JPH07321702A - 受信装置、基地局受信システム及び移動局受信システム - Google Patents

受信装置、基地局受信システム及び移動局受信システム

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JPH07321702A
JPH07321702A JP6114835A JP11483594A JPH07321702A JP H07321702 A JPH07321702 A JP H07321702A JP 6114835 A JP6114835 A JP 6114835A JP 11483594 A JP11483594 A JP 11483594A JP H07321702 A JPH07321702 A JP H07321702A
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station
signal
symbol
receiving
correlation
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Application number
JP6114835A
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Inventor
Akiyoshi Kawahashi
明世志 川橋
Manabu Kawabe
学 川▲邉▼
Toshio Kato
俊雄 加藤
Takuro Sato
拓朗 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各送信局の送信電力レベルのばらつき、変動
による干渉が起きても受信局の復調データに対する誤り
を低減する。 【構成】 レベル計算部106は、相関計算部104か
ら得られる過去複数回のシンボル推定値の絶対値を基に
作成した絶対値の平均値ave(k)を用いて、今回の
シンボル推定値の振幅レベルの推定を行い、補正計算部
107に出力する。補正計算部107では、各シンボル
相関値bi”(k)に対応して、レベル計算部106の
計算結果ave(k)を基に計算した変換関数を適用し
た補正演算を行い、シンボル推定値ci(k)を計算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は受信装置、基地局受信
システム及び移動局受信システムに関し、符号分割多元
接続通信(例えば、パーソナル通信)に適用し得るもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、符号分割多元接続システムの技術
開発が盛んに行われている。この技術における変復調装
置については、文献:BERNARD SKLAR著
作、「DEGITAL COMMUNICATIONS
Fundamentals and Applica
tions」ページ571〜573、Prentice
Hall発行などに説明されている。
【0003】この従来の変復調装置の技術では、送信デ
ータに拡散コードを掛けてスペクトラムを拡散するもの
である。そして、スペクトラム拡散された信号は、無線
機によって高周波に変換され、送信アンテナから輻射出
力される。そして、複数の送信局は同一の周波数を用い
て、使用する拡散コードはそれぞれ異なっている。
【0004】そして、復調装置では、受信アンテナで捕
捉された信号は、高周波からベースバンド信号に変換さ
れ、送信局と同期した拡散コードを乗じ、1シンボル分
を加算して復調信号を取り出す。そして、復調信号には
目的とする信号の他に、他局からの干渉信号が含まれて
いるが、干渉信号は目的とする信号に比べて比較的に小
さいため、復調信号としては、目的とする局の信号が得
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各送信
局が非同期で拡散コードとして疑似ランダム符号のよう
な非直交符号を用いた場合、ある局が送信する信号は、
他の局にとっては干渉として受信データに加算されるた
め、送信局数が多くなると、干渉量が多くなり受信デー
タに対する誤りが高くなると共に、各送信局の送信電力
のばらつきによっても、送信電力レベルが小さい送信局
に対して、他局の送信電力レベル干渉量が多くなり受信
データに誤りが発生するという問題があった。
【0006】従って、各送信局の送信電力レベルのばら
つき、変動による干渉が起きても受信局の復調データに
対する誤りを低減することができる仕組みの提供が要請
されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)この発明の受信装置は、以下の特徴的な構成で実
現した。つまり、先ず、複数の送信局からの符号分割多
元接続用の信号を受信する受信手段を備える。そして、
この受信手段の受信信号に対して拡散コードを用いて相
関演算を行い、各送信局からの信号に対する相関演算結
果を出力する相関演算手段を備える。更に、各送信局に
対する複数回の上記相関演算結果の平均的な値を求める
処理手段を備える。そして、各送信局に対する上記平均
的な値を用いて、各送信局に対する相関演算結果を補正
する補正手段を備える。そして、この補正結果から、各
送信局からの信号を求める局信号推定手段とを備えるこ
とで、上述の課題を解決するものである。
【0008】(1a)また、上述の(1)の構成におい
て、局信号推定手段は、相関演算によって得られる信号
から各送信局間の干渉量を求める干渉量推定手段と、各
送信局間の干渉量を上記受信信号から除去して上記相関
演算に与える干渉量除去手段とを備えていることが、上
述の課題を解決し、干渉除去をより具体的に実現する上
で好ましい。
【0009】(2)更に、上述の(1)及び(1a)の
構成の受信装置を、基地局受信システムとして構成する
ことで、実際的にシステムへ組込むものである。尚、基
地局としては、固定局なども含むものである。更にま
た、上述の構成の受信装置を移動局受信システムとして
構成することで、実際的にシステムへ組込むものであ
る。尚、移動局としては、例えば、携帯型や車両型や船
舶や航空機や人工衛星局などでもよい。
【0010】
【作用】この発明の(1)の構成において、送信レベル
が送信局によってばらつきがあったり、変動しているよ
うな場合には相関演算結果も安定せず、信頼性が低い状
態であるので、処理手段によって変動している相関演算
結果からある程度安定した相関演算結果を得るものであ
る。
【0011】この平均的な相関演算結果を用いて、各送
信局間で干渉している信号に対する各相関演算結果に対
して補正を加えるものである。この補正では、干渉によ
る相関値の誤差を低減し、そして、収束性を早めるもの
であることが好ましい。
【0012】この補正によって得られた相関演算結果に
よって各送信局からの信号を求めることで干渉が除去さ
れた状態での各局の信号を得ることができる。このため
信頼性の高い各局の信号を得ることができるものと考え
られる。
【0013】また、上述の(1a)の具体的な構成を備
えることで、各送信局間の拡散コードなどによる符号間
干渉の影響を除去しながら、相関演算を行うことで、各
送信局からの最適な信号を得ることができるものと考え
られる。このため、得られた各送信局からの信号は、信
頼性の高いものと考えられる。
【0014】また、上述(1)、(1a)の構成の受信
装置を基地局受信システムや移動局受信システムなどに
適用することで、符号分割多元接続のシステムの受信性
能を改善し、そして、システムに構成し得る基地局数や
移動局数などを増加させることに寄与させることができ
る。
【0015】
【実施例】次にこの発明の好適な実施例を図面を用いて
説明する。『基本的な構成』:そこで、この実施例の基
本的な構成を述べる。(a)先ず各送信局に対応した各
記憶領域にベースバンドの受信信号が入力され、且つ各
送信局の送信信号の推定データ系列で書き換えられるメ
モリ部と、指定された局に対応したその推定データ系列
とその指定局の拡散コードとの相関を計算し、その相関
値に基づいて複数シンボル分のシンボル推定値を作成
し、そのシンボル推定値を一時的に記憶する推定値計算
部とを有する。
【0016】(b)また、この推定値計算部に記憶され
ていた過去複数回のシンボル推定値の絶対値を基に作成
した絶対値の平均値と、上記絶対値の平均値と補正計算
した今回のシンボル推定値との差分を計算し、その補正
計算されたシンボル推定誤差差分値と、指定局の拡散コ
ードの積に対応した干渉データ系列を作成する干渉量計
算部と、メモリ部における指定局を除く各局の推定デー
タ系列と、干渉データ系列との差分を計算し、これらの
各差分データ系列で各局の推定データ系列を書き換える
除去部とを備える。
【0017】(c)更に、シンボルの区切りを検出(1
つのシンボルの受信完了の検出)して、その局を上記指
定局として指定する機能と、指定局に関する最先行シン
ボルの相関値若しくはシンボル推定値を復調データとし
て出力させる機能とを含み、装置全体の動作を制御する
制御部も備えるものである。
【0018】『基本的な考え方』: そして、スペク
トラム拡散通信におけるベースバンドでの送信局jの送
信信号は、一般に次式(1)で表すことができる。
