JPH07318969A - カラー液晶表示装置 - Google Patents

カラー液晶表示装置

Info

Publication number
JPH07318969A
JPH07318969A JP6108460A JP10846094A JPH07318969A JP H07318969 A JPH07318969 A JP H07318969A JP 6108460 A JP6108460 A JP 6108460A JP 10846094 A JP10846094 A JP 10846094A JP H07318969 A JPH07318969 A JP H07318969A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
cell
color
display
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6108460A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiharu Nishino
利晴 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP6108460A priority Critical patent/JPH07318969A/ja
Priority to US08/419,470 priority patent/US5680184A/en
Priority to TW084103648A priority patent/TW464776B/zh
Priority to CN95104366A priority patent/CN1116316A/zh
Priority to KR1019950008549A priority patent/KR0158072B1/ko
Publication of JPH07318969A publication Critical patent/JPH07318969A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】カラーフィルタを用いずに光を着色して明るい
カラー表示を得ることができ、しかも、背景色と表示色
とを任意に変化させて表示にバリエーションをもたせる
ことができるカラー液晶表示装置を提供する。 【構成】液晶層の各領域に選択的に電圧を印加するため
の電極33,34を備え液晶分子38aをツイスト配向
させた表示駆動用液晶セル30と、液晶層にそのほぼ全
域にわたって電圧を印加するための電極43,44を備
え液晶分子48aをホメオトロピック配向させた着色用
液晶セル40と、一対の偏光板51,52とを選択図の
ように配置し、前記2つの液晶セル30,40の複屈折
効果と一対の偏光板51,52の偏光作用とによって光
を着色するとともに、着色用液晶セル40に電圧を印加
して液晶分子48aの配向状態を変化させることによ
り、この着色用液晶セル40の複屈折効果を変化させ
て、背景色と表示色とを任意に変化させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー液晶表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、着色した表示が得
られるカラー液晶表示装置がある。図5は従来のカラー
液晶表示装置の断面図であり、この液晶表示装置は、カ
ラーフィルタ19を備えた液晶セル10と、この液晶セ
ル10をはさんで配置された一対の偏光板21,22と
からなっている。
【0003】上記液晶セル10は、液晶層の各領域に選
択的に電圧を印加するための透明な電極13,14を形
成しその上に配向膜15,16を設けた上下一対の透明
基板11,12をそれぞれの電極形成面を互いに対向さ
せて配置し、この両基板11,12間に液晶18を挟持
させたもので、前記両基板11,12は枠状のシール材
17を介して接合されており、液晶18は、両基板1
1,12間のシール材17で囲まれた領域に封入されて
いる。
【0004】なお、この液晶セルは例えばセグメント表
示型のものであり、その上基板11に形成された電極1
3はコモン電極、下基板12に形成された電極14は表
示パターンに対応する形状の複数のセグメント電極であ
る。
【0005】そして、カラーフィルタ19は、上記液晶
セル10の一方の基板、例えば下基板12の内面に設け
られており、このカラーフィルタ19は基板12上に形
成され、この基板12側の透明電極14は前記カラーフ
ィルタ19の上に形成されている。
【0006】このカラー液晶表示装置としては、一般
に、TN型のものが用いられており、液晶セル10の液
晶18の分子18aは両基板11,12間においてほぼ
90°のツイスト角でツイスト配向されている。また、
一対の偏光板21,22は、その透過軸を互いにほぼ平
行にして配置されており、これら偏光板21,22の透
過軸は、液晶セル10の一方の基板側の液晶分子配向方
向とほぼ平行またはほぼ直交している。
【0007】なお、液晶表示装置には、透過型のもの
と、裏面側に反射板を配置した反射型のものとがある
が、カラーフィルタを備えたカラー液晶表示装置は、図
5に示したような透過型のものとされている。
【0008】上記カラー液晶表示装置は、その裏面側か
ら照明光を入射させて表示するものであり、例えば図5
において下側から照明光を入射させた場合は、その光が
下偏光板22により直線偏光されて液晶セル10に入射
し、まずカラーフィルタ19を通って着色光になる。
【0009】そして、液晶セル10の液晶分子18aが
ツイスト配向状態にあるときは、液晶セル10に入射し
た直線偏光が、液晶18の複屈折効果による旋光作用を
受けて、ほぼ90°旋光された直線偏光となって液晶セ
ル10を出射し、この光が上偏光板21で吸収されて、
