JPH07320072A - アウトラインデータ処理方法 - Google Patents

アウトラインデータ処理方法

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JPH07320072A
JPH07320072A JP6136497A JP13649794A JPH07320072A JP H07320072 A JPH07320072 A JP H07320072A JP 6136497 A JP6136497 A JP 6136497A JP 13649794 A JP13649794 A JP 13649794A JP H07320072 A JPH07320072 A JP H07320072A
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JP
Japan
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contour line
character
outer contour
contour lines
surrounded
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JP6136497A
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Inventor
Takayoshi Yoshida
隆義 吉田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アウトラインデータを使用する文字の高速塗
りつぶしを行う。 【構成】 このアウトラインデータは、外輪郭線とこの
外輪郭線に囲まれるいくつかの内輪郭線とが1つのグル
ープを構成し、このグループ毎に輪郭線を整列させる。
文字の塗りつぶしは外輪郭線の範囲を最大限とし、これ
に囲まれたいくつかの内輪郭線により規定された範囲の
みに着目すればよく、演算処理が容易になり、高速塗り
つぶしが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CRTディスプレイや
ページプリンタに表示され、出力される文字等をアウト
ラインフォントを用いて描画するためのアウトラインデ
ータ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アウトラインフォントは、文字の形状を
アウトライン即ち輪郭線によって表現する。これは、同
一のフォントデータを用いて文字を拡大、縮小、回転し
て表示出力できる特徴を持つ。このため、アウトライン
フォントはディスプレイやプリンタに広く採用されてい
る。通常、アウトラインフォント作成のためのデータデ
ィジタル化の過程では、スキャナで取り込んだ文字等の
2値画像からアウトラインを抽出し、整形加工する。例
えば、明朝体、ゴシックといった所定の文字セットの全
ての文字についてこれを行い、アウトラインデータを作
成する。
【0003】アウトラインデータの高速塗りつぶしのた
めの方法は、例えば特願平5−116378号等により
紹介されている。ここでは、文字のアウトラインデータ
は直線近似された閉多角形の輪郭線の集合によって表現
され、これらの多角形の輪郭線は相互交差も自己交差も
せず、また輪郭線データは文字の内部領域を左右いずれ
か一方の側、例えば右側に見込むような順序の頂点列と
して表現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アウトライ
ンデータの利用の過程では、アウトラインデータを所定
の表示位置と大きさに変換し、文字の内部領域を塗りつ
ぶすか、アウトラインに沿う線描画を行うことにより表
示処理をする。このような表示処理を行う際に、文字の
アウトラインを構成する輪郭線の順序は基本的には任意
である。しかしながら、塗りつぶしの際には、塗りつぶ
しのための走査線とフォントデータを構成する各輪郭線
との交点を求める演算処理が必要になる。従って、複雑
な文字になると、この演算処理に要する時間は無視でき
