JPH07326431A

JPH07326431A - ノイズフィルタ付コネクタ

Info

Publication number: JPH07326431A
Application number: JP6116665A
Authority: JP
Inventors: Masami Kiyofuji; 正巳清藤
Original assignee: Witco of Jupiter Dentsu Co Ltd
Current assignee: Witco of Jupiter Dentsu Co Ltd
Priority date: 1994-05-30
Filing date: 1994-05-30
Publication date: 1995-12-12

Abstract

(57)【要約】【目的】複合型貫通コンデンサを、ノイズフィルタと
して具備する、小型の多極コネクタを提供すること。【構成】絶縁基板５に多数の貫通コンデンサ１２を多
数形成してなるノイズフィルタとしての複合型貫通コン
デンサ３と、複合型貫通コンデンサ３における絶縁基板
５を貫通したスルーホール電極８に、導電接触して嵌入
した、導電性のコイルばね状コンタクト１４と、複数の
接触子に接続された導線６を、前記コイルばね状コンタ
クト１４に接触させて各貫通コンデンサ１２のスルーホ
ール電極８を貫通させた多極コネクタ１からなり、その
多極コネクタ１の記複合型貫通コンデンサ３に、ノイズ
フィルタとしての高透磁率磁性板４を重ね合わせて、Ｔ
型ノイズフィルタとすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＥＭＩ（電磁妨害）対
策を施したノイズフィルタ付のコネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】電子技術の発達に伴い、電子機器同士が
相互に連結されることが多く、それらの電子機器には、
入出力のケーブルが、所要のコネクタを介して、電子機
器ケースの外側に導出される機会が増している。

【０００３】コネクタとケーブルを用いて接続される電
子機器の中の少なくとも一方には、高速度のクロック周
波数を用いたマイクロプロセサが内蔵されることが多く
なり、そのため、ケーブルを介して放出、または進入す
る放射性ノイズの影響を防止するＥＭＩ対策が、コネク
タの取付部に施される。

【０００４】図６は、ＥＭＩ対策が施された従来のノイ
ズフィルタ付コネクタの例を示すものである。コネクタ
(01)における各接続端子(02)には、単一の貫通型コンデ
ンサ(03)と貫通型のフェライトビーズ(04)からなるノイ
ズフィルタが設けられている。貫通型コンデンサ(03)
は、コネクタ(01)の各接続端子(02)のピッチに応じて配
列され、取付基板(05)に固着されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の電子機器の入出
力部分に使用されるコネクタは、標準ピッチ（線間２．
４５mm）、またはハーフピッチ（線間１．２２５mm）で
構成されている。しかし、最近の電子機器は、高機能で
高密度化が進むに伴い、入出力のＩ／Ｏインターフェイ
ス部分に割り当てられる面積や容積も小さくなり、入出
力用のコネクタ類を大幅に小型化する必要にせまられて
いる。

【０００６】さらに、コネクタのみならず、ノイズフィ
ルタにも高密度化が要求されるようになり、従来のフェ
ライトビーズ単体やコンデンサ単体を、印刷配線基板に
直接取り付けるようにしたものでは、対処できなくなっ
てきた。

【０００７】特に最近は、ＥＭＩ対策、および電子機器
から放射される電磁波等の人に対する影響を考慮して、
電子機器からの電磁波の漏洩を、極力低減する設計が望
まれている。そのため、電子機器の入出力インターフェ
イスの部分には、ノイズフィルタを設けることは必須と
なっている。従って、印刷配線基板に取り付けられるコ
ネクタには、ノイズフィルタが取付けられ、コネクタの
小型化とノイズフィルタの小型化は、別々に考慮される
問題ではなく、同時に解決が求められる課題となってい
る。