表示が“黒”になる。
【0010】一方、液晶セル10の電極13,14間に
オン電圧を印加すると、電圧が印加された領域の液晶分
子18aが基板11,12面に対しほぼ垂直に立上り配
向してその領域の旋光作用がほとんどなくなるため、こ
の領域に入射した直線偏光がそのまま液晶セル10を出
射し、この光が上偏光板21を透過し、電圧印加領域に
対応する部分の表示が、カラーフィルタ19により着色
された色になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカラー液晶表示装置は、カラーフィルタ19を用い
て着色光を得るものであるため、光の透過率が低く、し
たがって表示が暗いという問題をもっている。
【0012】これは、カラーフィルタ19での光の吸収
によるものであり、カラーフィルタは、その色に対応す
る波長帯域以外の波長光を吸収するだけでなく、前記波
長帯域の光もかなり高い吸収率で吸収するため、カラー
フィルタ19を出射する着色光が、カラーフィルタ19
に入射する前の前記波長帯域の光に比べて大幅に光量を
減じた光になり、表示が暗くなってしまう。
【0013】なお、図5に示したカラー液晶表示装置は
透過型のものであるが、このカラー液晶表示装置の裏面
側に反射板を配置して反射型装置とすると、装置の表面
側から入射し、前記反射板で反射されて表面側に出射す
る光がカラーフィルタを2度通って二重に光量を減じる
ため、表示がかなり暗くなって、表示装置としてはほと
んど使用できなくなる。
【0014】しかも、上記従来のカラー液晶表示装置
は、液晶セル10の液晶分子18aがツイスト配向状態
にある領域に対応する背景部の表示が“黒”、背景中の
表示の色がカラーフィルタ17により着色された色であ
るため、背景色と表示色が一義的に決まってしまってい
た。
【0015】本発明は、カラーフィルタを用いずに光を
着色して明るいカラー表示を得ることができ、しかも、
背景色と表示色とを任意に変化させて表示にバリエーシ
ョンをもたせることができるカラー液晶表示装置を提供
することを目的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー液晶表示
装置は、液晶層の各領域に選択的に電圧を印加するため
の電極を形成しその上に配向膜を設けた一対の基板間に
液晶を挟持させるとともにこの液晶の分子を前記両基板
間においてツイスト配向させてなり、前記液晶の分子
が、前記電極間に印加される電圧によって立上がり配向
する表示駆動用液晶セルと、液晶層にそのほぼ全域にわ
たって電圧を印加するための電極を形成しその上に配向
膜を設けた一対の基板間に液晶を挟持させるとともにこ
の液晶の分子をホメオトロピック配向またはホモジニア
ス配向させてなり、前記液晶の分子が、前記電極間に印
加される電圧に応じて前記ホメオトロピック配向状態か
ら一方向に倒伏配向するかあるいは前記ホモジニアス配
向から立上がり配向する着色用液晶セルと、一対の偏光
板とを備え、前記表示駆動用液晶セルと前記着色用液晶
セルとを互いに重ねて配置し、これら両液晶セルをはさ
んで前記一対の偏光板を配置したことを特徴とするもの
である。
【0017】このカラー液晶表示装置において、例え
ば、前記表示駆動用液晶セルの液晶分子ツイスト角はほ
ぼ90°であり、一方の偏光板の透過軸が、前記表示駆
動用液晶セルの一方の基板側における液晶分子の配向方
向とほぼ平行またはほぼ直交し、他方の偏光板の透過軸
が、前記表示駆動用液晶セルの他方の基板側における液
晶分子の配向方向とほぼ平行またはほぼ直交しており、
かつ、前記一対の偏光板のうち、少なくとも着色用液晶
セルの光入射側に配置された偏光板の透過軸が、前記着
色用液晶セルの液晶分子の倒伏配向方向あるいはホモジ
ニアス配向方向に対して斜めにずれている。
【0018】なお、前記着色用液晶セルの光入射側に配
置された偏光板の透過軸と、前記着色用液晶セルの液晶
分子の倒伏配向方向あるいはホモジニアス配向方向との
ずれ角はほぼ45°が望ましい。
【0019】
【作用】本発明のカラー液晶表示装置においては、一方
の偏光板を通って入射した直線偏光が、表示駆動用液晶
セルと着色用液晶セルとを通って他方の偏光板に入射す
る。
【0020】そして、上記着色用液晶セルは、その液晶
分子がホメオトロピック配向状態あるいはホモジニアス
配向状態から電圧の印加により基板面に対してほぼ垂直
に立上がり配向した状態では光をほとんど複屈折させる
ことなく透過させるため、このときは、上記表示駆動用
液晶セルと一対の偏光板とで構成される液晶表示装置と
同様に表示動作する。
【0021】一方、上記着色用液晶セルの液晶分子がホ
メオトロピック配向状態から電圧の印加により一方向に
倒伏配向するかあるいはホモジニアス配向状態にあると
きは、この着色用液晶セルが位相差板と同様な複屈折効
果をもつため、着色用液晶セルを通る光が、液晶の複屈
折効果により偏光状態を変えられて楕円偏光となる。
【0022】そして、上記表示駆動用液晶セルの液晶の
分子は、オン電圧が印加されていない状態ではツイスト
配向状態にあり、電極間にオン電圧が印加されたときに
この電圧によって基板面に対してほぼ垂直に立上がり配
向するため、この表示駆動用液晶セルの液晶分子がツイ
スト配向状態にある領域に対応する背景領域では、一方
の偏光板を通って入射した直線偏光が、前記着色用液晶
セルと表示駆動用液晶セルの複屈折効果により波長ごと
に偏光状態が異なる楕円偏光となって他方の偏光板に入
射し、その楕円偏光をなす各波長光のうち、前記偏光板
を透過する偏光成分の光だけがこの偏光板を通って出射
して、この出射光がそれを構成する各波長光の比率に対
応した色に着色する。
【0023】また、前記表示駆動用液晶セルの液晶分子
が立上がり配向した領域に対応する表示領域では、表示
駆動用液晶セルの複屈折効果がほとんどなくなるため、