ないほど大きくなる。このとき、後で説明するように、
アウトラインを構成する各輪郭線の順序によって演算処
理の速度が変わってくる。従って、演算処理上、効率の
よいデータ配列を行えば、塗りつぶし速度を向上させる
ことができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため、次のような構成を採用する。初めに、相互交
差も自己交差もせず、文字の内部領域を左右いずれか一
方の所定の側に見込む向きを持つ線分から成る輪郭線の
集合により、文字を表現したアウトラインデータを入力
する。次に、全ての輪郭線を、文字の内部領域を内側に
持つ外輪郭線群と、文字の内部領域を外側に持つ内輪郭
線群とに分類し、これら全ての輪郭線について、所定の
基準直交座標軸に平行な最小の辺を持つ外接長方形を求
める。更に、各輪郭線の外接長方形が外輪郭線群に分類
されたいずれかの輪郭線の外接長方形に囲まれるかどう
かを判別して、この判別結果を要素とする包含関係行列
を作成する。
【0006】続いて、この包含関係行列において、いず
れかの外輪郭線が別の外輪郭線に囲まれる関係が成立す
れば、いずれかの外輪郭線と、その外輪郭線により囲ま
れる全ての内輪郭線は、別の外輪郭線に囲まれないもの
と、包含関係行列を更新し、この更新を、全ての外輪郭
線が別の外輪郭線に囲まれるという包含関係が無くなる
まで繰り返す。以上の処理によって、全ての内輪郭線が
いずれか唯1個の外輪郭線に囲まれるという包含関係を
持ち、この包含関係を持つグループ順に輪郭線を整列さ
せたアウトラインデータを得る。
【0007】
【作用】この発明によるアウトラインデータは、外輪郭
線とこの外輪郭線に囲まれるいくつかの内輪郭線とが1
つのグループを構成し、このグループ毎に輪郭線を整列
させる。文字の塗りつぶしは外輪郭線の範囲を最大限と
し、これに囲まれたいくつかの内輪郭線により規定され
た範囲のみに着目すればよく、演算処理が容易になり、
高速塗りつぶしが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説
明する。図1は、本発明のアウトラインデータ処理方法
を示すフローチャートである。なお、本発明の具体的な
説明に入る前に、一般的なアウトライン文字の塗りつぶ
し方法を説明する。図2は、比較例として示す文字全体
の一括塗りつぶし方法説明図である。同図は文字の塗り
つぶし処理の途中の状態を示しており、文字の内部領域
の内、斜線を施した部分が既に塗りつぶされた部分であ
る。これは文字全体を表示面上の走査線単位に塗りつぶ
していく方法である。ここでは走査線に沿った右方向を
x軸、x軸から時計回りに90度回転した方向をy軸と
している。アウトラインデータは例えばこのような基準
直交座標系で定義されているものとする。
【0009】この文字のアウトラインデータは19個の
輪郭線から構成されており、各輪郭線上の1頂点の右上
近傍に輪郭線の格納順序を+1、+2、+3、…+19
というように示している。例えば、アウトラインデータ
の最初の輪郭線は+1で示す頂点から始まる4頂点から
成る長方形である。どの輪郭線も文字の内部領域を右側
に見込む向きに定義され、反時計回りに4頂点の座標が
メモリ内に格納されている。以下、これを単に輪郭線+
1と呼ぶことにする。
【0010】また、アウトラインデータの第4番目の輪
郭線は+4で示す頂点から始まり、文字の内部領域を右
側に見込むように進むと、時計回りに33頂点から成る
多角形を構成する。そして、最後の19番目の輪郭線は
+19の頂点から始まり、時計回りに38頂点から成る
多角形を構成する。この19個の輪郭線データの順序を
任意に入れ換えたとしても、図2の塗りつぶし方法を用
いる限りは、全ての輪郭線データを同時に用いた処理と
なるので同じ表示結果が得られる。
【0011】ところで、この図からも分かるように、文
字の内部領域全体は複数個の地続きの連続領域に分かれ
ており、各連続領域は外輪郭線1個と任意個の内輪郭線
によって囲まれている。例えば、「魚」の上部の文字領
域は、+4を外輪郭線とし、+1、+2、+3、+7、
+8の5個の内輪郭線を持つ連続領域である。また、
