JPH07318806A - 位相差顕微鏡装置 - Google Patents
位相差顕微鏡装置Info
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- JPH07318806A JPH07318806A JP11709594A JP11709594A JPH07318806A JP H07318806 A JPH07318806 A JP H07318806A JP 11709594 A JP11709594 A JP 11709594A JP 11709594 A JP11709594 A JP 11709594A JP H07318806 A JPH07318806 A JP H07318806A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レンズの倍率変更や反転処理が容易で、無色
透明な標本を染色せず観察できる位相差顕微鏡装置を提
供する。 【構成】 透過光21はレーザ発振器1から発生したレ
ーザ光20のうち対物レンズ7に到達する光で、被検体
13を透過し、被検体13上で透過光21の光軸に直交
する方向に走査される。レーザ光20と同じ位相をもつ
参照光22は参照光集光レンズ4に到達する光である。
透過光21は被検体13を透過する際位相変化が起こ
り、参照光22と干渉して受光素子12上で干渉像を形
成する。受光素子12で得た干渉像は画像処理装置15
にて処理され標本画像となり、モニタ18で出力され
る。
透明な標本を染色せず観察できる位相差顕微鏡装置を提
供する。 【構成】 透過光21はレーザ発振器1から発生したレ
ーザ光20のうち対物レンズ7に到達する光で、被検体
13を透過し、被検体13上で透過光21の光軸に直交
する方向に走査される。レーザ光20と同じ位相をもつ
参照光22は参照光集光レンズ4に到達する光である。
透過光21は被検体13を透過する際位相変化が起こ
り、参照光22と干渉して受光素子12上で干渉像を形
成する。受光素子12で得た干渉像は画像処理装置15
にて処理され標本画像となり、モニタ18で出力され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を標本上で走査し、
標本画像を作り出す位相差顕微鏡装置に関する。
標本画像を作り出す位相差顕微鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の眼は、光の波長と振幅だけを見分
けることが可能である。標本あるいは被検体が無色透明
な例えば生物体のようなもののとき、光波が透過して
も、波長や振幅に変化を生じない。通常の光学顕微鏡装
置あるいはレーザ顕微鏡装置では、染色等の操作を施せ
ば、無色透明な被写体を観察することができる。
けることが可能である。標本あるいは被検体が無色透明
な例えば生物体のようなもののとき、光波が透過して
も、波長や振幅に変化を生じない。通常の光学顕微鏡装
置あるいはレーザ顕微鏡装置では、染色等の操作を施せ
ば、無色透明な被写体を観察することができる。
【0003】また、従来の光学位相差顕微鏡装置は、集
光レンズの前側焦点面に環状のスリットを置き、対物レ
ンズの後側焦点面内に生ずる上記スリットの像に正しく
重なるように、90度の位相変化を与える板を設けたも
のである。標本で回折した光は上記位相板の外側を通
り、また上記の回折をしない光すなわち零次回折光は上
記位相板を通過し、位相変化を受けて、上記の双方の光
が上記標本の像の位置で干渉して明暗関係をもつ像とな
る。上記位相板により上記零次回折光に、正の方向へ9
0度すなわち90度の位相変化が与えられた場合には正
の位相コントラストが、負の方向へ90度すなわち27
0度の位相変化が与えられた場合には負の位相コントラ
ストが得られる。すなわち上記光学位相差顕微鏡装置
は、人為的に位相変化を与えた光と上記標本で回折した
光とを干渉させ、上述した明暗関係をもつ像を観測する
顕微鏡であるといえる。
光レンズの前側焦点面に環状のスリットを置き、対物レ
ンズの後側焦点面内に生ずる上記スリットの像に正しく
重なるように、90度の位相変化を与える板を設けたも
のである。標本で回折した光は上記位相板の外側を通
り、また上記の回折をしない光すなわち零次回折光は上
記位相板を通過し、位相変化を受けて、上記の双方の光
が上記標本の像の位置で干渉して明暗関係をもつ像とな
る。上記位相板により上記零次回折光に、正の方向へ9
0度すなわち90度の位相変化が与えられた場合には正
の位相コントラストが、負の方向へ90度すなわち27