【0019】 aj(t)・PNj(t) ……(1) ここで、aj(t)は、時刻tにおいてj局が送信した
送信データ(シンボル情報のデータ)であり、+1或い
は−1で表される。また、シンボルデータaj(t)は
シンボル長の時間は変化しない。PNj(t)はj局が
用いている拡散コードである。
【0020】また、ベースバンドでの受信信号R(t)
は、各送信局1〜mの送信信号との和と見ることがで
き、次式(2)で表すことができる。
【0021】 R(t)=a1(t)・PN1(t)+a2(t)・PN2(t)+・・・ +am(t)・PNm(t) ……(2) そこで、今、相関検波によってj局の信号を検出する場
合は、ベースバンドの受信信号R(t)とj局の拡散コ
ードPNjとの相関演算を1シンボルの区間(t=1
N、但し、Nはチップ数)で行うことで復調でき、1つ
のシンボルの相関検波出力(シンボル相関値)bjは、
次式(3)で表すことができる。
【0022】 bj=(1/N)Σaj(t)・PNj(t)・PNj(t) +(q/N)ΣΣai(t)・PNi(t)・PNj(t)…(3) この式(3)において、右辺の第1項の加算範囲はt=
1〜Nであり、右辺の第2項の加算範囲は、t=1〜N
及びi=1〜m(但し、i≠j)であり、右辺の第1項
は送信データであり、右辺の第2項は干渉信号となる。
【0023】そして、拡散コードが互いに直交し、且つ
受信側における各送信データの振幅レベルが+1又は−
1である場合、相関検波出力は送信データajと等しく
なるが、非直交の拡散コードを用い、且つ受信側におけ
る各送信データの振幅レベルが+1又は−1でない場
合、拡散コード間の相関に対応した干渉信号が存在する
ことになり、復調データのビット誤り率は大きくなる。
【0024】また、各局が非同期である場合は、上述の
式(3)の右辺の第2項を直接計算することは困難であ
る。
【0025】従って、この実施例では、ある局iのシン
ボル推定データが得られるごとに、i局の送信信号、即
ち、式(3)の右辺第2項の信号ai(t)・PNi
(t)を推定作成し、他局が使う受信信号R(t)から
除去し、このような操作を繰り返すことによって各局の
送信信号を推定し、結果として式(3)の右辺第2項の
干渉量を低減するものである。
【0026】尚、各局ごとに設けたメモリ領域に記憶さ
れているデータは、極く最新のデータを除いて受信信号
R(t)そのものではなく、シンボルを推定するごとに
逐次更新されるものなので、以下、推定データ系列とい
う。
【0027】そして、メモリ部においては、各局対応の
各記憶領域に受信信号が入力され、一連のメモリ部によ
って、逐次、推定データ系列で書き換えられる。そし
て、計算手段によって、シンボル区切りが検出されるご
とに(1シンボルの受信が完了するごとに)、その局i
が指定される。そして、指定局iの推定データ系列がメ
モリ部から読み出され、推定値計算部によって、拡散コ
ードPNi(t)との相関が各シンボルごとに計算され
る。
【0028】そして、レベル推定部において、推定値計
算部に記憶されていた過去複数回の相関値の絶対値を基
に作成した絶対値の平均値より、今回の推定データのレ
ベルを推定する。
【0029】そして、補正計算部において、上記レベル
推定部の推定レベルを基に計算した変換関数によって推
定データを補正することによって他局の干渉による相関
値の誤差を軽減し、シンボル推定値を作成する。この補
正は収束速度を速め、干渉除去効果を高めるものであ
る。このシンボル推定値は一時的に記憶される。
【0030】そして、干渉量計算部において、前回計算
されているシンボル推定値と今回計算されたシンボル推
定値との差分が計算される。これは、記憶領域における
推定データ系列は、極く最近の受信データを除き、既に
前回のシンボル推定値に応じて修正されたものであり、
今回の修正はその差分で修正する必要があるための処置
である。そして、この差分と拡散コードPNi(t)と
の積を取ることによって、干渉推定データ系列が作成さ
れる。
【0031】この干渉修正データ系列は、振幅の差分で
あるが、i局の送信信号を推定するものである。そし
て、除去部において、メモリ部からi局を除く、各局の
推定データ系列が読み出され、それぞれ、i局の干渉デ
ータ系列が減算され、干渉データ系列が除去されたこの
推定データで、i局を除く各記憶領域のデータが書き換
えられる。
【0032】以上の一連の手段によるこのような干渉量
除去操作は、制御部によって、受信データがシンボルの
区切りに達した局があると、該当する局に対して行われ
る。従って、例えば、第1局が指定され、次に再び第1