「魚」の下部の4画はそれぞれが内輪郭線を持たない外
輪郭線1個で囲まれた連続領域である。こうして、
「鰻」(うなぎ)の文字全体は外輪郭線と1対1に対応
した8個の連続領域から成る。
【0012】この連続領域単位に塗りつぶしを行う方
が、走査線と全輪郭線との交点を演算しながら文字全体
を1度に塗りつぶすよりも、1度に取り扱うデータ量が
少なくて済むので明らかに高速に実行できる。図3は、
この連続領域単位に塗りつぶし処理を行う方法を示して
いる。この例は、最初に「魚」の上部領域が塗りつぶさ
れ、次に右側の「四」の領域が途中まで塗りつぶされた
状態を示している。こうして8個の連続領域を任意の順
に塗りつぶす。
【0013】この処理を可能にするためには、輪郭線デ
ータの格納順序を予め連続領域毎にまとめておいた方が
よい。図3の例では第1の連続領域は+1から+6まで
の輪郭線で囲まれ、第2の連続領域は+7から+10ま
での輪郭線で囲まれるようにしている。このように、輪
郭線データの格納順序を同じ連続領域を囲むもので分類
しまとめることを、以下輪郭線の整列化と呼ぶことにす
る。従って、整列化されていないアウトラインデータを
整列化することによって高速な描画処理が可能になる。
【0014】図4に、輪郭線の整列化をするための1つ
の方法を示す。これは、画面を見ながら人為的に隣接輪
郭線の交換操作の繰り返しを行った履歴を示している。
第1回目は図2の画面を見ながら+3と+4の輪郭線デ
ータの順序を物理的に入れ換える。他の輪郭線データは
移動しない。その結果、データの格納順序を示す画面を
再表示すれば+3の位置に+4が、+4の位置に+3が
表示される。
【0015】第2回目は+2と+3を交換することによ
り、+2が最初の+4の位置に表示される。第3回目は
+1と+2を交換することにより、+1が最初の+4の
位置に表示される。即ち、+1が外輪郭線となり、外輪
郭線が先頭に来る。次の第4回目から第7回目の操作ま
でで、最初の連続領域を囲む全ての輪郭線データが先頭
にまとめられる。第17回目の操作までで、図3の状態
になる。最後の2回の操作は「日」の部分を囲む輪郭線
の交換操作である。
【0016】図5は、整列されたアウトラインデータを
示す。本発明においては、ここに示すように、アウトラ
インデータの整列化を行う。なお、ここで、文字の内部
領域を内側に持つ輪郭線を外輪郭線と呼び、文字の内部
領域を外側に持つ輪郭線を内輪郭線と呼ぶ。即ち、まず
第1外輪郭線に続いて、この外輪郭線に囲まれる内輪郭
線についてのデータが4個配列される。そして、次に、
第2外輪郭線のデータが続き、更に第2外輪郭線に囲ま
れる内輪郭線のデータが3個続く。その後、第3外輪郭
線、第4外輪郭線は、例えば内輪郭線を持たない輪郭線
とする。このような順序で輪郭線のデータが配列されれ
ば、先に説明した連続領域の高速塗りつぶしが行われ
る。
【0017】なお、本発明においては、アウトラインデ
ータについて、予め図4を用いて説明したような処理に
よって輪郭線の整列をさせる。この場合に、人手によっ
て1文字分ずつ、その整列化を行っていてはその処理に
時間がかかりすぎる。従って、次の実施例では、以下に
説明するような方法によって自動的な整列化を行う。こ
こで、図1に戻って、本発明の文字データの処理方法を
順に説明する。なお、上記のような整列化されていない
アウトラインデータが予め存在するものとし、本発明
は、そのアウトラインデータを先に説明したような連続
領域毎の高速塗りつぶしができるように輪郭線の順序を
入れ換えるといった過程で採用される。
【0018】まず、図1のステップS1では、文字の輪
郭線の整列化されていないアウトラインデータが入力さ
れ、メモリに読み込まれる。最初に図2で示した「鰻」
のアウトラインデータが入力された場合について、以後
の処理内容を説明する。
【0019】ステップS2では、全ての輪郭線につき、
外輪郭線と内輪郭線とに分類する。それには、輪郭線が
n個の頂点列(x1,y1),(x2,y2),…,
(xn,yn)で構成される場合、 S=(x1y2−x2y1)+(x2y3−x3y2)
+…+(xny1−x1yn) の値Sを算出する。
