JPH07322604A - 昇圧回路 - Google Patents

昇圧回路

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Publication number
JPH07322604A
JPH07322604A JP10972394A JP10972394A JPH07322604A JP H07322604 A JPH07322604 A JP H07322604A JP 10972394 A JP10972394 A JP 10972394A JP 10972394 A JP10972394 A JP 10972394A JP H07322604 A JPH07322604 A JP H07322604A
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JP
Japan
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voltage
capacitor
charge pump
clock
circuit
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Application number
JP10972394A
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English (en)
Inventor
Koichi Azuma
幸一 東
Nobuaki Miyagawa
宣明 宮川
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の高電圧に早く到達するとともに、損失
電圧を少なくして、昇圧性能の良い昇圧回路を提供す
る。 【構成】 各チャージポンプ回路101 〜103 は、ダ
イオード31 〜34 と、等しい容量を持つキャパシタ4
1 〜44 と、アース接続用スイッチ11 〜14 、電源接
続用スイッチ21 〜24 から構成されている。クロック
制御回路81 ,82 が発生する2相のクロックφ1 ,φ
2 によって、キャパシタ41 ,42 ,43,44 の順に
電荷が転送されるとともに昇圧され、キャパシタ44
高電圧が発生する。また、各チャージポンプ回路101
〜103 の最終段のキャパシタ44は、電源接続用スイ
ッチを介して直列に接続されている。このスイッチをオ
ンとすることにより、それぞれの最終段のキャパシタ4
4 に発生する電圧と電源電圧VCCの和の電圧を出力電
圧として発生させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路装置に
関し、特に電源電圧以上の高電圧を短時間に発生するた
めの昇圧回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電源電圧以上の高電圧を発生する
ための昇圧回路として、チャージポンプ回路を利用した
ものが知られている。図5は、従来のチャージポンプ回
路を利用した昇圧回路の一例を示す回路図である。図
中、11 ないし112はアース接続用スイッチ、21 ない
し212は電源接続用スイッチ、31 ないし312,5はダ
イオード、41 ないし412,6はキャパシタ、7は発振
回路、81 ,82 はクロック制御回路である。ダイオー
ド31 〜312および5は直列に接続されている。キャパ
シタ41 〜412は、それぞれ等しい容量を有し、一端は
各ダイオードの間に接続されており、他端は対応するア
ース接続用スイッチおよび電源接続用スイッチに接続さ
れている。
【0003】発振回路7は、基準クロックを発生する。
クロック制御回路81 ,82 は、発振回路で発生した基
準クロックの周波数をもとに、位相を波形整形し、18
0゜の位相差を持つ重なりのない2相クロックφ1 ,φ
2 を発生する。アース接続用スイッチ11 ないし112
および、電源接続用スイッチ21 ないし212は、このク
ロックφ1 ,φ2 に連動して昇圧が行なわれる。図5で
は、クロックφ1 により、アース接続用スイッチ11
3 ,・・・および電源接続用スイッチ22 ,・・・,
12が駆動される。また、クロックφ2 により、アース
接続用スイッチ12 ,・・・,112および電源接続用ス
イッチ21 ,23 ,・・・が駆動される。
【0004】クロックφ1 が‘H’、クロックφ2
‘L’の時、アース接続用スイッチ11 が接続され、電
源接続用スイッチ21 が開放される。そのため、電源電
