JPH0732221A - ワイヤ放電加工機 - Google Patents

ワイヤ放電加工機

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JPH0732221A
JPH0732221A JP17888093A JP17888093A JPH0732221A JP H0732221 A JPH0732221 A JP H0732221A JP 17888093 A JP17888093 A JP 17888093A JP 17888093 A JP17888093 A JP 17888093A JP H0732221 A JPH0732221 A JP H0732221A
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JP
Japan
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machining
machining condition
corner
workpiece
corner part
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Application number
JP17888093A
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English (en)
Inventor
Masayuki Iwai
雅行 岩井
Yuji Ishibashi
雄二 石橋
Isamu Kakinuma
勇 垣沼
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤ放電加工機でコーナ部を加工したとき
に発生するコーナだれのだれ量を抑え、加工精度の高い
加工を行うことを目的とする。 【構成】 ワイヤ電極と被加工物との間でパルス状の放
電を繰り返し発生させながら、ワイヤ電極と被加工物と
を相対的に移動することにより被加工物の加工を行うワ
イヤ放電加工機において、プログラムに基いて加工送り
方向を変更するコーナ部を検出すると、コーナ部の手前
から段階的に加工条件を変更し、コーナ部通過後に加工
条件をもとに戻すことにより、コーナ部加工時のワイヤ
電極のたわみや振動を抑えることができるような構成に
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ電極と被加工物
との間でパルス状の放電を繰り返し発生させることによ
り被加工物の加工を行うワイヤ放電加工機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤ電極と被加工物との間で
パルス状の放電を繰り返し発生させながら、ワイヤ電極
と被加工物とを相対的に移動することにより被加工物の
加工を行うワイヤ放電加工機においては、図3(a)に
示すように、ワイヤ電極24がC点からD点にδなる距
離だけ進行して被加工物2を加工した場合、新たな放電
加工面積S1により放電反力の合成ベクトルV1による
力をワイヤ電極24はDC方向に受ける。
【0003】しかし、図3(b)に示すように、ワイヤ
電極24がCからEにδなる距離だけ進行して被加工物
2を加工した場合(90゜の方向変換)は、新たな放電
加工面積S2による合成ベクトルV2がEC方向ではな
くEF方向に働くため、αなるワイヤのたわみを生じ
る。その結果ベクトルCEと直角方向にβなるずれを生
じ、当然のことながら、そのずれに相当する分だけ振動
して余分な加工を行うことになるので、図4に示すよう
にコーナ部13はだれる方向に加工が進む。
【0004】このため、上記のようなコーナ部の“だ
れ”を抑える放電加工制御方法として、従来、例えば特
公昭63ー2728号のようなものがあった。
【0005】この放電加工制御方法は、ワイヤ電極が被
加工物における加工形状の角状部分に達したとき、それ
を角状部における加工量の変化に基づく加工条件のプロ
グラムから逸脱した変動値として検知する手段と、複数
の電気的加工条件を順位付けして記憶する手段と、上記
検出手段の検出結果に基づき上記記憶手段に記憶された
電気的加工条件を段階的に切換える手段とを設け、加工
が進んで角状部分に達したことを上記検知手段が検知す
ると、加工速度を一定にすべく上記切換手段により上記
記憶手段に記憶された条件のうちの電気的加工条件から
