JPH07322494A - 力率調整及び電圧調整機能を備えた多出力変換器 - Google Patents

力率調整及び電圧調整機能を備えた多出力変換器

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JPH07322494A
JPH07322494A JP6111102A JP11110294A JPH07322494A JP H07322494 A JPH07322494 A JP H07322494A JP 6111102 A JP6111102 A JP 6111102A JP 11110294 A JP11110294 A JP 11110294A JP H07322494 A JPH07322494 A JP H07322494A
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JP
Japan
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voltage
power factor
power
value
adjusting
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Withdrawn
Application number
JP6111102A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ono
宏 大野
Ichiro Yamashina
一郎 山科
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TAKEMOTO DENKI KEIKI KK
TAKEMOTO ELECTRICAL INSTR
Seiko Electric Co Ltd
Original Assignee
TAKEMOTO DENKI KEIKI KK
TAKEMOTO ELECTRICAL INSTR
Seiko Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

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  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配電系統における力率調整、電圧調整及び負
荷への給電状態の記録・監視を、個別装置の組み合わに
よって行なった場合の問題、すなわち、配線・調整作業
の繁雑さ、及び同様の処理を複数の装置で同時に行なう
不合理をなくし、一台の装置による統合処理によって、
設備の合理化と性能の向上を図る。 【構成】 力率調整及び電圧調整のために必要なデータ
の全てが、負荷への給電状態の記録・監視のために算出
されるデータに含まれることを利用し、記録監視用の演
算装置であるマイクロプロセッサ10に、このデータを
利用して、電圧調整及び力率調整を行なわせ、受電設備
に必要な演算・処理を一台の装置で可能なように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、配電系統を管理する
ために必要な電圧、電流、及び電力量等の諸データを算
出・記録するとともに、このデータに基づいて系統の力
率調整用進相コンデンサ及び負荷時電圧調整変圧器を制
御する多出力変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】配電系統の管理は、刻々と変化する負荷
変動等の系統条件に対し、力率及び供給電圧を所定範囲
内に調整・維持するとともに、系統の保守等のため給電
状態を、電圧、電流、電力量、力率の諸値について監視
・記録することによって行われる。
【0003】上記管理を行なうための従来の設備構成例
を、図5に示す。図5の設備は、力率調整を、系統に設
置した進相コンデンサ1の接続容量の変更によって行
い、供給電圧の調整を、配電系統の上流側に設けた負荷
時電圧調整変圧器2のタップ切替えによって行い、給電
状態の監視・記録を、計測用変換器3によって行なう。
【0004】これらの装置は、電力供給線4に設けた電
圧変成器PT及び電流変成器CTによって検出した負荷
電流iと系統電圧vに基づき動作する。
【0005】力率調整は、負荷電流iと系統電圧vを受
けた力率調整装置5が、力率cosφを計測し、これが
予め定められた許容範囲を外れているとき、投入・引外
し遮断器6に進相コンデンサ1の投入・引外しを指令す
ることにより行われる。
【0006】電圧調整は、系統電圧vを受けた電圧調整
継電器7が、これを設定範囲に保つように、昇圧・降圧