圧端子VCCからダイオード31 に供給された電荷は、
キャパシタ41 に蓄積されることになる。次に、クロッ
クφ1 が‘L’、クロックφ2 が‘H’の時には、アー
ス接続用スイッチ11 が開放され、電源接続用スイッチ
1 が接続される。同時に、アース接続用スイッチ12
が接続され、電源接続用スイッチ22 が開放されてい
る。そのため、ダイオード32 を通してキャパシタ41
とキャパシタ42 は直列に接続される。このとき、キャ
パシタ42 には、キャパシタ41 に蓄積された電荷によ
る電圧と、電源電圧により、電源電圧の2倍の電圧がか
かることになる。次にクロックが反転すると、同様にし
て電源電圧の3倍の電圧がキャパシタ43 に転送され
る。このようにして、キャパシタに蓄積された電荷は、
蓄積と転送を繰り返し、ダイオードを通って昇圧されな
がら転送される。最終的に、最終段のキャパシタ412
は、理論上、電源電圧の12倍の電圧が蓄積され、出力
端子Vout には、電源電圧の13倍の電圧が発生するこ
とになる。
【0005】上述のようなチャージポンプ回路では、電
荷をキャパシタから次段のキャパシタに順に転送し、昇
圧を行なうので、より高い電圧を発生するためには、チ
ャージポンプ回路の段数を増やせばよい。しかし、段数
を増やし、経路を長くすればするほど、所望の電圧に達
するまでの時間が長くなるという欠点がある。
【0006】また、例えば、図5の昇圧回路のダイオー
ド31 ないし312をMOSトランジスタで構成すること
ができる。このような構成の場合、ダイオード31 〜3
12はMOSトランジスタのゲートとドレインを接続し、
ドレインからソースに向かう向きが順バイアスになるよ
うに構成できる。このようなMOSダイオード31 〜3
12の閾値電圧をVTH1 〜VTH12とすると、 VTH1 <VTH2 <・・・<VTH12 なる関係が成り立つ。
【0007】クロックφ1 が‘H’、クロックφ2
‘L’のとき、キャパシタ41 に、 C(VCC−VTH1 ) [C] なる電荷が蓄積される。次に、クロックφ1 が‘L’、
クロックφ2 が‘H’になったときに、キャパシタ41
からキャパシタ42 に電荷が転送される。この転送と昇
圧を何度も繰り返し、キャパシタ42 に対して十分に電
荷の転送が行なわれたとき、MOSダイオード32 のカ
ソードに接続されるキャパシタ41 の端子が到達する電
圧は、 V1max=2VCC−VTH1 である。この時、ダイオード33 のカソードに接続され
るキャパシタ42 の端子電圧をV2 とすると、 V2 =2VCC−VTH1 −VTH2 である。同様にそれぞれのキャパシタの端子が最終的に
到達する電圧を求めていくと、ダイオード5のカソード
に接続されるキャパシタ412の端子が到達する最高電圧
は、クロックφ1 が‘H’になったときで、 V1max=13VCC−ΣVTHi (i=1,・・・,1
2) となる。ダイオード31 〜312にそれぞれ接続されるキ
ャパシタ41 〜412の端子が昇圧されて最終的に到達す
る電圧V1max〜V12max からわかるように、MOSダイ
オード31 〜312の段数が増えるほど、MOSトランジ
スタの閾値電圧により、損失電圧が大きくなってしま
う。
【0008】実際には、MOSトランジスタの閾値電圧
は、ソースにかかる電圧が高くなるにしたがって増加
し、n段のMOSダイオードによる構成では、 VTHn =VTH+γ((2φB −VB 1/2 −(2φB
1/2 ) に達し、各ノードでの上昇電圧の割合が小さくなってい
る。ただし、VTHはソースと基板間の電圧VB =0Vの
ときの閾値電圧であり、 γ=(2ε0 εS QNA 1/2 /C0 φB は平衡時のP型基板の静電ポテンシャルである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、所望の高電圧に早く到達す
るとともに、損失電圧を少なくして、昇圧性能の良い昇
圧回路を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダイオード、
キャパシタからなり、キャパシタの一端を電源とアース
とに選択的に接続するスイッチ手段と、互いに位相の異
なるクロックにより前記スイッチ手段を切替駆動する駆
動手段を有し、最終段のキャパシタに電源電圧以上の高
電圧を得るチャージポンプ回路を有する昇圧回路におい
て、前記チャージポンプ回路を複数並列配置し、前記各
チャージポンプ回路の最終段のキャパシタを直列接続用