その角状部分の加工状態が、設定された加工状態になる
まで順次次の順位の電気的加工条件に切り換え制御する
ようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コーナ
部の“だれ”の原因として、上記の原因以外にもう1つ
考えられる。その原因を以下に示す。
【0007】上記原因の中の図3(a)で説明したよう
に、ワイヤ電極24がC点からD点にδなる距離だけ進
行して加工した場合、新たな放電加工面積S1により放
電反力の合成ベクトルV1による力をワイヤ電極24は
DC方向に受ける。このときのワイヤ電極24の形状
は、図5で示すように、加工送り方向に対して逆向きに
弓状なり、たわみ量αだけたわんでいる。図5の中で、
ワイヤ電極24は、上ワイヤガイド30と下ワイヤガイ
ド32で支持されており、ワイヤ電極24は被加工物2
に対して左から右に移動するものとする。ワイヤ電極2
4がこのように弓状にたわんだ状態で、加工送り方向を
変更した場合、弓状のワイヤ電極24でコーナ部が加工
されるので、“だれ”が生じてしまう。図6は、コーナ
部でのワイヤ電極24の移動軌跡を示したもので、図6
(a)は被加工物2の上面の移動軌跡を示し、図6
(b)は被加工物2の板厚の1/2の高さの断面での移
動軌跡を示す。上記原因で発生するコーナ部の“だれ”
の量は、被加工物2の板厚の中心に近いほど大きくな
る。
【0008】従来の技術での制御方法においては、電気
的加工条件が変更されるのは、コーナ部を曲がって加工
した直後である。そのため、この制御方法を用いても、
コーナ部では、弓状にたわんだワイヤ電極24で加工さ
れることになる。よって、コーナ部での“だれ”を十分
に取り除くことはできない。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、加工送り方向変更時の前後での
ワイヤ電極のたわみ量αを減少させることにより、コー
ナ部での“だれ”の量を抑え、加工精度の高い加工を行
うことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明のワイヤ放電加工機は、図1に例示す
るごとく、被加工物に関する加工条件等を設定する加工
条件設定手段と、上記加工条件設定手段により設定され
た電気的加工条件に基づいて、ワイヤ電極と被加工物と
の間にパルス状の電圧を印加する放電制御手段と、ワイ
ヤ電極と被加工物との間の平均極間電圧を検出する極間
電圧検出手段と、ワイヤ電極と被加工物とを相対的に移
動させる相対移動手段と、上記極間電圧検出手段により
検出された平均極間電圧が上記加工条件設定手段により
設定された目標極間電圧となるように、もしくは前記ワ
イヤ電極と被加工物との相対移動速度が上記加工条件設
定手段により設定された送り速度になるように、前記相
対移動手段を制御する移動速度制御手段とを備え、ワイ
ヤ電極と被加工物との間でパルス状の放電を繰り返し発
生させることにより被加工物の加工を行うものである。
【0011】更に、加工送り方向を変更するコーナ部を
検出するコーナ部検出手段と、前記コーナ部より手前の
上記加工条件を変更し始める位置を設定するコーナ部前
加工条件変更位置設定手段と、前記コーナ部前加工条件
変更位置設定手段で設定された位置より手前の加工条件
を保存する加工条件保存手段と、前記コーナ部前加工条
件変更位置設定手段で設定された位置からコーナ部に至
るまでの間の加工条件を設定するコーナ部加工条件設定
手段と、前記コーナ部より後方の前記加工条件保存手段
に保存されている加工条件に戻し始める位置を設定する
コーナ部後加工条件変更位置設定手段と、前記コーナ部
後加工条件変更位置設定手段で設定された位置から前記
加工条件保存手段に保存されている加工条件に戻し始め
る加工条件復帰手段とを備えている。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明のワイヤ放電加工機
においては、コーナ部手前から加工条件を変更し放電反
力を減らして加工を行うため、コーナ部ではワイヤ電極
のたわみ量αが最小限に抑えられており、この状態で加
工送り方向を変更した場合、ワイヤ電極のたわみによる
コーナ部の“だれ”は最小限に抑えられる。また、コー
ナ部後も加工条件を変更したまま加工されるので、加工
面積の変動による放電反力によって発生するコーナ部の
“だれ”も最小限に抑えることができる。以上のことよ
