JPH07320220A - 磁気ヘッドおよびその製法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製法

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JPH07320220A
JPH07320220A JP11100294A JP11100294A JPH07320220A JP H07320220 A JPH07320220 A JP H07320220A JP 11100294 A JP11100294 A JP 11100294A JP 11100294 A JP11100294 A JP 11100294A JP H07320220 A JPH07320220 A JP H07320220A
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Japan
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magnetic
laser
track width
core
hole
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JP11100294A
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Inventor
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Atsushi Fujita
藤田  淳
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度、高周波記録を実現できる安価な磁気
ヘッドおよびその製法を提供する。 【構成】 磁気ギャップ材4aを介して2個の磁気コア
が対向して設けられ、中心部にコイル巻線用貫通孔8が
形成され、該貫通孔のまわりに磁路が形成されるととも
に、フロントギャップ4側の磁気コアの厚さがトラック
幅Twに形成され、リアギャップ側の磁気コア21、2
2の厚さがトラック幅より厚い増厚部を有しており、前
記フロントギャップ側の磁気コア(透磁率をμとす
る)の厚さTwと前記増厚部(透磁率をμとする)の
磁気コアの厚さTeとが、1.5≦{Tw+(μ/μ
)・Te}/Tw≦10および/または図1に示され
る磁気コア21、22の幅Lcが、0.1≦Lc/L≦
0.4なる関係を有するように前記磁気コアが形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置、と
くにVTRなどの高密度、広帯域記録再生装置用の磁気
ヘッドおよびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用VTRにおいても、たとえ
ばデジタル化など高密度、広帯域記録の実現に向け、磁
気ヘッドの高飽和磁束密度、狭トラック、高周波化が必
要となってきている。この要求に応える磁気ヘッドとし
て、たとえば特開平4−26904号公報に記載の積層
膜ヘッドが提案されている。この種の積層膜ヘッドは、
センダストやCo系アモルファスのような飽和磁束密度
の高い金属磁性膜を用いることにより高い飽和磁束密度
化に対応し、その金属磁性膜と絶縁膜を積層することに
よって渦電流を抑圧することにより高周波化に対応して
いる。
【0003】一方、前記特性を有し、さらに狭トラック
化に対応するための方法として、前記積層膜をトラック
幅より厚く形成して、機械加工でトラック幅を規制す
る、たとえば特開昭62−139109号公報に示され
る磁気ヘッドが提案されている。図23にこの磁気ヘッ
ドの斜視図およびその接触面(記録媒体との摺動面)の
図を示す。ただし図23において、1は金属磁性膜と絶
縁膜の積層膜などからなるコア膜、2は金属磁性膜、3
は絶縁膜、4は摺動面側の磁気ギャップであるフロント
ギャップ、5は基板、6はトラック幅規制用の切り欠き
溝、7はガラス、8は巻線用貫通孔である。
【0004】さらに、狭トラックを形成するのに機械加
工を用いない方法として、たとえば特公昭57−567
号公報に記載の磁気ヘッドの製法が提案されている。す
なわち、積層膜でないフェライトヘッドをトラック幅に
加工するのにレーザビームを用いる方法が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ギャッ
プ部以外で磁性体の増厚を図ると、磁気ヘッドのインダ
クタンスが増加するため、通常の積層膜ヘッドと同じコ
イルの巻数にすると、共振周波数が低下し、高周波記録
用ヘッドとして使用することができない。一方、インダ
クタンスを低下させるために、コイルの巻数を減らすと
再生出力が低下するという問題がある。
【0006】また、狭トラック形成のための機械加工に
より、磁性膜に加工応力がかかるため、ヘッドの再生感
度に大きく影響を与えるギャップ近傍部の磁気特性が劣
化するという問題がある。
【0007】また、ギャップ部において回転ホイールを
用いた機械加工でトラック幅を規制するため、トラック
幅精度が機械加工精度で決まるが、回転ホイールは加工
中に摩耗するため、本質的にトラック幅のばらつきが大
きいという問題がある。
【0008】また、このような問題に対して、トラック
幅の加工などをレーザを用いて加工するばあい、積層膜
などの薄い磁性膜をレーザ加工すると、熱により磁性膜
を蒸発させて加工するため、従来のレーザでのみ加工す
ると寸法精度よくトラック幅加工ができないとともに、
加工面の表面粗さが大きくなるという問題がある。
【0009】また、単純にレーザ加工により溝を形成す
ると、加工された面に傾斜がつきギャップ深さ方向のト
ラック幅が増加してしまうという問題がある。
【0010】また、レーザ加工条件を適切に設定しない
と、加工面のだれが大きくなるという問題がある。
【0011】また、レーザ誘起ウェットエッチング加工
ではKOHエッチャントを用いるため、モールドガラス
の表面がエッチングされて強度が低下するという問題が
ある。
【0012】さらに通常の積層膜ヘッドに比べ、切り欠
き加工、ガラスモールド、余剰ガラス除去など、実際の
工程数はかなり増え、コストが高くなるという問題があ
る。
【0013】本発明はこのような問題を解決するために
なされもので、フロントギャップ側の磁気コアの厚さよ
り、リアギャップ側の磁気コアの厚さを厚くした増厚部
を有する磁気ヘッドにおいてもインダクタンス当たりの
出力が大きい磁気ヘッドの構造を提供することを目的と
する。
【0014】本発明の他の目的はフロントギャップ側の
磁気コアの厚さをトラック幅に加工する際に加工応力が
かかったり加工表面が粗くならないで、精度の良いトラ
ック幅の加工をすることができる磁気ヘッドの製法を提
供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は磁気コアの溝加
工を加工面のだれが大きくならず、加工精度とともに加
工効率を上げ、安価な磁気ヘッドをうることができる最
適条件で加工する製法を提供することである。
【0016】本発明のさらに他の目的はレーザ誘起ウェ
ットエッチング加工で行うばあいにもガラス表面がエッ
チングされないで、ヘッドチップ強度が安定した磁気ヘ
ッドを高歩留で安価に製造することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドは、
磁気ギャップ材を介して2個の磁気コアが対向して設け
られ、中心部にコイル巻線用貫通孔が形成され、該貫通
孔のまわりに磁路が形成されるとともに、前記磁気ギャ
ップ材の記録媒体と摺動する側であるフロントギャップ
側の磁気コアの厚さがトラック幅に形成され、該摺動す
る側と反対側であるリアギャップ側の磁気コアの厚さが
トラック幅より厚い増厚部を有してなる磁気ヘッドであ
って、前記フロントギャップ側の磁気コア(透磁率をμ
とする)の厚さTwと前記増厚部の磁気コア(透磁率
をμとする)の厚さTeとが、 1.5≦{Tw+(μ/μ)・Te}/Tw≦10 なる関係を有するように前記磁気コアが形成されてい
る。
【0018】本発明の磁気ヘッドは、前記貫通孔の周縁
