JPH07327054A - パルス伝送方法およびそれを用いた電子装置又は半導体装置 - Google Patents

パルス伝送方法およびそれを用いた電子装置又は半導体装置

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JPH07327054A
JPH07327054A JP6120974A JP12097494A JPH07327054A JP H07327054 A JPH07327054 A JP H07327054A JP 6120974 A JP6120974 A JP 6120974A JP 12097494 A JP12097494 A JP 12097494A JP H07327054 A JPH07327054 A JP H07327054A
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circuit
time
semiconductor device
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JP6120974A
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Tomonori Sekiguchi
知紀 関口
Shinji Horiguchi
真志 堀口
Masakazu Aoki
正和 青木
Takeshi Sakata
健 阪田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送路におけるリンギングを防ぎ、高速デー
タ伝送時の高信頼化に適したパルス伝送方法を提供す
る。 【構成】 第1のレベル(0)から第2のレベル(V0)へ変
化し、該第2のレベルを第1の時間維持し、その後上記
第2のレベルから上記第1のレベルへ変化する第1の矩
形波(I1)と該第1の矩形波を第2の時間(T/2)遅延させ
た第2の矩形波(Id1)とを重ね合わせた如き波形の階段
状パルス(I1+Id1)を伝送する。 【効果】 第1の矩形波のリンギングによる振動と第2
の矩形波のリンギングによる振動が打ち消しあうため、
高速バス伝送において信頼性の高いデータ伝送が可能に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の出力回路に
係り、特に信頼性の高い高周波信号の出力に適した回路
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI(大規模集積回路)の高速
化が進み、マイクロプロセッサの動作周波数は100M
Hzを越えるものが実現されている。メモリLSIにお
いても100MHz以上で動作するシンクロナスDRA
M(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)が報
告されている。
【0003】このように、LSIチップレベルでは高速
化が進んでいるが、LSIを実装するボードレベルでは
高速化を進めるのが困難になってきている。これは信号
に含まれる高周波成分の波長がボード上の配線と同レベ
ルまで短くなり、配線が分布定数線路として振る舞うた
めである。この周波数成分の信号は配線端や分岐、LS
Iパッケージの寄生インダクタンスや寄生容量において
顕著な反射を起こすため、伝送波形にはリンギングなど
の波形歪が生ずる。
【0004】一例として、図29(a)に示す2個のL
SI間で信号の伝送(1対1伝送)を行なう場合につい
て述べる。図29(b)にこの等価回路を示す。伝送線
路TLの両端S11、S12に2個のLSIが接続され
ている。LSI・M11は内部回路、出力回路D11を
有している。LSI・M12は内部回路、入力回路R1
2を有している。また、LSIと伝送線路の間にはパッ
ケージのリードフレームやボンディングワイヤなどが存
在し、これらは寄生容量及び寄生インダクタンスを有す
る。これをモデル化するために、IO11、IO12と
伝送線路の接続部S11、S12の間にはLとCを挿入
した。
【0005】出力回路D11として従来用いられている
回路を、図30に示す。本回路は出力段、出力段のPM
OSトランジスタ及びNMOSトランジスタの駆動回
路、出力制御回路から成る。図中のCMOS構成のイン
バータ回路(IV40−IV46)、NAND回路、N
OR回路の回路図および記号を図31から図33に示し
た。出力制御回路はDOE信号が低レベル(VSS)の
ときに、入力端子/INの信号の値によらずPINを低
レベル、NINを高レベル(VDD)に固定し、出力端
子OUTをハイインピーダンス状態にする。DOEが高
レベルのときは/INの反転信号がOUTに出力され
る。一般に、/INの前段の内部回路のトランジスタの
サイズは小さく、出力段のトランジスタのサイズが大き
いため、駆動回路として徐々にトランジスタのサイズを
大きくしたインバータ列を用いる。
【0006】次に、この回路のシミュレーション結果を
示す。以下で示すシミュレーションでは特に断わらない
限り、次の条件を用いる。電源電圧は、VDDが1.5
V、VSSが0Vである。伝送線路は特性インピーダン
スが50Ωとし、長さを2cmとした。パッケージのL
は10nH、Cは5pFとした。出力回路の出力抵抗は
22Ω程度とした。
【0007】図34に図29(b)の回路のシミュレー
ション波形を示す。M11から100MHzのパルスを
送信したときの送信端IO11、受信端IO12での波
形を示した。送信端、受信端での反射が大きく、大きな
リンギングが生じている。信号の立上り時のリンギング
による、波形の極小点のVrefに対するマージンは
0.22Vであり、これは片側の振幅0.75Vの29
%である。この極小点が、もしVrefを下回ってしま
うと、受信回路は2個のパルスを受けたと誤って判断し
てしまう。したがって、マージンが小さいことは高速信
号を伝送する際の信頼性が低いことを意味している。こ
の問題は、メモリLSIのデータ入出力端子のように、
入出力兼用の端子の場合に特に顕著になる。入出力兼用
の端子には、出力回路最終段の定数の大きいトランジス
タが接続されるため、寄生容量が大きいからである。
【0008】これを解決するために従来、終端抵抗を用
いた各種の小振幅インターフェースが提案されている。
小振幅インターフェースについては、例えば日経エレク
トロニクス1993年9月27日号pp.269−29
0(日経BP社、平成5年発行)に詳しく記載されてい
る。小振幅インターフェースのひとつであるT−LVT
TL(Terminated Low Voltage
Transistor Transistor Lo
gic)では、伝送線路の終端に伝送線路の特性インピ
ーダンスに等しい終端抵抗を設けるとともに、伝送線路
を駆動するCMOSインバータ型の出力回路の出力抵抗
を、伝送線路上の信号振幅が所望の値になるように調整
している。これにより、伝送線路の端部での反射を吸収
し、また、出力信号を小振幅化して波形の乱れの低減を
図っている。
【0009】図35に、T−LVTTLインターフェー
スによる信号伝送の等価回路を示す。図29(b)との
相違点は、伝送線路の両端S13、S14が終端抵抗R
TTで終端電源VTTに接続されていることである。次
に、この回路による信号伝送のシミュレーション結果を
示す。ここでは、VTTは0.75V、RTTは50Ω
としているが、以下のシミュレーションにおいても、こ
れらの値を用いる。出力回路の出力抵抗は図34と同様
に22Ω程度であり、25Ωの負荷に対してプラスマイ
ナス0.4Vの振幅を得ている。
【0010】図36にM13から100MHzのパルス
を送信したときの送信端IO13、受信端IO14での
波形を示す。信号の立上り時のリンギングによる、波形
の極小点のVrefに対するマージンは0.22Vであ
り、これは片側の振幅0.4Vの55%である。したが
って、無終端時に比較してマージンが改善されており、
信号伝送の信頼性を高める効果がある。
【0011】一方、これまでに高周波信号を伝送する際
に生ずるリンギングを低減する方法として、信号の立ち
上がり、立ち下がり時間を長くして信号に含まれる高調
