JPH07326516A - 積層コイル基板 - Google Patents

積層コイル基板

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JPH07326516A
JPH07326516A JP11840494A JP11840494A JPH07326516A JP H07326516 A JPH07326516 A JP H07326516A JP 11840494 A JP11840494 A JP 11840494A JP 11840494 A JP11840494 A JP 11840494A JP H07326516 A JPH07326516 A JP H07326516A
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JP
Japan
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coil
layers
substrate
conductor pattern
laminated
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Application number
JP11840494A
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English (en)
Inventor
Hiroki Uemura
浩樹 植村
Akira Imoto
晃 井本
Kyoji Takakura
恭二 高倉
Katsuichi Kato
勝一 加藤
Takanori Ikuta
貴紀 生田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】第1の多層基板側の高密度配線化を維持して、
また、実質的な積層数を低減して、積層信頼性を向上さ
せるとともに、コイル成分の変更が簡単な積層コイル基
板を提供するものである。 【構成】本発明の積層コイル基板は、複数の第1のセラ
ミック層10a〜10eを、層間に第1のコイル導体パ
ターン層11a〜11e及び内部配線層12・・・を挟
んで積層した第1の多層基板10と、複数の第2のセラ
ミック層20a〜20dを、層間に第2のコイル導体パ
ターン層21b〜21dを挟んで積層した第2の多層基
板20とから構成される。そして、前記第1のコイル導
体パターン層11a〜11eと第2のコイル導体パター
ン層21b〜21dとの磁束が共通されるように、第1
の多層基板10上に第2の多層基板10を接合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルやトランスを内
蔵した積層コイル基板に関するものであり、特に、コイ
ル又はトランスを構成するコイルと内部配線層とが並設
され、且つマザー基板となる第1の多層基板側と、主に
コイル成分のみを形成した第2の多層基板側に分割し
て、取扱に優れた積層コイル基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コイル部品、トランス部品は、コア部材
に導線を巻回して用いていたが、電子機器や電子装置の
小型化に伴い、セラミック積層基板のセラミック層間
に、コイル成分となるコイル導体パターン層を形成した
積層コイル基板が用いられていた。
【0003】さらに、この積層コイル基板に、多層セラ
ミック配線基板の技術を用いて、セラミック層間にコイ
ル成分を形成するコイル導体パターン層とともに、所定
回路網を形成する内部配線層を形成して、コイルの両端
をこの所定回路網に接続していた(特開昭63−299
10号公報参照)。これにより、積層コイル基板を複合
部品として取り扱えることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複数積層した
セラミック層間に、コイル成分を形成するコイル導体パ
ターン層と、所定回路網を形成する配線層を形成した積
層コイル基板においては、コイル導体パターン層及びセ
ラミック層の積層数を充分に検討を行う必要がある。
【0005】コイルの特性(インダクタンス特性)など
は、セラミック層の材料とともに、コイル導体パターン
層の導体損失に影響をうけ、導体損失を低減することが
重要である。具体的には、コイル導体パターン層の幅を
広くするか、導体厚みを厚くすることが考えられる。例
えば、コイル導体パターン層の幅を広くすることは、積
層コイル基板におけるコイル成分の形成領域が大きくな
り過ぎ、積層コイル基板のもつ小型・高密度化に大きな
障害となる。また、導体厚みを厚くすることは、積層コ