の指令を負荷時電圧調整変圧器2のタップ切替え制御器
8に出力することにより行われる。
【0007】給電状態の監視・記録は、負荷電流iと系
統電圧vを受けた計測用変換器3が、電圧実効値V、電
流実効値I、有効電力P、無効電力Q、及び力率cos
φを算出し、これを表示器に表示し、後にデータ収集す
るためのメモリカード等の記録装置に記録するととも
に、外部に設置された管理事務所等に通信回線を通して
送信することによって行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記計測用変換器3、
力率調整装置5、及び電圧調整継電器7は全て独立の装
置として開発・製造されている。
【0009】従って、これらを受電用の制御装置として
構成し制御盤に組込む場合、電圧変成器PT及び電流変
成器CTから各機器に個別に配線するため配線箇所が多
くなるとともに、PT及びCTの2次出力を、これらに
対応する大きな容量とする必要がある。また、この出力
を各機器の共通の入力とするため、各機器の入力レベル
の調整・設定に手間がかかると言う問題があった。さら
に、各機器で、電圧計測等の共通する処理を個別に行う
のは不合理でもあった。
【0010】そこで、この発明は、これらの機能を一台
の装置が持つように構成して、PT及びCTからの配線
を単一化し、機器間の入力レベルの調整を不要化すると
ともに、統合処理によって処理の重複をなくし、設備の
合理化を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1) この発明が提供する多出力変換器は、負荷時電圧調
整変圧器及び力率調整用進相コンデンサを備えた電力系
統に設置される管理装置であり、その基本構成は次の通
りである。
【0012】すなわち、電力供給線に結合された電流変
成器及び電圧変成器で得た電流と電圧の瞬時値i,v
を、電源周波数に非同期の高速サンプル周波数でサンプ
リングしA/D変換する入力回路Aと、
【0013】デジタル化された上記電流と電圧の瞬時値
i,vに対し、それらの2乗値i2,v2と、瞬時電力w
=i・vを演算し、これらの積算値Σi2,Σv2,Σw
を、電源周期の1サイクル期間毎に算出して記憶する瞬
時値演算手段Bと、上記積算値の所定サイクル分の平均
値を基に、電圧実効値V、電流実効値I、有効電力P、
無効電力Q、力率cosφを演算するデータ演算手段C
と、
【0014】上記データ演算手段が演算したデータを系
統の管理データとして出力する出力手段Dと、力率調整
用進相コンデンサの力率制御条件、及び負荷時電圧調整
変圧器の電圧制御条件を設定する設定器Eと、
【0015】上記データ演算手段で算出した力率cos
φを力率制御条件と比較し、力率が許容範囲に収まるよ
うに力率調整用進相コンデンサの投入・引外しを指令す
る力率制御手段Fと、
【0016】上記データ演算手段で算出した電圧実効値
Vを電圧制御条件と比較し、系統電圧が許容範囲内に収
まるように負荷時電圧調整変圧器のタップ切替制御を行
なう電圧制御手段Gとを備えたことを特徴とする。
【0017】(2) この発明装置を合理的に構成するた
め、上記基本構成(1)において、瞬時値演算手段B、デ
ータ演算手段C、出力手段D、力率制御手段F、電圧制
御手段Gをマイクロプロセッサによって構成するととも
に、同マイクロプロセッサにより入力回路Aへのサンプ
リングタイミングの指令と、設定器Eによる設定値の記
憶を行うようにすることができる。
【0018】(3) 上記力率制御手段Fの力率調整の具体
例として、次の方法がある。すなわち、データ演算手段
Cの出力する有効電力Pと、遅れ,進みの指定がされた
力率cosφa及び遅れ,進みの指定がされたcosφb
で設定された力率許容範囲の限界値から、許容最大無効
電力Qa及び許容最少無効電力Qbを求め、現在の無効電
力QAに対し、Qb−QA≦QC≦Qa−QAの条件を満たす
進相コンデンサによる無効電力吸収量QCを求め、この
値を満たすように力率調整用進相コンデンサの投入・引
外しの指令を行う。
【0019】(4) 上記電圧制御手段Gの電圧調整の具体
例として、次の方法がある。すなわち、基準電圧Vref
に対する現時点の電圧実効値Vの偏差δを求め、この偏
差δが不感帯の幅(例えば、−d%〜d%)を超えた大き
さを積分し、その積分値が、上記大きさと時間の積で定
義される作動点決定定数S(秒・%)を超えたことによ
り、負荷時電圧調整変圧器に対する昇圧と降圧のタップ
切替え指令を行う。
【0020】
【作用】
(1) 上記構成は、一台の変換器で、力率調整と、供給電
圧の調整と、給電状態の監視・記録を行なう。すなわ