波成分を低減する方法が提案されている。これについて
は例えば「1988年インターナショナルソリッドステ
ートコンファレンス、ダイジェストオブテクニカルペー
パー」、pp.88−89(1988,IEEE In
ternational Solid−State C
ircuits Conference,Digest
of Technical Papers,pp.8
8−P89)に述べられている。
【0012】また、伝送路歪の低減方法としては特開平
5−315998号公報にも一つの解決方法が記載され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の小振幅イ
ンターフェースの問題点は、バス伝送において十分にリ
ンギングを低減できないことである。メモリLSIで
は、図37(a)に示すモジュール構成が用いられるこ
とが多い。この場合、素子間の信号伝送方法は図37
(b)の等価回路に示すような、1本の伝送線路に多数
の素子が接続されるバス伝送になる。ここで、M21−
M28はLSIチップを表し、S21−S28において
2cm間隔で伝送線路と接続されている。伝送線路の終
端は終端抵抗RTTにより、終端電源VTTと接続され
ている。M21を送信チップ、M22−M28を受信チ
ップとする。M22−M28の内部構成は全て同じもの
であるが、図ではM28のみ内部構成を示した。ここで
は入出力が独立な場合を示したが、入出力共通の場合、
寄生容量が大きくなるため、波形の乱れはより大きい。
【0014】次に、図37(b)の回路による信号伝送
のシミュレーション結果を示す。M21から100MH
zのパルスを送信したときの送信端IO21及び受信端
IO22、IO25、IO28での波形を図38に示
す。受信波形にリンギングが生じている。Vrefを
0.75Vとして示したが、信号の立ち上がり時のリン
ギングによる、波形の極小点のVrefに対するマージ
ンはわずか0.09Vである。これは片側の振幅0.4
Vの22%である。これは、伝送線路の端部での反射は
終端抵抗により低減できるが、バスの途中に接続されて
いるLSIの寄生成分やバスの分岐で生ずる多重反射を
解決できないためである。したがってバス伝送において
はT−LVTTLではマージンの低下が問題となる。
【0015】また、終端抵抗をもちいたインターフェー
スでは終端抵抗により消費電力が増加することも問題で
ある。
【0016】一方、信号の立ち上がり、立ち下がり時間
を長くしてリンギングを低減する方法は信号の伝播遅延
の増加につながるため高速伝送に適していない。
【0017】本発明の目的は、信号の立ち上がり、立ち
下がりを緩和せずに、伝送信号のリンギングを低減し、
信頼性の高い高速データ伝送に適したパルス伝送方法お
よびそれを用いた半導体装置又は電子装置を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明の代表的な実施例では、第1のレベル(0)
から第2のレベル(V0)へ変化し、該第2のレベルを第1
の時間維持し、その後上記第2のレベルから上記第1の
レベルへ変化する第1の矩形波若しくは台形波(I1)と該
第1の矩形波若しくは台形波を第2の時間(T/2)遅延さ
せた第2の矩形波若しくは台形波(Id1)とを重ね合わせ
た如き波形の階段状パルス(I1+Id1)を伝送することを特
徴とするパルス伝送方法を採用した(図1参照)。
【0019】階段状パルスの具体的な形状は上記第1の
レベルから上記第2のレベルへ変化する時の上記第1と
第2のレベルの間の第3のレベルを上記第2の時間維持
する第1の期間と、その後上記第2のレベルを維持する
第2の期間と、その後上記第2のレベルから上記第1の
レベルへ変化する時の上記第1と第2のレベルの間の第
4のレベルを上記第2の時間維持する第3の期間とで形
成されたものである(図1参照)。
【0020】さらに好敵な実施形態として、階段状パル
スの形状において、さらに上記第4のレベルを上記第3
のレベルよりも低くするとともに、上記第1と第2のレ
ベルの平均値と上記第3と第4のレベルの平均値とがほ
ぼ等しくする。
【0021】また、上記パルス伝送方法を実現する半導
体装置として、内部回路と、上記内部回路からの内部信
号に応答してパルス信号を出力する出力回路とをチップ
上に有し、上記出力回路が上記階段状パルスを出力する
ものとした。
【0022】さらに上記パルス伝送方法を電子装置の複
数の半導体装置間に用いた。
【0023】
【作用】1つの矩形波又は台形波が伝送路を介して現わ
れる波形はリンギングにより振動成分を有するが、遅延
した矩形波又は台形波を重ね合わせることにより、遅延
した矩形波又は台形波が伝送路を介して現われる波形の
振動成分が上記1つの矩形波又は台形波が伝送路を介し
て現われる波形の振動成分を相殺することになる。特に
遅延時間を伝送線路に固有なリンギング周期の1/2に
設定すれば、受信端ではリンギングを含む2つの波形が
半周期ずれて重ね合わされる形になるためリンギングは
極大点と極小点が打ち消されてほとんどリンギングによ
る振動成分がキャンセルされる。したがって、多重反射
のある伝送線路においてリンギングの少ない伝送波形を
得ることができるため、高速データ伝送時のマージンを
増加することが可能になる。なお、遅延時間が上記リン
ギング周期の1/3以上2/3以内の矩形波又は台形波
を重ね合わせれば、sin ωT + sin(ωT+τ)≦1(T
/3≦τ≦2T/3)の式より、振動成分の振幅を小さ
くするには十分であり、遅延時間が完全に2分の1周期
遅延することが条件ではない。また、逆に遅延時間が固
定のパルスを用いたとしても、その遅延時間がリンギン
グ周期の1/3以上2/3以内となるような伝送路で有
効である。
【0024】さらに階段状パルスの形状において、上記
第4のレベルを上記第3のレベルよりも低くするととも
に、上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3と第4
のレベルの平均値とがほぼ等しくすると、リンギングの
振動成分の減衰がある場合にリンギングによる振動成分
がキャンセルされる。すなわち、1つめの矩形波又は台
形波のリンギングの1/2周期後の振動成分の振幅と遅
延した矩形波又は台形波のリンギングの振動成分の最初
の振幅とを等しくすれば、振動の減衰を考慮した最適な
リンギングのキャンセルが行われる。
【0025】また、上記パルス伝送方法を実現する半導
体装置は高い動作周波数で正確に情報伝送が行われる。
【0026】さらに上記パルス伝送方法を電子装置の複
数の半導体装置間に用いることにより電子装置全体の情
報伝送を高速にする。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明の第1の実施例を述べる前
に、本発明の原理を図面により説明する。
【0028】図1に本発明の原理を表す図を示す。1対
1伝送または、バス伝送に用いる伝送線路、およびその
伝送線路に接続されたLSIの寄生インダクタンス、寄
生容量を図中で伝送線路TL1として表し、伝送遅延を
td1で表す。TL1には2個以上のLSIが接続され
ているが、ここでは、その内のデータ伝送を行なう2個
のLSIに注目し、送信LSIをM1、受信LSIをM
2とする。M1は内部回路、出力回路D1を備え、M2
は入力回路R2を備えている。ここでは入出力端子が独
立の場合を示したが、入出力共通の場合にはM1からM
2にデータ伝送を行なう場合、M1においては入力回路
が、M2においては出力回路が寄生容量として働く。
【0029】D1が送信端IO1から、時刻t=0にお
いて立ち上がる、振幅V0の電圧パルスI1を送信した
とき、受信端IO2に現れる電圧波形O1が周期T、振
幅がΔVの正弦波状のリンギングを含むとする。このリ
ンギングの最初の極大点が生ずる時刻をt1とすると、
nを1以上の整数として、n番目の極大点の生ずる時刻
は tp(n)=t1+(n−1)T であり、その時刻での電圧は Vp(n)=V1+ΔV と表される。また、n番目の極小点の生ずる時刻は tv(n)=t1+(n−1/2)T であり、その時刻での電圧は Vv(n)=V1−ΔV と表される。