イル基板の製造方法にもよるが、積層数が増加すると積
層ずれを発生する可能性があり好ましくない。
【0006】また、積層コイル基板にコイル成分と所定
回路網とを内装させるには、コイル成分の形成領域に制
限があるため、所定のコイル特性を満足する巻線数を、
平面上のパターンよりも、むしろ積層数を増加させて、
上下方向で得る必要がある。
【0007】一般に、積層コイル基板のセラミック層の
積層数(その層間にコイル導体パターン層や内部配線層
が形成されているため、実質的にコイル導体パターン
層、配線層の積層数に対応する)は、小型・高密度化を
想定した内部配線層の積層数以上に、コイル成分を形成
するコイル導体パターン層の積層数が大きく上回る。
【0008】従って、所定コイル特性を得るためのコイ
ル導体パターン層の積層数を基準にして、セラミック層
の積層数を決定すると、実質的に内部配線層が形成され
ないセラミック層が存在したり、本来の高密度化の内部
配線層が達成されなかったりする。
【0009】また、上述のようにコイル導体パターン層
の積層数を基準に、セラミック層の積層数を増加させる
と、積層工程の工程数が増加したり、積層するセラミッ
ク層の積層位置合わせが困難になり、積層方向に隣接す
るコイル導体パターン層間どうし、積層方向に内部配線
層どうしの接続信頼性が低下してしまう。
【0010】さらに、積層コイル基板のコイル成分にお
いては、コイル特性が固定的になってしまい、コイル特
性の変更などが困難であった。
【0011】本発明は上述の課題に鑑みて案出されたも
のであり、必要以上のセラミック層の積層数の増加を抑
え、且つ基板全体の高密度化を維持するとともに、積層
信頼性を向上させることができ、しかも、コイル成分の
変更が簡単で、取扱が容易な積層コイル基板を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のコイル
導体パターン層及び複数の内部配線層を複数のセラミッ
ク層間で挟んで積層した第1の多層基板と、複数のコイ
ル導体パターン層を複数のセラミック層間で挟んで積層
した第2の多層基板とから成り、且つ前記第1の多層基
板のコイル導体パターン層と第2の多層基板のコイル導
体パターン層と磁束が共通するように、第1の多層基板
と第2の多層基板とを接合させた積層コイル基板であ
る。
【0013】
【作用】本発明は、積層コイル基板に形成されるコイル
成分を、内部配線層とコイル導体パターン層とが並設さ
れたマザー基板側の第1の多層基板と、主にコイル導体
パターン層が形成された第2の多層基板とから構成さ
れ、第1の多層基板上に、第2の多層基板を載置・接合
するにあたり、第1のコイル導体パターン層によって構
成されるコイルと第2のコイル導体パターン層によって
構成されるコイルとを互いに磁束が共通化されている。
この磁束を共通とは、例えば、トランス部品において、
1次側のコイルを第1の多層基板の第1のコイル導体パ
ターン層によって構成し、2次側のコイルを第2の多層
基板の第2のコイル導体パターン層によって構成する。
また、一連のコイルとするためには、第1の多層基板の
第1のコイル導体パターン層の一端と第2の多層基板の
第2のコイル導体パターン層の他端を接続する。
【0014】従って、第1の多層基板において、セラミ
ック層の積層数は、主に小型・高密度化を考慮した内部
配線層を達成するために必要な積層数として、また、ト
ランスの例えば1次側のコイルを形成するに必要な積層
数とすることができるため、第1の多層基板の積層数が
過度に増加することがない。
【0015】また、第2の多層基板は、主に第1の多層
基板で構成されるコイル成分で不足する巻線数を補うた
め、また、トランスの2次側の2次側のコイルを形成す
るために用いられるため、第2の多層基板の形状が小型
化し、セラミック層の積層数は、実質的にコイル導体パ
ターン層のみの積層数でのみ決定されるため、積層数が
過度に増加することはない。
【0016】上述のように、2つの多層基板に分割して
形成しておき、最終的に互いのコイル成分が関連するよ
うに接合されるため、各多層基板を製造するにあたり、
積層信頼性を低下させることなく形成でき、積層コイル
基板全体として、基板の極小化が可能であり、高密度配
線化が可能であり、高い接続信頼性の積層コイル基板と
なる。
【0017】さらに、コイルのインダクタンス特性やト
ランスの変換特性を変更する場合、所定コイルターン数
のコイルが形成された第2の多層基板を適宜変更して、
第1の多層基板に接続すればよいため、少量多品種の製
品に迅速に対応でき、取扱が非常に優れた積層コイル基
板となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の積層コイル基板を図面に基づ