前記着色用液晶セルの複屈折効果だけを受けた楕円偏光
が他方の偏光板に入射し、そのうち、前記偏光板を透過
する偏光成分の光だけがこの偏光板を通って出射して、
この出射光がその各波長光の構成比率に対応した色に着
色する。の波長帯域に対応した色に着色する。
【0024】この表示領域の出射光の色は、前記他方の
偏光板に入射する楕円偏光の偏光状態が前記背景領域と
表示領域とで異なるため、背景領域の出射光の色とは異
なる色であり、したがって、ある色に着色した背景中に
他の色で表示情報が表示される。
【0025】また、上記着色用液晶セルの液晶分子は、
その初期配向状態がホメオトロピック配向である場合は
このホメオトロピック配向状態から電圧の印加により一
方向に倒伏配向し、初期配向状態がホモジニアス配向で
ある場合はこのホモジニアス配向状態から電圧の印加に
より立上がり配向するが、そのときの液晶分子の倒伏角
または立上がり角は、印加される電圧値によって決ま
る。
【0026】そして、着色用液晶セルの複屈折効果は、
液晶分子の配向状態に応じて変化するため、この着色用
液晶セルに印加する電圧値を制御してその複屈折効果を
変化させると、それに応じて上記他方の偏光板に入射す
る楕円偏光の偏光状態が変化し、背景領域の出射光と表
示領域の出射光とがそれぞれ他の色に着色する。
【0027】すなわち、このカラー液晶表示装置は、従
来のカラー液晶表示装置のようにカラーフィルタを用い
ずに、上記表示駆動用および着色用の2つの液晶セルの
複屈折効果と一対の偏光板の偏光作用とによって光を着
色するものであり、したがって着色光の光量は、表示装
置に入射する光のうちの前記着色光となる波長帯域の光
の量とほとんど変わらないから、光の透過率を高くして
明るいカラー表示を得ることができるし、また、上記着
色用液晶セルに印加する電圧値を制御することにより、
背景色と表示色とを任意に変化させて、表示にバリエー
ションをもたせることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
して説明する。図1はこの実施例のカラー液晶表示装置
の断面図であり、このカラー液晶表示装置は、光の透過
を制御するための表示駆動用液晶セル30と、着色光を
得るための着色用液晶セル40と、一対の偏光板51,
52と、反射板53とからなっている。
【0029】上記表示駆動用液晶セル(以下、駆動セル
という)30は、液晶層の各領域に選択的に電圧を印加
するための透明な電極33,34を形成しその上に配向
膜35,36を設けた上下一対の透明基板31,32を
それぞれの電極形成面を互いに対向させて配置し、この
両基板31,32間に液晶38を挟持させたもので、前
記両基板31,32は枠状のシール材37を介して接合
されており、液晶38は両基板31,32間のシール材
37で囲まれた領域に封入されている。
【0030】上記両基板31,32の配向膜35,36
は、ポリイミド等からなる水平配向膜であり、これら配
向膜35,36には、液晶分子38aの配向方向を規制
するための配向処理(例えばラビング処理)が、互いに
ほぼ直交する方向に施されている。
【0031】また、上記液晶38は、誘電異方性が正の
ネマティック液晶であり、この液晶38の分子は、上記
配向膜35,36によってそれぞれの基板31,32側
における配向方向を規制され、両基板31,32間にお
いてほぼ90°のツイスト角でツイスト配向されてい
る。
【0032】なお、この液晶セルは例えばセグメント表
示型のものであり、上基板31に形成された電極33は
コモン電極、下基板32に形成された電極34は表示パ
ターンに対応する形状の複数のセグメント電極である。
【0033】一方、上記着色用液晶セル(以下、着色セ
ルという)40は、液晶層にそのほぼ全域にわたって一
様に電圧を印加するための1枚膜状の透明電極43,4
4を形成しその上に配向膜45,46を設けた上下一対
の透明基板41,42をそれぞれの電極形成面を互いに
対向させて配置し、この両基板41,42間に液晶48
を挟持させたもので、前記両基板41,42は枠状のシ
ール材48を介して接合されており、液晶48は両基板
41,42間のシール材48で囲まれた領域に封入され
ている。なお、この着色セル40は、上記駆動セル30
とほぼ同じ面積の液晶セルである。
【0034】この着色セル40の両基板41,42に設
けた配向膜45,46は、シラン系化合物等からなる垂
直配向膜であり、これら配向膜45,46には、電圧印
加時の液晶分子48aの倒伏方向を規制するための配向
処理(例えばラビング処理)が、互いにほぼ平行でかつ
逆向きに施されている。
【0035】また、この着色セル40の液晶48は、誘
電異方性が負のネマティック液晶であり、この液晶48
の分子48aは、上記配向膜45,46の膜面に対して
ほぼ垂直に立上がった状態でホメオトロピック配向され
ている。
【0036】そして、上記駆動セル30と着色セル40
は、互いに重ねて配置されており、一対の偏光板51,
52は、前記2つの液晶セル30,40をはさんで配置
されている。なお、この実施例では、駆動セル30の上
に着色セル40を配置している。
【0037】また、上記反射板53は、例えば、表面
(反射面)を粗面化処理したアルミニウム薄板等からな
る拡散反射板であり、この反射板53は、液晶表示装置
の裏面、つまり図1において下側に配置した偏光板52
の外面に設けられている。
【0038】図2は、駆動セル30および着色セル40
の液晶分子38a,48aの配向状態と一対の偏光板5
1,52の透過軸の向きとを示す平面図である。この図
2のように、上記駆動セル30の上基板31側の液晶分
子配向方向31a(配向膜35の配向処理方向)は、基
準線(図では水平線)Oに対して図上左回りにほぼ45
°ずれた方向、下基板32側の液晶分子配向方向32a