ち、投入・引外し遮断器8への進相コンデンサ1の投入
・引外の指令と、負荷時電圧調整変圧器2のタップ切替
え指令と、給電状態を表す電圧実効値V、無効電力Q、
及び力率cosφ等の諸データの算出・記録を、一括し
て行なう。
【0021】したがって、受電用の制御装置を構成する
とき、従来のように複数の装置を組み合わせるために必
要であった、複数組の配線及び装置間の調整が不要にな
るとともに、設置スペースを小さくし、受電設備の構築
が容易に行なえる。
【0022】(2) 特に、この発明の装置にマイクロプロ
セッサを使用すると、演算及び判断のデータ処理の自由
度が高く、上記機能を合理的に構成できる。 (3) 力率調整及び電圧調整は、数値計算によって得た精
度の高いデータを用い、限時特性等の最適化された条件
で行うので、不要な遮断・投入及びタップ切替えの動作
をなくし、給電品質を高めることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例について説明する。
【0024】図1に、この発明の多出力変換器を、三相
3線方式の配電系統に設置した例を示す。同図におい
て、点線で囲まれた部分が、この発明の多出力変換器9
を示す。
【0025】他の部分、すなわち、変電所電源につなが
れた電力供給線4に、投入・引外し遮断器6で投入・引
外しされる力率調整用進相コンデンサ1と、タップ切替
え制御器8でタップ切替えがされる負荷時電圧調整変圧
器2が設置され、この電力供給線4に設けた電圧変成器
PT及び電流変成器CTで系統電圧vと負荷電流iを検
出する構成は、図5と共通する。
【0026】この多出力変換器9は、マイクロプロセッ
サ10を用いて構成した実施例を示すものである。この
マイクロプロセッサ10は、CPU、ROM,RAM及
び外部記憶装置等から構成され、後に詳述するように、
入力回路Aの制御と設定器Eによる設定値の記憶を行な
うとともに、図2〜図4に示すような処理によって、瞬
時値演算手段B、データ演算手段C、出力手段D、力率
制御手段F及び電圧制御手段Gを構成する。このマイク
ロプロセッサ10に、バスラインを通じて接続される図
1の各手段を順に説明する。
【0027】入力回路Aは、電圧変成器PTと電流変成
器CTで得た電流と電圧の瞬時値i,vを、電源周波数
と非同期の高速サンプル周波数でサンプリングし、A/
D変換する。この入力手段Aは、電流変成器CTと電圧
変成器PTから電流iと電圧vを受ける電流用及び電圧
用のAC入力インターフェース11a,11bと、これ
らの出力をA−D変換器12に切り替え入力するマルチ
プレクサ13と、A−D変換器12とマルチプレクサ1
3にタイミング信号を供給するコントローラ14から構
成される。各AC入力インターフェース11a,11b
は、基準化された電流又は電圧の入力をA/D変換器1
2で処理できるレベルの電圧波形に変換するためのもの
である。なお、上記PTとCTは、夫々1つの入力イン
ターフェースにのみ接続されるので2次負担が小さく、
小容量のものでよい。上記コントローラ14はマイクロ
プロセッサ10にバスラインを通してつながれ、サンプ
リングとA/D変換のタイミングが決定される。
【0028】17は設定器Eで、設定入力ポート18を
通してマイクロプロセッサ10につながれ、電圧調整及
び力率調整に必要な設定値を、不揮発性RAM等に記憶
させる。
【0029】19はコンデンサ群選択出力ポートで、後
述する力率制御手段Fで決定された投入又は引外しを行
なう進相コンデンサ1のバンク番号を投入・引外し遮断
器6に出力する。20は昇圧・降圧コントロール出力ポ
ートで、後述する電圧制御手段Gで決定された昇圧・降
圧のタップ切替え信号を、タップ切替え制御器8に出力
する。
【0030】21は変換器出力ポートで、後述するデー
タ演算手段Cで算出された系統の実効値電圧V、実効値
電流I、有効電力P、無効電力Q、力率cosφを、系
統の管理データとして外部装置22に出力する。この出
力は、外部装置22の入力方式に一致させるため、変換
器出力部23によって、デジタル方式、アナログ方式、
RS−232C等のシリアル方式、パラレル方式等の所
望の信号方式に変換して行われる。なお、外部装置22
が遠く離れた管理事務所等にある場合、通信回線を通し
て伝送される。この出力内容は、マイクロプロセッサ1
0内の出力手段Dで、管理し易い形式のデータに加工さ
れている。すなわち、時刻等の情報が付された分単位、
時間単位で表わされた表等の複数の出力形式を持つ。
【0031】24は表示器で、上記変換器出力ポート2
1が出力する電圧実効値V等の諸データを見るために使
用され、例えば、この発明の多出力変換器9の操作パネ