0度の位相変化が与えられた場合には負の位相コントラ
ストが得られる。すなわち上記光学位相差顕微鏡装置
は、人為的に位相変化を与えた光と上記標本で回折した
光とを干渉させ、上述した明暗関係をもつ像を観測する
顕微鏡であるといえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の光学顕微
鏡装置では、上記標本として無色透明な被検体を観察す
る場合には、染色の操作を必要とするが、上記被検体と
して生命体を扱うとき上記染色操作の際、生命体は死滅
してしまう場合もあり、生きたままの様子を観察するの
が困難であるという問題がある。
鏡装置では、上記標本として無色透明な被検体を観察す
る場合には、染色の操作を必要とするが、上記被検体と
して生命体を扱うとき上記染色操作の際、生命体は死滅
してしまう場合もあり、生きたままの様子を観察するの
が困難であるという問題がある。
【0005】また、上記の従来の光学位相差顕微鏡装置
では、光源として照明光を使用するため、像の位置及び
大きさが波長により変化したり、像のふちが色づいたり
するといった色収差の影響を受ける。さらに光学系レン
ズの倍率を変えるとき、あるいは正の位相コントラスト
と負の位相コントラストとを切り替える毎に芯出しとい
ったレンズの中心合わせの操作が必要で、操作を煩わし
くしていた。
では、光源として照明光を使用するため、像の位置及び
大きさが波長により変化したり、像のふちが色づいたり
するといった色収差の影響を受ける。さらに光学系レン
ズの倍率を変えるとき、あるいは正の位相コントラスト
と負の位相コントラストとを切り替える毎に芯出しとい
ったレンズの中心合わせの操作が必要で、操作を煩わし
くしていた。
【0006】そこで、本発明は、被検体を染色する操作
を必要しない位相差顕微鏡装置を提供すると供に、上述
の色収差の影響を受けず、操作の煩わしさを感じない位
相差顕微鏡装置を提供することを目的とする。
を必要しない位相差顕微鏡装置を提供すると供に、上述
の色収差の影響を受けず、操作の煩わしさを感じない位
相差顕微鏡装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る位相差顕微
鏡装置は、上述の如き問題点を解決するために、標本あ
るいは被検体に対して光源からの光を光軸に直交する方
向に上記標本あるいは被検体を透過する透過光を走査す
る透過光走査手段と、この光源と同波長の基準となる参
照光と透過光に基づいて位相変化で生じる位相差を検出
する位相差検出手段と、透過光走査手段の動作を制御す
る制御手段とを有する。
鏡装置は、上述の如き問題点を解決するために、標本あ
るいは被検体に対して光源からの光を光軸に直交する方
向に上記標本あるいは被検体を透過する透過光を走査す
る透過光走査手段と、この光源と同波長の基準となる参
照光と透過光に基づいて位相変化で生じる位相差を検出
する位相差検出手段と、透過光走査手段の動作を制御す
る制御手段とを有する。
【0008】また、透過光の光源として、レーザ光源を
使用することが好ましい。
使用することが好ましい。
【0009】また、透過光走査手段により、透過光を標
本あるいは被検体上で2次元に走査することが好まし
い。
本あるいは被検体上で2次元に走査することが好まし
い。
【0010】さらに、検出された位相差を標本あるいは
被検体の2次元平面上の任意の一点で観測した画素情報
を集積、合成する画像処理手段と、画像処理手段にて処
理された画像を出力する画像出力手段とを有する。
被検体の2次元平面上の任意の一点で観測した画素情報
を集積、合成する画像処理手段と、画像処理手段にて処
理された画像を出力する画像出力手段とを有する。
【0011】
【作用】本発明に係る位相差顕微鏡によれば、標本ある
いは被検体を透過する透過光を標本あるいは被検体上で
走査する透過光走査手段を設け、この透過光走査手段に
より透過光は標本あるいは被検体に対して透過光の光軸
に対し直交する方向に走査される。受光素子等の位相差
検出手段を設け、透過光の光源と同波長の基準となる参
照光と透過光に基づいて、透過光が標本あるいは被検体
を透過する際の位相変化で生じる位相差を検出する。透
過光走査手段の動作を制御する制御装置を設けることに
より、透過光の走査が標本あるいは被検体上でくまなく
行われる。
いは被検体を透過する透過光を標本あるいは被検体上で
走査する透過光走査手段を設け、この透過光走査手段に
より透過光は標本あるいは被検体に対して透過光の光軸
に対し直交する方向に走査される。受光素子等の位相差