【0030】一方、IO1からI1を時間T/2だけ遅
らせた電圧パルスId1を送信したときの受信波形Od
1は、O1を時間T/2だけ遅らせたものになる。した
がってOd1のリンギングの極大点は tp(n)=t1+(n−1/2)T に生じ、その点の電圧は Vp(n)=V1+ΔV である。極小点は tv(n)=t1+n・T に生じ、その点の電圧は Vv(n)=V1−ΔV である。
【0031】さて、この伝送線路TL1が線形近似可能
であれば、重ねあわせの理が成り立つ。そこで、IO1
からI1とId1を加えた波形、すなわちt=0でV0
だけ立ち上がり、t=T/2でさらにV0だけ立ち上が
る階段状の波形I1+Id1を送信すると、IO2では
Od1とOd1を加えた波形O1+Od1が受信され
る。ところで、O1とOd1は互いにT/2だけずれて
おり、O1のリンギングの極小点が生ずる時刻はOd1
のリンギングの極大点が生ずる時刻と一致し、O1の2
個目以降の極大点が生ずる時刻はOd1の極小点が生ず
る時刻と一致する。したがって、O1とOd1を加えた
波形はリンギングの極大点と極小点が打消し合い、リン
ギングがキャンセルされる。すなわちO1+Od1のt
=t1+(n−1/2)Tでの電圧は2V1、t=t1
+n・Tでの電圧も2V1となり、リンギングの無い波
形が得られる。
【0032】ここでO1の1番目の、すなわちt1での
極大点については、これと打消し合うOd1の極小点は
存在しない。しかしながら、O1の立ち上がり時間t1
−td1がT/2と同程度ならば図に示すように、O1
がt1からt1+T/2までの間、減少するときには、
Od1はより大きな傾きで増加しているため、O1+O
d1にリンギングは生じない。同様にOd1の最後の極
大点はO1の立ち下がりでキャンセルされる。
【0033】図には信号の立ち上がり時のみを示した
が、立ち下がり時にも同様にリンギングがキャンセルさ
れる。
【0034】したがって、M1がI1+Id1の階段波
を送信すればR2はリンギングのない波形を受け取るこ
とができる。これにより、マージンの広い安定した高速
データ伝送が可能になる。
【0035】なお、実際の装置では遅延時間を完全にT
/2周期遅延させることは非常に困難であるが、遅延時
間が上記リンギング周期の1/3以上2/3以内の矩形
波又は台形波を重ね合わせれば、sin ωT + sin(ωT+
τ)≦1(T/3≦τ≦2T/3)の式より、振動成分
の振幅を小さくすることができることがわかる。また、
このような遅延時間の幅があることを考えれば、逆に遅
延時間が固定のパルスを用いたとしても、その遅延時間
がリンギング周期の1/3以上2/3以内となるなら
ば、伝送路を長くしたり短くしたりしてもよい。
【0036】以下、本発明の第1の実施例を図面により
説明する。
【0037】上記の原理を実現するために第1の実施例
の出力回路は階段波を発生する。振幅が一定のリンギン
グを理想的にキャンセルするには、この階段波の中間電
圧が低レベルと高レベルの平均値であるときが最も効果
が大きいが、その近傍の値であればリンギングをキャン
セルする効果は得られる。
【0038】また、一般に伝送波形のリンギング周期T
は伝送線路のレイアウト、伝送線路上のLSIの寄生イ
ンダクタンス、寄生容量により変化する。階段波の中間
電圧を発生する時間τはT/2に等しいときが最も効果
が大きいが、その近傍の値であれば、リンギングをキャ
ンセルする効果は得られる。そこで、LSIを利用する
ユーザーがτをT/2近傍の値に調整し、リンギングを
最小に抑えられるように、τは可変であることが望まし
い。
【0039】図2に本発明の第1の出力回路の回路図を
示す。この回路は、PチャネルMOSトランジスタMP
5とNチャネルMOSトランジスタMN5から成る出力
段、MP5を駆動するためのPMOS駆動回路、MN5
を駆動するためのNMOS駆動回路、バイアス回路、及
び出力制御回路から成る。PMOS駆動回路はMP1、
MP2、MN1、MN2から成る電流制御インバータ1
及びインバータIV1、IV2を有し、NMOS駆動回
路はMP3、MP4、MN3、MN4から成る電流制御
インバータ2及びインバータIV3、IV4を有する。
電流制御インバータは、後述のように信号の立ち上がり
もしくは立ち下がりを遅延させる機能を有する。
【0040】図3を用いて本回路の動作を説明する。こ
こでは、信号の低レベルをVSS、高レベルをVDDと
する。出力制御回路の機能は、図30と同様である。D
OEがVDDのときに、/INに送信すべき信号を加え
る。この例ではVSS、VDD、VSSと変化してい
る。/INがVSSからVDDに変化するときには出力
制御回路によりPIN、NINはVDDからVSSに変
化し、電流制御インバータ1、2によりP1、N1はV
SSからVDDに変化する。このときMP2とVDDの
間には直列にMP1があり、MP4とVDDの間には直
列にMP3がある。MP3のゲート電圧はVSSである
が、MP1のゲート電圧はバイアス回路によりVSSよ
りも高く設定されている。このため、MP1の電流駆動
能力は、MP3の電流駆動能力よりも低く、P1のVS
SからVDDまでの変化はN1の変化に比較して緩やか
である。
【0041】P1、N1がインバータIV1、IV3の
論理しきい電圧VTIを越えたときに、P2、N2がV
DDからVSSに変化する。したがってP2にはN2に
対して遅延を有する信号が現れる。さらに、この信号は
IV2、IV4により整形され、P3、N3に伝わる。
したがってP3の立ち上がりはN3の立ち上がりよりも
τfだけ遅れる。すなわちP3とN3がともにVSSで
MP5がオン、MN5がオフの状態から、τfの時間だ
けP3がVSS、N3がVDDでMP5、MN5ともに
オンの状態を経て、その後P3とN3がともにVDDで
MP5がオフ、MN5がオンの状態に変化する。したが
ってOUTは高レベル(VDD)から立ち下がり、τf
だけ中間電圧VMを経てから完全に低レベル(VSS)
まで変化する。このとき、VMはMP5とMN5のオン
抵抗が等しくなるように設計すれば(VSS+VDD)
/2になる。
【0042】/INがVDDからVSSに変化するとき
には出力制御回路によりPIN、NINはVSSからV
DDに変化し、電流制御インバータ1、2によりP1、
N1はVDDからVSSに変化する。このときMN2と
VSSの間には直列にMN1があり、MN4とVSSの
間には直列にMN3がある。MN1のゲート電圧はVD
Dであるが、MN3のゲート電圧はバイアス回路により
VDDよりも低く設定されている。このため、MN3の
電流駆動能力は、MN1の電流駆動能力よりも低く、N
1のVDDからVSSまでの変化はP1の変化に比較し
て緩やかである。 P1、N1がインバータIV1、I
V3の論理しきい電圧VTIを越えたときに、P2、N
2がVSSからVDDに変化する。これによりN2には
P2に対して遅延を有する信号が現れる。さらに、この
信号はIV2、IV4により整形され、P3、N3に伝
わる。したがってN3の立ち下がりはP3の立ち下がり
よりもτrだけ遅れる。
【0043】すなわち/INがVDDからVSSに変化
するときは、P3とN3がともにVDDでMP5がオ
フ、MN5がオンの状態から、τrの時間だけP3がV
SS、N3がVDDでMP5、MN5ともにオンの状態
を経て、その後P3とN3がともにVSSでMP5がオ
ン、MN5がオフの状態に変化する。したがってOUT
は低レベル(VSS)から立ち上がり、τrだけ中間電
圧を経てから完全に高レベル(VDD)まで変化する。
【0044】また、立ち上がりと立ち下がりの中間電圧
発生時間τrとτfを等しくするためにバイアス回路で
MP1とMN3のゲートをバイアスしている。MP1と
ゲートを共通にしたMP6を電流源として用いて、MN
6とMN3とでカレントミラーを構成し、MP1とMN
3の電流駆動能力を等しくしている。τr、τfの制御
はMP1のゲート電圧TCONを用いる。τを増加する
にはTCONを高くすればよい。
【0045】図4に図2の回路のシミュレーション波形
を示す。負荷抵抗としてOUT端子とVTTの間に25
Ωの抵抗を接続している。TCONは0.8Vである。
出力抵抗は、25Ωの負荷に対してプラスマイナス0.