いて説明する。
【0019】図1は本発明の積層コイル基板に電子部品
を搭載した状態の外観斜視図であり、図2は、積層コイ
ル基板の分解斜視図である。
【0020】図において、積層コイル基板1は、マザー
基板となる第1の多層基板10と形状の小さい第2の多
層基板20とから構成され、さらに必要に応じて、第1
の多層基板10上には、表面配線3、電子部品4・・・
が搭載されている。
【0021】第1の多層基板10は、積層コイル基板1
のマザー基板であり、コイル成分L1 及び所定回路網が
形成されている。この第1の多層基板10の露出する表
面には、所定回路網を構成する表面配線3・・・及びこ
の表面配線3の所定位置に接合するチップ抵抗器、チッ
プコンデンサ、IC、トランジスタなど電子部品4・・
・が形成されている。尚、表面配線3とは、第2の多層
基板20を電気的に接続する接続パッド、第2の多層基
板20を載置固定する固定パッド31、入出力端子電極
32・・などを含むものである。
【0022】第1の多層基板10の本体は、図3に示す
ように、例えば5層のセラミック10a〜10eが積層
して構成されている。尚、第1の多層基板10を構成す
るセラミック層を第1のセラミック層といい、その層間
に配置されたコイル導体パターン層を第1のコイル導体
パターン層といい、また、第2の多層基板20を構成す
るセラミック層を第2のセラミック層といい、その層間
に配置されたコイル導体パターン層を第2のコイル導体
パターン層という。
【0023】セラミック層10a〜10eは、アルミナ
セラミック、アルミナセラミック・ガラスやフェライト
などの磁性体材料(広義でセラミックという)などから
成る。また、セラミック層10a〜10eの各層間及び
セラミック層10aの表面にのコイル成分L1 を構成す
るための第1のコイルパターン層11a〜11eが形成
され、セラミック層10a〜10eの各層間には、所定
回路網を構成するための内部配線層12・・・が形成さ
れている。
【0024】各コイル導体パターン層11a〜11e
は、Au、Ag、Cu、またはその合金などの導体から
成り、1層当たり所定ターン数、例えば約2ターン分の
パターンが巻回するように形成されている。夫々のコイ
ル導体パターン層11a〜11eは、同芯円状となるよ
うになっている。
【0025】また、各コイル導体パターン層11a〜1
1eは互いに接続してコイル成分L1 となるように、コ
イル導体パターン層11a〜11dの一端部には各セラ
ミック層10a〜10dを貫くビアホール導体13a〜
13dが形成されている。尚、図3では、ビアホール導
体13a〜13dは点線で示している。即ち、コイル導
体パターン層11aの一端は、ビアホール導体13aを
介してコイル導体パターン層11bの他端に接続し、コ
イル導体パターン層11bの一端は、ビアホール導体1
3bを介してコイル導体パターン層11cの他端に接続
し、コイル導体パターン層11cの一端は、ビアホール
導体13cを介してコイル導体パターン層11dの他端
に接続し、コイル導体パターン層11dの一端は、ビア
ホール導体13dを介してコイル導体パターン層11e
の他端に接続している。尚、コイル導体パターン層11
eの一端は、内部配線層12と接続している。
【0026】また、内部配線層12・・・は、Au、A
g、Cu、またはその合金などの導体から成り、1層あ
たり、所定回路網となるように所定パターンに形成さ
れ、さらにビアホール導体によって互いに接続されてい
る。
【0027】以上の構成により、第1の多層基板10に
は、コイル導体パターン層11a〜11e、ビアホール
導体13a〜13dによって、コイル成分L1 が形成さ
れ、また、内部配線層12・・・、表面配線3、電子部
品4によってコイル成分1 と接続する所定回路網が形成
されることになる。
【0028】第2の多層基板20は、第1の多層基板1
上に載置されるものであり、その内部には、第1の多層
基板10に形成したコイル成分L1 と接続するコイル成
分L2 が形成されている。
【0029】第2の多層基板20は、図4に示すよう
に、例えば4層の第2のセラミック層20a〜20dが
積層して構成されている。セラミック層20a〜20d
は、第1のセラミック層10a〜10e同様にアルミナ
セラミック、アルミナセラミック・ガラスやフェライト
などの磁性体材料などから成り、このセラミック層20
a〜20dの層間には、コイル成分L2 を構成するため
の第2のコイル導体パターン層21b〜21dが形成さ
れている。
【0030】各コイル導体パターン層21b〜21d
は、Au、Ag、Cu、またはその合金などの導体から
成り、1層当たり所定ターン数、例えば約2ターン分の