検出手段を設け、透過光の光源と同波長の基準となる参
照光と透過光に基づいて、透過光が標本あるいは被検体
を透過する際の位相変化で生じる位相差を検出する。透
過光走査手段の動作を制御する制御装置を設けることに
より、透過光の走査が標本あるいは被検体上でくまなく
行われる。
【0012】また、上記光源としてレーザ光源を用いる
ことで上記標本あるいは被検体に単色光を当て、色収差
の影響を避けることができ、さらに反転処理の操作を単
純にする。
ことで上記標本あるいは被検体に単色光を当て、色収差
の影響を避けることができ、さらに反転処理の操作を単
純にする。
【0013】また、透過光走査手段の動作を、標本ある
いは被検体の2次元平面上で行うことで、標本あるいは
被検体と同じ平面上の任意の一点で画素情報を得ること
ができ、透過光を標本あるいは被検体平面上で走査し多
くの画素情報を得て、得た画素情報を処理する画像処理
装置を設けることにより、画素情報を集積し、合成処理
することで標本画像を得る。また、得た標本画像を出力
する画像出力装置を設けることで、画像処理装置で処理
された標本画像を視覚化できる。
いは被検体の2次元平面上で行うことで、標本あるいは
被検体と同じ平面上の任意の一点で画素情報を得ること
ができ、透過光を標本あるいは被検体平面上で走査し多
くの画素情報を得て、得た画素情報を処理する画像処理
装置を設けることにより、画素情報を集積し、合成処理
することで標本画像を得る。また、得た標本画像を出力
する画像出力装置を設けることで、画像処理装置で処理
された標本画像を視覚化できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る位相差顕微鏡装置の実施
例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明に係る位相差顕微鏡装置の
一実施例の概略構成を示すブロック図である。
一実施例の概略構成を示すブロック図である。
【0016】図1において、光源としてレーザ発振器1
が設置されている。レーザ発振器1で発生するレーザ光
20の光軸上順に、集光レンズ2、分割用ビームスプリ
ッタ3、参照光集光レンズ4、及び参照光反射鏡5が配
置されている。さらに、参照光反射鏡5からはレーザ光
20の光軸の垂直方向へ順に、参照光集光レンズ6、合
成用ビームスプリッタ10、合成光集光レンズ11、及
び受光素子12が配置される。また、分割用ビームスプ
リッタ3からレーザ光20の光軸の垂直方向へ順に、対
物レンズ7、標本あるいは被検体13、及び透過光反射
鏡8が配置され、さらに透過光反射鏡8で反射した透過
光21の光軸上で順に、透過光集光レンズ9、及び合成
用ビームスプリッタ10が配置される。また、合成用ビ
ームスプリッタ10で参照光反射鏡5からの参照光22
の光軸と、透過光反射鏡8からの透過光21の光軸と直
交するように上記の部品を配置する。また、受光素子1
2はアナログ/デジタル変換回路(A/D変換回路)1
4に接続し、A/D変換回路14は画像処理装置15に
接続し、画像処理装置15はモニタ18に接続する。ま
た、制御装置16は、画像処理装置15及び2次元被検
体移動装置17に接続する。
が設置されている。レーザ発振器1で発生するレーザ光
20の光軸上順に、集光レンズ2、分割用ビームスプリ
ッタ3、参照光集光レンズ4、及び参照光反射鏡5が配
置されている。さらに、参照光反射鏡5からはレーザ光
20の光軸の垂直方向へ順に、参照光集光レンズ6、合
成用ビームスプリッタ10、合成光集光レンズ11、及
び受光素子12が配置される。また、分割用ビームスプ
リッタ3からレーザ光20の光軸の垂直方向へ順に、対
物レンズ7、標本あるいは被検体13、及び透過光反射
鏡8が配置され、さらに透過光反射鏡8で反射した透過
光21の光軸上で順に、透過光集光レンズ9、及び合成
用ビームスプリッタ10が配置される。また、合成用ビ
ームスプリッタ10で参照光反射鏡5からの参照光22
の光軸と、透過光反射鏡8からの透過光21の光軸と直
交するように上記の部品を配置する。また、受光素子1
2はアナログ/デジタル変換回路(A/D変換回路)1
4に接続し、A/D変換回路14は画像処理装置15に
接続し、画像処理装置15はモニタ18に接続する。ま
た、制御装置16は、画像処理装置15及び2次元被検
体移動装置17に接続する。
【0017】図1で、レーザ発振器1から発生したレー
ザ光20は集光レンズ2を通して集光され、分割用ビー
ムスプリッタ3に到達する。ここで、レーザ光20は、