と前記フロントコアの外周との最短距離Lcおよび前記
フロントギャップから前記貫通孔を周回する磁路の最短
磁路長Lが、 0.1≦Lc/L≦0.4 なる関係を有するように前記磁気コアが形成されていて
も磁気再生効率を向上させることができる。
【0019】前記2つの関係、すなわち1.5≦{Tw
+(μ2/μ1)・Te}/Tw≦10と0.1≦Lc
/L≦0.4とがともに満たされれば、一層磁気再生効
率を向上させることができる。
【0020】さらに、前記フロントギャップ近傍の磁気
コアが少なくとも金属磁性膜を含むコア膜からなれば、
高周波特性が向上し、また飽和磁束密度が高いため、広
帯域、高密度記録に適するという効果がある。
【0021】本発明の磁気ヘッドの製法は、磁気ギャッ
プ材を介して2個の磁気コアが対向して設けられ、中心
部にコイル巻線用貫通孔が形成され、該貫通孔のまわり
に磁路が形成されるとともに、前記磁気ギャップ材の記
録媒体と摺動する側であるフロントギャップ側の磁気コ
アの厚さがトラック幅に形成され、該摺動する側と反対
側であるリアギャップ側の磁気コアの厚さがトラック幅
より厚い増厚部を有してなる磁気ヘッドの製法であっ
て、前記磁気コアの厚さをトラック幅に加工する際に該
磁気コアの磁性材料の結合エネルギーをE(eV)とす
るとき、1240/E(nm)以下の波長のレーザによ
り加工することを特徴とする。
【0022】本発明の磁気ヘッドの他の製法は、磁気ギ
ャップ材を介して2個の磁気コアが対向して設けられ、
中心部にコイル巻線用貫通孔が形成され、該貫通孔のま
わりに磁路が形成されるとともに、前記磁気ギャップ材
の記録媒体と摺動する側であるフロントギャップ側の磁
気コアの厚さがトラック幅に形成され、該摺動する側と
反対側であるリアギャップ側の磁気コアの厚さがトラッ
ク幅より厚い増厚部を有してなる磁気ヘッドの製法であ
って、少なくとも前記フロントギャップ近傍の磁気コア
を少なくとも金属磁性膜を有するコア膜によりトラック
幅より厚く形成し、該コア膜の摺動面側をレーザ加工に
より薄くしてトラック幅にすることを特徴とする。
【0023】前記磁気コアを少なくとも2種類の磁性材
料により形成し、前記磁気コアの加工を少なくとも2種
類の波長の異なるレーザを用いて加工することが、加工
精度をあまり必要とせず加工量の大きい箇所には長波長
の大出力レーザを用い、加工精度を必要とする箇所には
短波長レーザを使い分けることができ、加工効率を上げ
安価に磁気ヘッドを製造することができるため好まし
い。
【0024】前記レーザ加工としてレーザ誘起ウェット
エッチング加工を用い、レーザ加工穴の深さをd、レー
ザ光を前記磁気コアの面に垂直入射したときのレーザ加
工された面の垂直面との傾斜角をθとしたとき、前記フ
ロントギャップ近傍のトラック幅を規定するためのレー
ザ加工穴の大きさはトラック幅方向の幅wおよびトラッ
ク幅方向に垂直方向の長さsがそれぞれ w≧2d・tanθ s≧2d・tanθ を満たすように加工することが、ギャップ深さ方向のト
ラック幅の増加をトラック幅の10%以下にできる磁気
ヘッドを製造することができるため好ましい。
【0025】前記レーザ加工を、加工部をエッチャント
中に浸漬してレーザを走査するレーザ誘起ウェットエッ
チングにより行い、該エッチャントは濃度が7wt%以
上のKOH水溶液であり、該エッチャントを1〜11リ
ットル/分で流すことにより行うのが、ギャップ深さ方
向のトラック幅の増加をトラック幅の10%以下にでき
る磁気ヘッドを製造することができるため好ましい。
【0026】前記レーザ加工をレーザ強度がガウシアン
分布しており、その強度が1/eになるビーム直径が1
0〜30μmの収束したレーザを用いて、加工する磁気
コア面に該レーザを垂直入射したときの加工された面の
だれが1μm以下になるように設定してレーザ誘起ウェ
ットエッチング加工することが、ギャップ深さ方向のト
ラック幅の増加をトラック幅の10%以下にできる磁気
ヘッドを製造することができるため好ましい。
【0027】前記レーザ加工を、レーザ出力が250m
W以上500mW以下、レーザの走査速度が15μm以
上90μm以下、レーザの送りピッチが1.5μm以上
4.5μm以下で、試料面にレーザを垂直入射したとき
のレーザ加工された面のだれが1μm以下になるように
設定してレーザ誘起ウェットエッチング加工すること
が、ギャップ深さ方向のトラック幅の増加をトラック幅
の10%以下にできる磁気ヘッドを製造することができ
るため好ましい。
【0028】前記レーザ加工を、3.5〜9度傾けた試
料台に取りつけた磁気コアにレーザ光を入射させレーザ
誘起ウェットエッチング加工することがギャップ深さ方
向のトラック幅の増加をトラック幅の10%以下にでき
る磁気ヘッドを製造することができるため好ましい。
【0029】前記レーザ加工を、加工穴形成面以外を耐
アルカリ性で、軟化点が接合ガラスの軟化点より低いワ
ックスで被覆し、または、試料台に固定してレーザ誘起
ウェットエッチングにより行うことが、レーザ誘起ウェ
ットエッチング時に曝されるKOHエッチャントによる
ガラスの強度低下を防ぐことができるため好ましい。
【0030】
【作用】本発明の磁気コアの増厚部が、 1.5≦{Tw+(μ/μ)・Te}/Tw≦10 の関係を満たす形状にすることにより、および/または
磁気コアがその最小幅Lcと最短磁路長Lとのあいだに 0.1≦Lc/L≦0.4 の関係を満たす形状にすることにより、再生時のギャッ
プから拾った磁束が流れるのに必要かつ十分な断面積が
えられ、大きな再生効率と小さなインダクタンスが両立
し、一定のインダクタンスにおいて高出力をうることが
できる。
【0031】また、磁気ヘッドの製造プロセスにおい
て、磁性体の少なくとも一部分を加工する際に、磁性体
材料の結合エネルギーをE(eV)としてレーザの波長
λ(nm)が λ=1240/E の関係式を満たすようなレーザを用いて加工をすること
により、レーザ光のフォトンのエネルギーが磁気コアを
構成する原子の結合エネルギーより大きいため、磁性体
の化学結合を直接切断するボンド切断の効果により、磁
性体の熱による特性劣化を防ぐことができる。
【0032】また、少なくともフロントギャップ近傍の
磁気コアを、金属磁性膜あるいは金属磁性膜と絶縁膜の
積層膜からなるコア膜で形成し、その総膜厚が所定のト
ラック幅より大きい磁気ヘッドのトラック幅の規制加工
をレーザで行うことにより、トラック幅の精度を加工ス
テージの送り精度だけで決定できるので、精度の良いト
ラック規制をすることができる。
【0033】
【実施例】つぎに、図面を参照しながら本発明の磁気ヘ
ッドおよびその製法について説明する。
【0034】[実施例1]図1は本発明の磁気ヘッドの
一実施例の斜視図である。図1において、たとえば磁性
膜と絶縁膜との積層膜からなるコア膜1の両側にたとえ
ばフェライトなどからなる基板5が接合ガラス9によっ
て接合され、本実施例では、コア膜1および基板5は一
方がI形状の磁気コアである第1コア21と他方がC形
状の磁気コアである第2コア22からなり、中心部で磁
気ギャップ材4aを介して接合され、記録媒体との摺動
面A側の磁気ギャップ、すなわちフロントギャップ4が
トラック幅になるように加工され、摺動面Aと反対側の
リアギャップ側はトラック幅Twより厚く形成されてい
る。基板5の摺動面側は記録媒体との接触幅を規制する
ための接触幅規制溝23が形成されている。7は両コア
の接合用ガラスで、8はコイル巻線用貫通孔である。な
お、Taはコアの磁性体全体の膜厚で、コア膜1の全体
の膜厚を示し、Lciは貫通孔8の周縁と第1コア21
の周縁との距離である第1コア21のコア幅、Lccは
貫通孔8の周縁と第2コア22の周縁との距離である第
2コア22のコア幅、Lはフロントギャップ4から貫通
孔8を周回する磁路の最短磁路長である。またコアの磁
性体の膜厚でトラック幅Twより厚い増厚部の厚さをT
eとすると、Ta=Tw+Teなる関係になる。
【0035】本発明者らは磁気ヘッドの再生出力の向上
を図るため、鋭意検討を重ねた結果、フロントギャップ
側の磁気コアの厚さTwと摺動面と反対側であるリアコ
ア側の増厚部の厚さTeとの関係が一定関係になるよう
に磁気コアを形成することにより、再生効率が向上する
