JPH0731749Y2 - 洗面化粧台のプロテクタ兼用フイッティングバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、収納時には洗面化粧台の洗面器及び洗面カウ
ンター等を保護する機能を備え、抽出時には使用者の身
体に適合して凭れ掛かることのできるフイッティングバ
ーに関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は、従来の洗面化粧台１の一例を示すものであ
る。この洗面化粧台１にあっては、カウンター２上の正
面側の奥部に鏡３が設置され、カウンター２の下方は空
間４とされている。そして、カウンター２の下方の左右
側に、キャビネット５が設けられている。通常の使用に
際しては、使用者は屈み込んだ姿勢で洗面器６を使用
し、洗顔や手洗並びに洗髪を行った後、立ったままの姿
勢で化粧等を行うようにしている。ところが、その使用
が長時間になると、使用者に疲れが生じるため、椅子等
を準備して座った状態で化粧等を行うようにしていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、前記従来の洗面化粧台１では、長時間の使用
の度ごとに、例えば椅子を別の所から捜し出して準備し
なければならず、その手間，暇が面倒であった。また椅
子を準備しない場合は、使用者に疲れを伴うことは当然
である。

更に、前記従来の洗面化粧台１は、洗面カウンター２が
最も手前側へ位置しており、風呂上がりのときなどに直
接使用者の肌と接触し、冷たい感触を与えるという不快
感があった。しかも、洗面カウンター２はそのエッジが
剥き出しであるため危険であり、怪我をする虞れがあっ
た。

なお、洗面化粧台によっては、洗面器６が最も手前側へ
露出しているタイプのものもあるが、この場合でも使用
者の肌と直接接触して不快感を与えたり、また衝突時に
は危険である等の前記と同様に欠点があった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、従来の前記課題に鑑みてこれを改良除去した
ものであって、洗面化粧台のキャビネットへ収納自在な
プロテクタ兼用のフイッティングバーを提供せんとする
ものである。

而して、前記課題を解決するために本考案が採用した手
段は、洗面化粧台のキャビネットに対してスライド自在
に収納されるアームと、該アームに立設支持されたフイ
ッティングバーとより成り、前記フイッティングバーは
収納時に洗面器及び洗面カウンター等の前面側よりも手
前側へ突出して位置するものであることを特徴とする洗
面化粧台のプロテクタ兼用フイッティングバーである。

〔作用〕

フイッティングバーは、洗面化粧台のキャビネットに対
して出し入れ自在であり、収納時にあっては、洗面化粧
台等の前面側へ位置し、使用者が直接に前記洗面化粧台
等と接触するのを防止するようにしている。またフイッ
ティングバーをキャビネットから引き出して使用する場
合には、使用者は洗面化粧台とフイッティングバーとの
間へ位置し、フイッティングバーへ寄り掛かって洗顔，
洗髪，化粧等を行うことができ、極めて楽な使用が可能
である。

〔実施例〕

以下に、本考案の構成を図面に示す実施例に基づいて説
明すると次の通りである。

第１図及び第２図は、本考案の一実施例に係るものであ
り、第１図は洗面化粧台11へフイッティングバー12を組
み込んだ全体斜視図、第２図は使用状態を示す全体側面
図である。同図に示すように、フイッティングバー12
は、洗面化粧台11のキャビネット13にスライド自在に取
り付けられたアーム14,14の先端側にスタンド15,15を介
して取り付けられている。そして、フイッティングバー
12は、洗面化粧台11の洗面器16の前面側の表面形状に倣
って湾曲しており、収納時に第２図に示す如く、洗面器
16の前面側よりも手前側（第２図の右側）へ突出してい
る。

フイッティングバー12を使用する場合は、キャビネット
13からスライドアーム14,14を図示しないストッパーの
位置まで引っ張り出す。そして、使用者は、洗面化粧台
11の洗面器16とフイッティングバー12との間に位置し、
第２図に示すように、フイッティングバー12へ臀部又は
腰部を凭れ掛けて使用する。つまり、使用者はフイッテ
ィングバー12へ凭れ掛かった状態で、洗顔，洗髪又は化
粧等を行う。これであれば、洗面化粧台11を長時間に亘
って使用する場合であっても疲れることがない。またフ
イッティングバー12は、これを把持してエアロビクス等
の室内体操を行う補助具として利用することも可能であ
る。

フイッティングバー12を使わない場合は、第２図の鎖線
で示すように、スライドアーム14,14をキャビネット13
内へ押し込み、フイッティングバー12の内側湾曲面を洗
面器16の前面側へ密着させればよい。この密着状態にあ
って、フイッティングバー12は、洗面器16の前面側より
も使用者の手前側へ突出して位置している。そのため、
使用者の身体が直接に洗面器16の前面側と接触すること
はなく、フイッティングバー12はプロテクターとしての
機能を奏する。従って、フイッティングバー12の表面側
には、例えば皮革を張り、その内面側にはマットレス等
の衝撃緩衝部材を充填するようにするのが最適である。
このようなフイッティングバー12は、使用者が思いがけ
なく洗面器16と衝突した場合等に、その衝撃を緩衝する
役割を果たし、怪我の発生を抑止又は軽減する働きがあ
る。しかも、この収納時には、フイッティングバー12は
通行の妨げとなることもない。

ところで、本考案は上述した実施例に限定されるもので
はなく、適宜の変更が可能である。例えば、スライドア
ーム14,14は、木製，合成樹脂製及び金属製であっても
よく、またスライド機構も従来周知の各種のものが適用
可能である。更に、フイッティングバー12の突出幅，長
さ，形状は、洗面器16及び洗面カウンターの形状等に合
わせるようにすればよく、個数も上下に二段設けるよう
にする等複数にすることが可能である。それに加えて、
フイッティングバー12は床面から洗面器16の上面に至る
全幅に亘って設けてもよい。更にまた、フイッティング
バー12の洗面器16に対するスライド両と、高さ位置及び
角度等は調節自在となることも可能である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案にあっては、洗面化粧台のキ
ャビネットに対してフイッティングバーをスライド自在
に取り付けたから、使用者はフイッティングバーへ凭れ
掛かって洗顔，洗髪，化粧等を行うことができ、長時間
に亘る場合であっても疲れることはない。つまり、使用
者の負担を軽減することが可能である。またフイッティ
ングバーは、非使用状態にあっては洗面器又は洗面カウ
ンターの前面側に密着してこれよりも手前側へ突出して
位置しており、プロテクタとして機能する。それ故、使
用者の身体が冷たい感触の洗面器又は洗面カウンターと
直接に接触することがなく、快適な使用が可能である。
また使用者が強い衝撃で洗面器又は洗面カウンター等と
ぶつかることがあっても、前記フイッティングバーがこ
れを緩衝し、安全でもある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例に係るものであ
り、第１図は洗面化粧台とフイッティングバーの全体を
示す斜視図、第２図は同全体側面図、第３図は従来の洗
面化粧台を示す斜視図である。 11……洗面化粧台 12……フイッティングバー 13……キャビネット、14……アーム 16……洗面器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】洗面化粧台のキャビネットに対してスライ
   ド自在に収納されるアームと、該アームに立設支持され
   たフイッティングバーとより成り、前記フイッティング
   バーは収納時に洗面器及び洗面カウンター等の前面側よ
   りも手前側へ突出して位置するものであることを特徴と
   する洗面化粧台のプロテクタ兼用フイッティングバー。