パターンが巻回するように形成されている。夫々のコイ
ル導体パターン層21b〜21dは、同芯円状となって
いる。
【0031】また、各コイル導体パターン層21b〜2
1dは互いに接続してコイル成分L2 となるように、コ
イル導体パターン層21bの一端部には、セラミック層
20b〜20dの全ての厚みを貫くビアホール導体22
が形成され、コイル導体パターン層21b〜21dの他
端部には、各セラミック層20b〜20dの厚みを貫く
ビアホール導体22、23a〜23dが形成されてい
る。尚、図4では、ビアホール導体22、23b〜23
dは点線で示している。即ち、コイル導体パターン層2
1bの他端は、ビアホール導体23bを介してコイル導
体パターン層21cの一端に接続し、コイル導体パター
ン層21cの他端は、ビアホール導体23cを介してコ
イル導体パターン層21dの一端に接続している。尚、
コイル導体パターン層21dの他端は、セラミック層2
0dの厚みを貫通するビアホール導体23dによって、
第2の多層基板20の裏面に導出されている。また、コ
イル導体パターン層21bの一端は、ビアホール導体2
2によって、第2の多層基板20の裏面に導出されてい
る。尚、この第2の多層基板20の裏面の導出部分は、
図には現れないが、第1の多層基板10のコイル成分L
1 の一端や第1の多層基板10の表面配線3などに接続
する接続パッドが形成されている。また、コイル導体パ
ターン層21bの一端は、ビアホール導体22を介する
ことなく、積層体20の端面に導出して多層基板10の
表面配線3などに接続する接続パッドを形成しても構わ
ない。
【0032】以上の構成により、第2の多層基板10に
は、コイル導体パターン層21b〜21d、ビアホール
導体22、23b〜23dによって、コイル成分L2
形成されることになる。
【0033】また、図1に示すように、第2の多層基板
20の端面には、固定用パッド24・・・が形成されて
いる。尚、この固定用パッド24・・・をコイルの一端
を導出する接続パッドとしてもよい。
【0034】本発明の積層コイル基板1は、以上のよう
な第1の多層基板10に形成されたコイル成分L1 と第
2の多層基板20に形成されたコイル成分L2 との磁束
が共通となるように、第1の多層基板10上に第2の多
層基板20が載置・接合される。具体的には、第1の多
層基板10のコイルを形成した領域上に第2の多層基板
20を載置し、第1の多層基板10の表面のコイル導体
パターン層11aの他端と、第2の多層基板20のコイ
ル導体パターン層21dの他端に相当する接続パッドが
互いに電気的に接続する。また、ビアホール導体22の
接続パッドは、例えば表面配線3の一部に電気的に接続
して所定回路網に接続する。この電気的な接続は、例え
ば、半田などの導電性接着材によって行われる。尚、こ
の導電性接着材による接合時に、第2の多層基板20の
端面に形成した固定用パッド24・・と第1の多層基板
10の固定用パッド31・・との接合を同時に行う。
【0035】このように、第1の多層基板10上に第2
の多層基板20を強固に載置・接続することにより、図
5に示すように、第2のコイル導体パターン層21b〜
21eから成るコイル成分L2 と第1のコイル導体パタ
ーン層11a〜11eから成るコイル成分L1 とが一連
となり、全体のコイル成分Lとなり、その両端は、所定
回路網に接続されることになる。尚、図5において、コ
イル成分L1 の両端側に接続された回路は省略する。
【0036】ここで、全体のコイル成分Lを、例えば、
コイル成分L1 とコイル成分L2 とに分割する基準が重
要となる。
【0037】第1の基準は、第1の多層基板10に形成
する内部配線層12・・・に必要なセラミック層の積層
数を基準にするものである。
【0038】例えば、所定回路網を小型・高密度化する
に必要な第1のセラミック層10a、10b・・・の積
層数(内部配線層12・・・の積層数に対応する)は、
配線パターンの設計によって決定される。従って、第1
の多層基板10のセラミック層の積層数は、その積層数
によって決定し、このセラミック層10a、10b・・
・の層間、セラミック層10a上にコイル導体パターン
層11a、11b・・・を形成して、コイル成分L1
達成する。そして、コイルの所望特性上、全体のコイル
成分Lに対して、第1の多層基板10のコイル成分L1
の巻線数では不足する巻線数を補うために、第2の多層
基板20側の第2のセラミック層20a、20b・・・
の層間に、第2のコイル導体パターン層21a、21b
・・・から成るコイル成分L2 を用いる。
【0039】この第1の基準による積層コイル基板1に
よれば、第1の多層基板10において、表面配線3を含
め内部配線層12・・・を充分に高密度化に形成配置す
