JPH07326322A - 低圧水銀ランプおよびこれを用いた紫外線照射装置 - Google Patents

低圧水銀ランプおよびこれを用いた紫外線照射装置

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JPH07326322A
JPH07326322A JP11920294A JP11920294A JPH07326322A JP H07326322 A JPH07326322 A JP H07326322A JP 11920294 A JP11920294 A JP 11920294A JP 11920294 A JP11920294 A JP 11920294A JP H07326322 A JPH07326322 A JP H07326322A
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anode
arc tube
holder
cylindrical
positive electrode
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JP11920294A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yonezawa
昭弘 米沢
Kazuhiko Yoshikawa
和彦 吉川
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】陽極の耐振性を高めるとともに、陽極温度を低
下させ、黒化を防止することができる低圧水銀ランプお
よびこれを用いた紫外線照射装置を提供しようとするも
のである。 【構成】水銀および希ガスが封入された発光管2の両端
にそれぞれ筒形陽極3および陰極4を封装し、半サイク
ル毎に発光管の一端の陽極と他端の陰極との間、および
発光管の一端の陰極と他端の陽極との間で交互に放電さ
れる低圧水銀ランプにおいて、上記筒形陽極にホルダー
10を取付け、このホルダーを発光管の管壁に支持させ
たことを特徴とする。 【作用】筒形陽極がホルダーを介して発光管の管壁に支
持されるので、筒形陽極の耐振性が向上する。また、陽
極の熱がホルダーを介して発光管へ伝えられ、この発光
管から放出されるので、陽極温度を下げることができ、
黒化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低圧水銀ランプおよび
これを光源として用いた紫外線照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、各種気体や液体の浄化、または有
機物の分解等に紫外線(UV)を照射する方法が採用さ
れており、例えば上下水の浄化処理や殺菌処理の分野で
は、浄化・殺菌しようとする水に紫外線照射ランプから
紫外線を照射する手段が用いられている。この紫外線照
射用の光源としては、低圧水銀ランプが知られている。
【0003】低圧水銀ランプは、発光管バルブの両端に
電極を封装してあるとともに、内部に所定量の水銀とア
ルゴン等の希ガスを封入した構造をなしており、発光管
を構成するバルブ材料が遠紫外線の透過性に優れた石英
ガラスを用いている点、およびけい光体被膜を備えてい
ない点で、一般照明用けい光ランプとは若干の構造上で
の差があるが、その他の点では一般照明用けい光ランプ
と同様な構造をなしており、かつ同様な放電・点灯作用
を奏する。
【0004】このような低圧水銀ランプは、放電により
発光管内の水銀原子が電離および励起され、この時に水
銀共鳴線である185nmおよび254nmの紫外線を放射
し、この紫外線が発光管の管壁を透過して外部に放出さ
れるようになっている。
【0005】ところで、このような低圧水銀ランプは、
開発初期のランプの場合、ランプ電流が0.5A以下で
あり、電極間距離の1cm当りの入力は1W以下であり、
ランプ1灯当りの全入力もせいぜい100W程度の低ワ
ットであったが、最近では水の殺菌能力や有機物の分解
能力の向上が望まれ、紫外線出力の大きな低圧水銀ラン
プが要求されるようになってきた。このような要請に応
えるため、各ランプメーカではランプ電流を上げて高出
力化したランプの開発、研究を進めており、この結果、
最近ではランプ電流が1A以上、例えば5〜10A以上
の低圧水銀ランプも実現されるようになってきた。
【0006】しかしながら、このような大電流を流す