り、コーナ部での高精度の加工を実現することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0014】図2は、本発明が適用されたワイヤ放電加
工機全体の構成を表す概略構成図である。
【0015】図2に示す如く、本実施例のワイヤ放電加
工機には、被加工物2を固定するための可動テーブル4
が備えられている。可動テーブル4は、加工液6を貯え
た加工槽8内に設けられており、相対移動手段としての
X軸サーボモータ10及びY軸サーボモータ12によ
り、夫々、X軸方向、Y軸方向に移動される。
【0016】加工液6は、ポンプ14により加工液タン
ク16から汲み出され、加工液供給部18を通して、被
加工物2の加工部分に供給されて、加工槽8内に貯えら
れる。そして、加工槽8からあふれた使用後の加工液6
は、排水パイプ20を介して、加工液タンク16に戻さ
れ、濾過用のフィルタ22を通して、再びポンプ14に
より汲み出される。
【0017】次に、被加工物2を加工するためのワイヤ
電極24は、ワイヤボビン28から繰り出され、被加工
物2の上方及び下方に配設された上ワイヤガイド30及
び下ワイヤガイド32により支持され、ワイヤ駆動モー
タ34及びテンションローラ36により張力を発生させ
ながら走行させられる。そして使用後のワイヤ電極24
は、廃ワイヤ排出部38に排出される。
【0018】また、ワイヤ電極24の上ワイヤガイド3
0より上方の移動経路及び下ワイヤガイド32より下方
の移動経路には、夫々、ワイヤ電極24に放電用のパル
ス電圧を印加するための上給電部40及び下給電部42
が配設されている。これら各給電部40,42は、加工
電源部44に接続されており、加工電源部44から、こ
れら各給電部40,42と、可動テーブル4との間に、
パルス電圧が印加されることにより、ワイヤ電極24と
被加工物2との間に放電を発生させて、被加工物2を加
工する。
【0019】また、加工電源部44には、制御装置50
からの制御信号に応じて放電の発生を許容するために発
生されるパルス信号の発生間隔(放電周期)を制御する
放電制御手段としての放電パルス制御部52、加工電源
部44からワイヤ電極24に流れるピーク電流(放電エ
ネルギ)を制御するピーク電流制御部54、及び、ワイ
ヤ電極24と被加工物2との間の平均極間電圧(以下、
単に極間電圧という。)を検出する極間電圧検出手段と
しての極間電圧検出回路56が接続されている。
【0020】制御装置50は、図7に示すように、CP
U60,表示装置62,ROM64,RAM66,入出
力ポート68等を中心に周知のマイクロコンピュータと
して構成されており、加工条件設定手段としての操作盤
58を介して入力された各種加工条件(即ち、加工形状
等のプログラムや、放電周期,放電エネルギ等の電気的
加工条件等)や、極間電圧検出回路56にて検出された
極間電圧等に基づき、X軸サーボモータ10,Y軸サー
ボモータ12,ポンプ14,ワイヤ駆動モータ34,テ
ンションローラ36,加工電源部44,放電パルス制御
部52、ピーク電流制御部54等に制御信号を出力し、
上記各部を駆動制御する。
【0021】即ち、制御装置50は、以下の(1)〜
(5)等を実行する。
【0022】(1)極間電圧検出回路56にて検出され
た実際の極間電圧が、操作盤58を介して入力された目
標極間電圧となるように、X軸サーボモータ10及びY
軸サーボモータ12の回転速度を制御することにより、
可動テーブル4,延いては被加工物2の移動速度を制御
する、移動速度制御手段としての移動速度制御。
【0023】(2)操作盤58を介して入力された被加
工物2の加工形状に応じて、X軸サーボモータ10及び
Y軸サーボモータ12を駆動制御する加工形状制御。
【0024】(3)ポンプ14を駆動して加工液6を循
環させる加工液循環制御。
【0025】(4)ワイヤ駆動モータ34,テンション
ローラ36を駆動して、ワイヤ電極24を移動させる電
極移送制御。
【0026】(5)操作盤58を介して入力された放電
周期,目標極間電圧,放電エネルギ等に基づき、放電パ
ルス制御部52に制御信号を出力して、加工電源部44
が放電パルスを発生する放電周期を制御する放電周期制
御。
【0027】プログラム運転を開始すると、制御装置5
0は次のような処理を開始する。RAM66に記憶され
ているNCプログラムの第1ブロックを読み出し、解析
して、X軸サーボモータ10およびY軸サーボモータ1