ルに配置した液晶表示装置が使用される。この表示器2
4は、設定器17による設定の際に、その設定内容を表
示することもできる。
【0032】上記図1の装置を、マイクロプロセッサ1
0の動作手順を示す図2〜図4のフローチャートを参照
して、さらに説明する。
【0033】図2は、マイクロプロセッサ10の処理の
メインルーチンを示す。始めに、設定器Eを利用して力
率制御及び電圧制御に必要なデータの入力・設定を行な
う。この設定データは、力率制御については、力率の許
容範囲の上下の限界値、すなわち、遅れ,進みの指定が
された力率cosφa及び遅れ,進みの指定がされたc
osφbと、力率調整に使用する進相コンデンサ群1を
構成する各進相コンデンサのバンク番号と、その容量で
ある。また、電圧制御については、基準電圧Vref(例
えば6600V)、不感帯の上限幅及び下限値(例えば
d=±1%)、及び作動点決定定数S(例えば200秒
・%)である。
【0034】次に、入力回路Aによってデータ読み込み
を行なう。これは、コントローラ14を介して、マルチ
プレクサ13及びA/D変換器12にタイミング信号を
出力し、電源周波数とは同期しない適当なサンプルレー
トで電流・電圧の瞬時値i,vを、A/D変換して、マ
イクロプロセッサ10に取り込むものである。この構成
は、マルチプレクサ13によって、瞬時電流iと瞬時電
圧vを交互に取出すことにより、A/D変換器を1つで
すます工夫をしている。電源周波数とは同期しないタイ
ミングでサンプリングするのは、電源に同期したタイミ
ングでサンプリングすると、高調波等による波形歪みで
瞬時値が極端に大きくなった部分等を連続して取り込む
可能性が生じ、これによって誤差が発生するのを防止す
るためである。取り込むデータは、電力計測に二電力計
法を採用する場合、線電流i1,i3と、線間電圧v12
32である(添字1, 2, 3 は三相各線の相順を示す)。
【0035】次に、マイクロプロセッサ10によって構
成される瞬時値演算手段Bの処理が行われる。これはデ
ジタル化されて取り込まれた瞬時値i,vに対し、それ
らの2乗値i2,v2と瞬時電力w=i・vを演算し、こ
れらを積算値Σi2,Σv2,Σwとして記憶するもので
ある。二電力計法の場合、演算はi2 1,i2 3,v2 12
2 23,v12×i1,v32×i1,v12×i3,v32×i3
について行われる。この演算値の積算は、電源周期の1
サイクル期間を単位とし、その期間内に得られた2乗値
2,v2と瞬時電力w=i・vに対して行われる。
【0036】データ演算手段Cによる処理は、上記1サ
イクル分の積算値の複数個の平均値に対し次のような演
算により、電力供給状態を示す諸量を算出するものであ
る。通常、この演算は、上記1サイクル分の積算値が求
められる毎に、過去に遡った所定サイクル分の積算値に
対して行われる。
【数1】 これらの演算結果は、RAM等の記憶装置に記憶され
る。上記各量の演算が終了すると、出力手段Dの処理に
移行する。
【0037】出力手段Dは、データ演算手段Cの演算結
果を上述したように使用目的に応じた内容の表示形式に
加工し、変換器出力ポート21及び変換器出力部23を
経由して、外部装置22に、その信号方式で出力する。
また、表示器24による演算値の表示も行われる。管理
データの表示形式と信号方式の選択は、設定器17を通
して、マイクロプロセッサ10の出力手段Dに指令する
ことにより任意に行なえる。
【0038】次に、力率制御手段Fによる力率制御と電
圧制御手段Gによる電圧制御が、後述するように行われ
ると、入力回路Aの処理に戻る。
【0039】力率制御手段Fによる処理は、図3(a) に
示すように行われる。これは、データ演算手段Cで計測
した現時点の遅れ又は進みの力率cosφを、力率の制
御条件と比較し、力率が許容範囲に収まるように力率調
整用進相コンデンサ1の投入・引外しを指令するもので
ある。
【0040】この判断は、図3(b) に示すように、現時
点で計測された力率cosφAが、進み,遅れの指定を
して設定された限界値cosφa及び限界値cosφb
挟まれた許容区間から外れたとき、力率をこの区間内に
戻せる進相コンデンサによる無効電力吸収量QCを算出
し、設定されたバンクから投入(QC>0のとき)又は
引き外す(QC<0のとき)進相コンデンサ1を選定す
るものである。
【0041】判断に必要なデータは次のように算出され
る。三相交流系統では
【数2】 ここで、P:有効電力、Q:無効電力 を示す。力率の
改善は無効電力の大きさを制御して行うので、この式か
らQを求めると、
【数3】
【0042】無効電力Qの極性は正が遅れ、負が進みと
するのが普通であるので、例えば限界値cosφaに遅