と、これに比例して陽極モード側の電極に突入する電子
量が増加するため、電極の温度が上がり過ぎ、電極を構
成しているタングステンや電子放射物質が蒸発して飛散
し、電極の寿命が短くなるとともに、飛散物質が管壁に
付着して早期黒化を発生し、紫外線の放出維持率が極度
に低下するという問題が生じる。
【0007】これを回避するため、電極を、陽極と陰極
との分離構造にし、つまり発光管の両端部にそれぞれ陽
極と陰極とを配置し、交流の半サイクルで発光管の一端
側の陽極と他端側の陰極とで放電し、次の半サイクルで
一端側の陰極と他端側の陽極とで放電するように、交互
放電を行わせる構造が採用されている。このようにすれ
ば、陽極と陰極が分離されているから、陽極として熱容
量の大きな電極で構成することができ、電極温度の上昇
が抑制されるので、陽極に突入する電子量を増やすこと
ができ、にも拘らず電極を構成しているタングステンの
蒸発、飛散を防止することができる。よって、電極寿命
を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の
放出維持率を高くすることができる利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な高出力形紫外線照射用低圧水銀ランプの陽極は、熱容
量を大きくするために、大型にならざるを得ず、重量も
大きくなる。例えば、最近の陽極は、熱容量を大きくす
るため円筒体または円筒形コイルにより構成されてお
り、この円筒形陽極よりも発光管の端部側に位置して陰
極を設置し、陰極から放出された電子が円筒形陽極を挿
通して対向側の陽極に飛び込む構造が採用されている。
【0009】このような円筒形陽極においては、熱容量
を大きくするために大形化しかつ重量を増すと、振動や
衝撃を受けた場合にこの陽極が振動し易くなり、耐振強
度が不足して発光管の側壁に接触したり、長期の使用に
よる疲労のために陽極を支持するリード線が変形するな
どの問題がある。
【0010】このため、陽極の大形化に制約を受け、熱
容量を充分に増大させることができないという不具合が
あった。本発明はこのような事情にもとづきなされたも
ので、第1の目的は、陽極の耐振性を高めて大形化を可
能にし、熱容量の大容量化を実現でき、結果として陽極
の寿命を長くし、黒化を防止することができる低圧水銀
ランプおよびこれを用いた紫外線照射装置を提供しよう
とするものである。
【0011】また、本発明の第2の目的は、陽極の熱を
逃がすことにより、陽極の温度上昇を防止し、結果とし
て陽極の寿命を長くし、黒化を防止することができる低
圧水銀ランプおよびこれを用いた紫外線照射装置を提供
しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は第1の
目的を達成するため、水銀および希ガスが封入された発
光管の両端にそれぞれ陽極および陰極が封装され、上記
陽極は筒形をなしているとともに、上記陰極は上記筒形
陽極よりも発光管の端部側に配置されており、半サイク
ル毎に発光管の一端の陽極と他端の陰極との間、および
発光管の一端の陰極と他端の陽極との間で交互に放電さ
れる低圧水銀ランプにおいて、上記筒形陽極にホルダー
を取付け、このホルダーを発光管の管壁に支持させたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、上記ホルダーは上記筒
形陽極の熱を発光管の管壁に伝達する伝熱作用を奏する
ことを特徴とする。請求項3の発明は第2の目的を達成
するため、水銀および希ガスが封入された発光管の両端
にそれぞれ陽極および陰極が封装され、上記陽極は筒形
をなしているとともに、上記陰極は上記筒形陽極よりも
発光管の端部側に配置されており、半サイクル毎に発光
管の一端の陽極と他端の陰極との間、および発光管の一
端の陰極と他端の陽極との間で交互に放電される低圧水
銀ランプにおいて、上記筒形陽極に放熱部材を設けたこ
とを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3に記載の筒形陽極が、筒形コイルにより構成されてい
ることを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1ない
し請求項4のいずれか1に記載の低圧水銀ランプを光源
として用いたことを特徴とする紫外線照射装置である。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、筒形陽極にホルダー