が指定されるまでの間に、第2局から第m局までの全て
の局のシンボルの区切りが1回づつあるので、第2局か
ら第m局までの送信信号に基づく干渉が、第1局が使用
する記憶領域の推定データ系列から除去されることにな
る。
【0033】この関係は第1局以外の他の局についても
同じであるので、各局が使用する記憶領域の推定データ
系列から、他局の送信信号に基づく干渉が、除去される
ことになる。
【0034】この場合、各局の送信信号が正しく再生さ
れていれば、各局の記憶領域には、その局の送信信号の
みが残り、拡散コードとの相関計算をすれば、その他の
シンボルを正確に復調することができる。他方、再生信
号の推定(シンボルの推定)に誤差が生じていれば、他
の局による干渉が残ることになる。
【0035】この実施例では、一連の手段によるこのよ
うな干渉除去操作を複数シンボルについて行わせること
によって、実質上、再生信号の推定(シンボル推定)を
反復して行わせ、これによって推定誤差を少なくするも
のである。従って、指定局の最先行(古い)シンボルの
相関値又はシンボル推定より、復調データの誤り率を低
減させるものである。
【0036】以上のような趣旨からして、次に、詳細な
実施例を図を参照しながら説明する。
【0037】(受信装置の構成): 図1はこの一実
施例の符号分割多元接続システムのための受信装置の機
能ブロック図である。この図1において、受信装置は、
アンテナ101と、無線機102と、第1局用〜第m局
用の受信シフトレジスタ103a〜103mと、相関計
算部104と、拡散コード発生部105と、レベル計算
部106と、補正計算部107と、干渉量計算部108
と、除去量計算部109と、制御部110とから構成さ
れている。
【0038】そして、受信シフトレジスタ103は、想
定される最大接続局数に応じた個数からなる。図1では
m個の移動局が接続されている場合を示している。そし
て、受信シフトレジスタ103a〜mの容量は、それぞ
れKシンボル長分(例えば、K=9)である。
【0039】『受信装置の動作』: 先ず、アンテナ
101で捕捉された受信信号は無線機102に与えられ
る。そして、無線機102はベースバンド信号R(t)
に変換して第1局〜第m局の受信シフトレジスタ103
a〜103mに与えられる。これらの第1局〜第m局の
受信シフトレジスタ103a〜103mは、第1局送信
局〜第m送信局に対応するものである。
【0040】(受信装置の動作フロー): 図2はこ
の受信装置の動作フローチャートである。この図2にお
いて、先ず、無線機102から出力されるベースバンド
の受信信号R(t)は、チップ周期ごとにサンプリング
され、全ての受信シフトレジスタ103a〜mに入力さ
れる(S1)。そして、ある局の受信データがシンボル
の区切りに達したとき(S2)、即ち、1つのシンボル
の受信が完了したときその局を指定局iとして指定する
(S3)。局iの指定は、シンボルの区切りに達した局
を順次循環的に行う。
【0041】また、ある局の最新データの1つのシンボ
ルに着目した場合、それが受信シフトレジスタ103i
の最終部に達するまでに、9回(レジスタ長)指定され
ることになる。そして、i局が指定されると、その9シ
ンボル分の推定データ系列Di(t)が受信シフトレジ
スタ103iから、相関計算部104に与える。
【0042】そして、相関計算部104では、第i番目
の受信シフトレジスタ103iから出力される各シンボ
ルに関する推定データ系列Di(t)と、拡散コード発
生部105から出力される第i局の拡散コードPNi
(t)との相関を、内積計算によって1シンボル分ずつ
計算する(図2のS4)。
【0043】これを数式で表すと、1つのシンボルの相
関値をbi(k)として、次式(4)で表される。 bi(k)=(1/N)ΣDi(t)・PNi(t) …(4) ここで、加算範囲は、t=1〜Nであり、kはシンボル
番号(0〜8)、Nチップ数(この実施例ではN=1
0)である。
【0044】この計算結果の各相関値bi(k)は、各
シンボルai(k)の推定値となり得るが、この実施例
では、レベル計算部106と補正計算部107とに出力
する。また、相関計算部104では、その受信シフトレ
ジスタ103iの最終段部に存在する最先行シンボル
(最も古いシンボル)の相関値bi(8)は、復調シン
ボルデータとして出力する(図2のS4)。
【0045】そして、『この実施例で特徴的なレベル計
算部106は、相関計算部104から得られる過去複数
回のシンボル推定値の絶対値を基に作成した絶対値の平
均値ave(k)を用いて、今回のシンボル推定値の振
幅レベルの推定を行い、補正計算部107に与える(図
