JPH0732425Y2 - ポチ袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、御年玉用の外和洋何れの封筒にも使用しうる
ポチ袋に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の封筒は縦長の和封筒或は横長の洋封筒が使用さ
れ、夫夫の封筒は何れも開口部を封かん片にて接着して
容易に開封が出来ないようにしている。

また、紙片を二つ折りに折り畳んで表面部と裏面部とを
形成した封筒体の表面部に封かん片を連設して裏面部に
折り込んで密着させ、該表面部の一側縁に連設した封か
ん片の両側端縁に、他方の封かん片上に位置する開封小
片を突設し、この封かん片を重合接着して封止する裏面
部の封止部に裏面部の一側縁と平行の切込線より外縁側
に接着した封筒が提案されている（例えば、実公昭53−
33699号公報参照）。

また、天蓋の裏面或は内面に各種の文字、図形、模様を
表示した容袋が提案されている（例えば、実開昭49−78
019号公報参照）。

また、完全状袋として封かん片の側縁に沿うてミシン目
を刻設している封筒が提案されている（例えば登録実用
新案第829号参照） 〔考案が解決しようとする課題〕 従来の技術で述べたように封筒の開口部を封かん片で密
着しているので、開封の際封かん片の部分を無造作に破
る場合もあり、また鋏等で切断する場合に封筒内部の書
面や紙幣に損傷を与えるは勿論手数を要するという問題
点を有している。

また、実公昭53−33699号公報のものでは、封かん片が
切込線より外側接着しているので開封小片を引張ると接
着力により裏面部の紙片が小片と共に引裂れて入れ物と
して再使用ができず不経済であるばかりでなく、開封小
片のみが裏面部から引裂れる欠点がある。

また、実開昭49−78019号では、天蓋の裏面又は内面に
表示された文字或は図形は糊料によって裏面部に封止さ
れるので開封すると、文字又は図形は消失されて何等の
技術的機能も発揮できず、封筒として使用できないとい
う欠点がある。

また、登録実用新案第829号では封かん片に小穴を設け
ることは信書の秘密を阻害する場合があるという欠点が
ある。

そこで、本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、封筒内に入れる書面及び紙幣等の挿入口と開封して
取出口とを別口にして封筒を再度使用しうることができ
るように構成し、外観も封筒の形態を有して優美で優れ
ているポチ袋を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案における封筒体は、
長方形紙片を折線から二つ折りに折畳んで下方に向かっ
て折り畳んで裏面部の下方に接着して、表面部と裏面部
とを形成し、該封筒体の一方の封かん片は裏面部に折り
込んで接着し、他方の封かん片には裏面に糊料を塗布し
て裏面部に密着ができるよう形成されて開放状態とな
し、裏面部に略中央部の一部切り込み線を設け、該切込
み摘み片を中心に連続して左右にミシン目を折線（イ）
の両端部に接続するよう刻設し開封ができるように構成
したものである。

〔作用〕

この封筒体は、裏面に糊料のついた封かん片側を開口し
ているので、この開口部より書面或はお年玉を入れて密
封するものである。そして開封するときは、裏面部の切
込み摘み片を撮んで引き上げると、均等にミシン目に沿
うて裂れて開封される。

この場合、切込み摘み片は封筒の裏面部のやや中央部に
おいて指先で摘んで引き出す状態に形成しているので切
込み摘み片を中心に封筒体を少し折り曲げると、切込み
摘み片は片となって若干浮き上るから浮き上った切込み
摘み片を指先で起立させれば切込み摘み片が撮み易くな
って開封が容易に行われる。

〔実施例〕

実施例について図面を参照して説明する。

第１図〜第３図において長方形紙片より成る封筒体
（１）の一辺を折線（イ）として二つ折りに折畳んで表
面部（ロ）と裏面部（ハ）とを形成する。そして裏面部
（ハ）の紙端を折線（イ）と反対側の表面部（ロ）の折
り返しの封止部（６）に接着し、左右側端の一方の封か
ん片（２）を前記裏面部（ハ）に折り込んで接着し、他
方の封かん片（３）の裏面には糊料を塗布して裏面部
（ハ）に接着ができるよう形成して開口状態として内部
に書面又はお年玉を入れた場合に同裏面部（ハ）に折り
込んで重合接着して封止するように封筒を構成してい
る。

そして前記裏面部（ハ）のやや中央部の一部分に切込み
摘み片（４）を施している。切込み摘み片（４）は持ち
易いような形状にしており、該切込み摘み片（４）を中
心として左右にミシン目（5a）（5b）を接続してその終
端を前記折線（イ）の両端部に連絡している。

次に開封しようとするときは、切込み摘み片（４）を持
ち上げれば、ミシン目（5a）（5b）に沿うて裏面部
（ハ）の一部は引き裂かれて開封される。

また、使用によっては、開封される封かん片の内面に適
当な文字又は図形、模様を施して興味を起さしめるよう
にしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案は上述のとおり構成されているので次に記載する
効果を一奏する。

封筒体の裏面部において切込み摘み片を中心としてミシ
ン目を左右方向に伸長して折線方向に上向きに折り曲げ
て折線の両端と左右封かん片との交点に連接しているの
で従来のように封かん片が破損したりすることなく、ま
た切込み摘み片を持ち上げてミシン目に沿わせて開封が
できるようにしているので鋏等を使用する必要もないか
ら内容物に損傷を与えることがなく手数を要せず簡単に
開封ができる。

また、開封後は蓋付の洋形封筒状となるので、紙幣の入
れものとして使用しうることが出来るので経済的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ポチ袋の一方の封かん片を開封した状
態を示す裏面図、第２図は、本考案ポチ袋の左右封かん
片を重合接着した状態を示す裏面図、第３図は、本考案
ポチ袋の裏面部における封かん片を開封した状態を示す
説明図、第４図は従来の洋封筒の実施例を示す説明図で
ある。 １……封筒体、２、３、７……封かん片 ４……切込み摘み片、5a、5b……ミシン目 イ……折線、ロ……表面部 ハ……裏面部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】横方向に長方形紙片を二つ折りに折り畳ん
   で、裏面部の左右側縁と開口部側に封かん片を設けた開
   封のできる封筒において、左右側縁の封かん片のうち一
   側方の封かん片（２）は封筒体（１）に接着し、他側方
   の封かん片（３）は内面に接着剤を塗布して開放状態に
   なすと共に、裏面部（ハ）の中央部には切込み摘み片
   （４）を設け、該切込み摘み片（４）を中心として左右
   にミシン目（5a）（5b）を有する折り曲げ線の終端を封
   筒体（１）の上端部の折線（イ）と封かん片（２）
   （３）との上方交点に接続させて封かん片（７）を形成
   したポチ袋。