れの指定がされ,限界値cosφbに進みの指定がされ
ていたとすると、遅れ側の限界となる無効電力Qaは、
【数4】
【0043】例えば、測定時点の力率が図4(b) のA点
にあると、この力率cosφAは限界外であり、無効電
力を減少させる必要がある。この場合に投入すべき進相
コンデンサ1による吸収容量QCは、次のように求めら
れる。
【0044】現在の無効電力QAに対し、Qb≦QA+QC
≦Qaを成立させなければならない。そこで、この式
を、QCの範囲を示す形に変形する。これは、Qb−QA
≦QC≦Qa−QAとなる。そこで、この条件を満たす容
量を持つ進相コンデンサをバンクから選択し、そのバン
クへの投入指令をコンデンサ群選択出力ポート19から
送出し、投入・引外し遮断器6により、力率を調整をす
る。また力率が進み側に外れた場合も同様の処理を行
い、引き外すべき進相コンデンサ1のバンク番号を選択
して引外し指令を行なう。
【0045】電圧制御手段Gによる処理は図4(a) に示
すように行われる。これは、上記データ演算手段Cで算
出した電圧実効値Vを、電圧制御条件と比較し、系統電
圧が許容範囲に収まるように負荷時電圧調整変圧器2の
タップ切替制御を行なうもので、図4(a) は不要なタッ
プ切替えによる無用な電圧変動を防止するため限時特性
を与えた制御方法を示す。
【0046】この制御概念は、図4(b) に示される。す
なわち、現時点の電圧Vと基準電圧Vrefとの差が斜線
で示される不感帯を超えたとき、その超えた大きさ(偏
差−不感帯)を積算し、これが所定値に達したとき、タ
ップ切替えを行なうもので、不感帯を超えた大きさによ
り昇圧又は降圧を行なうまでの時間を変えるという限時
特性を持つ。これは、電圧Vが斜線で示される不感帯を
超えた大きさを積分することになり、電圧変動が大きく
なる程、動作時間は0に近づき、その作動線は双曲線形
状となる。
【0047】具体的には、この処理は、図4(a) のよう
に行われる。始めに電圧基準値Vrefに対する現時点の
電圧実効値Vの偏差δ(%)を求める。電圧偏差δは次式
のようになる。
【数5】 次に、この偏差δが不感帯から外れたか否かを判定す
る。不感帯は、上昇側の限界と下降側の限界が電圧基準
値Vrefに対する偏差(%)で別々に設定されるが、ここ
では不感帯が偏差±dとして、上下同一幅に設定された
場合を考える。偏差δが不感帯の範囲内にあれば積算は
しないが、範囲外のときは、不足電圧(δ<−d)のとき
と、過電圧(δ>d)のときで異なる処理をする。
【0048】不足電圧(δ<−d)のときは、
【数6】 が成立すると、不足電圧側の作動線を超えたと判断され
る。しかし、データ演算手段Bから入力される電圧V
は、連続したデータではなく所定サイクル期間毎の平均
値から得た電圧実効値Vであるため、実際の積算と判断
は次式で行なう。
【数7】 但し、Δtは電圧実効値Vが算出される時間間隔であ
る。この条件が成立すると、タップを昇圧側に1つ切替
える。具体的には、例えば、作動点を決定する定数S
が、200(秒・%)と設定されていた場合、不感帯の幅
dが1%で、偏差δが2%の状態が続き、Δtが0.1
秒であったとすると、上の式で2000回、すなわち2
00秒経過したとき、電圧が目標値より不感帯を超えて
大きくなったと判断されて、昇圧のタップ切替信号が出
力されることになる。
【0049】過電圧(δ>d)のときは、
【数8】 が成立すると、タップを降圧側に1つ切替えることにな
る。
【0050】なお、上記積分は、過去の積分結果が残留
したままであると、現時点の判定が短い時間で行われる
おそれがあるので、所定のタイミングで積分値をリセッ
トする。このタイミングは、図4(a) に示したように、
昇圧又は降圧の判定がなされた直後と、差動点決定定数
S(秒・%)を不感帯の幅d(%)で除した時間を算出して
おき、この時間が経過する毎に、自動的にリセットする
構成とする。
【0051】
【発明の効果】この発明によれば、一台の変換器で、供
給電圧の調整と、力率調整と、給電状態の監視・記録を
行なうことができ、従来のように複数の装置を組み合わ
せた場合に必要であった複数の配線が単一化され、装置
間の調整が不要になるとともに、設置スペースを小さく
し、受電設備の構築が容易になる。
【0052】また、この発明はマイクロプロセッサによ
り、上記処理を統合して行い、処理の重複をなくし、限
時特性等の所望の条件で演算及び判断を行なえるため、
その性能を向上し、給電の品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の多出力変換器を、マイクロプロセ
ッサを用いて構成した実施例を示す回路図である