2のS5)。』更に、『この実施例で特徴的な補正計算
部107では、各シンボル相関値bi”(k)に対応し
て、レベル計算部106の計算結果ave(k)を基に
して計算した変換関数を適用した次式(5)の補正演算
を行い、シンボル推定値ci(k)を計算する(図2の
S6)。』 ci(k)←sign(bi”(k))Fl(|bi”
(k)|) (但し、加算範囲はl=1〜P) Fl(|bi”(k)|):変換関数 …(5) ここで、| |は絶対値、sign()は、符号であ
り、±1を表すものである。
【0046】また、変換関数は、シャノンの限界値(E
b/No=−1.6dB)における、送信局数のBER
(ビットエラーレート)が最小になるように設定し、図
3に示すような、3つの領域分けを行い、3つの1次直
線で構成した関数を用いる。
【0047】この補正は、受信信号から他局の信号を引
いた絶対値をシンボルの真の値である1に近づけ、受信
シフトレジスタ103iの容量に対応した回数の反復計
算において、より良い近似を与えるものである。
【0048】そして、補正計算部107で計算された各
シンボル推定値ci(k)は、一時的に記憶されると共
に、干渉量計算部108に与えられる。この補正計算さ
れた各シンボル推定値は、指定局iによってはシンボル
データの推定値であると共に、他の局によっては干渉量
の推定値である。
【0049】そして、干渉量計算部108では、今回計
算された第i局の各シンボル推定値と、前回計算された
第i局の各シンボル推定値との差分fi(k)を、1シ
ンボル分ずつ計算する(図2のS7)。ついで、各シン
ボルのこのシンボル推定差分値fi(k)と、拡散コー
ド発生部105から出力される第i局の拡散コードPN
i(t)との各積を計算し(S8)、除去量計算部10
9へ与える。
【0050】今、この積を干渉修正データ系列Ei
(k)と名付け、数式で表すと、次式(7)で表され
る。 Ei(k)=fi(k)・PNi(t) …(7) そして、除去量計算部109の動作(図2のS9)を図
4を参照して説明する。先ず、図4は第1局、第j局に
ついてのみ推定データ系列を示している。この図4にお
いて、Ei(0)〜Ei(K−2)は指定局iのシンボ
ル対応で表示した干渉修正データ系列である。Ei00
〜Ei159は、記憶段対応(チップ対応)で表示した
干渉修正データ系列である。D1(0)〜D1(K−
1)及びDj(0)〜Dj(K−1)は、受信シフトレ
ジスタ103に記憶されていたシンボル対応で表示した
推定データ系列を示している。尚、推定データ系列Dj
0〜Dj159は、受信シフトレジスタ103の記憶段
対応(チップ対応)で表示した推定データ系列の部分を
示している。
【0051】そして、除去量計算部109は、推定局i
に関する干渉修正データ系列Ei0〜Ei159を干渉
修正として、受信シフトレジスタ103の中の103i
を除く受信シフトレジスタの推定データ系列Dj0〜D
j159(j=1〜m、但し、j≠i)から、時間軸で
対応し、受信シフトレジスタ103の値を書き換える
(図2のS9)。
【0052】これを数式で表すと次式(8)のようにな
る。 Djt←Djt−Ejt …(8) ここで、tは時間軸を表し、t=0〜159である。
【0053】このようにして、書き換えられたデータ系
列は、今回推定した干渉量が除去された後の値となる。
【0054】換言するに、各局のシンボル区間はまちま
ちであるので、図4の第1局では、データ系列D1
(0)と、D1(1)の一部とがデータ系列E(0)で
修正され、データ系列D1(0)とD1(1)とのそれ
ぞれ一部がデータ系列E(1)で修正され、同様にして
最後にデータ系列D1(K−2)とD1(K−1)との
それぞれ一部がデータ系列E(K−2)で修正される。
【0055】他の任意の局jも同様に、指定局iの9個
のシンボルに関する干渉データ系列Ei(0)〜Ei
(K−1)によって、他の局におけるシンボルの位置に
関係なく、時間対応で修正される。
【0056】このような一連の動作は、受信シフトレジ
スタ103に入力される受信信号が、シンボルの区切り
に達するごとに繰り返される。即ち、第1局のシンボル
の区切りでは、第1局の送信信号が再生され、第2局か
ら第m局の受信シフトレジスタ103から除去される。
第2局のシンボル区切りでは、同様に第1局及び第3局
から第m局の受信シフトレジスタから除去され、局を順
次循環的に指定して繰り返される。
【0057】結果として、任意のチップデータは、その
受信シフトレジスタ103の入力に与えられ、最終段に
至るまでに、(M−1)・K回の反復的干渉修正除去作