【0020】Sの絶対値は多角形の面積の2倍を表す。
また、Sの符号が正なら時計回り、負なら反時計回りで
あることを示す。この例では、各輪郭線を文字の内部領
域を右側に見込む向きを持つと定義している。従って、
時計回りなら、文字の内部領域は内側にくる。また、反
時計回りなら文字の内部領域は外側にくる。その結果、
+4,+9,+13,+14,+15,+16,+1
7,+19の8個の頂点列はSが正であるから外輪郭線
として、その他の11個の頂点列はSが負であるから内
輪郭線として分類される。図6に、その結果得られた分
類を含む包含関係行列を示す。最も左の欄は格納順序を
用いた輪郭線固有の番号で、その右の欄が分類で、1な
ら外輪郭線、0なら内輪郭線である。
【0021】次に、図1のステップS3で図6に示した
ような包含関係行列を求める。その準備として、各輪郭
線の外接長方形(バウンディングボックス)を求める。
外接長方形とは、輪郭線を囲み、x軸及びy軸に平行な
最小の辺を持つ長方形である。それぞれ座標(X,Y)
に頂点を持つ多角形の場合は、x1,x2,…,xnの
最小値をxmin、最大値をxmaxとし、y1,y
2,…,ynの最小値をymin、最大値をymaxと
すれば、(xmin,xmax,ymin,ymax)
が外接長方形を表している。
【0022】図7に、外接長方形と多角形(輪郭線)と
の関係を示す。図に示すように、輪郭線11に少なくと
も一点が接する線に囲まれた外接長方形12が最小のも
のとなる。図8に、2つの多角形の外接長方形同志の包
含関係を示す。図8(a)に示すように、一般に、2つ
の多角形の間に包含関係が存在すれば、それらの外接長
方形12Aと12Bの間にも包含関係が存在する。これ
により、外輪郭線11と内輪郭線13の関係が明らかに
なる。一方、同図(b)に示すように、2つの多角形1
1,13の間に包含関係が存在しなくても、それらの外
接長方形間に包含関係が存在することがある。
【0023】しかし、多角形間の真の包含関係を判定す
るには、頂点数が多いと多大の計算処理を必要とする。
従って、より簡易に求められる外接長方形間の包含関係
で近似し推定することにより、計算時間を大幅に節約す
ることができる。ちなみに、1点と多角形の包含関係を
判定するには、点が各辺を見込む角度を求め、その代数
和が0なら外部とし、±2πなら内部とする。
【0024】この外接長方形間の包含関係を、文字の全
ての輪郭線を第1要素とし、全ての外輪郭線を第2要素
とするあらゆる順序対に対して求める。そのために、第
1要素を行方向に第2要素を列方向に並べた行列を用意
し、第1要素の多角形+iの外接長方形が第2要素の多
角形+jの外接長方形に完全に含まれるか否かを判別
し、含まれるならば行列の第(i,j)要素を1とし、
含まれないならば第(i,j)要素を0とする。
【0025】即ち、多角形+iの外接長方形を(xmi
n1,xmax1,ymin1,ymax1)、多角形
+jの外接長方形を(xmin2,xmax2,ymi
n2,ymax2)とすると、 xmin2≦xmin1、xmax1≦xmax2 ymin2≦ymin1、ymax1≦ymax2 の全てが成立するときに限り、第(i,j)要素を1に
する。
【0026】ここで、iは全輪郭線だから1から19ま
での全ての数値を取り、jは外輪郭線だから4,9,1
3,14,15,16,17,19の8通りの数値を取
る。その結果を図7の包含関係行列中央部分に示す。i
=jの場合、第(i,j)要素は必ず1になる。jが内
輪郭線である列は処理が行われないので空白になってい
るが、この部分は0で満たして正方行列にしておくもの
とする。
【0027】次に、包含関係行列の各行の1の個数をカ
ウントし、図6の右側の「外輪郭線数」の欄に記す。こ
れは、各輪郭線がそれぞれ何個の外輪郭線に囲まれてい
るかを示す。図1のステップS4では、この「外輪郭線
数」欄が全て1になっているかどうかをチェックし、S
5ではその結果によって分岐する。図6の例の場合は外
輪郭線数が全て1の状態にある。この場合は、満足すべ
き状態としてステップS5のチェックを通過し、ステッ
プS7の輪郭線の整列化に進む。
