にすすん
で、全データセットを本体(3)から受信したか否かが
判別され、全データセットの受信が完了していない場合
は#935に戻って全データセットの受信が完了するまで
#935以後のステップが繰り返される。そして、全デー
タセットの受信が完了すれば、#968にすすんで第35図
の「スタート」に戻る。
発明の効果 以上詳述したように、本発明にかかるオキシメータは、
測定手段による前回の測定から所定の時間だけ経過した
か否かを判定する判定手段と判定手段により前回の測定
から所定の時間だけ経過したことが判定されると新たな
測定を再開させる制御手段とを設けたことにより、長時
間にわたる酸素飽和度の測定を間欠的に行うことができ
る。
従って、例えば電池のみで駆動されるような小型のオキ
シメータに本発明を適用すると、長時間にわたって酸素
飽和度を測定できるにもかかわらず必要な消費電力を節
約することができるため特に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明実施例のオキシメータ・システ
ムの種々の態様を示すブロック図、第5図はその本体の
構成を示すブロック図、第6図はその突入電流制御部の
構成を示す電気回路図、第7図はその各部の出力波形を
示す波形図、第8図はその信号処理部の構成を示すブロ
ック図、第9図は各LEDの駆動波形を示す波形図、第10
図はその増幅部の出力と周波数との関係を示すグラフ、
第11図はR同期整流部の出力と周波数との関係を示すグ
ラフ、第12図は周波数判別部のバンドパスフイルタとコ
ンパレータとの出力変化を示すグラフ、第13図は本実施
例の「LED駆動周波数設定ルーチン」を示すフローチャ
ート、第14図はRハイパスフィルタI、IIの構成を示す
電気回路図、第15図及び第16図はその動作を示す波形
図、第17図はクロストークを説明するためのタイムチャ
ート、第18図は本実施例の本体の表示部及び操作部の構
成を示す正面図、第19図は本実施例の本体の動作を示す
フローチャート、第20図はその「アラーム音モード設定
ルーチン」を示すフローチャート、第21図はその「A/D
変換ルーチン」を示すフローチャート、第22図はその
「LED光量調整ルーチン」を示すフローチャート、第23
図はその「クロストーク測定ルーチン」を示すフローチ
ャート、第24図はその「測定休止ルーチン」を示すフロ
ーチャート、第25図はその「アラームミュート処理ルー
チン」を示すフローチャート、第26図はその「ディジタ
ル出力1ルーチン」を示すフローチャート、第27図はそ
の「データメモリ処理ルーチン」を示すフローチャー
ト、第28図はその「SaO2安定判別ルーチン」を示すフロ
ーチャート、第29図はその「ディジタル出力2ルーチ
ン」を示すフローチャート、第30図はその「脈波音処理
ルーチン」を示すフローチャート、第31図はそのプリン
タの構成を示すブロック図、第32図はそのプリンタの正
面図、第33図はそのプリンタの動作を示すフローチャー
ト、第34図はプリンタのプリントアウトの例を示す図、
第35図〜第37図はそのプリンタの詳細な動作を示すフロ
ーチャートである。 (1)(3);本体、 (2);記憶手段、 (4)(5)(6);データ分析装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脈動する血液を含む生体に向けて測定光を
    発光するとともに、発光された後生体を通過した光に基
    づいて酸素飽和度を測定する測定手段と、 上記測定手段による前回の測定から所定の時間だけ経過
    したか否かを判定する判定手段と、 上記判定手段により前回の測定から所定の時間だけ経過
    したことが判定されると、上記測定手段に新たな測定を
    再開させる制御手段と、 を有することを特徴とするオキシメータ。
  2. 【請求項2】上記測定手段において測定光を発光するの
    はLEDであり、上記測定手段による測定の終了後上記判
    定手段が所定の時間だけ経過したことを判定するまでの
    間、上記制御手段は上記LEDの発光を停止させることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のオキシメー
    タ。
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