スイッチ手段を介して直列に接続するとともに、該直列
接続用スイッチ手段を制御するスイッチ制御手段を有す
ることを特徴とするものである。前記スイッチ制御手段
は、前記駆動手段のクロックと同期して前記直列接続用
スイッチ手段を制御するように構成することができる。
また、前記スイッチ制御手段は、前記駆動手段のクロッ
クとは異なるクロックにより前記直列接続用スイッチ手
段を制御するように構成することもできる。
【0011】
【作用】本発明によれば、ダイオード、キャパシタから
なり、キャパシタの一端を電源とアースとに選択的に接
続するスイッチ手段と、互いに位相の異なるクロックに
より前記スイッチ手段を切替駆動する駆動手段を有する
チャージポンプ回路により、最終段のキャパシタに昇圧
された電源電圧以上の高電圧を蓄積する。このチャージ
ポンプ回路を複数用い、各チャージポンプ回路の最終段
のキャパシタを、直列接続用スイッチ手段を介して直列
に接続する。該直列接続用スイッチ手段を接続すること
により、各キャパシタが直列に接続され、各キャパシタ
の電圧の和の電圧を出力電圧として得ることができる。
これにより、理想的には、従来のチャージポンプ回路の
段数を分割し、それぞれのチャージポンプ回路を個別に
動作させ、その出力をそれぞれ加算することで、もとの
チャージポンプ回路と同じ出力電圧を得ることができ
る。このとき、それぞれのチャージポンプ回路の段数を
少なくできるので、所望の高電圧を得るまでの時間を短
縮することができる。また、ダイオードとしてMOSト
ランジスタで構成した場合でも、最終段のキャパシタま
でのMOSダイオードの数が減少するので、MOSダイ
オードの閾値電圧による損失電圧を低減でき、昇圧性能
を向上させることができる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の昇圧回路の第1の実施例の
回路図である。図中、図5と同様の部分には同じ符号を
付して説明を省略する。101 ないし104 はチャージ
ポンプ回路である。ここでは、チャージポンプ回路を3
つ用い、各チャージポンプ回路101 〜104 は4段構
成を示しているが、これに限らず、必要とする電圧に応
じて、チャージポンプ回路の個数、および、各チャージ
ポンプ位階路の段数を適宜決定すればよい。
【0013】図1に示した昇圧回路は、チャージポンプ
回路101 〜103 と、クロック制御回路81 ,8
2 と、発振回路7と、整流回路を構成するダイオード5
とキャパシタ6から構成され、電源電圧VCCの複数倍
の電圧を出力端子Vout から出力する。発振回路7は、
基本クロックを発生する。クロック制御回路81 ,82
は、発振回路7で発生した基本クロックに基づき、18
0゜の位相差を持ち重なりのない2相のクロックφ1
φ2 を生成し、各チャージポンプ回路101 〜103
供給する。ここでは、クロック制御回路81 がクロック
φ1 を出力し、クロック制御回路82 がクロックφ2
出力するものとする。
【0014】各チャージポンプ回路101 〜103 は、
ダイオード31 〜34 と、等しい容量を持つキャパシタ
1 〜44 と、アース接続用スイッチ11 〜14 、電源
接続用スイッチ21 〜24 から構成され、クロック制御
回路81 が発生するクロックφ1 と、クロック制御回路
2 が発生するクロックφ2 によって駆動される。クロ
ックφ1 が‘H’、クロックφ2 が‘L’のとき、アー
ス接続用スイッチ11,13 および電源接続用スイッチ
2 ,24 がオンし、アース接続用スイッチ12 ,14
および電源接続用スイッチ21 ,23 がオフする。ま
た、クロックφ1が‘L’、クロックφ2 が‘H’のと
き、アース接続用スイッチ11 ,13 および電源接続用
スイッチ22 ,24 がオフし、アース接続用スイッチ1
2,14 および電源接続用スイッチ21 ,23 がオンす
る。アース接続用スイッチと電源接続用スイッチは、1
つのスイッチ手段により切り換えるように構成してもよ
い。
【0015】チャージポンプ回路103 の最終段のキャ
パシタ44 は、チャージポンプ回路102 の最終段のキ
ャパシタ44 に電源接続用スイッチ24 を介して接続さ
れている。また、チャージポンプ回路102 の最終段の
キャパシタ44 は、チャージポンプ回路101 の最終段
のキャパシタ44 に電源接続用スイッチ24 を介して接
続されている。このような構成により、各チャージポン
プ回路101 〜103の最終段のキャパシタは、電源接
