JPH07326106A - ディスク駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回動アーム本体の組み立てを容易にしたディ
スク駆動装置を得る。 【構成】 回動アーム５と駆動ピン６とを一体形成して
回動アーム本体９とし、しかも、駆動ピン６は一端上部
にディスク１の位置決め孔２ａと当接する当接部６ａを
備えると共に回転体４の切欠き溝４ｄと嵌合する案内部
６ｂを介した他端下部に上記切欠き溝４ｄより大なる寸
法の抜け止め部６ｃを備え、案内部６ｂを回転体４の切
欠き溝４ｄに嵌挿することにより組み立てが容易とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば３．５インチフ
ロッピディスクなどメディアハブを有するディスク状記
録媒体を回転駆動するディスク駆動装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般にこの種ディスク駆動装置は、例え
ば実開昭６０−１４０２５８号公報に示されているよう
に、カートリッジ内に回転自在に配置されたディスク状
記録媒体（以下、単にディスクと言う）は、回転体の下
面に取り付けられた回動アーム上の駆動ピンを回転体上
面に突出させることよって，この駆動ピンがディスクの
位置決め孔を係止して回転駆動され、磁気ヘッドにて情
報を記録／再生するように構成されているが、このよう
な構造では回動アームの支軸のカシメのための突部や、
アームの厚み寸法等を考慮しなければならず機器の薄型
化が図れない。

【０００３】そこで、薄型を図った図５及び図６に示す
ようなディスク駆動装置が考えられる。即ち、この装置
にあってはディスク１は、回転軸３と一体のターンテー
ブルとなる回転体４上に載置されることにより、強磁性
材からなる金属製ハブ２のチャッキング孔２ｂに回転軸
３が嵌合される。そして回転体４のディスク載置側に配
置された回動アーム５上の駆動ピン６はチャッキング孔
２ｂから偏倚した位置にある位置決め孔２ａ内に嵌挿さ
れると共に、金属製ハブ２は回転体４上のマグネット７
にて吸引されることにより回転体４上に保持されるもの
である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
ディスク駆動装置にあっては回動アーム５の一端部は回
転体４に対して別途用意された支軸８にてカシメにより
固定するものであるから、部品点数の増加に加えて取り
付け用の治具が必要であり、組み立て工数がかかる欠点
がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、ディスク状記録媒体の金属製ハ
ブの中心部に設けられたチャッキング孔に嵌合する回転
軸と、前記ディスク状記録媒体を載置すべく前記回転軸
に固定された回転体と、前記回転体に回動自在に支持さ
れ、かつ前記チャッキング孔と偏倚した位置に配置され
た位置決め孔と嵌合する駆動ピンを備えた回動アームと
よりなるディスク駆動装置において、前記回転体は前記
駆動ピンの回動方向に沿って外周部より切り欠いた切欠
き溝を有する一方、前記駆動ピンは一端部に前記位置決
め孔と当接する当接部を備えると共に前記切欠き溝と嵌
合する案内部を介した他端部に前記切欠き溝より大なる
寸法の抜け止め部を備えてなり、前記回転体上に前記金
属製ハブを吸引するマグネットを配置して前記回転体に
嵌合した前記駆動ピンの移動を規制してなることを特徴
とするディスク駆動装置を提供するものである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明に係わるディスク駆動装置の一
実施例を図１乃至図４を参照して詳細に説明する。尚、
上記図５、図６に示した先行例と同一の部分には同一の
符合を付してその具体的な説明は省略する。

【０００７】即ち、回転体４は、円板部４ａと、ディス
ク１の金属製ハブ２を載置するべく中央部を突出させた
突出部４ｂと、円板部４ａ上に突出形成させた突起部４
ｃとによりプレス成形に等によって一体形成されてい
る。また、円板部４ａにはその外周縁より内部に向かっ
て円弧状の切欠き溝４ｄが形成されている。この切欠き
溝４ｄは後述する構成の回動アーム上の駆動ピンの回動
方向に沿った形状としてある。そして、この回転体４は
突出部４ｂの中心部に回転軸３が圧入等によって固定さ
れることにより、回転軸３の下部に配置された図示せぬ
モータ部によって所定方向に回転する。