【図2】 図1のマイクロプロセッサにおける処理のメ
インルーチンを示すフローチャートである。
【図3】 図2のフローチャートにおける力率制御の処
理例を示すフローチャート(a) 及び、力率の許容範囲を
示す図(b) である。
【図4】 図2のフローチャートにおける電圧制御の処
理例を示すフローチャート(a) 及び、この制御概念を示
す作動特性図(b) である。
【図5】 従来の受電用の制御装置の構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 負荷時電圧調整変圧器 2 力率調整用コンデンサ 4 電力供給線 9 多出力変換器 10 マイクロプロセッサ A 入力回路 B 瞬時値演算手段 C データ演算手段 D 出力手段 E 設定器 F 力率制御手段 G 電圧制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02J 3/18 Z 9470−5G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷時電圧調整変圧器及び力率調整用進
    相コンデンサを備えた電力系統に設置される管理装置で
    あって、 電力供給線に結合された電流変成器及び電圧変成器で得
    た電流と電圧の瞬時値i,vを、電源周波数に非同期の
    高速サンプル周波数でサンプリングしA/D変換する入
    力回路と、 デジタル化された上記電流と電圧の瞬時値i,vに対
    し、それらの2乗値i2,v2と、瞬時電力w=i・vを
    演算し、これらの積算値Σi2,Σv2,Σwを、電源周
    期の1サイクル期間毎に算出して記憶する瞬時値演算手
    段と、 上記積算値の所定サイクル分の平均値を基に、電圧実効
    値V、電流実効値I、有効電力P、無効電力Q、力率c
    osφを演算するデータ演算手段と、 上記データ演算手段が演算したデータを系統の管理デー
    タとして出力する出力手段と、 力率調整用進相コンデンサの力率制御条件、及び負荷時
    電圧調整変圧器の電圧制御条件を設定する設定器と、 上記データ演算手段で算出した力率cosφを力率制御
    条件と比較し、力率が許容範囲内に収まるように力率調
    整用進相コンデンサの投入・引外しを指令する力率制御
    手段と、 上記データ演算手段で算出した電圧実効値Vを電圧制御
    条件と比較し、系統電圧が許容範囲内に収まるように負
    荷時電圧調整変圧器のタップ切替制御を行なう電圧制御
    手段とを,備えたことを特徴とする力率調整及び電圧調
    整機能を備えた多出力変換器。
  2. 【請求項2】 マイクロプロセッサによって、瞬時値演
    算手段、データ演算手段、出力手段、力率制御手段、電
    圧制御手段を構成するとともに、同マイクロプロセッサ
    により入力回路へのサンプリングタイミングの指令と、
    設定器による設定値の記憶を行うようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載した力率調整及び電圧調整機能を
    備えた多出力変換器。
  3. 【請求項3】 力率制御手段が、データ演算手段の出力
    する有効電力Pと、遅れ,進みの指定がされた力率co
    sφa及び遅れ,進みの指定がされたcosφbで設定さ
    れた力率の許容範囲の限界値から、許容最大無効電力Q
    a及び許容最少無効電力Qbを求め、現在の無効電力QA
    に対し、Qb−QA≦QC≦Qa−QAの条件を満たす進相
    コンデンサによる無効電力吸収量QCを求め、この値を
    満たすように力率調整用進相コンデンサの投入・引外し
    を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した力率
    調整及び電圧調整機能を備えた多出力変換器。
  4. 【請求項4】 電圧制御手段が、基準電圧Vrefに対す
    る現時点の電圧実効値Vの偏差δを求め、この偏差δが
    不感帯の幅を超えた大きさを積分し、その積分値が、上
    記大きさと時間の積で定義される作動点決定定数Sを超
    えたことにより、負荷時電圧調整変圧器に対し昇圧又は
    降圧の指令を行うことを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か1項に記載した力率調整及び電圧調整機能を備えた多
    出力変換器。
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