ことを見出した。
【0036】すなわち、磁性体の比透磁率を1000と
してトラック幅Twが7μmと14μmのばあい、およ
び磁性体の比透磁率が500でトラック幅Twが7μm
のばあいについて、増厚部Teを変化させることにより
トラック幅Twと増厚部の厚さTeとの関係を変え、
(Tw+Te)/Twに対する再生効率の関係をシミュ
レーションにより調べた。
【0037】なお、再生効率については、インダクタン
スの平方根で割った相対規格再生効率(dB)で示して
いる。すなわち、再生出力およびヘッドインダクタンス
はコイル巻数に依存するものであり、再生出力はコイル
巻数の1乗に、インダクタンスは2乗に比例する。この
ため、ヘッドの形状を変更して再生効率が2倍、インダ
クタンスが4倍になったばあい、実際はコイル巻数を半
分にしてヘッドインダクタンスを一定値にする必要があ
ることから、再生出力は増加しない。すなわちヘッドの
再生特性の指標よりも、再生効率をインダクタンスの平
方根で割った値(以下、規格再生効率という)が重要で
ある。
【0038】図2に示される3次元の有限要素法で求め
た(Tw+Te)/Twと相対規格再生効率の関係から
明らかなように、トラック幅Twであるフロントギャッ
プ4側の磁気コアの厚さと増厚部の厚さTeとの関係に
は最適値が存在し、 1.5≦(Tw+Te)/Tw≦10 (1) の関係を満たせば、増厚しないばあいより1dB以上の
再生出力の向上を図れることがわかる。
【0039】本実施例においては、フロントギャップ近
傍に用いられる磁気コアの磁性体の透磁率μと増厚部
の磁性体の透磁率μが同じばあいであるが、異種の材
料を用いたばあいは通常異なる透磁率になる。このばあ
い、一般に透磁率がμ倍になれば同じ透磁率の磁性材料
がμ倍の厚さになるのとほぼ等価であるため、式(1)
のTeの替わりに(μ/μ)・Teを代入すればよ
く、 1.5≦{Tw+(μ/μ)・Te}/Tw≦10 (2) の関係を満たせば、増厚しないばあいより1dB以上の
再生出力の向上を図れる。ただし、透磁率は周波数にも
依存する値であるから、本発明のヘッドにおいては使用
最高周波数における透磁率を適用するのが望ましく、本
実施例でも10MHzで検討をした。式(2)の関係が
満たされることにより、良好な電磁変換特性をうること
ができる。
【0040】なお、本実施例では磁性体の比透磁率のみ
を指定してシミュレーションにより行ったが、コア膜と
しては、センダストと二酸化ケイ素との積層膜、磁性膜
と絶縁膜の積層膜以外に磁性膜のみまたはMn−Zn−
フェライト、Ni−Zn−フェライトなどの酸化物磁性
体などを使用することもできる。また磁性膜としては、
センダスト以外にパーマロイ、CoZrNbなどのCo
系アモルファス膜、FeZrNなどの鉄系微結晶膜、F
eSi/パーマロイなどの多層膜またはこれらのチッ
素、酸素などの組成変調膜などのいずれかの金属磁性膜
を用いることができ、絶縁膜としては二酸化ケイ素以外
にチッ化ケイ素、アルミナなどを用いることができる。
さらに前記コア膜はフロントギャップの近傍だけを積層
膜とすることもできる。また基板としては、前述のMn
−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェライトなどの酸
化物磁性体以外に、フロントギャップ近傍の磁性体と同
じ材質でもよく、また積層膜を厚くして増厚部を兼ねる
ばあいには基板は非磁性体としてもよく、チタン酸カル
シウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、酸化マ
ンガン、酸化ニッケルなどの非磁性セラミックスおよび
それらの混合物、または結晶化ガラスなどの非晶質材な
どを使用することもできる。
【0041】[実施例2]本発明者らはさらに再生効率
を向上させるため鋭意検討を重ねた結果、磁気コアの最
小幅の寸法によっても再生効率が変化し、最適値が存在
することを見出した。すなわち、実施例1と同様に磁性
体の比透磁率を1000としてトラック幅Tw=14μ
m、Tw+Te=100μm、第2コアの幅Lccと最
短磁路長Lの比Lcc/L=0.3、最短磁路長L=1
300μmのとき、第1コアの幅Lciを90〜130
0μmの範囲で変化させて、実施例1と同様にシミュレ
ーションにより相対規格再生効率を調べた。その結果を
図3に示す。なお測定周波数は10MHzである。
【0042】図3から明らかなように、コアの最小幅と
最短磁路長との比には最適値が存在し、 0.1≦Lc/L≦0.4 の関係を満たせば規格再生効率の最大値よりの低下を1
dB以下とすることができることを見出した。
【0043】なお、本実施例においても磁性体の比透磁
率のみを指定してシミュレーションにより行ったが、コ
ア膜としては、センダストと二酸化ケイ素との積層膜を
用いたが、磁性膜と絶縁膜の積層膜以外に磁性膜のみま
たはMn−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェライト
などの酸化物磁性体などを使用することができる。また
磁性膜としては、センダスト以外にパーマロイ、CoZ
rNbなどのCo系アモルファス膜、FeZrNなどの
鉄系微結晶膜、FeSi/パーマロイなどの多層膜また
はこれらのチッ素、酸素などの組成変調膜などのいずれ
かの金属磁性膜を用いることができ、絶縁膜としては二
酸化ケイ素以外にチッ化ケイ素、アルミナなどを用いる
ことができる。さらに前記コア膜はフロントギャップの
近傍だけを積層膜とすることもできる。また基板として
は、前述のMn−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェ
ライトなどの酸化物磁性体以外に、フロントギャップ近
傍の磁性体と同じ材質でもよく、また積層膜を厚くして
増厚部を兼ねるばあいには基板は非磁性体としてもよ
く、チタン酸カルシウム、チタン酸カリウム、チタン酸
バリウム、酸化マンガン、酸化ニッケルなどの非磁性セ
ラミックスおよびそれらの混合物、または結晶化ガラス
などの非晶質材などを使用することもできる。
【0044】[実施例3]磁気コアを3.3μmと0.
2μmの膜厚を有するセンダストと二酸化ケイ素の4層
の積層膜、増厚部の磁性材料を単結晶のMn−Zn−フ
ェライトとし、トラック幅Twを14μm、最短磁路長
Lを1300μm、増厚部8の厚さを184μm、第2
コア22の幅Lccを500μmとして第1コア21の
幅Lciを種々変えて実際に相対規格再生効率を調べ
た。その結果を図4に示す。
【0045】増厚部8の厚さTeおよび第2コア22の
幅Lccが変った本実施例においても実施例2と同様に
0.08<Lc/L≦0.38において、規格再生効率
の最大値よりの低下を1dB以下とすることができた。
【0046】[実施例4]本実施例では本発明の増厚部
8を設けたものが、比較例としての従来の増厚部を設け
ない磁気ヘッドに対してインピーダンス当りの出力がど
れだけ向上するかを0.5〜10MHzの異なる周波数
で調べた。すなわち実施例3と同様にコア膜1を3.3
μmのセンダストと0.2μmの二酸化ケイ素の4層膜
(合計でトラック幅14μm)で基板5としてフェライ
トを使用した。比較例としての従来の磁気ヘッドは基板
として非磁性材料であるセラミックスを使用することに
より、磁性材としての増厚部を有しないものである。な
お、本実施例および比較例ともに第1コア21の幅Lc
iはLci=300μm、第2コア22の幅LccはL
cc=500μmであった。その結果を各磁性材料の比
透磁率とともに表1に示す。
【0047】
【表1】 なお、本実施例では、高周波対応を目的として製造して
おり、最高周波数10MHz用のヘッドを想定してい
る。
【0048】表1からも周波数が2MHz以上におい
て、明らかに本実施例のものが従来の比較例のものに比
して高い出力がえられることがわかるが、表1に示され
た比透磁率によりトラック幅と増厚部の関係を式(1)
により求めると、2MHzのとき {Tw+(μ2/μ1)・Te}/Tw={14+(1400/2100)×18
4}/14=9.9 また10MHzのときは {14+(700/1500)×184}/14=7.