4Vの振幅を得るように設計されている。図に示すよう
に、パルス入力/INに対して階段波出力OUTが得ら
れる。
【0046】図5に図4と同条件でTCONの電圧を変
化したときのτr、τfの変化を示す。τr、τfは
0.55Vから0.95Vまで電圧が変化する時間とし
て定義した。1ns前後のτr、τfを0.1ns以下
の誤差で制御できる。
【0047】続いて、本実施例の効果を図面を用いて説
明する。
【0048】図6に本実施例の出力回路を図29(b)
の無終端1対1伝送におけるD11として用いてM11
から送信を行なった時の、送信端IO11での波形及
び、M12の受信端IO12での波形のシミュレ−ショ
ン結果を示す。
【0049】シミュレーション条件は従来例図34と同
様である。TCONを0.83Vに設定し、100MH
zの階段波を送信した。従来例図34に比較してIO1
2での受信波形のリンギングが減少し、Vrefからの
マージンは0.22Vから0.56Vに広がっている。
これは片側の振幅0.75Vに対する割合として、29
%から75%に増加したことになる。したがって本発明
の出力回路は高速な無終端1対1伝送において、マ−ジ
ンを広げるのに有効である。また、このように無終端で
高速伝送が可能であれば、終端抵抗を省略でき、消費電
力を低減することができる。
【0050】図7に本実施例の出力回路を図35の終端
1対1伝送におけるD13として用いてM13から送信
を行なった時の、送信端IO13での波形及び、M14
の受信端IO14での波形のシミュレ−ション結果を示
す。
【0051】シミュレーション条件は従来例図36と同
様である。TCONを0.8Vに設定し、100MHz
の階段波を送信した。従来例図36に比較してIO14
での受信波形のリンギングが減少し、Vrefからのマ
ージンは0.22Vから0.36Vに広がっている。こ
れは片側の振幅0.4Vに対する割合として、55%か
ら90%に増加したことになる。したがって本発明の出
力回路は高速な終端1対1伝送においても、マ−ジンを
広げるのに有効である。
【0052】図8に本実施例の出力回路を図37(b)
のバス伝送におけるD21として用いて、M21から送
信を行なった時の送信端IO21での波形及び、M2
2、M25、M28の受信端IO22、IO25、IO
28での波形のシミュレ−ション結果を示す。
【0053】シミュレーション条件は従来例図38と同
様である。TCONを0.79Vに設定し、100MH
zの階段波を送信した。従来例図38に比較してIO2
2、IO25、IO28での受信波形のリンギングが減
少し、Vrefからのマージンは最も小さいIO22で
も0.09Vから0.24Vに広がっている。これは片
側の振幅0.4Vに対する割合として、22%から60
%に増加したことになる。したがって本発明の出力回路
は高速なバス伝送においてもマ−ジンを広げるのに有効
である。
【0054】〔実施例2〕図9に本発明の第2の出力回
路の回路図を示す。前実施例との相違点は、中間電圧の
発生方法にある。すなわち、前実施例の回路では出力回
路自体で中間電圧を作っているためOUTが開放状態で
も階段波を発生可能であるが、本実施例では終端電圧V
TT(=(VDD+VSS)/2)を中間電圧として利
用する。
【0055】図10に本回路の動作を示すが、前実施例
の出力回路との違いは出力段のMOSトランジスタを駆
動する信号P6、N6の位相関係が前実施例の場合と逆
になっていることである。すなわち、P6の立ち上がり
はN6よりも早く、P6の立ち下がりは、N6よりも遅
い。したがって、/INが低レベルから高レベルへ変化
するとき、または高レベルから低レベルへ変化するとき
にτr及びτfの間だけMP11、MN11がともにオ
フになり、OUTの電圧は終端電圧VTTとなる。本回
路において終端抵抗はチップ上にあってもよい。
【0056】本回路は前実施例の回路と異なり、終端電
圧が(VDD+VSS)/2でなければならないという
制約があるが、中間電圧を発生する際に電流が流れない
ため、消費電力が小さい利点を有する。
【0057】〔実施例3〕図11に本発明の第3の出力
回路の回路図を示す。実施例1、2との相違点は、ハイ
インピーダンス状態からデータ出力状態への変化時およ
びその逆の変化時の動作である。
【0058】図2の回路では、DOEがVSSからVD
Dに変化したときは、図3に示すように、P3がVD
D、N3がVSSでMP5、MN5がともにオフの状態
から/INの値によりMP5またはMN5のどちらかが
オンする。したがってOUTはハイインピーダンスから
VDDまたはVSSへ直接変化する。すなわち、/IN
が確定しているときに、DOEを立上げて出力を開始す
るときには、階段波を出力できない。同様に、DOEが
VDDからVSSに変化し、OUTがVDDまたはVS
Sからハイインピーダンスに変化するときも階段波を出
力できない。
【0059】図11の回路はOUTがVTTに終端され
ている場合について、この点を改良している。OUTが
ハイインピーダンスから高レベルへの変化時および、そ
の逆の変化時にはVTTと高レベルの中間の電圧を出力
し、ハイインピーダンスから低レベルへの変化時およ
び、その逆の変化時にはVTTと低レベルの中間電圧を
出力する。 回路構成は、基準出力回路と、その出力に
対して立上り立下りともに遅延した信号を出力する遅延
出力回路が並列に接続された形になっている。これら2
個の出力回路の負荷駆動力は等しく設計されており、両
者が同時に高レベルあるいは低レベルを出力したとき
に、所定の振幅が出力される。したがって図12に示す
ようにDOEの立上り時にはτrの間、基準出力回路の
みが高レベルを出力し、遅延出力回路はハイインピーダ
ンスであるため、所定の高レベルの1/2の電圧が出力
された後、完全に高レベルに遷移する。逆にDOEの立
下り時にはτrの間、基準出力回路はハイインピーダン
スであり、遅延出力回路のみが高レベルを出力するた
め、所定の高レベルの1/2の電圧が出力された後、ハ
イインピーダンスになる。DOEがVDDの状態で/I
Nが変化したときについては、τrまたはτfの間、基
準出力回路と遅延出力回路が逆の信号を出力するため出
力はVTTになり、階段波が出力される。
【0060】図13に図11の出力回路に25Ωの負荷
抵抗を接続したときの出力波形のシミュレーション結果
を示すが、図12で示した波形が得られている。なお、
本回路において終端抵抗はチップ上にあってもよい。
【0061】〔実施例4〕図1ではリンギングに減衰が
ない場合に、これをキャンセルする方法を示したが、本
発明は以下に説明するように減衰がある場合にも適用で
きる。
【0062】図14に本発明の原理を表す第2の図を示
す。1対1伝送または、バス伝送に用いる伝送線路、お
よびその伝送線路に接続されたLSIの寄生インダクタ
ンス、寄生容量を図中で伝送線路TL2として表し、伝
送遅延をtd2で表す。TL2には2個以上のLSIが
接続されているが、ここでは、その内のデータ伝送を行
なう2個のLSIに注目し、送信LSIをM3、受信L
SIをM4とする。M3は内部回路及び出力回路D3を
備え、M4は内部回路及び入力回路R4を備えている。
ここでは入出力端子が独立の場合を示したが、入出力共
通の場合には、M3からM4にデータ伝送を行なう場
合、M3においては入力回路が、M4においては出力回
路が寄生容量として働く。
【0063】D3が送信端IO3から、時刻t=0にお
いて立ち上がる、振幅V0の電圧パルスI2を送信した
とき、受信端IO4に現れる電圧波形O2が周期Tのリ
ンギングを含むとする。ただし、このリンギングの振幅
は、時間T/2につき減衰率r(r<1)の割合で減衰
するとする。すなわち、このリンギングの最初の極大点
が生ずる時刻をt2とすると、nを1以上の整数とし
て、n番目の極大点の生ずる時刻は tp(n)=t2+(n−1)T であり、その時刻での出力電圧は以下のように表され
る。
【0064】
【数1】
【0065】また、n番目の極小点の生ずる時刻は tv(n)=t2+(n−1/2)T であり、その時刻での電圧は以下のように表される。
【0066】
【数2】
【0067】一方、IO3からI2を時間T/2だけ遅
らせ、振幅をr倍した電圧パルスId2を送信したとき
のIO4での受信波形Od2は、O2を時間T/2だけ
遅らせ、振幅をr倍したものになる。したがってn番目
の極大点は tp(n)=t2+(n−1/2)T に生じ、電圧は以下のように表される。
【0068】
【数3】
【0069】また、n番目の極小点が生ずる時刻は tv(n)=t2+n・T であり、その時刻での電圧は以下のように表される。
【0070】
【数4】
【0071】さて、この伝送線路TL2が線形近似可能
であれば、重ねあわせの理が成り立つ。そこで、IO3
からI2とId2を加えた波形、すなわちt=0でV0
だけ立ち上がり、t=T/2でさらにr・V0だけ立ち