二つの光に分割される。一方はレーザ光20と光軸を同
じにする参照光22、他方はレーザ光20の光軸とは直
交する光軸をもつ透過光21である。参照光22は、参
照光集光レンズ4を通過し、参照光反射鏡5により光軸
を90度曲げる反射をし、参照光集光レンズ6にて合成
用ビームスプリッタ10に集められる。ここで、参照光
22は、被検体13の微小な一点を通った透過光21と
の間の位相のずれを検出するための基準光として用られ
ている。
ザ光20は集光レンズ2を通して集光され、分割用ビー
ムスプリッタ3に到達する。ここで、レーザ光20は、
二つの光に分割される。一方はレーザ光20と光軸を同
じにする参照光22、他方はレーザ光20の光軸とは直
交する光軸をもつ透過光21である。参照光22は、参
照光集光レンズ4を通過し、参照光反射鏡5により光軸
を90度曲げる反射をし、参照光集光レンズ6にて合成
用ビームスプリッタ10に集められる。ここで、参照光
22は、被検体13の微小な一点を通った透過光21と
の間の位相のずれを検出するための基準光として用られ
ている。
【0018】参照光の位相としては、例えば負の位相コ
ントラストを観測する場合は、被検体13のない状態
で、合成用ビームスプリッタ10に到達した時点で、参
照光22と透過光21との位相差を2πn(n=0、
1、2、…)に合わせ、これを基準とするとよい。
ントラストを観測する場合は、被検体13のない状態
で、合成用ビームスプリッタ10に到達した時点で、参
照光22と透過光21との位相差を2πn(n=0、
1、2、…)に合わせ、これを基準とするとよい。
【0019】一方透過光21は、対物レンズ7で被検体
13上に集められ、焦点を形成し、被検体13を透過
し、透過光反射鏡8により光軸を90度曲げる反射を
し、透過光集光レンズ9で合成用ビームスプリッタ10
に集められる。合成用ビームスプリッタで、参照光22
と透過光21は干渉し、合成光23となる。合成光23
は合成光集光レンズ11で受光素子12に集められる。
受光素子12は合成光23の光量を受ける。
13上に集められ、焦点を形成し、被検体13を透過
し、透過光反射鏡8により光軸を90度曲げる反射を
し、透過光集光レンズ9で合成用ビームスプリッタ10
に集められる。合成用ビームスプリッタで、参照光22
と透過光21は干渉し、合成光23となる。合成光23
は合成光集光レンズ11で受光素子12に集められる。
受光素子12は合成光23の光量を受ける。
【0020】ここで、上述の受光素子12が受ける光量
について説明する。一般に光は、異なる媒質では伝搬速
度が異なるという性質を持つ。すなわち光源が同じで
も、異なる媒質を透過した光の間では、位相が異なるこ
とになる。また、一般に透明物体に波長λの光が透過し
たときの光の位相遅れφは、被検体の微小な一点におけ
る屈折率をn、被検体の微小な一点の厚みをdとする
と、式φ={2π(nー1)d/λ}で与えられる。時
間tにおける光の強さI(t)は、参照光の振幅を
A0、透過光の振幅をA1、光の角速度をωとすると、式
I(t)=A0cosωt+A1cos(ωt+φ)で与
えられる。受光素子12は、上記のI(t)の時間平均
した光量を受ける。
について説明する。一般に光は、異なる媒質では伝搬速
度が異なるという性質を持つ。すなわち光源が同じで
も、異なる媒質を透過した光の間では、位相が異なるこ
とになる。また、一般に透明物体に波長λの光が透過し
たときの光の位相遅れφは、被検体の微小な一点におけ
る屈折率をn、被検体の微小な一点の厚みをdとする
と、式φ={2π(nー1)d/λ}で与えられる。時
間tにおける光の強さI(t)は、参照光の振幅を
A0、透過光の振幅をA1、光の角速度をωとすると、式
I(t)=A0cosωt+A1cos(ωt+φ)で与
えられる。受光素子12は、上記のI(t)の時間平均
した光量を受ける。
【0021】続いて、透過光21を被検体13上で走査
する動作原理について説明する。例えば制御装置16に
てキー入力することで、制御装置16から透過光21の
光軸に直交する平面上の2つの互いに直交する軸、すな
わちX軸及びY軸方向の座標情報が出力される。2次元
被検体移動装置17は制御装置16から送られる情報に
従って作動し、2次元被検体移動装置17上の被検体1
3は、2次元方向に移動する。このような走査により、
被検体13に対して2次元的に、レーザ光を照射するこ
とになる。
する動作原理について説明する。例えば制御装置16に
てキー入力することで、制御装置16から透過光21の
光軸に直交する平面上の2つの互いに直交する軸、すな