(配向膜36の配向処理方向)は、前記上基板31側の
液晶分子配向方向31aに対して図上右回りにほぼ90
°ずれた方向にあり、この駆動セル30の液晶分子38
aは、下基板32から上基板31に向かって図上右回り
にほぼ90°のツイスト角でツイスト配向している。
【0039】一方、図2において、41aは上記着色セ
ル40の上基板41側の配向膜45の配向処理方向、4
2aは下基板42側の配向膜46の配向処理方向を示し
ており、この両基板41,42側の配向処理方向41
a,42aは、互いにほぼ平行で、かつ逆向きになって
いる。
【0040】そして、この着色セル40は、前記配向処
理方向41a,42a、つまり電圧印加時の液晶分子4
8aの倒伏方向を、上記基準線Oとほぼ平行にして配置
されている。なお、この着色セル40は、液晶分子48
aをホメオトロピック配向させたものであるため、その
液晶分子48aの分子長軸aは着色セル40の法線方向
にある。
【0041】さらに、上記一対の偏光板51,52のう
ち、上記着色セル40側に配置した上偏光板51は、そ
の透過軸51aを上記基準線Oに対し図上左回りにほぼ
45°ずらして設けられている。つまり、この上偏光板
51の透過軸51aは、上記駆動セル30の上基板31
側の配向処理方向31aとほぼ平行で、かつ、上記着色
セル40の電圧印加時の液晶分子倒伏方向(配向処理方
向41a,42a)に対してほぼ45°のずれ角で斜め
にずれている。
【0042】また、上記駆動セル30側に配置した下偏
光板52は、その透過軸52aを上記基準線Oに対し図
上右回りにほぼ45°ずらして設けられており、したが
って、この下偏光板52の透過軸52aは、駆動セル3
0の下基板側32の配向処理方向32aとほぼ平行で、
かつ、上偏光板51の透過軸51aに対してほぼ直交し
ている。
【0043】このカラー液晶表示装置は、その表面側
(図1において上側)から外光(自然光または室内照明
光)を入射させ、その光を裏面側の反射板53で反射さ
せて表示する反射型のものであり、上記駆動セル30の
コモン電極33と各セグメント電極34との間に表示情
報に応じて選択的にオン電圧を印加するとともに、上記
着色セル40の電極43,44間に印加する電圧を制御
して表示駆動される。
【0044】図3は、上記着色セル40の電極43,4
4間に電圧を印加した状態を示しており、この着色セル
40の電極43,44は、液晶層のほぼ全域にわたる1
枚膜状の電極であるため、この電極43,44間に電圧
を印加すると、着色セル40の液晶分子48aが液晶層
のほぼ全域にわたって、初期配向状態であるホメオトロ
ピック配向状態から一方向(両基板41,42側の配向
処理方向41a,42aに沿う方向)に倒伏配向する。
【0045】このときの液晶分子48aの倒伏角(着色
セル40の法線に対する角度)θは、印加される電圧値
によって決まり、印加電圧を高くするのにともなって、
倒伏角θが大きくなる。
【0046】図4は、着色セル40の電極43,44間
に電圧を印加したときの、駆動セル30および着色セル
40の液晶分子38a,48aの配向状態と一対の偏光
板51,52の透過軸の向きとを示す平面図であり、こ
のときは、着色セル40の液晶分子48aの分子長軸a
の向きが、上記基準線Oとほぼ平行になる。
【0047】上記カラー液晶表示装置の表示動作を説明
すると、このカラー液晶表示装置においては、その表面
側から上偏光板51を通って入射した直線偏光が、まず
着色セル40を通り、次いで駆動セル30を通って下偏
光板52に入射する。
【0048】そして、上記着色セル40は、その液晶分
子48aが図1のようにホメオトロピック配向している
状態(液晶分子48aの分子長軸aが図2のように着色
セル40の法線方向にある状態)では、液晶48の屈折
率異方性Δnの値が見掛け上“0”であり、したがっ
て、光をほとんど複屈折させることなく透過させるた
め、この着色セル40の電極43,44間に電圧を印加
していない状態、つまり着色セル40の液晶分子48a
が初期配向状態であるホメオトロピック配向状態にある
ときは、上記カラー液晶表示装置は、駆動セル30と一
対の偏光板51,52とで構成される液晶表示装置と同
様に表示動作する。
【0049】すなわち、このときは、上偏光板51を通
って入射した直線偏光が、その偏光状態のまま着色セル
40を通って駆動セル30に入射する。この駆動セル3
0の液晶分子38aは、オン電圧が印加されていない状
態では初期のツイスト配向状態(液晶分子が最も倒伏し
たツイスト配向状態)にあり、電極33,34間にオン
電圧が印加されたときに、この電圧によって基板31,
32面に対してほぼ垂直に立上がり配向する。
【0050】このため、駆動セル30の液晶分子38a
がツイスト配向状態にある領域に対応する背景領域で
は、駆動セル30に入射した直線偏光が、液晶38の複
屈折効果による旋光作用を受け、ほぼ90°旋光された
直線偏光となって駆動セル30を出射して下偏光板21
に入射する。
【0051】また、駆動セル30の液晶分子38aがオ
ン電圧の印加により立上がり配向した領域に対応する表
示領域では、液晶38の複屈折効果が見掛上“0”にな
って駆動セル30の旋光作用がほとんどなくなるため、
駆動セル30に入射した直線偏光が、その偏光状態のま
ま駆動セル30を出射して下偏光板21に入射する。
【0052】そして、この実施例では、上下の偏光板5
1,52の透過軸51a,52aを互いにほぼ直交させ
ているため、上記駆動セル30の液晶分子38aがツイ
スト配向状態にある領域に対応する背景領域では、駆動
セル30を出射して下偏光板21に入射した直線偏光が
この下偏光板21を透過して表示が“白”になり、ま
た、駆動セル30の液晶分子38aが立上がり配向した
領域に対応する表示領域では、駆動セル30を出射して
下偏光板21に入射した直線偏光がこの下偏光板21で