るとともに、第1の多層基板10の積層数を極小化する
ことができ、また、第1のセラミック層10a、10b
・・・の積層数がいたずらに増加することがなく、積層
工程が簡略化し、積層時に低下する積層位置ずれによる
信頼性の低下を有効に抑えることができ、しかも、第2
の多層基板20側のコイル成分L2 とで所定コイル特性
が満足できる。
【0040】また第2の基準として、コイル特性を適宜
代えて、回路全体の特性を調整、例えば共振回路におけ
る共振周波数の調整する場合、固定的なコイルの特性に
相当する部分を第1の多層基板10に形成したコイル成
分L1 で達成し、特性の調整範囲に相当する可変コイル
特性部分を、第2の多層基板20に形成したコイル成分
2 で構成する。
【0041】このようにすれば、回路全体の特性の固定
的なコイル特性を、第1の多層基板10で行い、要求さ
れる特性を考慮して、所定コイル特性のコイル成分L2
を有する第2の多層基板20を適宜変更するだけで、簡
単に任意の特性に対応することができ、第1の多層基板
10の汎用性に大きく向上し、少量・多品種化に対応す
ることができる。
【0042】当然のことながら、第1の基準、即ち、第
1の多層基板10の積層数を考慮して、その全体のコイ
ル特性の不足分を第2の多層基板側で補う場合において
も、第2の多層基板20を任意に変更することにより、
第1の多層基板10の汎用性に大きく向上し、少量・多
品種化に対応することができる。
【0043】上述の実施例では、第1の多層基板10に
形成されたコイル成分L1 と第2の多層基板20に形成
されたコイル成分L2 とが一連のコイルとなっている例
で説明したが、トランス部品にこの積層コイル基板1を
用いることもできる。
【0044】トランス部品にこの積層コイル基板1を用
いる場合、図6に示すように、例えばトランスの1次側
のコイルを第1の多層基板10のコイル成分L1 で形成
し、トランスの2次側のコイルを第2の多層基板20の
コイル成分L2 で形成する。
【0045】このようにすれば、トランスの変換比の制
御を、第2のコイル導体パターン層21a、21b・・
・を有する第2の多層基板20の変更により簡単に行え
ることができる。
【0046】尚、トランス効率を向上させるために、コ
イル導体パターン層11a〜11e、コイル導体パター
ン層21b〜21dの中心に貫通穴を形成し、棒状、断
面E字状を組み合わせた共通コイルコア部材を設けても
構わない。
【0047】次に、上述の積層コイル基板の製造方法の
概略を説明する。
【0048】まず、第1の多層基板10は、所定形状の
第1のセラミック層10a〜10eとなるセラミックグ
リーンシートを用意して、例えば、第1のセラミック層
10a〜10dとなるグリーンシートに、ビアホール導
体13a〜13dとなる貫通穴をパンチ加工を行い、こ
の貫通穴にビアホール導体13a〜13dとなる導体
を、例えばAg系導電性ペーストの充填により形成す
る。
【0049】また、同時に、第1のセラミック層10b
〜10eとなるセラミックグリーンシート上にコイル導
体パターン層11b〜11e、内部配線層12となる導
体膜を、例えばAg系導電性ペーストによる印刷により
形成する。
【0050】次に、積層順序を考慮して、第1のセラミ
ック層10a〜10eとなるセラミックグリーンシート
を積層・圧着して未焼成積層体を形成する。
【0051】次に、所定形状にカットできるように、分
割溝を形成した後、未焼成の積層体を酸化性雰囲気で焼
成する。
【0052】次に、コイル導体パターン層11aとなる
導体、表面配線3、固定用パッド31・・・を、例えば
Ag系、Cu系導体性ペーストの印刷・焼きつけにより
形成する。
【0053】次に、分割溝に沿って積層体を分割して、
必要に応じて、端面に端子電極などを焼きつけにより形
成する。
【0054】これにより、電子部品3を除く第1の多層
基板が完成する。
【0055】次に、第2の多層基板20を作成する。基
本的には第1の多層基板10と同様の方法で行うが、内
部配線となる導体膜の印刷が不要であること、表面配
線、固定用パッドの焼きつけの代えて、接合面に接合用
パッド24・・を焼きつけて形成する。
【0056】このような第1の多層基板上に、電子部品
4を搭載する表面配線3、固定用パッド31、接合用パ
ッド24、コイル導体パターン層11aの一端にクリー
ム半田を塗布して、第2の多層基板20、電子部品3を
所定位置に載置して、リフロー炉に投入して、半田接合
を行い、積層コイル基板が達成する。
【0057】尚、上述の製造方法では、グリーンシート
の多層方法によって形成するが、セラミックペーストの
印刷と導電性ペーストの印刷を順次繰り返して、多層基
