JPH07326541A - フィルムコンデンサ - Google Patents

フィルムコンデンサ

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JPH07326541A
JPH07326541A JP12021794A JP12021794A JPH07326541A JP H07326541 A JPH07326541 A JP H07326541A JP 12021794 A JP12021794 A JP 12021794A JP 12021794 A JP12021794 A JP 12021794A JP H07326541 A JPH07326541 A JP H07326541A
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JP
Japan
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capacitor
film
voltage
electrode
dielectric
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Pending
Application number
JP12021794A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Kondo
利文 近藤
Masashi Shimamoto
昌司 嶋本
Hidekiyo Fukushima
英清 福島
Junichiro Hiratsuka
純一郎 平塚
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高耐圧用のフィルムコンデンサにおいて、フ
ィルムコンデンサを構成するコンデンサ要素に分割され
る電圧のバラツキを小さくすることにより耐電圧特性、
信頼性の向上を図るとともに、コンデンサの小型化を図
ることを目的とする。 【構成】 フィルムコンデンサを構成する等価直列に接
続される各々のコンデンサ成分の静電容量値の値をコン
デンサ成分の平均静電容量値の±5%以内とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐圧用のフィルムコ
ンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルムコンデンサはその耐電圧向上の
ため、従来からコンデンサ素子内部でコンデンサ要素が
複数個直列に接続された回路構成となるような構造とす
ることが多い。
【0003】第3図は、従来の高耐圧用フィルムコンデ
ンサの構造を説明するために、そのコンデンサを構成す
る誘電体フィルムを展開して部分的に示す断面図であ
る。
【0004】帯状の誘電体フィルム1の片面にその長さ
方向に沿って互いに電気的に分離した複数の電極層3
a,3b,3c,……を配列し、帯状の誘電体フィルム
2の片面にその長さ方向に沿って互いに電気的に分離し
た複数の電極層4a,4b,……を配列する。さらに、
誘電体フィルム1と2を、電極層4aが誘電体フィルム
1を挟んで互いに隣合う電極層3a,3bと一部で重な
り合うように配置してロール状に巻き込む。そして、そ
の巻き込み中心端と外周端の各電極層よりそれぞれリー
ド端子を導出する。
【0005】このような構成によれば、誘電体フィルム
1を挟んで各電極層間である3aと4a、4aと3b…
…との間にコンデンサ要素C11,C12,……がそれぞれ
形成される。また、フィルム2を挟んで各電極層間の3
aと4a,4aと3b,……の間にコンデンサ要素
21,C22,……がそれぞれ形成される。等価回路的に
は、同じ電極組で誘電体フィルムが異なるコンデンサ要
素が2つずつC11とC21,C21とC22,……が並列に接
続され、電極組の異なるコンデンサ成分が複数個直列に
接続された構成となる。この等価回路図を図4に示す。
【0006】このように、コンデンサ成分が直列に接続
されると各コンデンサ要素には、リード端子間の電圧が
分割された低い電圧がかかることになるので、その耐圧
は高められ理論的には高耐圧化が図れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、リード端子間
の電圧の分割のされ方は、リード端子間の電圧をV、ト
ータルの静電容量値をC、コンデンサ要素の静電容量値
をCnとするとコンデンサ要素にかかる電圧VnはVn
=CV/Cnで表される。すなわち、コンデンサ要素の
静電容量が大きいと、そのコンデンサ要素にかかる電圧
は小さくなり、コンデンサ要素の静電容量が小さいと、
そのコンデンサ要素にかかる電圧は大きくなる。
【0008】なお、並列接続の場合は、各コンデンサ要
素間にかかる電圧は等しくなる。また、この種の高耐圧
用フィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ
を構成するコンデンサ要素の1個が破壊すると、そのコ
ンデンサ要素にかかっていた電圧が他のコンデンサ要素
に分割され加算されることになる。印加される電圧が加
算されたコンデンサ要素は次々と破壊を起こし、フィル
ムコンデンサが破壊に至る。すなわち、コンデンサ要素
1個の破壊は、フィルムコンデンサの破壊を意味する。
【0009】このため、この種のフィルムコンデンサで
は、各コンデンサ要素にかかる電圧が等しいとき、各コ
ンデンサ要素にかかる電圧の最高値を一番低く押さえる
ことができる。すなわち、等価直列に接続される各コン