続用スイッチを介して直列に接続されている。
【0016】本発明の昇圧回路の第1の実施例の動作の
一例を説明する。動作を説明するために、初期状態にお
いて、それぞれのキャパシタの電荷蓄積量を0とし、簡
便のためにダイオード31 〜34 の順方向の電圧降下を
無視する。クロックφ1 が‘H’になると、キャパシタ
1 〜44 のダイオードに接続される端子には、ダイオ
ード31 〜34 を介してそれぞれ電源電圧VCCが印加
される。このとき、キャパシタ41 ,43 の他方の端子
は、アース接続用スイッチ11 ,13 を介してグランド
に接続されるので、 C・VCC [C] の電荷が蓄積される。また、キャパシタ42 ,44 は、
電源接続用スイッチ22,24 を介して電源電圧VCC
が印加されるので、電荷蓄積量は0のままである。
【0017】次に、クロックφ2 が‘H’になると、電
源接続用スイッチ21 ,23 、および、アース接続用ス
イッチ12 ,14 がオンになるので、ダイオード32
4を通してキャパシタ41 ,43 からキャパシタ
2 ,44 にそれぞれ電荷が転送される。
【0018】この動作が繰り返し行なわれることによ
り、キャパシタ41 からキャパシタ42 へ、キャパシタ
2 からキャパシタ43 へ、キャパシタ43 からキャパ
シタ44 へと電荷が転送される。
【0019】キャパシタ44 へ電荷が転送された後、ク
ロックが反転し、クロックφ1 が‘H’になると、電源
接続用スイッチ24 がオンになる。これにより、チャー
ジポンプ回路101 〜103 の最終段のキャパシタ44
は、3個の電源接続用スイッチ24 により互いに直列に
接続される。この時、キャパシタの容量結合により、チ
ャージポンプ回路101 〜103 の最終段のキャパシタ
4 にそれぞれ蓄積されていた電圧V1 ,V2 ,V
3 と、チャージポンプ回路103 の電源接続用スイッチ
4 に接続される電源電圧VCCとの和の電圧、すなわ
ち、 V1 +V2 +V3 +VCC が、ダイオード5のカソード端子に現れる。出力電圧
は、ダイオード5とキャパシタ6から構成される整流回
路により整流され、出力端子Vout に出力される。
【0020】このように、上述の昇圧回路は、複数のチ
ャージポンプ回路を並列に動作させ、その昇圧電圧をそ
れぞれのチャージポンプ回路の最終段のキャパシタに蓄
積した後、該キャパシタを互いに直列に接続することに
よって昇圧を行なう。
【0021】図1に示した回路を用いた場合、理想的に
は、チャージポンプ回路101 〜103 のそれぞれのキ
ャパシタ44 には、 4C・VCC [C] の電荷が蓄積され、出力端子Vout に電源電圧VCCの
13倍の電圧が出力されるはずである。実際には、ダイ
オードの順方向降下電圧のために、出力電圧損失が生じ
る。図5に示した従来の昇圧回路では、キャパシタ、ス
イッチ、ダイオードの組合わせを12組直列に用いるこ
とにより、同等の出力電圧を得ることができる。図1に
示す回路では、同様の組み合わせを4組直列に用いてチ
ャージポンプ回路を構成し、3回路のチャージポンプ回
路101 〜103 を並列に動作させている。これによ
り、各チャージポンプ回路において、電荷を転送する経
路を短縮しているので、所望の電圧を得るまでの時間を
短くすることができる。
【0022】図2は、時間経過と出力電圧との関係の説
明図である。図1に示した昇圧回路の一例と、図5に示
した従来の昇圧回路について、回路シミュレーションを
実行した結果を示している。図2からもわかるように、
上述の実施例の方が立ち上がりが早く、高電圧に達する
までの時間が短縮されていることがわかる。
【0023】上述の各実施例において、出力端子16か
ら出力される昇圧電圧をさらに高電圧にするには、各チ
ャージポンプ回路101 〜103 の最終段のキャパシタ
に発生する電圧V1 〜V3 を上げる方法がある。この方
法を実現する回路構成の一つとして、各チャージポンプ
回路101 〜103 の段数を多くし、それぞれのチャー
ジポンプ回路101 〜103 の最終段のキャパシタに蓄
積される昇圧電圧をより高くすることが考えられる。し
かしながら、チャージポンプ回路の段数を増やすことに
よって、それぞれのチャージポンプ回路の出力電圧が所
定の高電圧に到達する時間が長くなるという欠点があ
る。
【0024】また、昇圧電圧をさらに高電圧にする他の
方法として、チャージポンプ回路の個数を増加し、スイ
ッチを介して互いに直列に接続されるキャパシタの段数
を増加する方法がある。この方法では、所定の電圧に達