を取付け、このホルダーを発光管の管壁に支持させたの
で、筒形陽極の耐振性が向上する。したがって、陽極を
大形にすることができ、熱容量を増大させることができ
る。よって、陽極の温度上昇を抑制することができ、陽
極に突入する電子量を増やすことができ、陽極物質の蒸
発、飛散を防止することができ、結果として、電極寿命
を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の
放出維持率を高くすることができる。
【0016】請求項2の発明によれば、筒形陽極の熱
を、ホルダーを通じて発光管の管壁に逃がすことがで
き、よって陽極の温度上昇を抑制することができ、陽極
に突入する電子量を増やすことができ、陽極物質の蒸
発、飛散を防止することができ、結果として、電極寿命
を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の
放出維持率を高くすることができる。しかも、この場
合、ホルダーは陽極の支持機能と放熱機能を兼用する。
【0017】請求項3の発明によれば、筒形陽極に放熱
部材を取付けたから、陽極の温度上昇を抑制することが
でき、陽極に突入する電子量を増やすことができ、陽極
物質の蒸発、飛散を防止することができ、結果として、
電極寿命を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、
紫外線の放出維持率を高くすることができる。
【0018】請求項4の発明によれば、筒形陽極は筒形
コイルにより構成したから、単なる筒形のものに比べて
表面積が大きくなり、放熱面積が大きいので陽極の温度
上昇を抑制することができる。請求項5の発明によれ
ば、低圧水銀ランプから放出される紫外線出力を大きく
することができ、紫外線照射能力が向上する。
【0019】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図3に示す
第1の実施例にもとづき説明する。 この実施例は、低
圧水銀ランプ1を水の浄化装置としての紫外線照射装置
の光源に用いた例を示し、図2において、符号25は浄
化槽、20はこの浄化槽25に浸漬された外管である。
外管20は遠紫外線を透過する石英ガラスにより構成さ
れており、上端開口部がカバー21により閉止されてい
る。そして、この外管20内には紫外線照射光源として
の低圧水銀ランプ1が収容されている。
【0020】上記低圧水銀ランプ1について説明する。
符号2は通常の石英または合成石英ガラスからなる発光
管バルブであり、この発光管2は石英ガラスチューブを
U字形に加工して形成されており、両端部には電極が封
装されている。電極は陽極3と陰極4を分離した構造で
あり、U字形をなす発光管2の両端部にそれぞれ陽極
3,3および陰極4,4が配置されている。
【0021】陽極3は、図1に示す通り、円筒形をなし
ており、本実施例ではタングステンワイヤを密着コイル
に巻回して成形された円筒形コイルにより構成されてい
る。このような円筒コイル形陽極3は、コイル中心線が
発光管2の管軸とほぼ一致するようにして発光管2の端
部に設置されている。この円筒コイル形陽極3の一端は
内部リード線5に接続されており、この内部リード線5
は、発光管2の端部を閉封したステム7を機密に貫通し
て外部リード線8に接続されている。
【0022】一方、陰極4はコイルフィラメントからな
り、上記陽極3よりも発光管2の端部側、つまりステム
寄りに位置してコイル中心線が発光管2の管軸とほぼ一
致するように配置されている。この陰極4の両端はそれ
ぞれ内部リード線6、6に接続されており、これら内部
リード線6、6は、ステム7を機密に貫通して外部リー
ド線9、9に接続されている。
【0023】なお、外部リード線8、9、9は、浄化槽
25の外に設けられた点灯回路装置22を介して商用電
源23に接続されており、上記点灯回路装置22は、上
記商用電源23から送られる交流電流による半サイクル
毎に、上記陽極3,3および陰極4,4間で交互に放電
を繰り返すように、電流経路を切り換え制御する。
【0024】このような構成の電極分離構造において、
上記円筒コイル形陽極3には放熱板を兼用したホルダー
10が取付けられている。このホルダー10は、耐熱性
金属、例えばモリブデン、タングステン、もしくはステ
ンレスなどからなり、本実施例では一対のモリブデン製