上がる階段状の波形I2+Id2を送信すると、IO4
ではO2とOd2を加えた波形O2+Od2が受信され
る。
【0072】ところで、O2とOd2は互いにT/2だ
けずれており、O2のリンギングの極小点が生ずる時刻
はOd2のリンギングの極大点が生ずる時刻と一致し、
O2の2個目以降の極大点が生ずる時刻はOd2の極小
点が生ずる時刻と一致する。また、リンギングの振幅も
一致する。したがって、O2とOd2を加えた波形はリ
ンギングの極大点と極小点が打消し合うため、リンギン
グがキャンセルされる。すなわちO2+Od2のt=t
2+(n−1/2)Tでの電圧は(1+r)V2、t=
t2+n・Tでの電圧も(1+r)V2となり、リンギ
ングの無い波形が得られる。
【0073】ここでO2の1番目の、すなわちt2での
極大点については、これと打消あうOd2の極小点は存
在しない。しかしながら、O2の立ち上がり時間t2−
td2がT/2と同程度ならば、図に示すように、O2
がt2からt2+T/2までの間で減少するときにはO
d2は増加しているため、O2+Od2にリンギングは
生じない。同様にO2の最後の極大点はOd2の立ち下
がりでキャンセルされる。
【0074】図には信号の立ち上がり時のみを示した
が、立ち下がり時にも同様にリンギングがキャンセルさ
れる。
【0075】したがって、D3がI2+Id2の階段波
を送信すれば、R4はリンギングのない波形を受け取る
ことができる。これにより、マージンの広い安定した高
速データ伝送が可能になる。
【0076】なお、この場合も図1で説明したのと同様
に、遅延時間が上記リンギング周期の1/3以上2/3
以内の矩形波又は台形波を重ね合わせれば、sin ωT +
sin(ωT+τ)≦1(T/3≦τ≦2T/3)の式よ
り、振動成分の振幅を小さくすることができることがわ
かる。従って、逆に遅延時間が固定のパルスを用いたと
しても、その遅延時間がリンギング周期の1/3以上2
/3以内となるならば、伝送路を長くしたり短くしたり
してもよい。
【0077】以下で、本発明の第4の実施例を図面によ
り説明する。
【0078】上述の原理を実現するために第4の実施例
の出力回路は階段波を発生する。図14に示したよう
に、この階段波の中間電圧は立ち上がりと立ち下がりで
異なり、それらの平均値と、低レベルと高レベルの平均
値が等しい。すなわち低レベルをVSS、高レベルをV
DDとすると、立ち上がり時、及び立ち下がり時の中間
電圧Vr、Vfは分圧比r1を用いて、以下のように表
される。
【0079】 Vr=VSS+(VDD−VSS)/(1+r1) Vf=VSS+(VDD−VSS)・r1/(1+r
1) 一般に、伝送波形のリンギング周期T、及びリンギング
の減衰比rは伝送線路のレイアウト、伝送線路上のLS
Iの寄生インダクタンス、寄生容量により変化する。そ
のため、階段波の分圧比r1及び、中間電圧発生時間τ
を独立に調整できることが望ましい。r1=r、τ=T
/2となるようにr1、τを調整したときが、最も効果
が大きいが、その近傍の値でもリンギングをキャンセル
する効果は得られる。
【0080】図15に本実施例の中間電圧可変型の出力
回路(4)の回路図を示す。この回路は、出力制御回
路、基準出力回路、遅延出力回路、終端抵抗VTTによ
り構成される。電流源IA1、IA2の電流値はともに
IAであり、IB1、IB2の電流値はともにIBであ
る。図ではIA>IBのときを示した。
【0081】図16を用いて本回路の動作を説明する。
出力制御回路の動作は図30と同様である。DOEがV
DDの状態で入力信号/INが立ち下がるときには、ス
イッチSW1がOFFからONへ、SW2がONからO
FFへ同時に切り替わった後、時間τrだけ遅れてSW
3がOFFからONへ、SW4がONからOFFへ同時
に切り替わる。これにより、抵抗RTTには時間τrだ
けIA−IBの電流が流れた後、IA+IBの電流が流
れる。/INが立ち上がるときには、SW1がONから
OFFへ、SW2がOFFからONへ同時に切り替わっ
た後、時間τfだけ遅れてSW3がONからOFFへ、
SW4がOFFからONへ同時に切り替わる。これによ
り、抵抗RTTには時間τだけ−IA+IBの電流が流
れた後、−IA−IBの電流が流れる。なお、本回路は
出力抵抗が非常に高くなるため、信号の反射を抑えるた
めに終端抵抗はLSI上にあることが望ましい。
【0082】したがって、OUTには図に示すようなV
TTに対して対称な中間電圧を持つ電圧波形が得られ
る。ここで、振幅を一定に保ちながら中間電圧を変える
ためには、IA+IBを一定に保ちながら、IA/IB
を変化させればよい。
【0083】図17に出力回路(4)のより具体的な回
路図を示す。MOSトランジスタMP27、MN27、
MP33、MN33はそれぞれ図15のスイッチSW
1、SW2、SW3、SW4に対応している。MP2
6、MN26、MP32、MN32は、それぞれ図15
の電流源IA1、IA2、IB1、IB2に対応してい
る。
【0084】MP26、MN26のゲートはバイアス回
路により等しい大きさの定電流源になるようにバイアス
されている。MP32、MN32のゲートも同様にバイ
アス回路によりバイアスされている。電流値の制御は差
動型の電流制御回路で行なっている。IA+IBはMN
36のサイズで決定される。CCONをVREFに対し
て変化させることで、IA/IBを変化できるが、この
ときIA+IBは一定に保たれる。以上の回路により図
16の電圧波形が出力可能である。
【0085】続いて、本実施例の効果を図面を用いて説
明する。
【0086】図18に図15の出力回路を図29(b)
の無終端1対1伝送におけるD11として用いてM11
から送信を行なった時の、送信端IO11での波形及
び、M12の受信端IO12での波形のシミュレ−ショ
ン結果を示す。
【0087】シミュレーション条件は従来例図34と同
様である。従来例図34に比較してIO12での受信波
形のリンギングはさらに減少し、Vrefからのマージ
ンは従来例の波形(図34)の0.22V、及び出力回
路(1)の波形(図6)の0.56Vから0.65Vに
広がっている。片側の振幅0.75Vに対する割合は、
従来例が29%、出力回路(1)が75%であるのに対
して出力回路(4)では93%に増加している。したが
って本発明の出力回路は高速な無終端1対1伝送におい
て、さらにマ−ジンを広げるのに有効である。
【0088】図19に本実施例の出力回路を図35の終
端1対1伝送におけるD13として用いてM13から送
信を行なった時の、送信端IO13での波形及び、M1
4の受信端IO14での波形のシミュレ−ション結果を
示す。
【0089】シミュレーション条件は従来例図36と同
様である。IO14での受信波形にはリンギングがなく
なっている。Vrefからのマージンは従来例の波形
(図36)の0.22V、及び出力回路(1)の波形
(図7)の0.36Vから0.40Vに広がっている。
片側の振幅0.4Vに対する割合は、従来例が55%、
出力回路(1)が90%であるのに対して、出力回路
(4)では100%に増加している。したがって本発明
の出力回路は高速な終端1対1伝送においても、さらに
マ−ジンを広げるのに有効である。
【0090】図20に本実施例の出力回路を図37
(b)のバス伝送におけるD21として用いて、M21
から送信を行なった時の送信端IO21での波形及び、
M22、M25、M28の受信端IO22、IO25、
IO28での波形のシミュレ−ション結果を示す。
【0091】シミュレーション条件は従来例図38と同
様である。従来例図38に比較してIO22、IO2
5、IO28での受信波形のリンギングがさらに減少
し、Vrefからのマージンは最も小さいIO22で従
来例の波形(図38)の0.09V、及び出力回路
(1)の波形(図8)の0.24Vから0.28Vに広
がっている。片側の振幅0.4Vに対する割合は、従来
例が22%、出力回路(1)が60%であるのに対し
て、出力回路(4)では70%に増加している。したが
って本発明の出力回路は高速なバス伝送においてもマ−
ジンを広げるのに有効である。
【0092】〔実施例5〕図21に本発明の中間電圧可
変型の出力回路(5)の回路図を示す。前実施例の回路
はプッシュプル型であったが、本実施例はオープンドレ
イン型の場合の回路である。図22を用いて本回路の動
作を説明する。出力制御回路の機能は図30と同様であ
る。DOEがVDDのときに、入力信号/INが立ち下
がるときには、スイッチSW5がONからOFFへ切り
替わった後、時間τrだけ遅れてSW6がONからOF
Fへ切り替わる。これにより、抵抗RTTには始め−I
A−IBの電流が流れているが、時間τrだけ−IBの
電流が流れた後、電流が0になる。/INが立ち上がる
ときには、SW5がOFFからONへ切り替わった後、
時間τfだけ遅れてSW6がOFFからONへ切り替わ