吸収されて表示が“黒”になる。
【0053】つまり、上記カラー液晶表示装置は、着色
セル40の電極43,44間に電圧を印加していない状
態では、ポジ表示タイプのTN型液晶表示装置と同様
に、“白”の背景中に“黒”で表示情報を表示する。
【0054】一方、上記着色セル40の電極43,44
間に電圧を印加して、その液晶分子48aを上記ホメオ
トロピック配向状態から一方向に倒伏配向させると、こ
の着色セル40が位相差板と同様な複屈折効果をもつよ
うになる。
【0055】すなわち、液晶分子がセル法線に対して一
方向に傾いて配向している液晶セルは、その液晶分子の
分子長軸の方向に遅相軸がある位相差板と考えてよく、
したがって、上記着色セル40の液晶分子48aを図3
のように一方向に倒伏配向させると、この着色セル40
が図4に示した分子長軸aの方向に遅相軸がある位相差
板と同様な複屈折効果をもつ。
【0056】このときの着色セル40の液晶48の見掛
けの屈折率異方性Δnは、次の (1)式で表され、この屈
折率異方性Δnは、液晶分子48aの倒伏角θ(図3参
照)に応じて変化する。
【0057】
【数1】
【0058】このため、着色セル40の電極43,44
間に電圧を印加してその液晶分子48aを一方向に倒伏
配向させた状態では、上偏光板51を通って着色セル4
0に入射した直線偏光が、着色セル40を通る過程でそ
の複屈折効果により偏光状態を変えられて楕円偏光とな
り、この楕円偏光が駆動セル30に入射する。
【0059】そして、駆動セル30の液晶分子38a
は、上述したように、オン電圧が印加されていない状態
ではツイスト配向状態にあり、電極33,34間にオン
電圧が印加されたときにこの電圧によって基板31,3
2面に対してほぼ垂直に立上がり配向するため、この駆
動セル30の液晶分子38aがツイスト配向状態にある
領域に対応する背景領域では、上偏光板51を通って入
射した直線偏光が、まず着色セル40の複屈折効果によ
り楕円偏光となり、この楕円偏光が、駆動セル30の旋
光作用によりさらに偏光状態を変えられて下偏光板52
に入射する。
【0060】すなわち、この背景領域では、上偏光板5
1を通って入射した直線偏光が、着色セル40の複屈折
効果と駆動セル30の旋光作用とを受けて、波長ごとに
偏光状態が異なる楕円偏光となって下偏光板52に入射
し、そのうち、前記下偏光板52を透過する偏光成分の
光だけがこの下偏光板52を通って出射して、この出射
光がそれを構成する各波長光の比率に対応した色に着色
する。
【0061】また、駆動セル30の液晶分子38aが立
上がり配向した領域に対応する表示領域では、この駆動
セル30の旋光作用がほとんどなくなるため、着色セル
40の複屈折効果だけを受けた楕円偏光が下偏光板52
に入射し、そのうち、前記下偏光板52を透過する偏光
成分の光だけがこの下偏光板52を通って出射して、こ
の出射光がその各波長光の構成比率に対応した色に着色
する。
【0062】この表示領域の出射光の色は、前記下偏光
板52に入射する楕円偏光の偏光状態が上記背景領域と
表示領域とで異なるため、背景領域の出射光の色とは異
なる色であり、したがって、ある色に着色した背景中に
他の色で表示情報が表示される。
【0063】なお、この実施例のカラー液晶表示装置
は、その裏面に反射板53を配置した反射型のものであ
り、上記下偏光板52を出射した光は、前記反射板53
で反射され、前記下偏光板52と駆動セル30と着色セ
ル40と上偏光板51とを通って表面側に出射する。
【0064】また、上記着色セル40の液晶分子48
は、上述したように、初期配向状態であるホメオトロピ
ック配向状態から電圧の印加により一方向に倒伏配向す
るが、そのときの液晶分子48aの倒伏角θは、印加さ
れる電圧値によって決まる。
【0065】そして、着色セル40の複屈折効果(位相
差板のリタデーションに相当)は、液晶48の屈折率異
方性Δnと液晶層厚dとの積Δndによって決まるが、
液晶の48の見掛けの屈折率異方性Δnは上記 (1)式で
表されるように液晶分子48aの倒伏角θに応じて変化
するため、この着色セル40の複屈折効果は、液晶分子
48aの配向状態に応じて変化する。
【0066】このため、この着色セル40に印加する電
圧値を制御してその複屈折効果を変化させると、それに
応じて上記下偏光板52に入射する楕円偏光の偏光状態
が変化し、上述した背景領域の出射光と表示領域の出射
光とがそれぞれ他の色に着色する。
【0067】このように、上記カラー液晶表示装置は、
従来のカラー液晶表示装置のようにカラーフィルタを用
いずに、表示駆動用および着色用の2つの液晶セル3
0,40の複屈折効果と一対の偏光板51,52の偏光
作用とによって光を着色するものであり、したがって着
色光の光量は、表示装置に入射する光のうちの前記着色
光となる波長帯域の光の量とほとんど変わらないから、
反射型の液晶表示装置であっても、光の透過率を高くし
て明るいカラー表示を得ることができる。
【0068】すなわち、従来のカラー液晶表示装置で
は、表示装置に入射する光のうちの着色光となる波長帯
域の光量に比べて、カラーフィルタを出射する着色光の
光量がかなり減少するが、上記実施例のカラー液晶表示
装置では、このような光量の減少はほとんど生じないた
め、その表示の明るさは十分である。
【0069】しかも、上記カラー液晶表示装置は、着色
セル40に電圧を印加しない状態での白黒表示と、着色
セル40に電圧を印加したときの着色表示が得られるだ
けでなく、着色セル40に印加する電圧値を制御するこ
とによって背景色と表示色とを任意に変化させることが
できるため、表示にバリエーションをもたせることがで
きる。
【0070】なお、上記実施例では、上偏光板51の透
過軸51aを駆動セル30の上基板31側の液晶分子配
向方向31aとほぼ平行にし、下偏光板52の透過軸5
2aを駆動セル30の下基板32側の液晶分子配向方向