【０００８】そこで、極小型のコネクタに使用されるノ
イズフィルタ用のコンデンサを、厚膜印刷配線技術によ
り集積化した複合部品形態とすることにより、上記課題
を解決することが望まれる。しかし、コンデンサを複合
部品化して、上記課題を解決するように集積化する場合
に、集積化した複数の貫通コンデンサにおける貫通電極
と、コネクタの各接続端子から延びる接続導線とを、適
正に接続することはできなかった。

【０００９】多数のコンデンサを極小型に複合部品化す
るには、厚膜印刷配線手段により、極く小さな領域に、
多数の単一コンデンサが集積配置されるが、その印刷配
線基板となる絶縁基板には、極薄いセラミック基板が使
用される。

【００１０】しかし、セラミック基板は、薄くて割れ易
いため、セラミック基板で構成された複合型貫通コンデ
ンサにおいては、セラミック基板に形成した各貫通コン
デンサの一方の電極をなすスルーホール電極に、コネク
タから延びる複数の導線を挿通して半田付けをすると、
半田付け直後の冷却時、または使用中の温度変化による
繰り返し熱ヒステリス、および組付け後にコネクタに加
わる外部圧力等により、各導線間の歪みがセラミック基
板に加わって、その基板を破損する恐れが生じる。

【００１１】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、コネクタの導線に高信頼性もって安全に接触し
うる端子構造をもつ複合型貫通コンデンサを、ノイズフ
ィルタとして具備する、小型のコネクタを提供すること
を目的としている。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの本発明は、次の如くである。絶縁基板に多数の貫通
コンデンサを形成してなるノイズフィルタとしての複合
型貫通コンデンサと、複合型貫通コンデンサにおける絶
縁基板を貫通するスルーホール電極に、導電接触して嵌
入した、導電性のコイルばね状コンタクトと、複数の接
触子に接続された導線を、前記コイルばね状コンタクト
に接触させて、各貫通コンデンサのスルーホール電極へ
貫通させた多極コネクタとを備えることを特徴とするノ
イズフィルタ付コネクタ。

【００１３】スルーホール電極は、貫通コンデンサの基
板貫通電極であるのがよい。

【００１４】スルーホール電極は、貫通コンデンサの共
通電極に接続した絶縁基板貫通電極であるのがよい。

【００１５】コイルばね状コンタクトは、軸線方向の中
央部を両端部より若干拡径した導電性の樽型コイルばね
であるのがよい。

【００１６】また本発明は、絶縁基板に多数の貫通コン
デンサを形成してなるノイズフィルタとしての複合型貫
通コンデンサと、複合型貫通コンデンサにおける絶縁基
板を貫通するスルーホール電極に、導電接触して嵌入し
た、導電性のコイルばね状コンタクトと、複数の接触子
に接続された導線を、前記コイルばね状コンタクトに接
触させて、各貫通コンデンサのスルーホール電極を貫通
させた多極コネクタと、多極コネクタの前記導線を貫挿
した複数の貫通孔を有し、かつ前記複合コンデンサに重
ね合わされたノイズフィルタとしての高透磁率磁性板と
を備えることを特徴とするノイズフィルタ付コネクタに
も関する。

【００１７】

【作用】コネクタの各接触子に接続された導線を、極く
薄いセラミック基板に形成した多数の貫通コンデンサの
スルーホール電極に、導電接触して嵌入したコイルばね
状コンタクトを介して、コネクタの導線が接続されるた
め、各導線から接続部に加わる変形歪が、コイルばねに
より吸収されて、セラミック基板には直接伝わらないよ
うにして、ノイズフィルタとしての複合型貫通コンデン
サがコネクタに取付けられる。

【００１８】また、複合型貫通コンデンサには、ノイズ
フィルタとしての高透磁率磁性板を重ねて、Ｔ型のノイ
ズフィルタを形成することもでき、このようにしてノイ
ズフィルタが取付けられたコネクタは、電子機器の印刷
配線基板に実装される前に、予め一体に組付けられた単
一部品として、自動組み立て装置等に供給することがで
きる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図６の図面
に基づいて説明する。図１は、本発明に係るノイズフィ
ルタ付コネクタを、電子機器の印刷配線基板に実装した
状態の一例を示すものである。