1 となり、2MHz以上では10以下の値で実施例1の結
果と符合している。すなわち、本発明の増厚部を設ける
構造は2MHz以上の高周波に対してとくに効果的であ
ることを示している。
【0049】[実施例5]本実施例では増厚部を設けな
い構造でコアの最小幅Lciと最短磁路長Lの比に対し
て再生効率の効果を調べるため、コア膜1は実施例1と
同様に3.3μmのセンダストと0.2μmの二酸化ケ
イ素とのそれぞれ4層で、トラック幅が14μmの積層
膜で形成し、基板5に非磁性体のセラミックスを用いて
磁気ヘッドを作製した。なお、最短磁路長LはL=13
00μm、第2コアの幅LccはLcc=500μm
で、測定周波数は10MHzで行った。その結果を図5
に示す。
【0050】図5からも明らかなように、実施例3の図
4に比して全体に2dBほど相対規格再生効率は低下し
ているものの、0.1≦Lc/L≦0.4の範囲がベタ
ーであることを示している。
【0051】[実施例6]つぎに本発明の磁気ヘッドの
製法を図6〜8を参照しながら説明する。
【0052】まず図6(a)に示されるように、フェラ
イト基板上に、たとえばセンダストもしくはセンダスト
と絶縁膜の積層膜からなるコア膜1をスパッタ法、蒸着
法などにより形成する。全厚はトラック幅Twより厚く
形成する。つぎに図6(b)に示されるように、センダ
スト積層膜上に接合ガラス9を0.5〜1μmの厚さで
スパッタ法などにより形成する。つぎに図6(c)に示
されるように、複数段基板を積み重ね、荷重を加えつ
つ、図6(b)で形成された接合ガラスの作業温度以上
の温度に加熱することにより、複数段の基板を接合す
る。
【0053】ついで図7(d)に示されるように、必要
なアジマス角φをもたせて、接合された基板を切断す
る。つぎに図7(e)に示されるように、切断されたピ
ースにコイル巻線用貫通孔のための溝8aを施し、ギャ
ップ形成面を研磨したのち、二酸化ケイ素などのギャッ
プ材4aを所定の厚さでギャップ面に形成し、2つのピ
ースをギャップ材4を介して加圧、加熱して溶着する。
つぎに図8(f)に示されるように、溶着されたピース
に対し、波長193nmのArFエキシマレーザを走査
することによって、記録媒体と摺動する摺動面において
センダスト積層膜からなるコア膜1の一部分がトラック
幅Twになるように加工する。32がその加工穴を示
す。なお、コア膜1が絶縁膜を介在させる構造であって
も、絶縁膜の膜厚は数百Å以下と薄く、加工の波長に影
響されない。つぎに図8(g)に示されるように、YA
Gレーザを走査することによって、記録媒体の接触幅c
を規制するための媒体接触幅規制溝23を形成する。最
後に、溶着されたピースをチップ状に切断する(図8
(g)に一点鎖線で示す。)ことにより、図1の磁気ヘ
ッドをうる。なお各図における符号は図1と同じ部分を
示す。
【0054】なお、図1にあるリアコアのガラス7は、
この製造工程では設けられていないが、コアの接合力を
強固にするために、実施してもよい。このばあい、図7
(e)において、ガラス溝加工を回転ホイールまたはレ
ーザ加工で行い、ガラスを充填すればよい。
【0055】本実施例においては基板5に単結晶のMn
−Zn−フェライトを用いたが、媒体の平均10点粗さ
Rz=40nm程度の塗布媒体においては摺動ノイズの
発生がわずかにみられたものの、Rz=20nm程度の
蒸着テープのような表面の平滑な媒体においては、摺動
ノイズはほとんどなく、良好な電磁変換特性をえた。
【0056】本実施例6においては図8(f)におい
て、レーザにArFを用いたが、センダストの主成分で
ある鉄の結合エネルギーは約5.2eVであるから、レ
ーザ波長は238nm以下であればレーザのエネルギー
(1240/λ、ただしλはレーザ光の波長)が磁性材
料の結合エネルギーより大きくなり、熱による加工では
なく、表面が平滑に加工される。またコア膜の材質によ
り、結合エネルギーは変るので、一般的にはレーザのエ
ネルギーがコア層の結合エネルギーを上回るようなレー
ザ、すなわち結合エネルギーと等しくなる1240/λ
の波長より小さい波長のレーザ光を照射することが好ま
しい。またこのような加工によれば、磁性体のレーザ加
工熱による劣化がほとんどなく良好な電磁変換特性をう
ることができる。
【0057】また本実施例6では基板5は単結晶のフェ
ライト基板を用いているが、前述のように、他の磁性体
基板であってもよい。たとえば、記録媒体との摺動面近
傍のみを単結晶フェライトで、他の大部分が多結晶フェ
ライトで構成される接合フェライト基板においては、単
結晶フェライトのみの基板で構成されている実施例に比
べ、摺動ノイズを低減することができた。さらに本実施
例と記録媒体が塗布媒体であるばあいの組み合わせにお
いては摺動ノイズを大幅に低減することができた。
【0058】さらに基板5については前述のように、M
n−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェライトなどの
酸化物磁性体、あるいは非磁性フェライト、Fe−S
i、センダストなどの金属磁性体およびチタン酸カルシ
ウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、酸化マン
ガン、酸化ニッケルなどの非磁性セラミックスおよびそ
の混合物、あるいは、結晶化ガラスなどの非晶質材など
のいずれであってもかまわない。
【0059】また、以上の実施例における金属磁性膜2
はセンダスト、パーマロイ、CoZrNbなどCo系ア
モルファス、FeZrNなど鉄系微結晶膜、FeSi/
パーマロイなどの多層膜、あるいはチッ素、酸素などの
組成変調膜などがあるが、その他の金属磁性膜であって
もよく、絶縁膜3は二酸化ケイ素、チッ化ケイ素、アル
ミナなどがあるが、その他の絶縁膜であってもよく、以
上の実施例においては、絶縁膜の膜厚0.1μm以上で
良好な積層効果がえられるので、高周波特性の優れたヘ
ッドをうることができる。
【0060】以上の実施例においては、媒体接触面の規
制にYAGレーザを用いたが、炭酸ガスレーザなど、他
のレーザであってもよく、通常の機械加工であっても他
の発明の効果を妨げない。またテープベース厚が10μ
mを越える厚手テープなどでは、媒体接触幅を規制しな
くても良好なヘッド当たりがえられることもあり、この
加工は省略できるばあいがある。
【0061】また以上の実施例においては、巻線溝加工
(図7(e)に相当)については、とくに加工方法につ
いては述べていないが、レーザ加工を用いてもよい。こ
のばあい、粗加工をYAGレーザ、炭酸ガスレーザのよ
うな長波長、大出力レーザで行い、フロントギャップ近
傍を、加工精度がよく、加工変質層のより小さいArF
エキシマレーザなどの短波長レーザやレーザ誘起ウェッ
トエッチングを組み合わせることもでき、そのばあい、
巻線溝の位置精度がよくなるため、ヘッド特性のばらつ
きが小さくなる効果を有する。
【0062】以上の実施例においては、磁気コアはI形
状コアとC形状コアにより構成されていたが、巻線溝を
両コアにまたがって形成する両コアともC形状コアであ
ってもよく、また、その巻線溝の大きさが異なっていて
もよい。
【0063】さらに以上の実施例においては、レーザ加
工穴32は、何も充填されていないが、ガラスなどを充
填してもよい。そのばあい、図8(f)の工程後に巻線
溝8aにガラス棒を挿入し、ヘッドブロックを倒立(媒
体接触面が下)させて加熱すれば、ガラスを充填するこ
とができる。また、同様に図8(f)の工程後、媒体接
触面上にガラス棒を置き、そのままで加熱しても、ガラ
スを充填することができ、また、充填方法については、
他の方法であってもよい。このようにすることによりと
くに薄手のテープにおいて、ヘッドとテープの当たりを