【0028】ところで、外輪郭線はそれ自身によって囲
まれ、内輪郭線はそれを境界とする連続領域を囲む外輪
郭線によって囲まれているから、「外輪郭線数」は1ま
たはそれ以上であって0になることはない。従って、内
輪郭線が存在するにもかかわらず、「外輪郭線数」が0
の場合はエラー表示をしてその文字の処理を中止する。
問題は「外輪郭線数」が2以上の場合の処理方法にある
が、その前に「鰻」の文字についてステップS7のアウ
トラインデータの整列化方法を示す。それには、今まで
処理してきた輪郭線の整列化されないアウトラインデー
タとは別に、出力用アウトラインデータ領域をメモリ上
に用意する。
【0029】まず、図6の「外/内」欄を上から見て行
き、最初の1を探す。この場合、+4が最初の外輪郭線
であるから、+4の外輪郭線データを出力用アウトライ
ンデータ領域の先頭位置に複写して格納する。次に、図
6の包含関係行列の第4列目(+4とある列)を上から
下に見て行き、行列要素の値が1である行番号を持つ内
輪郭線のデータを出力用アウトラインデータ領域の引き
続く位置に順に格納していく。即ち、+1が2番目に、
+2が3番目に、+3が4番目に、+7が5番目に、+
8が6番目に、それぞれ格納位置が変更される。この中
には、+4以外の外輪郭線が含まれることはない。
【0030】次に、図6の「外/内」欄の次の1を探
し、次の外輪郭線+9に対して同様の処理をすれば、入
力されたアウトラインデータの+9、+10、+11、
+12が、出力されるアウトラインデータのそれぞれ
7、8、9、10番目に格納される。以後は、+13の
単独外輪郭線が11番目に、+14、+5、+6の外と
内の輪郭線が12、13、14番目に、+15、+1
6、+17の単独外輪郭線が15、16、17番目に、
+19、+18の外と内の輪郭線が18、19番目に格
納される。
【0031】図9は、こうして整列化された出力用アウ
トラインデータの包含関係行列を改めて求めたものであ
る。空白欄は0を示す。これは、外輪郭線を外側境界と
し、任意個の内輪郭線を内側境界とする連続領域の集積
として文字のアウトラインを表現したものになっている
から、図3で説明した方法により高速に塗りつぶしがで
きる。次の図1のステップS8で出力用アウトラインデ
ータが実際に出力され、ステップS9からステップS1
に戻って次の文字が処理される。
【0032】次に、外輪郭線数が2以上の外輪郭線また
は内輪郭線が存在する場合の処理方法を説明する。これ
を多重包含関係と呼ぶことにし、図1のステップS6で
この多重包含関係を除去する。この処理は2段階に分け
て考える。最初の段階は、外輪郭線が他の外輪郭線に囲
まれている場合の処理である。図10に、多重包含関係
除去の説明図を示す。この例に示すように、塗りつぶし
領域jは塗りつぶし領域iを取り囲んでいる。同図
(a)は外輪郭線11Bが外輪郭線11Aに真の意味で
包含されている場合で、同図(b)は外輪郭線11Bが
外輪郭線11Aに外接長方形の意味で包含されている場
合である。しかし、処理方法はいずれも共通である。
【0033】この処理方法は、外輪郭線11Aと外輪郭
線11Bの両方に囲まれる全ての内輪郭線を外側の外輪
郭線11Aには囲まれないものとして包含関係行列の1
の数を減らして行くことである。それには、各外輪郭線
の包含関係行列に着目し、両方の外輪郭線の要素が1の
各行について外輪郭線11Aの要素を0にする。こうし
て、外輪郭線同志の包含関係を除去すると共に、これを
利用して内輪郭線と外輪郭線の多重包含関係を除去す
る。また、この方法では外輪郭線同志の多重包含関係が
あれば、それも同時に除去することに注意すべきであ
る。
【0034】図10の(a)では以上の操作を1回行え
ばよく、図10の(b)では3回行えば多重包含関係が
除去できる。即ち、外輪郭線同志の包含関係がなくなる
までこの操作を繰り返す。この操作は幾何学的な処理を
含んでいないから極めて高速にできる。ほとんどの通常
書体のアウトラインデータセットは、以上述べた第1段
階の処理で全ての「外輪郭線数」が1になる。JIS第
1及び第2水準の明朝体文字での試験結果では、99.