【０００８】円板部４ａの突起部４ｃに回動自在に支持
される回動アーム５は、図３に示す如く一端部に上記突
起部４ｃに嵌挿される支持孔５ａを形成し、他端部に駆
動ピン６を備えて合成樹脂にて一体形成した回動アーム
本体９として構成してあり、この回動アーム５は所定の
弾性力を有するものである。円筒状の駆動ピン６は一端
上部にディスク１の位置決め孔２ａと当接する当接部６
ａを備えると共に上記回転体４の切欠き溝４ｄと嵌合す
る案内部６ｂを介した他端下部に上記切欠き溝４ｄより
大なる寸法の円盤状の抜け止め部６ｃを備えている。そ
して、この回動アーム本体９の回転体４への組み立ては
図４（Ａ）に併せて示す如く、回転体４の突起部４ｃに
支持孔５ａを嵌挿させた状態で案内部６ｂを切欠き溝４
ｄ内に嵌合させ、図４（Ｂ）の如く時計回り方向に回動
させることにより所望の位置に設定される。しかも、回
転体４は成形による一体物であるから突起部４ｃは軸心
に対するバラツキはなく特別な治具を使用することなく
高精度に組立てることができる。しかも回動アーム本体
９の回動支点と駆動ピン６の距離が高精度に保て、機器
の信頼性が向上する。また、この組み立てにより駆動ピ
ン６はその下端部の抜け止め部６ｃは上記寸法関係によ
り切欠き溝４ｄより脱落するようなことはない。

【０００９】そして、上記の手順によって回転体４上に
組み立てられた回動アーム本体９は、その後円板部４ａ
上に固定した環状のマグネット７にて囲橈されることに
より外周方向への移動が規制され、載置されたディスク
の金属製ハブ２の位置決め孔２ａを確実に捉らえてディ
スクを所定方向に回転する。

【００１０】

【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるディスク駆
動装置によると、回動アームと一体的な特殊形状の駆動
ピン及びこの駆動ピンの回転体に対する外周方向の位置
規制を吸着用のマグネットにて行うようにしたため、装
置の組み立てが極めて容易となり、組み立て製品ごとの
バラツキが少なく高精度となり、かつ部品点数の少ない
廉価な装置が得られるなどの特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク駆動装置の一実施例を示す平
面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】本発明の要部の一部を構成する回動アーム本体
の外観斜視図である。

【図４】回動アーム本体の組み立て状態を示す図であ
る。

【図５】先行するディスク駆動装置の平面図である。

【図６】図５のＢ−Ｂ断面図である。

【符号の説明】

１…ディスク状記録媒体、２…金属製ハブ、３…回転
軸、４…回転体、４ｄ…切欠き溝、５…回動アーム、６
…駆動ピン、６ａ…当接部、６ｂ…案内部、６ｃ…抜け
止め部、７…マグネット、９…回動アーム本体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスク状記録媒体の金属製ハブの中心部
   に設けられたチャッキング孔に嵌合する回転軸と、前記
   ディスク状記録媒体を載置すべく前記回転軸に固定され
   た回転体と、前記回転体に回動自在に支持され、かつ前
   記チャッキング孔と偏倚した位置に配置された位置決め
   孔と嵌合する駆動ピンを備えた回動アームとよりなるデ
   ィスク駆動装置において、前記回転体は前記駆動ピンの
   回動方向に沿って外周部より切り欠いた切欠き溝を有す
   る一方、前記駆動ピンは一端部に前記位置決め孔と当接
   する当接部を備えると共に前記切欠き溝と嵌合する案内
   部を介した他端部に前記切欠き溝より大なる寸法の抜け
   止め部を備えてなり、前記回転体上に前記金属製ハブを
   吸引するマグネットを配置して前記回転体に嵌合した前
   記駆動ピンの移動を規制してなることを特徴とするディ
   スク駆動装置。
2. 【請求項２】前記回動アームと前記駆動ピンとを樹脂に
   て一体形成した回動アーム本体とした請求項１記載のデ
   ィスク駆動装置。