良好にする効果を有する。
【0064】[実施例7]前記実施例6においては、図
6(a)に示されるように、コア膜1の膜厚をトラック
幅より大きくし、ギャップ部の磁性膜をレーザによって
加工してトラック幅の規制を行ったが、本実施例におい
ては、コア膜1の膜厚をトラック幅と同程度にし、図8
(f)に相当する工程で、波長248nmのKrFエキ
シマレーザでフェライトのみを加工する。KrFエキシ
マレーザにおいては、フェライトは1秒以内に数十μm
の深さまで加工できるが、センダストは248nmの波
長は反射するため、ほとんど加工されない。そのためフ
ェライトだけの選択加工ができる。本実施例によってえ
たヘッドの接触面を図9に示す。この方法により、レー
ザの加工精度があまり良好でなくても、磁性膜の膜厚に
相当したトラック幅を形成できるので、実施例1などの
ヘッドを容易につくることができる。
【0065】[実施例8]前記実施例6においては基板
にフェライトを用いたが、本実施例では非磁性材である
チタン酸カルシウムを用い、図6(a)に相当する工程
において形成する積層膜の膜厚はトラック幅の2倍とし
た。また図8(f)に相当する工程において、図10
(a)に示されるようにYAGレーザで非磁性基板5を
加工(32a参照)し、図10(b)に示されるように
ArFエキシマレーザでコア膜1を加工(32b)す
る。
【0066】本実施例によれば、精度や変質層が余り問
題にならない部分は大出力レーザにより加工時間を短縮
することによってヘッドを安価に製造できる効果があ
り、実施例1などの構造と組合わせることにより良好な
電磁変換特性をうることができる。
【0067】[実施例9]以上の実施例6〜8において
は、トラック幅規制加工をエキシマレーザで行ったが、
本実施例9では、試料をKOHなどのエッチャント溶液
中に入れ、レーザで熱誘起ウエットエッチングを行っ
た。このばあいのレーザは、YAGレーザ、Arレー
ザ、エキシマレーザなどがあり、変質層の少ない加工面
をうることができる。
【0068】本実施例によれば、変質層の少ない加工面
をうることができ、とくにArFレーザなどにおいて
は、ほとんど変質層がなく、精度のよいトラック幅と良
好な電磁変換特性をうることができた。
【0069】[実施例10]図11(a)は本発明の磁
気ヘッドの製法の他の実施例の一部工程を示す磁気ヘッ
ドブロックで、前記実施例6に示したように、図6
(a)から図7(e)の製造プロセスにより形成する。
符号は図6〜7と同じであるが、基板5はレーザ誘起ウ
ェットエッチング可能な、たとえば磁性フェライト、ア
ルミナ−チタンカーバイト、ジルコニアなどの基板であ
る。
【0070】図12に示されるように、前記ブロックを
一方向に流れるエッチャント中にエッチャントの流れ方
向とレーザの走査方向が一致するように浸漬し、レーザ
強度がガウシアン分布しており、その強度が1/eにな
るビーム直径が15μmのレーザ光をギャップに垂直方
向に速度vでギャップが加工穴の長さ方向の中心に来る
ように長さsだけ走査し、基板5側からコア膜1の方向
にピッチpで移動させ加工穴の幅がwとなるように試料
台を送る。この走査を各磁気ヘッドについてトラックの
両サイドに対して行う。図11(b)は前記磁気ヘッド
ブロックにトラック幅を規定するレーザ加工穴32を形
成したブロックであり、図13にトラック近傍のレーザ
加工穴の断面を示す。図中、レーザ加工穴の深さをd、
トラック幅方向の幅をw、トラック幅に垂直方向の長さ
をsとする。
【0071】レーザ加工穴の深さは、VTRの寿命規格
2000時間を達成するために磁気ヘッド形状でギャッ
プ深さ15μm程度必要である。後工程での研削、研磨
によりレーザ誘起ウェットエッチングで加工した深さが
35μm減少することを見込んでブロック形状では深さ
を50μmとした。
【0072】一方、この50μmの深さのレーザ加工穴
32を形成するには、後述する加工された面の傾き角に
も依存するが、レーザ加工穴32の幅w、長さsがある
一定以上なければ、ギャップ深さ方向のトラック幅の増
加が10%以上となり、使用によりヘッドが摩耗したと
き、ヘッドの仕様をはずれる。すなわち、加工深さdが
50μmと80μm、加工された面と試料面の法線との
なす角θが、12.5度と20度のときにw、sをそれ
ぞれ変化させてギャップ深さ方向のトラック幅の増加Δ
Twを調べた結果、表2のようになった。なおトラック
幅Tw=14μmである。
【0073】
【表2】 表2から明らかなように、w、sはそれぞれw≧2d・
tanθ、s≧2d・tanθであることが、ギャップ
深さ方向のTwの増加を抑制し、ヘッド仕様を満たす上
で好ましいことを見出した。
【0074】つぎにこのようにして加工した図11
(b)に示されるヘッドブロックをR加工したのち切断
し、所定のチップ厚に研磨し、ホルダーに接着してテー
プとの当たりを取れば、磁気ヘッドがえられる。
【0075】[実施例11]つぎにエッチャント中で収
束したレーザ誘起ウェットエッチングをするばあいの加
工条件について説明する。図14(a)は1回だけレー
ザを走査したばあいのレーザ誘起ウェットエッチング加
工を模式的に示した図で、Fはエッチャントの流れ方
向、Gは収束したレーザの走査方向、Lはレーザビー
ム、1は磁性体などからなるコア膜、5は基板である。
また図14(b)は、図14(a)のA−A線断面でヘ
ッドブロックの表面である試料面に垂直に入射したレー
ザにより形成された加工溝の断面図である。レーザ加工
面(加工溝の側面)の基板との接触面側のコア膜のだれ
量をSCM、コア膜の面の法線とレーザ誘起ウェットエ
ッチング加工溝の加工面とのなす角を加工面の傾斜角θ
とする。レーザ誘起ウェットエッチングをした加工面は
できるだけ垂直な面(2.3度以下)で、かつ、直線性
がよく、だれが小さいこと(1μm以下)が望まれる。
【0076】そのため、本発明者らはレーザ誘起ウェッ
トエッチングの最適条件について鋭意検討を重ねた結
果、エッチャントの水溶液濃度、エッチャントの流量、
レーザ出力、レーザ走査速度、レーザ走査のピッチ、ヘ
ッドブロックを載置する試料台の傾き角などについてそ
れぞれ最適条件があり、適当な条件によりウェットエッ
チングをすることによりだれの少ない加工を施すことが
できることを見出した。
【0077】つぎにセンダスト、FeZrN磁性膜をK
OH水溶液中でレーザ誘起ウェットエッチングするばあ
いについて種々の最適条件について図を参照しながら説
明する。図15にはKOH水溶液の濃度を変えたばあい
のレーザ誘起ウェットエッチング加工面のだれとの関係
を示す。図15から明らかなように、加工面のだれが1
μm以下になるようにするためには、センダスト、Fe
ZrNともKOH水溶液濃度を7wt%以上にする必要
があることを見出した。なお、レーザ光強度はガウシア
ン分布で、強度が1/eとなるビーム径は15μm、出
力400mWである。
【0078】つぎに、図16に25wt%KOH水溶液
の流量を変えたばあいの加工面のだれとの関係を示す。
図16から明らかなように、センダスト磁性膜のばあ
い、エッチャント流量が4〜10リットル/分、FeZ
rNのばあい、エッチャントの流量が1〜11リットル
/分のとき、加工面のだれが小さくなる。エッチャント
の流量を大きくし過ぎるとレーザを照射した部分の温度
が上昇せずエッチングされ難くなるため、加工面のだれ
が大きくなる。このために、エッチャント流量には上限
がある。なお、レーザ光強度はガウシアン分布で、強度
が1/eとなるビーム径は15μm、出力400mWで
ある。
【0079】つぎに、25wt%KOH水溶液をエッチ
ャントとし、エッチャントの流量が5リットル/分のと
きの前記磁性膜の加工面のだれとレーザ操作条件との関