2に制御信号を出力する。この処理により、可動テーブ
ル4が移動し始める。このとき、加工液6は、ポンプ1
4により循環しており、ワイヤ電極24は、ワイヤ駆動
モータ34およびテンションローラ36により走行して
おり、放電パルス制御部52および加工電源部44によ
り極間で放電パルスが発生するようになっている。よっ
て、ワイヤ電極24と被加工物2の間で放電が行われ、
加工が開始する。そして、加工が開始すると、極間電圧
が設定された目標極間電圧になるように、移動速度の制
御が行われる。
【0028】一方、加工中CPU60は操作盤58を介
して入力された被加工物2の加工形状を解析する。そし
て、ブロックの継目であるコーナ部を検出したとき、制
御装置50はコーナだれ防止制御を開始する。ここで、
ブロック継目で形成される角度に応じて、コーナだれ防
止制御を実行するかしないかを判断してもよい。以下
に、制御装置50で実行される各種制御の内、本発明に
かかわる主要な処理であるコーナだれ防止制御の考え
方、及び実際の制御の流れについて図8のフローチャー
トをまじえて説明する。
【0029】前述のように、ワイヤ電極24が弓状にた
わんだ状態で、コーナ部を加工した場合、弓状のワイヤ
電極24でコーナ部が加工されるので、コーナ部で“だ
れ”が生じてしまう。このコーナ部での“だれ”の量を
減らすには、コーナ部を加工する前に、ワイヤ電極24
のたわみを取り除く必要がある。このワイヤ電極24の
たわみ量αは、一般に次式で与えられる。
【0030】
【数1】
【0031】放電反力Pは、加工条件と相関関係があ
り、加工条件を変更すると、ワイヤ電極24に作用する
放電反力が変化する。例えば、加工条件の一例として放
電周期を考えた場合、放電周期を大きくすることにより
単位時間当りの放電パルス数が減少するため、放電反力
も減少する。尚、ここで用いたように、以降も加工条件
として放電周期を使用する例について述べる。
【0032】以上のように、加工条件として放電周期を
大きくすることによって、放電反力は減少し、ワイヤ電
極24のたわみαを取り除くことができる。
【0033】そこで、コーナ部を加工する前に、放電周
期を大きくしてワイヤ電極のたわみを取り除くことによ
って、コーナ部の“だれ”を減らすことができる。ただ
し、加工条件の変更に対し実際の加工状態は時間的な遅
れが生じるため、放電周期を大きくした後、直ちにワイ
ヤ電極24のたわみ量αが取り除けるわけではなく、放
電周期を大きくした後、ある距離加工することにより、
ワイヤ電極24のたわみ量αが取り除けることが実験的
にわかっている。この関係のグラフを図9に示す。ま
た、加工中に放電周期を急激に大きくすると、ワイヤ電
極24と被加工物2が短絡状態に陥りやすいことも実験
的に判明している。以上より、コーナ部の“だれ”を減
らすためには、コーナ部の前で放電周期を段階的に大き
くし、ワイヤ電極24のたわみを取り除く区間を設ける
必要がある。この放電周期を段階的に大きくし始める位
置からコーナ部までの区間をA区間と呼ぶことにする。
【0034】さて前述のようにプログラム運転を開始
し、CPU60がコーナ部を検出した後、S114で
は、このA区間を設定する。ここで、A区間の距離、及
びA区間の中で段階的に大きくする複数の放電周期、コ
ーナ部を加工するときの放電周期は、操作盤58を介し
て入力することも可能であり、一部または全部を制御装
置50により、算出することも可能である。ここでは、
一例として、コーナ部を加工するときの放電周期を操作
盤58を介して入力し、他の値を制御装置50により算
出する方法について説明する。
【0035】A区間の中で段階的に大きくする放電周期
を例えば2式のように与える。
【0036】
【数2】
【0037】次に、2式に基づいて放電周期を段階的に
大きくした場合の、A区間の距離の算出方法について説
明する。
【0038】A区間で1段階の放電周期で移動する時間
をTsとし、n段階まで変化させるのに要する時間をT
nとすると、以下のような式が成り立つ。
【0039】
【数3】
【0040】2式と3式より以下の式が求められる。
【0041】
【数4】
【0042】4式より、A区間を移動するのに要する時
間Ttは、以下の式となる。
【0043】
【数5】
【0044】また、移動速度と放電周期は、反比例の関
係にあることが実験的に判明しているので、以下の式が
成り立つ。
【0045】
【数6】
【0046】よって、2式,3式および6式より以下の