32aとほぼ平行にしているが、これら偏光板51,5
2の透過軸51a,52aは、駆動セル30の両基板3
1,32側の液晶分子配向方向31a,32aとほぼ直
交させてもよい。
【0071】さらに、上記実施例では、上下の偏光板5
1,52の透過軸51a,52aを互いにほぼ直交させ
ているが、この両偏光板51,52の透過軸51a,5
2aは互いにほぼ平行にしてもよく、その場合は、白黒
表示における“白”と“黒”とが上記実施例と逆のネガ
表示タイプになる。
【0072】また、上記実施例では、着色セル40の液
晶分子48aの倒伏配向方向(両基板41,42側の配
向処理方向41a,42a)と一対の偏光板51,52
の透過軸51a,52aとのずれ角をそれぞれほぼ45
°としたが、このずれ角は任意でよい。
【0073】ただし、上記着色セル40の液晶分子48
aが一方向に倒伏配向した状態での直線偏光に対する複
屈折効果は、この液晶分子48aの分子長軸aの方向に
対して45°のずれ角で直線偏光を入射させたときが最
も大きいため、鮮明な着色光を得るには、少なくとも、
着色セル40の光入射側に配置した上偏光板51の透過
軸51aと着色セル40の液晶分子48aの倒伏配向方
向とのずれ角をほぼ45°とするのが望ましい。
【0074】また、上記実施例では、駆動セル30の液
晶分子38aのツイスト角をほぼ90°としたが、この
駆動セル30の液晶分子ツイスト角は、90°に限ら
ず、例えば180〜270°としてもよい。
【0075】この場合も、上偏光板51と着色セル40
とを通って駆動セル30に入射する光が楕円偏光である
ときは、駆動セル30の液晶分子38aがツイスト配向
している領域に入射した光が、駆動セル30によってさ
らに偏光状態を変えられるが、駆動セル30の液晶分子
ツイスト角が大きければ、この駆動セル30に入射した
楕円偏光をなす各波長光の偏光状態が大きく変化するた
め、偏光状態を波長ごとにさらに大きく変化させた楕円
偏光を下偏光板52に入射させて、鮮明な着色光を得る
ことができる。
【0076】さらに、上記実施例では、上偏光板51の
透過軸51aと駆動セル30の上基板31側の配向処理
方向31aとをほぼ平行(またはほぼ直交)にしている
が、この上偏光板51の透過軸51aは、駆動セル30
の上基板31側の配向処理方向31aに対して斜めにず
らしてもよい。
【0077】このように、上偏光板51の透過軸51a
を駆動セル30の上基板31側の配向処理方向31aに
対して斜めにずらすと、上偏光板51と着色セル40と
を通って駆動セル30に入射する光が直線偏光であると
きでも、この直線偏光が駆動セル30の複屈折効果によ
り楕円偏光となって下偏光板52に入射し、この下偏光
板52を出射する光が着色光となるため、着色セル40
の液晶分子48aが初期のホメオトロピック配向状態に
あるときも、駆動セル30の複屈折効果を利用して着色
表示を行なわせることができる。
【0078】なお、この駆動セル30の複屈折効果によ
る着色表示は、駆動セル30の液晶分子ツイスト角がほ
ぼ90°である場合でも得られるが、駆動セル30の液
晶分子ツイスト角を180〜270°と大きくすれば、
より効果的に表示を着色することができる。
【0079】また、上記実施例では、駆動セル30の上
に着色セル40を配置しているが、前記着色セル40は
駆動セル30の下に配置してもよく、その場合は、上偏
光板51を通って入射した直線偏光が、駆動セル30と
着色セル40とを順次通って下偏光板52に入射し、こ
の下偏光板52を透過した光が反射板53で反射されて
液晶表示装置の表面側に出射する。
【0080】なお、上記実施例のカラー液晶表示装置
は、その裏面に反射板43を設けた反射型のものである
が、このカラー液晶表示装置は、前記反射板43を備え
ない透過型装置としても使用することができるもので、
その場合は、上偏光板51側を光の入射側としても、下
偏光板52側を光の入射側としてもよい。
【0081】また、上記実施例では、着色セル40とし
て、液晶分子48aをホメオトロピック配向させたもの
を用いたが、この着色セル40は、液晶分子48aをホ
モジニアス配向させたホモジニアス配向セルでもよい。
【0082】なお、着色セル40をホモジニアス配向セ
ルとする場合は、液晶48として誘電異方性が正のネマ
ティック液晶を用いるとともに、着色セル40の両基板
41,42に設ける配向膜45,46を、互いにほぼ平
行でかつ逆向きに配向処理を施した水平配向膜(ポリイ
ミド膜等)とする。このホモジニアス配向セルでは、そ
の液晶分子48aが、電極43,44間に印加される電
圧に応じて初期配向状態であるホモジニアス配向状態か
ら立上がり配向する。
【0083】このホモジニアス配向セルを着色セル40
に用いたときの表示動作は次の通りである。なお、ここ
では、図1〜図4に示した構成のカラー液晶表示装置の
着色セル40をホモジニアス配向セルに置換し、この着
色セル(ホモジニアス配向セル)40の液晶分子48a
のホモジニアス配向、つまり両基板41,42側の配向
処理方向41a,42aを、図2および図4に示した向
きにした場合を例にとって説明する。
【0084】すなわち、ホモジニアス配向セルを着色セ
ル40に用いたカラー液晶表示装置では、着色セル40
の電極43,44間に液晶分子48aを基板41,42
面に対してほぼ垂直に立上がり配向させる電圧を印加し
たとき、つまり、液晶分子48aの分子長軸aが図2に
示すように着色セル40の法線方向に向いたときに、液
晶48の屈折率異方性Δnの値が見掛け上“0”にな
り、そのときは、カラー液晶表示装置が、駆動セル30
と一対の偏光板51,52とで構成される液晶表示装置
と同様に表示動作する。
【0085】このときの表示は、駆動セル30の液晶分
子38aがツイスト配向状態にある領域に対応する背景
領域の表示が“白”、駆動セル30の液晶分子38aが