帯板11、11を上記円筒コイル形陽極3の外面に巻き
付けて相互に溶接し、これによりこれらモリブデン製帯
板11、11を陽極3に係止させてある。そして、これ
ら一対のモリブデン製帯板11、11の端部は延長され
ており、これら延長端部11a、11aは弾性変形可能
になっており、発光管2の内面に弾接している。
【0025】このため、円筒コイル形陽極3は一対のモ
リブデン製帯板11、11からなるホルダー10を介し
て発光管2の側壁に支持されている。つまり、円筒コイ
ル形陽極3は上記ホルダー10を介して発光管2に支持
されることにより、円筒コイル形陽極3の中心線が発光
管2の管軸とほぼ一致するように配置されている。
【0026】そして、上記ホルダー10は一対のモリブ
デン製帯板11、11の熱伝導作用により、発光管2の
管壁と熱的に連結されていることになり、よってこの陽
極3の熱は上記ホルダー10を通じて発光管2の管壁に
伝えられるようになっており、発光管2の管壁から熱放
出されるようになっている。
【0027】なお、上記発光管2内には、所定量の水銀
と、アルゴンなどの希ガスが封入されている。このよう
な構成の低圧水銀ランプ1は、これを点灯すると、点灯
回路装置22の切り換え作用により、交流電流の半サイ
クル毎に、陽極3,3および陰極4,4間で交互に放電
を繰り返す。つまり、交流の半サイクルでは、発光管2
の一端側の陽極3と他端側の陰極4とで放電し、次の半
サイクルでは一端側の陰極4と他端側の陽極3とで放電
し、よって、このような交互放電を繰り返す。
【0028】このような放電により、発光管2内の水銀
原子が電離および励起され、水銀共鳴線である185nm
および254nmの紫外線を放射する。この紫外線は発光
管2を透過し、かつ外管20の管壁を透過して外部に放
出される。よって、浄化槽25内の水を紫外線により浄
化、殺菌する。
【0029】上記ランプ1の陽極3は、円筒形をなして
いるからフィラメントコイルで構成する場合に比べて熱
容量を大きくすることができる。特に、陽極3を円筒形
コイルにより構成すると、陽極自身の表面積が大きくな
り、放熱面積が増える。
【0030】よって、熱容量が増え、かつ表面積が大き
くなって放熱面積が増えることから、陽極3の温度上昇
が抑制され、陽極に突入する電子量を増やすことがで
き、つまりランプ電流を増やして紫外線出力を高くする
ことができる。
【0031】なお、陽極3を円筒形状にし、この陽極3
の背部、つまり発光管2の端部側に位置して陰極4を配
置すれば、一端側の陰極3から放出される電子をこれに
近接する同極性をなす陽極3の中空内部を通じて対向す
る他端側の陽極3に向けて放出させることができ、対向
する陽極3側では、陰極4よりも前方に位置する陽極で
電子を受けることができ、その背面側の陰極3に電子が
飛び込むのを低減することができる。
【0032】そして、本実施例の円筒コイル形陽極3
は、一対のモリブデン製帯板11、11からなるホルダ
ー10を介して発光管2の側壁に支持されているから、
陽極3を単に内部リード線5のみで支持する場合に比べ
て機械的支持強度が高くなり、よって耐振強度が向上す
る。このことから、陽極3を大熱容量化するために、大
形化して大重量にしても、支持強度が高くなることか
ら、内部リード線5に負担をかけず、支持の信頼性が向
上することになる。
【0033】ゆえに、陽極3の熱容量を増して温度上昇
を抑制することができ、陽極3に突入する電子量を増や
すことができ、ランプ電流を大きくして紫外線出力の増
大を可能にする。そして、陽極物質の蒸発、飛散を防止
することができ、結果として、電極寿命を長くすること
ができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の放出維持率を高
くすることができる。
【0034】また、上記ホルダー10は熱伝導作用を奏
するので、円筒コイル形陽極3の熱を発光管2の管壁に
逃がすことができ、よって陽極3の温度上昇を抑制する
ことができる。
【0035】このことも、陽極3に突入する電子量を増
やすことができる理由となり、ランプ電流を大きくして
紫外線出力の増大を可能にする。また、陽極3の温度上
昇が抑制されるから、陽極物質の蒸発、飛散を防止する
ことができ、電極寿命を長くすることができるととも
に、管壁の黒化を防止し、紫外線の放出維持率を高くす
ることができる。
【0036】しかも、本実施例の場合、ホルダー10は
陽極3の支持機能と放熱機能を兼用するから、両者の機