る。これにより、抵抗RTTには時間τfだけ−IAの
電流が流れた後、−IA−IBの電流が流れる。したが
って、OUTには図22に示すような電圧波形が得られ
る。ここで、振幅を一定に保ちながら中間電圧を変える
ためには、IA+IBを一定に保ちながら、IA/IB
を変化させればよい。
【0093】〔実施例6〕以上の実施例では、出力回路
に含まれる遅延回路の遅延量の制御にLSI外部から与
える参照電圧TCONを使用している。しかし、遅延量
の制御方法はこれに限らず、例えばPLLを用いて複数
の遅延タイミングパルスを発生し、そのうちの1つを外
部からプログラミング可能なレジスタによって選択する
ようにしてもよい。
【0094】PLLを利用した離散的な遅延タイミング
パルスの発生方法が提案されているが、これについて
は、例えば「1994年インターナショナルソリッドス
テートコンファレンス、ダイジェストオブテクニカルペ
ーパー」、pp.258−260(1994,IEEE
International Solid−Stat
e Circuits Conference,Dig
est of Technical Papers,p
p.258−P260)に詳しく述べられている。PL
Lの構成を図23に示す。電圧制御発信器として図に示
した電流制御インバータを奇数段接続し、リングオシレ
ータを構成している。電圧制御発信器のPh0端子にお
ける発信波形をLSI外部から与えられるクロック信号
Clkに同期するため、位相比較器、チャージポンプ、
電圧・電流変換回路、電圧制御発信器でフィードバック
ループを構成している。
【0095】Clkに対して遅延を有するタイミングパ
ルスは電流制御インバータの各段の出力端子から取り出
す。得られる遅延量の最小単位は電流制御インバータの
伝播遅延tpで決まり、リングオシレータの段数Nと、
Clkのサイクルtcの間には次の関係がある。
【0096】tc=2N・tp したがって、例えばtcを10nsとし、Nを25段と
すると、tpは0.2nsになる。これにより、図24
に示すように、Ph0からPh24には0.2nsずつ
位相のずれた10nsサイクルのパルスが得られる。
【0097】このうちPh0を基準出力回路用のクロッ
ク信号CE1に用いる。遅延出力回路用のクロック信号
CE2にはPh1からPh16の任意の信号を切り換え
て使用できる。CE2の選択は、レジスタに記憶されて
いる4ビットのデータをデコーダでデコードし、パスト
ランジスタPT1からPT16のゲート信号W1からW
16のうち1本を立ち上げて行う。レジスタの内容を書
き換えることで、チップ外部からの遅延量の切り換えが
可能である。
【0098】図25(a)にPLLを用いた出力回路
(6)の回路図を示す。回路構成は図11の出力回路
(3)の電流制御インバータをラッチで置き換えた形に
なっている。ラッチの回路図を図25(b)に示した。
これはCEの立上り立下り両方のエッジでINからのデ
ータをOUTへラッチすることができる。
【0099】図26にタイミングチャートを示す。回路
動作は図11と同様であるが、基準出力回路はPIN、
NINのデータをCE1のエッジでラッチし、遅延出力
回路はそれらをCE2のエッジでラッチすることにより
相対的に遅延した信号を発生している。
【0100】〔実施例7〕図27に本発明をCPU−シ
ンクロナスDRAM間のデータ伝送に適用した概念図及
びモデルを示した。図27(a)に示すように、シンク
ロナスDRAM(M31−M34)はメモリモジュール
として実装される。ボード上には複数のメモリモジュー
ルが配置され、CPUはこれらの複数のシンクロナスD
RAMとデータ伝送を行う。このときシンクロナスDR
AM及びCPUのデータの入出力端子は共通のバスとし
て配線される。
【0101】図27(b)にバス配線のモデルを示す。
M31−M34はシンクロナスDRAMであるが内部構
成はM34のみ示した。CPUからのデータはIO34
から入力回路R34で受信され、Din信号としてメモ
リ内部へ取り込まれる。メモリ内部からのDout信号
は出力回路D34によりIO34へ出力する。CPUの
内部構成も同様に示した。ここでCPUの入出力端子I
O30はS30においてバス接続され、シンクロナスD
RAMの入出力端子IO31−IO34はS31−S3
4においてバスへ接続されている。反射を抑えるため、
バスの両端は終端抵抗RTTにより終端電源VDDに接
続されている。
【0102】このようなバス伝送において出力回路D3
0−D34に、以上の実施例で述べた本発明の出力回路
(1)−(6)を用いれば高速データ伝送時に伝送波形
のリンギングを低減することができ、信頼性を高めるこ
とが可能となる。
【0103】また、出力回路(6)を用いた場合では、
シンクロナスDRAMのモード設定時に図23のレジス
タを書き換えて、遅延出力回路用のクロックCE2の遅
延時間の設定を行うことができる。
【0104】〔実施例8〕図28に本発明の出力回路を
ボード間データ伝送に用いた概念図と配線のモデルを示
す。ボード1上にあるLSIチップM40を送信チッ
プ、ボード2上にあるLSIチップM42−M45を受
信チップとする。このときにM40は内部回路、出力回
路D40を有し、M42−M45は内部回路、入力回路
R42−R45を有している。ここでM40とM42−
M45との間でバス伝送を行うが、D40の駆動力が不
十分であったとする。このときにはトランシーバIC・
M41をバックプレーン等に配置し、駆動力を補うこと
ができる。M41は入力回路R41及び出力回路D41
を有している。一例として、図29(b)に示すように
M40−M41間で無終端1対1伝送、M41とM42
−45間でバス伝送を行なうことができる。
【0105】このようなボード間伝送においても出力回
路D40、D41として本発明の出力回路(1)−
(6)を用いれば高速データ伝送時に伝送波形のリンギ
ングを低減することができ、信頼性を高めることが可能
となる。
【0106】なお、以上述べた(1)−(6)の出力回
路は、DOEにより出力をハイインピーダンスにする機
能を有しているが、本発明はこの機能を持たない出力回
路にも適用可能である。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高速バス伝送及び1対1伝送において伝送波形のリンギ
ングを低減し、マージンを増加することができるため、
信頼性の高いデータ伝送が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の原理を表す図である。
【図2】本発明の第1の実施例を表す出力回路の回路図
である。
【図3】図2の回路の動作を示すタイミングチャートで
ある。
【図4】図2の回路の出力波形である。
【図5】図2の回路の中間電圧発生時間の制御電圧依存
性を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例の出力回路を用いて無終
端1対1伝送を行なったときの送受信波形である。
【図7】本発明の第1の実施例の出力回路を用いて終端
1対1伝送を行なったときの送受信波形である。
【図8】本発明の第1の実施例の出力回路を用いてバス
伝送を行なったときの送受信波形である。
【図9】本発明の第2の実施例を表す出力回路の回路図
である。
【図10】図9の回路の動作を示すタイミングチャート
である。
【図11】本発明の第3の実施例を表す出力回路の回路
図である。
【図12】図11の回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図13】図11の回路の出力波形である。
【図14】本発明の第2の原理を表す図である。
【図15】本発明の第4の実施例を表す出力回路の回路
図である。
【図16】図15の回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図17】本発明の第4の実施例を表す出力回路の具体
的な回路図である。
【図18】本発明の第4の実施例の出力回路を用いて無
終端1対1伝送を行なったときの送受信波形である。
【図19】本発明の第4の実施例の出力回路を用いて終
端1対1伝送を行なったときの送受信波形である。
【図20】本発明の第4の実施例の出力回路を用いてバ
ス伝送を行なったときの送受信波形である。
【図21】本発明の第5の実施例を表す出力回路の回路
図である。
【図22】図21の回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図23】PLLを利用したタイミングパルスの発生法
を示した図である。
【図24】PLLにより発生されるタイミングパルスを
示した図である。
【図25】本発明の第6の実施例を表す出力回路の回路
図である。
【図26】図25の回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図27】CPU−シンクロナスDRAM間のデータ伝