9%以上がパスしている。しかし、この方法はいかなる
形状の領域にも適用できることを保証するものではな
い。
【0035】図11に、多重包含関係除去の失敗例説明
図を示す。例えば、この図は2個の外輪郭線11A、1
1Bと1個の内輪郭線12の間で、内輪郭線12が外輪
郭線11Aで囲まれ、外輪郭線11Bの外接長方形が内
輪郭線12の外接長方形を囲んでいるので、外輪郭線1
1Aと内輪郭線12との真の包含関係が誤って除去され
てしまうものである。前記試験ではこのような誤りは生
じなかった。次に、多重包含関係除去のために、これま
で説明した第1段階の処理を行った後に、なお図1ステ
ップS5のチェックを通らないときは、ステップS6に
おける第2段階の処理に進む。ここでの処理内容は、2
個以上の外輪郭線の外接長方形によって囲まれる内輪郭
線が存在するとき、その内輪郭線を真の意味で囲む唯一
の外輪郭線を選定することである。
【0036】図12に、このような方法の説明図を示
す。(a)、(b)いずれの例も、内輪郭線12は、2
つの外輪郭線11Aと11Bの外接長方形の間に包含関
係がないので、内輪郭線12が外輪郭線11A、11B
ののどちらに真に包含されているかが判定できない状況
を示している。
【0037】第2発明は、この判定を外接長方形の面積
を利用した簡易な計算で行うものである。外接長方形の
面積は、 SB=(xmax−xmin)・(ymax−ymi
n) によって求める。包含関係行列で、内輪郭線12が2個
の外輪郭線11Aと11Bを持つとき、外輪郭線11A
と11Bの外接長方形の面積をそれぞれSB1、SB2
とすると、SB1≦SB2なら外輪郭線11Bの要素を
0とし、SB1>SB2なら外輪郭線11Aの要素を0
とする。全ての内輪郭線の外輪郭線数が1となるまで、
以上の操作を繰り返す。
【0038】これは、文字のアウトラインの場合に、上
記のような状況下で、外接長方形の面積が小さい方の外
輪郭線が、必ず真の外輪郭線であったという試験結果に
基づいた方法である。JIS第1及び第2水準の明朝体
文字での試験結果では、この方法で100%正しい結果
を出している。しかし、この方法はいかなる形状の領域
にも適用できることを保証するものではない。例えば、
図12(a)は外輪郭線11Aと内輪郭線12の真でな
い包含関係が正しく除去されるが、同図(b)では11
Bと12の真の包含関係が誤って除去される。
【0039】次に、以上述べた多重包含関係の除去方法
を包含関係行列を用いて再度説明する。図13は11個
の輪郭線から成るアウトライン文字の例である。また、
図14はその包含関係行列で、+3から+10までの8
個の輪郭線はいずれも3個の外輪郭線を持っているの
で、多重包含関係除去の処理を必要としている。この場
合、包含関係行列を見ると、2個の外輪郭線+1と+2
は互いに包含関係にないが、これらは+3から+10ま
での輪郭線を全て包含している。しかし図13を見る
と、これらは真の包含関係ではないから全て除去すべき
ものである。
【0040】第1段階では、外輪郭線同志の包含関係が
検出され、それに基づいた多重包含関係が除去される。
この場合は、包含関係行列中の(+5,+1)及び(+
5,+2)の2個の外輪郭同志の包含関係が存在するか
ら、まず、第+5列と第+1列について、+5列が1で
ある全ての行について+1列を0にし、次に、第+5列
と第+2列について、+5列が1である全ての行につい
て+2列を0にする。図15に、こうした多重包含関係
除去後の状態説明図を示す。図のように、太枠で囲んだ
部分が0になる。ここで、改めて外輪郭線数を求めてチ
ェックすると、内輪郭線+8、+9、+10の外輪郭線
数は依然として3のままである。
【0041】そこで、第2段階の多重包含関係除去処理
を行う。それには、この処理に関わる全ての外輪郭線の
外接長方形の面積を求めておく。その結果を図15の右
端に16進数で示す。まず、内輪郭線+8が外輪郭線+
1と+2と+11の3者に囲まれることから、これら外
輪郭線の外接長方形の面積を比較すると、+11の外接
長方形の面積が最小であるから、(+8,+1)及び
(+8,+2)の要素1が0に変わる。内輪郭線+9及
び+10についても同じ処理が行われる。
【0042】図16は第2段階の処理後の状態を示す。
図のように、更に太線で囲んだ部分が0になる。以上で
外輪郭線数は全て1になるので、輪郭線の整列化を行
う。図17は、整列化された包含関係行列を示す。
【0043】本発明は以上の実施例に限定されない。輪
郭線の定義を上記の例の場合、文字の内部領域を右側に
見込む向きを持つ線分として説明した。しかし、これは
文字の内部領域を左側に持つ線分として定義し処理して
もよい。また、本発明において、文字というのは通常の
文章に使用される任意の文字と記号等も含む。また、ア
ウトラインデータを構成する全ての輪郭線を外側輪郭線
群と内側輪郭線群とに分類する方法は、上記の例の他、
同様の類似した演算処理によって実行することが可能で
ある。また、所定の基準直交座標軸に平行な外接長方形
を求める場合に、その基準直交座標軸は自由な方向に設