するまでの時間を増加させることなく、所定の高電圧に
昇圧することができる。ただし、直列に接続するキャパ
シタの個数を増やすことで出力インピーダンスが増加す
るので、負荷電流を供給する能力が低下するという欠点
がある。
【0025】これらの利点および欠点を考慮し、並列に
配置するチャージポンプ回路の回路数、および、各チャ
ージポンプ回路内の段数を適宜変更して、回路設計を行
なうことにより、所望の電圧を有し、所望の特性を有す
る昇圧回路を構成することができる。
【0026】図3は、本発明の昇圧回路の第2の実施例
の回路図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号
を付して説明を省略する。83 ,84 はクロック制御回
路である。この実施例では、各チャージポンプ回路にお
いてキャパシタ41 〜43 の電荷の転送を行なうアース
接続用スイッチ11 〜13 、電源接続用スイッチ21
3 を駆動するクロックP1 ,P2 と、最終段のキャパ
シタ44 を蓄積または直列接続に切り換えるスイッチ1
4 、24 を駆動するクロックQ1 ,Q2 の周波数が異な
る場合の回路図を示している。
【0027】発振回路7が発生する基準クロックは、周
波数と位相を制御するクロック制御回路81 〜84 によ
って波形整形される。クロック制御回路81 ,82 は、
2相のクロックP1 ,P2 を発生する。また、クロック
制御回路83 ,84 は、2相のクロックQ1 ,Q2 を発
生する。クロックP1 ,P2 を用いて昇圧が行なわれ、
クロックQ1 ,Q2 を用いて最終段のキャパシタ44
直列接続し、電圧を得る。
【0028】クロックQ1 ,Q2 の周波数よりもクロッ
クP1 ,P2 の周波数が高い場合、それぞれのチャージ
ポンプ回路が昇圧する速度が向上し、昇圧時間を短縮す
ることができる。逆に、クロックP1 ,P2 の周波数よ
りもクロックQ1 ,Q2 のクロック周波数f0 が高い場
合、実施例による回路の出力インピーダンスは、スイッ
チ24 のオン抵抗が十分に小さいとすると、直列に接続
されたキャパシタの合成容量C0 とクロック周波数f0
から1/(2πf0 0 )のように表わすことができる
ので、周波数f0 が高いほど出力インピーダンスを低く
でき、出力端子Vout に接続される負荷に対する応答性
が向上する。
【0029】この第2の実施例においても、第1の実施
例と同様、並列に配置するチャージポンプ回路の回路
数、および、各チャージポンプ回路内の段数を適宜設計
することにより、所望の電圧を出力する、所望の特性を
有する昇圧回路を得ることができる。
【0030】図4は、本発明の昇圧回路の第2の実施例
におけるMOSトランジスタを用いた場合の一例を示す
回路図である。図中、図3と同様の部分には同じ符号を
付して説明を省略する。111 ないし114 はNMOS
トランジスタ、121 ないし124 はPMOSトランジ
スタ、131 ないし134 はMOSトランジスタ、14
は昇圧型反転回路、151 ,152 は反転回路である。
【0031】この例では、図3のダイオード31 〜34
をMOSトランジスタ131 〜134 で構成し、アース
接続用スイッチ11 〜14 をNMOSトランジスタで構
成し、電源接続用スイッチ21 〜24 をPMOSトラン
ジスタで構成している。MOSトランジスタ131 〜1
4 は、図4に示すように、MOSトランジスタのゲー
トとドレインを接続し、ドレインからソースに向かう向
きが順バイアスになるようにすることでダイオードを構
成している。反転回路151 ,152 は、動作特性の異
なるPMOSトランジスタとNMOSトランジスタから
なるスイッチを駆動するためにクロックを反転する。
【0032】さらに、ダイオード5のカソードにキャパ
シタ44 を介して接続されるPMOSトランジスタ12
4 、および、これにキャパシタ44 を介して直列に接続
されるPMOSトランジスタ124 には、ソースにチャ
ージポンプ回路が昇圧した高電圧が印加される。そのた
め、これらのPMOSトランジスタでは、ソースと基板
を接続し、昇圧型反転回路14を用いてゲートにソース
・ドレイン間をオフできるだけの高電圧を印加してい
る。
【0033】従来例ですでに説明したように、チャージ
ポンプ回路を構成するMOSトランジスタ131 〜13
4 の閾値電圧をVTH1 〜VTH4 とすると、ダイオード5
のカソードに接続されるキャパシタ44 に蓄積される電