送のモデルを表す図である。
【図28】ボード間のデータ伝送のモデルを表す図であ
る。
【図29】無終端1対1伝送のモデルを表す図である。
【図30】従来の出力回路を表す図である。
【図31】CMOS−インバータの回路を表す図であ
る。
【図32】CMOS−NANDの回路を表す図である。
【図33】CMOS−NORの回路を表す図である。
【図34】従来の出力回路を用いて無終端1対1伝送を
行なったときの送受信波形である。
【図35】終端1対1伝送のモデルを表す図である。
【図36】従来の出力回路を用いて終端1対1伝送を行
なったときの送受信波形である。
【図37】LSIモジュールとバス配線のモデルを表す
図である。
【図38】従来の出力回路を用いてバス伝送を行なった
ときの送受信波形である。
【符号の説明】
M1、M2、M3、M4、M11、M12、M13、M
14、M21、M22、M23、M24、M25、M2
6、M27、M28、M40、M42、M43、M4
4、M45……LSI M31、M32、M33、M34……シンクロナスDR
AM D1、D3、D11、D13、D21、D30、D3
1、D32、D33、D34、D40、D41……出力
回路 R2、R4、R12、R14、R22、R23、R2
4、R25、R26、R27、R28、R30、R3
1、R32、R33、R34、R41、R42、R4
3、R44、R45……入力回路 IO1、IO2、IO3、IO4、IO11、IO1
2、IO13、IO14、IO21、IO22、IO2
3、IO24、IO25、IO26、IO27、IO2
8、IO30、IO31、IO32、IO33、IO3
4、IO40、IO42、IO43、IO44、IO4
5、S11、S12、S13、S14、S21、S2
2、S23、S24、S25、S26、S27、S2
8、S30、S31、S32、S33、S34、S4
0、S41、S42、S43、S44、S45、S46
……ノード L……寄生インダクタンス C……寄生容量 TL、TL1、TL2……伝送線路 MP1、MP2、MP3、MP4、MP5、MP6、M
P7、MP8、MP9、MP10、MP11、MP1
2、MP13、MP14、MP15、MP16、MP1
7、MP18、MP19、MP20、MP21、MP2
2、MP23、MP24、MP25、MP26、MP2
7、MP28、MP29、MP30、MP31、MP3
2、MP33、MP34、MP35、MP37、MP3
8、MP39、MP40、MP41、MP42、MP4
3、MP44、MP45、MP46、MP47、MP4
8……PチャネルMOSトランジスタ MN1、MN2、MN3、MN4、MN5、MN6、M
N7、MN8、MN9、MN10、MN11、MN1
2、MN13、MN14、MN15、MN16、MN1
7、MN18、MN19、MN20、MN21、MN2
2、MN23、MN24、MN25、MN26、MN2
7、MN28、MN29、MN30、MN31、MN3
2、MN33、MN34、MN36、MN37、MN3
8、MN39、MN40、MN41、MN42、MN4
3、MN44、MN45、MN46、MN47、MN4
8、PT1、PT2、PT3、PT4、PT16、PT
17、PT18、PT19、PT20、PT21、PT
22……NチャネルMOSトランジスタ IV1、IV2、IV3、IV4、IV5、IV6、I
V7、IV8、IV9、IV10、IV11、IV1
2、IV13、IV14、IV15、IV16、IV1
7、IV18、IV19、IV20、IV21、IV2
2、IV23、IV24、IV25、IV26、IV2
7、IV28、IV29、IV30、IV31、IV3
2、IV33、IV34、IV35、IV36、IV3
7、IV38、IV39、IV40、IV41、IV4
2、IV43、IV44、IV45、IV46……CM
OSインバータ VDD、VSS、VTT、VREF……電源 RTT……終端抵抗 N1、N2、N3、N4、N5、N6、N7、N8、N
9、N10、N11、N12、N13、N14、N1
5、N16、N17、N18、N19、N20、N2
1、N22、N23、N24、N25、N26、N2
7、P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P
8、P9、P10、P11、P12、P13、P14、
P15、P16、P17、P18、P19、P20、P
21、P22、P23、P24、P25、P26、P2
7、Ph0、Ph1、Ph2、Ph3、Ph16、W
1、W2、W3、W16、WB1、WB2、WB3、W
B4……ノード Clk、CE、CE1、CE2……クロック TCON、CCON……制御端子及び、その端子電圧 IN……入力端子 OUT……出力端子 SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6……
スイッチ IA、IA1、IA2、IB、IB1、IB2……電流
フロントページの続き (72)発明者 阪田 健 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス伝送方法において、第1のレベルか
    ら第2のレベルへ変化し、該第2のレベルを第1の時間
    維持し、その後上記第2のレベルから上記第1のレベル
    へ変化する第1の矩形波若しくは台形波と該第1の矩形
    波若しくは台形波を第2の時間遅延させた第2の矩形波
    若しくは台形波とを重ね合わせた如き波形の階段状パル
    スを伝送することを特徴とするパルス伝送方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のパルス伝送方法において、
    上記階段状パルスは上記第1のレベルから上記第2のレ
    ベルへ変化する時の上記第1と第2のレベルの間の第3
    のレベルを上記第2の時間維持する第1の期間と、その
    後上記第2のレベルを維持する第2の期間と、その後上
    記第2のレベルから上記第1のレベルへ変化する時の上
    記第1と第2のレベルの間の第4のレベルを上記第2の
    時間維持する第3の期間とで形成されることを特徴とす
    るパルス伝送方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載のパルス伝送方法において、
    上記第3のレベルと上記第4のレベルとが異なるととも
    に、上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3と第4
    のレベルの平均値とがほぼ等しいことを特徴とするパル
    ス伝送方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載のパルス伝送方法において、
    上記第4のレベルは上記第3のレベルよりも低いととも
    に、上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3と第4
    のレベルの平均値とがほぼ等しいことを特徴とするパル
    ス伝送方法。
  5. 【請求項5】請求項2記載のパルス伝送方法において、
    上記第3のレベルと上記第4のレベルとが等しいととも
    に、上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3のレベ
    ルとがほぼ等しいことを特徴とするパルス伝送方法。
  6. 【請求項6】内部回路と、上記内部回路からの内部信号
    に応答してパルス信号を出力する出力回路とをチップ上
    に有する半導体装置において、上記出力回路は、第1の
    レベルから第2のレベルへ変化し、該第2のレベルを第
    1の時間維持し、その後上記第2のレベルから上記第1
    のレベルへ変化する第1の矩形波若しくは台形波と該第
    1の矩形波若しくは台形波を第2の時間遅延させた第2
    の矩形波若しくは台形波とを重ね合わせた如き波形の階
    段状パルスを出力することを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の半導体装置において、上記
    階段状パルスは上記第1のレベルから上記第2のレベル
    へ変化する時の上記第1と第2のレベルの間の第3のレ
    ベルを上記第2の時間維持する第1の期間と、その後上
    記第2のレベルを維持する第2の期間と、その後上記第
    2のレベルから上記第1のレベルへ変化する時の上記第
    1と第2のレベルの間の第4のレベルを上記第2の時間
    維持する第3の期間とで形成されることを特徴とする半
    導体装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の半導体装置において、上記