係について説明する。図17にレーザ出力を変えたとき
の加工面のだれとの関係を示す。ここでも、加工面のだ
れが1μm以下になるようにするためには、センダスト
およびFeZrNの両磁性膜とも250mW以上にする
必要があり、400mWでだれが最も小さくなった。こ
こで、両磁性膜ともレーザ出力を500mW以上に上げ
るとだれは小さいが加工面が荒れてしまい直線性よく加
工できないので、レーザ出力には上限があり、500m
W以下であることが好ましい。なお、レーザ光強度はガ
ウシアン分布で、強度が1/eとなるビーム径は15μ
mである。
【0080】つぎに、25wt%KOH水溶液をエッチ
ャントとし、エッチャントの流量が5リットル/分でレ
ーザ出力を400mWとしたときのレーザ走査速度と加
工面のだれの関係を図18に示す。センダストのばあい
15〜55μm/秒、FeZrNのばあい15〜90μ
m/秒の速度範囲で加工面のだれが1μm以下に小さく
なった。なお、レーザ光強度はガウシアン分布で、強度
が1/eとなるビーム径は15μmである。
【0081】つぎに、25wt%KOH水溶液をエッチ
ャントとし、エッチャント流量が5リットル/分でレー
ザ出力400mW、レーザ走査速度を50μm/秒とし
たときのレーザ加工時のピッチと加工面のだれの関係を
図19に示す。センダスト、FeZrNともピッチが
1.5〜4.5μmにおいて加工面のだれが1μm以下
と小さくなった。また、このときの加工面の傾斜角はセ
ンダストで20度、FeZrNで12.5度である。な
お、レーザ光強度はガウシアン分布で、強度が1/eと
なるビーム径は15μmである。
【0082】つぎに、25wt%KOH水溶液をエッチ
ャントとし、エッチャント流量が5リットル/分でレー
ザ出力を400mW、レーザ走査速度を50μm/秒、
レーザ加工時のピッチを4μmとしたときの試料台の傾
き角と加工面の傾斜角の関係を図20に示す。ここで、
加工面の傾斜角はセンダストで20度、FeZrNで1
2.5度に対して試料台の傾き角を加工面の傾斜角と同
じだけ傾斜させると垂直面を形成できなかった。一方、
試料台の傾き角を加工面の傾斜角よりも小さく約4〜9
度に設定したところ、垂直な加工面をうることができ
た。センダストのばあい、レーザを試料面に6〜9度傾
けると、加工面の傾斜角が±2.4度以下となり、Fe
ZrNのばあい、レーザを試料面に3.5〜7度傾ける
と、加工面の傾斜角が±2.4度以下となる。このと
き、トラック溝深さ方向のトラック幅の増加が10%以
内となる。なお、レーザ光強度はガウシアン分布で、強
度が1/eとなるビーム径は15μmである。
【0083】すなわち、試料台の傾き角を3.5〜9度
にすることにより、ギャップ深さ方向のトラック幅の増
加をトラック幅の10%以下に抑えることができ、ギャ
ップの深いところでも一定のギャップ長がえられ、長時
間の使用に対しても安定した特性の磁気ヘッドがえられ
る。
【0084】なお、本実施例ではレーザ源としてレーザ
強度がガウシアン分布しておりその強度が1/eにある
ビーム直径が15μmのものを用いたが、レーザ誘起ウ
ェットエッチングは、レーザの熱を吸収した部分のウェ
ットエッチングレートが大きくなることで選択的にエッ
チングされるものであり、ビーム直径が変ってもレーザ
のパワー密度が同じかそれ以上であれば加工できるた
め、ビーム直径が10〜30μmに収束するレーザであ
れば加工面のだれを1μm以下に加工することができ
る。
【0085】つぎに具体的な実施例についてさらに詳細
に説明する。
【0086】[実施例12]磁性膜に膜厚30μmのセ
ンダスト、基板に非磁性フェライトを用いたばあい、流
速5リットル/分の25wt%KOH水溶液中で出力4
00mWのレーザ強度がガウシアン分布しており、その
強度が1/eになるビーム直径が15μmのアルゴンレ
ーザにより、走査速度50μm、ピッチ4μmでセンダ
ストをエッチング加工すれば、傾斜角が20度である加
工面がえられる。前記レーザ加工条件にて50μmの深
さの穴加工によりトラック幅加工を行うばあい、トラッ
ク幅に垂直方向のレーザ加工穴の長さsを50μm、ト
ラック幅方向の加工穴の幅wを50μmとすることで、
50μm深さの穴加工ができた。さらに試料台をトラッ
クに垂直な回転軸回りに傾斜させてレーザ入射角を加工
面の法線方向から6〜9度に設定して、トラック側の磁
性体を仕上げ加工すれば、ギャップ深さ方向のトラック
幅を14μm+1μm、すなわち変化を1μmに抑える
ことができた。
【0087】[実施例13]磁性膜に20μmのFeZ
rN、基板にアルチックを用いたばあい、流速4リット
ル/分の25wt%KOH水溶液中で出力400mWの
レーザ強度がガウシアン分布しており、その強度が1/
eになるビーム直径が15μmのアルゴンレーザによ
り、走査速度40μm、ピッチ4μmでFeZrNをエ
ッチング加工すれば、傾斜角が13度である加工面がえ
られる。前記レーザ加工条件にて50μmの深さの穴加
工によりトラック幅加工を行うばあい、トラック幅に垂
直方向のレーザ加工穴の長さsを35μm、トラック幅
方向の穴の幅wを35μmとすることで、50μm深さ
の穴加工ができた。さらに試料台をトラックに垂直な回
転軸回りに傾斜させてレーザ入射角を加工面の垂線方向
から3.6〜7度に設定して、トラック側の磁性体を仕
上げ加工すれば、ギャップ深さ方向のトラック幅を14
μm+0.7μm、すなわちトラック幅の変化を0.7
μmに抑えることができた。
【0088】[実施例14]図21(a)は本発明の磁
気ヘッドの製法により加工する磁気ヘッドブロックで、
1は磁気コアを形成する磁性膜と無機絶縁膜とからなる
コア膜、4はギャップ、5は基板、23は接触面規制溝
である。ここで基板はたとえば非磁性フェライト、アル
ミナ、ジルコニアなどのレーザ誘起ウェットエッチング
可能な材質の基板である。なお、図21(b)はレーザ
誘起ウェットエッチングによりトラック幅を規定する加
工を施したブロックである。
【0089】本実施例の磁気ヘッドを作製するためのブ
ロックではヘッドと媒体であるテープが接触する面が所
定の幅となるように、接触面幅規制溝23がトラックの
両側に加工されている。
【0090】たとえば、媒体との接触面幅が45μmの
磁気ヘッドブロックにおいて、30μm厚のセンダスト
磁性膜をトラック幅14μmに規制するばあい、レーザ
誘起ウェットエッチングにより加工しなければならない
部分は磁性膜センダストの8μmと基板5の非磁性フェ
ライト7.5μmで、流速5リットル/分の25wt%
KOH水溶液中で出力400mWのレーザ強度がガウシ
アン分布しており、その強度が1/eになるビーム直径
が15μmのアルゴンレーザにより、走査速度50μ
m、ピッチ4μmでセンダストおよび非磁性フェライト
をエッチング加工すれば、トラックを形成する磁性膜の
傾斜角が21度である加工面がえられる。前記レーザ加
工条件にて50μmの深さの穴加工によりトラック幅加
工を行い、トラック幅に垂直方向のレーザ加工穴の長さ
sを50μm、トラック幅方向の穴の幅wを15.5μ
mとすることで、50μm深さの穴加工ができた。さら
に試料台をトラックに垂直な回転軸回りに傾斜させてレ
ーザ入射角を加工面の垂線方向から5〜9度に設定し
て、トラック側の磁性体を仕上げ加工すれば、ギャップ
深さ方向のトラック幅を14μm+1μm、すなわちト
ラック幅の変化を1μmに抑えることができた。
【0091】[実施例15]たとえば媒体との接触面幅
が45μmの磁気ヘッドブロックにおいて、21μmの
膜厚の磁性体FeZrNを7μmのトラック幅に規制す
るばあい、レーザ誘起ウェットエッチングにより加工し
なければならない部分は磁性膜FeZrNの7μmと基
板のアルチック19μmで、流速4リットル/分の25