定することが可能である。また、包含関係行列の構成も
上記のような形態以外に同様の値を配列した各種の形式
をとることが可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明のアウトラインデー
タ処理方法によれば、全ての内輪郭線がただ1個の外輪
郭線に囲まれるという包含関係を持ち、この包含関係を
持つグループ毎に輪郭線を整列させたアウトラインデー
タを得て、塗りつぶしを行うため、連続領域単位の塗り
つぶしを行うことができ、処理速度が高速化される。し
かも、多くの計算時間を必要とする幾何学的処理を含ま
ずに演算を進めることも可能なため、処理速度の高速化
が図られる。また、一定の処理により、自動的にアウト
ラインデータを構成する輪郭線間の包含関係を調べて整
列化することもできるため、大量のアウトラインデータ
による文字フォント作成処理のための時間を大幅に節約
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアウトラインデータ処理方法実施例を
示すフローチャートである。
【図2】文字全体の一括塗りつぶし方法比較例説明図で
ある。
【図3】連続領域単位の塗りつぶし方法説明図である。
【図4】隣接輪郭線の交換操作説明図である。
【図5】整列させたアウトラインデータ説明図である。
【図6】包含関係行列説明図である。
【図7】外接長方形と輪郭線との関係を示す説明図であ
る。
【図8】外接長方形の包含関係説明図である。
【図9】整列化された包含関係行列説明図である。
【図10】包含関係除去の説明図である。
【図11】多重包含関係除去の失敗例説明図である。
【図12】包含関係除去の説明図である。
【図13】多重包含関係を持つアウトライン文字説明図
である。
【図14】多重包含関係を持つ行列説明図である。
【図15】多重包含関係除去後の状態説明図である。
【図16】多重包含関係除去後の状態説明図である。
【図17】整列化された包含関係行列説明図である。
【符号の説明】
S1〜S9 処理ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09G 5/24 9471−5G 9365−5L G06F 15/72 355 U

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の輪郭線の集合により、文字を表現
    したアウトラインデータを使用して、文字の塗りつぶし
    を行う場合に、 前記全ての輪郭線を、文字の内部領域を内側に持つ外輪
    郭線群と、文字の内部領域を外側に持つ内輪郭線群とに
    分類し、 全ての内輪郭線がいずれか唯1個の外輪郭線に囲まれる
    という包含関係を持つとき、この包含関係を持つグルー
    プ毎に輪郭線を整列させたアウトラインデータを得て、
    前記グループ毎に規定された連続した領域単位で、塗り
    つぶしを実行することを特徴とするアウトラインデータ
    処理方法。
  2. 【請求項2】 相互交差も自己交差もせず、文字の内部
    領域を左右いずれか一方の所定の側に見込む向きを持つ
    線分から成る輪郭線の集合により、文字を表現したアウ
    トラインデータを入力し、 前記全ての輪郭線を、文字の内部領域を内側に持つ外輪
    郭線群と、文字の内部領域を外側に持つ内輪郭線群とに
    分類し、 前記全ての輪郭線について、所定の基準直交座標軸に平
    行な最小の辺を持つ外接長方形を求め、 前記各輪郭線の外接長方形が前記外輪郭線群に分類され
    たいずれかの輪郭線の外接長方形に囲まれるかどうかを
    判別して、 この判別結果を要素とする包含関係行列を作成し、 この包含関係行列において、いずれかの外輪郭線が別の
    外輪郭線に囲まれる関係が成立すれば、前記いずれかの
    外輪郭線と、その外輪郭線により囲まれる全ての内輪郭
    線は、前記別の外輪郭線に囲まれないものと、前記包含
    関係行列を更新し、 この更新を、全ての外輪郭線が別の外輪郭線に囲まれる
    という包含関係が無くなるまで繰り返して、 全ての内輪郭線がいずれか唯1個の外輪郭線に囲まれる
    という包含関係を持ち、この包含関係を持つグループ毎
    に輪郭線を整列させたアウトラインデータを得ることを
    特徴とするアウトラインデータ処理方法。
  3. 【請求項3】 2個以上の外輪郭線により同時に囲まれ
    る内輪郭線が存在するとき、 その内輪郭線を囲む全ての外輪郭線のうち、外接長方形
    の面積が最小な外輪郭線を1個選択し、 選択されない外輪郭線は、前記内輪郭線を囲まないもの
    と、包含関係行列を更新することを特徴とする請求項2
    記載のアウトラインデータ処理方法。
JP6136497A 1994-05-26 1994-05-26 アウトラインデータ処理方法 Pending JPH07320072A (ja)

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