式が求められる。
【0047】
【数7】
【0048】A区間の距離を求めるためには、移動速度
F(n)を時間で積分すればよい。よって、A区間の距
離は、以下の式で算出することができる。
【0049】
【数8】
【0050】ここでF(0)は、前記移動速度制御によ
り制御される、A区間に入る前の移動速度の単位時間当
りの平均速度を算出することにより求めることができ
る。
【0051】以上のように、2式を用いて放電周期を変
化させ、8式を用いてA区間の距離を求めることによ
り、コーナ部手前で目標とする放電周期となり、ワイヤ
電極24のたわみ量を取り除くことができる。
【0052】尚、この実施例では、コーナ部で設定する
放電周期を操作盤58を介して入力したが、被加工物2
の材質、板厚、及び、被加工物2で許容されるコーナ部
の“だれ”量などを操作盤58を介して入力することに
よりコーナ部を加工するときの放電周期を算出すること
も可能である。
【0053】また、放電周期を段階的に変化させる方法
として、2式を用いたが、以下の9式などを用いてもよ
い。また、A区間の距離の設定に8式を用いて算出した
が、操作盤58を介して入力してもよい。
【0054】
【数9】
【0055】S114でA区間の距離を設定した後にS
116にて、放電周期の変更を開始する位置Paを算出
する。この位置Paは、CPU60で設定されたコーナ
部から、A区間の距離だけ手前の位置である。
【0056】次に、S118とS120により、A区間
に入るまで加工を続行する。そして、A区間に入った
ら、S121で、A区間に入る前に設定されている放電
周期SC(0)を、RAM66に保存する。続いてS1
22により、放電周期を変更し始める。この変更方法
は、前記の2式に従って行う。
【0057】放電周期の変更を行い、コーナ前のブロッ
クの運転が終了(S124)したら、次のコーナ後のブ
ロックの運転を開始する(S126)。
【0058】S126でコーナ後のブロックの運転を開
始した時点では、放電周期は変更された値(SC
(t))に設定されている。次にS127で、ワイヤ電
極24の振動により発生するコーナだれを防止するため
に、放電周期をSC(t)に設定された状態のままで加
工する距離を設定する。この距離の区間をB区間として
説明をする。このB区間の距離と、図4に示すコーナ部
13のだれ量L3には、相関関係があることが実験的に
判明している。この関係を図10に示す。図10より、
B区間を長く設定することにより、コーナ部13のだれ
量L3は減少するが、ある区間以上長く設定してもコー
ナ部13のだれ量L3は減少しなくなることがわかる。
そして、B区間の距離として0.2〜0.3mmが適当
であることも実験的に判明している。ここでは一例とし
て、B区間の距離=0.3mmと制御装置50にあらか
じめ設定する。
【0059】S128にて、放電周期をもとの状態に戻
す位置Pbを算出する。この位置Pbは、S126で開
始したコーナ後のブロックの始点から、B区間の距離だ
け後ろの位置にある。
【0060】次に、S130とS132により、B区間
を出るまで加工を続行する。B区間を出たら、S134
により、放電周期をもとの状態に戻す。この場合、加工
中に放電周期を急激に小さくすると、ワイヤ電極24と
被加工物2が短絡状態になり易いことや、ワイヤ電極2
4が断線し易いことが実験的に判明している。そこで、
B区間を出た後、放電周期を元の状態に戻すときは、段
階的に変化させる必要がある。ここでは一例として、変
更方法を以下の式に従って行う。
【0061】
【数10】
【0062】最後に、放電周期がRAM66に保存され
ている、A区間に入る前に設定されていた値に戻ったと
き、一連のコーナだれ防止制御が終了する。
【0063】以上説明した一連の制御手順は、プログラ
ム運転が終了するまで、コーナ部を検出するごとに繰り
返し実行される。
【0064】尚、この実施例ではB区間の距離を制御装
置50にあらかじめ設定したが、操作盤58を介してB
区間の距離を設定することも可能である。また、放電周
期を段階的に変化させる方法として10式を用いたが、
以下の11式などの式を用いてもよい。
【0065】
【数11】
【0066】また本実施例では加工条件として放電周期
を用いたが、目標極間電圧、放電エネルギなどを用いて
もよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のワイヤ放電加工機によれば、コーナ部での“だ