    第3のレベルと上記第4のレベルとが異なるとともに、
    上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3と第4のレ
    ベルの平均値とがほぼ等しいことを特徴とする半導体装
    置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の半導体装置において、上記
    第4のレベルは上記第3のレベルよりも低いとともに、
    上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3と第4のレ
    ベルの平均値とがほぼ等しいことを特徴とする半導体装
    置。
  10. 【請求項10】請求項7記載の半導体装置において、上
    記第3のレベルと上記第4のレベルとが等しいととも
    に、上記第1と第2のレベルの平均値と上記第3のレベ
    ルとがほぼ等しいことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】請求項6乃至請求項10の何れかに記載
    の半導体装置において、上記出力回路は、第1導電型の
    MOSトランジスタと第2導電型のMOSトランジスタ
    とからなるインバータ回路と、その入力パルス信号のパ
    ルス幅を上記第2の時間分長くした第1のパルス信号を
    上記第1導電型のMOSトランジスタのゲートに出力す
    る第1の波形整形回路と、上記入力パルス信号のパルス
    幅より上記第2の時間の2倍分短く且つ上記入力パルス
    信号よりも上記第2の時間遅延した第2のパルス信号を
    上記第2導電型のMOSトランジスタのゲートに出力す
    る第2の波形整形回路とを具備することを特徴とする半
    導体装置。
  12. 【請求項12】請求項6乃至請求項10の何れかに記載
    の半導体装置において、上記出力回路は、第1導電型の
    MOSトランジスタと第2導電型のMOSトランジスタ
    とからなる第1と第2のインバータ回路と、上記第1の
    インバータ回路の入力パルス信号よりも上記第2の時間
    分遅延したパルス信号を上記第2のインバータ回路の入
    力に出力する遅延回路とを具備し、 上記第1のインバータ回路の出力と上記第2のインバー
    タ回路の出力は共通接続されることを特徴とする半導体
    装置。
  13. 【請求項13】請求項11に記載の半導体装置におい
    て、上記出力回路の出力端子は上記第1のレベルと上記
    第2のレベルとの中間レベルに抵抗を介して接続される
    とともに、その出力波形を上記第1のレベルから上記第
    2のレベルへ変化させる際に、上記第2の時間の間その
    出力インピーダンスを高インピーダンスとすることを特
    徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】第1又は第2の状態を示す内部信号を出
    力する内部回路と、上記内部信号が上記第1の状態のと
    きには第1の出力電圧を、上記第2の状態のときには第
    2の出力電圧をその出力端子に出力する出力回路とを有
    する半導体装置において、上記出力回路は、上記出力端
    子を上記第1の出力電圧に設定する第1の手段と、上記
    第2の出力電圧に設定する第2の手段と、上記第1及び
    第2の手段を活性化もしくは非活性化する制御手段とを
    有し、上記制御手段は上記内部信号が上記第1の状態か
    ら上記第2の状態に変化したときは上記第2の手段を活
    性化した所定の時間後に上記第1の手段を非活性化し、
    上記内部信号が上記第2の状態から上記第1の状態に変
    化したときは上記第1の手段を活性化した所定の時間後
    に上記第2の手段を非活性化することを特徴とする半導
    体装置。
  15. 【請求項15】第1および第2の状態をとる内部信号を
    出力する内部回路と、上記内部信号が上記第1の状態の
    ときには第1の出力電圧を、上記第2の状態のときには
    第2の出力電圧をそれぞれ出力端子に出力する出力回路
    とを有する半導体装置において、上記出力回路は、上記
    出力端子を上記第1の出力電圧に設定する第1の手段
    と、第2の出力電圧に設定する第2の手段と、上記第1
    及び第2の手段を活性化もしくは非活性化する制御手段
    とを有し、上記制御手段は上記内部信号が上記第1の状
    態から上記第2の状態に変化したときは上記第1の手段
    を非活性化した所定の時間後に上記第2の手段を活性化
    し、上記内部信号が上記第2の状態から上記第1の状態
    に変化したときは上記第2の手段を非活性化した所定の
    時間後に上記第1の手段を活性化することを特徴とする
    半導体装置。
  16. 【請求項16】第1および第2の状態をとる内部信号を
    出力する内部回路と、上記内部信号が定常的に上記第1
    の状態のときには第1の出力電圧を、定常的に上記第2
    の状態のときには第2の出力電圧をそれぞれ出力端子に
    出力する出力回路とを有する半導体装置において、上記
    出力回路は、上記内部信号に応答して上記出力端子を駆
    動する第1の出力手段と、上記内部信号を所定の時間だ
    け遅延させた信号を発生する遅延手段と、上記遅延させ
    た信号に応答して上記出力端子を駆動する第2の出力手
    段とを有し、上記第1、第2の出力手段が並列に接続さ
    れて成ることを特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】請求項6から請求項13のいずれかに記
    載の半導体装置において、上記第2の時間は上記半導体
    装置外部からの設定信号若しくは設定電圧により設定さ
    れることを特徴とする半導体装置。
  18. 【請求項18】請求項6から請求項13のいずれかに記
    載の半導体装置において、上記第2の時間はPLLによ
    り設定されることを特徴とする半導体装置。
  19. 【請求項19】請求項6乃至請求項13の何れかに記載
    の半導体装置を複数具備し、該複数の半導体装置間にお
    いて請求項1乃至請求項5の何れかに記載のパルス伝送
    方法を用いることを特徴とする電子装置。
  20. 【請求項20】請求項19に記載の電子装置において、
    上記第2の時間は上記複数の半導体装置間の信号伝送に
    用いられる伝送線路に固有のリンギング周期のほぼ半分
    の時間であることを特徴とする電子装置。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の電子装置において、
    上記複数の半導体装置のうち少なくとも1つはCPUを
    含むとともに、少なくとも1つはシンクロナスDRAM
    を含むことを特徴とする電子装置。
  22. 【請求項22】請求項20または請求項21の何れかに
    記載の電子装置において、上記複数の半導体装置は2つ
    のボードに分配されて配置されることを特徴とする半導
    体装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6489600B1 (en) 1999-06-25 2002-12-03 Kabushiki Kaisha Toshiba High-frequency current generating circuit and control device for controlling light intensity of laser diode
JP2011199965A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Nippon Soken Inc 電動機制御装置、および、これを用いた電動機システム
US8885368B2 (en) 2010-09-29 2014-11-11 Panasonic Corporation Power converting apparatus suppressing switching noise by controlling switching operation
JP2019159195A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 ミツミ電機株式会社 アクチュエータ及び光走査装置
JP2019168512A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 ミツミ電機株式会社 アクチュエータ及び光走査装置

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