用を他の局から受け、各局の送信シンボルが推定され
る。
【0058】そして、受信シフトレジスタ103iの最
終段部に存在する指定局の最先行シンボルの推定データ
系列Di(K−2)は、(M−1)・K回の反復的干渉
修正除去作用を受けることによって、そのシンボルのベ
ースバンドの送信信号を近似するものとなり、その相関
値又はシンボル推定値を復調データとして出力すること
によって、ビット誤り率を減少させることができる。更
に、相関演算部104から復調データとしてシンボル推
定値を出力し、復号シンボルを得るものである。
【0059】図5は拡散コードとして疑似ランダム符号
(PN符号)を用いた場合の、送信局間の干渉による誤
りを評価した計算機シミュレーション結果を示す特性図
である。この図5において、横軸は各送信局のパワーレ
ベル、縦軸は復調後のビット誤り率である。そして、△
印はこの実施例による誤り率であり、×印は従来技術
(拡散コードとの相関だけによる復調)による誤り率で
ある。
【0060】この図5に示しているように、従来技術と
比べて、実施例では多くの送信局数を取ることが可能で
ある。尚、図5のシミュレーションにおいては、送信局
数:16局(受信局における各送信局の振幅レベルのば
らつき:0dB〜7.5dBで各局0.5dB刻み)、
拡散コード:42次のPN符号(周期は242−1)、
拡散度:16度、送信データ:9次のPN符号(周期は
511)、雑音:他局からの干渉のみとした。
【0061】また、レベル計算部106では、相関計算
部104から得られる過去10回のシンボル推定値の絶
対値を基に作成した絶対値の平均値ave(k)を用い
て、今回のシンボル推定値の振幅レベルを推定したもの
である。
【0062】(同期取得の構成): また、各局の送
信データと、この送信データの同期取得に用いるパイロ
ット信号とを一対の推定データとして処理し、送信デー
タとこのパイロット信号のシンボルデータとを復調デー
タとして出力することによって、復調ビット誤り率を減
少させることもできると考えられる。
【0063】(一実施例の効果): 以上の一実施例
の符号分割多元接続システムの受信装置によれば、各送
信局側で送信電力レベルのばらつきがあり、これらのば
らつきによる各送信局間での送信信号間の干渉があった
としても、受信装置の主にレベル計算部106と、補正
計算部107との作用によって、相関値を補正すると共
に、干渉量を推定し、この干渉量を除去しなが各送信局
からの信号を復調出力することができる。
【0064】従って、送信電力レベルのばらつきによる
干渉の影響を軽減し、信頼性の高い復調データを得るこ
とができるものと考えられる。
【0065】(他の実施例): (1)尚、以上の一
実施例においては、受信シフトレジスタ103に同一の
受信信号を入力する例を示したが、各局ごとに中間周波
のそれぞれの拡散コードを用いてベースバンドの受信信
号に復調し、それぞれのベースバンド信号を入力する構
成であってもよい。
【0066】(2)また、上述の受信装置は拡散コード
を用いて相関演算を行ったが、他に逆拡散コードを用い
て相関演算を行う構成もとれる。更に、拡散コード又は
逆拡散コードは、擬似ランダム符号として、種々の方式
の符号を適用することができる。例えば、M系列、Go
ld符号、GMW系列、嵩系列、Bent系列、No系
列、Walsh系列、Geffe系列、なども適用する
ことができる。
【0067】(3)更にまた、無線機102内部の検波
回路は、DQPSK(差動4相PSK)に対する非同期
検波回路や、他にDBPSK(差動2相PSK)に対す
る非同期検波回路や、BPSK、QPSKに対する同期
検波回路で適用することもできる。また、その他に、Q
AM変調信号に対する検波回路などを適用することもで
きる。
【0068】(4)また、上述の受信装置を基地局受信
システムに適用することで基地局の受信性能を改善し、
加入者容量を増加させることができる。尚、基地局とし
ては、固定局も含まれる。そして、更に、上述の受信装
置を符号分割多元接続のための移動局受信システムに適
用することでも受信性能を改善することができる。尚、
上述の受信装置を移動局受信システムに適用する場合
は、基地局用のようにm局分の信号復調を行わず、必要
な局の信号だけを復調する受信構成を採ることも好まし
い。
【0069】(5)また、以上の実施例では、無線通信
による符号分割多元接続を意識したシステムを説明した
が、他に有線通信にも適用することができる。更に、受
信アンテナの代わりに光/電気変換回路を備えることで
伝送路が光伝送路である光通信に適用することもでき
る。更にまた、受信アンテナの代わりに音響/電気変換