立上がり配向した領域に対応する表示領域の表示が
“黒”である。
【0086】一方、上記着色セル40の電極43,44
間に電圧を印加していない状態(液晶分子48aがホモ
ジニアス配向している状態)、あるいは、前記電極4
3,44間に比較的低い電圧を印加して液晶分子48a
を前記ホモジニアス配向状態からある程度斜めに立上が
り配向させた状態では、この着色セル40が位相差板と
同様な複屈折効果をもつため、このときは、上偏光板5
1を通って着色セル40に入射した直線偏光が、着色セ
ル40を通る過程でその複屈折効果により波長ごとに偏
光状態が異なる楕円偏光となり、この楕円偏光が駆動セ
ル30に入射する。
【0087】そして、駆動セル30の液晶分子38aが
ツイスト配向状態にある領域に対応する背景領域では、
上偏光板51を通って入射した直線偏光が、まず着色セ
ル40の複屈折効果により楕円偏光となり、この楕円偏
光が、駆動セル30の複屈折効果によりさらに偏光状態
を変えられて下偏光板52に入射する。
【0088】すなわち、この背景領域では、上偏光板5
1を通って入射した直線偏光が、着色セル40と駆動セ
ル30との両方の複屈折効果を受けた楕円偏光となって
下偏光板52に入射し、そのうち、前記下偏光板52を
透過する偏光成分の光だけがこの下偏光板52を通って
出射して、この出射光がその各波長光の構成比率に対応
した色に着色する。
【0089】また、駆動セル30の液晶分子38aが立
上がり配向した領域に対応する表示領域では、この駆動
セル30の複屈折効果がほとんどなくなるため、着色セ
ル40の複屈折効果だけを受けた楕円偏光が下偏光板5
2に入射し、その光のうち、前記下偏光板52を透過す
る偏光成分の光だけがこの下偏光板52を通って出射し
て、この出射光がその各波長光の構成比率に対応した色
に着色する。
【0090】この表示領域の出射光の色は、前記下偏光
板52に入射する楕円偏光の偏光状態が上記背景領域と
表示領域とで異なるため、背景領域の出射光の色とは異
なる色であり、したがって、ある色に着色した背景中に
他の色で表示情報が表示される。
【0091】また、上記着色セル40の液晶分子48
は、上述したように、初期配向状態であるホモジニアス
配向状態から電圧の印加により立上がり配向するが、そ
のときの液晶分子48aの立上がり角は、印加される電
圧値によって決まる。
【0092】そして、この着色セル40の複屈折効果
(位相差板のリタデーションに相当)は、液晶48の屈
折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndによって決ま
るが、液晶の48の見掛けの屈折率異方性Δnは液晶分
子48aの倒伏角θに応じて変化するため、この着色セ
ル40の複屈折効果は、液晶分子48aの配向状態に応
じて変化する。
【0093】このため、この着色セル40に印加する電
圧値を制御してその複屈折効果を変化させると、それに
応じて上記下偏光板52に入射する楕円偏光の偏光状態
が変化し、上述した背景領域の出射光と表示領域の出射
光とがそれぞれ他の色に着色する。
【0094】このように、着色セル40にホモジニアス
配向セルを用いたカラー液晶表示装置も、この着色セル
40に印加する電圧値を制御することにより、背景色と
表示色とを任意に変化させて、表示にバリエーションを
もたせることができる。
【0095】なお、上記実施例において用いた駆動セル
30はセグメント表示型のものであるが、この駆動セル
30は、一方の基板に複数本の走査電極を互いに平行に
形成し、他方の基板に前記走査電極と直交する複数本の
信号電極を形成した単純マトリックス型のものでも、ま
た、一方の基板に画素電極とTFT(薄膜トランジス
タ)等からなるスイッチング素子とをマトリックス状に
配列形成し、他方の基板に前記各画素電極に対向する対
向電極を形成したアクティブマトリックス型のものでも
よい。
【0096】
【発明の効果】本発明のカラー液晶表示装置は、従来の
カラー液晶表示装置のようにカラーフィルタを用いず
に、表示駆動用および着色用の2つの液晶セルの複屈折
効果と一対の偏光板の偏光作用とによって光を着色する
ものであるから、着色光の光量は、表示装置に入射する
光のうちの前記着色光となる波長帯域の光の量とほとん
ど変わらず、したがって、光の透過率を高くして明るい
カラー表示を得ることができるし、また、着色用液晶セ
ルへの電圧の印加により背景色と表示色とを任意に変化
させて、表示にバリエーションをもたせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカラー液晶表示装置の
断面図。
【図2】表示駆動用液晶セルおよび着色用液晶セルの液
晶分子の配向状態と一対の偏光板の透過軸の向きとを示
す平面図。
【図3】着色用液晶セルの電極間に電圧を印加した状態
を示すカラー液晶表示装置の断面図。
【図4】着色用液晶セルの電極間に電圧を印加した状態
における、表示駆動用液晶セルおよび着色用液晶セルの
液晶分子の配向状態と一対の偏光板の透過軸の向きとを
示す平面図。
【図5】従来のカラー液晶表示装置の断面図。
【符号の説明】
30…表示駆動用液晶セル 31,32…基板 31a,32a…液晶分子配向方向 33,34…電極 35,36…配向膜 38…液晶 38a…液晶分子 40…着色用液晶セル 41,42…基板 41a,42a…配向膜の配向処理方向 43,44…電極 45,46…配向膜 48…液晶 48a…液晶分子 a…液晶分子の分子長軸 51,52…偏光板 51a,52a…透過軸 53…反射板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層の各領域に選択的に電圧を印加する
    ための電極を形成しその上に配向膜を設けた一対の基板
    間に液晶を挟持させるとともにこの液晶の分子を前記両