【００２０】(１)は多極コネクタ、(２)は印刷配線基
板、(３)はノイズフィルタとしての複合型貫通コンデン
サ、(４)はノイズフィルタとしての高透磁率磁性板であ
る。

【００２１】図２乃至図４は、複合型貫通コンデンサ
(３)の一例を示すものである。複合型貫通コンデンサ
(３)は、極薄いセラミック基板(５)に、多極コネクタ
(１)の各接触子に接続された導線(６)の配列に応じて、
多数の貫通孔(７)が穿設されている。

【００２２】貫通孔(７)の中には、スルーホール電極
(８)が形成され、そのスルーホール電極(８)の上端面に
は、スルーホール電極(８)と接続されたランド電極(９)
が形成されている。

【００２３】ランド電極(９)の上面には、厚膜印刷配線
により、島状の誘電体層(10)が形成され、さらに誘電体
層(10)の上面には、スルーホール電極(８)の上部を、孔
径より若干大径に残して、各誘電体層(10)に共通する共
通電極(11)が形成され、各誘電体層(11)は、ランド電極
(９)と共通電極(11)に挟まれて、スルーホール電極(８)
を貫通電極とする各貫通コンデンサ(12)を形成してい
る。なお、最上層には保護層(18)を設けてある。

【００２４】共通電極(11)は、各貫通コンデンサ(12)の
部分より外れた所に設けたスルーホール電極(13)に接続
されている。このスルーホール電極(13)の内径は、貫通
コンデンサ(12)のスルーホール電極(８)の内径と同じに
してある。

【００２５】各スルーホール電極(８)(13)には、軸線方
向の中央部を両端部より若干大径とした、樽型をなす導
電性のコイルばね状コンタクト(14)を嵌入してある。

【００２６】コンタクト(14)は、中央部がスルーホール
電極(８)(13)と厚接して導電接触しており、両端部に多
極コネクタ(１)の導線(６)を導電接触させて挿通するこ
とにより、導線(６)に貫通コンデンサ(12)を接続する。

【００２７】共通電極(11)が接続されたスルーホール(1
3)には、多極コネクタ(１)のシールドケース(15)、もし
くは接地電極に接続された導線(16)が挿通される。

【００２８】図５は、複合型貫通コンデンサ(３)の一側
面、例えば上面に重ねられる高透磁率磁性板(４)の平面
図で、外形は、ほぼ複合型貫通コンデンサ(３)と同じに
してあり、かつ、複合型貫通コンデンサ(３)の各スルー
ホール電極(８)(13)と同軸に貫通孔(17)を設けてある。

【００２９】高透磁率磁性板(４)は、フェライト等の高
透磁率磁性材でできており、各貫通孔(17)に多極コネク
タ(１)の導線(６)を貫挿することにより、貫通型のフェ
ライトビーズと同様のリアクタンスを生じる。これによ
り、複合型貫通コンデンサ(３)と高透磁率磁性板(４)を
重ねて設けたノイズフィルタは、各導線(６)にＴ型ノイ
ズフィルタを形成する。

【００３０】高透磁率磁性板(４)は、複合型コンデンサ
(３)の下面に装着してもよいが、多極コネクタ(１)をノ
イズフィルタ付のものとして単一部品で供給するときに
は、外れ易いので、多極コネクタ(１)と複合型貫通コン
デンサ(３)で挟むようにして設けておくほうが、落下し
ないので都合が良い。

【００３１】多極コネクタ(１)の導体(６)とコンタクト
(14)は、弾性的に接触しているので、比較的抜けにく
く、かつその接触部が多数あるので、多極コネクタ(１)
と複合貫通コンデンサ(３)は、簡単には外れない。な
お、コンタクト(14)おなす樽型のコイルばねにおける中
央の拡径部と、スルーホール電極(８)(13)は、半田付け
により固定しおくと、複合貫通コンデンサ(３)の部分の
脱落がなくなる。