わちX軸及びY軸方向の座標情報が出力される。2次元
被検体移動装置17は制御装置16から送られる情報に
従って作動し、2次元被検体移動装置17上の被検体1
3は、2次元方向に移動する。このような走査により、
被検体13に対して2次元的に、レーザ光を照射するこ
とになる。
【0022】受光素子12は、上述の通り算出した光量
を受けて、この光量をアナログの電気信号に変換する。
ここで、受光素子12から出力されるアナログの電気信
号の処理について説明する。光量のアナログの電気信号
は、先ず受光素子12からA/D変換回路14に出力さ
れ、ここでデジタルの電気信号に変換される。デジタル
に変換された電気信号は、画像処理装置15に出力され
る。
を受けて、この光量をアナログの電気信号に変換する。
ここで、受光素子12から出力されるアナログの電気信
号の処理について説明する。光量のアナログの電気信号
は、先ず受光素子12からA/D変換回路14に出力さ
れ、ここでデジタルの電気信号に変換される。デジタル
に変換された電気信号は、画像処理装置15に出力され
る。
【0023】画像処理装置15は、A/D変換回路14
から送られる電気情報を取り込む他に、この光量の情報
に対応した被検体13上での座標情報を制御装置16よ
り取り込んで、上記光量情報と上記座標情報とを対応づ
け、被検体13上の各点における点情報を合成し2次元
平面を作り、被検体13の画像を得る。得られた画像は
モニタ18に出力され、画面表示される。また、画像処
理装置15にて、ネガ/ポジ反転処理することで、負の
位相コントラストと正の位相コントラストとの切り換え
が実現できる。
から送られる電気情報を取り込む他に、この光量の情報
に対応した被検体13上での座標情報を制御装置16よ
り取り込んで、上記光量情報と上記座標情報とを対応づ
け、被検体13上の各点における点情報を合成し2次元
平面を作り、被検体13の画像を得る。得られた画像は
モニタ18に出力され、画面表示される。また、画像処
理装置15にて、ネガ/ポジ反転処理することで、負の
位相コントラストと正の位相コントラストとの切り換え
が実現できる。
【0024】制御装置16は、上述のように画像処理装
置15に被検体13上における座標情報を出力するほ
か、2次元被検体移動装置17を移動制御、すなわちレ
ーザ光走査位置の制御を行うための座標情報を2次元被
検体移動装置17に出力している。
置15に被検体13上における座標情報を出力するほ
か、2次元被検体移動装置17を移動制御、すなわちレ
ーザ光走査位置の制御を行うための座標情報を2次元被
検体移動装置17に出力している。
【0025】本実施例では、レーザ光の被検体上での走
査をレーザ光を固定して被検体を移動させることで実現
したが、これに限定されるものではなく、例えば対物レ
ンズを動作させ、レーザ光自身を走査してもよいことは
言うまでもない。
査をレーザ光を固定して被検体を移動させることで実現
したが、これに限定されるものではなく、例えば対物レ
ンズを動作させ、レーザ光自身を走査してもよいことは
言うまでもない。
【0026】また、本実施例では、光学系を図1のよう
に配したが、これに限定されるものではなく、必要に応
じて追加または削除できるものとする。
に配したが、これに限定されるものではなく、必要に応
じて追加または削除できるものとする。
【0027】以上のように構成することにより、位相差
顕微鏡装置は、被検体13を透過する透過光21を透過
光21の光源に直交する方向の被検体13平面上で走査
し、制御装置16により走査を被検体13上でくまなく
行い、一般に光が物体を透過する際起こす位相変化で生
じる参照光との位相差を利用して、レーザ発振器1から
発生するレーザ光20と同波長の参照光22と透過光2
1とを干渉させて、その像を受光素子12にて検出し、
そこで得た多くの画素情報を集積し処理することで被検
体13の画像を得て、モニタ18に出力することで、ユ
ーザは無色透明の被検体を染色することなく観察するこ
とができる。
顕微鏡装置は、被検体13を透過する透過光21を透過
光21の光源に直交する方向の被検体13平面上で走査
し、制御装置16により走査を被検体13上でくまなく
行い、一般に光が物体を透過する際起こす位相変化で生
じる参照光との位相差を利用して、レーザ発振器1から
発生するレーザ光20と同波長の参照光22と透過光2
1とを干渉させて、その像を受光素子12にて検出し、
そこで得た多くの画素情報を集積し処理することで被検
体13の画像を得て、モニタ18に出力することで、ユ
ーザは無色透明の被検体を染色することなく観察するこ