回路を備えることで伝送路が音響空間である音響通信に
も適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上述べた様にこの発明の受信装置によ
れば、複数の送信局からの符号分割多元接続用の信号を
受信する受信手段と、受信手段の受信信号に対して拡散
コードを用いて相関演算を行い、各送信局からの信号に
対する相関演算結果を出力する相関演算手段と、各送信
局に対する複数回の上記相関演算結果の平均的な値を求
める処理手段と、各送信局に対する上記平均的な値を用
いて、各送信局に対する相関演算結果を補正する補正手
段と、この補正結果から、各送信局からの信号を求める
局信号推定手段とを備えたことで、各送信局間で送信レ
ベルのばらつきによる干渉があったとして、干渉の影響
を除去し、信頼性の高い信号を得ることができる。
【0071】また、上述のような受信装置を基地局受信
システムや移動局受信システムに適用することで、符号
分割多元接続のためのシステムの受信性能を改善し、加
入者容量(加入者数)を増加させることができ、そし
て、通信の信頼性も改善することができるものと考えら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の符号分割多元接続システ
ムの受信装置の機能構成図である。
【図2】一実施例の受信装置の処理フローチャートであ
る。
【図3】一実施例の受信装置の補正計算部の変換関数の
説明図である。
【図4】一実施例の受信シフトレジスタにおけるデータ
配列の説明図である。
【図5】一実施例の各送信局の送信電力のばらつきに対
する復調誤り率の特性図である。
【符号の説明】
101…アンテナ、102…無線機、103…受信シフ
トレジスタ、104…相関計算部、105…拡散コード
発生部、106…レベル計算部、107…補正計算部、
108…干渉量計算部、109…除去量計算部、110
…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 拓朗 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の送信局からの符号分割多元接続用
    の信号を受信する受信手段と、 上記受信手段の受信信号に対して拡散コードを用いて相
    関演算を行い、各送信局からの信号に対する相関演算結
    果を出力する相関演算手段と、 各送信局に対する複数回の上記相関演算結果の平均的な
    値を求める処理手段と、 各送信局に対する上記平均的な値を用いて、各送信局に
    対する相関演算結果を補正する補正手段と、 この補正結果から、各送信局からの信号を求める局信号
    推定手段とを備えたことを特徴とした受信装置。
  2. 【請求項2】 上記局信号推定手段は、 上記相関演算によって得られる信号から各送信局間の干
    渉量を求める干渉量推定手段と、 上記各送信局間の干渉量を上記受信信号から除去して上
    記相関演算に与える干渉量除去手段とを備えていること
    を特徴とした請求項1に記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の受信装置を備え
    たシステムであって、上記受信装置を基地局システムに
    備えたことを特徴とした基地局受信システム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の受信装置を備え
    たシステムであって、上記受信装置を移動局システムに
    備えたことを特徴とした移動局受信システム。
JP6114835A 1994-05-27 1994-05-27 受信装置、基地局受信システム及び移動局受信システム Pending JPH07321702A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6404757B1 (en) 1997-12-17 2002-06-11 Nec Corporation Reception method and apparatus in CDMA system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6404757B1 (en) 1997-12-17 2002-06-11 Nec Corporation Reception method and apparatus in CDMA system

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