能を簡単な構造で実現することができ、互いに機能が相
乗的作用を生じ、ゆえに紫外線出力の増大を可能にし、
電極寿命を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、
紫外線の放出維持率を高くすることができることにな
る。
【0037】図3は点灯時間と紫外線出力維持率との関
係を調べた特性図であり、この図より、図1に示すホル
ダー10を取付けた陽極を用いた低圧水銀ランプの場合
は特性aで示す通り、ホルダー10を備えない陽極を用
いた低圧水銀ランプの場合の特性bに比べて、紫外線出
力維持率が向上することが確認されている。
【0038】上記のような低圧水銀ランプ1を光源とし
て用いた紫外線照射装置であれば、紫外線出力が大きく
なり、紫外線照射能力が向上するから、上下水の浄化処
理能力や殺菌処理能力が高くなり、しかも寿命が長くな
る。
【0039】なお、上記実施例では、ホルダー10が一
対のモリブデン製帯板11、11により形成されている
場合を説明したが、ホルダーの構造はこれに限らない。
例えば、図4に第2の実施例として示すホルダー30を
用いてもよい。このホルダー30はモリブデン等の耐熱
性金属ワイヤにより渦巻きリング形に形成されており、
円筒コイル形陽極3の外周に巻き付けられた内側リング
31と、発光管2の内面に弾接された外側リング32と
が連続して構成されている。
【0040】このような構造であっても、円筒コイル形
陽極3はホルダー30を介して発光管2の管壁に支持さ
れるから、単に内部リード線5のみで支持する場合に比
べて機械的支持強度が高くなり、よって耐振強度が向上
する。このことから、陽極3を大熱容量化するために、
大形化して大重量にしても、支持強度が高くなることか
ら、内部リード線5に負担をかけず、支持の信頼性が向
上することになる。
【0041】また、この場合も、内側リング31と外側
リング32は互いに連続して構成されているので、陽極
3の熱がこのホルダー30を通じて発光管2の管壁に伝
わるようになり、陽極3の温度上昇が抑制される。
【0042】ゆえに、陽極3の熱容量を増して温度上昇
を抑制することができ、陽極3に突入する電子量を増や
すことができ、ランプ電流を大きくして紫外線出力の増
大を可能にする。そして、陽極物質の蒸発、飛散を防止
することができ、結果として、電極寿命を長くすること
ができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の放出維持率を高
くすることができる。
【0043】なお、上記各実施例では、ホルダー10、
30が陽極3の支持機能と放熱機能を兼用する場合につ
いて説明したが、本発明はこれら機能を別個に有する場
合であってもよい。
【0044】すなわち、ホルダー10、30が陽極3の
支持機能のみであっても、陽極3の大形、大重量化が可
能であるから陽極3の熱容量を増して温度上昇を抑制す
ることができ、また陽極3に放熱機能のみを奏する放熱
部材を取付けた場合でも、陽極3の熱容量を増して温度
上昇を抑制することができる。
【0045】陽極3に放熱部材を取付けた例を、図5の
第3の実施例として示す。すなわち、陽極3には熱伝導
性に優れた金属、例えばモリブデン等からなる放熱部材
40が取付けられており、この放熱部材40は円筒コイ
ル形陽極3の外周に巻き付けられた放熱リング41と、
このリング41に放射状に設けられた複数の放熱フィン
42…を備えている。
【0046】このような構成の場合でも、陽極3の熱が
放熱部材40を通じて放電空間に放出されるから、陽極
3の温度上昇が抑制され、よって陽極3に突入する電子
量を増やすことができ、ランプ電流を大きくして紫外線
出力を増大させることができる。
【0047】さらに、本発明の低圧水銀ランプは、水の
浄化、殺菌用の紫外線照射装置の光源に用いることに限
らず、その他、物質表面の洗浄、灰化などの技術分野、
または気体や水以外の液体の浄化、殺菌などの分野で用
いられる紫外線照射装置の光源として用いることもでき
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、筒形陽極にホルダーを取付け、このホルダーを発
光管の管壁に支持させたので、筒形陽極の耐振性が向上
する。したがって、陽極を大形にすることができ、熱容
量を増大させることができる。よって、陽極の温度上昇
を抑制することができ、陽極に突入する電子量を増やす