板を製造する印刷多層方法であっても構わない。また、
光硬化性セラミックスリップ材を用いて、支持基板上に
スリップ材を均一に塗布してセラミック層となるセラミ
ック膜を形成し、光硬化後、導電性ペーストによって、
コイル導体パターン層及び又は内部配線層となる導体膜
を形成し、次に、スリップ材を均一に塗布してセラミッ
ク膜を形成し、選択的な露光処理・現像処理によって、
ビアホール導体となる貫通穴を形成し、導電性ペースト
でビアホール導体と導体、コイル導体パターン層及び又
は内部配線層となる導体膜を形成し、・・・と順次繰り
返すスリップ材の塗布・光硬化処理・現像処理方法であ
っても構わない。
【0058】尚、上述の実施例において、第1の多層基
板の積層数が5層、第2の多層基板が4層であるが、こ
れに限らず任意に代えることができる。また、コイルの
数も、一連のコイル、トランスのように2つコイルを形
成した例で説明したが、それ以上の数のコイルを形成し
ても構わない。また、第1の多層基板の表面にもコイル
成分L1 となるコイルパターン層11aが形成されてい
るが、これを省略して、全てのコイルパターン層を多層
基板10内に内装しても構わない。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、積層コイル基板に形成
されるコイル成分を、内部配線層と第1のコイル導体パ
ターン層とが並設されたマザー基板側の第1の多層基板
と、第2のコイル導体パターン層が形成された第2の多
層基板とから構成され、第1の多層基板上に、第2の多
層基板を載置・接合するにあたり、第1のコイル導体パ
ターン層によって構成されるコイルと第2のコイル導体
パターン層によって構成されるコイルとを互いに磁束が
共通するようにしている。
【0060】従って、第1の多層基板において、所定コ
イル特性を得るに必要な積層数は、主に、内部配線層に
必要な積層数に応じて、また、トランスの例えば1次側
のコイルの積層数などに応じて決定されてるため、内部
配線層から成る回路部分での高密度化が充分に維持する
ことができる。
【0061】また、2つの多層基板に分割したことによ
り、各多層基板を製造するにあたり、積層信頼性を低下
させることなく形成でき、全体として、高い信頼が積層
コイル基板となる。
【0062】さらに、コイルのインダクタンス特性やト
ランスの変換特性を制御する場合、所定積層数のコイル
導体パターン層が形成された第2の多層基板を適宜変更
するだけで済み、各特性の変化に簡単に対応でき、少量
多品種の製品に迅速に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層コイル基板に電子部品を搭載した
状態の外観斜視図である。
【図2】本発明の積層コイル基板の分解斜視図である。
【図3】本発明の積層コイル基板に用いる第1の多層基
板の分解斜視図である。
【図4】本発明の積層コイル基板に用いる第2の多層基
板の分解斜視図である。
【図5】本発明の積層コイル基板のコイル部分の等価回
路図である。
【図6】本発明の積層コイル基板のコイル部分の他の等
価回路図である。
【符号の説明】
1・・・積層コイル基板 10・・・第1の多層基板 10a〜10e・・・第1のセラミック層 11a〜11e・・・コイル導体パターン層 12・・・・・・・・内部配線層 13a〜13d・・・ビアホール導体 20・・・第2の多層基板 20a〜20e・・・第2のセラミック層 21b〜21d・・・コイル導体パターン層 23b〜23d・・・ビアホール導体 22・・・・・・・・ビアホール導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝一 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 生田 貴紀 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイル導体パターン層及び複数の
    内部配線層を複数のセラミック層間で挟んで積層した第
    1の多層基板と、 複数のコイル導体パターン層を複数のセラミック層間で
    挟んで積層した第2の多層基板とから成り、且つ前記第
    1の多層基板のコイル導体パターン層と第2の多層基板
    のコイル導体パターン層と磁束が共通するように、第1
    の多層基板と第2の多層基板とを接合させたことを特徴
    とする積層コイル基板。
JP11840494A 1994-05-31 1994-05-31 積層コイル基板 Pending JPH07326516A (ja)

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