【００３２】

【発明の効果】本発明は、上記した構成を有するので、
以下のような効果を奏しうる。 (ａ) 複合型貫通コンデンサのセラミック基板が、コイ
ルばね状のコンタクトを介して、多極コネクタの各接触
子に接続された導体と接続しているので、多極コネクタ
の各導線と貫通コンデンサの電気結合に際しての機械的
歪の影響を受けにくく、セラミック基板が保護される。 (ｂ) セラミック基板に極く薄い材料が使用でき、複合
型コンデンサの専有体積が小さくでき、ノイズフィルタ
を形成する際に、極薄手高透磁率磁性板と組合わせて、
専有容積の小さいノイズフィルタが構成できるので、小
型のノイズフィルタつき多極コネクタが提供できる。 (ｃ) 多極コネクタにノイズフィルタを装着した状態の
単一部品として、電子機器の印刷配線基板の組み立てラ
イン等に供給できるので、組み立ての自動化が容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のノイズフィルタ付コネクタ
を、印刷配線基板に実装した状態における、要部を破断
して示す側面図である。

【図２】図１に示す複合型貫通コンデンサの平面図であ
る。

【図３】図２のIII−III線横断矢視図である。

【図４】図２のIV−IV線拡大横断矢視図である。

【図５】図１に示す高透磁率磁性板の平面図である。

【図６】従来のノイズフィルタ付コネクタの要部を破断
して示す側面図である。

【符号の説明】

(１)多極コネクタ (２)印刷配線基板 (３)複合型貫通コンデンサ (４)高透磁率磁性板 (５)セラミック基板（絶縁基板） (６)(16)導線 (７)(17)貫通孔 (８)(13)スルーホール電極 (９)ランド電極 (10)誘電体層 (11)共通電極 (12)貫通コンデンサ (14)コンタクト (15)シールドケース (18)保護層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｈ０１Ｒ 4/48 Ｃ 23/02 Ｋ 7522−5ＥＨ０３Ｈ 7/075 Ａ 8321−5Ｊ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】絶縁基板に多数の貫通コンデンサを形成
してなるノイズフィルタとしての複合型貫通コンデンサ
と、複合型貫通コンデンサにおける絶縁基板を貫通するスル
ーホール電極に、導電接触して嵌入した、導電性のコイ
ルばね状コンタクトと、複数の接触子に接続された導線を、前記コイルばね状コ
ンタクトに接触させて、各貫通コンデンサのスルーホー
ル電極へ貫通させた多極コネクタとを備えることを特徴
とするノイズフィルタ付コネクタ。
【請求項２】スルーホール電極が、貫通コンデンサの
基板貫通電極である請求項１記載のノイズフィルタ付コ
ネクタ。
【請求項３】スルーホール電極が、貫通コンデンサの
共通電極に接続した絶縁基板貫通電極である請求項１記
載のノイズフィルタ付コネクタ。
【請求項４】コイルばね状コンタクトが、軸線方向の
中央部を両端部より若干拡径した導電性の樽型コイルば
ねである請求項１記載のノイズフィルタ付コネクタ。
【請求項５】絶縁基板に多数の貫通コンデンサを形成
してなるノイズフィルタとしての複合型貫通コンデンサ
と、複合型貫通コンデンサにおける絶縁基板を貫通するスル
ーホール電極に、導電接触して嵌入した、導電性のコイ
ルばね状コンタクトと、複数の接触子に接続された導線を、前記コイルばね状コ
ンタクトに接触させて、各貫通コンデンサのスルーホー
ル電極を貫通させた多極コネクタと、多極コネクタの前記導線を貫挿した複数の貫通孔を有
し、かつ前記複合コンデンサに重ね合わされたノイズフ
ィルタとしての高透磁率磁性板とを備えることを特徴と
するノイズフィルタ付コネクタ。