荷は、 C・(4VCC−ΣVTHi (i=1,・・・,4)) [C] である。他の2つのキャパシタ44 にも、同等の電荷が
蓄積される。3つのキャパシタ244 を直列に接続する
と、ダイオード5のカソードには、 13VCC−3・ΣVTHi (i=1,・・・,4) の電圧が現れる。従来の方式では、前述したようにダイ
オードとキャパシタと2対のスイッチの組合わせを12
段にした回路構成で同様の電圧が得られ、取り出せる電
圧は、 13VCC−ΣVTHi (i=1,・・・,12) である。 VTH1 <VTH2 <・・・<VTH12 の関係から、本方式の方が閾値電圧による損失電圧が少
なく、より高い出力電圧が得られることがわかる。
【0034】上述の例では、ダイオードを構成する素子
としてMOSトランジスタを用いたが、バイポーラ・ト
ランジスタを用いることもでき、基板効果の影響がなく
なるので、昇圧の性能はさらに向上する。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、段数の少ない複数のチャージポンプ回路を並
列に動作させ、各チャージポンプ回路の最終段のキャパ
シタをスイッチを介して互いに直列に接続するように構
成したので、所望の電圧を得るまでの時間が短く、昇圧
性能の向上した昇圧回路を提供することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の昇圧回路の第1の実施例の回路図で
ある。
【図2】 時間経過と出力電圧との関係の説明図であ
る。
【図3】 本発明の昇圧回路の第2の実施例の回路図で
ある。
【図4】 本発明の昇圧回路の第2の実施例におけるM
OSトランジスタを用いた場合の一例を示す回路図であ
る。
【図5】 従来のチャージポンプ回路を利用した昇圧回
路の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 〜112…アース接続用スイッチ、21 〜212…電源
接続用スイッチ、31〜312,5…ダイオード、41
12,6…キャパシタ、7…発振回路、81 〜84 …ク
ロック制御回路、101 〜104 …チャージポンプ回
路、111 〜114 …NMOSトランジスタ、121
124 …PMOSトランジスタ、131 〜134 …MO
Sトランジスタ、14…昇圧型反転回路、151 ,15
2 …反転回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオード、キャパシタからなり、キャ
    パシタの一端を電源とアースとに選択的に接続するスイ
    ッチ手段と、互いに位相の異なるクロックにより前記ス
    イッチ手段を切替駆動する駆動手段を有し、最終段のキ
    ャパシタに電源電圧以上の高電圧を得るチャージポンプ
    回路を有する昇圧回路において、前記チャージポンプ回
    路を複数並列配置し、前記各チャージポンプ回路の最終
    段のキャパシタを直列接続用スイッチ手段を介して直列
    に接続するとともに、該直列接続用スイッチ手段を制御
    するスイッチ制御手段を有することを特徴とする昇圧回
    路。
  2. 【請求項2】 前記スイッチ制御手段は、前記駆動手段
    のクロックと同期して前記直列接続用スイッチ手段を制
    御することを特徴とする請求項1に記載の昇圧回路。
  3. 【請求項3】 前記スイッチ制御手段は、前記駆動手段
    のクロックとは異なるクロックにより前記直列接続用ス
    イッチ手段を制御することを特徴とする請求項1に記載
    の昇圧回路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2762457A1 (fr) * 1997-04-16 1998-10-23 Sgs Thomson Microelectronics Circuit generateur de tension du type pompe de charge
KR100386864B1 (ko) * 1999-11-15 2003-06-09 엔이씨 일렉트로닉스 코포레이션 승압 회로
CN100407562C (zh) * 2003-06-19 2008-07-30 精工爱普生株式会社 升压电路、半导体装置及显示装置
KR100938049B1 (ko) * 2003-01-13 2010-01-21 주식회사 하이닉스반도체 차지 펌프 회로

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