wt%KOH水溶液中で出力400mWのレーザ強度が
ガウシアン分布しており、その強度が1/eになるビー
ム直径が15μmのアルゴンレーザにより、走査速度5
0μm、ピッチ4μmでFeZrNをエッチング加工す
れば、傾斜角が13度である加工面がえられる。前記レ
ーザ加工条件にて50μmの深さの穴加工によりトラッ
ク幅加工を行うばあい、トラックに垂直方向のレーザ加
工穴の長さを35μm、トラック幅方向の穴の幅を1
5.5μmとすることで、50μm深さの穴加工ができ
た。さらに試料台をトラックに垂直な回転軸回りに傾斜
させてレーザ入射角を加工面の垂線方向から3.6〜7
度に設定して、トラック側の磁性体を仕上げ加工すれ
ば、ギャップ深さ方向のトラック幅を7μm+0.7μ
m、すなわちトラック幅の変化を0.7μmに抑えるこ
とができた。
【0092】[実施例16]前記実施例において、図2
2のように、レーザ誘起ウェットエッチング加工するた
めに、ブロックをエッチャントのKOH水溶液に浸漬す
るとき、試料であるブロック41を耐KOH性のあるワ
ックス42(たとえば、日化精工(株)の商品名アルコ
ワックス542f、5402f)を用い、ピースをガラ
ス接合したときの接合温度以下の100℃に加熱しブロ
ックの加工面以外の側面、底面を被覆し、かつ、試料台
43に前記ワックスを用いて固定した。
【0093】その結果が、レーザ誘起エッチングによら
ないヘッドの平均的強度を1として表3に示されるよう
に、従来のホルダ押えに比べて、本実施例によれば相対
強度は大幅に向上し、ガラスの強度低下を防ぐことがで
き、歩留を向上させる安価な磁気ヘッドをうることがで
きた。
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】以上のように、フロントギャップ近傍の
磁気回路(透磁率μ)の厚さがトラック幅Twで、リ
アギャップ近傍の磁気回路(透磁率μ)の厚さTeが
それより大きい磁気ヘッドにおいて、 1.5≦(Tw+(μ/μ)×Te)/Tw≦10 および磁気コアの幅Lcと最短磁路長Lとの比が 0.1≦Lc/L≦0.4 の関係の少なくとも一方を満たす形状にすることによ
り、再生時のギャップから拾った磁束が流れるのに必要
かつ充分な断面積がえられ、大きな再生効率と小さなイ
ンダクタンスが両立し、一定のインダクタンスにおいて
高出力をうることができる。
【0096】また、少なくともフロントギャップ近傍の
磁気コアが、金属磁性膜あるいは金属磁性膜と絶縁膜か
らなる積層膜で構成されており、その層膜厚が所定のト
ラック幅より大きい磁気ヘッドのトラック幅の規制加工
をレーザで行うことにより、トラック幅の精度を加工ス
テージの送り精度だけで決定できるので、精度のよいト
ラック幅の規制をすることができる。
【0097】また、磁気ヘッドの製造プロセスにおい
て、磁性体の少なくとも一部分を λ=1240/E の関係式を満たす波長λ以下のレーザで行うプロセスに
おいては、レーザ光のフォトンのエネルギーが原子の結
合エネルギーより大きいため、磁性体の化学結合を直接
切断するボンド切断の効果により、磁性体の熱による特
性劣化を防ぐことができる。
【0098】また2種類以上の波長の異なるレーザを用
いることにより、加工精度をあまり必要とせず加工量の
大きい箇所には長波長の大出力レーザを用い、加工精度
を必要とする箇所には短波長レーザを使い分けることが
でき、加工効率を上げ安価にヘッドを製造することがで
きる。
【0099】また、ギャップ深さ方向のトラック幅の規
定すべき寸法に対応してある値以上の領域を試料を取り
つけるステージを傾斜させレーザ誘起ウェットエッチン
グすることにより、加工面の傾斜角を2.3度以下、ギ
ャップ深さ方向のトラック幅の変化を±1μmに精度よ
く制御することができる。
【0100】また、ホイールブレードによりヘッドの接
触面幅規制をレーザ誘起ウェットエッチングで加工する
前に行うことにより、レーザ誘起ウェットエッチングに
かかる加工時間を短縮することができ、スループットを
上げ、かつ、KOHエッチャントによる磁性膜、ガラス
の損傷を最低限に食い止めることができる。
【0101】また、レーザ誘起ウェットエッチングする
試料の加工部以外の部分をワックスでモールドすること
によりガラスの強度低下を防ぐことができ、ヘッドチッ
プ強度の低下を防ぎ歩留を向上させ安価にヘッドを製造
することができる。
【0102】本発明の磁気ヘッドにおいてはほとんど加
工変質層がなく、精度よいトラック幅と良好な電磁変換
特性をうることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ヘッドの一実施例を示す斜視図
である。
【図2】 磁性体の増厚比と相対規格再生効率の関係を
示すグラフである。
【図3】 磁気コアの幅の比と相対規格再生効率の関係
を示すグラフである。
【図4】 本発明の磁気ヘッドの実施例3における磁気
コアの幅の比と相対規格化出力の関係を示すグラフであ
る。
【図5】 本発明の磁気ヘッドの実施例5におけるコア
幅および最短磁路長の比と相対規格化出力の関係を示す
グラフである。
【図6】 本発明の磁気ヘッドの製法の一実施例を示す
製造工程図である。
【図7】 本発明の磁気ヘッドの製法の一実施例を示す
製造工程図である。
【図8】 本発明の磁気ヘッドの製法の一実施例を示す
製造工程図である。
【図9】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例を示
す製造工程図である。
【図10】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例を
示す製造工程図である。
【図11】 本発明の磁気ヘッドの一実施例に係わる磁
気ヘッドブロックを示す斜視図である。
【図12】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングの加工方法を示す
接触面から見たギャップ近傍の平面図である。
【図13】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングの加工形状を示す
ギャップ近傍の一部断面斜視図である。
【図14】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工形状を
示す斜視図および部分断面図である。
【図15】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時のエ
ッチャントのKOH水溶液濃度と加工面のだれ量の関係
を示す図である。
【図16】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時のエ
ッチャントのKOH水溶液の流速と加工面のだれ量の関
係を示す図である。
【図17】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時のア
ルゴンレーザ出力と加工面のだれ量の関係を示す図であ
る。
【図18】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時のア
ルゴンレーザ走査速度と加工面のだれ量の関係を示す図
である。
【図19】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時のア
ルゴンレーザ走査ピッチと加工面のだれ量の関係を示す
図である。
【図20】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチングによる加工時の試
料台の傾き角と加工面のだれ量の関係を示す図である。
【図21】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わる磁気ヘッドブロックを示す斜視図である。