ことができ、陽極物質の蒸発、飛散を防止することがで
き、結果として、電極寿命を長くすることができ、管壁
の黒化を防止し、紫外線の放出維持率を高くすることが
できる。
【0049】請求項2の発明によれば、筒形陽極の熱
を、ホルダーを通じて発光管の管壁に逃がすことがで
き、よって陽極の温度上昇を抑制することができ、陽極
に突入する電子量を増やすことができ、陽極物質の蒸
発、飛散を防止することができ、結果として、電極寿命
を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、紫外線の
放出維持率を高くすることができる。しかも、この場
合、ホルダーは陽極の支持機能と放熱機能を兼用する。
【0050】請求項3の発明によれば、筒形陽極に放熱
板を取付けたから、陽極の温度上昇を抑制することがで
き、陽極に突入する電子量を増やすことができ、陽極物
質の蒸発、飛散を防止することができ、結果として、電
極寿命を長くすることができ、管壁の黒化を防止し、紫
外線の放出維持率を高くすることができる。
【0051】請求項4の発明によれば、、筒形陽極は筒
形コイルにより構成したから、単なる筒形のものに比べ
て表面積が大きくなり、放熱面積が大きいので陽極の温
度上昇を抑制することができる。請求項5の発明によれ
ば、低圧水銀ランプから放出される紫外線出力を大きく
することができ、紫外線照射能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る低圧水銀ランプの
陽極構造を示し、(A)図は発光管端部の縦断面図、
(B)図はその横断面図。
【図2】上記低圧水銀ランプを用いた水浄化用紫外線照
射装置の概略的構成を示す断面図。
【図3】点灯時間と紫外線出力維持率との関係を示す特
性図。
【図4】本発明の第2の実施例に係る低圧水銀ランプの
陽極構造を示す横断面図。
【図5】本発明の第3の実施例に係る低圧水銀ランプの
陽極構造を示す横断面図。
【符号の説明】 1…低圧水銀ランプ 2発光管 3…円筒コイル形陽極 4…陰極 10…ホルダー 11…モリブデン帯
板 20…外管 30…ホルダー 31…内側リング 32…外側リング 40…放熱部材 41…放熱リング 42…放熱フィン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水銀および希ガスが封入された発光管の
    両端にそれぞれ陽極および陰極が封装され、上記陽極は
    筒形をなしているとともに、上記陰極は上記筒形陽極よ
    りも発光管の端部側に配置されており、半サイクル毎に
    発光管の一端の陽極と他端の陰極との間、および発光管
    の一端の陰極と他端の陽極との間で交互に放電される低
    圧水銀ランプにおいて、 上記筒形陽極にホルダーを取付け、このホルダーを発光
    管の管壁に支持させたことを特徴とする低圧水銀ラン
    プ。
  2. 【請求項2】 上記ホルダーは上記筒形陽極の熱を発光
    管の管壁に伝達する伝熱作用を奏することを特徴とする
    請求項1に記載の低圧水銀ランプ。
  3. 【請求項3】 水銀および希ガスが封入された発光管の
    両端にそれぞれ陽極および陰極が封装され、上記陽極は
    筒形をなしているとともに、上記陰極は上記筒形陽極よ
    りも発光管の端部側に配置されており、半サイクル毎に
    発光管の一端の陽極と他端の陰極との間、および発光管
    の一端の陰極と他端の陽極との間で交互に放電される低
    圧水銀ランプにおいて、 上記筒形陽極に放熱部材を設けたことを特徴とする低圧
    水銀ランプ。
  4. 【請求項4】 上記筒形陽極は、筒形コイルにより構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれか1に記載の低圧水銀ランプ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1に
    記載の低圧水銀ランプを光源として用いたことを特徴と
    する紫外線照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4516251B2 (ja) * 2001-11-07 2010-08-04 株式会社日本フォトサイエンス 紫外線照射装置及びその運用方法

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