デンサ成分の静電容量が等しいときに耐電圧特性が1番
有利となる。図4の等価回路図でいうと、C11+C21
12+C22=C13+C23=……のとき一番有利となる。
【0010】従来の高耐圧用フィルムコンデンサにおい
ては、図3に示す図で説明すると、電極層が誘電体フィ
ルム1を挟んで互いに隣合う電極層と重なり合う面積を
すべて同じとしている。このため、C11,C12,C13
……の各コンデンサ要素の静電容量値はすべて等しい。
【0011】しかしながら、誘電体フィルム2を挟んで
形成されるコンデンサ要素については、誘電体フィルム
1と2をロール状に巻き込むことによって形成されるた
め、誘電体フィルム1を挟んで形成されるコンデンサ要
素に比べ、そのコンデンサが形成される位置のロール巻
径の長さ分の面積だけのずれを生じる。このため、誘電
体フィルム2を挟んで形成されるコンデンサ要素の静電
容量値には、バラツキがでる。このバラツキの方は、誘
電体フィルム2上の同じ電極層に形成される2つのコン
デンサ要素の一方が巻径分だけ大きくなると、もう一方
が、ほぼ同じ分だけ小さくなる関係にある。また、フィ
ルムコンデンサの外周付近に形成されるコンデンサ要素
ほど、その位置の巻径が大きくなるため、静電容量のバ
ラツキが大きくなる。また、フィルムコンデンサの静電
容量値が小さいほど電極層の面積を小さく取らなければ
ならないため、バラツキが大きくなる。
【0012】このように、誘電体フィルム2を挟んで形
成されるコンデンサ要素に静電容量値のバラツキがある
と誘電体フィルム1を挟んで形成されるコンデンサ要素
の静電容量値はすべて同じであるため、直列接続される
コンデンサ成分の静電容量値にバラツキが生じ、各々の
コンデンサ要素に分割される電圧にバラツキが生じる。
当然、コンデンサ要素に分割される電圧が高くなると、
そのコンデンサ要素は、分割される電圧が低いコンデン
サ要素よりも破壊しやすくなる。
【0013】以上のことから、従来のフィルムコンデン
サにおいては、各コンデンサ要素にかかる電圧にバラツ
キが生じ、コンデンサの耐電圧特性、信頼性、コンデン
サの小型化を阻害する要因となっていた。
【0014】本発明は、このような従来の高耐圧用フィ
ルムコンデンサに関わる課題を解決するもので、コンデ
ンサの耐電圧特性、信頼性の向上を図るとともに、コン
デンサの小型化を図ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点の解決を図る
ため、本発明のフィルムコンデンサは、片面に長さ方向
に絶縁された複数個の電極層を形成した複数枚の誘電体
フィルムを重ね合わせることにより構成するとともに、
一方の誘電体フィルムの電極層が他方の誘電体フィルム
の互いに隣合う2つの電極層と対向するように配置して
コンデンサ要素が複数個直列に接続された回路構成と
し、かつ巻回時に形成されるコンデンサ要素の静電容量
値の範囲を等価直列に接続されるコンデンサ成分の静電
容量値平均値の±5%以内に押さえたものである。
【0016】
【作用】上記構成により、フィルムコンデンサを構成す
る各々のコンデンサ要素に印加される電圧の差が、印加
電圧の平均値の±5%以内に押さえられる。したがっ
て、従来の高耐圧用フィルムコンデンサと本発明の高耐
圧用フィルムコンデンサに同じ電圧を印加した場合、そ
れぞれのコンデンサを構成するコンデンサ要素1個当た
りに分解される電圧の最高値を、本発明の高耐圧用フィ
ルムコンデンサの方が低く押さえられる。このため、コ
ンデンサとしての耐電圧特性を高く維持することができ
る。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら具体的に説明する。
【0018】図1は本実施例のフィルムコンデンサの巻
回工程前の断面図である。誘電体フィルム11,12の
各片面に長さ方向に絶縁された複数個の電極層13a,
13b,13c,13d,13e,14a,14b,1
4c,14dを形成し、かつ一方の電極層13a〜13
eが他方の電極層14a〜14dの互いに隣合う2つの
電極層と対向するように配置してあり、誘電体フィルム
11を誘電体とするコンデンサ要素が複数個直列に接続
されるように連続した誘電体フィルム11,12を重ね
合わせて配置している。これを巻回することで誘電体フ
ィルム12を誘電体としたコンデンサ要素を複数個直列
に形成する。
【0019】このとき、誘電体フィルム11を誘電体と
するコンデンサ要素と誘電体フィルム12を誘電体とす
るコンデンサ要素は電極が共通であるので並列に接続さ
れる。すなわち、電極組の異なるコンデンサ成分を複数
個等価直列に接続したことになる。また、誘電体フィル
ム12を誘電体とするコンデンサ要素は、巻回すること
によって形成するため、誘電体フィルム11を誘電体と
するコンデンサ要素に比べ、そのコンデンサが形成され
る位置の巻き径の長さ分だけ面積のずれを生ずる。本実
施例では、巻回時に形成されるコンデンサ要素の静電容
量を考慮し、等価直列に接続される各々のコンデンサ成
分の電極面積を全コンデンサ成分の電極面積の平均値の
±5%以内にしてある。すなわち、等価直列に接続され
る各々のコンデンサ成分の静電容量値の範囲を全コンデ
ンサ成分の静電容量平均値の±5%以内にしてある。
【0020】(実施例1)誘電体フィルム11,12と
して、厚み25μm、幅50mmの連続したポリエチレン
テレフタレートフィルムを用い、電極層13a〜13
e、14a〜14dをアルミニウムの真空蒸着により各
誘電体フィルムの幅方向のフィルム端より7.5mmのマ
ージンをとり幅方向に35mm、フィルム長さ方向に35