【図22】 本発明の磁気ヘッドの製法の他の実施例に
係わるレーザ誘起ウェットエッチング時の保護ワックス
の使用例を示す図である。
【図23】 従来の磁気ヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
1 コア膜、2 金属磁性膜、3 絶縁膜、4 フロン
トギャップ、 4a 磁気ギャップ材、5 基板、8 コイル巻線用貫
通孔、 8a コイル巻線用溝、21 第1コア、22 第2コ
ア、Tw トラック幅、 Lci 第1コアの幅、Lcc 第2コアの幅、L 最
短磁路長。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ギャップ材を介して2個の磁気コア
    が対向して設けられ、中心部にコイル巻線用貫通孔が形
    成され、該貫通孔のまわりに磁路が形成されるととも
    に、前記磁気ギャップ材の記録媒体と摺動する側である
    フロントギャップ側の磁気コアの厚さがトラック幅に形
    成され、該摺動する側と反対側であるリアギャップ側の
    磁気コアの厚さがトラック幅より厚い増厚部を有してな
    る磁気ヘッドであって、前記フロントギャップ側の磁気
    コア(透磁率をμとする)の厚さTwと前記増厚部の
    磁気コア(透磁率をμとする)の厚さTeとが、 1.5≦{Tw+(μ/μ)・Te}/Tw≦10 なる関係を有するように前記磁気コアが形成されてなる
    磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気ギャップ材を介して2個の磁気コア
    が対向して設けられ、中心部にコイル巻線用貫通孔が形
    成され、該貫通孔のまわりに磁路が形成されるととも
    に、前記磁気ギャップ材の記録媒体と摺動する側である
    フロントギャップ側の磁気コアの厚さがトラック幅に形
    成され、該摺動する側と反対側であるリアギャップ側の
    磁気コアの厚さがトラック幅より厚い増厚部を有してな
    る磁気ヘッドであって、前記貫通孔の周縁と前記磁気コ
    アの外周との最短距離Lcおよび前記フロントギャップ
    から前記貫通孔を周回する磁路の最短磁路長Lが、 0.1≦Lc/L≦0.4 なる関係を有するように前記磁気コアが形成されてなる
    磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔の周縁と前記磁気コアの外周
    との最短距離Lcおよび前記フロントギャップから前記
    貫通孔を周回する磁路の最短磁路長Lが、 0.1≦Lc/L≦0.4 なる関係を有するように前記磁気コアが形成されてなる
    請求項1記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記フロントギャップ近傍の磁気コアが
    少なくとも金属磁性膜を含むコア膜からなる請求項1、
    2または3記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 磁気ギャップ材を介して2個の磁気コア
    が対向して設けられ、中心部にコイル巻線用貫通孔が形
    成され、該貫通孔のまわりに磁路が形成されるととも
    に、前記磁気ギャップ材の記録媒体と摺動する側である
    フロントギャップ側の磁気コアの厚さがトラック幅に形
    成され、該摺動する側と反対側であるリアギャップ側の
    磁気コアの厚さがトラック幅より厚い増厚部を有してな
    る磁気ヘッドの製法であって、前記磁気コアの厚さをト
    ラック幅に加工する際に該磁気コアの磁性材料の結合エ
    ネルギーをE(eV)とするとき、1240/E(n
    m)以下の波長のレーザにより加工することを特徴とす
    る磁気ヘッドの製法。
  6. 【請求項6】 磁気ギャップ材を介して2個の磁気コア
    が対向して設けられ、中心部にコイル巻線用貫通孔が形
    成され、該貫通孔のまわりに磁路が形成されるととも
    に、前記磁気ギャップ材の記録媒体と摺動する側である
    フロントギャップ側の磁気コアの厚さがトラック幅に形
    成され、該摺動する側と反対側であるリアギャップ側の
    磁気コアの厚さがトラック幅より厚い増厚部を有してな
    る磁気ヘッドの製法であって、少なくとも前記フロント
    ギャップ近傍の磁気コアを少なくとも金属磁性膜を有す
    るコア膜によりトラック幅より厚く形成し、該コア膜の
    摺動面側をレーザ加工により薄くしてトラック幅にする
    ことを特徴とする磁気ヘッドの製法。
  7. 【請求項7】 前記磁気コアを少なくとも2種類の磁性
    材料により形成し、前記磁気コアの加工を少なくとも2
    種類の波長の異なるレーザを用いて加工することを特徴
    とする請求項6記載の磁気ヘッドの製法。
  8. 【請求項8】 前記レーザ加工としてレーザ誘起ウェッ
    トエッチング加工を用い、レーザ加工穴の深さをd、レ
    ーザ光を前記磁気コアの面に垂直入射したときのレーザ
    加工された面の垂直面との傾斜角をθとしたとき、前記
    フロントギャップ近傍のトラック幅を規定するためのレ
    ーザ加工穴の大きさはトラック幅方向の幅wおよびトラ
    ック幅方向に垂直方向の長さsがそれぞれ w≧2d・tanθ s≧2d・tanθ を満たすように加工することを特徴とする請求項6また
    は7記載の磁気ヘッドの製法。
  9. 【請求項9】 前記レーザ加工を、加工部をエッチャン
    ト中に浸漬してレーザを走査するレーザ誘起ウェットエ
    ッチングにより行い、該エッチャントは濃度が7wt%
    以上のKOH水溶液であり、該エッチャントを1〜11
    リットル/分で流すものである請求項6、7または8記
    載の磁気ヘッドの製法。
  10. 【請求項10】 前記レーザ加工をレーザ強度がガウシ
    アン分布しており、その強度が1/eになるビーム直径
    が10〜30μmの収束したレーザを用いて、加工する
    磁気コア面に該レーザを垂直入射したときの加工された
    面のだれが1μm以下になるように設定してレーザ誘起
    ウェットエッチング加工することを特徴とする請求項
    6、7、8または9記載の磁気ヘッドの製法。
  11. 【請求項11】 前記レーザ加工を、レーザ出力が25
    0mW以上500mW以下、レーザの走査速度が15μ
    m以上90μm以下、レーザの送りピッチが1.5μm
    以上4.5μm以下で、試料面にレーザを垂直入射した
    ときのレーザ加工された面のだれが1μm以下になるよ
    うに設定してレーザ誘起ウェットエッチング加工するこ
    とを特徴とする請求項10記載の磁気ヘッドの製法。
  12. 【請求項12】 前記レーザ加工を、3.5〜9度傾け
    た試料台に取りつけた磁気コアにレーザ光を入射させレ
    ーザ誘起ウェットエッチング加工することを特徴とする
    請求項6、7、8、9、10または11記載の磁気ヘッ
    ドの製法。
  13. 【請求項13】 前記レーザ加工を、加工穴形成面以外
    を耐アルカリ性で、軟化点が接合ガラスの軟化点より低
    いワックスで被覆し、または、試料台に固定してレーザ
    誘起ウェットエッチングにより行うことを特徴とする請
    求項6、7、8、9、10、11または12記載の磁気
    ヘッドの製法。
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