    基板間においてツイスト配向させてなり、前記液晶の分
    子が、前記電極間に印加される電圧によって立上がり配
    向する表示駆動用液晶セルと、 液晶層にそのほぼ全域にわたって電圧を印加するための
    電極を形成しその上に配向膜を設けた一対の基板間に液
    晶を挟持させるとともにこの液晶の分子をホメオトロピ
    ック配向またはホモジニアス配向させてなり、前記液晶
    の分子が、前記電極間に印加される電圧に応じて前記ホ
    メオトロピック配向状態から一方向に倒伏配向するかあ
    るいは前記ホモジニアス配向から立上がり配向する着色
    用液晶セルと、 一対の偏光板とを備え、 前記表示駆動用液晶セルと前記着色用液晶セルとを互い
    に重ねて配置し、これら両液晶セルをはさんで前記一対
    の偏光板を配置したことを特徴とするカラー液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】表示駆動用液晶セルの液晶分子ツイスト角
    はほぼ90°であり、一方の偏光板の透過軸が、前記表
    示駆動用液晶セルの一方の基板側における液晶分子の配
    向方向とほぼ平行またはほぼ直交し、他方の偏光板の透
    過軸が、前記表示駆動用液晶セルの他方の基板側におけ
    る液晶分子の配向方向とほぼ平行またはほぼ直交してお
    り、かつ、前記一対の偏光板のうち、少なくとも着色用
    液晶セルの光入射側に配置された偏光板の透過軸が、前
    記着色用液晶セルの液晶分子の倒伏配向方向あるいはホ
    モジニアス配向方向に対して斜めにずれていることを特
    徴とする請求項1に記載のカラー液晶表示装置。
  3. 【請求項3】着色用液晶セルの光入射側に配置された偏
    光板の透過軸と、前記着色用液晶セルの液晶分子の倒伏
    配向方向あるいはホモジニアス配向方向とのずれ角はほ
    ぼ45°であることを特徴とする請求項2に記載のカラ
    ー液晶表示装置。
JP6108460A 1994-04-12 1994-05-23 カラー液晶表示装置 Pending JPH07318969A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6108460A JPH07318969A (ja) 1994-05-23 1994-05-23 カラー液晶表示装置
US08/419,470 US5680184A (en) 1994-04-12 1995-04-10 Color liquid crystal display device
TW084103648A TW464776B (en) 1994-04-12 1995-04-12 Color liquid crystal display device
CN95104366A CN1116316A (zh) 1994-04-12 1995-04-12 彩色液晶显示装置
KR1019950008549A KR0158072B1 (ko) 1994-04-12 1995-04-12 컬러액정표시장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6108460A JPH07318969A (ja) 1994-05-23 1994-05-23 カラー液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07318969A true JPH07318969A (ja) 1995-12-08

Family

ID=14485335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6108460A Pending JPH07318969A (ja) 1994-04-12 1994-05-23 カラー液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07318969A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000029010A (ja) 液晶表示装置
JP3289386B2 (ja) カラー液晶表示装置
US20050068481A1 (en) Liquid crystal display device having homeotropic alignment liquid crystal panel
JP3289390B2 (ja) カラー液晶表示装置
JP3289385B2 (ja) カラー液晶表示装置
JPH07318969A (ja) カラー液晶表示装置
JPH09258214A (ja) カラー液晶表示装置
JP3289392B2 (ja) カラー液晶表示装置
JPH10177168A (ja) カラー液晶表示装置
JP3297606B2 (ja) カラー液晶表示パネル
JP3289391B2 (ja) カラー液晶表示装置
JPH075457A (ja) カラー液晶表示装置
JPH095702A (ja) カラー液晶表示装置
JPH07318968A (ja) カラー液晶表示装置
JP3289370B2 (ja) カラー液晶表示装置
JPH1010566A (ja) カラー液晶表示装置
JPH086012A (ja) カラー液晶表示装置
JP2933857B2 (ja) カラー液晶表示パネル
JPH06317792A (ja) カラー液晶表示装置
JPH08190081A (ja) カラー液晶表示素子
JP2755428B2 (ja) 反射型液晶表示素子
JPH03134623A (ja) 液晶電気光学素子
JPH07140462A (ja) カラー液晶表示装置
JPH11174497A (ja) カラー液晶表示装置
JPH11231807A (ja) 反射型液晶表示装置