とができる。
【0028】光源として単色光のレーザ光源を用いるこ
とで、色収差の影響をさけることができ、さらにレンズ
の倍率を変更するとき、あるいは反転処理を容易に行え
るので正の位相コントラストと負の位相コントラストと
の切り換えが容易に行える。
とで、色収差の影響をさけることができ、さらにレンズ
の倍率を変更するとき、あるいは反転処理を容易に行え
るので正の位相コントラストと負の位相コントラストと
の切り換えが容易に行える。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る位相差
顕微鏡装置によれば、標本あるいは被検体を透過する透
過光を標本あるいは被検体上で走査する走査手段を設
け、透過光の走査位置を制御する制御手段を設けること
で、標本あるいは被検体上で透過光の光軸に直交する方
向にくまなく透過光を走査でき、また、透過光の光源か
らの光と同波長の基準となる参照光と透過光とを干渉さ
せた像を検出する位相差検出手段を設けることで、光が
標本あるいは被検体を透過する際の位相変化で生じる位
相差を位相板を用いることなく検出することができるた
め、位相差顕微鏡装置の構成を単純にし、使用者が無色
透明の標本あるいは被検体を観察する場合に、標本ある
いは被検体の染色操作を必要としない。また、透過光を
標本あるいは被検体上でくまなく走査し透過光の位相変
化の際に見られる干渉像を画素情報として集積し、画像
処理する画像処理手段を設け得られる画像を画像出力手
段により出力するので、使用者は容易に標本あるいは被
検体を観察できる。
顕微鏡装置によれば、標本あるいは被検体を透過する透
過光を標本あるいは被検体上で走査する走査手段を設
け、透過光の走査位置を制御する制御手段を設けること
で、標本あるいは被検体上で透過光の光軸に直交する方
向にくまなく透過光を走査でき、また、透過光の光源か
らの光と同波長の基準となる参照光と透過光とを干渉さ
せた像を検出する位相差検出手段を設けることで、光が
標本あるいは被検体を透過する際の位相変化で生じる位
相差を位相板を用いることなく検出することができるた
め、位相差顕微鏡装置の構成を単純にし、使用者が無色
透明の標本あるいは被検体を観察する場合に、標本ある
いは被検体の染色操作を必要としない。また、透過光を
標本あるいは被検体上でくまなく走査し透過光の位相変
化の際に見られる干渉像を画素情報として集積し、画像
処理する画像処理手段を設け得られる画像を画像出力手
段により出力するので、使用者は容易に標本あるいは被
検体を観察できる。
【0030】単色光のレーザ光源を用いて標本あるいは
被検体に単色光を当てることにより、色収差の影響を避
けることができ、より高精度な画像取り込みが実現さ
れ、さらに使用者は煩わしい操作を行わなくても、得ら
れる画像の反転処理を行える。
被検体に単色光を当てることにより、色収差の影響を避
けることができ、より高精度な画像取り込みが実現さ
れ、さらに使用者は煩わしい操作を行わなくても、得ら
れる画像の反転処理を行える。
【0031】透過光の走査手段の動作を標本あるいは被
検体の2次元平面上で行い、標本あるいは被検体上で透
過光を走査しながら画素情報を取り込んで、得られる画
素情報を処理する画像処理手段を設けることで、画素情
報を蓄積、合成処理し、画像を得る。得た画像を出力す
る画像出力手段を設け、画像を視覚化することができ
る。
検体の2次元平面上で行い、標本あるいは被検体上で透
過光を走査しながら画素情報を取り込んで、得られる画
素情報を処理する画像処理手段を設けることで、画素情
報を蓄積、合成処理し、画像を得る。得た画像を出力す
る画像出力手段を設け、画像を視覚化することができ
る。
【図1】本発明に係る位相差顕微鏡装置の一実施例の概
略構成を示すブロック図である。
略構成を示すブロック図である。
1 レーザ発振器 3 分離用ビームスプリッタ 5 参照光反射板 7 対物レンズ 8 透過光反射板 10 合成用ビームスプリッタ 12 受光素子 14 A/D変換回路 15 画像処理装置 16 制御装置 17 2次元被検体移動装置 18 モニタ
Claims (4)
- 【請求項1】光源からの光を標本に透過させ、その透過
光の位相変化を利用し、標本の画素情報を得る光学顕微
鏡装置であって、 上記標本に対して光源からの光を光軸に直交する方向に
走査する透過光走査手段と、 上記光源と同波長の基準となる参照光と上記透過光とに
基づいて、上記位相変化で生じる位相差を検出する位相
差検出手段と、 上記透過光走査手段を制御する制御手段とを有すること