れ”の量を抑えて、コーナ部の加工精度の高い加工を行
うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】実施例のワイヤ放電加工機全体の構成を表す概
略構成図である。
【図3】(a)直線形状を放電加工しているときの放電
反力を示す図である。 (b)コーナ部を放電加工しているときの放電反力を示
す図である。
【図4】従来のワイヤ放電加工機でコーナ部を加工した
ときの“だれ”を示す図である。
【図5】放電加工時のワイヤ電極のたわみを示す図であ
る。
【図6】(a)従来のワイヤ放電加工機でコーナ部を加
工したときの被加工物上面の加工軌跡を示す図である。 (b)従来のワイヤ放電加工機でコーナ部を加工したと
きの被加工物の板厚の1/2の高さの断面の加工軌跡を
示す図である。
【図7】制御装置内のブロック図である。
【図8】制御装置50にて実行されるコーナ制御処理を
表すフローチャートである。
【図9】放電周期を大きくしたのち加工する距離とワイ
ヤ電極のたわみ量の関係を表したグラフである。
【図10】B区間の距離とコーナだれ量の関係を表した
グラフである。
【符号の説明】
2 被加工物 4 可動テーブル 10 X軸サーボモータ 12 Y軸サーボモータ 24 ワイヤ電極 40 上給電部 42 下給電部 44 加工電源部 50 制御装置 52 放電パルス制御部 56 極間電圧検出回路 58 操作盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に関する加工条件等を設定する
    加工条件設定手段と、 上記加工条件設定手段により設定された電気的加工条件
    に基づいて、ワイヤ電極と被加工物との間にパルス状の
    電圧を印加する放電制御手段と、 ワイヤ電極と被加工物との間の平均極間電圧を検出する
    極間電圧検出手段と、 ワイヤ電極と被加工物とを相対的に移動させる相対移動
    手段と、 上記極間電圧検出手段により検出された平均極間電圧が
    上記加工条件設定手段により設定された目標極間電圧と
    なるように、もしくは前記ワイヤ電極と被加工物との相
    対移動速度が上記加工条件設定手段により設定された送
    り速度になるように、前記相対移動手段を制御する移動
    速度制御手段とを備え、ワイヤ電極と被加工物との間で
    パルス状の放電を繰り返し発生させることにより被加工
    物の加工を行うワイヤ放電加工機において、 加工送り方向を変更するコーナ部を検出するコーナ部検
    出手段と、 前記コーナ部より手前の上記加工条件を変更し始める位
    置を設定するコーナ部前加工条件変更位置設定手段と、 前記コーナ部前加工条件変更位置設定手段で設定された
    位置より手前の加工条件を保存する加工条件保存手段
    と、 前記コーナ部前加工条件変更位置設定手段で設定された
    位置からコーナ部に至るまでの間の加工条件を設定する
    コーナ部加工条件設定手段と、 前記コーナ部より後方の前記加工条件保存手段に保存さ
    れている加工条件に戻し始める位置を設定するコーナ部
    後加工条件変更位置設定手段と、 前記コーナ部後加工条件変更位置設定手段で設定された
    位置から前記加工条件保存手段に保存されている加工条
    件に戻し始める加工条件復帰手段と、 を設けたことを特徴とするワイヤ放電加工機。
JP17888093A 1993-07-20 1993-07-20 ワイヤ放電加工機 Pending JPH0732221A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6774334B1 (en) * 2000-10-27 2004-08-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Wire electric discharge machining of corners
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JP2015116648A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 西部電機株式会社 自動調整加工方法及び放電加工機

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