0mmの面積で、隣合う電極層のマージンを50mmとして
形成した。この電極層を形成した誘電体フィルム11と
12を、等価直列に接続される各々のコンデンサ成分の
電極面積を全コンデンサ成分の電極面積の平均値の±2
%以内になるように、誘電体フィルム11を挟んで電極
層13aと14aの対向するフィルム長さ方向の長さ1
73mmとして重ね合わせた。
【0021】この場合、等価直列に接続されるコンデン
サ成分の数は8個となる。また、巻回始めと巻回終わり
のコンデンサ要素の電極層は外部電極の取り出しのため
に、径0.5mm、長さ150mmの銅被覆鋼線を溶接した
6μm、幅35mmのアルミ箔を重ね合わせた。これらを
重ね合わせたものを径12mmの巻き芯を用いて金属化面
を外側にして巻回し、温度125℃、圧力10kgf/平方
センチメートルで15分プレスを行った。このコンデン
サ素体をポリブチレンテレフタレートのケースにエポキ
シ樹脂を用い封止しコンデンサを得た。
【0022】この得られたコンデンサの1kHzにおける
静電容量、等価直列に接続される各々のコンデンサ要素
の電極面積、等価直列に接続される各々のコンデンサ成
分の電極面積及び全コンデンサ成分の電極面積の平均値
からの各々のコンデンサ成分の電極面積の差を百分率で
表したものについて、それぞれコンデンサ20個の平均
値を(表1)に示す。また、得られたコンデンサの昇圧
破壊の結果を図2に示す。昇圧破壊は、昇圧スピード1
kv/sec、5mA以上電流が流れた電圧を破壊電圧とした。
【0023】(実施例2)等価直列に接続される各々の
コンデンサ成分の電極面積を全コンデンサ成分の電極面
積の平均値の±5%以内になるように電極層を形成した
誘電体フィルム11,12、および誘電体フィルム11
を挟んで電極層13aと14aの対向するフィルム長さ
方向の長さを168mmとして重ね合わせた以外は実施例
1と同様にコンデンサを作成し、評価した。結果を(表
1)及び図2に示す。
【0024】(比較例)巻回時に形成されるコンデンサ
要素の静電容量を考慮せず、誘電体フィルム11を誘電
体とするコンデンサ要素の電極面積が同じになるように
金属化フィルムを重ね合わせた以外は実施例1と同様に
コンデンサを形成し、評価した。結果を(表1)及び図
2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】以上の結果より、巻回時に形成されるコン
デンサ要素の静電容量を考慮し、等価直列に接続される
各々のコンデンサ成分の電極面積を全コンデンサ成分の
電極面積の平均値の±5%以内にする、すなわち、等価
直列に接続される各々のコンデンサ成分の静電容量値の
範囲を全コンデンサ成分の静電容量平均値の±5%以内
にしたフィルムコンデンサが優れた特性をしていること
は明らかである。
【0027】なお、本実施例においては、誘電体フィル
ムとしてポリエチレンテレフタレートを使用したが、他
のフィルム材料を用いても同様の結果が得られるのは言
うまでもなく、電極材料はアルミニウムに限るものでな
い。また、エポキシ樹脂を使用して注型して作成した
が、注型の有無、注型材料についても限定されない。ま
た、本実施例においては、プレスを施したが、プレスを
施さなくても同様の結果が得られる。
【0028】さらに、等価直列に接続されるコンデンサ
成分の数も8個に限るものではなく、しかも本実施例に
おいては、電極層を形成した誘電体フィルムの重ね合わ
せる位置によって等価直列に接続されるコンデンサ成分
の静電容量値を調整したが、静電容量値の調整方法はこ
の方法に限るものではない。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、従来の高耐圧用フィルムコンデンサに比べ、耐
電圧特性の大幅な向上が可能となる。したがって、フィ
ルムコンデンサの信頼性の向上が図れるとともに、コン
デンサの小型化を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による高耐圧用フィルムコン
デンサを構成する誘電体フィルムを展開した断面図
【図2】本発明および比較例のコンデンサの耐電圧特性
【図3】従来の高耐圧用フィルムコンデンサを構成する
誘電体フィルムを展開して部分的に示す断面図
【図4】高耐圧用フィルムコンデンサの等価回路図
【符号の説明】
11,12 誘電体フィルム 13a,13b,13c,13d,13e,14a,1
4b,14c,14d電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平塚 純一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に長さ方向に絶縁された複数個の電
    極層を形成した複数枚の誘電体フィルムを重ね合わせる
    ことにより構成するとともに、一方の誘電体フィルムの
    電極層が他方の誘電体フィルムの互いに隣合う2つの電
    極層と対向するように配置してコンデンサ要素が複数個
    直列に接続された回路構成とし、かつ等価直列に接続さ
    れる各々のコンデンサ成分の静電容量値の範囲を全コン
    デンサ成分の静電容量平均値の±5%以内としたことを
    特徴とするフィルムコンデンサ。
JP12021794A 1994-06-01 1994-06-01 フィルムコンデンサ Pending JPH07326541A (ja)

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