を特徴とする位相差顕微鏡装置。 - 【請求項2】上記透過光の光源として、レーザ光源を使
用することを特徴とする請求項1記載の位相差顕微鏡装
置。 - 【請求項3】上記透過光走査手段により、上記光を上記
標本上で2次元に走査することを特徴とする請求項1ま
たは2記載の位相差顕微鏡装置 - 【請求項4】上記画素情報を集積、合成する画像処理手
段と、 上記画像処理手段にて処理された画像を出力する画像出
力手段とを有することを特徴とする請求項3記載の位相
差顕微鏡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11709594A JPH07318806A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 位相差顕微鏡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11709594A JPH07318806A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 位相差顕微鏡装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07318806A true JPH07318806A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14703279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11709594A Withdrawn JPH07318806A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 位相差顕微鏡装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07318806A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999053355A1 (fr) * | 1998-04-15 | 1999-10-21 | Vincent Lauer | Microscope generant une representation tridimensionnelle d'un objet et images generees par ce microscope |
FR2788139A1 (fr) * | 1999-01-06 | 2000-07-07 | Vincent Lauer | Microscope generant une represantation tridimensionnelle d'un objet et images generees par ce microscope |
JP2001147376A (ja) * | 1999-09-15 | 2001-05-29 | Leica Microsystems Heidelberg Gmbh | レーザー走査型顕微鏡およびその参照補正方法 |
WO2006104899A3 (en) * | 2005-03-25 | 2007-01-25 | Massachusetts Inst Technology | System and method for hilbert phase imaging |
JP2016109834A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | 国立大学法人茨城大学 | 位相差干渉顕微装置 |
US9557549B2 (en) | 2011-12-09 | 2017-01-31 | Massachusetts Institute Of Technology | Systems and methods for self-referenced quantitative phase microscopy |
US10451402B2 (en) | 2011-01-25 | 2019-10-22 | Massachusetts Institute Of Technology | Single shot full-field reflection phase microscopy |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP11709594A patent/JPH07318806A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010731 |